森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.04.23
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カテゴリ: 認識の誤り
森田理論の中に「劣等感的差別観」というのがあります。

生活の発見会が出している、森田理論学習の要点では、「劣等感的差別観とは、自分が自分に対して一つの欠陥を過大にとらえ、そのために自分の全人格を否定してしまうような極端なものの見方・考え方です」とあります。(森田理論学習の要点の5ページ)

この問題を考えるために、まず「差別観」について考えてみましょう。
人間誰でも目や耳は二つずつ、鼻や口は一つずつあります。
ところがその形状は十人十色です。
その違いに注目して、形がよいとか悪いとか価値評価をしています。
たとえば、人を見た場合、美人、ブス、イケメン、三枚目などと即座に判定して、ランク付けをしています。
これは、差別観を持って目の前の物を見つめていることになります。
差別観というのは、相手と自分の共通点ではなく、ひたすら相違点を見つけ出して優劣の判定を下しているわけです。


差別観には優越感的差別観と劣等感的差別観の2つがあります。
神経質者は優越感的差別観を意識することは少ないと思います。
優れたところがあるのは、当然のことだとみなしてあまり注目しない。
評価もしないし感謝することもない。

反対に劣等感的差別観は、自分の人格を否定し、これがあっては今後の人生で大きな障害となると考えています。何としても取り除こうと格闘しています。

自分と他人との違いを感じるのは自然現象と同じだと思います。
たとえば、自分の頭は禿げている。たれ目でしまりがないように感じる。
たらこ唇である。口が特別大きい。団子鼻である。
眼と眼の間がかなり開いている。顔にシミやシワが多い。
身長が低い。太っている。

違いがあるのは事実でありどうすることもできない。

それがいいとか悪いとか自分勝手な価値評価を下して目の敵にしてしまうことです。こうなると絶えず自己嫌悪、自己否定で苦しむことになります。

価値評価をしないためには、事実を第三者の目に立って、客観化することが有効です。別の自分を作り、現実の自分を客観的かつ冷静に見つめるようにするのです。
そのために私は自分専用のアナウンサーを作っています。
専用アナウンサーに現場に急行させて実況中継させているのです。
注意点としては、ネガティブな思考や感情の事実だけを説明させています。

全部ではありませんが、少しだけ破れかぶれな言動を押さえられます。
そして認識の誤り、両面観、森田理論等を使って別の角度から洞察・分析をしています。この作業のことを森田では自覚を深めるといいます。

劣等感的差別観で自分を否定すること百害あって一利なしだと思います。
両面観で自分の長所、強み、能力を自覚する事は大切なことだと思います。
神経質者は細かいことによく気がつきます。鋭い感受性を持っています。
その他好奇心旺盛な人が多いように思います。
物事をより深く考えることができる。自己内省力が強い。
分析力がある。論理的である。探究心も強い。
これらを自覚して、日常生活や仕事、人間関係、子育て、趣味などに大いに活かすようにしていきたいものです。





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Last updated  2025.04.23 06:28:42
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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