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図書館で『老親友のナイショ文』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。【老親友のナイショ文】横尾忠則×瀬戸内寂聴著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より百歳目前にして日々ペンを走らせる瀬戸内寂聴と、八十代半ばにして現役バリバリ横尾忠則。半世紀ほど前に出会った二人による、週刊朝日連載の往復書簡をまとめた書籍。〝老親友〟の二人が昭和からの交流を振り返り、世相を見抜き、奔放にユーモラスに生きること、長寿の悲喜こもごもを互いへの手紙形式で伝えあう。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。amazon老親友のナイショ文横尾さんの文才のあたりを、見てみましょう。p165~167<ヨコオさんの文学的才能 見抜いたのは私> ヨコオさん 今回の手紙は、はからずも「小説」の話になって面白いですね。それに、嵐山光三郎さんが出てきたので、思わず「ヨーッ」と叫んで、おでこを叩いてしまいました。 嵐山さんの名前で書かれた活字の文章は、目につく限り、すべて読んでいます。別に義務があるわけでなく、彼氏の作文は、何を読んでも、断然、面白いからです。第一に、文章がよろしい。内容が気が利いている。必ず途中で笑わされる。すべてが粋である。こんな文章を見逃すのは、よっぽど運が悪いか、アホーな人間である。 仰せの如く、嵐山さんは、物書きになる以前は、雑誌「太陽」の編集長だった。私もヨコオさんも、その頃の嵐山さんが初対面であったようですね。嵐山さんは30代になっていたのだろうか。粋で、おしゃれで、言動のすべて、気が利いていた。 向かい合うと、いつの間にか、自分が常以上のおしゃべりになり、あること、ないこと、面白おかしく喋くりまわっている。喋り疲れて口を閉ざすと、間髪を入れず、「では、その話を、6枚のエッセイにまとめてください。締切は××日です」 とか言う。こうして、私はいくつエッセイを「太陽」に書かされたことか。取材の度に何度一緒に出掛けたことか。 私は内心、この人はきっと作家になるだろう。でなければ、出版社を造って、社長になるかも…と思っていた。 ヨコオさん、私の直感は、かくの如く凄いのよ。ヨコオさんの文学的才能をいち早く認めたのも、私だったことを忘れないで! 井上光晴さんが、いきなり電話をかけて、ヨコオさんにはじめての小説を書かせたのも、私が井上さんに、「天才がいるよ、若いけれどホンモノよ、あなたの雑誌“辺境”に彼の最初の小説を貰いなさい。歴史的事件になるよ!」 とわめいて、井上さんが何の紹介を持たず、いきなり、あなたにあの大声で電話をかけた次第だったのです。 私は昔から、天才が好きで、天才に憧れていました。未来の天才の若きヨコオ青年の身内にひそむ天才の本質を、すでに私は、見抜いていたというわけです。(もっと、尊敬しろ!)この本も老人力あれこれに収めておくものとします。『老親友のナイショ文』3:戦争体験『老親友のナイショ文』2:瀬戸内さんの返信『老親友のナイショ文』1:老年の価値
2021.10.31
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(11/29予約、副本33、予約644)現在31位・白井聰『武器としての「資本論」』(4/06予約、副本9、予約89)現在13位・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在245位・桐野夏生『日没』(4/24予約、副本24、予約300)現在72位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在166位・『生態学者の目のツケドコロ』(6/28予約、副本3、予約21)現在4位・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、副本1、予約16)現在15位・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、副本8、予約81)現在58位・ブリーディング・エッジ(8/22予約、副本2、予約9)現在4位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在239位・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、副本5、予約40)現在36位・向田邦子 『父の詫び状』(10/06予約、副本7、予約10)現在8位・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』(10/30予約、副本7、予約202)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・『レアメタルの地政学』・松本大洋『東京ヒゴロ 1』・猫が30歳まで生きる日:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・山口晃『すヾしろ日記 参』:図書館未収蔵 ・片岡義男『言葉の人生』:図書館未収蔵・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』・小野正嗣『多和田語の世界』:図書館未収蔵・本村凌二『馬の世界史』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・多和田葉子『文字移植』:図書館未収蔵・高野秀行「怪獣記」・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』<予約分受取:8/29以降> ・鎌田由美子『「よそもの」が日本を変える』(4/26予約、8/29受取)・村上春樹『一人称単数』(1/27予約、9/05受取)・マイケル・サンデル『実力も運のうち』(5/05予約、9/09受取)・『理不尽ゲーム』(9/19予約、9/25受取)・『チャイニーズ・タイプライター』(7/17予約、9/25受取)・『Tokyo Ueno Station』(9/02予約、10/01受取)・『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(5/30予約、10/01受取)・ヘミングウェイで学ぶ英文法(10/11予約、10/17受取)・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、10/17受取)・日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」(10/17予約、10/21受取)**********************************************************************【半沢直樹 アルルカンと道化師】池井戸潤著、講談社、2020年刊<「BOOK」データベース>より東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとに、とある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版舎・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とはー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/29予約、副本33、予約644)>rakuten半沢直樹 アルルカンと道化師【武器としての「資本論」】白井聰著、東洋経済新報社、2020年刊<「BOOK」データベース>より資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。【目次】本書はどんな『資本論』入門なのか/資本主義社会とは?-万物の「商品化」/後腐れのない共同体外の原理「無縁」-商品の起源/新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」-「包摂」とは何か/失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」-魂の「包摂」/「人生がつまらない」のはなぜかー商品化の果ての「消費者」化/すべては資本の増殖のためにー「剰余価値」/イノベーションはなぜ人を幸せにしないのかー二種類の「剰余価値」/現代資本主義はどう変化してきたのかーポスト・フォーディズムという悪夢/資本主義はどのようにして始まったのかー「本源的蓄積」/引きはがされる私たちー歴史上の「本源的蓄積」/「みんなで豊かに」はなれない時代ー階級闘争の理論と現実/はじまったものは必ず終わるーマルクスの階級闘争の理論/「こんなものが食えるか!」と言えますか?-階級闘争のアリーナ<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本9、予約89)>rakuten武器としての「資本論」【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【日没】桐野夏生著、岩波書店、2020年刊<「BOOK」データベース>よりあなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/24予約、副本24、予約300)>rakuten日没【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【生態学者の目のツケドコロ】伊勢武史著、ベレ出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より生物と生物、生物と環境との関係を調べる、生物学の一分野である生態学。生きものについて知りたい、自然を守りたいと願う人にとって、生態学的な見方は必ず役に立つ。自然と生きもの、人間との関係を見つめ直す7つの章。【目次】第1章 人に囲まれて/第2章 暮らしのなかで/第3章 文化に触れて/第4章 外国を旅して/第5章 里山に生きて/第6章 森を歩いて/第7章 研究をとおして<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/28予約、副本3、予約21)>rakuten生態学者の目のツケドコロ【生命海流】福岡伸一著、朝日出版社、2021年刊<「BOOK」データベース>より福岡伸一、ガラパゴス諸島へ。ダーウィン進化論を問い、“本来の生命のあり方”を精密に描き出す。旅のリアルと思索が行き来する、まさしく「動的平衡」なガラパゴス航海記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本1、予約16)>rakuten生命海流【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く【ブリーディング・エッジ】トマス・ピンチョン著、新潮社、2021年刊<出版社>よりITバブルは弾けたが新世紀の余韻さめやらぬニューヨークで、子育てに奮闘する元不正検査士の女性。知人の仕事を手伝い覗いたネットの深部で見つけたのは、不穏なテロの予兆だった。NYの、そして世界の運命は肝っ玉母さんの手に――オタク的こだわりと陰謀論にあふれる、謎に満ちたアメリカ文学の巨人が放つビッグバン。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/22予約、副本2、予約9)>shinchoshaブリーディング・エッジ【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【デジタル・ファシズム】堤未果著、NHK出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/04予約、副本5、予約40)>rakutenデジタル・ファシズム【父の詫び状】向田邦子著、文藝春秋、2006年刊<「BOOK」データベース>より宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞…だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアを交じえて見事に描き出し、“真打ち”と絶賛されたエッセイの最高傑作。また、生活人の昭和史としても評価が高い。航空機事故で急逝した著者の第一エッセイ集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/06予約、副本7、予約10)>rakuten父の詫び状【ペッパーズ・ゴースト】伊坂幸太郎著、朝日新聞出版、2021年刊<出版社>より少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/30予約、副本7、予約202)>amazonペッパーズ・ゴースト【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。
2021.10.31
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図書館で『世にも奇妙なマラソン大会』を手にしたが・・・おや、著者の名前に見覚えがあるのです。『青春と読書:2月号』にも出ていたし、『謎の独立国家ソマリランド』を読んで、実に面白かったのです。探検部で鍛えた著者の破天荒なパーソナリティが、ええでぇ♪・・・ということで、この際、高野秀行関連を集めてみます。・辺境メシ(2018年)・間違う力(2018年)・謎のアジア納豆(2016年)・恋するソマリア(2015年)・世界の辺境とハードボイルド室町時代(2015年)・青春と読書2月号(2015年) ・移民の宴(2012年)・謎の独立国家ソマリランド(2012年)・世にも奇妙なマラソン大会(2011年)・アジア新聞屋台村(2006年)R5:『辺境メシ』を追記【辺境メシ】高野秀行著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より人類最後の秘境は食卓だった!食のワンダーランドへようこそー辺境探検家がありとあらゆる奇食珍食に挑んだ、驚嘆のノンフィクション・エッセイ!【目次】1 アフリカ ゴリラを食った男の食浪漫/2 南アジア 怪魚、水牛、密造酒…爆発だ!/3 東南アジア 思わずトリップするワンダーフード/4 日本 猛毒フグの卵巣から古来のワニ料理まで/5 東アジア 絶倫食材に悶絶した日々/6 中東・ヨーロッパ 臭すぎてごめんなさい/7 南米 魔境へようこそー<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。rakuten辺境メシ【間違う力】高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊<「BOOK」データベース>より人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!<読む前の大使寸評>これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。rakuten間違う力【謎のアジア納豆】高野秀行著、新潮社、2016年刊<「BOOK」データベース>より山奥のジャングルで出会った衝撃的納豆ご飯。ぱりぱりと割れるせんべい納豆。元・首狩り族の優雅な納豆会席。中国湖南省の納豆入り回鍋肉。そして日本で見つけてしまった「究極の納豆」。本気度1000パーセントのノンフィクション大作。壮大すぎる“納豆をめぐる冒険”<読む前の大使寸評>これまで高野さんの本を5冊ほど読んでいるが、どれも面白かった。この新刊も面白いはずである。<図書館予約:(6/11予約、10/08受取)>rakuten謎のアジア納豆【恋するソマリア】高野秀行著、集英社、2015年刊<「BOOK」データベース>より台所から戦場まで!世界一危険なエリアの正体見たり!!アフリカ、ソマリ社会に夢中になった著者を待ち受けていたのは、手料理とロケット弾だった…。『謎の独立国家ソマリランド』の著者が贈る、前人未踏の片想い暴走ノンフィクション。講談社ノンフィクション賞受賞第一作。<読む前の大使寸評>あれ?講談社ノンフィクション賞受賞作を集英社から刊行しているけど・・・そのあたりの仁義は、どうなっているんだろう?<図書館予約:(3/3予約済み)>rakuten恋するソマリア【世界の辺境とハードボイルド室町時代】高野秀行, 清水克行著、集英社、2015年刊<「BOOK」データベース>より人々の心の動きから法体系まで、こんなにも似ている社会が時空を超えて存在したとは!その驚きからノンフィクション作家と歴史家が世界の辺境と日本史を徹底比較。辺境を知れば日本史の謎が、日本史を知れば、辺境の謎が解けてきた…。【目次】第1章 かぶりすぎている室町社会とソマリ社会/第2章 未来に向かってバックせよ!/第3章 伊達政宗のイタい恋/第4章 独裁者は平和がお好き/第5章 異端のふたりにできること/第6章 むしろ特殊な現代日本<読む前の大使寸評>これまで高野さんの本を3冊よんでいるが、どれも面白かった。この新刊も面白いはずである。<図書館予約:(3/28予約、6/16受取)>rakuten世界の辺境とハードボイルド室町時代『世界の辺境とハードボイルド室町時代』3byドングリ【青春と読書:2月号 】雑誌、集英社、2015年刊<目次>より【巻頭インタビュー】高野秀行謎めいた“絶世の美女(ソマリ人)”の日常に迫る【特集 第38回すばる文学賞対談】Part1 堀江敏幸×足立 陽 人類学から小説までの近くて遠い道のりPart2 江國香織×上村亮平 旅するように本を読む、小説を書く【インタビュー】新ライト文芸レーベル「集英社オレンジ文庫」創刊!<大使寸評>この月刊誌はノンフィクション関連の紹介が充実している。「集英社オレンジ文庫」という文庫を今月20日に創刊したんだそうで・・・集英社はエンタメに注力して棲み分けを計るようです。shueisha青春と読書:2月号【移民の宴】高野秀行著、講談社、2012年刊<「BOOK」データベース>より突撃、隣の外国人の食卓。日本初の比較“ごはん”文化論的ルポ。【目次】成田のタイ寺院ーThailand/イラン人のベリーダンサーーIran/震災下の在日外国人/南三陸町のフィリピン女性ーPhilippines/神楽坂のフランス人ーFrance/中華学校のお弁当ーTaiwan/群馬県館林市のモスクーMuslim/鶴見の沖縄系ブラジル人ーBrazil/西葛西のインド人ーIndia/ロシアン・クリスマスの誘惑ーRussia/朝鮮族中国人の手作りキムチーKorean Chinese/震災直後に生まれたスーダン人の女の子、満1歳のお誕生日会ーSudan <読む前の大使寸評>「比較ごはん文化論的ルポ」という切り口が、いかにも高野秀行やでぇ♪rakuten移民の宴【謎の独立国家ソマリランド】高野秀行著、本の雑誌社、2013年刊<カスタマーレビュー>よりルポルタージュといってもいいし、探検記といってもよい。冒険・政治経済・安全保障・国際問題・民族問題・海賊問題などさまざまなテーマが詰め込まれ、500ページほどの本がすいすい読める。<大使寸評>高野さんは、エミレーツ航空の飛び立つ直前に、在日ソマリランド人を訪ねて現地でのツテを教えてもらったが、ここに高野氏の嗅覚と幸運が表れていると思うのです。死と隣り合わせの取材を楽しんでいるようだが・・・伊達に探検部に籍を置いていたわけでもないようですね♪この本は文化人類学の薀蓄もはさみながら、かなりスピーディに展開していくが・・・高野さんのやや楽天的な人柄が表れていて、ええでぇ♪<図書館予約順番:33(9/02予約、11/6受取)>Amazon謎の独立国家ソマリランド謎の独立国家ソマリランドbyドングリ【世にも奇妙なマラソン大会】高野秀行著、本の雑誌社、2011年刊<「BOOK」データベース>よりサハラ砂漠でマラソン!?ある深夜、ネットでサハラ・マラソンなるサイトを見つけた著者。酔った勢いで主催者に参加希望のメールを送ったところ、あっさりと参加を認める返信がきた。開催まではたった二週間あまり。15キロ以上は走ったこともないランニング初心者の闘いがいま始まる―。表題作のほか、「謎のペルシア商人」など著者の“間違う力”が炸裂する超絶ノンフィクション作品集。<読む前の大使寸評>探検部で鍛えた著者の破天荒なパーソナリティが、ええでぇ♪Amazon世にも奇妙なマラソン大会【アジア新聞屋台村】高野秀行著、集英社、2006年刊<「MARC」データベース>よりワセダ三畳間にくすぶっていたタカノ青年、突然、新聞社の編集顧問に迎えられて…本邦初!自伝仕立て“多国籍風”青春記。<読む前の大使寸評>高野秀行さんの本は絶対に外れはないはずである♪・・・大使が断言します。rakutenアジア新聞屋台村アジア新聞屋台村byドングリ*******************************************************************『青春と読書:2月号』の巻頭インタビューが、ネットで読めるので、覗いてみたのです。謎めいた“絶世の美女(ソマリ人)”の日常に迫るより アフリカ大陸東端、通称「アフリカの角」に位置するソマリア(ソマリ世界)。20年以上無政府状態が続き、武装勢力や海賊が跋扈する危険エリアに飛び込んだ高野さんは、謎の宝庫・ソマリアに魅せられ、恋い焦がれ、秘境へと分け入っていきます。 台所から戦場まで──誰も知らなかったソマリ人の日常を命がけで見てきた見聞録『恋するソマリア』の刊行を機に、お話を伺いました。<海賊や内戦よりも謎のベールに包まれたもの>Q:「現代における数少ない『秘境』」であるソマリ世界。こんな世界があったのかと驚きました。 ソマリ世界って、玉ねぎみたいなんです。一皮剥くと、新たな皮が現れる。面白いことが次々と出てくるから、剥くのをやめられない。僕がソマリ世界に初めて足を踏み入れたのは2009年です。20年以上、無政府状態が続くソマリアに、民主主義を達成した「ソマリランド」という国があると知って半信半疑で旅立ちました。行ってみると果たして、ソマリランドは実在していた。それも、アフリカやアジアの平均以上の平和と安定を享受していたんです。これは凄いとびっくりして、独立の謎を解き明かしたのが、2013年に出した『謎の独立国家ソマリランド』です。Q:かつてのソマリアは現在、「ソマリランド」と、海賊が猛威をふるう「プントランド」と、イスラム過激派アル・シャバーブと暫定政府軍の戦闘が続く「南部ソマリア」の三地域に分かれているんですね。 先の本で書いたのは主にソマリランドについてで、他の地域、とりわけ南部ソマリアの風景を見ていないという思いがありました。それから取材ってどうしても、社会の構造や仕組みといった大枠を捉えるところから入るんです。で、その次は、中に入っていきたくなるんですね。今回の本ではソマリ人の日常や素の姿を書きたいと思いました。実はこの二つは、資料や情報がほとんどないんです。ある意味でソマリアの内戦や海賊よりも謎のベールに包まれている。ちなみにこの本は前作の続編ではないので、どちらからでも面白く読めると思います。Q:そうしてソマリ人のベールを剥ごうと迫る高野さん。ですが、一筋縄ではいきません。ソマリ人を美女にたとえ、彼女に「認められたい」と希(こいねが)う高野さんの「片想い」が、切なくもユーモラスに綴られています。 ソマリ人は僕にとって手の届かない絶世の美女であり、巨大な敵のような存在です。元来遊牧民の彼らの行動は「超速」で、目の前にあることにしか興味を持たない。誇り高い反面、冷徹なリアリストでもある。世の中を動かすのは所詮カネと武力であると理解していて、一冊や二冊の本が大勢に影響を及ぼすなどとゆめゆめ思っていないから、取材してもつれない。ただ、非常に論理的なので、一見、不可解な行動であっても、彼らなりの一貫した論理に基づいていることがわかってきました。Q:徐々に懐に入って、見えてきたんですね。 そうです。ソマリ人に限らず、相手の懐に入るために大事なのは一緒に何かをすることです。話を聞いているだけでは距離が縮まらないんですね。一番いいのは仕事。仕事って、綺麗ごとでは済まない局面が多々あるし、目的のために必然的に協力せざるをえない。丁々発止とやり合うことで見えてくるもの、築ける関係があります。(中略)<「生きていてよかったです」>Q:高野さんが見たいと望んでいた南部ソマリア取材も、ついに実現します。南部ソマリアの首都モガディショの美人ジャーナリスト、ハムディさんの計らいで、知事や国会議員らの停戦交渉ツアーに同行することになったんですね。修学旅行のような和気藹々とした旅はしかし、命がけの旅となります。あの戦闘シーンには言葉を失いました……。 生きていてよかったです(笑)。僕はこれまでに、辺境や秘境含めて色んなところへ行っていますが、危険度で言えば一番だったでしょうね。 あのときは現実離れしていて、実感が湧かなかったので、恐怖もそれほど感じなかったんですよ。弾は飛んでくるんだけど敵は見えないし、状況が全くわからない。敵の姿を目の当りにしたら怖かったかもしれませんけど。ただ、その後しばらくは眠れなかったですね。うとうとするとあの場面がフラッシュバックするんです。辛かったですね。Q:危険な場所はこりごり、とは思われませんか。 それは思わないです。今回は運が悪かっただけだ、次は大丈夫だろうって。Q:そう思うのは作家としての業(ごう)なのでしょうか? いえ、性格でしょう。忘れちゃうんですよ、僕は。もちろん書くときには思い出すんだけど、書くときに撃たれているわけではありませんしね。
2021.10.31
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図書館で『老親友のナイショ文』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。【老親友のナイショ文】横尾忠則×瀬戸内寂聴著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より百歳目前にして日々ペンを走らせる瀬戸内寂聴と、八十代半ばにして現役バリバリ横尾忠則。半世紀ほど前に出会った二人による、週刊朝日連載の往復書簡をまとめた書籍。〝老親友〟の二人が昭和からの交流を振り返り、世相を見抜き、奔放にユーモラスに生きること、長寿の悲喜こもごもを互いへの手紙形式で伝えあう。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。amazon老親友のナイショ文戦争体験のあたりを、見てみましょう。p114~116<もはやコロナ事変 フィクションが現実に> セトウチさん 人間、一生の間に一度は戦争を体験することになっているように思います。だから今の戦後に生まれた人達は戦争を体験しないまま一生を送る人達で幸せです。われわれ第2次世界大戦を経験した人間にとっては、もう残された人生では戦争を体験しないで済むわいと思っていましたが、今のコロナを田原総一郎さんは第3次世界大戦と、またフランスの医師のベルトラン・ギデ氏はわれわれは戦争状態にあり、戦場とも言っています。それが見える敵なら物陰に隠れることもでき、また奇襲攻撃を敵に加えることもできるけれど、その敵は何十万、何百万の透明人間です。 それも突然襲われます。この敵は高齢者と持病を持つ人間を最優先して襲いかかってくるという。戦争で死にそこなって、ヤレヤレと思ったら、寿命も尽きかけているわれわれをターゲットにしているのです。だけど、戦争体験のない若い世代も最近はターゲットになって、高齢者より遥かに感染率は高いといいます。 今の若い世代は戦争を体験しない人生を送るのだろうなあ、と思っていたら、このコロナ事変です。米国は国家非常事態宣言と言っています。この用語は平常時に使う言葉じゃないでしょう。戦争用語じゃないですか。フィクションがそのまま現実になってしまったのです。 でもセトウチさん、われわれは寿命で死ぬのかコロナで死ぬのかの瀬戸際にいますが、もうこの年になれば、どっちで死んだっていいよ、という開き直りはあります。でもこの間、104歳の老人が感染したけれど、完治しました。普通じゃ一巻の終わりだけれど、さすが戦争を体験した人です。 かつての戦争で免疫力がついていたからコロナを退治できたんだと思います。この老人もセトウチさんもここまで生き続けたということは免疫力のせいです。免疫力がなければこれだけ長生きはできません。 セトウチさんも僕もそうですがとっくに外出自粛をしています。人も訪ねてきません。アトリエは防空壕のようなものです。とかなんとかいって、ジッとしておりましょうよ。そして獄中記を書くように、この往復書簡を書き続けましょう。 今日、セトウチさんから電話をもらって、いつもの元気な声が聴こえて嬉しく思いました。「アッ」とか「ウン」とかのセトウチさんの感嘆符しか聴こえませんでした。セトウチさんは「よう聴こえるわよ」と言っていましたが、耳は聴こえなくてもしゃべれます。「アッ」と「ウン」以外の長い言葉は戦時中の短波放送みたいで、とぎれ、とぎれの単語しかわかりません。あとは波動で感じ、想像するだけです。 今、僕は立って描くほどの大きい絵を描いています。身体を動かすために大きいキャンバスを用意しました。手が痛いので、筆ではなくハケを握りしめて、キャンバスに叩きつけるような、チンパンジーとそう変わらない程度の無茶苦茶な絵を描いています。この本も老人力あれこれに収めておくものとします。『老親友のナイショ文』2:瀬戸内さんの返信『老親友のナイショ文』1:老年の価値
2021.10.30
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図書館で『老親友のナイショ文』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。【老親友のナイショ文】横尾忠則×瀬戸内寂聴著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より百歳目前にして日々ペンを走らせる瀬戸内寂聴と、八十代半ばにして現役バリバリ横尾忠則。半世紀ほど前に出会った二人による、週刊朝日連載の往復書簡をまとめた書籍。〝老親友〟の二人が昭和からの交流を振り返り、世相を見抜き、奔放にユーモラスに生きること、長寿の悲喜こもごもを互いへの手紙形式で伝えあう。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。amazon老親友のナイショ文瀬戸内さんの返信をひとつ、見てみましょう。p99~101<90年、80年生きた物語にこそ価値> ヨコオさん 怖い疫病が荒れ狂って日本じゅうがかき廻されています。伝染病ということで、みんなマスクをして右往左往しています。特に老人が狙われるということなので、のんきな私でさえ自粛して、寂庵にとじこもっています。 首相より速く、寂庵はすべての行事(法話や写経)を取りやめています。仏様にお参りにきてコロナウイルスを貰ったなんてことになると、仏教の有難味に傷がつくでしょう。 この新型コロナは、老齢者を好くとやらで、私やヨコオさんのような、れっきとした老人はいっそう気をつけましょう。要するに、どこへも出かけず、誰にも遭わないことが第一です。手を洗えといっても、老人の皮膚は弱いので、そんなに洗ってばかりだと、手の皮がむけてしまいます。アベ首相(当時)の考えで、学校まで休みにしたので、家庭が混乱しています。 私の生まれる二年ほど前までに世界中にはやったスペイン風邪というのは、子供心にも覚えています。 婚約者がスペイン風邪で死んだので、やけになって、たまたま求婚してくれた中国人の留学生と結婚したという婦人を知っています。 私が結婚して北京で暮らした時、とても親切にしてくれ、中国料理を色々教えてくれました。 昨夜テレビで、観客の全くいないスモウを見て、がっかりしました。全く「お客さまは神さま」なのですね。 ヨコオさんは、戦争の話をしろと、今度の手紙に書いてこられましたが、戦争のことはあまりにも話がありすぎ、どこから手をつけていいかわかりません。 小学生の時はすでに毎日のように町内の若者が召集され、それを見送るため、町内じゅうの人が、その人の家の前に集まり壮行会をして、バンザイを叫んでいたものでした。その頃は連日、戦地で勝った勝ったということで、町内の人々と、提灯行列をしてねり歩いたものでした。 女学生になると、校門の前には千人針の布を持ったおばさんたちが並び、登校の女学生をつかまえて千人針の赤い縫い玉をしてもらったものでした。 戦場の兵士の苦労をしのんで、弁当は梅干しだけの「日の丸弁当」でした。また戦場の兵士の苦労を思いやって、冬でも長い靴下ははかされなく、軍足でした。 これは家庭から文句が出て、大切な兵士を生む娘たちの子宮が冷えて、子供が生まれなくなったらどうすると云われて、学校側があやまるという珍事件もありました。 そのうち学校全体を軍隊になぞらえて、私は総指揮官に命じられ、毎朝全校生徒の前の台の上から号令をかけ、その頃はやった軍歌「勝ってくるぞと勇ましく」のレコードに合わせ、全生徒を校庭で行進させたりしていました。 新聞やラジオの報道(テレビはまだない)では、連日、戦地では勝ったというのみで、国民はそれを疑いもせず、提灯行列などして喜んでいたものです。そうそう、肉弾三勇士の話などが大きく報道され、ほめたたえられていました。 女学校の卒業旅行は、朝鮮、満州旅行で、新京まで行きました。 戦争の話は、まだまだつづきます。 では、またね。『老親友のナイショ文』1:老年の価値
2021.10.30
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図書館で『老親友のナイショ文』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。【老親友のナイショ文】横尾忠則×瀬戸内寂聴著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より百歳目前にして日々ペンを走らせる瀬戸内寂聴と、八十代半ばにして現役バリバリ横尾忠則。半世紀ほど前に出会った二人による、週刊朝日連載の往復書簡をまとめた書籍。〝老親友〟の二人が昭和からの交流を振り返り、世相を見抜き、奔放にユーモラスに生きること、長寿の悲喜こもごもを互いへの手紙形式で伝えあう。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。amazon老親友のナイショ文老年の価値あたりを、見てみましょう。p16~18<90年、80年生きた物語にこそ価値> セトウチさん 二人の長い交遊関係なので、色んな話をと思うんですが、何から話していいのやら、ゴルフに行った話も屋島に行った時のことや、インド旅行のこと、後楽園のロックコンサートを観に行った日のこと、天台寺のことなど、まあ徐々に思い出す話をしたいと思いますが、編集部からは時事的な話も、という注文もありますが、いかにも週刊誌的な発想ですね。 時事的な話は花火みたいなもので、パッと、ひと時は関心を持たれるが、われわれの往復書簡でのテーマではなさそーな気がしませんか。新聞やテレビは毎日のように時事問題を取り上げていて、普遍的なものは何もないように思います。 ここでは、むしろ90年、80年生きた人間の物語の時間、そして空間こそ価値あるもののように思います。この企画の発注者はジャーナリズムですから、日々移りゆく時勢への関心は当然だと思います。われわれ老境にある人間は、生とか死についてが現実で、二人がどう思っているのか、それは何なのか、われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのか、というような、過去、現在、未来へと続く、この中での今という一瞬の生き方こそが重要ではないかと思うのですが、セトウチさんはどう思われますか。 「時事的な話を織り込む」ことは、得意ではないんですが、しようと思えばできなくはないですが、話の賞味期間あ非常に短いと思います。それよりも文学や芸術を二人の体験を通して語ることの方が、「生きてきた」または、あと残されたそう長くない時間をどう「生きるか」または、どう「死と向き合うか」というような話の方が、世の中のことを考える以前に考えなきゃいけないテーマではないでしょうか。 われわれは世の中のために生きる以前に、自分のために如何に生きるかをもっと腰を据えて考える必要があります。どうもわれわれは世間の風潮に振り回されて、自分を見失っているところがあると思います。こんなことを書いている僕自身がすでに時事的なことを語っているような期がしないでもないです。現代社会を語ろうとする時、不思議と気分が滅入ってしまいます。人間として生まれてきた以上、楽しく生きたいと思うじゃないですか。その楽しみを奪おうとするのはいつも不穏な社会的情況です。 セトウチさん、このへんでパッと明るく、暗い世間から離れて、面白い話をして下さい。文学も芸術も、ある意味で現実からの逃避のために存在しているものだと思います。またいつか、セトウチさんも、しましょうよ、とおっしゃっていた死後の話などもうんと楽しくできるはずです。死は生き物全てが避けられない事実です。この事実を語り合うということは、われわれのテーマかもしれませんよ。+
2021.10.30
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注文していたパソコンが、本日到着し、ただいま鋭意調整中でおます。あとはエディター(秀丸)の最新版をインストールすれば、近日中になんとかブログアップできるところまでこぎ着けたところです。パソコンがクラッシュすると、こんな悲惨な目に遭うわけか(汗)
2021.10.29
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昨日パソコンがクラッシュしたので、ブログアップができなくなりました。パソコンを買い換えるまで新規のブログ更新が滞りますのでよろしくお願いします。
2021.10.22
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図書館に予約していた『多和田葉子の〈演劇〉を読む』という本を、待つこと1ヶ月半ほどでゲットしたのです。多和田葉子は小説家、ドイツ語話者としては知っているのだが、演劇人としても活動しているようで・・・まさにマルチタレントである。【多和田葉子の〈演劇〉を読む】多和田葉子著、谷川道子(編集)、論創社、2021年刊<amazon>より〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。<読む前の大使寸評>多和田葉子は小説家、ドイツ語話者としては知っているのだが、演劇人としても活動しているようで・・・まさにマルチタレントである。<図書館予約:(8/31予約、副本1、予約2)>amazon多和田葉子の〈演劇〉を読む序章で『多和田葉子の〈演劇〉を読む』の発刊に触れたあたりを、見てみましょう。p12~15<4『多和田葉子の〈演劇〉を読む』> この二冊の通称「外語大本」と「論創社本」は、いわば通底連動しあうペアの二巻本とする予定だった。そこにコロナ禍がもろに重なった。もろにである。 何せ、一寸先も読めないコロナ禍の中での同時進行の手探りの試み・企画である。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催も翌年に延期された中、2020年秋の春秋座での多国籍多和田演劇上演の可能性は果してあるのか、人々の生命への配慮は最優先だ。さすがに7月半ばに上演は来年度に延期という方針決定が出た。 それでも来年度も先は読めない。何がどう可能かという必死の実戦現場での手探りはぎりぎりまで続くだろう。しかし、すでに準備進行中の二冊の本の刊行は、別途に可能なら予定通りに進めようと決めた。確かなものから1つずつ杭を打つことだろうと。 この論創社本の『多和田葉子の〈演劇〉を読む』の柱は、三つと考えていた。 第一の柱は、2018~2020年度までの直近と現在進行形の企画を中心に、多和田葉子演劇が主として若い世代にどのように受け取られようとしているかをパノラマ的に可視化できるようにすること。 京都在住で京都造形芸術大学(現京都芸術大学)出身の和田ながら率いる演劇ユニット「したため」の、多和田翻訳語の舞台化への挑戦である多和田の小説『文字移植』の上演に、若い世代の劇評家渋革まろんが劇評で挑んだ。 TMPに対して若い世代を中心としたtmpの試みの一つが、川口智子の一連の多和田演劇へのチャレンジである。多和田の出身地である国立市の文化協議会での2018年の、『献灯使』所収の戯曲『動物たちのバベル』の創作ドキュメント。この戯曲に関しては、多和田研究者の谷口幸代が貴重なテクストの位相を解説で補足してくれている。 先述したもう一つの『夜ヒカル鶴の仮面』は、試演に、ドラマリーディング公演から京都芸術大学での多国籍演劇までのの同時並行的な試みをめぐっての、いわば中間報告となろうか。多和田は本書寄稿のエッセイでは捕まらぬ狸として言及しなかったが、実は多和田葉子作のオペラ劇『くにたちオペラ』上演も、2022年5月に川口智子演出で「予定」されている。 そういうの現在に至るまでの、主に劇団らせん館とシアターⅩによって担われてきた多和田演劇の舞台化の長い貴重な歴史的経緯も、多和田研究者で本書の共編者でもある谷口幸代に、インタビューなどの形でまとめて貰った。「外語大本」中の谷口幸代の論考「多和田作品の演劇化」も参照されたい。 第二の主柱は、多和田葉子の〈演劇〉の謎というか独特なあり方に対するアプローチだ。まずは多和田自身がコロナ禍の中でサプライズ的に書いて下さったエッセイ「多声社会としての舞台」。ステイホーム中の多和田さんがDVDでのオペラ観劇を軸に、自身のオペラや舞台との関わりを振り返るかのごとく、さりげなくしかし深層に沁みるがごとく書いて下さった珠玉のエッセイである。多和田の文学営為の自由自在さが存分に語られている。 文学はどう使われようが自由で、歌うことと歌わないこととの間にある? なるほど、のそのつどの実験・試みもそういうことかと納得する! そう、表象という営為は本来が自由なのだ。ジャンル分けなど不要なように、世界は舞台、多くの声が響きあう社会だ。
2021.10.21
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図書館の本を手当たり次第に、借りている大使であるが・・・・なんか慌しいので、この際、積読状態の蔵書を再読しようと思い立ったのです。で、再読シリーズ#47として『マイ・ロスト・シティー』を取り上げてみます。【マイ・ロスト・シティー】スコット・フィッツジェラルド著・村上春樹訳、中央公論新社、1984年刊<商品のレヴュー>より訳者の想いが冒頭にあるため、必然的に村上春樹の世界に引きずられてしまうような気が、、、それはともかくどの短編も諦めと言いましょうか、静かな悲しさに包まれた雰囲気を纏っている。狂騒的な時代に嫌悪感を感じつつ、それに合わせていかないと様々な意味で生きていけない自己および市井の人々の悲哀をこの作家は本能的に嗅ぎつけ、かつ意図して淡々と描き出して見せた気がする。今回の読書後の一番の好みは『残り火』かな。<読む前の大使寸評>この古い文庫本がどういう経緯で本棚に乗っていたかはわからないが、村上春樹訳のこの本が気になっていたので・・・読むことにしたのです。rakutenマイ・ロスト・シティー「失われた三時間」の冒頭の語り口を、見てみましょう。<失われた三時間(Three Hours Between Planes)>p163~166 いちかばちかの思いつきだったが、ドナルドはやる気になっていた。やっかいな仕事を片づけたあとの開放感から、彼の体は何かを求めてムズムズしていた。ちょっとした気晴らしをしたところで悪くはあるまい、そうじゃないか? 飛行機が着陸し、彼は中西部の匂いのする夏の夜に足を踏み出す。そして人気のない、まるで赤れんがの古い停車場のように素気ないプエブロ造りの空港ビルに向かった。彼女は果して生きているのだろうか、そしてまだこの街に住んでいるだろうか。姓は? 彼には何ひとつわからない。たかぶる気持ちを抑えながら電話帳を操る。彼女の父親の名前を捜すわけだが、その父親とて20年のあいだに死ななかったという保証もない。 いや、あった。ハーモン・ホームズ判事、ヒルサイド3194。 電話には女が出た。そして彼がナンシー・ホームズさんを、と言うとからかうような声の答えが返ってきた。「ナンシーは今はウォルター・ギフォードの妻です。どちら様でしょう?」 ドナルドは返事もせずに電話を切った。知りたかったことは聞いてしまったわけだし、彼に与えられた時間は3時間しかなかった。ウォルター・ギフォードという名前に心あたりはない。彼は宙に浮いたような気分で再び電話帳を繰り始めた。ひょっとして彼女は結婚して街を出ていったのかもしれない。 いや、大丈夫。ウォルター・ギフォード、ヒルサイド1191。指先に血が逆流する重いだ。「もしもし」と相手が出る。「もしもし、ギフォード夫人をお願いしたいのですが。彼女の古い友人です」「私ですが」 奇妙に心を揺らせるあのなつかしい声、本当にあの声なのだろうか?「僕はドナルド・プラント、12の歳に会ったきりだけれど」「あらら!」と彼女は言った。その声には驚きと相手を傷つけまいという配慮がうかがえたが、喜びまでは感じられなかった。うまく思い出せぬ風でもある。「ドーナルドね!」と彼女はことばをついだ。今度の声にはぼんやりとした記憶の底をさぐるという以上の響きが感じられた。 「・・・いつ街に帰ってらしたの?」彼女の声には心がこもりはじめていた。「今どちらにいらっしゃるの?」「空港に降りたばかりさ。でもほんの2、3時間しか居られないんだ」「あら、こちらにいらっしゃいよ」「もう寝るところじゃないのかい?」「まさか、まさか」と彼女は叫んだ。「一人でハイボールを飲んでいたの。タクシーの運転手に名前を言えばわかるから」 タクシーの中でドナルドはその会話をゆっくりと思い起こしてみた。「もしもし」という自分の科白は社会的地位の高さを物語っているはずだった。ナンシーが一人でいるというのは、彼女が誰にも相手にされぬような魅力のない女になってしまったことを意味しているのではあるまいか。夫はどこかにでかけたか、それとも眠ってしまったのかもしれない。ハイボール? 夢の中ではナンンシーはいつも十歳の少女だったので、ハイボールということばは彼は少々どきりとさせる。それでもドナルドは微笑みながら自分の感情を修正した。おいおい、彼女だってもうかれこれ30なんだぜ。 道を曲がったところで灯りのついた家の戸口が見え、黒い髪の女がグラスを片手にその前に立っていた。小柄な美しい女だった。本当に会えたんだと思うとドナルドの胸はときめいた。タクシーを降りるのももどかしく声をかける。「ミセス・ギフォード?」 彼女はポーチの灯りをつけ、確信の持てぬままじっと彼を見つめた。やがて当惑した表情が微笑に変わっていった。「ドナルド、あなたなのね。お互いさまだけど、すっかり見違えちゃったわ。でもなんて素敵なんでしょう」 ウン 書き出しから目をひき、どんどん盛り上げる構成がええでぇ。これは著者の筆力なんだろうけど、村上さんの翻訳に負うところもあるんだろうね。 特に短くて面白いこの短篇は原書を読むには格好の題材だから・・・図書館で探してみるか。『マイ・ロスト・シティー』1:残り火
2021.10.21
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図書館で『辺境メシ』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。【辺境メシ】高野秀行著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より人類最後の秘境は食卓だった!食のワンダーランドへようこそー辺境探検家がありとあらゆる奇食珍食に挑んだ、驚嘆のノンフィクション・エッセイ!【目次】1 アフリカ ゴリラを食った男の食浪漫/2 南アジア 怪魚、水牛、密造酒…爆発だ!/3 東南アジア 思わずトリップするワンダーフード/4 日本 猛毒フグの卵巣から古来のワニ料理まで/5 東アジア 絶倫食材に悶絶した日々/6 中東・ヨーロッパ 臭すぎてごめんなさい/7 南米 魔境へようこそー<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。rakuten辺境メシ日本のクジラ食を、見てみましょう。p145~147<まるで未知の肉、小泉先生の鯨> 小泉武夫先生に食事に誘われたときのこと。指定された居酒屋の個室に通されてビックリ。先生とそのお仲間六名。そして巨大な鯨肉の塊が私を待ち構えていたのだ。このお店は先生の行きつけらしく、個室は貸し切りの「小泉劇場」と化していた。 「私はクジラ食文化を守る会の理事長をやっていてね、お金は一銭ももらってないけど、いい鯨肉は手に入るんです」とのこと。肉は中トロのようなきれいなピンク色で、ものすごく鮮度が高そうである。 呆気にとられていると、先生は俎板と包丁を取り出し、使い捨てのビニール手袋をはめると、手際よく肉塊を切りはじめた。お仲間の一人がこれまた持参の生姜をゴリゴリすり下ろし、生姜醤油をこしらえる。 たちまち刺身の山ができ、先生は「さあ、食え! どんどん食え!」と放るように手渡しし、みんながわあわあ言いながらもらい受ける。まるで、何かの祭りで、祭司がお供えを信者に分け与えているようだ。店のご主人もお裾分けしてもらっている。 刺身を口にして、さらにびっくり。鯨と言えば、「固い」「臭みがある」というイメージしかなかったが、これは臭みが一切なく、マグロのように柔らかい。でも動物らしい深みのある味。これが鯨? まるで未知の肉を食べている気がする。 さんざん刺身を食べ、他にそのお店のイノシシ鍋も御馳走になり、もうこれ以上食べられないとなっても先生は止まらない。余った肉をフリーザーバッグに生姜醤油と一緒にぶち込んで私にくれた。「これ、持って帰って。熱々のご飯にかけると美味しいよ」 翌日、先生に言われたとりにしたら、最高。翌日まで続いた小泉劇場であったが、さらに都築がある。先生はお土産として、茨城県土浦で捕れたツチクジラの冷凍肉を五キロもくれたのだ。(中略) 前日から風呂場のバケツに鯨肉の塊を入れて解凍の準備。そして、翌朝、バケツを見た私と妻は仰天した。肉は真っ赤な血の海に沈んでいたからだ。どうして切り身の冷凍肉からこんなに血が出るのだろう。さらに不思議なのはその血は匂いが全くしない。血ではない、何か他の、赤いタンパク質かもしれないが、実に奇妙である。 その日、妻と二人でその鯨肉を料理にしまくった。朝から晩まで、12時間ぐらい鯨肉と格闘していた。 刺身、納豆とアボカドとの和え物、ステーキ、竜田揚げ・・・。集まった人たちはみな、「こんな美味しい鯨肉は食べたことがない」と驚いていた。彼らも私同様、鯨と言えば、なんだか固かったり風味に乏しかったりして、要は「美味くない肉」という印象だったのだろう。日本の鯨肉の大半は、冷凍と解凍を繰り返したり、あまりに長く冷凍しすぎたりで、肉が劣化してしまっているらしい。だから鯨肉が美味しいというのが驚きにつながってしまう。ここで、2018年12月のナショナル ジオグラフィックの論調を見てみましょう。2018.12.28IWC脱退 商業捕鯨を再開する日本の今後より クジラに関する法律の専門家であるマイアミ大学の法学教授ナタリー・ベアフット氏は、日本が商業捕鯨を続けたいという意思を明確にしたことで、「話が単純になったと言えるかもしれない」と指摘する。「私たちはこれまで、日本が科学研究のために調査捕鯨を行っているという建前の下で、話し合いをもっていたのです」と彼女は言う。「日本が立場を変え、『さあどうですか。私たちは商業捕鯨をやっていますよ』と言うなら、前提が変わります。彼らが海で行っていることについて、腹を割って話し合えるようになるからです」 日本のIWCからの脱退は、今後の日本にどのような影響を及ぼすのだろうか? 正式な取り決めは特にないが、ほかの加盟国が、自国の海での日本漁船の操業を禁止するなどの制裁を独自に科す可能性もある。日本は捕鯨をめぐる国際的な話し合いに参加することもできなくなる。「グローバル化が進む今日、取り決めに反対であっても全員がテーブルにつき、交渉を続けることが望ましいのです」とベアフット氏は言う。「私たち全員が直面する地球規模の問題は、全員で取り組む必要があります」ザトウクジラ『辺境メシ』1
2021.10.20
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今回借りた3冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「言語」でしょうか♪<市立図書館>・多和田葉子の〈演劇〉を読む・ヘミングウェイで学ぶ英文法・老親友のナイショ文<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【多和田葉子の〈演劇〉を読む】多和田葉子著、谷川道子(編集)、論創社、2021年刊<amazon>より〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。<読む前の大使寸評>多和田葉子は小説家、ドイツ語話者としては知っているのだが、演劇人としても活動しているようで・・・まさにマルチタレントである。<図書館予約:(8/31予約、副本1、予約2)>amazon多和田葉子の〈演劇〉を読む【ヘミングウェイで学ぶ英文法】倉林秀男著、アスク出版、2019年刊<商品レビュー>よりヘミングウェイは、いつか原書で読んでみたいと思っていました。が、実際に読んでみると、英語自体はそんなに難しくないように見えるのに、なぜかよく意味が取れないということがありました。本書には、ヘミングウェイの短編がまるごと6つ入っています。それぞれに、ものすごく丁寧な「文法解説」がついているんです。文法上のどんなところに気をつけながら読めば、ちゃんと作品を理解できるのかがわかるので、すっごくためになります。<読む前の大使寸評>ヘミングウェイの作品を原書で読んで英語力が上がるなら、すっごくためになるなあ。<図書館予約:(10/11予約、副本3、予約0)>rakutenヘミングウェイで学ぶ英文法【老親友のナイショ文】横尾忠則×瀬戸内寂聴著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より百歳目前にして日々ペンを走らせる瀬戸内寂聴と、八十代半ばにして現役バリバリ横尾忠則。半世紀ほど前に出会った二人による、週刊朝日連載の往復書簡をまとめた書籍。〝老親友〟の二人が昭和からの交流を振り返り、世相を見抜き、奔放にユーモラスに生きること、長寿の悲喜こもごもを互いへの手紙形式で伝えあう。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、90年、80年生きた人間というのがやたらに出てくるわけで・・・これこそ老人むけの書である。amazon老親友のナイショ文************************************************************図書館大好き514
2021.10.20
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(11/29予約、副本33、予約644)現在31位・白井聰『武器としての「資本論」』(4/06予約、副本9、予約89)現在13位・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在245位・桐野夏生『日没』(4/24予約、副本24、予約300)現在72位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在166位・『生態学者の目のツケドコロ』(6/28予約、副本3、予約21)現在4位・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、副本1、予約16)現在15位・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、副本8、予約81)現在58位・ブリーディング・エッジ(8/22予約、副本2、予約9)現在4位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在239位・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、副本5、予約40)現在36位・向田邦子 『父の詫び状』(10/06予約、副本7、予約10)現在8位・日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」(10/17予約、副本4、予約0)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』:図書館未収蔵・『レアメタルの地政学』・猫が30歳まで生きる日:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・山口晃『すヾしろ日記 参』 ・片岡義男『言葉の人生』:図書館未収蔵・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』・小野正嗣『多和田語の世界』:図書館未収蔵・本村凌二『馬の世界史』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・多和田葉子『文字移植』:図書館未収蔵・高野秀行「怪獣記」・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』<予約分受取:8/29以降> ・鎌田由美子『「よそもの」が日本を変える』(4/26予約、8/29受取)・村上春樹『一人称単数』(1/27予約、9/05受取)・マイケル・サンデル『実力も運のうち』(5/05予約、9/09受取)・『理不尽ゲーム』(9/19予約、9/25受取)・『チャイニーズ・タイプライター』(7/17予約、9/25受取)・『Tokyo Ueno Station』(9/02予約、10/01受取)・『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(5/30予約、10/01受取)・ヘミングウェイで学ぶ英文法(10/11予約、10/17受取)・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、10/17受取)***********************************************************************【半沢直樹 アルルカンと道化師】池井戸潤著、講談社、2020年刊<「BOOK」データベース>より東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとに、とある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版舎・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とはー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/29予約、副本33、予約644)>rakuten半沢直樹 アルルカンと道化師【武器としての「資本論」】白井聰著、東洋経済新報社、2020年刊<「BOOK」データベース>より資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。【目次】本書はどんな『資本論』入門なのか/資本主義社会とは?-万物の「商品化」/後腐れのない共同体外の原理「無縁」-商品の起源/新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」-「包摂」とは何か/失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」-魂の「包摂」/「人生がつまらない」のはなぜかー商品化の果ての「消費者」化/すべては資本の増殖のためにー「剰余価値」/イノベーションはなぜ人を幸せにしないのかー二種類の「剰余価値」/現代資本主義はどう変化してきたのかーポスト・フォーディズムという悪夢/資本主義はどのようにして始まったのかー「本源的蓄積」/引きはがされる私たちー歴史上の「本源的蓄積」/「みんなで豊かに」はなれない時代ー階級闘争の理論と現実/はじまったものは必ず終わるーマルクスの階級闘争の理論/「こんなものが食えるか!」と言えますか?-階級闘争のアリーナ<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本9、予約89)>rakuten武器としての「資本論」【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【日没】桐野夏生著、岩波書店、2020年刊<「BOOK」データベース>よりあなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/24予約、副本24、予約300)>rakuten日没【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【生態学者の目のツケドコロ】伊勢武史著、ベレ出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より生物と生物、生物と環境との関係を調べる、生物学の一分野である生態学。生きものについて知りたい、自然を守りたいと願う人にとって、生態学的な見方は必ず役に立つ。自然と生きもの、人間との関係を見つめ直す7つの章。【目次】第1章 人に囲まれて/第2章 暮らしのなかで/第3章 文化に触れて/第4章 外国を旅して/第5章 里山に生きて/第6章 森を歩いて/第7章 研究をとおして<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/28予約、副本3、予約21)>rakuten生態学者の目のツケドコロ【生命海流】福岡伸一著、朝日出版社、2021年刊<「BOOK」データベース>より福岡伸一、ガラパゴス諸島へ。ダーウィン進化論を問い、“本来の生命のあり方”を精密に描き出す。旅のリアルと思索が行き来する、まさしく「動的平衡」なガラパゴス航海記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本1、予約16)>rakuten生命海流【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く【ブリーディング・エッジ】トマス・ピンチョン著、新潮社、2021年刊<出版社>よりITバブルは弾けたが新世紀の余韻さめやらぬニューヨークで、子育てに奮闘する元不正検査士の女性。知人の仕事を手伝い覗いたネットの深部で見つけたのは、不穏なテロの予兆だった。NYの、そして世界の運命は肝っ玉母さんの手に――オタク的こだわりと陰謀論にあふれる、謎に満ちたアメリカ文学の巨人が放つビッグバン。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/22予約、副本2、予約9)>shinchoshaブリーディング・エッジ【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【デジタル・ファシズム】堤未果著、NHK出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/04予約、副本5、予約40)>rakutenデジタル・ファシズム【父の詫び状】向田邦子著、文藝春秋、2006年刊<「BOOK」データベース>より宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞…だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアを交じえて見事に描き出し、“真打ち”と絶賛されたエッセイの最高傑作。また、生活人の昭和史としても評価が高い。航空機事故で急逝した著者の第一エッセイ集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/06予約、副本7、予約10)>rakuten父の詫び状・日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」(10/17予約、副本4、予約0)【日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」】小川洋子・他著、 新潮社、2015年刊<Customer reviews>よりついに全10巻。「晴耕雨読」の、うれしい相棒。(第10巻)小川洋子/桐野夏生/吉田修一/伊集院静/恩田陸/三浦しをん/角田光代/森見登美彦/木内昇 /道尾秀介/桜木紫乃/高樹のぶ子/山白朝子/辻村深月/伊坂幸太郎/絲山秋子<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/17予約、副本4、予約0)>amazon日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。
2021.10.20
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<『デューン 砂の惑星』が公開されたが>『デューン 砂の惑星』という映画が10月15日から公開されたが・・・これは期待できそうである♪『メッセージ』を制作したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督なら、このSF小説をどう映像化するのか期待するので、観に行く前に個人的予告を作ってみました。【デューン 砂の惑星】ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、2021年、米制作<Movie Walker作品情報>より10190年、銀河系が分裂し、人類は地球以外の惑星に移住し宇宙帝国を築いていた。1つの惑星を1つの大領家が治める厳格な身分制度が敷かれており、皇帝の命で砂漠の惑星アラキス(通称:デューン)を治めることになったレト・アトレイデス公爵は、妻や息子ポールを連れデューンに乗り込む。アトレイデス家はデューンで唯一生産されるという、抗老化作用を持つ香料で富を得るはずだったが、陰謀により彼らの運命は思わぬ方へ進み始める。<観るまえの大使寸評>『メッセージ』を制作したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督なら、このSF小説をどう映像化するのか期待するのでおます♪Movie Walkerデューン 砂の惑星Movie Walkerでドゥニ・ヴィルヌーヴ監督へのインタビューが観られるが、その一部を紹介します。「スパイスをめぐる闘争」というキャッチコピーには個人的ツボが疼くのです。「デューン」で大勝負に出たドゥニ・ヴィルヌーヴ監督に独占インタビューより 10代のころから原作を愛読し、長い間映画化を夢見ていたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による『DUNE/デューン 砂の惑星』が、ついに公開。 時は10191年、彼を取り巻く数奇な運命によって、砂の惑星(デューン)のアラキスに向かうアトレイデス家の後継者ポール(ティモシー・シャラメ)。デューンにおいて、人類は希少な自然資源スパイスの権利をめぐり闘争を続け、灼熱と砂嵐、そして巨大生物サンドワーム(砂虫)と対峙することを余儀なくされる。 アトレイデス家のレト公爵の側室でポールの母親、そして聖なる戦士であるレディ・ジェシカを演じたレベッカ・ファーガソンと、自身最大の意欲的なプロジェクトを極上の映像体験へと昇華させたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が独占インタビューに答えてくれた。 ヴィルヌーヴ監督は、「映画制作における最高で最大の決断はキャスティング」だと断言する。『DUNE/デューン』のキャスティングは、脚本を執筆している段階から脳裏に浮かんでいたそうで、ポール役のティモシー・シャラメに関して「第一で唯一の候補だった」と述べる。 「ティモシーはとても知的で成熟した若者でありながら、古典的な魂も持ち合わせています。映画監督として作品を作るたびに感じることは、映画の撮影を始めた時と完成した時では、同じ人間ではないということ。映画作りはとても変化の多いプロセスで、自分自身について、映画について、そして人間についても学ぶことができます。ティモシーも私と同じように『DUNE/デューン』を通じて多くのことを学んだと思います。以前観た『メッセージ』を紹介します。【メッセージ】ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、2016年、米制作<Movie Walker作品情報>よりSFファンから絶大な支持を受けるテッド・チャンの短編小説を映画化し、第89回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、音響編集賞に輝いたSFドラマ。突然、地球に襲来した異星人との交流を通して言語学者が娘の喪失から立ち直っていく姿が描かれる。主人公の言語学者をアカデミー賞では常連の演技派エイミー・アダムスが演じる。<観るまえの大使寸評>言語学とSF映画という大使のツボが二つかぶると・・・期待はいや増すのでおます♪Movie Walkerメッセージ『メッセージ』は公開初日に劇場で観たが、もうそんなバカみたいな気力は湧かないのです(笑)。
2021.10.19
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図書館で『辺境メシ』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。【辺境メシ】高野秀行著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より人類最後の秘境は食卓だった!食のワンダーランドへようこそー辺境探検家がありとあらゆる奇食珍食に挑んだ、驚嘆のノンフィクション・エッセイ!【目次】1 アフリカ ゴリラを食った男の食浪漫/2 南アジア 怪魚、水牛、密造酒…爆発だ!/3 東南アジア 思わずトリップするワンダーフード/4 日本 猛毒フグの卵巣から古来のワニ料理まで/5 東アジア 絶倫食材に悶絶した日々/6 中東・ヨーロッパ 臭すぎてごめんなさい/7 南米 魔境へようこそー<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。rakuten辺境メシまず、冒頭の「はじめに」を、見てみましょう。p9~12<はじめに> 子供の頃から銀杏が弱く、好き嫌いも多かった。 動物の内臓(モツ)や皮、キノコ(特にシイタケ)、香辛料の効いたもの、漬け物や外国のチーズなど、ちょっとでも見かけがグロテスクだったり、臭かったり、クセのあるものは全然受けつけなかった。 それが一気に変わったのは、大学探検部の遠征でアフリカ・コンゴへ行ったときだった。やむをえない事情から、サル、ゴリラ、ヘビなどの野生動物を片っ端から食べるはめになった。他に食糧がないから、食べないわけにはいかない。当時は毎日のように「こんなものも喰うのか」と驚いていた。 でも、いざとなれば食べられてしまうし、けっこう美味かったりもする。 これが人生における「食ビッグバン」となった。 コンゴから帰ると、好き嫌いは一切消滅していた。シイタケやモツなど、毛がからまったチンパンジーの肉に比べたら鶏のささみのように素直な食品に思える。食の可動域が極端に広くなったのだ。 もし関節の可動域が急に広がれば、誰もがいろいろなことを試してみるに違いない。上海雑技団のように背中をそらせて足の間から顔を出してみたり、針金細工のように複雑なヨガのポーズをとってみたくなるだろう。 同じことが私にも言えて、食の可動域が広がると、いろいろなものを食べてみたくなる。実際、辺境の地へ行くと、日本の都市部では考えられないような料理や酒が食卓にのぼる。「こんなもの、喰うのか」とやっぱり驚くし、「ヤバいんじゃないか」とも思うが、現地の人たちが食べているのを見ると一緒に食べずにはいられない。食べてしまえば意外に美味しいことが多い。すると、また食の可動域が広がった喜びに包まれる。 感覚が「ヤバそうだけど食べてみよう」からやがて「ヤバそうだから食べてみよう」に変わっていく。人間、こうなると歯止めがきかない。 だが、「なんでも食べられる」ことは、実は私の仕事にとって欠かせないスキルである。 環境や文化が全く異なる人たちのところに行って溶け込むために最も大切なことは、その人たちと同じ生活をすることだ。つまり、同じものを同じように食べ、なるべく彼らの言語を話し、同じ場所で寝て、一緒に歌ったり踊ったりする。 私たちだって、そうだろう。ナイジェリア人とかベルギー人がうちに来たとして、彼らが私たちと一緒に納豆や刺身をぱくぱく食べて「オイシイ!」と片言の日本語で言うのと、「ノー、そんなキモチワルイものは食べられない」と英語やフランス語で断り、遠目で眺めているのと、どちらが親近感を覚えるだろうか。答えは言うまでもない。 ただ、いつもそれが良い結果を生むわけではない。 コンゴに四回目に行ったときは長距離バスの中でサルの燻製肉がまわってきた。誰かが大きな固まり肉を持ってきて、まるでみかんかせんべいをお裾分けするかのように、車内の客に分けていたのだ。一人ずつガブッと噛みちぎっては隣の客に手渡す。 私も躊躇なくそれを食べたところ、乗客の人たちから歓声があがった。「外国人がサル肉の回し食いなど絶対にしない」と思っていたのを覆されたからだろう。こうなると、一気にその世界に溶け込むことができる。だが、溶け込みすぎて、カネをたかられ、騙されたりもした。現地に溶け込むとは、食い、食われすることだから、しかたないのだが。 (中略) 最後に言い添えておくと、私は今でも胃腸が強くない。日本でも外国でもよく腹を壊して寝込んでいる。でも、それで食べることを手加減、いや腹加減はしない。ひどい下痢でも2、3日苦しめば、まず治るのだ。そんなことより、自分の知らない食の世界を知ることのほうがよほど面白くてワクワクするのである。高野さんの本で『謎の独立国家ソマリランド』が面白いので、紹介します。【謎の独立国家ソマリランド】高野秀行著、本の雑誌社、2013年刊<カスタマーレビュー>よりルポルタージュといってもいいし、探検記といってもよい。冒険・政治経済・安全保障・国際問題・民族問題・海賊問題などさまざまなテーマが詰め込まれ、500ページほどの本がすいすい読める。<読む前の大使寸評>著者の高野秀行という人は、角幡唯介さんとともに今の日本ノンフィクション界の先陣を走るような人なんですね。共に早稲田大学探検部OBとのこと。<読後の大使寸評>高野さんは、エミレーツ航空の飛び立つ直前に、在日ソマリランド人を訪ねて現地でのツテを教えてもらったが、ここに高野氏の嗅覚と幸運が表れていると思うのです。伊達に探検部に籍を置いていたわけでもないようですね♪この本は文化人類学の薀蓄もはさみながら、かなりスピーディに展開していくが・・・高野さんのやや楽天的な人柄が表れていて、ええでぇ♪<図書館予約順番:33(9/02予約、11/6受取)>Amazon謎の独立国家ソマリランド
2021.10.19
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「内田樹の研究室」の内田先生が日々つづる言葉のなかで、自分にヒットするお言葉をホームページに残しておきます。最近は池田香代子さんや、関さんや、雨宮さんなどの言葉も取り入れています。(池田香代子さんは☆で、関さんは△で、雨宮さんは○で、池田信夫さんは▲、高野さんは■で、金子先生は★、田原さんは#、湯浅さんは〇、印鑰さんは@、櫻井さんは*、西加奈子さんは♪で区別します)・格差について・『コロナ後の世界』まえがき・紀伊田辺聖地巡礼の旅・成長と統治コスト・『日本習合論』中国語版序文・日本のイデオクラシー・後手に回る政治・倉吉の汽水空港でこんな話をした。・中国はこれからどうなるのか?・アメリカ大統領選を総括する・アメリカの新しい論調から「ベーシックインカムについて」・韓流ドラマとコミュニケーション・プラットフォーム・文化日報への寄稿「パンデミックとその後の世界」・反知性主義者たちの肖像・『沈黙する知性』韓国語版序文・書評・食いつめものブルース 山田泰司・書評・白井聡「武器としての「資本論」・『街場の親子論』のためのまえがき・パンデミックをめぐるインタビュー・ホ・ヨンソン『海女たち』書評・2020年度寺子屋ゼミ受講要項・『山本太郎から見える日本』から・『人口減社会の未来学』から・「サル化する世界」についてのインタビュー・映画『Workers被災地に起つ』神戸・元町映画館でのアフタートーク・週刊金曜日インタビュー・桜を見る会再論・『Give democracy a chance』2・『Give democracy a chance』1・沈黙する知性・China Scare・[週刊ポスト」問題について・『低移民率を誇る「トランピアンの極楽」日本の瀕死』・『ネット右翼とは何か』書評・『最終講義』韓国語版あとがき・『「そのうちなんとかなるだろう」あとがき』・『参院選にあたって』・『廃仏毀釈について』・『論理は跳躍する』・『「おじさん」的思考』韓国語版序文・『市民講座』韓国語版のための序文・空虚感を抱えたイエスマン・大阪万博という幻想・外国語学習について・大学院の変容・貧乏シフト・『知日』明治維新特集のアンケートへの回答・カジノについて・中国の若者たちよ、マルクスを読もう・『街場の憂国論』文庫版のためのあとがき・直言3月号「韓国の教育と日本のメディア」・人口減社会に向けて・時間意識と知性・Madness of the King・吉本隆明1967・大学教育は生き延びられるのか?・こちらは「サンデー毎日」没原稿・奉祝「エイリアン・コヴェナント」封切り・米朝戦争のあと(2件)・気まずい共存について********************************************************************内田先生かく語りき8目次(目次全文はここ)(その38):『格差について』を追記2021/09/25格差についてより 階層格差が拡大している。所得格差の指標として用いられるジニ係数は格差が全くない状態を0、一人が全所得を独占している状態を1とするが、日本のジニ係数は1981年が0.35、2021年は0.56と上がり続けている。この趨勢はこの先も止まらないだろう。「一億総中流」と呼ばれた国の面影はもうない。 日本における格差拡大の要因は何か。それは雇用形態の変化である。かつては終身雇用・年功序列という雇用の仕組みが日本のどの企業でも支配的だった。 もうその時代を記憶している人の方が少数派になってしまっただろうが、あれはずいぶんと気楽なものだった。植木等の「ドント節」(作詞青島幸男)は「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」というインパクトのあるフレーズから始まる。もちろん誇張されてはいるが、それなりの実感の裏付けはあった。 60年代はじめのサラリーマンの日常を活写した小津安二郎の映画では、サラリーマンたちは小料理屋の小上がりで昼間からビールの小瓶を飲んで、午後のお勤めに出かけていた。もちろん全員定時に帰る。私の父もそうだった。毎日、同じ電車で出勤し、同じ電車で帰って来た。雨が降ると、駅前には傘を持って父親を迎えに来た子どもたちが並んでいた。今の人には信じられないだろう。だが、人々がこの判で捺したようなルーティンを営んでいる時代に、日本経済は信じられないほどの急角度で成長していたのである。 それはこの時代の日本人がたいへん効率よく仕事をしていたからだと思う。どうして効率が良かったかというと、「査定」や「評価」や「考課」に無駄な時間や手間をかけなかったからである。 年功序列というのは要するに「勤務考課をしない」ということである。誰にどういう能力があるかは仕事をしていれば分かる。人を見て、その能力に相応しいタスクを与えればいい。別に査定したり、格付けをしたりする必要はない。難しいタスクを手際よくこなしてくれたら、上司は「ありがとう」と部下の肩を叩いて、「今度一杯奢るよ」くらいで済んだ。この時代の日本の会社は言うところの「ブルシット・ジョブ」がきわめて少なかったのである。「ブルシット・ジョブ」は人類学者デビッド・グレーヴァーの定義によれば「被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど完璧に無意味で、不必要で、有害でもある雇用の形態」のことである。終身雇用・年功序列、懐かしい響きである。・・・家庭を二の次にして働く仕事人間ではあったが、希望はあったもんなあ。2021/08/29『コロナ後の世界』まえがきより この『コロナ後の世界』は「ありもの」のコンピレーションです。素材になったのはブログ記事やいろいろな媒体に発表した原稿です。でも、原形をとどめぬほどに加筆しておりますので、半分くらいは書き下ろしの「セミ・オリジナル」と思ってください。 かなり時局的なタイトルになっていますが、それはいくつかの論考が今回のパンデミックで可視化された日本社会に深く蝕んでいる「病毒」を扱っているからです。それについて思うところを書いて「まえがき」に代えたいと思います。 僕は今の日本社会を見ていて、正直「怖い」と思うのは、人々がしだいに「不寛容」になっているような気がすることです。 言葉が尖っているのです。うかつに触れるとすぐに皮膚が切り裂かれて、傷が残るような「尖った言葉」が行き交っている。だから、傷つけられることを警戒して、みんな身を固くしている。あるいは、自分の言葉の切れ味がどれくらいよいか知ろうとして、「刃」に指を当てて、嗜虐的な気分になっている。 そういう「尖った言葉」が行き交っている。外から見ると、あるいはスマートで知的なやりとりが行われているように見えるのかも知れません。でも、僕はそういう言葉がいくら大量に行き交い、蓄積しても、それが日本人全体の集団としてのパフォーマンスが向上することには結びつかないと思います。 僕はものごとの適否を「それをすることによって、集団として生きる知恵を力が高まるか?」ということを基準にして判断しています。もちろん、その言明が「正しいか正しくないか」ということを知るのもたいせつですけれど、僕はそれ以上に「それを言うことによって、あなたはどのような『よきもの』をもたらしたいのか?」ということが気になるのです。 言っている言葉の内容は非の打ち所がないけれど、その言葉が口にされ、耳にされ、皮膚の中に浸み込むことによって、周りの人たちの生きる意欲が失せ、知恵が回らなくなるのだとしたら、その言葉を発する人にはそれについての「加害責任」を感じて欲しい。 よく考えてみたら、それは僕がずいぶん昔からずっと言ってきたことでした。 若い頃は左翼の言葉づかいに対して、そのような不満を感じていました。「革命をめざす」といっている人たちがお互いに相手について「はしなくも階級意識の欠如を露呈し」とか「嗤うべきプチブル性」とかいう非難を投げ合っていたからです。正直言って、そんなことをいくらやっても得るところはほとんどないんじゃないかと思っていました。というのは、そうやって、「革命闘争を担う資格を持つ人」の条件を厳しくすればするほど、「革命の主体」の頭数は減るだけだからです。「世の中をよりよいものにしよう」と願う資格のある人間の条件を厳密化することによって、この人たちはどうやって世の中をよくする気なんだろうと思っていました。 同じことは、そのあとフェミニズムやポストモダニズムにも感じたことです。今度は「はしなくも性差別意識を露呈し」とか「うちなる植民地主義に気づくこともなく」というふうに表現は変わりましたけれども、それでも「真に差別され、徹底的に疎外された人間だけがシステムを批判する権利を持つ(それ以外の人間はすべて無意識のうちに差別し、疎外する側に加担している)」ということになると、すてきに切れ味はいいテーゼではあるのですけれども、これもやっぱり、徹底すればするほど「世の中を少しでも住みやすくする」事業の仲間の頭数を減らす結果になる。 僕が年来主張しているのは、おおむねそういうことです。みんながちょっとずつ「貧者の一灯」を持ち寄って、それをパブリックドメインに供託して、「塵も積もれば山」をめざすという方が「すべてのリソースを正しい目的のためだけに用いる」ことをめざすより話が早いんじゃないか。そう思っているのです。「世の中を少しでも住みやすくする」事業においては、「仲間を増やす」ということが一番大切だと僕は思っています。自分と多少意見が違っている人についても、「まあ、そういう考え方もあるかも知れないなあ」と思って、正否の判断を急がない。中腰で少し耐える(あまり長くは無理ですけれど)。そして、どこかに「取り付く島」があったら、それを頼りに対話を試みる。(以降、全文は内田先生かく語りき(その32)による)
2021.10.19
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『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』3図書館に予約していた『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』という本を、待つこと4ヶ月ほどでゲットしたのです。これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。【分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議】河合香織著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>よりクラスター対策に「3密」回避。未知の新型コロナウイルスに日本では独自の対策がとられたが、その指針を示した「専門家会議」ではどんな議論がなされていたのか?注目を集めた度々の記者会見、自粛要請に高まる批判、そして初めての緊急事態宣言…。組織廃止までの約五カ月、専門家たちの議論と葛藤を、政権や行政も含め関係者の証言で描く迫真のノンフィクション。<読む前の大使寸評>これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。<図書館予約:(5/30予約、副本2、予約16)>rakuten分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議緊急事態宣言発出のあたりを、見てみましょう。p127~129<緊急事態宣言発出> 同6日の17時25分に、尾身は諮問委員会のメンバーにメールを送った。 「明日10時から諮問委員会があるのだが、まだ方針の中身は調整中」 そして18時に内閣官房から諮問委員会の委員にあてて、7日の10時に基本的対処方針等諮問委員会の開催決定との通知が送られ、出欠を20時までに返信するよう指示があった。事前予告や日程調整はなかった。 翌日の4月7日の10時から基本的対処方針等諮問委員会が開かれ、緊急事態宣言が東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の七都府県で5月6日まで発出されることが了承された。夕刻からは安倍と尾身が共に記者会見をした。 尾身は自分が会見に出ることを知らされたのは当日だった。安倍から「記者会見をやるから、尾身さん一緒に行ってくれ」と言われたという。 尾身は自分にも説明責任はあると思っていたが、まさか総理と一緒に会見するとは思ってもいなかった。驚いたものの了承したのは、「感染症の問題は非常にテクニカルなので、詳細なデータを見ている自分たちならともかく、総理が科学的な理由を説明することは難しいだろう」と考えたからだ。 安倍はプロンプターを見ていたが、尾身は事前の準備はしておらず、誰からどんな質問が来るかもまったくわからなかった。生中継していたNHKの「ニュース7」の視聴率は26.3%に上り、会見は高い注目を浴びた。 一方、厚労省のクラスター対策班でも会見の様子がテレビで流されていたが、ほとんど誰も見ていなかったという。 大学院生を中心としたボランティア班のメンバーたちは、この日が最後の厚労省での作業となった。「安全が確保できないから、緊急事態宣言が出たら在宅での作業にしてください」と言われていた。 皆が黙々と後片付けをして、最後のデータ確認を終える人を待って、「じゃあ最後にごはん行きますか」と厚労省の地下の食堂に行った。感染対策で互い違いに座ってそばを食べ、「なんだか大晦日みたいだね」と言って解散し、全国各地の自宅に戻った。『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』2:ウルバニ医師がSARSにより落命『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』1:分水嶺という言葉
2021.10.18
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歳のせいか、このところ図書館での2度借りが増えてきたのです。これではいかん!・・・ということで、(注意喚起の意味もあり)予約分受取目録を作った次第でおます。<2015年予約分受取>24-39・日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う(12/15予約、5/2受取)・ダイオウイカは知らないでしょう(4/30予約、5/8受取)・町内会は義務ですか?(4/30予約、5/8受取)・キャプテンサンダーボルト(1/07予約、5/19受取)・だから日本はズレている(12/08予約、5/26受取)・恋するソマリア(3/3予約、6/11受取)・日本の文脈 (6/09予約、6/16受取)・イチョウ 奇跡の2億年史(12/03予約、6/21受取)最長待機記録・在日の地図(7/01予約、7/05受取)・鳥の王さま (6/06予約、7/10受取)・ヘンな日本美術史(7/05予約、7/10受取)・沢田マンションの冒険 (7/18予約、7/22受取)・イスラム国(2/25予約、7/29受取)・ベン・シャーンを追いかけて(8/17予約、8/22受取)・街場の戦争論(6/01、9/06受取)・貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告(9/15予約、9/17受取)・台湾の歓び(3/15予約、、9/19受取)・オートメーション・バカ(5/15予約、9/19受取)・対華二十一カ条要求とは何だったのか(7/05予約、9/19受取)・教団X (5/4予約、9/23受取)・飲み食い世界一の大阪(9/22予、9/27受取)・北欧女子オーサが見つけた日本の不思議(5/22予約、10/7受取)・ボクが韓国離れできないわけ(10/03予約、10/10受取)・シノワズリーか、ジャポニスムか(10/14予約、10/25受取)・潜水艦(歴群「図解」マスター)(10/06予約、10/31受取)・絵巻物に見る日本庶民生活誌(10/27予約、11/04受取)・日本語の科学が世界を変える(6/11予約、11/07受取)・かたづの!(8/24予約、11/19受取)・シェール革命再検証 (11/09予約、11/27受取)・職業としての小説家(10/27予約、大学図書館で11/27借出し)・李朝残影 : 梶山季之朝鮮小説集(11/28再予約、12/04受取)・ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(12/01予約、12/05受取)・オールドテロリスト(7/21予約、12/13受取)・利己的な遺伝子(12/05予約、12/18受取)・反知性主義(6/22予約、12/23受取)・夜また夜の深い夜(5/12、12/23受取)・中東湾岸ビジネス最新事情(12/16予約、12/23受取)<2016年予約分受取>40-64・対話録・現代マンガ悲歌(12/22予約、1/06受取)・マグリット事典(1/07予約、1/17受取)・日本戦後史論(7/27予約、1/19受取)・ハトはなぜ首を振って歩くのか(8/13予約、1/19受取)・百代の過客(1/19予約、1/26受取)・最終定理(1/23予約、1/28受取)・忘れられた巨人(7/18予約、2/09受取)・セルデンの中国地図(2/04予約、2/09受取)・谷崎潤一郎『陰翳礼讃』(2/15予約、2/18受取)・日本語大博物館(2/28予約、3/04受取)・データの見えざる手(11/20予約、3/15受取)・電気は誰のものか(12/09予約、3/23受取)・日本の漫画への感謝(3/16予約、3/23受取)・紙の動物園(9/27予約、4/12受取)・食糧と人類(3/26予約、4/26受取)・「中国共産党」論(12/11予約、4/26受取)・美麗島紀行(2/19予約、4/26受取)・第2図書係補佐(11/29予約、5/03受取)・フラットランド(4/30予約、5/05受取)・越境者の政治史(1/29予約、5/10受取)・キョウコのキョウは恐怖の恐(5/14予約、5/19受取)・隣のアボリジニ(5/03予約、5/24受取)・小泉武夫『漬け物大全』(5/26予約、6/5受取)・南シナ海(3/01予約、6/5受取)・限界費用ゼロ社会(1/28予約、6/17受取)・かくれた次元(6/14予約、6/18受取)・江戸日本の転換点(1/06予約、7/06受取)・文体の科学(3/14予約、11/28再予約、7/07受取)・夢売るふたり 西川美和の世界(7/04予約、7/08受取)・中国と日本(1/06予約、7/21受取)・事件の地平線 (7/05予約、7/21受取)・介護民俗学へようこそ!(7/09予約、7/23受取)・長いお別れ(11/23予約、7/23受取)・勝者なき戦争 世界戦争の二〇〇年(7/22予約、7/27受取)・戦後日中関係と同窓会(7/28予約、8/02受取)・吉原御免状(8/03予約、8/06受取)・蔡英文 新時代の台湾へ(7/31予約、8/11受取)・帝国日本の生活空間(8/08予約、8/12受取)・米中百年戦争(8/13予約、8/18受取)・『言葉を離れる』横尾忠則著(8/17予約、8/23受取)・永続敗戦論(9/01予約、9/03受取)・櫻画報大全 (9/05予約、9/09受取)・沙漠の事典(9/11予約、9/16受取)・漁港の肉子ちゃん (7/07予約、9/27受取)・現代思想の遭難者たち(9/19予約、10/06受取)・謎のアジア納豆(6/11予約、10/08受取)・料理の起源(10/04予約、10/08受取)・新「ニッポン社会」入門(4/25予約、10/21受取)・ダーリンは70歳(5/11予約、10/21受取)・夜を乗り越える(7/11予約、10/22受取)・植物はすごい (10/25予約、10/29受取)・イエスの幼子時代(7/27予約、11/05受取)・絲山秋子「薄情」(10/31予約、11/05受取)・福沢諭吉の朝鮮(11/06予約、11/10受取)・観察する男(11/01予約、11/12受取)・熱風大陸(11/16予約、11/20受取)・ワイルド・ソウル(11/27予約、12/15受取)・帰郷ノート 植民地主義論(12/10予約、12/15受取)・最後の敵(12/18予約、12/22受取)・『中国人の愛国心』(12/23予約、12/28受取)<2017年予約分受取>65-111・「戦後」の墓碑銘(1/15予約、1/21受取)・バラカ(5/01予約、1/22受取)・スペース金融道(9/28予約、1/27受取)・日本人はどこから来たのか?(10/11予約、1/28受取)・世界マヌケ反乱の手引書(11/24予約、2/07受取)・村上春樹『雑文集』(2/07予約、2/11受取)・限りなく完璧に近い人々(11/20予約、2/14受取)・火星に住むつもりかい?(2/12予約、2/16受取)・世界「最終」戦争論(2/13予約、2/18受取)・「おバカ大国」オーストラリア(1/12予約、2/23受取)・属国民主主義論(10/06予約、3/02受取)・亜米利加ニモ負ケズ(3/02予約、3/05受取)・人類が消えた世界(3/04予約、3/09受取)・林業がつくる日本の森林(1/08予約、3/11受取)・イネが語る日本と中国(3/19予約、3/24受取)・本は友だち(3/20予約、3/24受取)・コンビニ人間(8/26予約、3/28受取)・ニッポニア・ニッポン(3/22予約、3/30受取)・半農半Xという生き方(3/26予約、3/30受取)・忘却された支配(11/17予約、4/04受取)・南米「棄民」政策の実像(4/07予約、4/13受取)・シュヴァンクマイエルの博物館(4/14予約、4/25受取)・漂うままに島に着き(10/27予約、4/25受取)・西加奈子「i」(1/06予約、4/26受取)・老いる家崩れる街(12/28予約、5/10受取)・戦争のグラフィズム(5/06予約、5/10受取)・トウガラシの文化誌(5/08予約、5/12受取)・知の編集術(4/24予約、5/23受取)・『英語という選択 アイルランドの今』(5/02予約、5/24受取)・人口と日本経済(12/20予約、6/02受取)・日本の「アジール」を訪ねて(1/25予約、6/04受取)・田中慎弥『宰相A』(6/06予約、6/09受取)・浅田次郎『ブラック オア ホワイト』(6/08予約、6/11受取)・南方マンダラ(5/12予約、6/16受取)・ぼくがいま、死について思うこと(6/14予約、6/18受取)・『キトラ・ボックス』(4/19予約、7/05受取)・世界史のなかの中国(6/27予約、7/05受取)・戦争まで(12/9予約、7/05受取)・フクシマの荒廃(2/02予約、7/25受取)・『暗黒神話』と古代史の旅(7/13予約、7/30受取)・『新・観光立国論』(8/9予約、8/11受取)・アンマーとぼくら(9/25予約、8/19受取) ・垣根涼介『室町無頼』(2/06予約、8/23受取)・みみずくは黄昏に飛びたつ(5/30予約、8/26受取)・トヨトミの野望(3/05予約、9/17受取)・翻訳夜話(9/08予約、9/17受取)・『恐怖の地政学』(5/28予約、10/28受取)・『日本人と中国人』(10/05予約、10/28受取)・『愛の見切り発車』(11/02予約、11/07受取)・九十歳。何がめでたい(12/14予約、11/07受取)・今のアメリカがわかる映画100本(9/25予約、11/09受取)・雨宮処凛著『不透明な未来についての30章』(11/22予約、11/26受取)・THE PIVOT-アメリカのアジア・シフト(11/23予約、11/28受取)・土屋賢二著『哲学者かく笑えり』(11/28予約、11/30受取)・船戸与一著『国家と犯罪』(12/05予約、12/08受取)・吉岡桂子著『人民元の興亡』(7/27予約、12/10受取)・ヒルビリー・エレジー(6/19予約、12/12受取)・あなたの人生の物語(6/23予約、12/16受取)・『エキタス 生活苦しいヤツ声あげろ』(12/18予約、12/24受取)・アジア辺境論(9/20予約、12/26受取)<2018年予約分受取>112-150・ウニはすごい バッタもすごい(8/20予約、1/14受取)・島田雅彦著『ひなびたごちそう』(1/11予約、1/14受取)・福岡ハカセの本棚(1/23予約、1/25受取)・自民党―「一強」の実像(7/18予約、2/01受取)・ダーウィンのジレンマを解く(1/28予約、2/03受取)・宮部みゆき『荒神』(2/02予約、2/06受取)・椎名誠著『ノミのジャンプと銀河系』(10/12予約、2/10受取)・堀江貴文著『多動力』(8/14予約、2/17受取)・ビッグデータの罠(2/15予約、2/20受取)・飯場へ(10/07予約、2/23受取)・ひとり出版社という働きかた(2/23予約、2/28受取)・ボブという名のストリート・キャット(2/9予約、3/10受取)・『今こそ、韓国に謝ろう』(8/29予約、3/14受取)・ロアルド・ダール『キス・キス』(5/08予約、5/12受取)・世界のミリメシを実食する(5/08予約、5/12受取)・『ニューギニア紀行』(5/16予約、5/22受取)・翻訳出版編集後記(5/21予約、5/25受取)・椎名誠著『ONCE UPON A TIME』(5/28予約、6/06受取)・『わたしたちが孤児だったころ』(3/25予約、6/10受取)・池内紀著「亡き人へのレクイエム」(5/27予約、6/10受取)・リチャード・ノース・パターソン『罪の段階』(6/06予約、6/10受取)・頭に来てもアホとは戦うな!(12/26予約、6/15受取)・真山仁著『オペレーションZ』(1/05予約、6/15受取)・変調「日本の古典」講義(5/13予約、6/30受取予定)・アメリカ 暴力の世紀(1/15予約済み、7/04受取)・菅ちゃん英語で道案内しよッ! 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(12/15予約、12/21受取)・原田マハ『フーテンのマハ』(8/06予約、12/21受取)<2019年予約分受取>151-207・いしいしんじ『トリツカレ男』(1/09予約、1/14受取)・装丁/南伸坊(1/13予約、1/20受取)・『ギャシュリークラムのちびっ子たち』(1/14予約、1/20受取)・莫言『転生夢現(上)』(1/18予約、1/25受取)・浅田次郎著『天子蒙塵(1)』 (1/24予約、2/02受取)・創造&老年 横尾忠則と9人の生涯現役クリエーターによる対談集(1/31予約、2/05受取)・天子蒙塵(2)(2/07予約、2/10受取)・文明に抗した弥生の人びと(2/10予約、2/13受取)・スメルジャコフ対織田信長家臣団(2/12予約、2/19受取)・加村一馬著『洞窟おじさん』(6/07予約、2/28受取)・フィールドサイエンティスト 地域環境学という発想(3/04予約、3/08受取)・山尾悠子『飛ぶ孔雀』(11/08予約、3/14受取)・陳舜臣『江は流れず』(3/08予約、3/14受取)・ねじまき鳥クロニクル・第一部(3/12予約、3/30受取)・the four GAFA 四騎士が創り変えた世界(10/13予約、4/03受取)・更科巧「絶滅の人類史」(11/18予約、4/09受取)・梅原猛『隠された十字架』(4/07予約、4/27受取)・古処誠二『ニンジアンエ』(4/26予約、4/29受取)・角幡唯介「極夜行」 (12/02予約、5/06受取)・村上春樹『羊をめぐる冒険』(5/02予約、5/06受取)・大東建託の内幕(1/06予約、5/06受取)・『闇の奥』(5/06予約、5/12受取予定)・小林ふみ子『へんちくりん江戸挿絵本』(5/07予約、5/12受取)・開高健『日本三文オペラ』(4/30予約、5/18受取)・サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』(5/15予約、5/21受取)・トランスヒューマンガンマ線バースト童話集(2/16予約、5/26受取)・ジョセフ・コンラッド『闇の奥』(5/23予約、5/26受取)・天子蒙塵・第三巻(3/25予約、6/11受取)・J・G・バラード『クラッシュ』(6/05予約、6/11受取)・池澤夏樹『科学する心』(5/11予約、6/15受取)・巨大ブラックホールの謎(5/28予約、6/22受取)・子安美智子『エンデと語る』(6/19予約、6/22受取)・E・スエンソン『江戸幕末滞在記』(6/27予約、7/03受取)・中尾佐助『農業起源をたずねる旅』(7/02予約、7/09受取)・三浦しおん「愛なき世界」(11/25予約、7/13受取)・堀江貴文「これからを稼ごう」(1/12予約、7/17受取)・大江健三郎『キルプの軍団』(7/10予約、7/17受取)・『新・日本の階級社会』(7/18予約、8/10受取)・浅田次郎『帰郷』(8/08予約、8/10受取)・多和田葉子『地球にちりばめられて』(2/18予約、8/28受取)・多和田葉子「エクソフォニー」(8/31予約、9/05受取)・『ソロモンの指環』(9/03予約、9/08受取)・リービ英雄『天安門』(9/17予約、9/21受取)・米中ハイテク覇権のゆくえ(6/30予約、9/25受取)・チャイナ・スタンダード(9/22予約、10/02受取)・五日市哲雄『もの忘れと記憶の科学』(9/24予約、10/05受取)・多和田葉子「献灯使」(12/09予約、10/13受取)・多和田葉子『容疑者の夜行列車』(10/11予約、10/17受取)・落合淳思『漢字の字形』(9/20予約、10/22受取)・阿辻哲次『漢字再入門』(10/15予約、10/22受取)・日本が売られる(2/05予約、10/26受取)・『AI VS.教科書が読めない子どもたち』(2/22予約、10/26受取)・グレゴリ青山『薄幸日和』(10/30予約、11/04受取)・はすみとしこ『そうだ難民しよう!』(11/02予約、11/07受取)・そしてバトンは渡された(4/19予約、11/15大学図書館で見っけ)・川村元気『百花』(6/14予約、11/19受取)・樹木希林『一切なりゆき』(2/27予約、12/06受取)・吉荒夕記『バンクシー』(11/27予約、12/11受取)・上田岳弘『キュー』(8/26予約、12/19受取)・有馬哲夫『原発・正力・CIA』(12/15予約、12/22受取)<2020年予約分受取>207-235・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(11/24予約、1/04受取)・与那覇潤『知性は死なない』(1/04予約、1/07受取)・金子勝『平成経済 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2021.10.18
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図書館で『陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」』という本を、手にしたのです。穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」縄文期の日中交流あたりを、見てみましょう。対談者は黒岩重吾さんです。p9~12<古代はロマンの宝庫>■日中交流は縄文時代から黒岩:長いこと同じ仕事をし、しかも大阪と神戸という近い所に住んでいながら、お互い75歳になるまで、こうして対談の席につくのは、今日がはじめてなんだね。せっかくの機会だから、今日はぜひ、ぼくの古代史観といったものを聞いてもらいたいと思って、楽しみにしていたんですよ。 ぼくはね、中国と日本とは、いままで考えてたよりもっとずっと古い時代から交流があったんじゃないかと思ってるんだ。たとえば、日本では縄文期の遺跡からけつ状耳飾りが出ているけれども、その起源は中国・江南の装身具、けつと同じじゃないかといわれている。というのも、森浩一さんによると、八丈島から出たけつ状耳飾りと同じ棒が中国・東北の燕のあたりから出ている。もしそれが関係あるとすると、中国と倭との交流は縄文にまで遡ることになる。けつ状耳飾りの分布陳:このあいだ商船大学の海洋気象学の茂在先生に聞いた話によると、紀元前200年頃を中心にしてその前後300年かそこいらは、気候が非常におとなしくて、東シナ海も穏やかで嵐なんかはあまりなかったんだそうなんだね。そうなると、いま我々が考えるよりも中国と日本との行き来はずっと容易だったはずなんだよ。黒岩:それはおもしろい説だね。『漢書』地理誌の燕の条に、「人間絶望したら筏を組んで東へ行こうじゃないか」という一節があるけれども、海がそれほど穏やかだったら、大陸で動乱か何か起こったりしたときには、どんどん東方に出掛けていった可能性がある。陳:東方じゃないけど、桃源郷伝説がそうでしょう。秦の始皇帝の暴政から逃れた連中が山中に引きこもって、時代が変わったいたことを三国時代から晋に至るまで知らなかったという。とにかく古代においても、動乱などをきっかけにずいぶん大きな人の動きがあっただろうことは間違いないだろうね。黒岩:まったくそうだと思う。たとえば『魏書』東夷伝によると、秦の動乱の際に、動乱を避けてきた中国人たちが馬韓(後の百済)に逃げてきて、東に土地を与えたという記述がある。それが辰韓(後の新羅)。そうすると、辰韓の人たちは、当然、倭にもかなり来ていたと考えてい。 古代日本の渡来氏族に秦氏というのがいるでしょう。『新撰姓氏禄』には秦氏の祖先は秦の始皇帝の三世の考武帝あるいは四世の功満王であると出ている。それに対して、ほとんどの学者は秦氏が祖先を誇示するために作った偽史であるとハナから相手にしない。もちろん始皇帝の云々は関係ないにしろ、秦氏がもたらした産業技術を考えると、辰韓から渡来した秦人たちだと考えても決して不自然ではない。そのへんが、どうも学者というのは、文献記録を否定するのが学問であるかのような感じで、素直に見るというところがないんですな。陳:一時期、擬古派といって、歴史の記述を疑ってかかるのが科学的だというので、文献批判が盛んな時代があったんですよ。 だから、白鳥庫吉さんのような大学者でも、殷という王朝は実在しない、あれは人が頭で考えたものであって、歴代の王の名前にしても五行説を当てはめた名前にすぎない、といっていた。ところが、それからしばらくして甲骨文によって実在が確かめられたわけですね。それ以来、白鳥先生は殷についてはいわなくなったけどね。 大体、ぼくは昔から擬古派が嫌いなんですよ。科学的にいってこれこれだといって疑うことしかしない。そうじゃなくて、もっと仮説を立ててそれを生かせばいい、生かしてその証拠を探せばいいんであって、頭から否定していくというのは賛成しないな。黒岩:魏の曹操の父親のいとこの曹胤ですか、その墓の煉瓦のセンに「倭人あり、時に盟することありや」という文章が出てくる。これはぼく自身も小説に使ったことがあるんだけど、ここでいう倭人は、日本列島の倭人じゃないんだね。曹胤は会稽の太守をしていたから、倭人の動きというのには非常に敏感で、おそらく大陸に住みついていた倭人集団がそのあたりにいたんじゃないか。陳:そう思いますよ。舟山列島のあたりから立って海を眺めると、あっ、向こうは五島列島だという感じで、すごく日本が身近に思える。交流のないほうがおかしい。舟山列島 刺身を食べるのも、中国では温州、明州、寧波といったあの辺なんです。非常に日本に似たところがある。後年あの辺は日本との交易の中心になるけど、それ以前から双方の関係というのは大いにあるはずだね。ウーム 黒岩重吾といえば社会派ミステリーだけかと思っていたが、古代史にも造詣が深いようですね。『歴史に未来を観る』4:北緯40度線上の文明(with山折哲雄)『歴史に未来を観る』3:神戸と孫文(with加藤徹)『歴史に未来を観る』2:日本人と国際化(with司馬遼太郎)『歴史に未来を観る』1:モンゴルの世界制覇(with奈良本達也)
2021.10.18
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図書館で『サイエンスの世界』という本を、手にしたのです。めくってみると、ビックバンから生物誕生、人工知能まで図表を使って解説しているが・・・百聞は一見にしかずというか、目の付けどころが素晴らしいのです。【サイエンスの世界】トム・キャボット著、創元社、2018年刊<「BOOK」データベース>よりビジュアルで学ぶ科学の主要99テーマ。宇宙の始まりから人体のしくみまで、科学分野における厖大な知の蓄積を精緻で色鮮やかなグラフィックに変換。我々の住む世界はどのように生まれ、そこにはどのような法則や働きが存在しているのか?人類の科学的探究の到達点を伝える、刺激と洞察に満ちたかつてない解説書。<読む前の大使寸評>めくってみると、ビックバンから生物誕生、人工知能まで図表を使って解説しているが・・・百聞は一見にしかずというか、目の付けどころが素晴らしいのです。rakutenサイエンスの世界冒頭のプロローグのような辺りを、見てみましょう。格調の高い語りです。p14~15<ビックバンから人工知能まで> 科学の歴史は人類の物語である。なぜなら、科学は人間が努力して築き上げたものだからだ。科学は、物質界や自然界の構造や挙動を、観察と実験を通して系統立てて研究するものである。これまで科学的探究の対象となってきたものは、その大部分が人類より先に存在していた。 宇宙の立場で見てみよう。もし、宇宙に意識があるんらば、科学の歴史のほとんどは人類の物語以外で占められているだろう。わたしたちは、おそらく書物の最終章に付録として付けられた文章の脚注の最後に打たれたピリオドみたいなものだろう。 仮に、宇宙誕生からの138億年を1年に縮めてみれば、人間が地球上を歩き始めてからの10万年ほどの時間など、新年を迎える直前の3分50秒にしかならないのだ。 よって、もう1つの科学の歴史は宇宙についてのものだ。それは、あらゆる物質を作る最も基本的な構成要素を出発点とする歴史であり、それらの構成要素が自然と集まり、よりいっそう複雑で豊かなパターンを驚くほどの品質で生み出していく現象が、現在研究され、思考され、理解されている物質宇宙のあらゆる面を、どのように説明し、どのように取り入れていくかについての歴史である。 宇宙は純粋な「数学」から始まり、それから純粋なエネルギーと力になった。「物理的」物質が現れ、そして元素が生れた。水素とヘリウムである。電子1個が陽子1個の周りを回る自由水素は、新たな「化学的」性質を示すようになり、別の水素原子と結合した。最初の分子である。 自然界で最も弱い力である重力は、わずかな距離ずつゆっくりと、これらの分子を恒星という巨大な原子炉に集めていた。そこでは、とてつもない熱と圧力によって、可能な限りのあらゆる元素が作られた。最後には恒星が燃え尽きて爆発するという犠牲を払いつつ・・・。 恒星は新しい恒星を生み、さらに惑星も生れた。惑星に新たな物理的過程と新しい科学化合物が現れ、一酸化ニ水素(一般に知られている別名は「水」)が広く行きわたった。そして、水と他の物理的・化学的環境が近づくことによって、おそらくわたしたちにも深く関係する偉大な物質的魔法が働き、生命や自然界が生まれ、純粋な化学が自然科学へと変わったのだろう。 細菌粘質からヒトという種に進化していく輝かしい物語は、同じくらい悲しい物語でもある。その理由は、わたしたちが今まさに自分たちの「ゆりかご」を破滅させる寸前にいるからだ。物理的宇宙の理想的ともいる美しさは、その規模や荘厳さで驚かせてくれる。それに対して自然界は、複雑で、巧妙で、気まぐれで、それでいて頑固なほど揺るぎがなく、繁栄するための思いもよらない姿をわたしたちに見せて驚かせてくれる。 人類の誕生とともに、わたしたちの周りにある世界を説明し、理解し、記号化しようとする動きが始まった。最初は芸術や宗教儀式によって、そのあとは方法論や計量によって。急速で爆発的な思考の進化が、言論の出現によって可能になったのだ。人類の言語知能は自然環境の習得を考えられないほど短い時間スケールでもたらした。 この200年間の真に、人類は自分たちが知ることのできる全宇宙とその歴史を記号的に複製する方法を見つけた。しかも、その結果得られたモデルを使って地球全体を支配し、もしかしたら取り返しのつかない変化を加えようとしている(あるいはすでに加えた)のかもしれない。太陽系の歴史上で初めて、1つの惑星の未来が1つの生物種の手に委ねられているのだ。『サイエンスの世界』1
2021.10.17
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図書館で『サイエンスの世界』という本を、手にしたのです。めくってみると、ビックバンから生物誕生、人工知能まで図表を使って解説しているが・・・百聞は一見にしかずというか、目の付けどころが素晴らしいのです。【サイエンスの世界】トム・キャボット著、創元社、2018年刊<「BOOK」データベース>よりビジュアルで学ぶ科学の主要99テーマ。宇宙の始まりから人体のしくみまで、科学分野における厖大な知の蓄積を精緻で色鮮やかなグラフィックに変換。我々の住む世界はどのように生まれ、そこにはどのような法則や働きが存在しているのか?人類の科学的探究の到達点を伝える、刺激と洞察に満ちたかつてない解説書。<読む前の大使寸評>めくってみると、ビックバンから生物誕生、人工知能まで図表を使って解説しているが・・・百聞は一見にしかずというか、目の付けどころが素晴らしいのです。rakutenサイエンスの世界「生命」について、見てみましょう。p114~115<Life 生命> 40億年ほど前、太古の海底の熱水噴出孔付近の、高温でミネラルを豊富に含む暗い海水の中で、すべてが変わり始めた。糖や核酸、脂肪酸、アミノ酸と言った新たな化合物が出現したのだ。 これらの化合物のなかには触媒としての性質を持つものがあり、最初は地球の内部から放出された熱によって進んでいたさまざまな化学反応を、さらに促進した。この“スープ”が濃くなるにつれ、大きめの分子は同じような分子の反応や生成を助けるだけでなく、自分自身の複製を作る(自身を構成している小さな分子の配列に情報をコードする)ようになった。こうした環境は、ある種の自己複製子にとって有利に働いた。 これらの分子は、自分自身の生成を触媒するだけでなく、その独特な構造を写した構造を持つタンパク質の生成を触媒することもできた。その結果、分子に含まれている情報と特定のタンパク質の生成との間につながりが築かれた。私たちが知っているような生命の化学反応が生じたのだ。 こうした化学反応が1つの膜に包み込まれるようになったとき、生命そのものが誕生した。歴史を持ち、環境からエネルギーを引き出し、自身の内部環境を制御し、変わりやすい未来においても増殖する力を備えた、自己複製する存在である。 少なくとも15億年の間、生物は酸素のない世界で進化し続けた。生命の渦と、不毛な陸地や何もない岸辺に照りつける太陽エネルギーとの間に関わりはなかった。そのうち、いつかははっきりしていないが、新たに出現した大陸を取り込む浅瀬の中で、生命の次の革命が始まった。 太陽光の力を利用して水を分解し、エネルギー電子を奪って二酸化炭素と水を糖と酸素に替える力を持つ、シアノバクテリアが進化したのだ。 この新たな生命体によって作られた酸素は、さらに10億年かけて酸素のなかった古代の海を制圧し、大気中に充満し始めた。 この頃、生命はさらなる大きな進歩をとげた。ある種の細菌が従属的な動力装置として共生するようになったことで、宿主の細胞はさらに大きくて複雑なものになることができた。真核生物細胞の誕生だ。 これらの細胞は核と細胞小器官を持ち、有性生殖することができた。そこからさらに進化を続けて、針の穴より大きい生命体である多細胞生物となり、さらに10億年かけて、進化はゆっくりと進んだ・・・ 発見されている複雑な生物の化石では、6億年前のものが最も古い。エディアカラ生物群と呼ばれるこの奇妙で謎めいた動物たちは、泥だらけの浅い海底をゆったりと動き回っていた。さらに5000万年が過ぎたカンブリア紀の初め、生物の形態と多様性は爆発的に増加した。2500万年の間に、現存する動物のほとんどのグループが出現したのだ。 一方、大気中の酸素濃度は上昇し続けた。上空では太陽放射によって酸素がオゾンに変わり、強すぎる紫外線を吸収して地球を守る毛布のようなものになった。しかし、海岸の湿地に短時間姿を表す奇妙な軟体動物や節足動物は別として、生物は海というゆりかごの中に捕らえられたままだった。 陸地を征服し、空気を呼吸したい! だが、すぐ干からびて死なずにすむにはどうしたらいいのか? 水はすべての生物にとって必要なのに、どうやって子を生んだらいいのか? 障害は大きかったが、恩恵も多かった。 まずは植物が、それから動物(昆虫と軟体動物、さらに5000万年後には最初の陸上脊椎動物)が、地上へと這い上がった。彼らは体内に取り込んだ水を保ち、乾燥した空気から身を守り、呼吸する方法を身につけた。水の浮力がなくなったことには木部や骨で対処し、種子や卵で子どもを大事に育てるようになった。 3億5000万年前から現在までの歴史については、もっとよくわかっている。そびえ立つ森、巨大な昆虫、空を飛ぶ動物、巨大な爬虫類、大量絶滅、氷河期、恒温動物、巨大な大陸の分裂、世界中に広がる広大な草原、哺乳類の出現、類人猿の時代と続き、やがて(良くも悪くも)内省的な感性を持つ人類が出現した。
2021.10.17
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■今朝(10/16-6時50分)は、やや寒いがお天気良~し♪ 我が町の空高くツバメの群れが舞っています。これはどうも渡りの途中の集合中ではないかと思うのだが?■今朝(10/14-6時10分)はお天気良~し♪ 我が町の空高くツバメの群れが舞っています。これは渡りの途中なのか? はたまた集団トレーニングなのか?真夏日が続く今夏は、ツバメの渡りが遅くまで見られるようですね。■今朝(10/10-6時半)はお天気良~し♪、おや、我が町の上空を数羽のツバメたちが飛んでいるぞ・・これは渡りの途中なのか?■今朝(10/07)はお天気良~し♪、おや、我が町の上空をツバメたちが舞っているぞ・・・これは行き遅れた群れなのか、はたまた、北から移動中の群れなのか?この行動は寒くなるまでは続くかもしれないので、ウォッチングせなあかんなあ。(8時には見えていたこの群れは、9時頃には見えなくなりました)ということで、以前の日記から復刻します。***********************************************************************日に日に、群れで飛ぶツバメが少なくなっているような、このごろですね。七十二候に「玄鳥去」というのがあるけど・・・どうも我が町生れのツバメたちは、もう飛び去っていて南の地域を移動中ということのようです。ネットでこんなサイトがありました。七十二候「玄鳥去(つばめさる)」。巣立ったヒナは、どんな旅に出るのでしょうかより■もう帰る巣のない幼鳥たち。「渡り」を前に、集団で暮らします 食糧や繁殖のため定期的に長距離を移動する『渡り鳥』。日本でもいろいろ見られます。ツバメなどの「夏鳥」は、春に来て子育てし、秋になると南の国に去っていきます。オオハクチョウなどの「冬鳥」は、越冬するために北の国から日本にやってきます。チドリなどの「旅鳥」は、北国で繁殖し南国で越冬するため、中継地点として日本を通りかかります。 人間の世界では、転々とする苦労人を「渡り鳥」と表現したりしますが、『渡り』の旅はまさに苦労の連続。嵐や天敵など危険もいっぱいです。ツバメたちも、毎回命がけで種の楽園をめざします。 5月下旬。生まれてからおよそ20日で巣立った一番子のヒナたち。ツバメは2回子育てをする親が多く、生まれた巣は、これから育つ弟妹(二番子)たちのもの。巣立った子の居場所はありません。 そこで、幼鳥たちは集まって、出発の日まで水辺のアシ原や大きな樹木などで集団生活をします。早く一人前にならないと、南の国に渡っていけません。渡り鳥としての自覚を高める寮生活といったところでしょうか。幼鳥は、尾が短いので遠くからでもよくわかります。 夏になると、2回目の子育てが終わった親鳥たちも集団に加わります。夕方、空にたくさんのツバメたちが集結して、日が沈むと一斉にねぐらに入っていきます。「集団ねぐら」は毎日少しずつ移動するうえ、夜明けにはツバメたちはもう飛び立っているので、なかなか見つけにくいようです。集団はだんだん大きくなり、秋には数千~数万羽もの大群になるといいます。■歩かないツバメ。渡り鳥を見送れる場所をご存じですか? ある日の明け方前に小グループで出発。親鳥から先に南へと旅立ち、幼鳥は渡る体力がつくのを待ちます。連れて行ってはもらえません。7月後半になると、ねぐらは親の割合が少なくなってきます。それでも10月頃までには、皆出発するようです。 渡りにはいくつかのコースがあるようです。まだ一度も通ったことのない何千キロもの空の道を、親もいないのに、幼鳥はどうやって迷わずに行けるのでしょう? ツバメには、目印のない海の上でも目的地に向かって飛び続けられるよう、太陽や地磁気によって方角を知る能力があるといいます。さらには、目的地に近づくと地形や目立つ建造物をたよりに正しい場所を見つけるのだそうです。生まれながらに「渡る力」が備えられていたのですね。(中略) 飛行速度は時速45km、最高時速は200kmともいわれます。また、長い尾や翼のひと振りで、急旋回・急降下・停止飛行も思いのまま! 多くの渡り鳥が、気流が安定していて天敵に襲われにくい夜間に渡るなか、飛翔力に優れたツバメは、昼間に堂々と渡っていくのです。体力のついたツバメたちは南の地域を移動中のようだが・・・来年の春にまた帰っておいで。
2021.10.17
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図書館で『カレーの世界史』という本を、手にしたのです。めくってみると、インドカレーと日本のカレーライスが載っていて興味深いのでチョイスしたのです。帰って調べてみると、この本は以前ににも借りていたので、(その3、その4)とします。【カレーの世界史】井上岳久著、SBクリエイティブ、2020年刊<商品説明>よりもはや日本の国民食といっても過言ではない、カレー。インドで生まれたこの料理は、イギリスを経て世界各地に広がり、それぞれの土地で、さまざまな影響を受けながら、独自の姿に変容していきました。世界の人々は、カレーという「異文化」をどのようにとらえたのか? そして、われわれ日本人はカレーをどのように受け入れたのか? <読む前の大使寸評>めくってみると、インドカレーと日本のカレーライスが載っていて興味深いのでチョイスしたのです。rakutenカレーの世界史スパイス(香辛料)について、見てみましょう。p58<世界を魅了した稀少な調味料> 本章では、インドで生れたカレーがイギリスに渡り、その後、世界に広がっていく過程をたどります。その前に、カレーを語るときに欠かせない「スパイス」について、基本的な知識を押さえておきましょう。 そもそもスパイスとは、何なのか? ひと言で言えば、「芳香性と刺激性を併せ持つ調味料の総称」だと考えてください。その多くは、果実や花、葉など植物のさまざまな部分から採取されます。 酒類は500種類以上もあるといわれ、食事を通して多くの効果が得られることから、古くから世界中の地域で使われてきました。 1世紀頃、古代ローマの美食家の著した『料理について』には、スパイスについてこんな記述があります。「消化を助け、料理の味わいを増し、ときには食糧の保存にも役立つ」 スパイスが、ヨーロッパの社会でも古くから重宝されていたことがうかがえます。 スパイスに対する人々の関心は、中世において急激に高まりました。その代表的な存在が、コショウ(ペッパー)です。 アジアへの新しい航路の発見は、ヨーロッパ諸国がコショウを競い合って求めた結果だったといっても過言ではありません。ハイパー世界史用語集で「香辛料」を見てみましょう。ハイパー世界史用語集「香辛料」より インド、東南アジアが産地の、西欧の食生活で不可欠とされた産物。インド洋交易圏・東方貿易の主要な交易品であり、特に大航海時代以降の香辛料貿易は活発に行われた。 広い意味で香料ということもあるが、厳密には香辛料(スパイス)は口に入れて刺激を味わうもので、胡椒・丁字・肉桂(シナモン)・ナツメグ(肉ずく)・カルダモン・ジンジャーなどがある。それに対して狭い意味の香料は、香りを楽しむもので、乳香や白檀などであるが、これも東南アジアの特産であった。 これら香辛料類は育成に気候の適したインド、東南アジアの特産のものであったのでインド洋交易圏の主要な交易品であったことが『エリュトゥラー海案内記』などからもうかがえる。さらにムスリム商人によって紅海を経て地中海に運ばれ、レヴァント貿易(東方貿易)で主としてヴェネツィアの商人によってヨーロッパにもたらされ、肉食文化の中で需要が高まり、高額で取引された。一方、香辛料は南シナ海を経て中国にも運ばれていた。 15世紀に入り、オスマン帝国の地中海への進出によってレヴァント貿易が困難になると、香辛料を求めて直接アジアに進出しようとしたポルトガルによってアフリカ南端を廻るインド航路が開発され、ヨーロッパとの間の直接的な香辛料貿易が始まった。つづいてスペインやオランダ、フランス、イギリスなどが香辛料貿易に乗り出し、香辛料はさらに重要な交易品となった。 しかし、インドにおいてはイギリスの覇権が確立する過程で、イギリス東インド会社の扱うインドからの輸出は綿花や茶が主力となっていき、香辛料貿易はインドネシアに進出し、オランダ領東インドを植民地支配したオランダが主導権を握ることとなる。■香辛料の種類と産地 注意しなければならないのは、香辛料と言ってもその種類が多く、また種類ごとに産地が違うと言うことである。またその多くは現在でも産地の風土が限定されるためか、特定の土地に限られることが多い。胡椒は最も広く見られ、インドのマラバール海岸(カリカット、コチンなど)、東南アジアのスマトラ島などが有名であった。肉桂(シナモン)はセイロン島(スリランカ)の特産であった。丁字(クローブ)はモルッカ諸島のテルナテ、ティドーレなど5つの島でしか産出しなかった。肉ズク(ナツメグ)はモルッカ諸島の南のバンダ諸島でしか産出しなかった。 特に丁字・肉ずくの特産は香料諸島と言われ、16~17世紀にはポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスが激しくその利権を巡って争うことになる。『カレーの世界史』3:日本カレーの海外進出p178~180『カレーの世界史』2:チキンティッカマサラp94~97『カレーの世界史』1:トウガラシのルーツp68~71
2021.10.16
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図書館で『カレーの世界史』という本を、手にしたのです。めくってみると、インドカレーと日本のカレーライスが載っていて興味深いのでチョイスしたのです。帰って調べてみると、この本は以前ににも借りていたので、(その3)とします。【カレーの世界史】井上岳久著、SBクリエイティブ、2020年刊<商品説明>よりもはや日本の国民食といっても過言ではない、カレー。インドで生まれたこの料理は、イギリスを経て世界各地に広がり、それぞれの土地で、さまざまな影響を受けながら、独自の姿に変容していきました。世界の人々は、カレーという「異文化」をどのようにとらえたのか? そして、われわれ日本人はカレーをどのように受け入れたのか? <読む前の大使寸評>めくってみると、インドカレーと日本のカレーライスが載っていて興味深いのでチョイスしたのです。rakutenカレーの世界史日本カレーの海外進出について、見てみましょう。p178~180<「カレーライス」は地球規模で広まるか> 日本で独自に進化したカレー(カレーライス)は、今、海外の国々でも積極的に食べられています。 例えば、インドのカレー文化の影響があまり見られなかった中国では、かつては中華風の炒め物にカレー粉で味をつけたものやカレー風味のスープが食べられる程度でした。 しかし、今では日本式のカレールウが大都市のスーパー、食料品店で購入できるようになっています。 食品メーカーのハウス食品では、これまで、アメリカ、中国、タイ、インドネシア、ベトナムなど、50以上の国と地域で日本の固形カレールウを販売してきました。 中国では、前述したように、もともと日本式のカレーというものがありませんでした。そこで、まずは子どもたちに味を知ってもらうように努め、徐々にカレー文化を国全体に浸透させていったそうです。 ★専用ラインでつくられるハラルカレー 海外に食品を輸出する際に、日本人がナーバスにならざるを得ないのが、宗教上のタブーでしょう。イスラム圏に輸出する際には、「ハラール」の問題を避けて通ることはできません。ハラールとは、イスラム教の戒律で食べることが許された食材のことです。 これまで見てきたように、イスラム教では豚肉を食べることが禁じられています。アルコールの摂取も許されません。 したがって、ムスリム用のカレールウに豚肉を入れることはできません。豚肉やアルコールを含む調味料が入るのもNG。 さらに、工場内でそうした非適合品を一度でも使用した製造ラインは使えないので、イスラム教国向け商品をつくる場合は、専用ラインが設置されることになります。★世界に進出する日本のカレーライス カレーショップの海外出店も好調です。 「カレーハウスCoCo壱番屋」をチェーン展開する壱番屋では、1994年に初めてハワイのオアフ島に海外店舗を出店。以来、アジアやアメリカに出店を続けています。 出店する上での重要なポイントは、カレーを日常的に食べているかどうかというより、「米を食べる文化があるか否か」(同社、広報)。前述のように、カレー文化が十分根付いているとはいえなかった中国にも出店しましたが、日本式カレーの普及に成功しています。 壱番屋は、2018年にロンドンにヨーロッパ1号店を開店しました。イギリスといえば、日本にカレーをもたらした国であり、いわば「逆輸入」といった状況。ロンドンへの出店 同社は、次にカレー発祥の地・インドにも出店を予定しており、今後は世界中に日本式カレーが浸透していくことになるかもしれません。「和食」の海外進出については海を渡ったスキヤキにレポートされています。【海を渡ったスキヤキ】グレン・サリバン 著、中央公論新社、2019年刊<「BOOK」データベース>より一皿、一匙に歴史あり!なぜアメリカで愛されたのか? 驚愕され、注目され、嫌われて、大人気になった、アメリカの「和食」、波瀾万丈のものがたり。<読む前の大使寸評>おや アメリカ人はスキヤキみたいな汁ものも好きになるのか・・・なんのなんの「だんご汁」まで載っているがな。amazon海を渡ったスキヤキ『カレーの世界史』2:チキンティッカマサラp94~97『カレーの世界史』1:トウガラシのルーツp68~71
2021.10.16
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図書館で『陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」』という本を、手にしたのです。穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」一神教と多神教について語られているあたりを、見てみましょう。対談者は山折哲雄さんです。p165~169<文明が出あうとき>■北緯40度線上は文明の十字路2001年、バーミヤンの石仏がタリバーンに破壊された。ユーラシア大陸を舞台に、さまざまな宗教が衝突や融合を繰り返してきたが、その悲劇的な象徴の一つだろう。山折:歴史を二千年さかのぼると、バーミヤンではガンダーラ芸術が栄えた。西からのギリシャ・ローマ文明、南からインドの仏教文明、東からの中国の文明が出あって、宗教的創造運動を引き起こした。そういう象徴的な地域が、今や争いの真っただ中にある。歴史の皮肉を考えざるを得ない。かつての文明の十字路が、文明の衝突の溶鉱炉になってしまったことを、じっくり考えなければならない。陳:あの地域は、玄奘三蔵が通ったところでもある。そのころはバーミヤンの仏像は金彩色が施され、天上は飛天で、それを玄奘が拝んだ。そのころが、最盛期だったのではないか。山折:バーミヤンは北緯35度の地点にあるが、さらに北上して北緯40度線上に遺跡が点々としている。トルファン、楼蘭、敦煌莫高窟、雲岡石窟・・・これらをシルクロードが文明の幹線道路として結んでいた。 玄奘は北緯40度線をたどって、インドに入るが、その過程でさまざまなマイナーな宗教教団と出あっている。それらはその後、離合集散を繰り返した。ユーラシア全域にわたる文明の膨張と、それに伴うさまざまな政治運動、宗教運動の興亡の歴史を、これからもっと考えなくちゃいけない。陳:わたしは、以前、13世紀にモンゴルのチンギス汗の孫フラグに滅ぼされたイスラム教の過激派の城、アラムートに行ったことがある。とても険しい尾根にあるのだが、すでに破壊し尽くされて、何もなかった。 彼らアラムートの人びとは、アサシンと言われて、恐れられていた。英語の「アサシン=暗殺者」の語源ともなったその語の元の意味は「ハシシュ(大麻)を使う人」だと解されている。ところが、アサースというアラビア語は、ファンダメンタル(原理)ということ。つまり彼らは原理主義者だった。山折:アサシンが暗殺者集団として活躍できたのは、死んで生まれ変わる、死ぬことによって法悦を得られると考えていたからだ。彼らがそのような宗教的観念を持つようになった理由の一つは、厳しい自然条件ではないかと思う。陳:風土の違いだけでなく、歴史的なものもある。特に歴史の古いイランの地域では、当時の支配者はイスラム教のスンニ派で、人びとはシーア派だった。そこでシーア派だったエジプト側に、アサシンがついたので民衆に支持された。つまりエジプトとイランの代理戦争だった。 山折:原理主義は日本にもあった。中世の一向一揆だ。石山本願寺門徒が織田信長の軍団と戦った時、最後の消耗戦の段階では、門徒軍が「進者、往生極楽、退者、無間地獄」の幟を立てる。つまり「進んで戦って死ねば極楽浄土に行ける、逃げて退けば無間地獄に堕ちる」という脅しだ。陳:原理主義というのはしばしば外から名付けられるもので、本人たちは自覚しないことが多い。明治維新のころ、清朝時代の中国西北部の新疆にヤークーブ・ベクという将軍が侵攻した。彼はイスラム教徒だったので、イスラム教徒の多い新疆の人たちは当初は歓迎した。ところが人びとがもともとのイスラムの教えから離れ、生活に即してアレンジしているのはいかんと言い出した。これが原理主義だ。 そして、人を鞭で殴ったり、女の人が外を歩くのは教義に反するからと、宗教警察を巡回させたりした。やがて人びとは「早く清国の官吏が来て統治してくれないかな」と思うようになった。それで、ヤークーブ・ベクは十年ぐらいで滅びた。 マルコ・ポーロの時には、まだマニ教徒はいた。『東方見聞録』には、何を拝んでいるかわからない中国・福州の人びとのことが書かれている。彼らに「私たちは何者なんだ」と聞かれたマルコ・ポーロは、キリスト教の一種らしいな、と考えた。ところがどうもマニ教らしい。現に泉州あたりでは、マニの遺跡が発掘されている。山折:マニ教というのは面白い宗教で、ゾロアスター教同様、善と悪の二元論だ。ゾロアスター教では、善が悪を滅ぼすという考え方をしているが。陳:マニ教も二元論だが、善は善、悪は悪で交わらない。善悪どちらも勝たず、勝負にならない。中国ではマニ教のことを「ニ教」とも言っていた。マニ教が世界から消えた理由の一つは、ほかの宗教に似すぎていたことだと思う。キリスト教などから一種の近親憎悪が出てね、あんまり助けてもらえなかったんじゃないか。 現在のイスラム原理主義の勢いやイスラエルとアラブの緊張関係を考えるとき、国際関係の上で、宗教的な寛容性がますます重要になっている。陳:かつてイスラム教が支配していたイベリア半島にはそれがあった。ユダヤ、イスラム、キリスト教徒が仲良く、というかなんとなく暮らしていた。山折:キリスト教徒が15世紀に半島全域を取り戻したレコンキスタ(国土回復運動)までは、三つの宗教は共存していた。陳:むしろイスラム教の側は、ユダヤ教徒やキリスト教徒らがイスラムに改宗するのを止めた。改宗したら人頭税が取れないからだ。ところがレコンキスタによって、キリスト教徒以外は追い出された。その時、ユダヤ教徒は、イスラム教徒に付いて、イスラム国へ行った者が多い。トルコのイスタンブールにあるユダヤ人街には、そういうルーツがある。ウーム 現在のアフガニスタンの暴力・混迷を見るにつけ、宗教的な寛容性がますます求められているようです。『歴史に未来を観る』3:神戸と孫文(with加藤徹)『歴史に未来を観る』2:日本人と国際化(with司馬遼太郎)『歴史に未来を観る』1:モンゴルの世界制覇(with奈良本達也)
2021.10.16
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図書館の放出本のラックで『文学界(2019年1月号)』という雑誌を、手にしたのです。表紙に出ている特集に多和田葉子の名前が載ているのがゲットする決め手となりました。【文学界(2019年1月号)】雑誌、文芸春秋、2019年刊<商品の説明>より▼2019年を占うビッグ対談落合陽一×古市憲寿 「平成」が終わり、「魔法元年」が始まる多和田葉子×温又柔 「移民」は日本語文学をどう変えるか?<読む前の大使寸評>表紙に出ている特集に多和田葉子の名前が載ているのがゲットする決め手となりました。なお、この本は図書館放出本なんですが、なかなかの代物でおました。amazon文学界(2019年1月号)多和田葉子と台湾人作家・温又柔との対談の続きを、見てみましょう。p207~209 <「移民」は日本語文学をどう変えるか?>■日本人とは何か、という定義多和田:ハンブルグ大学時代、夏期の日本語集中講座で教えたことがあって、そこで学生が書いてきた「間違った」日本語が、とても興味深かったんです。「作家」と「サッカー」、「牧師」と「ボクサー」の響きが非常に似ていることとか、日本語だけの中に住んでいたら気が付かないようなことに気が付きました。 それまで結び付けて考えていなかったものがどんどん結びついていって、シュールリアリズムの手法に語学の授業から入っていくような喜びがありました。温:それは喜ばしいですね。うちの父親も、日本語と中国語の間でそういうのばかり見つけたがる。私たちが小さかった頃、会社から帰ってくる前に父はいつも「これから帰るよ」と電話してきたんですが、私や妹が電話に出ると必ず「今からパパ、ケロケロケロケロクワックワックワッ♪」って歌うんです。「カエル」と「帰る」が同じ音であることがよほど面白かったらしくて。日本のお父さんはあんまりしないですよね。多和田:父親は仕事が忙しくて残業が多くて、カエルが鳴いたくらいでは家に帰れないことが多いですね(笑)。 移民の一世代目は非常に楽しい。二世代目はいろいろ苦労があるという話をドイツでも聞きます。一世代目は、自分がドイツ語を外から見ていることを隠す必用はない。外国人ならではのジョークも楽しめるし、ドイツ語を習得したことを誇りに思って喜んでいればいいんです。 ところが二世代目はドイツ人と同じようにドイツで生まれてドイツ語しかできないのに、顔がアジア人だというだけで、ドイツ語がうまいと知らない人に褒められたりすると却って傷つくし、親が。外国人っぽいジョークを言っているのを聞くと恥かしくて友達から隠したくなる。 それから、普通はバスの乗り方とか銀行振り込みの仕方とか、いろいろ社会のことを親が子どもに教えるじゃないですか。でも、移民の場合は二世代目の子どもが親に教えんきゃいけない。まだ小学三年生くらいなのに親の通訳をするために銀行についいて行くとか。親を守ろうとしたり、腹を立てたり、小さい時からいろいろな感情を体験するようです。温:そうなんです。我が家がまさにそうでした!■ちぐはぐな伝達多和田:今の時代、言語と文化はいろいろに重なり合って、同時にズレてもいますね。それを破局ではなく豊かさに変えていけるのが文学だと思うんです。たとえば、アメリカの製品の電話によるカスタマーサービスですけど、国際電話が安くなってからは、アイルランド、インド、アフリカ諸国、フィリピンなどいろいろな国に任されるようになりました。 アメリカでアメリカ製の掃除機を買ったアメリカ人がカスタマーサービスに電話するとフィリピンに繋がって、担当のフィリピン人が英語で対応するという形です。今度の短篇集は、伝達がテーマになっているんですけど、そのような会話が普通に行われている世界を舞台にしています。温:経済の問題もありますよね。言語と経済の共犯関係と言うか。多和田:そうなんです。温:私が大学に入った頃は、就職に有利だから中国語を勉強するという人もけっこういて、それもプレッシャーの一つでした。稼げるから習う、というモチベーションはわかるけど、言語を習う理由がそれだけだと、稼げない言語は生産性がないみたいでイヤだなって思います。多和田:ドイツ語も実はヨーロッパの中では稼ぐための言語として学習されている場合もあるんです。ベラルーシのある大学に呼ばれて講演に行ったら、学生はみんなすごくよくドイツ語ができるんです。私はドイツ語で詩を書くなんていまどき「不経済」な活動をしているつもりだったのですが、先生が「みんなも多和田さんみたいにしっかりドイツ語を勉強してドイツに移住してサクセスを狙え」みたいなことを言って、いつの間にか移民の鑑にされていた。 80年代に私がドイツに渡った時は、日本はバブルの時代で、日本には「自分たちは金持ちで正しい道を歩んでいる」みたいな雰囲気がありました。当時のドイツはそれとは逆で、自国の歴史への批判がさらに深められ、原発反対運動も盛んだったし、経済発展より自然を守れという声が大きくて、学生たちは「お金儲けなんかしないでいい、学問を一生やっていたい」なんて言っていました。 私はその雰囲気が好きで、いわゆる経済移民の逆をいっていたんです。人にものを売りつけるのは恥かしいことだという職人気質、芸術家気質もかなり強かった。ところがドイツもいつの間にか世界の競争に巻き込まれ、変わってきました。携帯も含めて電話会社のえげつない競争に特にそれを感じますね。 この本に収録された「てんてんはんそく」という小説に出てくる照子という名前は、テレコムというドイツの電話会社の名前からきています。もうひとりの青江は、AOLのドイツ語読みアーオーエルから来ています。それで、青江と照子が自分のほうに客を引こうとして競争するのですが、そういう生々しい戦いに、私自身がベルリンに引っ越した時に巻き込まれてしまって、なぜか暴力を受けたみたいな感触があったんです。もうつぶれましたけどアリスという会社もあって、これが絡んで大変なことになって。通信の問題が単なる機械技術と経済の問題ではなく人間のドラマのように思えたので、この小説を書いたんです。温:ああ、そうか、照子と青江か! 見抜けなくて悔しい(笑)。『文学界(2019年1月号)』4:多和田葉子と温又柔との対談の続き『文学界(2019年1月号)』3:多和田葉子と温又柔との対談の続き『文学界(2019年1月号)』2:古市憲寿と落合陽一との対談『文学界(2019年1月号)』1:「移民」は日本語文学をどう変えるか?
2021.10.15
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図書館に予約していた『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』という本を、待つこと4ヶ月ほどでゲットしたのです。これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。【分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議】河合香織著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>よりクラスター対策に「3密」回避。未知の新型コロナウイルスに日本では独自の対策がとられたが、その指針を示した「専門家会議」ではどんな議論がなされていたのか?注目を集めた度々の記者会見、自粛要請に高まる批判、そして初めての緊急事態宣言…。組織廃止までの約五カ月、専門家たちの議論と葛藤を、政権や行政も含め関係者の証言で描く迫真のノンフィクション。<読む前の大使寸評>これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。<図書館予約:(5/30予約、副本2、予約16)>rakuten分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議これは本当にノンフィクションなのか?と疑うのだが、そのあたり見てみましょう。p69~71<学生ボランティア> 実際の作業はアナログで地味なものだった。プレスリリースを探して、キーワードを入力していく。山崎は学生である自分ならまだしも、医師免許や博士号を持った人たちがこのような地道な作業をしていることに驚いた。 ボランティアたちも、いつ自分がコロナに感染して作業ができなくなるかもしれない、という可能性を考えて動いていた。人員が交代しても同じ精度になるようにルールを整えていく作業はそれほど容易ではなかった。誰がどの都道府県を担当してもクオリティを保てるフローを作らなければならない。 感染者は日に日に増えていく。それに対応するために、それぞれが得意な分野を生かして、複数のデータソースを統合したり、エクセルマクロを組んで効率化を図ったりした。 東京大学大学院薬学系研究科の仁宮洸太は、パイソン(Python)でデータのクオリティを担保するためのプログラムを書いていた。 「この時はデータの形式やルールが毎日のように変わっていくので、使っては捨てるコードを日ごとに書いていました」 その日のうちに情報をまとめるために、仁宮は深夜まで作業することもあった。 週に一度、クラスター対策班は全国のクラスターを把握する「クラスター会議」を開き、ボランティア学生も参加を許された。議論は週を追うごとに緊迫感が増していく。押谷(東北大学大学院教授)の携帯電話が常に鳴り止まなかったことを金森は忘れられない。 * 2月21日に東京に来た時は一泊のつもりだったという押谷は、それからずっとキッチン付きのホテル暮らしをしていた。ひとりで外食をするのは気が進まないため、押谷は「毎日違うメニューを自炊する」ことを自分に課していた。厚労省から戻るのは毎晩0時を過ぎている。フィリピンやフィジー、中国など海外生活で覚えた青唐辛子やココナツを使った料理を作る。ビールを飲みながら料理を平らげ、食器を洗ってから、ようやく布団に潜り込む。 だが、毎晩深夜三時頃になると、どうしても目が覚めてしまう。 暗闇で思い出されるのは、妙な符合が重なっていることだった。武漢閉鎖の1月23日には自分が部長を務める東北大学山岳部の部員が21歳の若さで亡くなった。WHOによる新型コロナウイルス感染症のパンデミック宣言は、東日本大震災が起きた3月11日だった。そして、WHOでSARS制圧を共に闘ったイタリア人医師カルロ・ウルバニがSARSにより命を落とした3月29日がもうすぐやってこようとしていた。2003年、ウルバニ医師が前線で診療にあたっていたベトナムのハノイ・フレンチ病院に北京から押谷が駆けつけた翌日、ウルバニ医師はタイのバンコクに向かう途中で発症した。 わずか46歳、妻と幼い子ども三人を残してこの世を去るのはどれほっど悔しかっただろう。武漢で新型肺炎の恐ろしさを初期に警告し、結婚式を延期してまで前線に立ち、コロナに感染して2月に亡くなった若き医師に、ウルバニ医師の姿を重ねていた。 ウルバニ医師は、危険を気遣う家族に対しこう言った。 「こうした状況で私が働かなかったら、いったい私は何のためにここにいるのか、Eメールの返事を書き、カクテルパーティに出席し、論文を書くためか」 「COVID-19への対策」という押谷のスライドの最後に、当初なかったウルバニ医師の写真と追悼文が追加された。『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』1
2021.10.15
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今回借りた3冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「食い物」でしょうか♪<市立図書館>・サイエンスの世界・辺境メシ・カレーの世界史<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【サイエンスの世界】トム・キャボット著、創元社、2018年刊<「BOOK」データベース>よりビジュアルで学ぶ科学の主要99テーマ。宇宙の始まりから人体のしくみまで、科学分野における厖大な知の蓄積を精緻で色鮮やかなグラフィックに変換。我々の住む世界はどのように生まれ、そこにはどのような法則や働きが存在しているのか?人類の科学的探究の到達点を伝える、刺激と洞察に満ちたかつてない解説書。<読む前の大使寸評>めくってみると、ビックバンから生物誕生、人工知能まで図表を使って解説しているが・・・百聞は一見にしかずというか、目の付けどころが素晴らしいのです。rakutenサイエンスの世界【辺境メシ】高野秀行著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より人類最後の秘境は食卓だった!食のワンダーランドへようこそー辺境探検家がありとあらゆる奇食珍食に挑んだ、驚嘆のノンフィクション・エッセイ!【目次】1 アフリカ ゴリラを食った男の食浪漫/2 南アジア 怪魚、水牛、密造酒…爆発だ!/3 東南アジア 思わずトリップするワンダーフード/4 日本 猛毒フグの卵巣から古来のワニ料理まで/5 東アジア 絶倫食材に悶絶した日々/6 中東・ヨーロッパ 臭すぎてごめんなさい/7 南米 魔境へようこそー<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、恐ろしげな写真が並んでいて・・・これはヤバそうである。いや、突撃的フィールドワークと讃えるべきか。rakuten辺境メシ【カレーの世界史】井上岳久著、SBクリエイティブ、2020年刊<商品説明>よりもはや日本の国民食といっても過言ではない、カレー。インドで生まれたこの料理は、イギリスを経て世界各地に広がり、それぞれの土地で、さまざまな影響を受けながら、独自の姿に変容していきました。世界の人々は、カレーという「異文化」をどのようにとらえたのか? そして、われわれ日本人はカレーをどのように受け入れたのか? <読む前の大使寸評>めくってみると、インドカレーと日本のカレーライスが載っていて興味深いのでチョイスしたのです。帰って調べてみると、この本は以前にも借りていたのです(またか)。rakutenカレーの世界史************************************************************図書館大好き513
2021.10.15
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(11/29予約、副本33、予約644)現在31位・白井聰『武器としての「資本論」』(4/06予約、副本9、予約89)現在13位・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在245位・桐野夏生『日没』(4/24予約、副本24、予約300)現在72位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在166位・『生態学者の目のツケドコロ』(6/28予約、副本3、予約21)現在4位・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、副本1、予約16)現在15位・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、副本8、予約81)現在58位・ブリーディング・エッジ(8/22予約、副本2、予約9)現在4位・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、副本1、予約2)現在1位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在239位・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、副本5、予約40)現在36位・向田邦子 『父の詫び状』(10/06予約、副本7、予約10)現在8位・ヘミングウェイで学ぶ英文法(10/11予約、副本3、予約0)現在1位<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』:図書館未収蔵・『レアメタルの地政学』・猫が30歳まで生きる日:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・小川洋子「バタフライ和文タイプ事務所」・山口晃『すヾしろ日記 参』 ・片岡義男『言葉の人生』:図書館未収蔵・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』・小野正嗣『多和田語の世界』:図書館未収蔵・本村凌二『馬の世界史』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・多和田葉子『文字移植』:図書館未収蔵・高野秀行「怪獣記」・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』<予約分受取:8/29以降> ・鎌田由美子『「よそもの」が日本を変える』(4/26予約、8/29受取)・村上春樹『一人称単数』(1/27予約、9/05受取)・マイケル・サンデル『実力も運のうち』(5/05予約、9/09受取)・『理不尽ゲーム』(9/19予約、9/25受取)・『チャイニーズ・タイプライター』(7/17予約、9/25受取)・『Tokyo Ueno Station』(9/02予約、10/01受取)・『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(5/30予約、10/01受取)・ヘミングウェイで学ぶ英文法(10/11予約、10/17受取予定)・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、10/17受取予定)***********************************************************************【半沢直樹 アルルカンと道化師】池井戸潤著、講談社、2020年刊<「BOOK」データベース>より東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとに、とある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版舎・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とはー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/29予約、副本33、予約644)>rakuten半沢直樹 アルルカンと道化師【武器としての「資本論」】白井聰著、東洋経済新報社、2020年刊<「BOOK」データベース>より資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。【目次】本書はどんな『資本論』入門なのか/資本主義社会とは?-万物の「商品化」/後腐れのない共同体外の原理「無縁」-商品の起源/新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」-「包摂」とは何か/失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」-魂の「包摂」/「人生がつまらない」のはなぜかー商品化の果ての「消費者」化/すべては資本の増殖のためにー「剰余価値」/イノベーションはなぜ人を幸せにしないのかー二種類の「剰余価値」/現代資本主義はどう変化してきたのかーポスト・フォーディズムという悪夢/資本主義はどのようにして始まったのかー「本源的蓄積」/引きはがされる私たちー歴史上の「本源的蓄積」/「みんなで豊かに」はなれない時代ー階級闘争の理論と現実/はじまったものは必ず終わるーマルクスの階級闘争の理論/「こんなものが食えるか!」と言えますか?-階級闘争のアリーナ<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本9、予約89)>rakuten武器としての「資本論」【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【日没】桐野夏生著、岩波書店、2020年刊<「BOOK」データベース>よりあなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/24予約、副本24、予約300)>rakuten日没【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【生態学者の目のツケドコロ】伊勢武史著、ベレ出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より生物と生物、生物と環境との関係を調べる、生物学の一分野である生態学。生きものについて知りたい、自然を守りたいと願う人にとって、生態学的な見方は必ず役に立つ。自然と生きもの、人間との関係を見つめ直す7つの章。【目次】第1章 人に囲まれて/第2章 暮らしのなかで/第3章 文化に触れて/第4章 外国を旅して/第5章 里山に生きて/第6章 森を歩いて/第7章 研究をとおして<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/28予約、副本3、予約21)>rakuten生態学者の目のツケドコロ【生命海流】福岡伸一著、朝日出版社、2021年刊<「BOOK」データベース>より福岡伸一、ガラパゴス諸島へ。ダーウィン進化論を問い、“本来の生命のあり方”を精密に描き出す。旅のリアルと思索が行き来する、まさしく「動的平衡」なガラパゴス航海記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本1、予約16)>rakuten生命海流【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く【ブリーディング・エッジ】トマス・ピンチョン著、新潮社、2021年刊<出版社>よりITバブルは弾けたが新世紀の余韻さめやらぬニューヨークで、子育てに奮闘する元不正検査士の女性。知人の仕事を手伝い覗いたネットの深部で見つけたのは、不穏なテロの予兆だった。NYの、そして世界の運命は肝っ玉母さんの手に――オタク的こだわりと陰謀論にあふれる、謎に満ちたアメリカ文学の巨人が放つビッグバン。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/22予約、副本2、予約9)>shinchoshaブリーディング・エッジ【多和田葉子の〈演劇〉を読む】多和田葉子著、谷川道子(編集)、論創社、2021年刊<amazon>より〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/31予約、副本1、予約2)>amazon多和田葉子の〈演劇〉を読む【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【デジタル・ファシズム】堤未果著、NHK出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/04予約、副本5、予約40)>rakutenデジタル・ファシズム【父の詫び状】向田邦子著、文藝春秋、2006年刊<「BOOK」データベース>より宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞…だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアを交じえて見事に描き出し、“真打ち”と絶賛されたエッセイの最高傑作。また、生活人の昭和史としても評価が高い。航空機事故で急逝した著者の第一エッセイ集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/06予約、副本7、予約10)>rakuten父の詫び状【ヘミングウェイで学ぶ英文法】倉林秀男著、アスク出版、2019年刊<商品レビュー>よりヘミングウェイは、いつか原書で読んでみたいと思っていました。が、実際に読んでみると、英語自体はそんなに難しくないように見えるのに、なぜかよく意味が取れないということがありました。本書には、ヘミングウェイの短編がまるごと6つ入っています。それぞれに、ものすごく丁寧な「文法解説」がついているんです。文法上のどんなところに気をつけながら読めば、ちゃんと作品を理解できるのかがわかるので、すっごくためになります。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/11予約、副本3、予約0)>rakutenヘミングウェイで学ぶ英文法【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。
2021.10.14
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『はじめての八十歳』という本を読んだところだが、このところ年相応に足腰が弱り、歯も欠けてきて・・・この種の本を読むようになってきたのです。で、それらの本を並べてみます。(図書館に予約中の本も含む)・山藤章二著『はじめての八十歳』・佐藤愛子著『九十歳。何がめでたい 』・養老先生、病院へ行く・隠居大学***********************************************************************【はじめての八十歳】山藤章二著、岩波書店、2017年刊<「BOOK」データベース>より膝の手術のため、はじめての長期入院。「ブラック・アングル」などの雑誌連載も、はじめて休載。そして、入院中に迎えた八十歳の誕生日。-おや、今までとは違う世界が見えてきた。若いころは気付かなかったこと、思いがけない発想など、脳裏に浮かぶあれこれを、筆の向くまま綴り始めたら止まらない。入院中に蓄積された創作エネルギーを放出するかのごとく、一気にこの一冊を書き下ろした。曰く「好き嫌いで書きました」。御存知ヤマフジ節は健在である。八十歳の本音を綴る、論より感覚、御意見無用のエッセイ集。<読む前の大使寸評>わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。rakutenはじめての八十歳『はじめての八十歳』3:あとがき『はじめての八十歳』2:日本人、アメリカ人のセンス『はじめての八十歳』1:はじめての八十歳***********************************************************************【九十歳。何がめでたい 】佐藤愛子著、小学館、2016年刊<「BOOK」データベース>より御年92歳、もはや満身創痍。ヘトヘトでしぼり出した怒りの書。全28編。【目次】こみ上げる憤怒の孤独/来るか?日本人総アホ時代/老いの夢/人生相談回答者失格/二つの誕生日/ソバプンの話/我ながら不気味な話/過ぎたるは及ばざるが如し/子供のキモチは/心配性の述懐〔ほか〕<読む前の大使寸評>図書館に予約して、待つこと11ヶ月でようやくゲットできました♪ この手の売れ筋の本は購入すべきだったのかも?<図書館予約:(12/14予約、11/07受取)>rakuten九十歳。何がめでたい 『九十歳。何がめでたい』2 :いちいちうるせえ『九十歳。何がめでたい』1 :こみ上げる憤怒の孤独***********************************************************************【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く***********************************************************************【隠居大学】天野祐吉著、朝日新聞出版、2011年刊<「BOOK」データベース>より原始、「隠居」は遊びの達人だった。若いモンの憧れだった。遊びの達人6氏が、オモシロキビシク、いい加減精神の真髄を語り明かす。<読む前の大使寸評>それにしても、表紙にも見えるように蒼々たる対談相手である・・・老人をなめてはあかんでぇ♪rakuten隠居大学『隠居大学』3:安野光雅との対談『隠居大学』2:横尾忠則との対談『隠居大学』1:赤瀬川原平との対談***********************************************************************
2021.10.14
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図書館で『はじめての八十歳』という本を、手にしたのです。わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。【はじめての八十歳】山藤章二著、岩波書店、2017年刊<「BOOK」データベース>より膝の手術のため、はじめての長期入院。「ブラック・アングル」などの雑誌連載も、はじめて休載。そして、入院中に迎えた八十歳の誕生日。-おや、今までとは違う世界が見えてきた。若いころは気付かなかったこと、思いがけない発想など、脳裏に浮かぶあれこれを、筆の向くまま綴り始めたら止まらない。入院中に蓄積された創作エネルギーを放出するかのごとく、一気にこの一冊を書き下ろした。曰く「好き嫌いで書きました」。御存知ヤマフジ節は健在である。八十歳の本音を綴る、論より感覚、御意見無用のエッセイ集。<読む前の大使寸評>わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。rakutenはじめての八十歳「あとがき」を、見てみましょう。p151~153<あとがき> うっすらとした予感はあったものの、日ましにその姿がはっきりしてくると、やはりおそろしい。老人にとっての、おそらく万人の老人にとっての共通の敵は「孤独」だろう。こいつは強い。 同世代の、同じような価値観をもった仲間がひとり減りふたり減りしてゆくと、じわじわと孤独感が効いてくる。ボディブローのように。 私はまだいい。連れ添ってくれた妻君が、難聴ではあるがまだ生きている。耳のそばで大きな声で話せば日常の会話は成立する。有り難いことだ。 細かい話や、自分の個人的感性の話になると、大声でしゃべるのはなじまない。やはり書くのがいい。 古くからつき合いのある編集者が、そんな私を見て、「書きたくなるでしょ」とささやいた。 「うん、なる。絵を描くのが本業なのに、肝心かなめの話になると、文章でなくなっちゃダメなんだね」 「ひとりごとよく言うでしょ」 「言う。口の外に出さないまでも脳の中でしゃべってます」 「なら、それを書いたらどうです。すこしは孤独から救われますよ」 なるほど。自分で語りかけて、自分で相槌を打ってりゃ世話はない。少なくも他人に迷惑をかけない。自問自答ってやつだな。これは予定調和の出来レースになる恐れがある。何しろ同一人物だ。この愚に落ち入らない方策がある。 ひらめいた瞬間に書き出してしまうこと。AとBの会話の展開や落とし所を考えつく前に、船をこぎ出してしまうことだ。それから先は会話しながら行く先を決める。だから矛盾もあるし、ロジックの破綻もある。そこがスリリングで面白い。(中略) いずれにしろ八十歳です。はじめての出来事ばかりです。面白いもんですね、人生というやつは。出会う人、食うメシ、耳にするもの、すべてはじめての×××ばかり、という事に気がついた。この先頑張ったところで「はじめての百歳」なんてぇところまでは行かないだろうから、これを機に『はじめての八十歳』なんて本を出しても面白いかも知れないと思った次第です。ウン 江戸っ子気質が気になったが・・・面白かったでえ♪ところで、佐藤愛子が『九十歳。何がめでたい』で、憤怒の孤独を語っています。『はじめての八十歳』2:日本人、アメリカ人のセンス『はじめての八十歳』1:はじめての八十歳
2021.10.14
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図書館で『猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)』という本を、手にしたのです。とにかく、表紙の猫の写真に釘付けになるようなインパクトがあり、チョイスしたのです。・・・単純と言うか、猫が好きなわけです♪【猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)】雑誌、マガジンハウス、2021年刊<商品説明>より同じ空間にいるようでいない、不可思議で独特の存在。人はどうしてこうも猫に惹かれるのか。小泉今日子さんの猫エッセイ、ブコウスキーが猫に捧げた詩、世界のにゃんこ★スター、猫のウェルビーイング、4代続く松本零士さんの「ミーくん」、岩合光昭さんが猫を飼い始めた!?<読む前の大使寸評>とにかく、表紙の猫の写真に釘付けになるようなインパクトがあり、チョイスしたのです。・・・単純と言うか、猫が好きなわけです♪rakuten猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)この特集の冒頭のページを、見てみましょう。p20<特集 猫になりたい>小泉さんちの「小福田」 人はなぜ猫という生き物にかくも惹かれるのか。もちろん、猫はとにかく可愛い。が、それだけではとても言い尽くせない「何か」をこの生き物は秘めている。 それを読み解こうとすると、「何か」は我々の手からするりと落ちていく。猫は猫として、自分の“生”をただ全うしている。 その姿に私たちは励まされ、感化され、時に「猫になれたら」などと淡い夢想を抱く。人と猫、異なる生き物が寄り添って生きることの温かさと幸せについて。
2021.10.13
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時どき、キャッチーな特集に惹かれて買い求め、捨てきれずに蔵書となった雑誌類があるわけで(断捨離せなあかんで)・・・蔵書録から以下のとおり拾い出してみました。・THE BIG ISSUE JAPAN・BRUTUS・文芸春秋・ユリイカ・文学界・Wedge・芸術新潮・SAPIO**********************************************************************【THE BIG ISSUE JAPAN 第2号】雑誌、ビッグイシュー日本、2003年刊<バックナンバー目次>より●スペシャルインタビュー : アンジェリーナ・ジョリー 運命の子供たちと出会う●特集:結婚しない若者たち ― シングル社会のゆくえ<大使寸評>私が販売人から購入したもので、いちばん古いのが第2号です。それ以来大阪の繁華街に出るたびに、気が向けば購入しています。とにかく、バックナンバー一覧とバックナンバー購読が充実しているので、お試しあれ♪販売人を見かけたら、買うたってや。bigissueTHE BIG ISSUE JAPAN 第2号**********************************************************************【村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)】雑誌、マガジンハウス、2021年刊<商品説明>より1979年に『風の歌を聴け』でデビュー後、文芸の本流を担ってきた村上春樹。同時代を生きるブルータスが、ついにこの稀代の作家に向き合います。村上春樹と読み、村上春樹を読む。村上さんが手放せない51冊の本について28ページにわたって書き下ろし。著作から時代を読み解く年表や、早稲田大学<村上春樹ライブラリー>案内も。【目次】より・村上春樹の私的読書案内。51 BOOK GUIDE ・特集「ドイツの『いま』を誰も知らない!」・年表で探る。文芸・社会学・カルチャーで振り返る、村上春樹の時代。・翻訳家として何がすごいのか?<読む前の大使寸評>買った後で中を見たのだが「翻訳家として何がすごいのか?」とか「51 BOOK GUIDE」とか色んな切り口があって・・・楽しめそうでおます。rakuten村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)『村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)』2:村上春樹特集の冒頭のインタビュー『村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)』1:辛島デイヴィッド×小野正嗣お二人による対談**********************************************************************【文芸春秋(2021年9月特別号)】雑誌、文芸春秋、2021年刊<出版社>より〇台湾・蔡英文総統 単独インタビュー「香港、ウイグルへの弾圧を北京当局がやめるよう呼びかける。聞き手・船橋洋一〇第165回 芥川賞発表・貝に続く場所にて 東日本大震災で生き残った者の罪悪感を 文学として昇華させた石沢麻依(いしざわまい)・彼岸花が咲く島 台湾出身の作家が描く 女性が統治する島の秘められた過去とは李琴峰(りことみ)<読む前の大使寸評>今月号は読みどころがたくさん載っていて、芥川賞受賞作(二作)と台湾・蔡英文総統インタビューが決め手になって・・・8月号に続いて買い求めたのです。bunshun文芸春秋(2021年9月特別号)『文芸春秋(2021年9月特別号)』6:芥川賞選評・吉田修一、小川洋子『文芸春秋(2021年9月特別号)』5:芥川賞受賞者・李琴峰とのインタビュー『文芸春秋(2021年9月特別号)』4:芥川賞受賞者・石沢麻依とのインタビュー『文芸春秋(2021年9月特別号)』3:「経済安全保障」について『文芸春秋(2021年9月特別号)』2:台湾・蔡英文総統への単独インタビュー(続き)『文芸春秋(2021年9月特別号)』1:台湾・蔡英文総統への単独インタビュー**********************************************************************【世界マンガ大系(ユリイカ 増刊号)】ムック、青土社 、2013年刊<内容紹介より>マンガという形態はどこまで拡張されるのか、そもそも「マンガ」という形式はどのように定義されるのか。 近年のグラフィックノベルやBDの翻訳紹介はめざましく、質量ともに勢いを増し、日本のマンガは「Manga」と称され、海外のランキング上位に飛び出すことももはや珍しくない。 自生続ける「マンガ」を軸に、海外マンガ(グラフィック・ノベル、BDなど)の最前線を追う。 <大使寸評>2013年3月時点のBD紹介はピークと言えるほど、充実している。本の表紙に表れているように、メビウス亡き後はフランソワ・スクイテンあたりがBDを牽引しているようです。(この本は2014.2.28アマゾンで発注し翌日入手した。アマゾンの動きはさすがに快適である)amazon世界マンガ大系(ユリイカ増刊号)【ユリイカ(2006年7月号)】ムック、青土社、2006年刊<商品情報>より特集=西原理恵子<読む前の大使寸評>元町の古書店でゲットしたのだが、美麗な状態で500円(定価1300円)という優れモンでおました♪amazonユリイカ(2006年7月号)**********************************************************************【文学界(2019年1月号)】雑誌、文芸春秋、2019年刊<商品の説明>より▼2019年を占うビッグ対談落合陽一×古市憲寿 「平成」が終わり、「魔法元年」が始まる多和田葉子×温又柔 「移民」は日本語文学をどう変えるか?<読む前の大使寸評>表紙に出ている特集に多和田葉子の名前が載ているのがゲットする決め手となりました。amazon文学界(2019年1月号)『文学界(2019年1月号)』5:多和田葉子と温又柔との対談の続き『文学界(2019年1月号)』4:多和田葉子と温又柔との対談の続き『文学界(2019年1月号)』3:多和田葉子と温又柔との対談の続き『文学界(2019年1月号)』2:古市憲寿と落合陽一との対談『文学界(2019年1月号)』1:「移民」は日本語文学をどう変えるか?**********************************************************************【「砂、土、水を飲み込む世界」:Wedge7月号】雑誌、Wedge、2021年刊<Wedge社サイト>より現代文明を支える「砂」、「土(レアアース)」、「水」─。世界ではいま、これらの戦略資源の奪い合いが起こっている。ありふれた素材の「砂」は高層ビルから半導体まであらゆるものに使われ、「土(レアアース)」は世界の自動車メーカーが参入する電気自動車(EV)に欠かせない。そして生命に欠かすことのできない「水」……。それぞれの資源ウォーズの最前線では何が起こっているのか。<読む前の大使寸評>図書館では新刊雑誌の借出しはしていないので、つい、この雑誌を購入したわけです。表紙におどるコピー「砂、土、水を飲み込む世界」にキャッチされたといいますか。wedge「砂、土、水を飲み込む世界」:Wedge7月号「砂、土、水を飲み込む世界」:Wedge7月号-3:チャイナウォッチャーと経済学者との対談「砂、土、水を飲み込む世界」:Wedge7月号-2:デジタル・リヴァイアサン「砂、土、水を飲み込む世界」:Wedge7月号-1:レアアースショックから10年**********************************************************************【梅原猛・人類への遺言(芸術新潮2019年4月号)】雑誌、新潮社、2019年刊<商品の説明>より◆緊急追悼特集◆今年1月に93歳亡くなった梅原猛が伝えたものは何だったのか?未完の遺稿『人類の闇と光(仮題)』も特別掲載!<読む前の大使寸評>梅原猛さんのモノグラフィーとして充実しているわけで、即、借りたのでおます♪amazon梅原猛・人類への遺言(芸術新潮2019年4月号)『梅原猛・人類への遺言(芸術新潮2019年4月号)』3:93年の歩みをたどる『梅原猛・人類への遺言(芸術新潮2019年4月号)』2:横尾忠則さんとの関わり『梅原猛・人類への遺言(芸術新潮2019年4月号)』1:未完の遺稿『人類の闇と光(仮題)』**********************************************************************
2021.10.13
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『村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)』という雑誌が最寄の本屋で売り切れだったので、三宮に出かけた際に購入したのです。買った後で中を見たのだが「翻訳家として何がすごいのか?」とか「私的読書案内 51 BOOK GUIDE」とか色んな切り口があって・・・楽しめそうでおます。【村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)】雑誌、マガジンハウス、2021年刊<商品説明>より1979年に『風の歌を聴け』でデビュー後、文芸の本流を担ってきた村上春樹。同時代を生きるブルータスが、ついにこの稀代の作家に向き合います。村上春樹と読み、村上春樹を読む。村上さんが手放せない51冊の本について28ページにわたって書き下ろし。著作から時代を読み解く年表や、早稲田大学<村上春樹ライブラリー>案内も。【目次】より・村上春樹の私的読書案内。51 BOOK GUIDE ・特集「ドイツの『いま』を誰も知らない!」・年表で探る。文芸・社会学・カルチャーで振り返る、村上春樹の時代。・翻訳家として何がすごいのか?<読む前の大使寸評>買った後で中を見たのだが「翻訳家として何がすごいのか?」とか「51 BOOK GUIDE」とか色んな切り口があって・・・楽しめそうでおます。rakuten村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)村上春樹特集の冒頭のインタビューを、見てみましょう。p20~21<村上春樹(上) 読む>Q:最近も読書をされていますか?村上:読んでいますね。ちょっと時間が空いた時とかに。僕の「51冊の本」を選んだじゃない? あれを読み返してて、結構面白かったですよ。選んだけど、ずっと昔に読んだきりだったから、「どんなだっけなあ」と思って。Q:新刊もチェックしていますか?村上:新刊・・・。あんまり書店に行ってないからね・・・。柴田元幸さんが翻訳したのを僕のところに送ってくれて、それを読んでるだけで時間が・・・。こんなに速くたくさん仕事する人いないよなと思って。だって、読むより翻訳する方が速いんだもの。柴田さんの本は結構読んでます。あとは最近、新刊で文学ってあまり読んでないですね・・・。ミステリーとかは結構読んでるんですけど。Q:ミステリー!村上:ミステリーを読むの好きですよ。僕は何を隠そうジャック・リーチャーのファンだから。ジャック・リーチャー・シリーズはマメに読んでますね。Q:村上さんは昔から古典だけでなく、新刊の海外文学の翻訳をたくさんされているじゃないですか。翻訳する本についてはどうやって情報を集めてるんですか?村上:僕は外国にしょっちゅう行ってたから。書店で探して買ってきて、それを読むっていうことをやってた。あんまりインターネットとかでは買わないですね。実際に書店に行って、買う。最近は外国に行ってないでしょ? だから書店に行けないし、仕入れはないですね。Q:では、ストックがちょっと枯渇してたり?村上:うん。ただ僕は30代、40代、50代くらいの時はアメリカのコンテンポラリー、レイモンド・カーヴァーやその同時代のものを訳すのに興味があったんだけど、最近は同時代のものをいち早く訳すのは若い人に任せて、昔読んだ好きなものをコツコツ訳していこうという方向に。あまり知られなくてもね、あるんですよね。 トルーマン・カポーティとかスコット・フィッツジェラルドとか、昔のものをやっています。今はフィッツジェラルドの『最後の大君』を訳し終えてゲラを見ているところ。あとはカポーティの『遠い声 遠い部屋』を訳しています。Q:一番最初の長編ですね。村上:うん。素晴らしい作品。おういうクラシックのものを訳し直すというのが今面白いです。Q:当時好きだったものをもう一回翻訳するっていう時に読み直すと、意味がだいぶ変わってきたりするものですか?村上:うん。あとはずっと僕が持ってきた本のイメージみたいなものを昔の翻訳で見るとちょっと違うなって。自分のイメージで訳したいという気持ちがすごく強くなってきた。Q:調べながら訳すんですか? 『グレート・ギャッピー』をやっている時に、ニューヨークのガイドブックがずいぶん役に立ったみたいなことをおっしゃっていました。村上:今はウィキペディアとかがあるから、すごく楽。30年前に訳したものと今訳したものと全然違うっていうのは、情報量が違うんですよ。だから例えば『最後の大君』なんかは、1940年頃の作品だけど、その当時の風俗的なものがいっぱい出てくるから、昔の翻訳者なんかわかりっこないんですよね。今はかなりカバーできます。ウィキペディアとかそういうので。だから翻訳の概念そのものがだんだん変わってきているなあと思います。Q:少し話は変わりますが、今みたいな時代だからこそ、もう一度読み直したら面白いぞとか、意味が変わってきてこの時代に合ってるぞみたいなものってありますか?村上:今の時代だとエドガー・アラン・ポーなんかはもう一回読み直してみたいなと思いますね。『赤死病の仮面』ってあってね。ペストがあってみんな閉じこもってとか。コロナの時、僕はあれを一番最初に思い出したんですよね。ポーの話って今の時代に読むのにいいんじゃないかなとという気がだんだんしてきて。…ポーは良いなあ。ポーはね、割と翻訳が良いのが出てるから、あえてやることはないかもなあというふうに思っています。Q:ポー、読み返します。ちなみに小説以外に何か読んだり、情報を得たりするものってあるのでしょうか? 新聞とか、雑誌とか。村上:小説以外で? 読まなくなったね…。Q:では村上さんは今どこで情報を仕入れてるんですか?村上:情報はね、人から聞くんですよ(笑)。「こんなことありましたよ」「誰が死にましたよ」…「チャーリー・ワッツ死にましたよ」とかね。Q:人なんですね、情報源が。村上:インターネットのウェブニュースがあるじゃない? あれはかなり偏向しているような気がするからあまり見ないようにしているんですよね。新聞の情報の方が、まだ「この新聞のこれだったら大丈夫だろう」っていうのがあるけど、ネットは何が何だかわからないからなるべく見ないようにしているんですよ。それよりは、周りの人から聞く情報の方が正確なような気がする。Q:この人が言うんだから間違いないとか。村上:あとね、僕は新聞読まないけど、うちの奥さんが切り抜き魔で、僕が読んだ方がいいっていうやつを全部切り抜いて机の上に置いてあるの(笑)。それを見て情報を得てますね。Q:(笑)。それは毎日ですか?村上:いや4、5日まとめてどっと置いてあって。誰が死んだっていうのは大体それでわかるから。それは便利っていうか。僕は何年かまとめて外国に住んでいたけど、その時はインターネットってなかった。それで誰が死んだかっていうのはわからなくて、日本に帰ってきて誰が生きてて誰が死んでるかって全然わかんなくなって混乱が生じたから。死亡記事っていうのは大事なんですよね。Q:村上さんが死亡情報に関心があるとは知りませんでした。『村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)』1
2021.10.13
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『村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)』という雑誌が最寄の本屋で売り切れだったので、三宮に出かけた際に購入したのです。買った後で中を見たのだが「翻訳家として何がすごいのか?」とか「私的読書案内 51 BOOK GUIDE」とか色んな切り口があって・・・楽しめそうでおます。【村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)】雑誌、マガジンハウス、2021年刊<商品説明>より1979年に『風の歌を聴け』でデビュー後、文芸の本流を担ってきた村上春樹。同時代を生きるブルータスが、ついにこの稀代の作家に向き合います。村上春樹と読み、村上春樹を読む。村上さんが手放せない51冊の本について28ページにわたって書き下ろし。著作から時代を読み解く年表や、早稲田大学<村上春樹ライブラリー>案内も。【目次】より・村上春樹の私的読書案内。51 BOOK GUIDE ・特集「ドイツの『いま』を誰も知らない!」・年表で探る。文芸・社会学・カルチャーで振り返る、村上春樹の時代。・翻訳家として何がすごいのか?<読む前の大使寸評>買った後で中を見たのだが「翻訳家として何がすごいのか?」とか「51 BOOK GUIDE」とか色んな切り口があって・・・楽しめそうでおます。rakuten村上春樹(BRUTUS 21年10/15号)辛島デイヴィッド×小野正嗣お二人による対談で、翻訳分析が語られているので、見てみましょう。p88~91 村上春樹が小説創作と並行して翻訳を手がけているのはよく知られたところ。キャリアのごく初期から翻訳作品を発表し続け、これまでに出版された翻訳書は90冊を超える。“翻訳家としての村上春樹”には、どんな個性があるのだろう? 芥川賞をはじめとする数多くの文学賞を受賞した作家で、フランス語圏の書籍の翻訳も手がける小野正嗣と、日英翻訳家として日本文学を欧米へ紹介する傍ら、村上文学の世界での広がりをまとめたインタビュー集『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』(A)も著した辛島デイヴィッドに、英語の原書と村上春樹の翻訳を突き合わせながら読んでもらった。<同時代のアメリカ文学の優れた目利き>辛島:村上さんが訳している作家の筆頭格としてまず挙がるのは、レイモンド・チャンドラー(B)、レイモンド・カーヴァー(C)、J・D・サリンジャー(D)、スコット・フィッツジェラルド(E)といったあたりでしょうか。白人男性作家の作品を多く訳しているイメージが強いかもしれませんが、実は村上さんはご自身で短編集なども編んでいて、そこにはかなりの数の、日本ではあまり知られていない作家や、女性作家の作品なども含まれています。 それらは、いくつかの例外を除けばアメリカ文学が圧倒的に多いですね。村上さんが翻訳を手掛けてきた70年代以降の同時代文学が大半で、それも“準古典”とでも言うべき作品を多く訳しているのは興味深い点です。 アメリカの大学でアメリカ文学の授業をとると必ず読まされるような、“作家志望の学生なら読むべきリスト”に入っているような作品。例えばティム・オブライエン(F)の『兵士たちの荷物』やグレイス・ベイリー(G)の『父親との会話』、ジョン・チーバー(H)の『再会』とか・・・。それぞれ、英語圏でも多くのアンソロジーに収録される佳作です。小野:それも当然ながら“読むべきリスト”に入っているから読んだわけではないんですよね。『The New Yorker』(I)に発表された時点で読んでいたり、それで気に入れば知られていない作家でも短編集を買って読んだりと同時代の文学シーンにも常に目を光らせているのでしょう。 そうやって訳してきた作品を振り返ると、結果的にはアメリカ文学のまさに“読むべきリスト”に値する作品をたくさん訳しているわけで。村上さんの翻訳をつぶさに読めば、優れたアメリカ文学に触れることができる。辛島:カーヴァーやグレイス・ベイリーはほぼすべて訳していますね。小野:圧倒されちゃいますよね。<一人の作家の全作を訳す強い責任感>辛島:特にカーヴァーの作品は相当数。それを最初から最後まで訳すと決めて訳している。強い責任感を感じます。小野:すると、なかには訳していてイマイチだなと思う作品もあるわけでしょう? 村上さんは、あとがきでその感想も率直に書くんですよね。 優れた作品はその素晴らしさについて、作品として弱い部分があると思ったときにはそれをきちんと指摘する。翻訳者として誠実な仕事ぶりだと感じます。辛島:そうそう、あとがきがとても面白い訳書が多いですね!そこを読むと村上さんの「声」が聞けるし、作品の理解を深めてくれるのがおすすめです。村上訳はあとがきまで飛ばさず読むべし(笑)。小野:あとがきまで手を抜かない。いや、もちろん翻訳者は誰しも手は抜きませんが、村上さんの場合、あとがきも作品であり、単語や表現の選択など隅々に至るまで、まさに全方位的に意識が行き届いていると感じます。そしてそれはむろん訳文そのものにもいえます。<全方位的に意識を張り巡らせた訳文>訳文の話が出てきたので、具体的に村上訳がすぐれていると感じたポイントを拾っていきましょうか。辛島:「ここがうまい」「この部分がいい」と挙げていったらキリがない。本当の意味で村上訳の魅力を伝えるならば、やはり作品全体を読まないと、とは思います。ここではあくまで理解の補助線として、いくつかえらびました。小野:確かにどの訳書も、どこを抜き出しても、「うまいなあ!」と発見がありますよね。僕はまず、去年でたカーソン・マッカラーズ(J)の『心は孤独な狩人』の翻訳に感動したので、そこからごくわずかだけ拾いました。【原文】always with love unchecked by criticism, freed of will.【村上訳】そこには常に愛があった。批判による検証を排し、意志と関わりを持たぬ愛だ。辛島さんの著書『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』7をつけておきます。【Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち】辛島デイヴィッド著、みすず書房、2018年刊<「BOOK」データベース>より村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。<読む前の大使寸評>内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪rakutenHaruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち
2021.10.12
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図書館で『はじめての八十歳』という本を、手にしたのです。わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。【はじめての八十歳】山藤章二著、岩波書店、2017年刊<「BOOK」データベース>より膝の手術のため、はじめての長期入院。「ブラック・アングル」などの雑誌連載も、はじめて休載。そして、入院中に迎えた八十歳の誕生日。-おや、今までとは違う世界が見えてきた。若いころは気付かなかったこと、思いがけない発想など、脳裏に浮かぶあれこれを、筆の向くまま綴り始めたら止まらない。入院中に蓄積された創作エネルギーを放出するかのごとく、一気にこの一冊を書き下ろした。曰く「好き嫌いで書きました」。御存知ヤマフジ節は健在である。八十歳の本音を綴る、論より感覚、御意見無用のエッセイ集。<読む前の大使寸評>わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。rakutenはじめての八十歳日本人、アメリカ人のセンスが語られているので、見てみましょう。p134~137<非日常を考えた> 日本人の多くが美味いと思ったものは美味い。寿司は美味い、天ぷらは美味い、豆腐は美味い。 和座敷から眺めた日本庭園は美しい。心に沁みる静寂の美がある。解説なしでも、知的な外国人には通じる。宿場町は美しい。現代の生活には不便と思えるところが美しい。産業革命以前の自然のもの、草や木や土で作った工芸品の温かさや美しさは、現代文明がもたらした諸物より美しい。 無名の一般庶民が日常生活のひとつとして作った、使った道具の中に、これほどの意匠センスと技術が脈々と伝えられているという歴史は、他国に類を見ないだろう。 ここで話は飛ぶ。ワープするともいうし、スリップするでもいい。御高齢の各位はスマホとかアプリとかいった類の絵を見たことがおありでしょうか? いや、いちばんよく目にとび込んでくるのは、テレビコマーシャルの絵かも知れません。 前の章にも書いたが、あえてここでもくり返す。ああいう絵(や音や叫び声)が出てくると、ひどいものを見せつけられてると思いませんか? 何ですかねアレは。 奇っ怪な生物、機械仕掛けの巨大なかたまり、もはや生き物とは言い難い物体、小人物たちを踏み潰さんばかりの乱暴な振る舞い、大音響と大袈裟な身ぶり、破壊と混乱を目的とした狂喜の狼藉、それを逃げまどう人間を滅茶苦茶に抹殺するアクション。それにつけ加えて、大音響と破壊サウンド、極彩色の景色・・・、私がいくら再現しようとしても再現しきれない醜悪な動画。 ああいうものを、かつての日本人は忌み嫌っていたはずです。怖い話や怖い化物といっても昔はもっと情緒や雰囲気がありました。意味なく大破壊をするような理不尽な代物は大衆が許しませんでした。怪談はあっても、それは聴く人の胸の奥に共鳴する怖さでした。 それがどうです。近頃のスマホやゲームでの怖さは“物質的物量的おどし”です。“即物的おどし”です。現代の技術やカネがあれば、どんな“おどし”も自由に出来る。はっきり言って、“頭の悪いおどし”です。 アメリカ映画にも佳作秀作はあるでしょう。でも、これで世界中から儲けてやろうと思ったら、これに敵う国はない。大きなカネを投じて最新電子技術を投入されたら、ひとたまりもない。アメリカが文化の面で世界中から尊敬されないのは、効率的に金儲けを企んだ超大作をたびたび発表するからだと、私は勝手に思っています。(中略) さてそこだ。いまの醜悪なアニメ、イラストというものを、空気のように取り込んでしまった子供たちの行く末を考えると、おそろしい。商業主義で計算されつくした「とび出す異次元ビジュアル」や「あたかもその場に居るような音響効果」のゲームやアプリなどにどっぷり浸かった若者たちの美意識は一体この先どうなってゆくのか。ウン 今、フェイスブックの子供向けアプリが問題になっているが・・・フェイスブックと聞けば、フェイクニュースと聞こえるんですがな、大使の場合。『はじめての八十歳』1
2021.10.12
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図書館で『はじめての八十歳』という本を、手にしたのです。わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。【はじめての八十歳】山藤章二著、岩波書店、2017年刊<「BOOK」データベース>より膝の手術のため、はじめての長期入院。「ブラック・アングル」などの雑誌連載も、はじめて休載。そして、入院中に迎えた八十歳の誕生日。-おや、今までとは違う世界が見えてきた。若いころは気付かなかったこと、思いがけない発想など、脳裏に浮かぶあれこれを、筆の向くまま綴り始めたら止まらない。入院中に蓄積された創作エネルギーを放出するかのごとく、一気にこの一冊を書き下ろした。曰く「好き嫌いで書きました」。御存知ヤマフジ節は健在である。八十歳の本音を綴る、論より感覚、御意見無用のエッセイ集。<読む前の大使寸評>わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。rakutenはじめての八十歳冒頭の「はじめての八十歳」あたりを、見てみましょう。p7~12<はじめての八十歳> 私事で恐縮だが、永らく入院していた。右脚ヒザに人工関節を装着するのに、術前術後ひっくるめて百日余を要した。長い。およそ休みの嫌いな、勤勉人間の私としては、人生設計にない長い空白になった。 入院中に八十歳の誕生日を迎えた。 連載していた仕事は全て休職した。仕事をしていない状態の年寄り、というのを身をもって体験した。同時代人たちが次々とあの世に逝く。あっという間に逝く。ドサクサに紛れて私も逝きたかったが叶わなかった。 とり残された私はあせった。老いの淋しさを忘れられる趣味はない。旅行は脚が不自由だから駄目、寄り合いはもともと好きじゃないから駄目、盆栽は面倒くさいから駄目、イヌネコは好きじゃない、笑芸は大好きだったが、昨今の若手相手の笑いは喧ましいだけで駄目。ひとつずつ消してゆくと、楽しみを与えてくれるものは皆無と気付く。えらいことになった、余生をどう過ごそう。 テレビを点ければ、B級C級クラスのタレントが次から次と現れては楽屋噺ばかりしている。新聞や雑誌でもと思うと、字が小さくて読めない。一番面白いのは新聞に出る単行本の広告。目立つタイトルから中身についての想像を働かせる。「医者にかかると死ぬぞ」、なんてのは、何やら刺激的で挑発的で気になる。だが、読んでみるとコピーの切れ味は凄いけれど大したことがない。 このところ脅迫めいた商品のCMが多い。そういえば戦後しばらくは「押し売り」隊が一般住宅に訪れて来た。何を売るのかって? 「ゴムひも」ですよ。これが定番だった、近頃じゃコントでもやらない。 ひと様が投げかけてくれるものに期待しているだけじゃ、満足できるわけがない。ならどうする? 問題点も自分で考えよう。 * * * 真夜中、さっき横になったばかりで、眠りの底にまで到達していないのに目がさめる。 いろんなこと、もの、モンダイが、わが頭脳を訪れるので、とても睡眠の至福の境地に辿りつけないのだ。 さいわいと言うか、八十歳の老人には当然だが、翌日の予定がない。したがって眠っておかなければ、という切迫した理由もない。それより起きて訪れた諸問題について考えた方が心身によい。 「人間は考える葦である」と、誰やら偉いひとが言っていた。誰やらという所に固有名詞をきっぱり入れればいいのだが、学がないから言えない。この言葉はアッシと言ってるくらいだから明治の江戸っ子だろうと、下手なオチをつけてひとりでニヤリとする。あー、孤独だ。 学がない、というのは哀しいことだ。ふり返ってみると、私が育ってゆく過程で、「学」というものに出会って来なかった。学問、学友、学歴、学識・・・、いっさいナシ。男が社会的信用、評価を受けるのは何と言っても「学」であること、現実を見れば明々白々の事実である。(中略) そういうことに、八十歳になって気がついた。ずいぶんと奥手である。どうせなら、死ぬまで気がつかなかった方がシアワセだったかも知れない。週刊朝日 山藤章二の似顔絵塾 掲載作品一覧を付けておきます。
2021.10.12
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<東インド会社あれこれR3>図書館で『スパイス戦争』という本を借りて読んでいるところです。太子はこれまでに、東インド会社や倭寇や海上覇権にからむ本を読んできたわけで、ツボのようなそれらを集めてみました。・ハイパー世界史用語集「香辛料」・ハイパー世界史用語集「イギリス東インド会社」・『スパイス戦争』(2000年刊)・『ラッフルズ』(2019年刊)・『東インド会社とアジアの海賊』(2015年刊)・『紅茶スパイ』(2011年刊)英メネシス号の中国兵船砲撃R3:「ラッフルズ」を追加***********************************************************************ハイパー世界史用語集「香辛料」ハイパー世界史用語集「イギリス東インド会社」『スパイス戦争』1:プロローグ『スパイス戦争』2:探検隊の悲劇『スパイス戦争』3:日本人海賊の登場『ラッフルズ』2:ラッフルズがもたらしたもの『ラッフルズ』1:イギリス東インド会社や私貿易商人『東インド会社とアジアの海賊』1:東インド会社の特徴や商品『東インド会社とアジアの海賊』2:徽州海商と後期倭寇『東インド会社とアジアの海賊』3:ポルトガル人や後期倭寇の海賊行為『東インド会社とアジアの海賊』4:オランダ東インド会社の登場『東インド会社とアジアの海賊』5:オランダ東インド会社のダークサイド『東インド会社とアジアの海賊』6:清朝に雇われたイギリス海軍『東インド会社とアジアの海賊』7:アヘン戦争と清朝水師『紅茶スパイ』1:プロローグ『紅茶スパイ』2:庭園を愛でるイギリス人『紅茶スパイ』3:1848年東インド会社本社『紅茶スパイ』4:1848年チェルシー薬草園『紅茶スパイ』5:中国への再渡航『紅茶スパイ』6:アヘン貿易『紅茶スパイ』7:フォーチュン余話***********************************************************************ハイパー世界史用語集「イギリス東インド会社」より(1)1600年、ロンドンの商人がインド以西のアジア各地との貿易を独占するため、エリザベス1世の特許を得て設立した。1601年からアジア貿易を開始したが1航海ごとに資金を集める形態であったため、1602年に始まるオランダ東インド会社に後れをとるようになり、東南アジアの香辛料貿易からは撤退し、インド経営を主力とするようになった。 イギリス絶対王政の最盛期、テューダー朝のエリザベス1世は、1600年12月31日、正式に「イギリス東インド会社」、つまり「東インド諸地域に貿易するロンドン商人たちの総裁とその会社」を法人と認める特許状を下付した。従って「東インド会社」East India Company というのは通称であるが、EICの略称は広く世界に知られるようになった。 最初の東インド会社船4隻がロンドンを発ったのは1601年3月であった。500人以上が乗り組み、大砲を110門備えた武装船団であった。翌年10月にスマトラのアチェに到着、さらにジャワ島のバンテンに立ち寄り、マラッカ海峡ではポルトガル船を襲い、積荷の胡椒などを略奪、1603年9月に無事イギリスに戻り、103万ポンドの胡椒を持ち帰った。ロンドンに入荷した胡椒はそこからヨーロッパ各地に売りさばかれた。■オランダ東インド会社との競争イギリス東インド会社は、国王から貿易の特権を与えられた特許会社であり、それ以後、オランダ、フランス、デンマーク、スウェーデンといった西ヨーロッパ諸国が競って設立した東インド会社の最初のものである。その手本となったのは、すでに存在していたロンドン商人による地中海での東方貿易のためのレヴァント会社であった。それは一航海ごとに資金(株)を集め、船が帰国した後にその輸入品またはその販売代金を、投資額に比例して利益を分配するという株式会社の形態を採っていた。しかし、航海ごとに利益は分配されたため、恒常的・組織的な株式会社としては不十分なものであった。イギリスより遅れたが1602年に発足したオランダ東インド会社は、1回の航海ごとではなく、永続的に資金を集め、組織的な会社を組織し、利益を配当する形式をとったので、実質的な最初の株式会社と言うことができ、イギリスの東インド会社はその競争では後れをとることになる。 イギリス東インド会社は一時、オランダ東インド会社との合同も考えたが、反対も強く、とくに1623年のアンボイナ事件での両国の対立から、イギリスは東南アジア地域から撤退し、インド亜大陸経営に方向を転じる。1643年には現在のイラクのバスラに商館を設け、西アジアにも進出した。***********************************************************************【スパイス戦争】ジャイルズ・ミルトン著、朝日新聞出版、2000年刊<「BOOK」データベース>より香料残酷物語。アジアの片隅の小さな島々が歴史の流れを変えていく!黄金より貴重なスパイス、ナツメグの支配権をめぐって血なまぐさい戦いを繰り広げるイギリスとオランダ。埋もれた史料から、その渦中にいた人々の勇気と知略、残虐さと陰謀を活写して、英米でベストセラーになった傑作歴史ノンフィクション。<読む前の大使寸評>イギリスとオランダの戦いに日本人傭兵もからむという、波乱にみちた南シナ海を描くノンフィクションが、興味深いのである。rakutenスパイス戦争***********************************************************************【ラッフルズ】坪井祐司著、山川出版社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシンガポールの建設者ラッフルズは、フランス革命でヨーロッパが激動した時代、自由主義の理想に燃えてアジアに赴いた。ラッフルズは、ジャワでは農民を封建領主から解放し、シンガポールでは海賊や奴隷制を排除して自由な交易空間をつくろうと試みた。彼を迎えた東南アジアには、豊かな海の交易世界と華人やムスリムなど多様な人びとからなる折り重なったネットワークが広がっていた。ラッフルズがもたらした「近代」は地域や人びとをどのように変えたのだろうか。<読む前の大使寸評>ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った東インド会社が興味深いのです。rakutenラッフルズ***********************************************************************【東インド会社とアジアの海賊】東洋文庫編、勉誠出版、2015年刊<「BOOK」データベース>より誰が海賊だったのか?海賊の多様性を歴史から読み解く。17世紀初頭にヨーロッパで誕生した東インド会社とその海上覇権の確立にあたって大きな障壁となった現地の海賊たち。両者は善と悪という単純な図式では表せない関係にあった。東インド会社もまた海賊であったー。東インド会社と海賊の攻防と、活動の実態を明らかにする。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、アジアの海賊、国姓爺、アヘン戦争とか興味深い史実が見られます。要するに、清朝末期の列強の大陸侵食が興味深いのでおます。rakuten東インド会社とアジアの海賊***********************************************************************【紅茶スパイ】サラ・ローズ著、原書房、2011年刊<「BOOK」データベース>より19世紀、中国がひた隠ししてきた茶の製法とタネを入手するため、英国人凄腕プラントハンター/ロバート・フォーチュンが中国奥地に潜入…。アヘン戦争直後の激動の時代を背景に、ミステリアスな紅茶の歴史を描いた、面白さ抜群の歴史ノンフィクション。<読む前の大使寸評>ちょっと硬い視点かもしれないけど、アヘン戦争当時のイギリスの帝国主義、植民地主義を知りたいわけでおます。rakuten紅茶スパイ
2021.10.11
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図書館で『ラッフルズ』という本を、手にしたのです。ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った東インド会社が興味深いのです。【ラッフルズ】坪井祐司著、山川出版社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシンガポールの建設者ラッフルズは、フランス革命でヨーロッパが激動した時代、自由主義の理想に燃えてアジアに赴いた。ラッフルズは、ジャワでは農民を封建領主から解放し、シンガポールでは海賊や奴隷制を排除して自由な交易空間をつくろうと試みた。彼を迎えた東南アジアには、豊かな海の交易世界と華人やムスリムなど多様な人びとからなる折り重なったネットワークが広がっていた。ラッフルズがもたらした「近代」は地域や人びとをどのように変えたのだろうか。<読む前の大使寸評>ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った東インド会社が興味深いのです。rakutenラッフルズ「5 ラッフルズがもたらしたもの」のあたりを、見てみましょう。p92~94<5 ラッフルズがもたらしたもの―その後のシンガポール> ラッフルズは、1824年にベンクーレンから帰国した。与えたインパクトに比して、彼のシンガポール滞在期間は極めて短い。1819年の短期間と1822~23年の1年間弱であり、シンガポールでは行政官としての役職にもつかなかった。当時多くのヨーロッパ人がそうであったように、ラッフルズには熱帯の気候に体を蝕まれ、しばしば体調を崩した。ベンクーレン時代の1821~23年、彼は四人の子どもを次々にうしなう不幸に見舞われた。帰国直前には彼の乗った船が火災に襲われ、収集した文物が灰塵に帰すというトラブルもあった。 帰国後、ラッフルズはロンドン動物学協会の設立に参加するなど、持ち前の博物学への関心を生かした活動をおこなった。しかし、東インド会社本部との対立は解消されなかった。ラッフルズは、アジアにおける自身の活動に対して、会社から金銭的な報酬を受けられると期待していた。しかし、会社は財政的に逼迫していた。帰国後に彼を待っていたのは、ボーナスどころかシンガポールの建設にかかわる追加費用の請求であった。 結局この争いは法廷に持ち込まれ、心身ともに消耗したラッフルズは裁判のさなかの1826年に45歳で死去した。最終的には、ソフィア夫人が遺産から請求された費用を会社に支払った。ラッフルズの業績は、存命中は世間の認めるところとはならなかった。彼の晩年は、決して恵まれたものではなかったのである。<その後のシンガポール 自由貿易の拠点としての経済発展> 本書の最後に、ラッフルズが後世に残した遺産について考えてみよう。彼自身は見届けることができなかったが、冒頭で述べたとおり、その後のシンガポールの経済発展はめざましかった。イギリスのグローバルなネットワークの中心となるとともに、華人やムスリムの中心にもなったためである。 経済発展の多くは、移民によってもたらされた。ラッフルズが持ち込んだ自由主義の帰結の一つが人の移動の自由化である。植民地の時代は、現在と比べて人の移動がはるかに活発であった。特に、アヘン戦争を契機とした中国の開国は、大量の移民をもたらした。19世紀末にもう一つの有力な移民先であったアメリカの西部開発が落ち着くと、東南アジアに集中した。 シンガポールは華人移民の玄関口となった。シンガポールの人口は、大規模な移民により急速に増加した。華人が七割を占める現在のシンガポールの人口構成は、ここで形成されたのである。 物流においても、アジア海域に広がった華人ネットワークは大きな役割を果たした。シンガポールには、インドや日本の綿織物に加えて、東南アジアのシャムやフランス領インドイナのコメ、オランダ領東インドの砂糖やゴムなど、政治的境界を越えてモノが集まった。アジアの内部の流通を握っていたのは華人商人であり、彼らが拠点においたシンガポールがアジア間貿易のハブとなる仕組みができたのである。19世紀末から20世紀初頭、シンガポールは植民地体制のもとで大きな繁栄を迎えた。 このあと、戦後のリー・クアンユー首相による経済発展が続くのですが、いずれにしてもラッフルズの思想は今も受け継がれているようです。『ラッフルズ』1
2021.10.11
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図書館で『ラッフルズ』という本を、手にしたのです。ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った東インド会社が興味深いのです。【ラッフルズ】坪井祐司著、山川出版社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシンガポールの建設者ラッフルズは、フランス革命でヨーロッパが激動した時代、自由主義の理想に燃えてアジアに赴いた。ラッフルズは、ジャワでは農民を封建領主から解放し、シンガポールでは海賊や奴隷制を排除して自由な交易空間をつくろうと試みた。彼を迎えた東南アジアには、豊かな海の交易世界と華人やムスリムなど多様な人びとからなる折り重なったネットワークが広がっていた。ラッフルズがもたらした「近代」は地域や人びとをどのように変えたのだろうか。<読む前の大使寸評>ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った東インド会社が興味深いのです。rakutenラッフルズイギリス東インド会社や私貿易商人のあたりを、見てみましょう。p19~23<イギリス東インド会社―重商主義から自由主義へ> ラッフルズが所属したイギリス東インド会社は、1600年に設立された。17世紀初頭にアジア海域に進出し、日本の江戸幕府とも関係を築いた。しかし、この時点ではライバルのオランダ東インド会社に資本力で大きく後れをとっており、東・東南アジアではオランダに太刀打ちできなかった。 そこで、イギリス東インド会社は、香辛料の代わりにインド産の綿織物の交易に注力し、インドに拠点を求めた。 17世紀末から18世紀初頭、イギリス「商業革命」とも呼ばれる交易ブームを迎え、会社もそれにあわせて成長した。都市部の労働者人口も増加にともない、コーヒー・茶・砂糖・綿織物など、ヨーロッパ外で生産される都市住民の需要が高まっていた。 東インド会社は、インド産の綿織物に加えて、中国産の茶の輸入により、大きな利益をあげた。イギリスの工業化を支えた労働者の生活は、アジアやアメリカからの安価な輸入品に支えられていた。 この東インド会社による大量のインド産綿織物の輸入は、イギリスの産業革命の遠因になった。当初イギリスの綿産業は、品質、価格ともにインドの綿織物に太刀打ちできなかった。輸入の増加とともに巨額の貿易赤字が問題視され、国産品愛用運動が起こるとともに、保護主義的な政策もとられた。 産業革命とは、綿織物の国産化、現代でいえば輸入代替型工業化の動きであった。これにより、19世紀初頭に綿産業におけるイギリスとインドの競争力は逆転し、イギリスの綿織物がインドに輸出されるようになった。 イギリス東インド会社は、その頃から商社から植民地支配者へと性格を変えていった。1775年のプラッシーの戦いの結果、ムガル朝からインド東部のベンガル地方の徴税権を獲得したのを皮切りに、インドにおける支配領域を拡大あせた。これは、オランダ東インド会社によるジャワ島支配の拡大と軌を同じくしている。ただし、領土の拡大は統治コストの肥大化を招き、二つの東インド会社は財政赤字に苦しめられることになった。<冒険商人の時代へ> 18世紀後半以降、イギリス東インド会社は中国への進出を強めた。建国当初に海上交易から撤退した清朝は再び門戸を開いており、アジアの海域は活性化していた。しかし、綿織物とは違い、中国の茶は輸入代替のきかない農産物であり、イギリスの対中貿易は赤字を抱えたままであった。 そこで、茶の対価に中国に輸出する商品として、イギリスが目をつけたのがベンガル産ノアヘンであった。ここに、イギリス産の綿布をインドへ、インド産のアヘンを中国へ、中国産の茶をイギリスへ、という「三角貿易」が成立した。 インドの領域支配を進めた東インド会社は、イギリス人行政官への給与などにより、インドからイギリスに多額の送金をする必要があった。しかし、インドから大量の銀を持ち出したのではインド経済が破綻してしまう。三角貿易は、国際的な決済を通じて、貨幣(銀)ではなく商品のかたちで本国に財を送る仕組みでもあった。 ただし、この三角貿易は、東インド会社の重商主義的な独占権を掘り崩す要素を含んでいた。実際にインドから中国へアヘンを運んだのは、フリー・トレーダー、カントリー・トレーダーと呼ばれる私貿易商人であったためである。 イギリス東インド会社において、アジア間貿易はカントリー・トレードと呼ばれた。ポルトガル、オランダと同様、イギリスにとってもアジア域内の貿易は重要であった。その多くは私貿易であり、当初は社員が個人的におこなっていたが、やがて会社に属さない非正規商人によって担われるようになった。 インドから中国へ運ぶアヘンは、アジア間貿易の主力商品となった。しかし、清朝がアヘンを禁制品に指定したため、持ち込みは違法(密輸)となった。公式にはアヘンを輸出できなくなった東インド会社は、非正規の商人であるカントリー・トレーダーにアヘン輸出を委託した。汚れ役を押し付けられた彼らだが、それを逆手にとってアヘンの密輸で荒稼ぎした。そんな彼らに資金を提供したのは、東インド会社ではなくアメリカ人商人であり、その背後にはロンドンの金融資本のネットワークがあった。(中略) こうした背景のもとで、インド。中国間の海上ルートの中間に位置する東南アジアにもイギリス人のカントリー・トレーダーが進出していった。ラッフルズが東南アジアに赴いたのはこのような時代だったのである。
2021.10.11
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<我が町のツバメはいずこ(復刻3)>■今朝(10/10-6時半)はお天気良~し♪、おや、我が町の上空を数羽のツバメたちが飛んでいるぞ・・これは渡りの途中なのか?■今朝(10/07)はお天気良~し♪、おや、我が町の上空をツバメたちが舞っているぞ・・・これは行き遅れた群れなのか、はたまた、北から移動中の群れなのか?この行動は寒くなるまでは続くかもしれないので、ウォッチングせなあかんなあ。(8時には見えていたこの群れは、9時頃には見えなくなりました)ということで、以前の日記から復刻します。***********************************************************************日に日に、群れで飛ぶツバメが少なくなっているような、このごろですね。七十二候に「玄鳥去」というのがあるけど・・・どうも我が町生れのツバメたちは、もう飛び去っていて南の地域を移動中ということのようです。ネットでこんなサイトがありました。七十二候「玄鳥去(つばめさる)」。巣立ったヒナは、どんな旅に出るのでしょうかより■もう帰る巣のない幼鳥たち。「渡り」を前に、集団で暮らします 食糧や繁殖のため定期的に長距離を移動する『渡り鳥』。日本でもいろいろ見られます。ツバメなどの「夏鳥」は、春に来て子育てし、秋になると南の国に去っていきます。オオハクチョウなどの「冬鳥」は、越冬するために北の国から日本にやってきます。チドリなどの「旅鳥」は、北国で繁殖し南国で越冬するため、中継地点として日本を通りかかります。 人間の世界では、転々とする苦労人を「渡り鳥」と表現したりしますが、『渡り』の旅はまさに苦労の連続。嵐や天敵など危険もいっぱいです。ツバメたちも、毎回命がけで種の楽園をめざします。 5月下旬。生まれてからおよそ20日で巣立った一番子のヒナたち。ツバメは2回子育てをする親が多く、生まれた巣は、これから育つ弟妹(二番子)たちのもの。巣立った子の居場所はありません。 そこで、幼鳥たちは集まって、出発の日まで水辺のアシ原や大きな樹木などで集団生活をします。早く一人前にならないと、南の国に渡っていけません。渡り鳥としての自覚を高める寮生活といったところでしょうか。幼鳥は、尾が短いので遠くからでもよくわかります。 夏になると、2回目の子育てが終わった親鳥たちも集団に加わります。夕方、空にたくさんのツバメたちが集結して、日が沈むと一斉にねぐらに入っていきます。「集団ねぐら」は毎日少しずつ移動するうえ、夜明けにはツバメたちはもう飛び立っているので、なかなか見つけにくいようです。集団はだんだん大きくなり、秋には数千~数万羽もの大群になるといいます。■歩かないツバメ。渡り鳥を見送れる場所をご存じですか? ある日の明け方前に小グループで出発。親鳥から先に南へと旅立ち、幼鳥は渡る体力がつくのを待ちます。連れて行ってはもらえません。7月後半になると、ねぐらは親の割合が少なくなってきます。それでも10月頃までには、皆出発するようです。 渡りにはいくつかのコースがあるようです。まだ一度も通ったことのない何千キロもの空の道を、親もいないのに、幼鳥はどうやって迷わずに行けるのでしょう? ツバメには、目印のない海の上でも目的地に向かって飛び続けられるよう、太陽や地磁気によって方角を知る能力があるといいます。さらには、目的地に近づくと地形や目立つ建造物をたよりに正しい場所を見つけるのだそうです。生まれながらに「渡る力」が備えられていたのですね。(中略) 飛行速度は時速45km、最高時速は200kmともいわれます。また、長い尾や翼のひと振りで、急旋回・急降下・停止飛行も思いのまま! 多くの渡り鳥が、気流が安定していて天敵に襲われにくい夜間に渡るなか、飛翔力に優れたツバメは、昼間に堂々と渡っていくのです。体力のついたツバメたちは南の地域を移動中のようだが・・・来年の春にまた帰っておいで。
2021.10.10
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陳舜臣さんといえば神戸出身(本籍は台湾台北)だし、神戸市民として親近感があるのでおます♪このところ陳舜臣の本を集中して読んだので、アンソロジーとしてフォローするものとします。・日本人と中国人(2016年刊)・対談 中国を考える(2013年刊)・東眺西望(2006年刊)・巷談 中国近代英傑列伝(2006年刊)・シルクロード悠々(2005年刊)・歴史に未来を観る(2004年刊)・道半ば(2003年刊)・Who is 陳舜臣?(2003年刊)・神戸ものがたり(1998年刊)・紅蓮亭の狂女(1994年刊)・雨過天青(1994年刊)・景徳鎮からの贈り物(1993年刊)・江は流れず(1987年刊)・実録アヘン戦争(1971年刊)R12:『歴史に未来を観る』を追記『日本人と中国人』1:中華思想『日本人と中国人』2:文学と政治『日本人と中国人』3:中国人が最も信頼するものは歴史『日本人と中国人』4:中国人の面子(めんつ)『中国を考える』1:海や島を恐れる漢民族p41~44『中国を考える』2:宋のナショナリズムや尊皇攘夷p66~69『対談 中国を考える』3:シルクロード、その歴史と魅力p199~203『対談 中国を考える』4:海や島を恐れる漢民族(再掲)p41~44『対談 中国を考える』5:翻訳語では中国より日本がうまいp60~62『対談 中国を考える』6:中国のナショナリズムp124~126『東眺西望』2:五胡十六国の時期『東眺西望』1:唐と宋『巷談 中国近代英傑列伝』:魯迅について『シルクロード悠々』1:インドの聖地めぐり『歴史に未来を観る』3:神戸と孫文(with加藤徹)『歴史に未来を観る』2:日本人と国際化(with司馬遼太郎)『歴史に未来を観る』1:モンゴルの世界制覇(with奈良本達也)『道半ば』1:過ぎ行く牧歌時代p218~221『道半ば』2:神戸空襲前後p127~134『道半ば』3:終戦直後の在日の台湾人『道半ば』4:2月28日事件『道半ば』5:2月28日事件『Who is 陳舜臣?』1:小説日清戦争『Who is 陳舜臣?』2:小説日清戦争(続き)『Who is 陳舜臣?』3:元史について『Who is 陳舜臣?』4:小説「阿片戦争」『神戸ものがたり』1:三宮~新開地そぞろ歩き『神戸ものがたり』4:三越や楠公さんあたり『紅蓮亭の狂女』1:紅蓮亭の狂女p3~5『紅蓮亭の狂女』2:ウルムチに消えた火p209~211『紅蓮亭の狂女』3:「鉛色の顔」p252~256『雨過天青』1:カササギの橋『雨過天青』2:茶の文化『景徳鎮からの贈り物』『江は流れず』1『実録アヘン戦争』1:貿易品としての茶とアヘン【日本人と中国人】陳舜臣著、祥伝社、2016年刊<「BOOK」データベース>より中国を知り、日本を知る最良の入門書。同じ黄色人種であり、漢字や食文化などの共通性から、日本人は日本と中国を「同文同種」と考えやすい。しかし著者は、日本人と中国人は「似て非なる存在」であり、中国の多様性を十分に理解しない日本人は誤解の陥穽に陥りやすいと言及。両国の違いについて、具体的事例を用いて、比較・検証する。本書の初版は一九七一年だが、時事的要素を避け、歴史や古典を基にすることで、本質をとらえることに成功している。現在の日中関係を考えるうえでも、大いに参考になるだろう。<読む前の大使寸評>この本を予約して、約20日後に入手できたわけで、ちょっと古いめの新書が狙い目かも♪ところで、中国人を語る上では、まず陳舜臣さんということになりまんな。<図書館予約:(10/05予約、10/28受取)>rakuten日本人と中国人【対談 中国を考える】司馬遼太郎×陳舜臣著、文藝春秋、2013年刊<「BOOK」データベース>より古来、日本と中国は密接な関係を保ってきた。だが現実には、中国人は日本にとって極めて判りにくい民族なのではないか。ぶつからないためには理解すること、理解するためには知ることー両国の歴史に造詣の深い二大家が、この隣人をどのように捉えるべきか、長い歴史を踏まえて深く思索する中国論・日本論。<読む前の大使寸評>とにかく…中国に関する対談としては、近年においてベストのお二人ではないだろうか♪rakuten対談 中国を考える【巷談 中国近代英傑列伝】陳舜臣著、集英社、2006年刊<「BOOK」データベース>より中国近代の幕開けは阿片戦争に始まる。アヘン取締りの欽差大臣、林則徐は戦争の責任をとって新疆に左遷されるが、彼がそこで構想したのは、塞防論、すなわちロシアとの国境線を守るべきというものであった。それに対する海防論の首領は李鴻章である。以来、中国近代の歴史はこのふたつの政治思想の中で揺れる。また、洋務運動から戊戌変法を経て辛亥革命へと続く苦難の歴史は、あまたの英傑の物語を生むことになる。本書では政治思想家にとどまらず、文人墨客をふくめた十五人の男たちに鮮やかな光をあてる。<読む前の大使寸評>このところ、嫌中ムードに燃え上がる大使にブレーキをかける意味でも、この本を読んでみるか・・・・ということでおます。rakuten巷談 中国近代英傑列伝【東眺西望】陳舜臣著、たちばな出版、2006年刊<「BOOK」データベース>より「世界の歴史」を俯瞰する。困難があり危機を感じると、人は歴史をふりかえる。古今東西の果てしない人間の歩みを地球的スケールで考え、世界を念頭において考察する。人間の未来への英知をめぐる好歴史エッセイ。<読む前の大使寸評>陳舜臣さんというフィルターを通すと、中華の歴史に親しみが湧くので不思議なものです♪rakuten東眺西望【シルクロード悠々】陳舜臣著、文芸社、2005年刊<「MARC」データベース>よりなぜ、日本人はかくまで、シルクロードに魅せられるのか。シルクロードへの道、西域慕情、シルクロードの古代と近代など、先人の道を辿り、世紀の遺産に感動する旅紀行と歴史エッセイ。『週刊読売』ほかに掲載したものを収録。<読む前の大使寸評>陳舜臣さんは、神戸が生んだ作家ということで親近感があるわけで・・・更にシルクロードとくれば、読むしかないでしょう♪amazonシルクロード悠々【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」【道半ば】陳舜臣著、集英社、2003年刊<「BOOK」データベース>より歴史を語りつづける作家が自らの20世紀を綴る注目の自伝エッセイ。ペルシャ、オリエントへの憧憬。歴史のうねりの中で培った豊かな精神。作家としてデビューするまでの若き日々。【目次】幼い日々/海岸通の家/中山手と北長狭/進学/水害の前/舞い落ちる旗/太平洋戦争まで/戦いはじまる/海を渡る人たち/上八時代〔ほか〕<読む前の大使寸評>神戸や台湾を描いた陳舜臣のエッセイ集であるが・・・これもミニブームといっていいんでしょうね。rakuten道半ば【Who is 陳舜臣?】陳舜臣著、集英社、2003年刊<「BOOK」データベース>より40年に及ぶ作家生活の全てが明らかに。生きる自覚と勇気がわいてくる。あなたも、いま、「陳舜臣体験」してみませんか。陳舜臣、初の文芸読本。<読む前の大使寸評>陳さんは神戸市民でもあったわけで、大使は親近感があるわけで・・・この温厚な風貌の作家は、台湾人からも日本人からも愛されたようです。amazonWho is 陳舜臣?【神戸ものがたり】陳舜臣著、平凡社、1998年刊<「BOOK」データベース>より【目次】新しい土地/金星台から/異人館地帯/南北の道/布引と六甲/二つの海/軽い精神/あの町この町/そぞろ歩き/水と火/ふりむかず/一月十七日のこと<読む前の大使寸評>神戸っ子でもある陳舜臣さんが案内する(昔の)神戸とはいかなるものか…期待できそうやでぇ♪rakuten神戸ものがたり【紅蓮亭の狂女】陳舜臣著、毎日新聞社、1994年刊<「BOOK」データベース>より清国皇帝一族に接近した軍事探偵が体験する魔訶不思議の世界―表題作ほか、文学者・郁達夫の死の謎に迫まる「スマトラに沈む」など六篇。<読む前の大使寸評>清国皇帝一族に接近した軍事探偵ってか…軍事探偵というのは007のようなものなので期待できるかも♪amazon紅蓮亭の狂女【雨過天青】陳舜臣著、集英社、1999年刊<「BOOK」データベース>より故宮の文物から始まり、茶の話、世界各地の旅で感じたこと、住まいである神戸の街のこと、友人たちとの交流などを綴ったエッセイ。「雨過天青」とは雨上がりの雲の去った天の青さで、著者は青という色を「青年とか青春とか、生命力に満ちたものに用いられる。私たちが、さまざまな青を愛し、青磁の色に自分たちの理想を託そうとするのは、生命を愛するからにちがいない」と言う。<読む前の大使寸評>陳舜臣さんというフィルターを通すと、神戸の街や陳さん好みの事物が輝きを増すのです♪借りたのは1994年刊のハードカバーです。rakuten雨過天青【景徳鎮からの贈り物】陳舜臣著、新潮社、1993年刊<「BOOK」データベース>より銘品づくりに生涯をかけた中国の名工たち。陶磁器・刺繍・墨・筆・夜光杯など名品にまつわる歴史秘話八編。【目次】金魚群泳図/挙げよ夜光杯/波斯彫檀師/景徳鎮からの贈り物/墨の華/景泰のラム/湖州の筆/名品絶塵<読む前の大使寸評>中国嫌いの大使であるが、陳舜臣のような在日中国人は慎み深い生き方が身についているようで、親近感があるのです。rakuten景徳鎮からの贈り物【江は流れず】陳舜臣著、集英社、2001年刊<「BOOK」データベース>より同じころ鎖国状態が解かれた日本と中国。アジア進出をねらうヨーロッパに対抗し、朝鮮をめぐる「日清戦争」は運命的な戦いであった。伊藤博文、陸奥宗光、井上馨、李鴻章、袁世凱…深謀巧詐が脈うつ傑作歴史長編小説。<読む前の大使寸評>予約したのは1987年講談社版であるが、見つからないので2001年集英社版データを使っています。(いずれにしろ古い本ではある)<図書館予約:(3/08予約、3/14受取)>rakuten江は流れず【実録アヘン戦争】陳舜臣著、中央公論新社、1971年刊<「BOOK」データベース>より古書につき、データ無し<読む前の大使寸評>かなり古い本であるが、毎日出版文化賞受賞の本ということで・・・期待できそうである。amazon実録アヘン戦争
2021.10.10
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図書館で『陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」』という本を、手にしたのです。穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」神戸と孫文について語られているあたりを、見てみましょう。対談者は加藤徹さんです。p247~251<歴史小説から現代小説へ>加藤:陳先生はこれまで『阿片戦争』『太平天国』、そして日清戦争を描いた『江は流れず』と、中国近代史の重要な事件を題材にした歴史長篇を書きついでこられました。 近代中国の父と言われる革命家孫文をお書きになると聞いたとき、いよいよ長年温めてこられた「とっておき」のテーマに取り組まれるのだな、と感じました。陳:人間は誰しも、自分が生れた時代にいちばん関心をもつでしょう。『史記』の司馬遷も、ほんとうはいま自分が生きている武帝の時代を描きたかったのではないでしょうか。 『阿片戦争』の執筆を開始したのは、私の初めての小説が上梓されてまもなくの頃、1962年のことです。足かけ6年書きついで、合計三千枚になり、1967年に刊行しました。以来、長篇の歴史小説を書き進めるいっぽうで、近現代史を背景にした推理風の小説もたくさん書いてきました。たとえば『炎に絵を』は、辛亥革命の資金横領の疑いをかけられた父の汚名をそそぐ若者の物語です。 そうした近現代小説を書くたびに、私はいつも孫文という大きな存在にぶつかりました。そして彼の周辺を手探りで行きつ戻りつしながら、思いをめぐらせました。いつかは取り組まねばならないテーマでした。加藤:陳先生は1924年のお生れで、孫文は翌25年に死去しています。先生と孫文は1年間、同じ時代の空気を呼吸したことになりますね。陳:ええ。私の父親は1896年に生まれました。これは小説の冒頭場面の翌年ことですから、父親はすっかり日本統治時代の台湾人ということになります。そして一家が神戸に移住した1924年2月に私が生まれました。この年、孫文が神戸に来て、県立高等女学校で講演をしてるんです。そのことに、私は何か見えない縁のようなものを感じています。加藤:有名な「大亜細亜主義」の講演ですね。「日本は西洋覇道の手先となるのか、それとも東方王道の干城となるのか」という孫文の名言は、今もよく知られていますね。陳:神戸での講演の頃、孫文はもう癌に冒されていて、翌年3月に北京で亡くなった。私は生まれたばかりの赤ん坊だったから、もちろん記憶にはありません。けれども家族や周囲から、その当時のことを聞かされて育ったので、私には、切り離された歴史の一コマとは感じられません。この『青山一髪』で描いた時代は、祖父母や両親を介して私と直接に血のつながっている時代なのです。加藤:『青山一髪』は、先生にとっては「現代」に最も近づいた歴史小説、ということですね。陳:そうですね。私にとっては、自分が生まれて物心ついた頃からが現代小説です。『青山一髪』を新聞に連載していたころ、登場人物の子孫や縁者の方々から、手紙で「これまで誤って書かれてきたことをよくぞ正してくれた」と感謝されたり、「ここは自分たちの手元にある史料とは食い違っているが」と指摘されたりしました。 孫文は1895年の広州における最初の蜂起失敗後、日本に亡命しました。そして革命運動鼓吹のため、世界の華人たちに遊説してまわるのですが、孫文たち革命派は運動の拠点を日本に置きました。いっぽう1898年には、戊ジュツの政変に敗れた康有為と梁啓超ら変法派も日本に亡命してきました。 実際に彼らと会った日本人は、ついこの間までいっぱいいたんです。その人たちが亡くなったあとは、子供たちに語り継がれているでしょう。私にとってはまだ湯気が立っている時代のことです。孫文と日本人女性との間に生れた娘もいます。そうした女性関係も含めて、孫文の日本における動きは、かなりはっきりわかっています。加藤:それって公然の・・・?陳:表立ってとりあげる人はいませんが、遠慮しているんでしょうね。加藤:そういえば、陳先生は、康有為と日本人女性との間に生れた息子と称する人から、電話をもらったことがおありでしたね。突然、見知らぬ人から「自分の父親について知りたい、父の名前はコウ・ユウイと言います」云々という電話がかかってきて。陳:ええ。まだ日中の国交が回復してなかった頃のことです。加藤:そんな男女関係のゴシップめいたことは、先生は小説にお書きになっていません。そこがまた奥ゆかしいのです。<神格化された孫文>陳:当時のことですから、特別のご乱行というほどでもないのでしょう。それに、そういうディテールを拾い上げていたら、きりがないと思います。 孫文は美化されたり、神格化されている部分があります。小説に書くときにはそれを剥ぎ取る作業が必要でした。またいっぽうでは、康有為一派との対立があり、革命派にも激しい内紛がありました。章ヘイ麟らが「孫文の罪行」というパンフレットを作って金銭問題を言いたてたり、執筆者不明の怪文書が孫文の女性関係を攻撃したり・・・。さまざまな解釈がなされ、正反対の史料が併存することも少なくありません。もっとも、それらは中華民国誕生以後のほうが多いようですけど。ウン 陳先生は奥ゆかしいというか、日本的ですね。『歴史に未来を観る』2:日本人と国際化(with司馬遼太郎)『歴史に未来を観る』1:モンゴルの世界制覇(with奈良本達也)
2021.10.10
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図書館で『陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」』という本を、手にしたのです。穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」対訳語について語られているあたりを、見てみましょう。対談者は司馬遼太郎さんです。p145~148<日本人と国際化>司馬:先日、これはべつに英語の専門家でもない市民だけど、おもしろい造語で日本人の国際化の問題を話していた。 トランスネーション。これは辞書にはない。その人、そういう人がたくさん出てくればいいというんです。 トランスだから、あっちからこっちへ、あるいは逆に。つまり行ったり来たりやね、意識の上でのことです。頭の中でスイッチのきりかえができる精神のことやな。中国の文化や他の国の文化、日本の文化と、むりなくスイッチ転換もしくは翻訳ができて、少しもその行き来に違和感がない、というような。陳さんはトランスネーションです。陳:ただね、私は日本人そのものも、トランスネーションだったと思うんです。明治までは中国語でものを書いていたでしょう。漢文でものを書き、漢詩を作る、全く違う言葉ですよ。発音しないけれども、読んでいるわけやからね。受け入れているんです。だから、日本の近代化が早かった一つの理由は、それだと思う。司馬:中江兆民が明治7,8年ごろ、フランスからルソーの思想をもって帰ってきた。それで翻訳するのに、あの人は漢文のできた人だけれど、もう一度漢文塾に通って中国の古い漢文、哲学用語のふんだんに使われている古典を勉強し直したんです。というのは、明治7,8年の日本語の状況ではまだヨーロッパの哲学・思想を翻訳することは困難だった。 ただ中国の古典の中にそれに対応するものがある。そこで、もっと的確な言葉はないか、というようなことで勉強し直し、有名な『民約訳解』(明治15年)を書いた。あれは翻訳じゃなくて、兆民がかみくだいて、兆民の文章にしたものです。だから、そこに非常におもしろいトランスネーションがある。陳:リライトしたもんやね。漢文・漢語の知識を十分に生かしています。対訳ということで言えば、明示初年、物理は究理学だったが、野菜のキュウリと間違えるというんで物理にしたとか。経済学だって理財学、慶応の経済もだいぶ後まで理財科って言ってたねえ。司馬:経済といえば、幕末の坂本龍馬は経済のことを射利、と言っていた。明治初年にはすでに経済という対訳ができており、井上馨なんかはしきりに使っていた。それを、、江藤新平は長州人嫌いだったものだから、いじめてね。おまえ、経済っていう意味知ってるか、とかみついている。井上が、それは経世済民だと答えると、江藤がお前のような男に経世済民の精神があるかとやりかえす。そのぐらい、ヨーロッパ語が波のように入って、対応した漢語が古い意味を引きずっているため、混乱と思い違いがいっぱいあったと思うな。陳:それで、中国は日本が英語とかヨーロッパ語から翻訳した言葉を全部入れてるわけですよ。だから、もとは中国かも知れないけども、日本からの輸入です。共和国というのでも、「共和」というような言葉は昔から中国にあるわけです。 周の時代に共国の伯爵の和という人が、人びとに推されて国王のかわりに治めたという、そういう意味なんです。それをリパブリックに当てたのは日本で、これを中国が逆輸入した。司馬:明治期、日本から中国は何千という対訳語を受け入れている。法律、軍隊、幼稚園、図書館・・・。ともかく日本は中国にお返しした。恩返ししたわけです。これも一種のトランスネーションですね。『歴史に未来を観る』1:モンゴルの世界制覇(with奈良本達也)
2021.10.09
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図書館で『陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」』という本を、手にしたのです。穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」まずモンゴルが語られているあたりを、見てみましょう。対談者は奈良本達也さんです。p111~115<モンゴルの世界制覇>陳:ジンギス(成吉思)汗は中国の歴史のなかで少し異質な感じがしますね。奈良本:といいますと・・・。陳:中国を征服した異民族の制服王朝ということなら、それまでに北魏とか遼とか金とかがありますが、ところがどうもジンギス汗というのは、ちょっと様子がちがうんじゃないかという気がするんですね。たとえば、北魏は鮮卑族・拓跋部ですね。それから遼は契丹族、金は女真族、みんな周辺に中国の高い文明がありまして、それに接して同化されるというパターンですけれども、モンゴルだけは中国文明に接する前に西征をやっておりますね。ホラズムへ送った使節が殺されて、それで怒って7年間西へ遠征していきます。 そのときにサラセンの高い文明に接しているわけですね。中国文明に接する前にもう一つ大きな文明に接しているということで、異質な征服王朝になっているんですよ。中国ぶんめいにあまり敬意をはらわない。こんなものはもう知っているんだということですね。奈良本:その当時のサラセンというのは非常に高い文明だったんでしょうね。陳:サラセンというのは、もともとアラブのまったく文明のないところにマホメットがでまして、やっとアラブの民族が統一できるわけですね。その勢いを駆りましてね。だから自分たちは何もないんだという謙虚な気持ちがありますから、全部うけ入れてしまうわけですね。インドの文明とか、ギリシャとか、イランとか、それを全部アラビア語に翻訳します。奈良本:西洋の文芸復興というのは、そのアラビア語からラテン語に翻訳する仕事だったようですな。「光は東より来る」というのは、サラセンから来たという意味があるんですね。陳:その高い文化へ紙が入ってくる。751年のタラスの戦い、サラセンと唐との国境紛争ですが、その唐の捕虜のなかに紙漉き職人がいましたから、その職人が紙を漉く。それまでに紙はちょっと来ていましたけれども、値が高いわけですね。やはり絹のほうがもうかるからというので紙はほとんど来なかったんですが、758年ごろ西のサマルカンドに最初の紙工場ができて紙が普及しはじめます。それがまた増幅された文明になるわけですね。羊皮紙のバイブルを一冊つくるのに、ヒツジ三百頭分いるんですよね。そこへ紙をサラセンのサマルカンドでつくるということでまた普及度が高くなる。 だからかなり高い文明なんですよ。それから百年か二百年たって爛熟に達しているところへジンギス汗が行ったので、かなり高いインド、ギリシャなんかの文明を見ていますからね。そのあとで兵を返して甘粛にいた西夏を攻めるわけですね。だから中国と異なった文明にすでに接している。奈良本:なるほど、そこが鮮卑とか女真、契丹などとちがうわけですね。陳:鮮卑や女真などは、それに魅入られたというか、最後に中国に同化されてしまうわけですけれども、モンゴルだけ最後まで同化されなかった。それはもう一つの文明をみている、ということが私は重要じゃないかと思うんですね。奈良本:そういう意味では初めから世界帝国の萌芽というものを何かもっていたんでしょうね。陳:私はそれを考えますと、モンゴルというのはアラブと似たところがあるんですよ。自分のところは初めから何ももっていないい。奈良本:そして世界の三大文明国、あるいは三つの大きな思想というものを全部見てきている。インド、ギリシャ、中国、その三つを統合する位置にあったというか、なにか歴史的な流れがあったからでしょうな。■急速な勢力拡大陳:ジンギス汗があらわれる前の状況というと、中国からいえば金、女真族なんですが、これは同じ征服民族でも漢族の政権を倒すのじゃなくて、北から来て契丹を倒したわけなんで、自分たちは少数派ですよ。だから支配下の民族の大同団結をさまたげるというのが金の至上の方針ですね。 北の方の契丹とほぼ同系のモンゴルに対しましても同様です。これも遊牧民ですが、遊牧というのは小さく分かれるんですね。牧草地の広さが限られていますから、初めから小さく分かれるんだけれども、それが団結しないように金はかなり努力していますね。それからモンゴル系の部族には、よその部族の首長をつかまえてきたらとり立ててやるというようなことをいって内輪もめを奨励しているようなところがありますね。奈良本:これは戦国における最高の政治でしょうな。つまり、統治するには分割せよということばがある。日本でも江戸時代に各藩に分けたのは、やはり一種の分割政治ですわね。陳:そのような状況のモンゴルにジンギス汗は生まれるわけです。ただ、私、思うんですけれども、ジンギス汗はちょっとした部族の出だけれども、若い頃に貧乏して、「影の外に伴はなく、尾の外に鞭はなし」、自分の影のほかに道連れはないというほど孤独だったんですね。それが一代で世界帝国をつくるなんていうことはちょっと信じられないんです。奈良本:そうですね。陳:その膨張の秘密、拡大の秘密というのが問題なんですね。それは強いところには全部ついていくという草原の掟というか・・・。奈良本:それがあるんでしょうね。
2021.10.09
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図書館に予約していた『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』という本を、待つこと4ヶ月ほどでゲットしたのです。これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。【分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議】河合香織著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>よりクラスター対策に「3密」回避。未知の新型コロナウイルスに日本では独自の対策がとられたが、その指針を示した「専門家会議」ではどんな議論がなされていたのか?注目を集めた度々の記者会見、自粛要請に高まる批判、そして初めての緊急事態宣言…。組織廃止までの約五カ月、専門家たちの議論と葛藤を、政権や行政も含め関係者の証言で描く迫真のノンフィクション。<読む前の大使寸評>これまで表に出てこなかった専門家会議と厚労省上層部との確執が暴露されているようです。<図書館予約:(5/30予約、副本2、予約16)>rakuten分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議分水嶺という言葉が出てくるあたりを、見てみましょう。p31~33<独自の見解の準備> 尾身(専門家会議副座長)は言った。 「市民の皆さんに対して我々がお願いしたら、傲慢な要請になりますよね。でも客観的には、市民の皆さんが果たす役割やみんなの努力が必要なのです」 押谷(東北大教授)は厚労省での予定があり会議を中座したが、退出する際、尾身から専門家会議として独自に見解を発表することを厚労省に伝える役目を頼まれた。 押谷が厚労省の新型コロナウィルス対策推進本部でその旨を伝えると、担当者は「いいんじゃないですか」と軽く受け止めたという。だが、その報告を受けた尾身は、もっと上の職位、医務技監や大臣には話が伝わっていないのではないかと感じた。WHOで各国を相手に交渉してきた長年の経験からの勘であった。そのため、座長として脇田(専門家会議座長)から厚労省に改めて連絡してもらうように頼んだ。 しばらくして、脇田から武藤(東大教授)に電話が入った。 「厚労省は不快に思っている。本省には本省の理屈がある。いきなり上層部にあげずに、下からあげるという順序を守ってもらわなければならない。何を勝手なことをやっているのかとかなり強い口調で言われました」 厚労省としては、まず見解の文書を確認したいということで、それを課長、局長、医務技監、大臣と順に上にあげていかねばならないと脇田は言う。 武藤は「この緊急時にどうして」と感じながら、その場にいた尾身に事の次第を告げると、尾身は語気を強めた。 「こういう時に忖度は起こるんだ」 「いまこそ我々の分水嶺だ」 尾身の言葉に、武藤は返事をした。 一つひとつの言葉まで丁寧に精査した会議は夕方まで続いた。他の参加者が帰ったあと、研究室には尾身と武藤だけが残った。 「さて、もう一度最初から見ていきましょう」 尾身が言い、先程まとめた文章を最初からもう一度推敲しはじめた。 「あなたの勇気のおかげでこういうことができた。新型インフルエンザの時にはこういうことはできなかった」 尾身は武藤をねぎらった。 外は暗闇に包まれ、窓には黒い木々が映っていた。 さらに2時間近くかけた改稿を終えると、尾身は「いざ大事な時には、言うべきことを言うことが公衆衛生で最も大事だ」と武藤に繰り返し語り、研究室をあとにした。 一人部屋に残った武藤は、乾いたおにぎりを見て、今日は何も食べる時間がなかったのだとようやく空腹に気がついた。20時間前に武藤は専門家会議のメーリングリストに現時点での文案を送信した。専門家会議の構成員すべての賛同を得られなくても、大方の人が賛成すれば、あとは尾身と脇田が責任を持つと言っていた。
2021.10.09
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『犬のしっぽを撫でながら』という本を読んでいるのだが…このところ集中的に小川洋子の本を読んだわけで、ミニブームとなっているのです。で、それらの本を並べてみました。・小川洋子と読む内田百間アンソロジー(2020年刊)・『あとは切手を、一枚貼るだけ』5(2019年刊)・『歓待する文学(NHKテキスト)』5(2019年刊)・小川洋子の陶酔短篇箱(2014年刊)・注文の多い注文書(2013年刊)・ことり(2012年刊)・とにかく散歩いたしましょう(2012年刊)・言葉の誕生を科学する(2011年刊)・妄想気分(2011年刊)・ミーナの行進(2009年刊)・小川洋子対話集(2007年刊)・博士の本棚(2007年刊)・犬のしっぽを撫でながら(2006年刊)・海(2006年刊)・密やかな結晶(1994年刊)・妖精が舞い下りる夜(1993年刊)R11:『小川洋子と読む内田百間アンソロジー』を追記『小川洋子と読む内田百間アンソロジー』1:冥途『あとは切手を、一枚貼るだけ』2:一通め『あとは切手を、一枚貼るだけ』1:『幸福の王子』『歓待する文学(NHKテキスト)』5:『ことり』『注文の多い注文書』1:『肺に咲く睡蓮』の注文書『注文の多い注文書』2:『肺に咲く睡蓮』の納品書『注文の多い注文書』3:『貧乏な叔母さん』の注文書『注文の多い注文書』4:『貧乏な叔母さん』の納品書『とにかく散歩いたしましょう』『言葉の誕生を科学する』4:時間の発見は、ゼロの発見にも等しい『言葉の誕生を科学する』3:おふたりの対談(続き)『言葉の誕生を科学する』2:おふたりの対談『言葉の誕生を科学する』1:言葉の起源『妄想気分』1:ミーナの行進『妄想気分』2:フランス語への翻訳者との付きあい『妄想気分』3:私の書いた本たち『妄想気分』4:小川さんの読書体験『ミーナの行進』『小川洋子対話集』1:翻訳家の柴田元幸さん、作家のレベッカ・ブラウンさんとの対談p69~72『小川洋子対話集』2:翻訳家の柴田元幸さん、作家のレベッカ・ブラウンさんとの対談の続きp133~136『小川洋子対話集』3:田辺聖子さんとの対談p11~14『小川洋子対話集』4:翻訳家の岸本佐知子さんとの対談p48~51『小川洋子対話集』5:田辺聖子さんとの対談(続き)p16~20『博士の本棚』1:『中国行きのスロウ・ボート』を開きたくなる時p273~275『博士の本棚』2:翻訳者は妖精だp94~97『博士の本棚』3:風の歌を聴く公園p150~152『博士の本棚』4:『中国行きのスロウ・ボート』についてp239~241『犬のしっぽを撫でながら』1:アルルの出版社p46~49『犬のしっぽを撫でながら』2:書店の役割p71~73、本を買う贅沢p175~178『海』1:バタフライ和文タイプ事務所『密やかな結晶』1:第4章の一部『密やかな結晶』2:小説の最終章***********************************************************************【小川洋子と読む内田百間アンソロジー】内田百間著、集英社、2020年刊<「BOOK」データベース>より現実と幻、笑いと恐怖、彼岸と此岸、あらゆる境界をするりと越えて、不思議な光を放つその作品を、百間をこよなく愛する作家・小川洋子と一緒に楽しもう。「冥途」「梅雨韻」「旅順入城式」「サラサーテの盤」…珠玉の24篇を集めて贈る、新しい内田百〓の世界。<読む前の大使寸評>小川洋子と内田百間という取り合わせがいいではないか♪・・・とまあ、小川洋子マイブームは続いています。(ところで百間という名前は門構えに月なんですが、パソコンが受け付けないので「間」でまに合わしています。)rakuten小川洋子と読む内田百間アンソロジー***********************************************************************【あとは切手を、一枚貼るだけ】 小川洋子×堀江敏幸著、中央公論新社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりかつて愛し合い、今は離ればなれに生きる「私」と「ぼく」。失われた日記、優しいじゃんけん、湖上の会話…そして二人を隔てた、取りかえしのつかない出来事。14通の手紙に編み込まれた哀しい秘密にどこであなたは気づくでしょうか。届くはずのない光を綴る、奇跡のような物語。<読む前の大使寸評>巻末を見ると、文芸誌に2017年7月~18年8月まで連載されたエッセイを単行本として構成したもののようです。いわば出版社の企画の勝利というか、一粒で三度美味しいケースでんがな♪rakutenあとは切手を、一枚貼るだけ***********************************************************************<『歓待する文学(NHKテキスト)』5>図書館で『歓待する文学(NHKテキスト)』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、多和田葉子、小川洋子、カズオ・イシグロ、村上春樹等々・・好きな作家が多く 魅力的なテキストになっています。ところで、帰って調べたら、この本を借りたのは二度目であることが判明しました(またか)。で、この記事は(その5)とします。【歓待する文学(NHKテキスト)】小野正嗣著、NHK出版、2018年刊<商品説明>より文学は私たちの心にどう入り込み、個人の生活や社会に影響を与えるのか。芥川賞作家である著者が欧米、アフリカ、中東、アジアの選りすぐりの作品を紹介。書き手がどのような土地に根ざし、どういう言語で作品を生み出したのか、それが読み手にどう作用するのかを探る。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、多和田葉子、小川洋子、カズオ・イシグロ、村上春樹等々・・好きな作家が多く 魅力的なテキストになっています。rakuten歓待する文学(NHKテキスト)第5回講座では小川洋子著『ことり』が取りあげられています。***********************************************************************【小川洋子の陶酔短篇箱】小川洋子編著、河出書房新社、2014年刊<「BOOK」データベース>より魅惑の16本と小川洋子のエッセイが奏でる究極の小説アンソロジー集!【目次】河童玉(川上/弘美)/遊動円木(葛西/善蔵)/外科室(泉/鏡花)/愛撫(梶井/基次郎)/牧神の春(中井/英夫)/逢びき(木山/捷平)/雨の中で最初に濡れる(魚住/陽子)/鯉(井伏/鱒二)/いりみだれた散歩(武田/泰淳)/雀(色川/武大)〔ほか〕<読む前の大使寸評>短篇16本それぞれに、小川洋子の解説と短篇の語り口がセットされるという構成になっています。やや古風な作品が多いが、それが小川洋子の好みなんでしょう。rakuten小川洋子の陶酔短篇箱***********************************************************************【注文の多い注文書】小川洋子×クラフト・エヴェング商会著、新潮社、2013年刊<「BOOK」データベース>より【目次】人体欠視症治療薬/バナナフィッシュの耳石/貧乏な叔母さん/肺に咲く睡蓮/冥途の落丁<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、クラフト・エヴェング商会の通信歴のような構成となっていて、写真の挿入も多く…装丁や編集が素晴らしいでぇ♪rakuten注文の多い注文書***********************************************************************【ことり】小川洋子著、朝日新聞出版、2012年刊<「BOOK」データベース>より世の片隅で小鳥のさえずりにじっと耳を澄ます兄弟の一生。図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて歩く老人、文鳥の耳飾りの少女との出会い…やさしく切ない、著者の会心作。<読む前の大使寸評>この本を『歓待する文学』というNHKテキストで、小野正嗣さんが高く評価していたので、即、図書館に予約していたものです。<図書館予約:(1/19予約、副本14、予約0)>rakutenことり***********************************************************************【とにかく散歩いたしましょう】小川洋子著、毎日新聞出版、2012年刊<「BOOK」データベース>より締切前の白紙の恐怖。パン屋での五千円札事件。ハダカデバネズミとの心躍る対面。何があっても、愛する本と毎日の散歩ですべてのりきれる…心にじんわりしみるエッセー集。【目次】「る」と「を」/ハンカチは持ったかい/イーヨーのつぼの中/本の模様替え/散歩ばかりしている/ポコポコ頭を叩きたい/盗作を続ける/長編み、中長編み、長々編み/肉布団になる/自分だけの地図を持つ〔ほか〕<読む前の大使寸評>小川洋子の著作といえば『博士の愛した数式』のタイトルを知っているだけで・・・その著作を読むのは初めてなのだが、動物好きのほんわりしたテイストが、いけるかも♪rakutenとにかく散歩いたしましょう***********************************************************************【言葉の誕生を科学する】小川洋子×岡ノ谷一夫著、河出書房新社、2018年刊<商品説明>より言葉は〈求愛の歌〉から生まれた。鳥のさえずり、クジラの鳴き声、ハダカデバネズミの歌……言語以前の“歌”から“言葉”へ、ジャンプした謎に、人気作家と気鋭の科学者が迫る。<読む前の大使寸評>言葉の誕生には鳥のさえずりが関係していたそうで・・・鳥大好きな大使のツボに、ヒットしたのです♪rakuten言葉の誕生を科学する***********************************************************************【妄想気分】小川洋子著、集英社、2011年刊<「BOOK」データベース>より異界はいつでも日常の中にある。目を凝らし耳を澄ますと入口が見えてくる。そこを覗くと物語がはじまる。創作をめぐるエッセイ集。<読む前の大使寸評>内田先生の『呪いの時代』という重厚なタイトルのエッセイ集も借りたので、もう1冊は明るく軽いエッセイ集で中和しようという魂胆があったのでおます。rakuten妄想気分***********************************************************************【ミーナの行進】小川洋子著、中央公論新社、2009年刊<商品の説明>より美しくてか弱くて、本を愛したミーナ。あなたとの思い出は、損なわれることがない――懐かしい時代に育まれた、二人の少女と、家族の物語。 <読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると…土地勘のはたらく芦屋~神戸が舞台で、本を愛するミーナのお話になっています。これは期待できるかも♪データは文庫本だが、借りたのは2006年刊のハードカバーでした。amazonミーナの行進***********************************************************************【小川洋子対話集】小川洋子著、幻冬舎、2007年刊<「BOOK」データベース>より日ごろ孤独に仕事をしている著者が、詩人、翻訳家、ミュージシャン、スポーツ選手と語り合った。キョロキョロして落ち着きがなかった子供時代のこと、想像力をかきたてられる言葉や文体について、愛する阪神タイガースへの熱い想い、名作『博士の愛した数式』秘話など心に残るエピソードが満載。世界の深みと、新たな発見に心震える珠玉の対話集。<読む前の大使寸評>小川洋子対話集ってか…目次を見ると対話者が異色で、期待できそうである♪amazon小川洋子対話集***********************************************************************【博士の本棚】小川洋子著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より本という歓び、本という奇跡。『博士の愛した数式』で第一回本屋大賞を受賞した著者が、大好きな本の数々を紹介しつつ、本とともに送る生活の幸福を伝える極上のエッセイ。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、大使は書名も著者名も知らない洋書の数々、村上春樹の作品などが出てくるではないか…これは期待できるかも♪amazon博士の本棚***********************************************************************【犬のしっぽを撫でながら】小川洋子著、集英社、2006年刊<商品の説明>より『博士が愛した数式』の著者の痛快エッセイ。数の不思議に魅せられた著者の「数にまつわる」書き下ろしエッセイのほか野球の話、本の話、犬の話などを収録。<読む前の大使寸評>個人的な小川洋子ミニブームの一環で借りたわけでおます。rakuten犬のしっぽを撫でながら***********************************************************************【海】小川洋子著、新潮社、2009年刊<「BOOK」データベース>より恋人の家を訪ねた青年が、海からの風が吹いて初めて鳴る“鳴鱗琴”について、一晩彼女の弟と語り合う表題作、言葉を失った少女と孤独なドアマンの交流を綴る「ひよこトラック」、思い出に題名をつけるという老人と観光ガイドの少年の話「ガイド」など、静謐で妖しくちょっと奇妙な七編。「今は失われてしまった何か」をずっと見続ける小川洋子の真髄。著者インタビューを併録。【目次】海/風薫るウィーンの旅六日間/バタフライ和文タイプ事務所/銀色のかぎ針/缶入りドロップ/ひよこトラック/ガイド<読む前の大使寸評>小川洋子の初期の短編集か…期待できそうやでぇ♪なお 借りたのは2006年刊のハードカバーでした。rakuten海***********************************************************************【密やかな結晶】小川洋子著、講談社、1999年刊(単行本は1994年刊)<「BOOK」データベース>より記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、現代の消滅、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。<読む前の大使寸評>今年の英国ブッカー国際賞の最終候補になったそうで、同賞の選考委員は「あまりに現代的で目を見張らされた」と評したそうです。<図書館予約:(10/8予約、副本4、予約59)>rakuten密やかな結晶***********************************************************************【妖精が舞い下りる夜】小川洋子著 、KADOKAWA、1997年刊<「BOOK」データベース>より人が生まれながらに持つ純粋な哀しみ、生きることそのものの哀しみを心の奥から引き出すことが小説の役割りではないだろうか。書きたいと強く願った少女が成長しやがて母になり、芥川賞を受賞した日々を卒直にひたむきに綴り、作家の原点を明らかにしていく、珠玉の一冊。繊細な強さと静かなる情熱を合わせ持つ著者の、人と作品の全貌がみえてくる唯一のエッセイ集。<読む前の大使寸評>ちょっと古い本であるが小川洋子の原点が載っているかもと、期待するのでおます♪なお 借りたのは、1993年刊のハードカバーでした。amazon妖精が舞い下りる夜
2021.10.08
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「歴史」でしょうか♪<市立図書館>・ラッフルズ・陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」・はじめての八十歳・猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【ラッフルズ】坪井祐司著、山川出版社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシンガポールの建設者ラッフルズは、フランス革命でヨーロッパが激動した時代、自由主義の理想に燃えてアジアに赴いた。ラッフルズは、ジャワでは農民を封建領主から解放し、シンガポールでは海賊や奴隷制を排除して自由な交易空間をつくろうと試みた。彼を迎えた東南アジアには、豊かな海の交易世界と華人やムスリムなど多様な人びとからなる折り重なったネットワークが広がっていた。ラッフルズがもたらした「近代」は地域や人びとをどのように変えたのだろうか。<読む前の大使寸評>ラッフルズは英国・東インド会社の社員だったが理想主義であったことが特異なんですね。インド、東アジアを舞台に暴れ回った英蘭の東インド会社が興味深いのです。rakutenラッフルズ【陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」】陳舜臣著、集英社、2004年刊<amazon>より国際的な視野で文明を考える陳舜臣氏の対談。世界史的な大きな流れの中で、一人一人の日本人は、いま現在をどう生きたらいいのだろうか? 陳舜臣氏が司馬遼太郎氏、桑原武夫氏、ドナルド・キーン氏、山折哲雄氏らと国際的視野で語る対談集。<読む前の大使寸評>穏やかな風貌の陳さんが説くリベラルで聡明な語り口が、好きなんですよ。それに神戸っ子だし♪amazon陳舜臣対談集「歴史に未来を観る」【はじめての八十歳】山藤章二著、岩波書店、2017年刊<「BOOK」データベース>より膝の手術のため、はじめての長期入院。「ブラック・アングル」などの雑誌連載も、はじめて休載。そして、入院中に迎えた八十歳の誕生日。-おや、今までとは違う世界が見えてきた。若いころは気付かなかったこと、思いがけない発想など、脳裏に浮かぶあれこれを、筆の向くまま綴り始めたら止まらない。入院中に蓄積された創作エネルギーを放出するかのごとく、一気にこの一冊を書き下ろした。曰く「好き嫌いで書きました」。御存知ヤマフジ節は健在である。八十歳の本音を綴る、論より感覚、御意見無用のエッセイ集。<読む前の大使寸評>わりと乾いたペーソスが感じられる文章であるが・・・論理より絵で表現してきた職業柄が出てきたんでしょうね。rakutenはじめての八十歳【猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)】雑誌、マガジンハウス、2021年刊<商品説明>より同じ空間にいるようでいない、不可思議で独特の存在。人はどうしてこうも猫に惹かれるのか。小泉今日子さんの猫エッセイ、ブコウスキーが猫に捧げた詩、世界のにゃんこ★スター、猫のウェルビーイング、4代続く松本零士さんの「ミーくん」、岩合光昭さんが猫を飼い始めた!?<読む前の大使寸評>追って記入rakuten猫になりたい(BRUTUS 21年4/15号)************************************************************図書館大好き512
2021.10.08
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(11/29予約、副本33、予約644)現在60位・白井聰『武器としての「資本論」』(4/06予約、副本9、予約89)現在23位・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在281位・桐野夏生『日没』(4/24予約、副本24、予約300)現在89位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在182位・『生態学者の目のツケドコロ』(6/28予約、副本3、予約21)現在6位・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、副本1、予約16)現在18位・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、副本8、予約81)現在66位・ブリーディング・エッジ(8/22予約、副本2、予約9)現在6位・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、副本1、予約2)現在1位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、副本5、予約40)・向田邦子 『父の詫び状』(10/06予約、副本7、予約10)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』・『レアメタルの地政学』・猫が30歳まで生きる日:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・小川洋子「バタフライ和文タイプ事務所」・山口晃『すヾしろ日記 参』 ・オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』・小野正嗣『多和田語の世界』:図書館未収蔵・本村凌二『馬の世界史』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・多和田葉子『文字移植』:図書館未収蔵・高野秀行「怪獣記」・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』<予約分受取:8/14以降> ・岸本佐知子『ねにもつタイプ』(8/07予約、8/14受取)・ヤマザキマリ『生贄探し』(5/14予約、8/14受取)・鎌田由美子『「よそもの」が日本を変える』(4/26予約、8/29受取)・村上春樹『一人称単数』(1/27予約、9/05受取)・マイケル・サンデル『実力も運のうち』(5/05予約、9/09受取)・『理不尽ゲーム』(9/19予約、9/25受取)・『チャイニーズ・タイプライター』(7/17予約、9/25受取)・『Tokyo Ueno Station』(9/02予約、10/01受取)・『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(5/30予約、10/01受取)***********************************************************************【半沢直樹 アルルカンと道化師】池井戸潤著、講談社、2020年刊<「BOOK」データベース>より東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとに、とある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版舎・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とはー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/29予約、副本33、予約644)>rakuten半沢直樹 アルルカンと道化師【武器としての「資本論」】白井聰著、東洋経済新報社、2020年刊<「BOOK」データベース>より資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法。【目次】本書はどんな『資本論』入門なのか/資本主義社会とは?-万物の「商品化」/後腐れのない共同体外の原理「無縁」-商品の起源/新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」-「包摂」とは何か/失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」-魂の「包摂」/「人生がつまらない」のはなぜかー商品化の果ての「消費者」化/すべては資本の増殖のためにー「剰余価値」/イノベーションはなぜ人を幸せにしないのかー二種類の「剰余価値」/現代資本主義はどう変化してきたのかーポスト・フォーディズムという悪夢/資本主義はどのようにして始まったのかー「本源的蓄積」/引きはがされる私たちー歴史上の「本源的蓄積」/「みんなで豊かに」はなれない時代ー階級闘争の理論と現実/はじまったものは必ず終わるーマルクスの階級闘争の理論/「こんなものが食えるか!」と言えますか?-階級闘争のアリーナ<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本9、予約89)>rakuten武器としての「資本論」【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【日没】桐野夏生著、岩波書店、2020年刊<「BOOK」データベース>よりあなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/24予約、副本24、予約300)>rakuten日没【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【生態学者の目のツケドコロ】伊勢武史著、ベレ出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より生物と生物、生物と環境との関係を調べる、生物学の一分野である生態学。生きものについて知りたい、自然を守りたいと願う人にとって、生態学的な見方は必ず役に立つ。自然と生きもの、人間との関係を見つめ直す7つの章。【目次】第1章 人に囲まれて/第2章 暮らしのなかで/第3章 文化に触れて/第4章 外国を旅して/第5章 里山に生きて/第6章 森を歩いて/第7章 研究をとおして<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/28予約、副本3、予約21)>rakuten生態学者の目のツケドコロ【生命海流】福岡伸一著、朝日出版社、2021年刊<「BOOK」データベース>より福岡伸一、ガラパゴス諸島へ。ダーウィン進化論を問い、“本来の生命のあり方”を精密に描き出す。旅のリアルと思索が行き来する、まさしく「動的平衡」なガラパゴス航海記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本1、予約16)>rakuten生命海流【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く【ブリーディング・エッジ】トマス・ピンチョン著、新潮社、2021年刊<出版社>よりITバブルは弾けたが新世紀の余韻さめやらぬニューヨークで、子育てに奮闘する元不正検査士の女性。知人の仕事を手伝い覗いたネットの深部で見つけたのは、不穏なテロの予兆だった。NYの、そして世界の運命は肝っ玉母さんの手に――オタク的こだわりと陰謀論にあふれる、謎に満ちたアメリカ文学の巨人が放つビッグバン。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/22予約、副本2、予約9)>shinchoshaブリーディング・エッジ【多和田葉子の〈演劇〉を読む】多和田葉子著、谷川道子(編集)、論創社、2021年刊<amazon>より〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/31予約、副本1、予約2)>amazon多和田葉子の〈演劇〉を読む【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【デジタル・ファシズム】堤未果著、NHK出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/04予約、副本5、予約40)>rakutenデジタル・ファシズム【父の詫び状】向田邦子著、文藝春秋、2006年刊<「BOOK」データベース>より宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞…だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアを交じえて見事に描き出し、“真打ち”と絶賛されたエッセイの最高傑作。また、生活人の昭和史としても評価が高い。航空機事故で急逝した著者の第一エッセイ集。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/06予約、副本7、予約10)>rakuten父の詫び状【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。
2021.10.08
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図書館で『橋本治と内田樹』という本を、手にしたのです。めくってみると、お二人が対談を楽しんでいる様子が見えてくるのです。【橋本治と内田樹】橋本治×内田樹著、筑摩書房、2008年刊<「BOOK」データベース>より日本に「よきもの」をもたらす、この柔軟な知性。注目の対談集。<読む前の大使寸評>めくってみると、お二人が対談を楽しんでいる様子が見えてくるのです。rakuten橋本治と内田樹#6で「ダイアローグ」とか現代国語が語られているあたりを、見てみましょう。p203~205<独り言もダイアローグ>橋本:でも俺はモノローグはあんましできないのかな。普通、文章を書くときに「なんとかである」という論文のである体を書きはじめたら、すごく遅い。それこそ一冊それをやったのは『浮上せよと活字は言う』(1994、中央公論社)が最初なんですよ。 それをやってみたら、いままでのなかでいちばんわかりやすいと言われて、「ええっ?」とかって思っちゃって。俺にとってみれば、「『中央公論』で文章を書かなきゃいけないから、現代国語の試験問題になるような文章を書かなきゃいけないだろうな。よし、しんどいけれど、もういい年だから“である”でやるしかないや」と覚悟してやったんです。 そしたら「いままでのなかでいちばんわかりやすくて、なんで初めからこういうふうに書かないんだ」という言われ方ををして、「ええっ?!」と思った。こんなもんがなんでわかりやすいんだろうと、逆に思っちゃったんです。 それぐらいモノローグで文章を作っていくのが・・・しゃべるように言うんだったら簡単なんですけどね。文章を書くようにするというのは、一種の別の芸当です。 芥川龍之介が現代口語の完成者だと言われているけれども、実は彼にとっては現代口語を書くというのは、すごぉーくしんどいことであって、文語の文章を書くほうがずうっと楽だったんです。あの人は江戸の育ちだから、古い文化環境が全部あって、そらんじているみたいなところがあるから、条件反射的に出てくるわけでしょう。 私は芥川龍之介とは反対です。おしゃべりの言葉のほうが初めにあって、形にはめて文章を作っていくのが難しい。だって現代国語の試験が苦手だった人ですからね<他人がわからないから他人が書ける>内田:橋本先生の文章って、試験問題に出てます?橋本:いまはわりと多いです。でも昔、俺、ほんとに現代国語は苦手だったんです。内田:苦手でしょうね。橋本:「作者の言うことをまとめなさい」とか・・・。内田:それ、できなさそう。橋本:どうでもいいじゃんか、みたいな。内田:どうでもいいじゃんか、ですか(笑)。橋本:俺、これ書いた人嫌いだもんとか。内田:僕は得意だったですね。現代国語。「作者は何が言いたいか」にすぐシンクロできるんです。橋本:作者はこう言いたいんだけど、俺はそう聞きたくないと思っちゃう。自分は何を聞きたいのかのほうが問題だから。内田:先生、現代国語は「書いた人間」と、「出題した人間」と、「解く人間」の三人いるわけです。ターゲットはここ、「出題者」なんです。「出題した人間」のことなんか考えちゃいけないんです。「出題した人間」の頭に同調するんです。橋本さんは「書いた人間」のことを考えているんでしょ。橋本: 「書いた人間と出題者が、なんかよくわかる話をしているんだな。でも、俺、わかんないから」となる。内田:(笑)でもね、出題者は書いた人より、頭の作りがシンプルですから。橋本:そうなんですか。内田:そこに照準すればいいんです。『橋本治と内田樹』5:「橋本治」と「内田樹」の違い『橋本治と内田樹』4:『桃尻語訳 枕草子』『橋本治と内田樹』3:橋本流「タイトル論」『橋本治と内田樹』2:フリーターの実態『橋本治と内田樹』1:翻訳の誤訳
2021.10.07
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