カテゴリ未分類 0
俺だけの旅 0
俺たちの旅 0
全11件 (11件中 1-11件目)
1
悪党に人権はない。 ドゥテルテ大統領 必殺からくり人血風編 第11話「夜明けに散った紅い命」脚本を『傷だらけの天使』最終回を演出した工藤栄一が担当。そのためほぼセルフリメイク。慶応四年四月。西郷吉之助と勝安房の会談により江戸城は無血開城。ところが江戸市中には依然として幕臣や彰義隊が居座り、あちこちで小競り合いが起こっていた。官軍は治安回復のため武力で幕府の残党を一掃しようとした。的場惣一郎もその一人。怪しい者を片っ端から捕まえては即刻銃殺していた。そんな中、幕府軍の脱走兵の妻がおりくに仕事を依頼する。夫は助かっていない。せめて髪の毛でも、爪のひと房でも取り戻したい。夫の死を悼む気持ちに官軍も幕府軍もない。土佐ヱ門は鈴ケ森に晒された遺体から遺髪を持ち帰る。官軍の評判はすこぶる悪い。ある夜、白濱屋に徳松という男が一泊だけでも止めてほしいと頼み込んでくる。彰義隊の兵士だったが、怖くなって三河へ帰ろうとしていた。熱心に徳松の世話を焼く飯盛り女のおまきを心配するおりく。「戦騒ぎに心細くなって頼りになる男がほしくなったんでしょう」と土佐ヱ門は言う。「あたしも頼りになる人がほしい」「私でよかったら」。おりくは嬉しかったが、土佐ヱ門はいずれ新政府の役人に出世する。そのうち自分のことも忘れてしまうだろう。早く官軍に戻るよう勧めるが、そのつもりはない。「私の役目は終わったと思ってます。それに汚いことをあまりにも知り過ぎましたからね」。二人の会話を立ち聞きする直次郎。商売が上がったきりの直次郎は女衒仲間の仙吉に誘われ、官軍の仕事を手伝うようになっていた。土地に詳しい人間を戦力として欲しがっていた的場は仙吉と直次郎を歓迎していた。そんなこんなで急に直次郎の羽振りが良くなる。土佐ヱ門は直次郎が官軍に協力していることを知り激昂する。「直!手前えいつから犬になった!」「俺は官軍のために仕事してんだ!あんただって官軍だろ!」「だからなおさら許せねえんだ!」。開き直る直次郎に怒りが収まらない。「お前には男の意地や誇りってものがないのか」「ふん。そんなもんがいまさら何の役に立つってんだ。世の中変わるんだ。俺はお国のために働いてるんだ」。二人の友情は決裂する。土佐ヱ門は的場を訪ね、今のやり方を諌めるが、的場は出世のため悪名であっても名を残したいと言う。ある日、直次郎と仙吉はおまきと徳松のやり取りを耳にする。おまきは見逃してほしいと懇願。元々この仕事に乗り気でなかった直次郎はなんとかすることを約束するが、仙吉は的場に報告、徳松はおまきの目の前で斬り殺される。おまきと土佐ヱ門に責められた直次郎は潔白を証明するため仙吉を訪ねる。仙吉は直次郎の正体がからくり人だと知っていた。しかも的場に報告、既に官軍の兵士達に取り囲まれていた。激しく抵抗するが無残にも斬り殺される。翌朝、土佐ヱ門は直次郎を訪ねるが、そこには変わり果てた直次郎の姿しかなかった。「直!」。土佐ヱ門は直次郎を優しく抱きしめる。直次郎は手紙を残していた。「女将さん、いやおりくさんと呼ばせて下さい。色々お世話になりました。あまり自慢できる一生じゃございませんでしたが決して後悔しておりません。これもおりくさんはじめ仲間のみんながいてくれたおかげです。だが裏の稼業ももうこれまでです。仙吉や官軍の警備隊に気づかれました。一刻も早く逃げて下さい。おりくさん、おりく」。おりくはからくり人の解散を決意するが、土佐ヱ門と新之介は直次郎の仇討ちを誓う。官軍には戻らない。土佐ヱ門はおりくの着物を持ち出し、直次郎の体に巻きつける。「直、そんなに女将さんに惚れてたのかい。いいとも、これからは女将さんの匂いに包まれてゆっくり眠るんだ」。総攻撃を明日に控え街中大騒ぎの中、大八車に直次郎を乗せて海に向かう。おりくの着物に包まれた直次郎を海に流すと、的場がいる総督府をめざす。新之介は泥酔した仙吉を仕留め、土佐ヱ門は的場から拳銃を奪うと錦の御旗ごと的場を射殺する。慶応四年五月十五日。上野の彰義隊に官軍の総攻撃が始まった。おりく、新之介、土佐ヱ門も別れの時を迎える。裏の稼業も忘れることに。忘れられるかなあ。夢の中のことと思えばいいさ。夢か。本当に夢だったかもしれないね。土佐ヱ門は直次郎のことを思い出す。「女将さん、直さんも夢を見過ぎていましたよ。心底女将さんに惚れてましたからね。そいじゃお達者で」。新之介は土佐ヱ門についていこうとするが「ダメだ。俺と一緒じゃ地獄を見るぜ。お前は若いんだ。俺みたいなばかな男と付き合うのはよせ」。荒野の中を一人で進む土佐ヱ門。後ろ姿を見つめるおりく。荒野に風が吹いている。お・わ・り毎回観るたびになんじゃこりゃの男過ぎるドラマに絶句。こんなもの突きつけられたらショーケンも優作も岸田森も工藤信奉者になるわ。前作も本作もほとんど金を受け取らない。動機はもっぱら私情。そのため従来のシリーズに比べるとカタルシスに欠けるのか、完成度の高さの割に視聴率的には苦戦したという。でも猛烈に面白い。面白すぎて困る。
2020年07月22日
コメント(0)
失敗は嫌と言うほどしたほうがいい。そうするとばかでない限り骨身にしみる。判断力、分別ができてくる。これが成長の正体だ。 田中角栄 必殺からくり人血風編 第10話「とらぬ狸の紅い舌」慶応四年三月十日。官軍の先鋒隊は品川宿の目前に迫っていた。およしは夫の栄吉(平泉征)が泊っている白濱屋を訪ねる。白濱屋には幼馴染のおたねが飯盛り女として働いていた。かつておたねとは栄吉を巡って三角関係だった。栄吉は造り酒屋の若大将だが、下落した品川の土地を買い占めるため田舎から出てきた。土佐ヱ門は一年ぶりに密偵仲間の塚原兵衛と再会し、旧交を温め合う。その頃、品川の商人たちは薩摩の密偵から江戸総攻撃の前に品川などを焼き払うとの申し入れを受け、緊急集会を開いていた。ただしその人物が本物かどうか分からない。とりあえず袖の下を渡して品川を対象から外してもらうことになる。新之介の調べで密偵は実在することが判明したが、にせの官軍かもしれない。土佐ヱ門によると本物の密偵なら親指に血判を取った際の傷跡があるという。土佐ヱ門の親指にもあるのでは?「どかなー?見せない!見たけりゃ俺を殺してから見るんだな」。自分の正体隠す気ゼロ。栄吉は土地ころがしの源太(北斗星司)に掘り出し物の土地を紹介されるが、まんまとあり金を全部騙し取られて無一文になる。そして再び緊急集会。薩摩の密偵とは塚原だった。塚原は二千両を要求。おりくは親指の腹を見せてほしいと申し出る。塚原の親指に傷があった。本物と分かった以上二千両を支払うしかありませんなあと皆がっくり。土佐ヱ門は塚原に薩摩の密偵が品川の商人たちを強請っている噂を聞いたとゆさぶりをかける。否定する塚原に「今度だけは信じる。ただし俺を裏切ったら貴様を斬る」とダメだし。無一文になった栄吉とおよし。およしは金を工面するため、たまたま知り合った直次郎に飯炊きの仕事を紹介されるが、そこは白濱屋だった。小作人の娘で人減らしのために売られたおたねは積年の思いをおよしにぶちまける。「ざまあみろ!これでおあいこだね」。おたねには栄吉を奪われた恨みもあった。その頃、塚原は偶然を装って栄吉に近づき金になる仕事を紹介する。そして三度目の緊急集会。塚原に金が差し出されるが、二千両に達していなかった。そこへ芝の組合の商人に扮した栄吉が現れて金を差し出すが、こちらも要求額に達していない。ゴネる塚原に栄吉は官軍に訴えると逆ギレ。すると塚原は栄吉を斬り捨てる。品川の商人たちを脅すため、最初から栄吉を殺すつもりで芝居をさせたのだ。さすがに官軍も塚原の行動を疑うようになり、土佐ヱ門に報告を求める。おたねはおよしに仇討ちを勧める。とてつもない金が必要だが方法はある。「これから十年間年季務めするんだ。男に身を売るんだ。あんたみたいなお嬢さん育ちにはできっこないよね。言い出したあたしもばかだったよ」。およしの決意は変わらなかった。栄吉の恨みを晴らしたい。新之介と直次郎は源太たちを始末。土佐ヱ門は塚原を誘い出すと「貴様殺す。理由は分かってるな?」と宣言。どかどかとライフルをぶっ放すこと七連発。「もっと早く死ねばよかったんだ」。お・わ・り次回感動の最終回。
2020年07月21日
コメント(0)
苦労は買ってでもしろと言う言葉があるが、しなくてもいい苦労もある。 岡田真澄 必殺からくり人血風編 第9話「小判が眼をむく紅い闇」世情不安のせいか、そこそこ金を持っている人たちは金の隠し場所に苦労していた。髷の中や床下に隠したり。鳥羽伏見の戦いに勝つまで資金的に全く余裕のなかった官軍も徳川を見捨てた三井、鴻池、島田など大商人の支援を受けることで決定的な力を得ていた。官軍はさらに江戸に向かう途上、資金、食糧、経費など行く先々の諸藩や金持ちの地主、商人から調達していた。源田もその一人、湊屋に軍資金三千両を要求。湊屋は池の中に隠していた三千両を差し出すが、徳川にも献金していたことが発覚、その場で斬り捨てられる。湊屋の弟・儀兵衛(スガカン)は店の存続を最優先させ、今回の件は押し込み強盗によるものとして緘口令を敷く。そんなこんなで二代目に就任。しかし世間では湊屋は官軍に殺されたとの噂が立っていた。土佐ヱ門は官軍が行く先々で悪事を働いているとの噂が気になる。白濱屋に出入りしている按摩の武さん(石山律雄)にはおさよという恋人がいた。しかしおさよはあちこちで美人局をしては金を巻き上げるとんでもない女だった。湊屋は官軍の源田という男に殺されたとの話を聞きつけた土佐ヱ門は、官軍に確認するが該当者はいなかった。官軍とはいえ所詮寄せ集めの玉石混交、質の低い者も紛れているが半ば黙認していると聞く。そこで軍隊に戻るよう勧められるが、あっさり断る。白濱屋では雑用係をしているが、どうやら官軍では偉いさんらしい。そんなこんなで儀兵衛はおさよの美貌に惹かれ屋敷に招く。一方、武さんはおさよが向かっているとは知らず儀兵衛をマッサージ。入れ替わるようにおさよが訪れる。当初武さんの貯め込んだ金を奪うつもりで近づいたが、次第に人柄に惹かれるようになり、多少後ろめたさがあった。おさよの気配を感じた武さんは儀兵衛の屋敷に戻り、床下に潜り込む。やはりおさよの声が聞こえる。さらに土の中から遺体が出てくる。源田を尾行していた土佐ヱ門は武さんを逃がし、源田が幕府軍崩れで儀兵衛とグルだったこと、床下の遺体が湊屋だったことを確認する。そして秘密を知ったおさよは始末される。武さんは土佐ヱ門に恨みを晴らしてほしいと頼む。ただし土佐ヱ門のことなのでおさよの正体までは伝えてなさそう。湊屋の墓を掘り返すと湊屋の代わりに千両箱がぎっしり。墓が荒らされていると聞いた湊屋たちは墓地に駆け付ける。棺桶を開くとライフルを抱えた土佐ヱ門がにっこり。全員皆殺し。湊屋が遺した三千両はもう一度埋め直すことになる。土佐ヱ門のナイスアイディアにおりくも思わずにっこり。お・わ・り
2020年07月21日
コメント(0)
パリコレモデルになることなんて共通一次試験を思うと大したことない。 加藤雅也必殺からくり人血風編 第8話「帰らぬ愛に泣く紅い旅」ええじゃないかとばか騒ぎしている中、一人泥酔してくだを巻いている女郎・おはつ(大谷直子)。ベロベロのおはつを夫の浄吉(綿引勝彦)が迎えに来る。しかしこの二人、典型的なDVカップル。おはつは浄吉のため女郎に身を落としていた。浄吉は玉転がしが生業だがほぼヒモ。おはつが他の男に抱かれていると思うと居ても立ってもいられないと言うが・・・。おはつも時々ぼこぼこにされるが浄吉が愛おしい。そんな中ボロ負けの徳川方の兵隊が続々と品川へ流れてくる。その一人、重傷を負った妻木左近は白濱屋で手当てを受ける。おはつは左近の許嫁だった。左近が生きていたことを知り、白濱屋で再会を果たす。鳥羽伏見の戦いで死んだと聞き、自暴自棄になっていた時に知り合ったのが浄吉だった。おりくは浄吉と手を切るよう勧めるが・・・。おりくは直次郎におはつの転がしを依頼するが、それを知った浄吉は直次郎と大乱闘。何が何でもおはつを手放そうとはしない。おはつの心は二人の男のあいだで揺れる。一度は浄吉に頭を下げて別れを切り出したものの、何百人もの男に抱かれたことを知られて幸せになれるかと突きつけられる。相手は旗本の次男坊。おはつは品川の女郎。そして「お前がいないと俺はどうにもならねえんだ!」「俺はお前が好きなんだ~!こんなことは初めてだ~!」とぐいぐい迫られ呆気なく陥落。ばかな女です。案の定、翌朝左近に一目だけ会いたいと言うと浄吉から鉄拳制裁。「ぶっ殺してやる!」と押し入れに監禁される。左近は意識を取り戻し、屋敷にいるはずのおはつに会いたいと言うが、土佐ヱ門によると今日明日しか持たない。直次郎に助けられたおはつは左近と再会を果たす。左近はいくさの間ずっとおはつのことを思い続けていたと言う。「お前がいたからこそ今日まで生き続けられていたのかも知れぬ。よかった、お前に会えて」。その言葉にじーんとくるおはつ。おはつも左近の帰りを待ち続けていたが、今は以前とは違う。そんなこんなで左近の母親・縫が白濱屋を訪ねてくる。縫も左近の命が長くないと悟り、おりくにおはつのために当面の生活費を用意する。店では浄吉が「おはつを出せ~!」と大暴れしていた。その声がおりくと縫、そして左近にも聞こえる。すべてを知られたおはつはぼろぼろMAX。おりくは新之介に浄吉の始末を依頼する。おはつに殺してほしいと迫られ、ためらうことなくおはつの首を絞める浄吉をあっさり始末。浄吉が死んでいると分かった瞬間、おはつは気が触れてしまう。そして死んだ左近と対面する。慶応四年三月九日、官軍先鋒は既に多摩川対岸に到着。そこに布陣する幕府軍は続々と撤収を開始しました。その混乱の中、一人の女が紛れ込み兵士達の語り草になったと物の本にありますが、それは多分あのおはつではなかったかと思われます。「お尋ねします。お尋ねします。御旗本の妻木左近様はご無事でしょうか?左近様は・・・妻木左近様はご存じありませんか?」。お・わ・り
2020年07月19日
コメント(0)
裸になって何が悪い。 草なぎメンバー 必殺からくり人血風編 第7話「恨みに棹さす紅い精霊舟」大和屋竺が脚本。かなり政治的なお話。昼間から小屋に集まって酒を飲みまくる貧乏人や落伍者たち。そこに大砲がぶっ放され貧乏人諸共大爆破。その頃、土佐ヱ門は釣りと称して品川沖の軍艦を見張っていた。そこに水死体が流れ着く。三崎屋のドラ息子だ。三崎屋はお尋ね者の息子を異国へ逃亡させるため、とある人物に大金を払っていた。それが誰なのか言おうとしない。白濱屋に楫取吾兵衛 (浜村純)率いる一行が泊りに訪れる。その一員の源二郎(樋浦勉)はおいねに一目惚れ。自分たちについてくるよう誘う。これから向かう村は身分階級の無いユートピアだという。土佐ヱ門は保清にかなり問題があるが、白濱屋でこき使われている。こっそり余り物を飲み食いしながら直次郎に質問。外国向けの口入稼業があるのか?当時アメリカ人は日本の安い労働力に目をつけ、100人以上の男女をハワイに送って大儲けしていた。おりくは突然白濱屋を辞めたおいねにショックを受けてやけ酒。土佐ヱ門、直次郎は全力でやけ酒に付き合う。おいねに惚れていた新之介だけ止めようとするが、おいねは心ここにあらず。吾兵衛 は大砲の試し打ち場建設のため村をまるごと立ち退かされたが、与えられた土地は草一本生えない酷いところだった。そこで新たに村を作り、自分たちと同じように行き場所のない者たちを迎え入れていた。流された精霊舟が最後は一つにたどり着くところから通称・精霊村と名付けた。三崎屋は土佐ヱ門に恨みを晴らしてほしいと頼むが、何者かに殺される。そんなこんなでおいねを連れ戻すため精霊村に乗り込むことになる。吾兵衛たちが流した精霊舟から場所は横浜か神奈川あたり。土佐ヱ門は乞食に扮した密偵(白影)に品川から離れることを咎められる。「今日品川焼き打ちの命が出たらどうなさります!」「出ない出ない。人心がどこにあるかちゃんと報告書に書いてある」「あんた武士の気概はどこにやった!」「気概はあるさ。ただし武士のなんて代物は最初からねーよ」「斬る!」「斬れ。俺を斬ったら西郷が困るぞ」。言いたいこと言ってスッキリ。土佐ヱ門ってただの密偵ではなく偉いさんか?村では私設軍隊を組織しトレーニングに励んでいた。自分たちから土地を奪った幕府を倒すため、いずれ官軍に合流するつもりでいた。そのための軍資金に武器弾薬、ついでに女たちまでもいた。村にはアメリカの商人が出入りし、訳ありな連中を買い受けては本国へ送り込んでいた。軍資金などはその報酬だった。そして労働力として価値のない連中は小屋に集められ、大砲の試し打ちの的にされ間引かれる。弱者のはずが、いつの間にかカルト集団化していた精霊村に幻滅したおいねは村を離れようとするが捕えられる。土佐ヱ門、直次郎、新之介は村に潜入、女たちを逃がし吾兵衛と源二郎を瞬殺、村をまるごと大爆破する。浜辺に打ち上げられた精霊舟。お・わ・り
2020年07月19日
コメント(0)
今後は朕の命令なくして一兵でも動かすことはならん。 昭和天皇 必殺からくり人血風編 第6話「悲恋を葬る紅い涙」O.ヘンリーの短編みたいなお話。太鼓持ちの彦六と芸者のお栄は夫婦。これ花街の超タブー。近々年に一度の旦那衆に集まりがあるがお栄も呼ばれていた。芸者のたちが見栄を張り合う機会でもある。そこで彦六は知り合いの女将から一晩だけの約束で高価な簪を借りる。土佐ヱ門は博打からの帰り道、幕府海軍の士官たちとすれ違う。先頭に立っていたのは榎本艦隊の副艦長・宇佐美源四郎。その夜、白濱屋がにぎにぎと盛り上がっている中、宇佐美たちが現れ海軍入隊者を募集。希望者には支度金三十両を用意。しかし誰一人入隊する者はいなかった。幕府は相当焦っている。その頃、お栄は簪のおかげで旦那衆の人気を独り占め。ところが帰り道にどこかで簪を落としてしまう。弁償するしかないが三十両はする。彦六は海軍の話を聞きつけ、三十両欲しさに入隊する。入隊式の日、宇佐美は今回の戦は勝ち目がないと告げる。榎本武揚によると2ヶ月後には戦わずして江戸は薩長のものになる。そこで榎本武揚を中心とした共和国を蝦夷・函館に築く計画をぶちまける。そして三十両は二日後、品川を出港する時に支払うと説明する。一方、お栄は直次郎に三十両を工面するために身売りしたいと相談。直次郎は気乗りしない。元々太鼓持ちの彦六は海軍仲間とは気が合わない。白濱屋で一人だけ離れて酒を飲むがおいねに気に入られる。ついでにおりくに今回の経緯と三十両が手に入ったら簪を買い、榎本武揚の下で一生懸命働いて、そのうち必ず帰ってくると話すが、おりくは半信半疑。そんなこんなで土佐ヱ門と意気投合。本当は榎本艦隊の情報を聞き出すつもりだったが彦六の人柄に惹かれる。「三十両も大事だけど命あってのものだねだ」。その頃、お栄は女衒の清吉から身売りの話を紹介されていた。そんなこんなで宇佐美たちの出航は明日。武器弾薬だけでなく幕府からの軍資金五千両も積み込んだ。但し行先は函館ではなく上海。幕府も榎本武揚も裏切る算段。応募してきた連中も処分。そこへ清吉が現れ、深川の芸者を斡旋する。その話を聞いた直次郎は清吉をぼこぼこにするが、すっかり玉転がしの仕事に嫌気をさす。そしてお栄は宇佐美が待つ品川沖に停泊中の軍艦へ。そうとは知らず彦六は同じ軍艦で積荷の作業。それにしてもまだ誰も三十両を受け取っていない。そこで彦六が宇佐美に掛け合うことになり寝室を訪ねるが、そこには宇佐美に抱かれるお栄の姿があった。彦六は宇佐美に殴りかかるが射殺され、海に投げ捨てられる。お栄も彦六を追って海に飛び込む。翌朝、直次郎と土佐ヱ門は品川に打ち上げられた二人を見つけるが、お栄は彦六の恨みを晴らしてほしいと告げると息を引き取る。その夜、直次郎と土佐ヱ門は軍艦に潜入。雑魚三人を直次郎が蹴り殺し。土佐ヱ門はドア越しにライフルをぶっ放して宇佐美の寝室へ。銃口を宇佐美の口の中に突っ込んで爆殺。さらにしつこく三発、四発、五発ぶっ放しまくる。雪が降る中、家路を辿る直次郎と土佐ヱ門。お・わ・り
2020年07月17日
コメント(0)
元来陸軍のやり方はけしからん。 昭和天皇 必殺からくり人血風編 第5話「死へ走る兄弟の紅い情念」またしても脚本は神代辰巳。演出は同じく日活出身の蔵原惟繕。映画みたいな濃厚な一本。今回殺しはなし。江戸の羅紗緬斡旋業者の田原屋、町田屋は素人娘をスカウト。月給四~五十両と破格の待遇だったが自ら望む者はなかった。攘夷派の浪士・佐久紺次郎は仲間とともにアメリカ人を切りつけ羅紗緬になった恋人・お香を助け出すが、追い詰められて海へ身投げする。二人とも一命を取り留めたものの、紺次郎だけ不義密通を問われ打ち首が決まる。この片手落ちの裁きに同情が寄せられた。紺次郎はおりくの元許嫁・佐久洋三の弟だった。おりくは今も三人で撮った写真を大切にしていた。新之介は紺次郎を助けたいと思うがおりくに咎められる。フランスの水兵が殺された時、幕府は五万両の慰謝料を支払っている。今回はそれ以上の慰謝料がアメリカに支払われる。からくり人が介入できる話ではない。事情を知っている直次郎も力になりたいと申し出るが断られる。土佐ヱ門は直次郎を誘って昼酒。「おかみさんの情報についちゃ俺とお前はあいこって具合にいきたいんでね」と今回の経緯を聞き出す。おりくには許嫁がいたが、先代の元締が急逝したことで許嫁と別れて稼業を引き継ぐことを決めた。洋三は、その頃結成された新徴組に参加し京へ行ってしまう。ただし、おりくがからくり人を引き継ぐことを決心した理由だけ分からない。洋三と紺次郎は数年ぶりに再会する。おいねはそのことをおりくに聞こえるよう大声で直次郎と土佐ヱ門に伝える。翌日も洋三は晒された紺次郎の許に向かう。朝からにこにこ見つめ合う兄弟。その姿に品川宿の人たちは惹きつけられる。そして洋三とおりくは10年ぶりに再会する。洋三は世の中の流れについていけなかったと話す。それはおりくも同じだった。「自分の生き方に確信が持てないまま、私も周りの動きについて行くだけでした」。洋三は将軍家攘夷のため新徴組に入ったものの、新徴組は倒幕に傾きだす。しかし清河八郎が暗殺されると新徴組は幕府の配下に納まる。尊王攘夷に疑問を持つようになった洋三は彰義隊に加わり、将軍家と共に上野・寛永寺に立て篭もるため江戸に舞い戻ったのだ。「死ぬおつもりなのですね。私も初心に戻ります。私たちがお別れしなければならなかったのは私の稼業のためでした。父からこの稼業を譲られたその時の決心に、私も戻ります」。今おりくにできることは紺次郎を助け出すことしかない。二人のやり取りを土佐ヱ門は立ち聞きしていた。「いまどき良い人じゃないですか。昔おかみさんが惚れなすったようだが無理はねえ。いや今も惚れてなすっているようだが。このご時世だいたいの奴が振り回されますよ。あの人だけじゃねえ。現にこのあたしも官軍稼業が嫌になってます」。しかし洋三と土佐ヱ門は敵味方だ。「そうですねー。でも今は敵も味方もありませんよ。心の清い奴が一番です」。紺次郎も自分に対する仕打ちに疑問を持つようになる。死罪になるようなことはしていない。恋人を助け出そうとしただけで不義もしていない。むしろ嫌がる女を金で雇うアメリカ人の方が不義であり、アメリカの機嫌を伺うため莫大な金を支払う幕府のほうがよほど不義密通ではないか。このままでは死んでも死にきれない。そんなこんなで兄弟の姿に感銘を受けた人たちは暴徒化し、田原屋と町田屋を襲撃し始める。そこで幕府は速やかに紺次郎の処刑を行うことを決める。洋三も抵抗しようとするがおりくに止められる。「俺もあれだけ惚れられてみてえ。おかみさん弾よけ代わりだ。あの野郎撃ち殺してやりてえよ!」と土佐ヱ門は洋三の後ろ姿に向かってライフルを構える。洋三はおりくに仕事を依頼しなかった。「あたしの稼業を蔑んでらっしゃるんですか?あの時のあなたと添えられなかった罪滅ぼし、どうか、どうかさせて下さい」。翌朝、紺次郎は刑場に向かって護送される。その一行に向かって土佐ヱ門がライフルをどかどか撃ちまくり、馬に乗った直次郎が紺次郎を助けて走り去る。その後、紺次郎は洋三と共に寛永寺に立て篭もる。そこへおりくが陣中見舞いに訪れ、三人で弁当を食べながら談笑する。食事を終え、凍ったような表情で立ち去るおりくの後ろ姿を呆然と見送る洋三と紺次郎。お・わ・り
2020年07月16日
コメント(0)
自分のやってきたことの方がプレッシャーより大きかったので勝てた。 松本薫 必殺からくり人血風編 第4話「大奥の天下に挑む紅い声」直次郎は街角に捨てられていた赤ん坊を拾う。早速白浜屋で可愛がられるが、土佐ヱ門は貧乏人の赤ん坊ではないと即座に見抜く。拾ってきたもののこれからどうしていくか考え込む直次郎に対し、おりくは必ず親は現れると言う。その夜、赤ん坊を引き取りに来たと思われる女が二人組の男(松山照夫・阿藤快)に殺される。二人組の男は呉服問屋の井筒屋(考古学の権威・藤森教授)に依頼されていた。しかしその背景は知らされていない。直次郎は二人組の男を尾行。昼間から女郎屋で酒を飲んでいる二人組の男の話を盗み聞きする。殺された女はおそでといい大奥で乳母として働いていた。何故かおそでは赤ん坊を連れて大奥から出てしまった。そして井筒屋からおそでと赤ん坊殺しを依頼された。井筒屋は大奥のご用達。赤ん坊がいては都合の悪い人物が大奥の誰かとつるんだに違いない。分かったのはそこまで。直次郎からの報告を聞いて土佐ヱ門は、赤ん坊は世継だと睨む。つまり十六代目の将軍になるかもしれない。しかし父親が将軍とは限らない。たとえば新之介は大奥のナントカという女に気に入られてウンザリしていた。そんなこんなで二人組の男は赤ん坊のことを詮索しすぎたため何者かに殺されてしまう。土佐ヱ門は井筒屋に大奥の染井(フカキン夫人)が出入りするところを見かける。すべて染井の企てだった。自分の子ども・鶴千代を世継にするため、邪魔な赤ん坊・鷹千代を消そうとしていた。井筒屋は鷹千代が白浜屋にいることを突き止め、大奥のお庭番を送り込み殺そうとする。捨て子だった直次郎は鷹千代の行く末が気になって終始もやもやしていた。「これは俺の恨みなんです。捨て子の俺が赤ん坊に賭けた、恨みなんです」。さらに今回の件でなじみの女郎まで巻添えにさせてしまった。直次郎は自ら頼み両の十両を差し出す。新之介を気に入っていた女とは染井のことだった。そこで堂々と大奥に潜入。染井を含み針で仕留める。直次郎と土佐ヱ門はお庭番たちをぶっ殺す。そして鷹千代は子どものいない夫婦に引き取られ、今頃は旅の空の下。お・わ・り
2020年07月15日
コメント(0)
ママでも金。 谷亮子必殺からくり人血風編 第3話「怒りが火を噴く紅い銃口」演出を工藤栄一、脚本をなんと神代辰巳が担当。昔の必殺シリーズはものすごいなあ。両替商の伊勢屋(日下武史)はあちこちから借りれるだけ金を借りるが、盗賊に全て盗まれて倒産する。その頃、直次郎はいまだ正体が分からない土佐ヱ門を徹底的につけまわしていた。食事、酒、トイレ、寝るのも一緒。土佐ヱ門からおかまの疑惑をもたれるほどのしつこさ。薩長軍は軍資金集めにかなり苦労していた。そのため伊勢屋の先日の一件は、官軍へ軍資金を提供するため伊勢屋による自作自演だった。このまま官軍が勝てば上方の商人たちも江戸へ流れ込んでくる。新政府が樹立する前に江戸の経済のキャスティングボードを握っておきたかった。伊勢屋からその報告を受けた土佐ヱ門は「随分汚ねえやり口をしたもんだ」と怒りが収まらない。それを盗み聞きしてた直次郎の怒りも収まらない。「お前さん薩摩の犬なんだろ?」「犬ねー。もしそうだったら誰がはいそうですと言うもんかねえ」。この間に直次郎の幼馴染や遊び仲間が次々と殺されていた。直次郎は伊勢屋の一件と関係があると睨んでいた。それだけに伊勢屋と密会していた土佐ヱ門にも怒りが向けられていた。そんなこんなでまたしても直次郎の遊び仲間が殺される。その頃、土佐ヱ門は密偵仲間に軍資金調達の進捗状況を報告するが、この仕事から降りたいと怒りをぶつける。しかし集めた軍資金を期日までに運び出すよう指令を受ける。土佐ヱ門は再度伊勢屋と接触、この間の殺しと関係があるなら今後止めるよう牽制する。殺された男たちは伊勢屋を襲った盗賊で、口封じのために殺されたのだ。伊勢屋からの帰り道、土佐ヱ門は直次郎に羽交い絞めにされる。殺された幼馴染たちのため土佐ヱ門を本当に殺そうとするが「お前に殺されるなら・・・しあわせだ・・・」と聞いて手を緩める。「お前さんの優しさにぐっと涙が出てきたよ」。そう言われると怒りのぶつけようがない。「俺は心底お前さんたちの仲間に入りたいんだよ」。おりくは伊勢屋の一件に首を突っ込む直次郎を諌めるが後戻りできない。今度は土佐ヱ門が直次郎とおりくのやり取りを盗み聞きしていた。ついでにおりくをめぐって口論。「悪いことすりゃすぐばれる」「じゃあ手前え惚れてねえってのか?」「惚れてるよ」「くそう忌々しい野郎だ!」「その口ぶりじゃお前も気があるってわけだ」「うるせえ・・・」。そんなこんなで伊勢屋の犯行が明らかになる。盗みをするようには見えない大人しい連中をそそのかして店を襲わせた。そのため口封じも簡単。ただし土佐ヱ門と伊勢屋の関係だけ分からない。「それだけは言えねえ」。またしても直次郎は土佐ヱ門に飛びかかろうとするが、その時小屋に潜伏してた盗賊の残党が一斉に射殺される。逃げ遅れた一人を土佐ヱ門が咄嗟に殺す。盗んだ金のありかを知られたくないために殺したのでは?「疑い過ぎだ」。その夜、伊勢屋は軍資金を運び出そうとする。それを阻止するため直次郎、おりく、おいね、新之介が集結。薩摩藩の兵士たちの中へ飛び込む直次郎と新之介を土佐ヱ門がライフルで援護射撃。土佐ヱ門が次々ぶち殺す中、直次郎は伊勢屋を仕留める。直次郎たちにとって今回は完全なただ働き。土佐ヱ門が考えていることもさっぱり分からない。その頃、土佐ヱ門は闘鶏に興じていた。勝ったのか、負けたのか。目の前を幕府軍の兵隊たちが横切る。お・わ・り
2020年07月13日
コメント(0)
「ミニにタコができる」っていうホームビデオを・・・。 田代まさし 必殺からくり人血風編 第2話「非道にたてつく紅い刃」土佐ヱ門は薩摩藩の密偵だった。密偵仲間から銃を渡され、江戸城に向かう幕府海軍の指揮官・榎本武揚の暗殺指令を受ける。その夜、密偵仲間は幕府浪士組に惨殺される。ある日、白浜屋に直次郎の母親と名乗る女(浅香光代)が訪ねてくる。直次郎は捨て子で親の名前も顔も知らないはず。女はお梅という女郎で直次郎の育ての親だった。お梅は仕事の斡旋を依頼するが、女郎としてはとうがたっているため、あちこちに断られ、おりくが面倒をみることになる。お梅は何でも仕事をこなすが熟女パワーに客はたじたじ。浪士組の山下だけはお梅を気に入る。一方、同じ浪士組の藤木、稲垣はツケを溜めていたためすこぶる評判は悪く、請求すると逆ギレする有様。その夜、おりくは土佐ヱ門に愚痴を吐く。店を手伝わない婿養子の夫に手を焼いていた。「あたしは悪い女房だね。そう思うだろ?あんたも」「そりゃそうだ。おかみさん人殺しだもんね」。その頃、山下はお梅に心中を誘う。人殺しの毎日が嫌気がさした。もうじき戦争が始まれば真っ先に殺される。その話を聞いてお梅は同情し、揃って川へ身投げすることになるが、飛び込んだのは山下だけ。お梅はさっさと白浜屋へ戻ると山下の財布からしっかり現金をいただく。ついでに他の女郎の客まで取るが、そのことで総スカンを食らい白浜屋を追い出され再び直次郎に泣きつく。直次郎はお梅たち女郎に育てられた。「まるで捨て猫を育てるようにみんなで育てたのさ。けんかに負けるとまるで親みたいにむきになったもんさ。泣き虫でねえ。その泣き虫が今じゃ転がし屋の直次郎さ。世の中って面白いねえ」。そんな中、山下が白浜屋へ現れる。山下はお梅が死んだものと思っていた。その頃、土佐ヱ門は榎本暗殺のため、通りに面した二階を借りて一行が来るのを待ち続けていた。ある日、直次郎は顔なじみのおさわを連れて土佐ヱ門を訪ねる。おさわは密偵・黒田の妻だった。黒田が無断で何日も帰ってこない。真下では江戸城に向かう榎本たち一行がつづく。土佐ヱ門は榎本を狙って銃を構えるが、直次郎とおさわが上がってきたため、すかさず懐に隠す。一行はどんどん進んでいく。その横でおさわが黒田のことを心配する「私に何か隠してるんでしょうか?聞いてはいけない危ないことをしてたんでしょうか?教えて下さい!」。通り過ぎる榎本一行。暗殺失敗。黒田は浪士組に捕まっていた。数日後、藤木の指示で処刑される。ある日、お梅は仕事にあぶれた女郎たちのために、ため続けた金を直次郎を通じて分け与える。直次郎はお梅に深々と頭を下げる。お梅の元に通い続ける山下を追って藤木たちがやってくる。藤木と稲垣はたまたまお梅が貯めた金を目にし、それを手に入れるためお梅を殺害する。直次郎はお梅の恨みを晴らしてほしいとおりくに殺しを依頼する。お梅を殺した藤木と稲垣の名前を聞いて土佐ヱ門は怒りを覚える。同士の密偵・黒田たちを殺したのもその二人だ。その夜、藤木たちは白浜屋で飲みまくり。お梅から奪った金でツケを支払う。ええじゃないかで大騒ぎの中、直次郎は稲垣を蹴り殺し、土佐ヱ門は藤木を銃で撃ち殺す。翌日、土佐ヱ門、直次郎とすれ違う浪士組の中に山下の姿があった。お・わ・り
2020年07月10日
コメント(0)
今度生まれ変わってきたときは、絶対一緒になろうね。 松田聖子必殺からくり人血風編 第1話「魔窟に潜む紅い風」ご存知必殺シリーズ第9弾。諸事情により急遽作られたにもかかわらず奇跡的に面白いのが見どころ。そのため前作とは全く関係なし。「さよならだけが人生か/それならこんちは何なのさ/昨日勤皇今日佐幕/昨日ほんとで今日はうそ/雨は降る降る血の雨が/人の情けは泥まみれ/明日天気になあれ」(ナレーション:芥川隆行)。舞台は慶応四年(明治元年)の品川。官軍がもう目の前に迫ってますよ~。品川には検問所が設けられ、薩摩訛り、長州訛りがあるだけで容赦なく捕縛。その品川で旅籠・白浜屋を営む女将おりく(草笛光子)、従業員のおいね(吉田秀子)、白浜屋に出入りする女衒・直次郎(浜畑賢吉)と寺小姓・新之介(ピーター)こそ「からくり人」のメンバー。その存在は品川でも噂が立っていた。ある日、お国(宮本信子)という女が通行手形を求めておりくを訪ねる。白浜屋は闇で通行手形を扱っていたが、最近は八両から十両が相場。とても手が出ない。その夜、おりくは寒さに震えていたお国親子を助ける。翌朝おりくたちは極悪岡っ引きを仕置きするが、ふんどし姿で倒れていた男(山崎努)を見つける。おりく自ら身体を温めたおかげで意識を取り戻す。男は名前を言おうとしない。どざえもんと吐き捨てた直次郎の一言に「それだ!そのどざえもんだ、俺の本名は。そう、思い出した。よかったよかった」と適当なことを言い、白浜屋に雑用係として居座る。そしてお国も十両を稼ぐため飯盛り女として白浜屋に紛れこむが、侍相手にうっかり薩摩訛りを口にしてしまう。騒然となる侍たちを今江戸では薩摩弁が流行っているとおりくが煙に巻く。お国のくには薩摩だった。お国は体を売ってまで夫の脇坂鉄之助に会って娘を預けたかった。鉄之助の上役に娶られ、噂は薩摩だけでなく三田の薩摩屋敷まで広まったため死ぬつもりでいた。しかし屋敷は焼き打ちに遭い、鉄之助は大火傷を負っていた。おりくはお国に十両を渡し、伝次という男から通行手形を得るよう紹介する。通行手形を手に入れたお国親子は検問所を通ろうとするが、白浜屋にいた侍・諸岡たちに呼び止められる。伝次が諸岡に密告したのだ。そして諸岡や伝次たちに手籠にされた挙句、口封じのため殺される。その一部始終を土佐衛門が偶然見ていた。土佐衛門は伝次から侍たち四人の名前を吐かせると、お国を刺した匕首でぶっ殺し通行手形を取り戻す。さらにお国殺しの下手人と、伝次から奪った通行手形をネタにおりくを強請る。「どうかしてるよなーお国さん殺しの下手人に加えてからくり人か。あいつらの名前をお恐れながらと申し出りゃよっぽど銭になる」。そんな中、鉄之助が白浜屋を訪れる。うろたえるおりくに変わって土佐衛門が「奥方様はご自害になされました」と告げる。「御武家様の奥方らしいご立派な最期でした」。おりくは土佐衛門の正体が薩長か幕府の密偵だと気づいていた。からくり人に近づいたのも身を隠すため。「仲間に入れろ」と開き直る土佐衛門に対し、おりくはお国の通行手形を十両で買い取り、下手人の名前を聞き出す。その夜、泥酔した諸岡たちをお国が殺された小屋へ招き入れる。人の気配に気づく諸岡たち。土佐衛門がお国を刺した匕首を手にして現れる。「これに見覚えがあるだろう?」。直次郎、新之介が次々と仕留め、土佐衛門は諸岡の喉を匕首で切り裂く。雪が降る中、おりくが見届ける。にこっと微笑む土佐衛門。闇夜に大砲の音が鳴り響く。誰もいなくなった小屋に風が吹いている。お・わ・り
2020年07月05日
コメント(0)
全11件 (11件中 1-11件目)
1