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俺たちの旅 0
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少女A 中森明菜座頭市物語 第26話「ひとり旅」 脚本 直居欽哉 監督 三隈研次市は久しぶりに生まれ故郷の村に帰ると子どもの頃世話になった良海和尚(渡老人・勝新のリアル義父)と再会する。和尚はフグ食うわ酒飲むわのフリーダムな男。市にしばらく寺で静かに暮らすよう勧める。和尚の身の回りの世話をしていたのは働き者の五作(御家老こと藤枝課長)の娘・おゆみ(阿部玲子)。市が村を出てから生まれたが五作から市のことは聞いていた。市はおゆみからも村にいるよう勧められ、寺の手伝いをするようになる。ところが市を狙うやくざ軍団が村に乗り込んで来る。早速和尚を訪ねると博打を開くため寺を提供しろと脅す。市は迷惑を掛ける前にこっそり村を出ようとするが、和尚に引き留められる。さらに仕込み杖を取り上げられる。「この杖を持っている限り、お前は地の果てまで泥まみれになって逃げまわり、お前の心は曇ったままで一生を終わることになるぞ」。そう言って土の中に埋めてしまう。市は村で平和に暮らすことを決め、和尚の代わりに檀家回りをするが「えへんえへん…般若~えへん…ゴホゴホ・・・般若~~」とアバウトなお経を唱え和尚顔負けのフリーダムぶりを発揮。そこへやくざ軍団が襲撃。いてもたってもいられず市は棒切れで撃退するが複雑な心境。そんなこんなでやくざたちが続々とやってくる。その一人、凄腕イケメンやくざの源次(竹脇無我)にからすの松(中尾彬)が近づく。松は懸賞金の上前を当てにするセコいチンピラで源次が最も嫌いなタイプ。市の首には五百両の賞金が掛かっていた。土地の親分・長兵衛も色めき立つ。源次に唾を吐き捨てられた松は今度は長兵衛に接触する節操のなさ。やくざたちは市を探して村中で大暴れ。おゆみと洞穴に身を隠していたが発見される。そこへ源次が現れやくざたちを皆殺し。市に勝負を申し込むが、市は仕込み杖を一生持たないつもりだ。「待ってるぜ、お前が仕込みを持つ日まで」。そんなこんなで村人たち激怒。市に村から出て行けと迫る。そんな村人たちに和尚は説教。お前たちは罵る前に何故助けてやろうとしないのか。市はこの村の生まれだ。いわばお前たちときょうだいのようなものではないか。一生懸命生まれ変わろうとしている市を追い出そうとするのか。次の朝早く、村を出て行くする市の姿があった。すかさずやくざ軍団襲撃。滅多斬りにする。しかしそれは市ではなく、村からやくざ軍団たちを追い出すため市の身代わりになった和尚だった。市は無言で泣く。和尚の亡骸は市と村人たちによって土葬される。土に埋まってく和尚の棺桶。その土の中から市の仕込み杖が出てくる。市の怒りが燃えてくる。そっとその場から離れようとするがおゆみや村人たちから引き留めるられる。この村で一緒に暮らしてくれ。またしても無言で泣く市。地面にふれ付して。しかし市の気持ちは変わらなかった。やくざ軍団や長兵衛一家を斬りまくって全滅。そして源次も瞬殺すると生まれ故郷を後にする。松が雇ったやくざたちにつけ狙われているとも知らず。お・わ・り
2021年05月20日
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ガヴァドンB 座頭市物語 第25話「渡世人」 脚本 内海一晃・東條正年 監督 黒田義之原点に戻り『座頭市』らしいお話。聖天一家の新三(蘭兵衛)と銀平(新克利)は徳兵衛親分の仇を討つため座頭市を追う旅に出る。同じく旅に出た銀平の妹で新三の許嫁・おそで(真木洋子)は子犬に追いかけられていた按摩を助ける。按摩は市と名乗ったため座頭市と疑うが、全国に名を轟かせている伝説の渡世人にしてはあまりにも情けない姿。とりあえず銀平が泊まっている宿へ市を連れて行くがやはり座頭市ではなさそう。その頃、徳兵衛と兄弟分だった黒馬の勘兵衛(イマケン)の許へ坂戸屋の重吉(ラッパの源さん)が訪ねる。重吉は聖天一家の縄張りを狙っていたが新三と銀平が邪魔だった。そこで座頭市に二人を始末させ聖天一家の乗っ取りを画策する。新三は銀平と合流。土地の親分である勘兵衛に挨拶をしないと不味いが、徳兵衛が死んで一番喜んだのは勘兵衛だった。それでも仁義を切らないといけないのが渡世人のルール。その頃おそではやくざたちを一掃する市を目撃する。市は「座頭市」だった。知らせを受けて新三と銀平は駆けつけるが真面目なので仁義を切ってご挨拶。明け六つに宿場外れの庚申塚で果し合いを申し出る。「そうと決まりゃ明け六つまでまだ時間はある」と市は二人に酒を勧める。市は自分が斬られればそれで良し、しかし二人が斬られたあと聖天一家は誰が継ぐのかズバリ指摘。聖天一家が今や新三と銀平しかいないことを知っていた。そこへ勘兵衛たちが現れ、二人に「挨拶おせーよ」と説教。市が始末したやくざたちが勘兵衛の子分だったことから市を挑発する。しかし二人はやっとの思いで仇の「座頭市」を見つけたので見逃してほしいと頭を下げる。重吉はそんな二人を渡世人の鏡だとほめちぎる。市はおそでに徳兵衛を斬った理由を打ち明ける。徳兵衛は按摩稼業をしている親子から絣を取り、目の不自由な娘を人前で手籠めにしようとしたので斬ったのだった。「そんな野郎でも二人にとっちゃあ盃をもらった親分。命を懸けて弔いしなくちゃならねえ。この渡世・・・ホントに嫌な渡世ですねえ」。二人は徳兵衛の評判があまりにも良くなかったため、せめて自分たちは渡世の筋を通そうと思っていた。しかしおそでには二人が市には敵わないことが分かっていた。そんなこんなで約束の明け六つ。いつまで経っても市が姿を見せないため銀平は様子を見に行くが、偶然重吉らの本心を知る。逆上して斬りかかるが返り討ちに遭ってしまう。そこへ市が現れ下っ端瞬殺。銀平は足を洗っておそでと一緒になるよう新三に伝えてほしいと頼み「頼むから新三を斬らないでくれ。頼むよ、お願いしますよ」と言って息を引き取る。市は新三に合流すると重吉&勘兵衛チームを皆殺し、銀平の仇を取る。そして新三は市を斬ろうとするが、市から銀平の遺言を聞く。「渡世上の義理で俺とやり合うか、それとも銀平さんの遺言どおり堅気になるか」。新三は刀を捨て、立ち去る市に声を掛けるが「俺のような人間の行き先なんか聞くんじゃねえ!今後どこで面あわせても声なんぞ掛けないでおくんなさいよ」。お・わ・り次回感動の最終回。
2021年05月18日
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ガヴァドンA座頭市物語 第24話「信濃路に春は近い」 脚本 犬塚稔・内海一晃 監督 安田公義ほのぼの娯楽編。映画『座頭市喧嘩旅』のセルフリメイクらしいです。梅の花が咲いて市も春が近づいていることを体感。早速お宿へチェックインしようとするが、絹問屋・鳴海屋のお嬢様一行が貸し切りでご宿泊とのことで断られてしまう。そのお嬢様・お美津(マゼラン星人マヤ)は大勢のお供を連れて善光寺参りから帰る途中。宿の向こうにそびえる山のふもとに自分を可愛がってくれた乳母のお梅が住んでいる。しかし今は身体を壊しているらしい。その話を番頭の忠助から聞いてお梅に会いたくなる。翌朝、お美津は宿を飛び出しお梅のいる塩沢村へ一人で向かう。実は忠助はやくざと結託してお美津を誘拐、鳴海屋から金をせしめようと企んでいた。それとは別に安彦の島吉&お信カップルもお美津を狙っていた。道中でお美津は市と知り合う。世間知らずのお美津から「お前」呼ばわりされてカチンとくるが、どうしても塩沢村へ行って乳母に会いたいピュアな気持ちにトゥギャザーすることに。山奥なのに「トイレはないの?」「何か食べ物を買ってきて?」などナチュラルな要求を連発。市が用意した巨大おにぎりを差し出すと「お箸はないの?」とボケる始末。そんなこんなで塩沢村に到着するが、既にお梅は亡くなっていた。帰り道、足を抑えてうずくまっている女を発見。お信だ。胡散臭さを放っていたため市は素通りしようとするが、お美津の世間知らずパワーに負けてお信を介抱することになる。お信は市の正体は「座頭市」で、悪党の間でも評判の札付きだとお美津に吹聴する。しかしお美津はピュアなので「座頭市」は別人だと信じている。そして市のために菜の花を摘んでくる。ただし百姓の畑から無断で。市は「お百姓さんとこ行ってどうもすいません、ごめんなさいそう言って謝って来なさい」と言うが「だっていっぱい咲いてるんだもの。お金を払えばいいじゃない。市さん払ってきて」とスパーク。本気で謝るつもりがないお美津に市マジ切れ。お美津はお信と行動を共にする。一方、市はお美津の周囲をうろうろしているやくざたちを追い払う。そんなこんなでお美津は駕籠留の留五郎親分(ブラ平)の許へ。やくざたちも留五郎に泣きついて野党連合結成。ようやく状況が飲み込むが時すでに遅し。武闘派子分の仁三郎(村上隊長)に往復ビンタを食らう。しかし野党連合あっという間に崩壊。市は留五郎の許に殴り込んでお美津を助け出す。ついでに留五郎以外全員皆殺し。その隙に島吉とお信にお美津が奪われる。さらに島吉はお信を殺して儲けを独り占めしようとするが、市に斬り捨てられる。その姿に圧倒されるお美津。そこへお供の連中が駆け付け無事を喜ぶ。気がつくと市はもういない。「市さん、ごめんなさい…ごめんなさい!ごめんなさい!」。お・わ・り
2021年05月17日
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あなたの「夢」をあきらめないで! 座頭市物語 第23話「心中あいや節」 脚本 星川清司 監督 勝新太郎大雪の福井でロケ。重い、暗い、寒いの超絶映像。映画と同じ35mフィルムで撮影。『座頭市』である必然性がないと勝新が認めるほどドラマ重視。シリーズ最大の傑作。市は瞽女のおさわ(浅丘ルリ子)とおさわの面倒を見る少女・おとよ(吉沢京子)と旅を続けていた。三人が到着した宿にはとある大庄屋の息子・佐八(松平健・新人)が待ち構えていた。佐八は地位と妻子を捨てておさわを追いかけてきたのだ。瞽女には恋愛御法度という厳しい掟があり、破った者は「はなれ瞽女」として仲間外れにされる。おさわは「はなれ瞽女」だった。その夜、宿でおさわのライブが開催される。超満員の観客は迫力の生演奏にノリノリ。ライブは成功に終わるが、客の中に加平次(石橋レンジ)の姿があった。市はおとよからおさわと佐八の経緯を聞く。おとよはそれでもおさわについていくつもりでいる。おさわの演奏に魅了された市もついていきたいぐらい。しかし「嫌なことが起きなければいいけど・・・」とおとよは気にかけていた。翌朝、市はおさわたちに別れを告げる。そして入れ替わるように佐八が旅を共にする。おさわはかつての瞽女仲間で「はなれ瞽女」になっていたおきくと再会する。おきくは村の男と一緒になったがすぐに別れ、別の男と暮らすようになったものの「はなれ瞽女」として世間から差別を受けていた。その後、授かった子どもを堕ろし、身体も衰弱し、乞食同然の生活を送っていた。もう一度おさわのあいや節を聴きたいと、おさわが来るのを待ち続けていたと話す。おきくはおさわはあいや節を聴きながら赤ん坊の幻覚を見ると雪の中で息を引き取る。旅を続ける三人の前に加平次が現れおさわを殺そうとするが、市が駆け付けたことで事なきを得る。その後もおさわは「はなれ瞽女」ということで門付けをしても追い払われ、泊めてくれる宿もない。おさわを「はなれ瞽女」にさせたのは佐八の父親・作衛門(加藤嘉)だった。佐八は男女の仲でなくても構わない、おさわの傍にいたいと思うようになり何もかも捨てた。おさわも同じ思いだったが佐八の傍にいることが怖く、むしろ遠く離れている方が安心して一緒にいられるような気がしていた。加平次はおさわを殺すために作衛門が雇った殺し屋だった。ある日、作衛門は佐八とおさわの仲を許し二人を迎え入れたように見せかけて、佐八の嫁と赤子を引き合わせる。佐八は「やっぱり納まるところに納まるのが一番だ」と呟き作衛門は安心する。一方、市は佐八との仲が認められたことを素直に喜び、おさわを祝福する。おさわから「じゃ明日・・・」と声を掛けられるが胸騒ぎを覚える。おさわと佐八は小屋を抜け出していた。市は二人を追う加平次を激闘の末に仕留める。翌朝、浜で死んでいるおさわと佐八の姿があった。吹雪の中、愕然とするおとよ、佐八の妻、作衛門、市。お・わ・り
2021年05月16日
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焼肉とビール。座頭市物語 第22話「父と子の詩」 脚本 高橋二三・宮嶋八成 監督 黒田義之『兵隊やくざ』コンビ復活。ただし激突はなし。黒田義之の演出が冴えまくり。ハイテンションの田中邦衛も見もの。市は河原で一人ぼっちで遊んでいる少年・千之助と知り合い、今夜の宿を探してもらう。その途中、百姓をいじめるやくざたちを懲らしめる。市の姿に惚れ惚れした千之助は自分の家に泊まるよう勧めるが女の履物があったため下野屋に案内する。二人は縁日に出かけるが、そこで源三一家の横暴を見かける。やくざには用心棒がついていた。下野屋(マロン製菓の大杉社長)の娘・お春(高沢順子)によると用心棒は千之助の父親・黒川鉄次郎(新田雄作)で、元八州見回り役だった。さらにお志乃という妾までいる。そんな父親が情けなく涙を流す千之助に市は添い寝をする。ある日、下野屋は源三親分(田中邦衛)に二百両の借金をする。口約束で構わないと言う源三にきちんと証文を交わすことを提案。暮れ六つまでに返せない場合、下野屋の土地と建物「それから看板娘のお春ちゃん」「え?」「洒落だよ洒落」と言われるが、馬鹿正直の下野屋は証文にお春もかたに渡すと書いてしまう。源三はエロ役人の中沢(スガカン)とグルだった。こんなに話がうまく進むとは。楽しくて笑いが止まらない邦ちゃんとスガカンではなく源三と中沢。下野屋は約束通り暮れ六つまでに二百両を返しに伺うが、源三は留守だった。その夜、改めて源三に借りた金を返済するが、とっくに暮れ六つは過ぎているためアウト。「暮れ六つの鐘は鳴ったなあ~?」。下野屋の土地と建物は源三が、お春は中沢がゲット。絶望した下野屋は首を吊ってしまう。市はお春の後見人になると証文を取り戻すため源三とさしで勝負する。市が「座頭市」と知ると源三は態度を一変、下手に出るが勝負に応じる。結果は市の勝ち。市を酒宴に招いたもののガバガバ酒を飲んで言いたい放題の市にぶち切れ。「食べる前に飲む!叩き殺せ!」と子分たちに市を襲撃させるが返り討ちに遭う。源三は手助けしなかった鉄次郎にぶち切れるが「座頭市は俺が斬る」と聞いてご機嫌。しかし百両を要求される。鉄次郎は心配するお志乃に「俺は今夜限り今までの自分と別れる。お前とも」と言って立ち去る。お志乃は源三が鉄次郎に百両を払うつもりがないこと、千之助を人質にとることを立ち聞きしてしまう。その後、鉄次郎を訪ね惚れ直したと話す。「あたしは連れてってくれないんでしょ?千ちゃんは連れてくんでしょ?いいね親子って」。源三の子分たちに斬られながらも鉄次郎に源三一家の企みを告げると息を引き取る。鉄次郎は源三一家に殴り込むと一人残らず叩き斬り千之助を助け出す。障子越しにその様子を聞く市。旅立つ鉄次郎・千之助父子。橋の下で市は父子のやり取りを確かめていた。お・わ・り
2021年05月14日
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暑い。 座頭市物語 第21話「湖に咲いたこぼれ花 」 脚本 高橋二三・中村努 監督 井上昭市は男と女が囁き合っているところに遭遇する。「いつまでもこうしていたい」「愛してる」だの。男はとある店の手代・仙太郎(林与一)、女は豪商の娘・お妙。仙太郎は店の金に手を付けてしまったため首が回らない。いっそ死んであの世で一緒になろうと心中を図る。市は二人を助けると路銀を与える。涙ながらに感謝する仙太郎。その夜、市は宿場女郎のおゆき(小川知子)と知り合う。おゆきは身体を壊した女郎仲間に代わって客を取ろうとするが、オーナーの五兵衛(ロボット長官)に「勝手なことすんな!」と咎められる。そこで市が客に立候補しその場を収める。おゆきには三年待てば迎えに来てくれる男がいた。男の名前は仙太郎。その頃、仙太郎はお妙を連れて鳴滝の岩蔵親分(X星人)の許へ。岩蔵はお妙を預かり、仙太郎に五十両の大金を与える。年季の三年経てば迎えに来いと三人涙涙。お妙は仙太郎に自分だと思ってほしいと櫛を渡す。「よろしいんですか?ああ~お妙さんの匂いがする。クンクン」。その正体は、言葉巧みに女を騙しては女郎屋に売りつける超極悪女衒・お涙の仙太郎だった。しかも岩蔵もグル。宿場女郎が産み落とした捨て子の仙太郎をここまで育てたことを恩に着せようとする岩蔵に「そいつは言いっこなしだぜ」と本気で怒り出す仙太郎。そのオーラにビビる岩蔵。ある日おゆきは偶然仙太郎と再会する。「やべ」と思いながらも適当に取り繕う仙太郎。買ってきたと偽ってお妙の櫛を与え「よく似合うじゃねえか~」「うれしい~」と二人感激。のちに林与一と小川知子は結婚&離婚する。これ常識。おゆきは市に仙太郎を紹介する。市は仙太郎が先日心中を図ろうとした男だと気づく。「うれしい時にこんなこと言うのはなんだけど、あの人はよしたほうがいいんじゃないですかねえ」。あとで嫌な思いをするに違いないとおゆきに忠告する。おゆきは仙太郎を追って岩蔵一家を訪ねる。お妙はおゆきが挿している櫛が仙太郎に与えたものと似ていることが気になる。お妙は権現様で買ったものだと嘘をつく。そんなこんなで市は岩蔵から女郎たちの証文を脅し取ると女郎たちを解放する。仙太郎の正体に薄々気づいたおゆきの気持ちは微妙。怒り心頭の岩蔵一家はハイパー武装で市を襲撃する。その間に仙太郎はおゆきを連れ出す。別の土地へ行って、藁ぶきの小さな家を建て、庭にはきれいな花がいっぱい咲いている、ほっかほかのご飯に湯気の立った味噌汁、そこには俺たちの子どもがいて。「決して離さないよ」。仙太郎のトークにうっとりするおゆき。そこへ岩蔵一家を皆殺しにした市が現れる。「もう話しちゃいけねえぞ。それ以上嘘をべらべらと」。仙太郎瞬殺。「なんてことするのよ!あの人は嘘なんか言ってないんだ!本当のことを言ったんじゃないか!あんたなんかに・・・あんたなんかに!」。気がふれたおゆきは仙太郎の髪を櫛ですき続ける。お・わ・り
2021年05月14日
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フォービューティフルヒューマンライフ。座頭市物語 第20話「女親分と狼たち 」 脚本 高橋二三 監督 森一生何でこんな変てこなキャスティングしたんだろう?と思いながらもほぼ勝新不在のエピソードのため、芝居のできる役者でがっちり固めたのではないかと思います。市は恩を受けた亡き親分の命日を思い出し、狩場一家へぶらり訪問。狩場一家は後家の女親分・お蝶(ミヤコ蝶々)が孤軍奮闘で仕切っていた。隣町では松葉屋一家の若親分・松五郎(佐藤けい)がのさばっていた。狩場一家と松葉屋一家は兄弟分の盃を交わすほどの仲だったが、松五郎に代替わりして以来やりたい放題。そのためお蝶が睨みを利かせパワーバランスを保っていた。堅気の衆に迷惑を掛けてはいけない。松五郎の妹・お妙(グレートサタン)はお蝶の息子・幸助(山本けい)とは許嫁だった。お妙はお蝶と共に江戸へ飾り職の修行に出ている幸助の帰りを待ちわびていた。そしてお蝶は早く一家をたたんで堅気の暮らしをしたいと思い、子分たちにも堅気になることを積極的に勧めていた。一方、松五郎は狩場一家の縄張りを狙っている。そんな大映テレビ的な関係。ところが幸助は立派なやくざになっていた。そして帰ってきて早々松葉屋一家の連中を斬りまくって先制攻撃。お蝶ぶち切れ。子分たち大歓迎。お妙ショック。松五郎は狩場一家に喧嘩状を叩きつける。お蝶が保ち続けてきた均衡が崩れてしまった。そんな松五郎もお蝶から教わったやくざの仁義は頑なに守っていた。お蝶だけには歯向かう気もなかったが、子分たちは無断でお蝶を襲撃。市に助けられ一命をとりとめるが、お蝶は幸助と松五郎を大人しくさせるため斬られるつもりだった。松五郎激昂、子分たちをぼこぼこに鉄拳制裁する。市は松五郎にそろそろ水に流すよう仲裁するが時すでに遅し。子分たちは市を襲撃するが全員返り討ちの皆殺し。松五郎と幸助はさしで勝負する。激しい斬り合いの末、幸助が松五郎を斬る。市はそのことをお蝶に報告する。「これで良かったんですよね?」「いいんですよ、これで。でも私は一人ぼっちになってしまったんですね」。そしてお妙は「幸助さんの帰りを毎日毎日待ち暮らしていたほうが幸せでした」と市に話す。お・わ・り
2021年05月14日
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蕎麦よりキミのほうがよっぽど伸びとる! 座頭市物語 第19話「故郷に虹を見た」 脚本 池田一朗・東條正年 監督 井上昭仕置人ではなく料理人の壮吉(中村主水)はやくざを次々叩き斬る市を目撃する。子どもたちとのふれあいほのぼのシーンを挟んだのち、市に鯉の活き作りを『ヒロシのぼっちキャンプ』風にご馳走する。生きたまま手際良く捌かれた鯉の刺身に市はちょっとだけ引くが、人間を斬るのとは訳が違うと言い返される。しかしまいうー。壮吉は料亭「ふくべ」に行くよう勧める。江戸でも食べられないようなグルメが味わえるぜ。しかし「ふくべ」の評判は超最悪。師匠である父親・仁平(浜村純)は身体を壊し、妹のお志津(真野響子)が面倒を見ていた。仁平は今更壮吉が戻ってくるとは思っていない。お志津は壮吉が弟の清次(河原崎健三)を庇っていたことを知っていた。市は仁平に勧められ「ふくべ」で飲み食いしていたが、騒々しいだけで何だか酒も女も不味いなあ。オーナーも岩五郎親分(織本順吉)に変わりゲスい店になっていた。岩五郎は市が「座頭市」と知ってやたらボディタッチ。肩をポンポン叩く。初対面なのにフレンドリーすぎる岩五郎に市イライラ。気分を害して店を出ていく。壮吉と再会すると文句を言う。「ふくべ」は元々壮吉の家族が経営していた店だった。腹違いの弟・清次の人殺しの罪を被って三年間板前修業の旅に出ていたが、その間に「ふくべ」は岩五郎親分に乗っ取られていた。自分が犠牲になれば家族が幸せになれると思っていたが現実は厳しかった。そんな生真面目な壮吉に市がカウンセリング。その頃、岩五郎は座頭市を取り込もうと躍起になっていた。壮吉は密かに清次と接触。清次の博打の借金で「ふくべ」が岩五郎に乗っ取られたことを知る。しかも借金はまだ残っている。岩五郎はお志津を差し出せと清次に迫る。さらに邪魔な壮吉を殺すことまで指示する。そのやり取りを市は立ち聞きしていた。そんなこんなで壮吉は仁平と再会。黙って出て行ったことを涙ながら詫びる。一方、清次はお志津を岩五郎に差し出す。そこへ市が乱入。お志津を救い出す。もちろん岩五郎以下全員皆殺し。その頃、壮吉は真面目一辺倒では生きていけないと言う青次を鉄拳制裁。止めに入るお志津。壮吉は明日から三人で出直すことを誓う。その様子を確かめた市はそっと後にする。お・わ・り
2021年05月13日
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振り向けば小さな昨日。座頭市物語 第18話「すっとび道中」脚本 池田一朗 監督 黒田義之『走れメロス』的エピソードでかつハッピーエンド。面白さの水準は高いが物足りなさが残る。お笑い要員でゲスト出演した海原千里(現・上沼恵美子)万理のさっぱり面白くないギャグが見もの。道を進む市に子どもたちは右に進むと穴があると声を掛けるが、子ども好きの市にしては珍しく無視。右へ進んだところスポンと穴に落ちてしまう。「子どもはホントに正直だなあ」「按摩さん右に穴があるって言ったのに右も左も分からないのかい?あははは」。穴に落ちた市の頭の上をダッシュで走り抜けたのは島帰りの清太郎(中村賀津雄)。清太郎は松川の大吉親分の許に潜り込むとあっという間に親分を刺殺。追手から逃れたものの脚を斬られてしまう。市は清太郎を助けると湯治場へ案内する。しばらく逗留して傷を治すよう勧めるが、清太郎は暮れ六つまでに戻らないといけないと話す。そんな会話を交わしながら湯船に浸かっていると他の客たちが一斉に斬りかかってくる。市湯船に忍ばせていた仕込み杖で瞬殺。温泉が血で真っ赤に染まる。市が噂の「座頭市」と知った清太郎は今回の経緯を打ち明ける。旅の途中で知り合った女・お初(横山リエ)と意気投合、一緒に旅を続けるが、沼田の安五郎親分に博打の借金のかたに取られてしまう。そこでお初を取り戻す代わりに敵対する松川の大吉親分殺しを引き受けることになった。期限は明後日の暮れ六つまで。つう事情で清太郎は急いでいた。安五郎は半信半疑だったが清太郎は仕事を終えて戻ってくるかもしれない。そうなるとお初を渡さないといけない。それはもったいない。一方お初は脱走を試みるが、見つかってしまい屋根裏部屋に監禁されてしまう。そんなこんなで清太郎は市の手助けを受けながら戻ってくる。早速安五郎に仕事を報告するが、大吉親分の首を持ってこない以上信用できないと突き返される。そこへお初が崖から身投げして死んだとの知らせが入る。清太郎たちは現地に向かうが、新品の下駄がきちんと揃えてあり不自然。安五郎に詰め寄るがボコボコにされ屋根裏部屋へ。そこには縛られたお初の姿があった。清太郎の目の前で安五郎がお初に襲い掛かろうとしたところ、市が訪ねてくる。恩義のある大吉親分が清太郎に殺されたと聞き、引き渡しを申し入れる。安五郎にとって渡りに船、市に引き渡された清太郎は市に斬り捨てられる。しかし痛くない。市は清太郎に何度も「死んでろ…死んでるんだぞ」と囁く。安五郎の許に戻り、居合の技を見せて脅すとお初を引き取ろうとする。そこへ清太郎が駆け付け、市と共に安五郎たちを斬りまくる。清太郎とお初は市に別れを告げる。お・わ・り
2021年05月12日
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追いかけようぜ とことん遠く 他の奴には見えない星を座頭市物語 第17話「花嫁峠に夕陽は燃えた」 脚本 山田隆之 監督 森一生前回がおしっこちびるぐらいハードだったため今回はスーパーマイルド。役人と目明したちに追われる二人組の百姓。そこに浪人・辻孫兵衛(井川比佐志)が自分を雇えと現れて契約成立。早速二人組の百姓を叩き斬る。たまたま通りかかった市は音だけで峰討ちと峻別する。二人は直訴状を持っていた。市は矢場で孫兵衛と再会する。孫兵衛はこの町から早く出ていくよう忠告する。その後、市は三年ぶりに庄屋与左衛門の許を訪れる。今日は与左衛門の娘おちかが嫁入りする日だった。与左衛門とおちかは市の来訪を大歓迎。おちかは幼少の頃、病弱だったが市の施術で体力がつき、以来市との交流が続いていた。市もおちかを祝福する。「あたくしにもよーく見えます。きれいな花嫁さんだ。まるで人形のようでございますね」。おちかは大切にしていた手製の花嫁人形を市にプレゼントする。相手は隣村の百姓・峯吉(霧島五郎)。その花嫁行列に代官の磯崎源之丞(宍戸錠の弟)一行がすれ違う。エロい磯崎はおちかをチラ見した瞬間ゲットしたくなる。その手始めに仲人役を買って出る。さらに祝言は代官所で盛大にやると宣言。嫌な予感。そのやり取りを孫兵衛が見ていた。そんなこんなで磯崎は「今から花嫁になる心得を教える」とおちかにエロ宣言。そのやり取りを孫兵衛が見ていた。しかし失敗に終わったのか祝言の場に乱入。逆ギレして全員出て行けと怒り心頭。さらに峯吉を連行。直訴状を持っていたのは峯吉の兄だった。磯崎は不当な年貢を取り立てていることを揉み消そうとしていた。抵抗したため峯吉は斬られそうになるが、孫兵衛が現れ「こ奴の始末は俺がつける」とボコボコにして牢屋にぶち込む。磯崎の取り立てを恐れる村人たちは与左衛門におちかを代官所へ引き渡すよう訴える。自暴自棄になったおちかは川へ身を投げる。おちかの後をつけていた市は川へ飛び込み助けようとするが、逆におちかに助けられる。そのやり取りを孫兵衛が見ていた。市はおちかを屋敷に連れ戻すと残っていた米でおにぎりをこしらえる。ただしものすごく不細工。例えるならジャイアンシチュー風。そのおにぎりでおちかと腹ごしらえ。村人たちはまだ与左衛門にしつこく迫っていた。揺れるおちかに市は「峯吉さんのお嫁さんになるまではどんなことがあってもここから動いちゃならねえ」と諭す。「自分の夢を壊すことはしちゃいけねえよ」。そんなこんなで峯吉の公開縛り首が決定。しかし市が救出、磯崎の屋敷に向かう。磯崎は調査に訪れた関八州役に与左衛門こそが年貢米を横領していると説明するが、そこに二人組の百姓とおちかを連れた孫兵衛登場。孫兵衛は公儀隠密だった。市と孫兵衛は磯崎たちを斬り捨てると花嫁行列を見送る。市は夕陽の中、花嫁人形を手に旅を続ける。お・わ・り
2021年05月10日
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ちょっちちょっちちょっち。座頭市物語 第16話「赤城おろし」 脚本 直井欽哉・原田順夫 監督 勝新太郎恐ろしいほど地味で救いようのないお話。枯れた風景を延々映し出す勝新監督の映像美。明確な悪人は登場しません。市は完全に脇役。そのためいつもの豪快な立ち回りもない超異色作。凶作に苦しむ村人たちのために国定忠治(辰巳柳太郎)は代官を斬ると米蔵を解放し、赤城山に立て籠る。村人たちは忠治に感謝をしていたが、立て籠もりが長期化するにつれ迷惑に感じるようになっていた。目明しの勘助は忠治を追っていたが、甥の浅太郎(梅宮辰夫)が忠治と盃を交わしていたため仲間内では複雑な立場だった。ある日、忠治は密かに赤城山を降りて愛人のお町(池玲子)に会いに行く。忠治が留守の間、お町は兄と同居していた。忠治は年老いているがお町への愛情は変わらない。「お前えは俺の命なんだぜ。俺はお前えを食っちまいたいてえほど・・・好きなんだぜ」。目明したちには忠治の行動は筒抜け。周囲を捕り方に囲まれていた。そこに勘助がやって来て縄張りを荒らすなと大騒動になる。その隙に忠治に赤城山への抜け道を教える。道を知っているのは勘助と忠治だけだ。忠治はお町に必ず帰ってくると言って逃走、さらに駆け付けた市も捕り方を斬りまくって手助けする。勘助は市を自宅に招待する。二人とも忠治に恩義を受けていた。市は忠治を逃がした勘助に感心していたが、勘助はお咎めを受けないうちに十手持ちを返上すると言う。今や落ち目になった忠治を憂いていた。忠治は今回の一件は朝太郎が密告したと疑う。朝太郎は疑いを晴らすため勘助を訪ねると忠治に詫びを入れるよう迫る。勘助は女に入れ揚げて落ち目になったと忠治を批判する。その一言にブチ切れた浅太郎は咄嗟に勘助を斬る。市は浅太郎に事の真相と、勘助が斬られるつもりだったことを話す。浅太郎を怒らせたのはためらわずに斬らせるためだった。朝太郎は泣き崩れ堅気になることを誓う。翌朝、市は風呂敷包みを手にして赤城山の忠治を訪ねる。市は忠治のことを神様のように崇めている。そんな日本一の大親分が何故人の心を見抜けなかったのか?市は風呂敷包みから勘助の首を差し出す。「お前え何が言いてえんだ?」「親分さんを助けるために逃げ道を教えて下さった勘助さん、なんでこんな姿にならなくちゃいけねえんですかね。勘助さんは親分さんに夢を託して喜んで死んでいきやした」。忠治は市を斬ろうとするが刀を跳ね返される。「斬らなくちゃならねえのはお前さんの心の中じゃありませんか?」。しかし市も忠治を斬ることができなかった。「眩しいばかりに輝いているおてんとさんは沈む時は綺麗な夕日で沈んでやっておくんなまし」と引退を勧める。忠治は子分たちを残して潔く赤城山を下りる。そしてお町にも別れを告げる。お町と同居していた男は内縁関係で兄ではなかった。忠治はそのことを咎めずお町を幸せにしてやってくれと言って立ち去る。涙を流し続けるお町。その後、忠治は磔獄門となって晒される。それが忠治だと感じ取った市は涙を堪えながら旅を続ける。お・わ・り
2021年05月09日
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冷蔵庫に置いてたプリン食べたの誰? 座頭市物語 第15話「めんない鴉の祭り唄」 脚本 直井欽哉・原田順夫 監督 森一生ゲスト松坂慶子。『ウルトラセブン』から6年。エライ美人になってます。まだ22歳。甘酒屋の娘役なのに色気あり過ぎ。市は一攫千金を狙う鬼神一家のやくざたちから襲撃されるが返り討ちにする。唯一卯之吉(宇宙仮面)だけ助かり命乞いをする。卯之吉は武州で甘酒屋を営んでいるが、病気の妻と幼い子どもを養うために金が必要だった。そこでやくざの助っ人を買って出たが、武州に戻って堅気になるつもりだった。市は自分の首に懸かった金と同じ十両を卯之吉に手渡すが、浪人の犬上に斬り殺され十両は奪われてしまう。三ヶ月後。卯之吉が営んでいる甘酒屋を訪ねるが卯之吉の姿は無かった。病床の女房は市を帰ってきた卯之吉と思いこんだまま息を引き取る。市は残された息子の正太と卯之吉の妹・お糸(松坂慶子)の面倒を見るため、しばらく滞在することにする。正太はすっかり市に懐いている。その後、市は土地の親分・高萩一家の万次郎親分(西村真琴博士の息子)を訪ねて草鞋を脱ぐ。その子分・伊太郎(直次郎)は幼馴染のお糸に「ホ」の字だネ。お糸に簪をプレゼントするが、お糸は伊太郎がばくち打ちだということに引っ掛かっていた。ばくち打ちの女房にはなりたくない。渡世人は故郷を捨てるか、命を捨てるか。一生夫婦でいられることはない。市には身につまされる話だった。その後、市は万次郎親分の屋敷に住み込んで巻き割り、掃除と大忙し。手先が器用な市を万次郎親分は感心する。殺気や凄みを感じていたがそれ以上の詮索はしなかった。そんなこんなで鬼神一家の連中が市を追って卯之吉の店をぶらり訪問。お糸に卯之吉は按摩に斬られて殺されたと吹聴する。さらに市が高萩一家に草鞋を脱いでいると知り、日高一家に助っ人を依頼する。万次郎親分は卯之吉を殺していないと言う市を信用し、鬼神一家らを叩き返す。みなしごだった伊太郎にとって万次郎親分は親同然。万次郎親分を揉め事から守るため市に斬りかかる。市は伊太郎とお糸に卯之吉とのいきさつを話す。そこに鬼神一家に雇われた犬上が現れる。犬上は正太を斬ろうとするが、すかさず市が庇い腕に傷を負う。犬上が脇差にぶら下げていたお守りは卯之吉と同じ物だった。市はお糸に改めて卯之吉を斬っていないと話す。今まで散々命を狙われてきたが自分から刀を抜いたことは一度たりともない。お糸は市の話を信じる。市を始末すれば卯之吉殺しの罪は揉み消しできる。犬上と鬼神一家の目論見を知った伊太郎は単身挑む。伊太郎から真相を聞いた市は犬上を瞬殺、正太とお糸の仇を取る。その後、堅気になった伊太郎はお糸と所帯を持ち、甘酒屋の亭主になる。早速作った甘酒を市と万次郎親分にごちそうするが酷い味に皆苦笑い。市は別れを告げると正太に見送られ旅を続ける。お・わ・り
2021年05月06日
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プリン食べたい。 座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」 脚本 星田正郎 監督 勝新太郎映画のような仕上がり。『傷だらけの天使』で忙しい岸田森もゲスト出演。『マッハバロン』と『日本沈没』のナレーションもやってるのに役作りで変な声出して大丈夫か?と昭和49年の年末を心配。渡世人たちに追われていた市は駕籠に乗って逃げるが女とぶつかってしまう。女は赤ん坊を抱えていた。急な腹痛で苦しがっていたため女に駕籠を譲るが、渡世人たちに市と間違えられ殺されてしまう。道中手形と借用書から名前はおとよと分かる。夫の宇之助(オオヤマキャップ)は旅先で金に困りおとよをかたに五両借金していた。その後おとよは働いて借金を返済し、赤ん坊と一緒に宇之助のいる信州へ戻るところだった。市は赤ん坊を送り届けることにするが、赤ん坊の世話に苦労する。乳を欲しがって泣き止まない。市は自分のおっぱいを吸わせるが乳は出ない。茶屋のばあさんからアドバイスでおむつを交換したり、お湯に入れたり。その様子を掏摸のお香(大谷直子)が楽しげに見ていた。そんなこんなで市は襲ってきた渡世人たち六人のうち二人を斬る。リーダーの和平次(岸田森)は森進一みたいな声を出して撤退。風呂でさっぱりした後、赤ん坊を連れて賭場へ。ボロ勝ち。ついでにいかさまも見破り市の完勝。賭場にはお香もいた。市は浪人に追われていたお香を助けるが、お香は市から財布を抜き取ろうとする。しかし財布には紐が付いていた。市はお香に赤ん坊を送り届けるまで一緒に面倒を見てほしいと頼む。そんなこんなでまたしても和平次たち襲撃。市は赤ん坊を送り届けるまで待ってほしいと頭を下げるが和平次ブチ切れ。市もブチ切れで滅多斬り。そんなこんなで到着。市はお香に手当てを渡そうとするが、お香は受け取らず怒り出す。市に惚れていたのだ。その後、市は宇之助の許を訪ねるが、なんと土地の大親分になっていた。繭の仲買をしていたはずだが、そんなこともしていたとさらっと受け流す。しかし、おとよについては知らぬ存ぜぬ。道中手形と借用書もポイ。金を強請り取ろうとしていると思い市を叩き出す。その後、和平次が現れ、赤ん坊を連れてきた男は座頭市だと森進一のような声で知らせる。和平次はかつて市に喉を斬られたため森進一のような声になってしまった。以来市を狙い続けていた。和平次は宇之助に手を貸してくれと頼む。そのことを立ち聞きしたお香は市に知らせる。市はお香に赤ん坊を寺に預けるよう頼む。一緒に旅を続けるつもりのお香は峠で待っていると伝える。宇之助&和平次の極悪コンビと対決する市。大八車と松明で市に襲い掛かる子分たちを滅多斬り。和平次もぶった斬られて絶命。宇之助は命乞いするふりをして斬りかかるが瞬殺。その様子を赤ん坊を抱いた寺の和尚が見届けている。お香は約束の峠で市が来るのを待っているが、その後ろを市が通り過ぎて行く。真っ赤な紅葉に覆われた山道。お香は気づかないまま。お・わ・り
2021年05月02日
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宇宙に平和が来るまでは。。。座頭市物語 第13話「潮風に舞った千両くじ」 脚本 直居欽哉・原田順夫 監督 井上昭勝新多忙のせいかゲストの原田芳雄中心にお話が進む。酔っ払った男(原田芳雄)が道の真ん中で寝ているため通行の邪魔。市は男を介抱する。男は寝言で五郎蔵をぶっ殺すと言っている。腕に入れ墨が入っているため島帰りらしい。男の名前は勝浦の新助。名前の通り勝浦の出身。勝浦と聞いて市は潮の香りがすると言って懐かしがる。新助は介抱してくれた礼に紙切れを渡す。市には何だか分からない。茶店で聞くと成田山の富くじだった。さらに駕籠かき連中に富くじを見せると千両の当たりくじだった。こんなものをもらう訳には行かないと市は勝浦へ向かう。新助は三年ぶりに妹のおはつと再会する。新助にはおはま(赤座美代子)という女房がいたが姿がない。おはつはこの土地から出ていこうと言う。勝浦一帯を仕切っているのが五郎蔵親分(小池朝雄)。新助は五郎蔵親分の許へ挨拶に伺う。五郎蔵親分は新助が島送りになっている間、おはまに小料理屋を出すなど面倒を見ていたというが二人はデキていた。新助はそのことを知っていた。おはまにとって今や新助は煩わしい存在でしかない。市は勝浦へ向かう途中、子どもたちと凧あげに興じたりしてほのぼの一人旅。そんなこんなで新助と再会。当たりくじを返そうとするが、新助はやったものは受け取れないと突き返す。市も貰う訳には行かないと押し問答。その頃、五郎蔵親分は子分の岩松(阿藤海)と悪の相談中。おはつを餌にして代官の佐上(金田金男の父親)を抱き込む予定だったが新助が戻ってきた。どうしよう?そこへ市がぶらりとやってくる。五郎蔵親分は昔馴染みの市に邪魔者を片付けてほしいと頼む。市は相手が新助と知ってびっくりする。ついでに五郎蔵親分の紹介でおはまを按摩しながら当たりくじの一件で困っていると思わずポロリ。それを聞いたおはまは新助の許へダッシュ。新助に当たりくじを受け取るよう勧めるが、新助はぶち切れて反対。そんなこんなで岩松は兄貴分の辰三(山中隊員)と一緒におはつを拉致、代官の佐上に差し出す。萌え萌えの佐上からおはつは何とか逃げ出し、入れ替わるように新助が乗り込む。おはつは逃げる途中、市とぶつかる。「兄さんを助けて!」と身体を寄せるおはつの懐にそっと当たりくじを入れると新助を助けに向かう。新助は身動き取れないよう網を掛けられていた。五郎蔵親分はやってきた市に新助を居合で斬ってほしいと頼む。市は新助を斬るが血は流れていない。五郎蔵親分は市の居合に感心するが、それは市の芝居だった。市が斬ったのは網だった。市と新助が五郎蔵一家を斬りまくる。そして新助は五郎蔵にとどめを刺す。その様子を見ていたおはまは態度を一変、新助にすがりつくが捨てられる。その後、新助とおはつは勝浦を発つ。おはつは懐に当たりくじが入っていることに気がつく。新助は市に返そうとするが、市は逃げるように姿を消していた。お・わ・り
2021年04月29日
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バカ者!座頭市物語 第12話「やわ肌仁義 」脚本 高岩肇 監督 倉田準二『仮面の忍者赤影』のメイン監督・倉田準二が勝プロに合流。手堅い仕上がりでしたが、体質的に合わなかったのか大映京都系での登板はこれ一本のみ。市が河原で休憩、沢蟹と戯れているとイケメン渡世人(上月晃)が声をかけてくる。市は女と見抜くがイケメン渡世人は否定。上月晃は元タカラヅカの男役なのです。その後も茶店や賭場で顔を合わせることになる。イケメン渡世人ことおせいは女であることを明かし賭場を仕切る権蔵親分(ダイバダッタ)の許で草鞋を脱いでいた。そんなこんなでおせいと市はボロ勝ち。二人は居酒屋で祝杯を挙げる。おせいは「水みてえだ」と言ってがぶがぶ飲むが何だか無理して飲んでるみたい。そこへ権蔵一家の子分たちが迎えに来るが「俺の体に触るんじゃねえ!」と追い返す。そして酔いつぶれて「お父つあんは死んじゃったよお」と口にしてしまう。市は居酒屋の親父に頼んで泊まらせてもらうことになる。翌朝おせいは市に介抱されたことに気づく。その後、酔い覚めに朝風呂へ浸かる。市は朝風呂の誘いを断った代わりに湯上りに女の赤い着物を用意するが「こんな物着れるか」と元祖藤波竜之介もしくはサファイヤ王子。市はおせいが権蔵親分の命を狙っていることを知っていた。そして仕込み杖を瞬時におせいの首に突き立てると田舎へ帰るよう諭す。その頃、居酒屋では権蔵一家の猪之吉(ブニョ)たちが今日もタダ酒飲んで大暴れ。居酒屋の親父がツケを請求すると逆ギレ。そこへ市が現れブニョではなく猪之吉を居合で脅してツケを取り立てる。親父大喜び。親父によると権蔵は妾のおはつ(美山咲子※『ウルトラマンレオ』の撮影直前)には頭が上がらないという。猪之吉もおはつにタジタジ。僅か数ヶ月後には立場が逆転しますが。エロい権蔵はおせいをモノにしようとしていたが、モーレツな焼きもちのおはつは嫉妬していた。そんなこんなで権蔵はおせいを押さえつけると自分の女になるよう迫る。そこにおはつが乗り込んできたため権蔵&猪之吉タジタジ。一方おせいは監禁されてしまう。その後、八州見回りの役人が権蔵の許に現れ情報提供。権蔵の命を狙っている奴が宿場に入り込んでいる。しかも女で、かつて権蔵が殺した富岡の源八の一人娘・おせいだと言う。おはつはおせいを逃がそうとし、市におせいを連れ出すよう協力を求める。その夜、宿場町では花火大会が行われる。取り仕切っているのは権蔵一家。権蔵はおせいを人質に取って市を誘い出す。次々に花火が打ち上げられ、爆音が響く中、市は権蔵一家の子分たちを斬りまくる。そしておせいに父親の敵を討たせる。次の日、おせいは髪を結い直し、市が用意した着物を身にまとい女の姿に戻っていた。しかし市は旅に出た後だった。「市さんに見てほしいのに・・・」。お・わ・り
2021年04月27日
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俺もお前も名もない花を踏みつけられない男になるよ。座頭市物語 第11話「木曽路のつむじ風 」 脚本 浅井昭三郎 監督 黒田義之これもパッとしないお話。勝新が脚本と演出に多忙だったせいか市の登場は限られてます。市とやくざが乱闘。市は何人か斬って逃げるが、馬泥棒に間違えられて牢屋へ放り込まれてしまう。しかし追手から逃れるには都合がよかった。医者の玄庵(木村功)の許に甚五郎一家が乗り込んで来る。玄庵は腕が良く、治療費を受け取らないことから村人たちに慕われていた。甚五郎親分は村人を押しのけ、怪我した足を治せとゴリ押し。その後やくざで十手を預かっている佐平次(石橋レンジ)を訪れ、座頭市ぶっ殺しの応援を求める。甚五郎親分を足を斬ったのは市だった。佐平次は根回しをして市を解き放す。何も知らない市は飯屋でランチ。そこへ甚五郎一家の子分が襲撃するが瞬殺。その傍で酒を飲んでいたのが弥七(橘刑事)。弥七は銃の使い手であり、十両で市を仕留めると助っ人を申し出る。佐平次ニコニコでスカウト。そんなこんなで市は弥七の銃で撃たれて姿を消すが生きているかもしれない。佐平次と甚五郎親分は約束が違うとブチ切れ。しかし弥七は「殺す」とは約束していないと屁理屈を言い、殺してほしければさらに三十両の報酬を要求する。その頃、大怪我をした市は百姓の小屋に身を隠していた。百姓から消毒用の焼酎を求めるとまずはごくごく飲みまくり。「うめえ・・・」。続いて傷口にぶっかけ。勘と音だけで撃ち込まれた弾を自分で摘出する。百姓から呼ばれた玄庵は市の治療を始める。そこへ甚五郎一家が乗り込んで来る。市は玄庵が忌み嫌うやくざだが今は病人。市を巡って揉み合いになるが一旦引き揚げ。弥七は元医者であり、玄庵は弥七の師匠だった。そして玄庵の娘・美根とは将来を約束した仲だった。仕事を果たすことができず、良心の呵責にも耐えられずやけ酒。三十両を子分連中に叩き返す。そんなこんなで寝ている市を甚五郎一家の子分たちが襲撃するが、市は横になったまま瞬時に斬り倒す。その様子を見ていた玄庵は早く身体を治して出ていくよう言いつける。その後、山へ薬草取りに行くが偶然ヤバい葉っぱも発見。ついでにヤバい葉っぱを収穫していた村人たちを発見する。ヤバい葉っぱは金になり、佐平次が買い上げているという。怒り心頭の玄庵は佐平次の許へ乗り込むが、返り討ちにされてしまう。戸板に乗せられて家に運ばれるが、玄庵の意識は朦朧としている。様子を見に来た弥七に市と美根は説得。弥七は水を浴びて酔いを醒ますと玄庵を執刀する。そして市は佐平次と甚五郎親分たちの許へ。縁の下に潜り込み誰にも気づかれないよう佐平次の座っている畳をぐるりと切る。ニコニコ酒を飲んでいた佐平次はすっぽり床下へ。自分だけ目線が下がっている。甚五郎親分たちもおかしいと思った瞬間、佐平次の身体と床下から水芸のように血潮が噴き出す。同時に市も姿を現し、甚五郎親分たちを瞬殺する。その頃、手術は無事に終わり、玄庵の命は救われる。美根は市を探すが、既に市は村を去った後だった。お・わ・り
2021年04月26日
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皆さんさよーならー。 小美人座頭市物語 第10話「やぐら太鼓が風に哭いた」 脚本 直居欽哉 監督 田中徳三まさかの凡作。市はめし好きのデブ少年・大八(中村光輝)と知り合う。大八は相撲取りだが、兄弟子に頼まれ金を使い込んだことにされ、親方からクビを言い渡されていた。しかも捨て子のため今更育ての親元にも帰れず。そんな複雑な事情を抱えたピュアボーイ。市と大八は赤松一家の賭場へ。かなりのピュアボーイの大八は空気を読めず、出された寿司をパクパク食べまくり。賭け事に関心なし。趣味めし。金なし。遊びもしねえで寿司ばっか食いやがってコノヤロー!とやくざたちが怒るのはご尤も。そこで市が賭場のお作法を教えてとりあえず一枚だけ駒札を購入。市のサポートでぼろ勝ち。これでは商売あがったりのため胴元はお辰(チャータム)に壺を振らせるが、市は壺の音色の違いでいかさまと見破る。大八はすっかり市に心酔、 ばくち打ちになりたいと言うが、市は親元へ帰って親孝行しろと諭す。 大八の本当の父親・仁兵衛(神山繁)は元やくざの親分。今は足を洗って蕎麦屋のオーナーだが、奉納相撲の仕切りは続けていた。そんなこんなで赤松一家の赤松親分(辻平内)は子分を使って市を襲撃、金を奪い返そうとするが瞬殺。そこで浪人の相馬弥十郎(佐原博士)が用心棒に名乗り出る。市は儲けた金を大八と半分にして別れた後、仁兵衛の店でざるそばを食レポ。仁兵衛は娘のお千代(美山いずみ※『ウルトラマンレオ』の撮影直前)と二人暮らしだが、18年前に女房が旅先で身体を壊し、止むを得ず子どもを天狗岩に置いてきたことがあったと話す。そんなこんなで赤松親分は仁兵衛に相撲の興行権と市を差し出すよう迫るが、仁兵衛はどちらも断る。仁兵衛とお千代が江戸から相撲取りの到着を待っていると大八が現れ、市と再会を果たす。大八のしこ名は天狗岩。仁兵衛が子どもを捨てたのも天狗岩。干支は猪。仁兵衛は大八が自分の子どもだと確信する。そんなこんなで市は赤松一家に乗り込んで滅多斬りにする。仁兵衛は大八に自分の子どもにならないかと声をかける。大八も自分の父親の名前が仁兵衛だったことを思い出す。その頃、市は用心棒の相良と対決。勝負は一瞬にして終わる。お・わ・り
2021年04月22日
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もう止められへん(このブログが)。座頭市物語 第9話「二人座頭市」脚本 高橋二三 監督 勝新太郎今回のゲストは何と植木等。天神一家の賭場に敵対する川端一家のやくざたちが難癖をつけてくる。壺を振っていたおけい(香川照之の母親・夕月かまぼこ)はこっちには座頭市が付いていると言うと蝋燭の明かりを吹き消す。「暗くなりゃ五分と五分・・・」。座頭市(植木等)に凄まれてあっさり退散するやくざたち。その話を耳にした市は「座頭市がこの宿場にいる?するってえとこの俺は誰だ?」とボケる。天神一家の升五郎親分(遠藤太津朗)は偽物とは知らず丁重にもてなすが、酌を受けることすらできない動作に違和感を覚える。そこに市が呼ばれて「座頭市」に按摩をすることに。市は客が幼馴染のコブ市と気づく。コブ市も按摩がボロ市と気づき二十年ぶりの再会を喜ぶ。市は子どもの頃ボロ市と呼ばれていた。コブ市は自分についていれば不自由はさせないと言って市を連れて飲みに出かける。そこへ川端一家のやくざたちがやってくる。コブ市が調子に乗って牽制するが、刀を抜けと迫られあたふた。しかし市が瞬時に滅多斬り。コブ市がおけいと共になって一年。二人の間に何もないことに不満を持っていたが、所帯を持つまできれいな体でいたいなどとおけいに言い切られてしまう。市はコブ市のインチキな生活を戒め「お前さん本当の座頭市なんですかい?」と核心を突く。「お前さんみたいに座頭市座頭市って名乗ってると終いに冗談じゃ済まなくなりますよ。心の優しいコブ市さんが人を斬れますかねえ」と忠告するが「ウヒヒ。全然人なんか斬らなくていいんだ。みんなおけいが方をつけてくれるんだ。あんないい女いねえなー」と意に介さず。おけいと知り合ってから世の中が、目の前が明るくなった。「お前にもこの明るさ見せてやりてえよ」。そのやり取りを聞いておけいは笑いが込み上げてくる。そして金で雇った女をコブ市に抱かせる。コブ市がおけいと信じて夢中になっている間に市と接触。コブ市の代わりに「座頭市」としてスカウトする。「あの人嫌なのよ、勘が悪くてさあ」と散々市を口説く。翌朝コブ市は「昨日おけいと出来ちまったんだよ~」とご機嫌。市は「お前さんは昔から勘も悪けりゃ鼻も悪い」枕の残り香と鬢付け油の匂いが同じか思い出せと言う。危ないことから足を洗って按摩に戻れば「長生きは出来るし幸せに暮らせるんだよ」と言い聞かせるがコブ市猛反発。その日、升五郎の許に川端一家から座頭市の首を渡せと喧嘩状が届く。おけいは「座頭市」の首を取れば天神一家の名が知れ渡ると進言し「座頭市」が本物ではないと告白する。偽物でも「座頭市」の首を渡せば升五郎の名前は上がる。おけいに丸め込まれたと升五郎はコブ市にどうやって人を斬るのかとかまを掛ける。「そりゃ風でこう感じるんですな…」「へえ~じゃこれはどうだ?」と酒をぶっかけたり銚子を投げつけたり。さらに酒を無理やり飲ませて安来節を踊らせる。食べ物も投げつける。もっと酒を飲ませる。升五郎の横でおけいはコブ市の姿を黙って見ている。升五郎たちは泥酔したコブ市を川に連れ出し殺そうとする。泣き喚くコブ市。そこに市が現れる。「泣くんじゃねえ泣くんじゃねえもう心配するこたねえよ」。市は天神一家を滅多斬りにする。おけいが本当にいい女だったら「どこにいてもお前のとこに来るだろうよ」。一部始終を見ていたおけいはその一言に表情を曇らせる。「女なんてもう懲り懲り。ウハハハ」。市とコブ市は旅に出る。前後左右が出鱈目のコブ市を市がサポート。笑い合って楽しそうな二人。お・わ・り
2021年04月19日
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寝る。座頭市物語 第8話「忘れじの花」 脚本 奥村利夫(勝新太郎)・東條正年 監督 勝新太郎市は首を括ろうとしていた女郎のお菊(十朱幸代)を必死になって止め、さらに連れ戻しにきたやくざたちを滅多斬りにする。その後、女郎屋のオーナー・辰蔵からお菊の証文を取り戻す。二人は何となく旅を共にする。お菊は身の上話をする。好きな若旦那と駆け落ちして「竜宮城」へ連れて行かれた。「竜宮城」には乙姫様がたくさんいて色々な浦島太郎に乗られてしまった。若旦那は自分から玉手箱を持って陸に上がりそれっきり。翌朝、酷い霧で何も見えない。「見えねえとかかりゃこっちのもんだ。この手にお掴まりなさい」と言いながら市は足を踏み外して転落。「お前さんの名前と同じ花だ」と言って野菊を掴んで這い上がってきた市にお菊は心を打たれる。二人は一軒家を借りて泊まり込むことにする。お菊は三味線が弾けた。そこで市は按摩、お菊は三味線の門づけで稼ぎに出かける。お菊は土地の親分・松蔵(ムーミンパパの声の人)に気に入られる。ニコニコの二人。「お菊さん喉がいいから」。見上げると満天の星空。市には見えないが「じゃ明日は晴れますよ」と応える。翌朝二人は大家のばあさんに付き合って野菜の収穫を手伝いスローライフ満喫。ある日、松蔵はいかさまをした遊び人・佐吉(山城新伍)をぶっ殺そうとする。佐吉は逃げ回った挙句、偶然お菊と再会。「お菊!私だよ…私だよお菊」。佐吉を無視するお菊に市は「困っている時は助けてやるもんで」と連れて帰る。佐吉はお菊がかつて駆け落ちした相手だった。お菊は市のことを聞かれ「亭主」と答える。佐吉爆笑。「按摩さんがお菊の亭主だなんて(笑)それじゃお菊のどことどこに黒子があるか知ってるかい?アハハ」「まだそこまでは」「そうだよな。お前さん見えねえもんな。プププ」。ブチ切れたお菊に佐吉逆ギレ。市は仕込み杖を抜こうとするがお菊に止められる。市が座頭市と知ると佐吉は「手前も地獄に堕としてやらあ!」と捨て台詞を吐いてとんずら。こういうことは慣れていると話す市にお菊は申し訳なく思う一方、今の生活に満足していた。「生きていることがこんなにいいものだとは。親にも教わったことがないよ。おかみさんにしてくれない?無理だよね」。お菊のプロポーズに市タジタジ。そんなこんなで松蔵の許へ助っ人として辰蔵たちがやってくる。さらに佐吉が座頭市とお菊の情報を提供。謝礼ゲットと思いきや、いかさまのけじめとして松蔵に脇差でずぶずぶと突き刺される。その夜、市は松蔵から門付けに呼び出されたお菊の後をつける。松蔵はお菊に迫る。「お前え目の不自由な亭主を抱えてるんだってな。気に入った」。さらに辰蔵も「座頭市を叩き斬ってお前の体に十年の年季をくれてやらあ!」と言いつける。そこに市が現れ全員滅多斬り。しかし市を庇ってお菊が刺される。市に抱えられたお菊は星空を見ながら「きれい…明日は晴れるわね」と言って息を引き取る。翌朝、待ち構えていた追手を瞬殺。市はとぼとぼと旅を続ける。その姿に道端に咲く野菊が重なる。お・わ・り
2021年04月18日
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男なら~。 佐野史郎座頭市物語 第7話「市に鳥がとまった」 脚本 池田一朗(隆慶一郎) 監督 田中徳三今回のゲストは何と石原裕次郎。やくざ同士の抗争。市は角政一家の助っ人に雇われバイト感覚で参加。そこに藩の鳥見役・三沢半平(石原裕次郎)が現れ「鳥も何かも驚いていなくなってしまったではないか。馬鹿者が!ここはお狩り場だ。早々に引き上げい」と告げる。角政親分(やまりん)ぶち切れるが、市が仕込み杖を一振りして角政一家を威嚇。引き上げたものの角政親分の怒りは収まらず。いつまでもぐちぐち言い続ける角政親分に今度は市がブチ切れ。報酬を叩き返して一家を後にする。さっさと街を出ようとしていると伍助という若者に弟子にしてほしいと呼び止められる。「お前さんの商売は何でございやす?」「…百姓だあ」その一言を聞いてぶち切れ。伍助の顔面を殴打。「お百姓しているのが何が恥ずかしいんだ?お百姓の世間の人のためになる仕事だぞ」。伍助は五男坊で役には立たないためやくざになろうと思ったと話す。「やくざってなあ人間のクズよ。分かったな。家へ帰えるんだ。帰えるんだよ」と追い払う。その後、市は半平と再会し無益な殺生をしなくて済んだと互いに礼を言う。半平の肩に鳥が止まっているが、殺気がある市に止まろうとしない。角政親分は家老の島田甚左衛門となかよし。島田は角政親分に邪魔者の半平抹殺を命令する。半平は軽輩だが殿様と幼馴染であり、剣の腕前は道場でも五本の指に入る。そんなこんなで半平、市、後からついてきた伍助の三人は焚火を囲んで一夜を過ごす。伍助は半平が殿様の友達と聞いて驚く。それでも働かないといけないのか?「俺は好きでやってるんだが食わなきゃならんしな」。貧しさに身分は関係ない。半平の場合「鳥や獣と心が通じることで結構楽しくやってるがな」と話す。半平の佇まいに憧れた市は翌朝、鳥たちにフレンドリーに接するが相手にされない。「あっしは目が見えねえもんだから年がら年中ピリピリしてるけどお前さんたちに何かしようってんじゃねえんだよ。仲良く…ダメかねえ」。半平は市にものすごい殺気があると指摘する。市も半平に殺気を感じるが、一度も人を斬ったことがないと言う。「侍なのにな」。角政親分は半平を襲撃しようとするが、市が付いていると知って警戒する。市は仕込み杖を抜こうとするが「それがダメなんだ」と半平に嗜まれる。半平は鳥竿に着けた鳥もちだけで角政一家を一網打尽にする。そんなこんなで伍助の母親と妹が角政一家にさらわれてしまう。伍助に代わって市が二人の救出に向かう。「これがやくざのすることだぞ。人間のクズだ。お前は自分から進んでこのクズになろうとしてるんだぞ」。市は単身乗り込んで角政一家のやくざだちを滅多斬り。そこへ半平が「こら市!余計なことをするな」と駆け付けて島田と対峙。半平は殿へ今回の件について上申書を出したと言う。それを聞いて島田はうずくまる。そして往生際の悪い角政親分を市が叩き斬る。島田が切腹したと聞いた半平は「やっぱり斬らんでよかった。斬っていれば御家断絶だからな」と市に話す。その時、市の肩に鳥が止まる。「市、鳥が楽しそうにお前に喋っているぞ」「え?喋ってくれてますか?じゃあっしのことを怖がらねえでいてくれてるんですね」。お・わ・り
2021年04月16日
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簡単・おいしい・ヘルシー。 松居直美座頭市物語 第6話「どしゃぶり 」 脚本 星川清司 監督 田中徳三市はおせい(朝丘雪路)という女掏摸とすれ違う。おせいは市を激しく憎んでいるが、市には身に覚えがない。10年前おせいは女郎に売られた。その時おせいを見送った又蔵は女衒に身を堕としている。おせいは百姓の娘・お光を売りに行く又蔵を偶然に見かける。かつての自分を観ているような気がしたおせいはお光を買い取る。又蔵はおせいの弟のことも心配していたが、おせいを身請けするためやくざになって稼ごうとした挙句、殺されて死んだと聞く。おせいの弟にばくち打ちになることを勧めたのは又蔵だった。又蔵はお光を梵天の安五郎(藤岡重慶)が営む女郎屋へ連れていくが気分が重い。おせいに目を付けた安五郎は子分たちに後を追わせるが、市に追い払われる。市はおせいから自分がおせいの弟を殺したと知らされショックを受ける。その頃、又蔵は安五郎に足を洗いたいと頭を下げていた。安五郎ブチ切れ。そこに市が現れ、又蔵とお光を助け出す。大恥をかかされた安五郎は泣く子も黙る凄腕の殺し屋・空っ風(ミッキー成田)を雇う。一方おせいは今も自分に惚れている又蔵に市を殺させようとする。そんなこんなで『恐怖劇場アンバランス』風のBGMに乗って空っ風登場。空っ風は安五郎に報酬として百五十両を要求する。市は酒をがぶ飲みするおせいを気遣うが、おせいから弟殺しと言われる。市は盲目のため誰を斬ったのか、殺したのか分からない。しかし何となく記憶がある。座頭市を殺せば三十両がもらえると斬りかかってきたやくざのことを。「お前さんには分からねえと思うけど街道を歩いてったって向こうから草鞋の音が通り抜けたり風が木の葉を運んで来たって…怖え。夜中に寝てたって風が障子を叩きゃあ知らねえ内にこの手が仕込みを抜いてるんだよ」。市は恨まれるのは構わないが、自分を傷つけるような酒の飲み方は止めるよう言う。「あたしにとって酒はお前さんの杖と一緒なんだよ。お前さん仕込み杖捨てられるかい?捨てられやしないだろ」。市はおせいに仕込み杖を預ける。翌朝、痺れを切らした安五郎は市がバイトしながら寝泊まりしている宿を取り囲む。市は棒切れだけ手にして安五郎たちに立ち向かおうとする。その様子を眺めているおせい、又蔵、そして空っ風も動き出す。その時、突然どしゃぶりの雨が降り出す。時代劇で雨のシーンは嫌がられる。何故なら次の撮影までにセットや地面、衣装やかつらを乾かさないといけないから。でも大雨降らしまくり。雨音のせいで市の勘が鈍る。踏ん張りも効かず苦戦する。このままでは市は殺されてしまう。「市つあん!受けとくれ!」。市はおせんから仕込み杖を渡されると勘を取り戻し安五郎たちを斬り倒し、空っ風も瞬殺する。おせんの気持ちは吹っ切れていた。「また仕込みを抜いちまった。約束はあっしの負けさ」「あたしの負けなんだよ!」。市を見送るおせんと又蔵。お・わ・り
2021年04月15日
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点字ブロックで足つぼマッサージ。座頭市物語 第5話「情知らずが情に泣いた」 脚本 池田一朗(隆慶一郎) 監督 安田公義 市は朝日に向かってお祈りをしていた。「おてんとさんおはようございます。また勝手なお願いでございます。別に急ぐ訳じゃございませんから生きてる間にちょっとだけ物を見えるようにしてやっておくんなさいまし。お頼み申します。お頼み申します」。市は馬子をしている三太少年の世話になる。道中、宍戸一家にぼこぼこにされている三太の父親・甚九郎(常田富士男)を助ける。甚九郎は無断で露天博打を開いていた。三人は宿場町に到着。縄張り争いを続ける宍戸一家と下仁田一家がいよいよ激突。出入りに備え、街は妙に活気づいていた。市は三太の家に厄介になる。三太には姉のお吉がいたが、甚九郎が宍戸一家に作った借金のカタで女郎へ売られることになっていた。身請けするには十両が必要。その話を聞いた市は宍戸一家の賭場へ。勝ちまくって十両ゲット。市を下仁田一家の回し者、しかも「座頭市では?」の疑惑に宍戸一家はざわつく。宍戸一家は凄腕の用心棒・村上弦之進(黒沢年雄)を雇っていた。弦之進は市を始末しようとするが、自宅に招いて酒を酌み交わす。妹・志乃(市毛良枝)は半年前に病で失明したという。百両あれば治療の目途も立つ。しかも治る見込みがあると医者から言われていた。弦之進は志乃に手習いの師範をしていると嘘をついている。市もその嘘に付き合う。志乃から仕事を聞かれ「あたくしは今日は札…ふだんからどうもドジでございますから今日もまた先生に怒られまして。アハハ」と誤魔化す。その夜、機嫌よく帰っているところを宍戸一家の手下に襲われるが返り討ちにする。その様子を見ていた下仁田一家からスカウトされるが拒否。三太の家に戻るとゲットした十両を手渡す。翌日甚九郎は十両を宍戸一家の富五郎親分に納める。富五郎は甚九郎から市の話を聞いて一計を企てる。その頃、市は別れの挨拶をするため弦之進と志乃を訪ねる。志乃は市を途中まで見送る。「風の匂い…ようござんすねえ」「風の匂い?…本当」。志乃は市に目が見えないほうがよいと話す。「目が悪ければ兄がいつまでも一緒にいてくれますもの。今日は良いお天気なんでしょう?」。そう聞かれて市は雲一つない良い天気だと答えるが、うっかり弦之進が治療費を稼いでいると口を滑らしてしまう。志乃は最近弦之進の様子がおかしいことに気づいていたが、市の咄嗟の嘘に安堵する。「またいつか会えますね」「へえ」「私は市さんの顔が分からないから、今度会ったときは市さんから声をかけて下さいね」。そんなこんなで富五郎親分は弦之進に市の始末を依頼するが「奴は斬れん。金を貰っても奴を斬る気にはなれん」と断られる。しかし志乃を人質に取られていたため弦之進は市と対決する。市は弦之進を斬るが、相討ちと見せかけ油断した富五郎親分らを瞬殺する。その後、志乃とすれ違うが声をかけずに宿場町を後にする。お・わ・り
2021年04月13日
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「丸っと」って何? 座頭市物語 第4話「縛られ観音ゆきずり旅」 脚本 浅井昭三郎 監督 三隈研次市がおしっこをしていた時、近くで女もおしっこをしていた(※効果音付き)。女はおしっこを出し切ると観音様を荒縄で縛り始める。市は罰当たりだと怒るが、観音様を縛って願をかけると願いが叶うという。女はお駒(太地喜和子)といい、三年前に産み落とした子どもを探していた。この宿場町では助川一家と橋場一家がお地蔵様を境に縄張り争いを続けていた。どんでん半二(和田浩治)は橋場の勘五郎(曇り)に言い寄り、座頭市を用心棒に雇うことを提案する。助川の吉兵衛にも同じ話を持ち掛け、それぞれから報酬の前金をゲット。市が八州役の下倉仙十郎(峰岸隆之介)らの座敷に呼ばれて肩をもんでいるとお駒も呼ばれ、三味線を披露する。下倉はお駒を知っていた。旅芸人の一座にいたお駒は一座の役者と夫婦になる約束をしていた。しかし座頭に手籠めにされたため男は座頭を殺害、一座の金を奪って二人で逃亡するが、男は打ち首、お駒は子どもを産んでから島に送られた。幸い子どもは牢番の喜助(藤原鎌足)に引き取られたが、隠居してこの辺りに住んでいるらしい。子どもの顔も名前も知らない。話を聞いた市はお駒に協力、二人で聞き込みを始めるが何ひとつ得られなかった。その頃、親分連中に適当な提案をした半二は、通りかかった市を本物の座頭市とは知らずにスカウトするが断られる。下倉は縄張り争いを続ける勘五郎と吉兵衛を戒めるが、双方から賄賂をもらっていた。その帰りに市と出くわすと馬上から侮蔑する。市は「あっしの臭いのは汗のにおい。風呂に入れば消えるけどはらわたの腐ったのは消えねえぞ」と言い返し瞬時に馬の手綱を斬る。下倉は落馬して怒り心頭。市はお地蔵様の境内で休憩、堂守のじいさんと小さな子どもと知り合う。その二人こそ喜助とお駒の娘・あやだった。喜助はお駒の事情をよく知っていたが、世間は島帰りには冷たい。あやをお駒に渡すことで却って不幸になる。二人のやり取りを聞いていたお駒は喜助の前で島帰りの入れ墨を焼き消そうとする。市は居合斬りでお駒の入れ墨を切り落とす。焼き消せば罪になるが、怪我をしたことにすれば罪を問われない。喜助はお駒にあやを会わせる。そんなこんなで半二は再び市をスカウト。市は報酬の五十両を得るため「座頭市」に扮する。「いやなとせいだなあ~」と言いながら居合を披露。本物と知って半二と勘五郎びっくり。市は報酬を半二に渡すとお駒に届けるよう言いつける。そして遂に助川一家と橋場一家が直接対決するが、下倉がそれぞれに用心棒として送り込んだ浪人たちが反乱。やくざたち全滅。ついでに市も片付けようとするが浪人たち諸共滅多斬りにされる。翌日、市は観音様を荒縄で縛って願をかけていた。お駒は市に簪を渡す。「私の気持ち。一緒に連れてってやって下さい」。もう一度佐渡おけさが聴きたかったと言う市に佐渡おけさを口にして見送る。お・わ・り
2021年04月11日
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けいこ竹下。 座頭市物語 第3話「祥月命日いのちの鐘」 脚本 高橋二三 監督 勝新太郎中森の源八(江幡高志)はかねてから狙っていた秋草一家を襲撃。たまたま転がり込んでいた市が刺客を斬り倒すが、秋草一家の後家は殺され、気弱な息子・新吉が助かる。一方、市は刺客の一人・紋次(北大路欣也)には留めを刺さなかった。その後しれっと源八の賭場へ。源八は新吉を脅して秋草一家譲渡の証文を書かそうとするが、市が機転を利かせて燃やしてしまう。ついでに源八の火が移ってバーニング。江幡高志がリアルに燃えてます。さすが勝新演出。江幡高志ではなく源八激昂。市をす巻きにして川へ投げ込んでしまう。川下に流されていく市を紋次が助ける。紋次は初対面のふりをして市に接近、なぜ刀を使わなかったのか聞く。市は紋次になぜ自分を助けたのか聞く。「お前さんにはあんなくたばり方してもらいたくねえからよ。ちゃんと勝負してくたばってもらいてえ」。しかし市は暮れ六つまで何があっても刀を抜かないと言う。そこで紋次は市の後をついて回ることにする。くだらないちょっかいをして市を挑発するが、それでも市は刀を抜かない。紋次は暮れ六つが明けるまでボディーガードを買って出る。市には借りがあると言うが、市にそんな覚えはない。市は紋次に今日は死んだ母親の祥月命日だと話す。この日だけはどんなことがあっても殺生しないと自分に約束している。そんなほのぼのトークを交わしているうちに意気投合。二人は一人で酒をがぶ飲みしている武家の娘・千代(今出川西紀)と知り合う。千代の父親は浪人である。千代は今日も父親の帰りを待っていた。紋次は千代の父親が現れないことを知っていた。何故なら源八らが秋草一家に殴り込んだ際の刺客の一人が千代の父親であり、市に叩き斬られていたからである。紋次が市に借りがあるのはそういうことでもあった。真相を知った千代は市を責める。いつかはこういう日が来ることを覚悟していたが「でも今日になるとは思わなかった」。父親の仇を討ちたい。市は今日だけは刀を抜かない日と決めている。千代は紋次の刀で咄嗟に市を刺すが急所を外す。三人は源八一家に捕まって袋叩きにされている新吉を目撃する。立場は違うが千代と新吉は同じ日に親を亡くしている。新吉は紋次に助けられるが、母親の仇を取るため源八の許へ向かう。市は自分との約束を破って新吉を手助けしようとする。そこに鐘の音が響く。暮れ六つには早いが、紋次が鐘を突いていた。そんなこんなで市は源八一家を一人残らず叩き斬る。そして堅気になると言う新吉に千代の父親の弔いを託すと旅に出る。しかしその先には紋次が待ち構えていた。紋次は市に斬りかかるが返り討ちにされる。「訳を言え、訳を。言わねえなら先に行くぜ」「大えした居合斬りだ。痛くも痒くもねえ。市つあん俺の祥月命日には抜いてくれても…」。市は斬った相手が紋次とは気づいていない。お・わ・り
2021年04月11日
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ちょっと待ってよ待てないよー(※志村の流行らなかった名作ギャグ)。 座頭市物語 第2話「子守歌に咲いた女郎花」 脚本 直居欽哉 監督 黒田義之安定の黒田義之が第2話を担当。円谷プロに招聘されて東京で2年間『ミラーマン』『ジャンボーグA』に参加した後、京都に戻り勝プロの映画『子連れ狼』を経ての登板です。今回も過去の『座頭市』のほぼ焼き直し的なお話。冒険せず手堅くいきましょうということか。ゲストは中村玉緒と坂上忍。坂上忍は同時期に『傷だらけの天使』第1話にもゲスト出演。東京と京都を行ったり来たりで忙しいですな。当時7歳。前歯全部抜けてます。ゲバー署長(畠山麦)もゲスト出演。ただしセリフなし。僅かな出番のためにゲバー署長のメイクを落として京都行きか。。。舞台は上州草津。市は北関東辺りを旅しているようです。市は太郎吉(坂上忍)と仲良しになる。太郎吉は病気のじいちゃんを養うため、勝手に取った柿を女郎たちに売り歩いていた。母親のおひさは土地の親分・鬼辰の許で働いていたが去年風邪をこじらせて死んでしまった。按摩の客を探していた市は太郎吉に女郎を紹介され、おしの(中村玉緒)を揉むことになる。勝新と玉緒の芝居合戦。おしのは市が二、三十両ほど持っていると聞いて博打に誘う。その賭場を仕切っているのが鬼辰親分。子分の伊之助とおしのはグル。市から三十両を巻き上げようと画策する。しかし市と太郎吉はいかさまを見破り、逆に三十両をゲットする。市が所持していた三十両は嘘で財布には石ころしか入っていなかった。二人ニコニコでうどんを食べていると鬼辰の子分たちが襲撃。市はうどんを頬張りながら滅多斬りにするとじいちゃんを按摩するため太郎吉の家に向かう。しかしじいちゃんは太郎吉を高崎の万屋に送り届けてほしいと言い残すと息を引き取ってしまう。太郎吉は実は高崎一の絹問屋・万屋の落とし胤であり、万屋は太郎吉をぜひ引き取りたいと希望していた。そのことを知った鬼辰は急に色めき立ち、市を襲撃するがまたしても返り討ちに遭う。その頃、やくざ稼業に嫌気がさした伊之助はおしのを連れて夜逃げを図る。そこに偶然、高崎に向かう市と太郎吉が通りかかる。太郎吉が万屋の落とし胤だと知った伊之助は市を出し抜いて万屋から礼金の五百両をゲットしようとする。そこでおしのは市と太郎吉の高崎入りを遅らせようと二人と道中を共にするが、市にはバレバレだった。その夜、市とおしのは互いの身の上話をする。二人とも親の顔を知らなかった。「親は無くとも子は育つっていうけどやっぱりあったほうがいいよ。世間の風の冷たさ。このたろ坊だけには味わわせたくねえんだよ」。さらに伊之助に悪いことをさせないよう諭す。そんなこんなで追いかけてきた鬼辰一家を瞬殺。市は太郎吉を万屋に届ける。礼金はたったの二分。太郎吉は泣きながら市との別れを惜しむ。そして市は二分を伊之助とおしのに渡す。「二人共おてんと様の下で大手を振って歩けるような夫婦になりなさい」。お・わ・り
2021年04月09日
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寒いなあ。座頭市物語 第1話「のるかそるかの正念場」脚本 高岩肇 監督 森一生東京オリンピック・パラリンピック開催を記念してパラリン時代劇を観るよ。フジテレビ開局15周年記念番組。映画館で観ていた『座頭市』が毎週テレビで観れる。『ウルトラQ』に匹敵する快挙です。その記念すべき第1話ですが意外なことに大人しい。勝新もフジテレビに遠慮したんでしょうか?音楽は世界の富田勲が担当。ビルボード誌2位にランキング、グラミー賞にノミネートされても『恐怖劇場アンバランス』と似たような曲を提供してくれてほのぼのします。座頭市(勝新)はとある峠道で辰蔵(中村翫右衛門)と知り合い意気投合する。市は辰三の隙のなさから堅気ではないと感じ取る。二人が目指す足尾は弥三郎(津川雅彦)が仕切っていた。足尾には銅山があり人足で賑わっている。元々は口入屋の山元一家が人足を仕切っていたが、先代が亡くなり娘のお新(土田早苗)が後を継いだものの今は子分が一人だけになってしまった。そこにいつの間にやらやって来た弥三郎が僅か二年足らずでのし上がり、今や足尾を牛耳って怖い者なし。役人たちも丸め込んでやりたい放題。うわべは穏やかだが、することなすこと血も涙もない惨い仕打ちをする。そのことをお新からの手紙で知った辰三は25年ぶりに足尾へ戻ってきた。お新は辰三にとって兄弟分の娘であり、お新にとっても辰三は唯一頼れる存在だった。そこに弥三郎が現れ、山元一家の看板を降ろすよう迫る。弥三郎はお新も狙っている。返事の期限は明日。その頃、市も足尾入り、飯屋の親父から山元一家と弥三郎一家の噂を聞いていた。そんな中、発破の暴発事故が起こり山元一家の人足が大怪我をする。おそらく弥三郎の仕業。市は山元一家を訪れ辰三と再会し、そのままやっかいになる。辰三はかつて「投げドスの辰」と呼ばれるほどの凄腕の渡世人であり、市もその噂を聞いたことがあった。そのうえで辰は市に協力を求める。一方、弥三郎は市を警戒する。そんなこんなで弥三郎との博打に負けた市は足尾から出ていくことになる。そしていよいよ山元一家は弥三郎一家との直接勝負に打って出る。そこに市が現れる。市は足尾に留まっていた。「酒の匂いを嗅ぎつけてまた戻ってきました」。市の作戦で弥三郎一家の山から発破を盗み出して爆発させる。その騒ぎで留守同然の弥三郎の許へ市、辰三、お新が乗り込む。戻ってきた子分たちを滅多斬り。命乞いをする弥三郎を市は瞬時に斬り捨てるとそっと姿を消し、足尾をあとにする。お・わ・り
2021年04月07日
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