右門は先日助けた千鶴の家を尋ね、聞きたいことがあると外で話します。千鶴と初めて会ったとき、何故水野藩の侍達に襲われたか、あのとき千鶴は人違いと、・・・・右門は、千鶴の父上は水野藩の国家老村井信濃というのではないか、といいますが、千鶴が白をきる様子をみて、「いや、 これは人違いだったようです
」と、これ以上は踏み込みませんでした。そのとき、千鶴の父を大勢の侍が来て連れて行ったという知らせがきたのです。
一方、与吉とお花の二人は・・・お花は与吉が好きになったようです。与吉もお花のことは嫌いではありませんが、お花が与吉を信じきっている様子に戸惑いを感じているようです。
「明日の朝、本当に葛飾に連れて行ってくれるわね」と与吉を信じているお花に、すんなりそうだとはいわない与吉をみてお花が「 ねえどうしたの
、 昼間約束したじゃない
」というと、
与吉「でもなあ、おめえが急にいなくなったら、小屋の人達は困りゃあしねえか
い」



お花は首を振ってにこやかな顔で答えるのです。「 大丈夫よ
」暇はいつでももらえる、 12
のときにお母さんが死んでから、今日まで ずい分苦労をしてきた
、「もうこんな商売はいや」



お花「ねえ、与吉さん、 葛飾へ行ったらね
、今度は、あたいが 与吉さんの肩でも足でも揉んであげる
」



お花「 どうしたの
、 変な顔して
」
与吉「 なあ
、おめえ葛飾に行ったって、 いいことばかりはねえぜ
」




お花「 いいわ
、 与吉さん親切だもの
。一緒にいたら、 悲しいことなんかありゃしな
い
」
与吉「 お花ちゃん
、・・・ おめえ
・・・」
自分を心から思い慕っているお花の顔を見た与吉には、そのあとの言葉はいえなかったのでしょう。






与吉「おめえは、赤ん坊みてえな、 きれいな心だ
」
お花「ううん、また ひとを赤ん坊扱いして
」
そんなお花を与吉は可愛く思っているのでしょう。いや、役目で近づいたのですが、与吉としてお花に魅かれていったようです。





続きます
。
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