hongming漫筆
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昭和国民文学全集(2)(著者:白井喬二|出版社:筑摩書房) 「富士に立つ影」の「裾野篇」「江戸篇」「主人公篇」まで。 驚くべきおもしろさ。読み始めたときは、最後まで読み続けられるかどうか不安だったのだが、ぐいぐい引き込まれ、先が気になってならない。 語り口は軽妙で、講釈に近い。基づく資料があって史実通りに述べているのだ、という形を取っている。 善人の子だからといって善人に育つわけではなく、悪人の子だからといって悪人になるわけではない。 さまざまな人間が何代にもわたって絡み合い、物語は進展していく。 善悪の単純な対立というわけではなく、勧善懲悪を超越している。 この後が長いのだが、いつか最後まで読んでみたいものだ。 20年ほど前、何文庫だったか忘れたが、時代小説を大量に出版したことがあり、その時、「富士に立つ影」も出ていたのだが、その分量におそれをなして読まなかったのが悔やまれる。
2001.03.05
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