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「金融工学の本質」 リーマンブラザースが破綻し、AIGが政府管理下で再建を目指すことになった。なぜ、このようなことが起きるのか。 資金を集め、運用する。あるいは、そのサポートをする。その際におけるリスク管理は、金融機関の本来機能の一つである。そのリスク管理を先端的数学とコンピュータで行う金融工学で、世界最高のリスク管理を実現し、その基盤の元に世界中の巨額の資金を運用していたはずだった。 では、なぜ今回のような事件が起きるのか。 金融工学がどんなに先端的であろうと、いや、それが先端的であればあるほど、それは素人には中身の良し悪しを判断できない。 良し悪しを判断できないということは、結局どの程度のリスクを負っているかを、一般の顧客はもちろん、経営者や株主、さらにはそれを監督する政府当局すら判断できないということだ。実際にリーマンの60兆円に上る資産のうち、不良債権がどの程度か誰にも分からないといわれている。 結果として、金融工学の機能価値は、リスクをわからなくする「煙幕」のような役割を果たしているだけはないのか?その「煙幕」が、始末に悪いことに最先端の技術の包装紙をまとっている。 それが、所詮はゼロサムゲームでしかない金融資産運用があたかも、プラスサムで、科学的に管理可能な「打ち出の小槌」であるかのような誤解を与えているのではないか。 それは、一般顧客はある程度いたしかたないととしても、金融監督当局や、当の金融機関すらそのレベルにとどまっているのではないか。だとすると、今回のような事件は繰り返されるだろう。「リスクの見える化」というリスク管理の基本ができていないからだ。 金融業界の方向性に危惧を感じるとともに、本来の金融業の社会的な提供価値は何か、という原点からの再スタートが必要ではないか、と思う。
Sep 21, 2008
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「中期経営計画を立てる意味」 中期経営計画とは、企業が成長発展していくために3年程度のビジョンとそこにいたる経営戦略と経営計画をまとめたものである。略して「中計」と呼ばれることもある。 これだけ環境変化が激しい時代だから、中期経営計画は意味がないという意見もある。 しかし、 環境変化が激しいからこそ、計画を立てることがより重要になる。 実際にはそのまま計画通りには行かないことは確かだ。 だが、環境をどう読み、どのような前提でどんな計画を立てたかを明示化し、共有化することには意味がある。 予期せぬ環境変化が起きた場合にも、どの前提がどう変わったかを確かめれば、そこからどういう方向にどのくらい転換すべきかの判断がしやすくなるからだ。もちろん、それは判断材料のひとつにすぎないが、少なくとも現在の戦略や計画の立脚点が明確であることは、判断の基点に戻って見直すことができるということだ。
Sep 7, 2008
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