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今日のまとめ生産者物価指数の下落は中国がデフレ・リスクに晒されていることを示唆鉱工業生産は2009年7月以来最低小売売上高も低迷輸出は僅か+1%成長にとどまった更なる金融緩和が必要物価統計中国の7月の消費者物価指数は前年比+1.8%でした。コンセンサス予想は+1.7%でしたのでそれより少し高かったことになります。因みに6月は+2.2%でした。一方、生産者物価指数は-2.9%でした。コンセンサス予想は-2.5%でしたので、それを下回りました。因みに6月は-2.1%でした。今回の数字は中国経済がデフレ・リスクに晒されていることを示しています。鉱工業生産中国の7月の鉱工業生産は前年比+9.2%でした。コンセンサス予想は+9.7%ですのでそれを下回りました。なお6月は+9.5%でした。今回の数字は2009年7月以来最低です。小売売上高中国の7月の小売売上高は+13.1%でした。コンセンサス予想は+13.5%ですのでそれを下回ったことになります。因みに6月は+13.7%でした。リーマンショック以降の世界経済の低迷を受けて中国は輸出主導型の経済運営から内需拡大へと経済の方向転換を迫られています。しかし小売売上高の数字を見る限りにおいてはその道のりは平たんではないことがわかります。貿易統計中国の7月の輸出は1,769億4千万ドルでした。前年同月比で+1%という低い伸びにとどまっています。一方輸入は1,517億9千万ドルでした。+4.7%でした。今回の輸出が振るわなかったのは、先月までの輸入の状況を見れば或る程度予想されたことです。なぜなら中国は大量に原材料を輸入し、それを加工して再輸出するという、いわゆる加工輸出型経済だからです。その点、今回の貿易統計で7月の輸入が+4.7%にとどまったことは悪い予兆だと思います。まとめ今回発表された中国の一連の経済指標は同国の経済がスパイラル的に悪化していることを示唆しています。経済をちゃんと着地させるためには一層の金融緩和が必要ですが、中国人民銀行のこれまでの采配には逡巡が感じられます。投資家のコンフィデンスを奮い立たせる手綱さばきであるとは言えません。
2012年08月13日

今日のまとめロシア経済はBRICsの中でも元気が良い失業率は極めて低い水準鉱工業生産もリバウンドしている製造業購買担当者のマインドも強気物価は安定している原油価格の動向に注目したい全般に好調なロシア経済ロシアの経済はBRICs諸国の中にあって比較的堅調です。そこで今日はロシアの最近の経済指標をチェックしたいと思います。先ず失業率ですが、極めて低い水準にあります。アウトプット指数は季節的な上昇に転じています。鉱工業生産指数にもリバウンドの兆しが見えます。メーカーの購買担当者のセンチメントは強いです。固定資産投資は高水準で安定しています。このところ少し弱含んでいた小売売上高にも反発の兆しが見えます。消費者物価指数は低い水準で安定しています。リスク要因としては原油価格が大きく下落した場合、エネルギー輸出への依存度の高いロシア経済はその悪影響を避けられないという点です。
2012年08月08日

今日のまとめブラジルは物価安定に成功した金融引締めは経済の急激な鈍化を招いたブラジル中銀はアグレッシブな利下げを繰り返した経済統計にはボトムを示唆するものも、そうでないものもある物価安定は実現したブラジルは2011年前半にインフレに悩まされました。このためブラジル中銀は政策金利(SELICレート)を12.5%にまで引き上げ、物価抑制に取り組みました。その結果、現在の消費者物価指数は4.92%(6月)まで下がってきています。成長の鈍化去年前半の金融引締めはブラジル経済の鈍化を招きました。同国のGDP成長率の鈍化は、他の先進国や新興国より急激でした。政策金利の引き下げこれに対応するため、ブラジル中銀は2011年9月以降、利下げに転じ、今までに8回、合計で450ベーシスポイントの利下げを行いました。現在の政策金利は8.00%で、過去最低の水準です。ブラジル中銀の予想では2012年の通年のGDP成長率は2.5%と見られています。若しブラジル中銀のシナリオ通りにこの夏、ブラジル経済がボトムをつけるのであれば、利下げサイクルは終焉したとも考えられます。鉱工業生産金融引締めに加えて欧州経済や中国経済の減速の影響もあり、ブラジルの鉱工業生産は落ち込みました。上のグラフからもわかる通り、鉱工業生産に関しては、未だボトムを付けたとは言い難いです。製造業設備稼働率ブラジルの製造業設備稼働率は1月をボトムとして反発しています。自動車生産台数ブラジルの自動車生産台数は去年より少し低い水準で推移しています。消費者と事業主のセンチメントブラジルの消費者信頼感指数は比較的堅調に推移しています。一方、事業主のセンチメントは未だ悪化の一途を辿っています。
2012年08月06日

今日のまとめブラジルは新規受注と輸出が低迷ロシアの新規受注と輸出は改善インドの輸出は減少に転じた中国の新規受注は今月も減少ブラジルブラジルの7月の製造業購買担当者指数は48.7でした。これは6月の48.5から若干改善したことになります。指数が50以下であるということはメーカーの担当者のマインドとしては「未だ景気が悪化している」という考え方が支配的だということを意味しています。内訳をみると特に新規受注は年初から一貫して減っています。輸出も低調です。工場における出荷高も減少し、雇用も減少しました。唯一明るい材料としては材料費の高騰が一巡した点です。ロシアロシアの7月の製造業購買担当者指数は52.0でした。これは6月の51.0から改善したことを示唆しています。内訳をみると新規受注が改善しています。これは年初来、ずっと維持されているトレンドです。しかも新規受注の改善のペースはここへきて加速しています。輸出も改善していますが、そのペースは鈍化しました。雇用には変化はありませんでした。これはロシアの製造業の生産能力や人員配置が、現在の需要に照らして十分余裕があることを示唆しています。インドインドの7月の製造業購買担当者指数は52.9でした。これは6月の55.0から悪化したことになります。内訳を見ると、新規受注は拡大していますが、そのペースには鈍化が見られました。輸出受注に関しては2011年10月以来、初めて減少が見られました。雇用は若干拡大しました。手持ちの受注残は若干減りました。中国中国の7月の製造業購買担当者指数は49.3でした。これは6月の48.2から改善しています。内訳を見ると新規受注は今月も減少しました。輸出も減少しています。受注残は少しだけ増加しました。雇用は相変わらず減少しています。原材料費は下落しています。総合すると中国の製造業は引き続き下方プレッシャーを感じていることが明らかになりました。
2012年08月02日
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