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今日のまとめブラジル中銀の物価抑制策は成功、現在は景気支援が課題となっているGDPのデータには、まだ景気の底打ちは反映されていない政策金利はアグレッシブに利下げされた鉱工業生産、製造業設備稼働率、自動車生産台数、センチメント指数は上向いた物価ブラジルのインフレは2011年の9月にピークを打ち、それ以降、下落基調でした。これはブラジル中銀によるアグレッシブな政策金利の引き上げが効いたからです。その後、ブラジル中銀の政策優先課題は物価抑制から景気浮揚へと変わりました。現在はこの景気刺激策が徐々に効いてくる局面にあります。従ってブラジルの消費者物価も底打ちからじり高の局面に入っていると考えられます。GDP成長率去年前半から実施された金融引き締め策はブラジル経済を直撃しました。ブラジルの景気の落ち込みは他の新興国より深刻でした。政策金利ブラジル中銀は政策金利(SELICレート)を2011年9月の12.5%から、これまでに10回、合計で525ベーシス・ポイント引き下げ、7.25%としました。これは過去最低水準です。鉱工業生産この利下げが功を奏するカタチで、鉱工業生産はボトムをつけたように見えます。製造業設備稼働率また製造業設備稼働率も確実に上昇しており、去年の高値(84.7)を超えています。自動車生産台数ブラジルの自動車生産台数もこのところのレンジの上限で推移しています。消費者と事業主のセンチメント消費者信頼感指数は比較的堅調に推移しています。落ち込みの激しかった事業主信頼感指数も、どうやらボトムをつけたように見えます。まとめブラジル中銀の積極的な景気支援策で様々な景気のインディケーターは上向きはじめています。いずれそれは同国の四半期GDPデータにも反映されると思われます。
2012年11月26日

今日のまとめインドのGDP成長率には若干、陰りが見えるインフラ整備に関連するセクターは高成長が続いている物価は高止まりしているそれが金利政策の選択肢を限定的なものにしている株式市場のパフォーマンスはBRICsの中では良いGDP世界経済の鈍化が一層顕著になる中でインドの経済にも陰りが見えています。インドのGDP成長率は2010~2011会計年度の第4四半期に+9.2%の成長を見た後、2011~2012会計年度の第4四半期には+5.3%にまで下がりました。2012~2013会計年度の第1四半期は若干持ち直して+5.5%となっています。なお、GDP成長率が鈍化しているのは先行投資の低迷、消費の低迷、輸出の低調などが原因です。業種別動向インドの主要セクターの成長率を見ると全般に去年に比べて減速していることがわかります。それでも電力、石炭、セメントなどはインフラ整備の遅れという構造的な好環境が続いており、高い成長を維持しています。物価一方、インフレは経済の鈍化にもかかわらず高止まりの様相を呈しています。夏場に野菜、シリアル、卵などの値段が少し下落したのですが、9月以降、砂糖、食用油、穀類の値段が再び上昇に転じています。ディーゼル・オイルの価格上昇で電力料金も上昇気味です。ルピー安から輸入品の価格が高止まりしていることもインフレが高止まりしている一因だと言われています。金利政策と市中金利インド準備銀行は4月に政策金利(レポ・レート=8.0%)を利下げし、9月にキャッシュ・リザーブ・レシオ(CRR=現在4.25%)を引き下げました。これらの緩和を受けて一部の市中銀行は預金金利ならびに貸付金利を引き下げ始めています。上に述べたようにインフレが未だ高止まりしているので、インド準備銀行は余り大きく動く余地は無いと思われます。株式市場BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国)の株式市場がどうも冴えない中で、インドの株式市場は比較的好パフォーマンスを維持しています。これはインドにとって中国は比較的重要な貿易パートナーでない事から、中国経済の鈍化の悪影響を受けにくいという印象を投資家が持っているからだと考えられます。
2012年11月16日

今日のまとめ生産者物価指数の上昇はデフレ圧力が弱まったことを示唆鉱工業生産は2011年3月以来、はじめて2カ月連続で前月を上回った小売売上高は3カ月連続で前月より上昇中国経済は「こつん」と底を打っている可能性がある物価中国の10月の消費者物価指数は+1.7%でした。コンセンサス予想は+1.9%でした。因みに9月は1.9%でした。一方、10月の生産者物価指数は-2.8%でした。コンセンサス予想は-2.7%でした。因みに9月は-3.6%でした。10月は去年の秋以降の中国の景気減速局面で初めて生産者物価指数がアップティックしました。これはデフレ圧力が一巡したことを示唆しています。鉱工業生産中国の10月の鉱工業生産は+9.6%でした。コンセンサス予想は+9.4%でした。因みに9月は+9.2%でした。2カ月連続で鉱工業生産が前月より上昇したのは2011年3月以来の事です。小売売上高中国の10月の小売売上高は+14.5%でした。コンセンサス予想は+14.4%でした。因みに9月は+14.2%でした。中国の小売売上高が3カ月連続して前月を上回ったケースは2009年の12月まで遡らないとありません。まとめ今月は生産者物価もデフレ局面からの脱却を示唆していますし、鉱工業生産も2カ月連続で前月比UPになっていますし、小売売上高も3カ月連続でUPでした。未だ底打ちの判断を下すのは性急かも知れませんが、中国経済が「こつん」と底を打っている可能性があります。長く続いた中国株式を巡る悪い環境が、ようやく好転していると考えて良いでしょう。
2012年11月12日

今日のまとめベトナムのGDPは良い中央銀行は余り市場から信用されていないインフレ退治がようやく完了今は緩和に傾斜金融政策は功を奏しているが、投資家の人気は離散GDPだけを見ると優等生ベトナムのGDP成長率を見るとコンスタントに5~6%程度を記録しており、一見すると優等生のように見えます。その割にベトナムの株式市場のパフォーマンスは冴えませんでした。これはどうしてかと言えばハイパー・インフレでベトナム中銀に対する市場の信頼が揺らいだからです。金融引締めで信頼の回復ベトナムがハイパー・インフレになった一因はリーマンショック後の景気刺激策を講じた際、野放図な信用の膨張を許し、大幅な実質マイナス金利を放置したためです。ベトナム中銀はこの態度を改め、2010年末から政策金利を7回に渡って利上げしました。これによりマイナス金利の状態は是正され、インフレも鎮静化しました。今度は一転して景気支援が課題に中央銀行の信頼は取り戻す事が出来ましたが、その一方で景気には陰りが見えています。現在は再び景気への配慮から緩和に傾斜した金利政策へと戻りつつあります。受け皿が小さい経済なので翻弄されやすいベトナム経済は国内の市場規模が小さいにもかかわらず貿易ならびに外国からの資本の流入・流出という面では、かなり開かれた経済になっています。このため外部要因の変化で国内経済のファンダメンタルズが翻弄されやすい体質になっています。とりわけ外貨準備高が同国の輸入の1.3カ月分しかないため、若し突発的に外国の資本がベトナムから引き上げられたら、ショックに弱い体質になっています。ドン安による競争力の向上で、ベトナムの経常収支は随分改善しました。まとめこれらの事を総括すれば、ベトナムは一度失った中央銀行に対する信頼を、ある程度、取り戻したかのように見えます。同国の経済は極端から極端へと振れやすいので注意が必要です。BUY&HOLDするより、トレーディングすべきマーケットだと思います。今はファンダメンタルズの改善が見られていると同時に投資家からの人気が離散しているので、これは良い組み合わせだと言えるでしょう。
2012年11月05日
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