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今日のまとめIMFはインドネシアの経済政策を高く評価2011年のGDP成長率はここ数年では最高だった成長は主に内需の堅調からもたらされている財政赤字は比較的小さい政府負債は小さい外貨準備は十分経常収支は赤字へIMFの年次協議国際通貨基金(IMF)がインドネシアに対する年次協議(Article IV consultation)を行いました。IMFは過去10年に渡るインドネシアの経済の体質改善の努力を評価しつつも、最近の世界的な景気後退に鑑み、インドネシアも経済政策の微調整が必要だろうという報告をしています。GDP成長率年次協議の中でIMFはインドネシアの2012年のGDP成長率を6%と予想しています。これは2011年の6.5%(ここ数年での最高)から若干減速したことを意味します。なお2002年から2011年にかけてのインドネシアのGDP成長率は年率平均5.5%でした。なお一人当たりGDPは2011年の実績で3,509米ドルです。インドネシアの内需は信用創造の増加に助けられ、引き続き堅調で、インフレ率は年末までに5%程度になると見られています。IMFは、過剰流動性を金融システムの中から取り除くことで、金融政策に対する投資家の信頼性が向上するだろうと論じています。政府の財政政策インドネシアの財政赤字は今年GDPの1.8%程度になるものと見られています。これはアジア新興国の平均(3%程度)に比べて健全です。IMFはさらに財政の健全化を押し進めるために、燃料に対する補助金を減らした方が良いだろうと提言しています。インドネシアは1990年代に起こったアジア通貨危機で大きな痛手を受けた国のひとつですが、国家負債のGDPに対する比率が2001年の76%から現在は25%に下がっていることからもわかる通り、見違えるような体質改善が実現されています。また外貨準備もリーマンショック後の安値から、ほぼ2倍に増えています。現在のインドネシアの外貨準備高は輸入の6.7カ月分であり、また短期負債(未償還ベース)の238%に相当します。経常収支インドネシアの経常収支は少し赤字に傾くと予想されています。この理由は世界的な景気低迷で輸出が伸び悩む一方で、輸入は国内における積極的な投資拡大を背景に20%近い成長を見ているからです。インドネシアの主な輸出品は、石油・天然ガス、石炭などのエネルギー関連の貿易商品になります。投資家のセンチメント資本市場の参加者はこのところの中国の景気の冷え込みを見て、新興国への投資に躊躇気味です。この環境下でインドネシアへの投資も神経質になっています。つまりインドネシアの株式市場や通貨の動きは、同国のファンダメンタルズもさることながら、アジア新興国全体への投資家のセンチメントによって左右されている部分が大きいと思われます。
2012年09月27日

今日のまとめジム・ロジャーズがロシアの農業に強気になったという報道があった世界に残された開墾可能な土地の多くがロシアにあるロシアは水資源も豊富ロシアは国土の大きさに比べて人口が少ない中国の政府系ファンドもロシアの農業に投資穀物の中ではとりわけ小麦がロシアにとり重要ジム・ロジャーズがロシアの農業に強気に著名な投資家、ジム・ロジャーズがロシアのある投資銀行のプライベート・エクイティ・ファンドのアドバイザーに就任するというニュースが最近、新興国の投資家の間で話題になりました。ジム・ロジャーズはこれまでロシアに対して一貫して弱気でした。その彼が意見を変えた背景には、今後、新興国から穀物に対する需要が増えるに従って、余剰供給力を持つロシアならびにCIS諸国(独立国家共同体=ソ連邦を構成していた諸国)の農地が重要になるという考えがあるからだそうです。そこで今日はロシアならびにCIS諸国の農業について少し考えてみることにします。ロシアには土地と水がある世界で新たに開墾可能な土地はどんどん少なくなっています。そのうち7%はロシアにあると言われています。これは一つの国の中での開墾可能な土地の供給としては、世界最大です。しかもロシアは水資源が豊富にあります。これと対照的に中国は広大な土地を持っていますが、慢性的に水不足に見舞われており、それが長期に渡って安定的に食料を供給することのリスク要因となっています。またそもそもロシアの人口は1.4億人で、お隣の中国の13億人より遥かに面積当たりの人口密度が低いです。さらにロシアの農村人口は過去20年にわたって減少しました。これらのことから中国をはじめとした外部の投資家がロシアの耕地を購入、またはリースし、そこへ労働者を送り込んで開墾するということがビジネスとして成立する要件が整ったと言えます。いまのところロシアの農業の生産性は低いです。平均的イールド(=単位収穫高)は1ヘクタール当り1.85トンに過ぎず、これは米国の6.36トンに大きく見劣りします。しかし土地が安く、しかも水が豊富なのは投資家にとって魅力的です。一例として中国の政府系ファンドであるCIC(チャイナ・インベストメント・コーポレーション)はロシアと組んで、今年10億ドルの農業ならびに林業ファンドをロシア、ウクライナ、カザフスタンで展開すると発表しました。小麦の重要性とうもろこし、大豆、小麦という取引高が大きく、しかもグローバル・トレードの対象になる三つの主要穀物の中で、ロシアとCISにとってとりわけ重要な商品は小麦です。世界で最も小麦の生産高の多い国は中国とインドです。しかしこれらの国は、生産した小麦のほぼ全てを国内で消費しています。一方、世界的な需要を見ると、人口の増加が著しい中東とアフリカで小麦に対する需要が急激に増えています。このため中東は900万トン程度、アフリカ大陸は1,700万トン程度を輸入に頼っています。主要生産国のうち、国内消費より生産高が多い国はカナダ、ロシア、ウクライナ、米国の4カ国で、カナダは1,800万トン、ロシアは1,900万トン、ウクライナは800万トン、米国は2,600万トン程度の輸出能力があります。これらの国々のうちで、将来、最も小麦の増産余力がある国はロシアとウクライナだと言われています。
2012年09月21日

今日のまとめ8月は輸出、輸入とも低調だったとりわけ輸入の低調は今後の輸出の低迷を示唆している小売売上高は低い水準で横ばい消費を活性化するには社会福祉制度の整備が急務貿易統計中国の8月の輸出は前年同月比+2.7%の1,779億7,300万ドルでした。因みに7月の成長率は+1%でした。輸入は前年同月比-2.6%の1,513億1,300万ドルでした。因みに7月の成長率は+4.7%でした。このところ中国の輸入は3カ月連続で極めて低い伸びを示しています。中国は大量に素材や部品を輸入し、それをテキパキ組み立てて、再輸出するという、いわゆる加工輸出型経済です。従ってこのところ輸入が低い伸びを示しているということは、将来の輸出の数字も数カ月に渡って低迷を免れないことを示唆しています。輸入が振るわない一因は既に完成品在庫が積み上がっているため、在庫整理を進めたいという意向が中国の製造業にあるからです。折から欧州を中心に先進国の需要は弱いです。従って在庫整理には時間がかかると見ておいた方が良いでしょう。小売売上高中国の8月の小売売上高は前年同月比+13.2%でした。因みに7月は+13.1%です。これは半年ぶりに中国の小売売上高の成長率が前月比でアップティックを見たことを意味します。しかし+13.2%という水準はまだまだ極めて低迷した状態であることには違いありません。中国は先進国よりも社会福祉制度が充実していません。消費を活性化させるためには、先ず国民が病気になったときや失業したときにも、月賦の支払いに困らないだけの補助が政府から出るという安心感が必要になります。これは短期間で整備できるものではありません。また社会福祉制度が整備された後も、消費者のお財布の紐が緩むまでには、暫くの様子見の期間が必要になると思います。これらのことから、目先消費が中国経済のけん引役になるという可能性は低いと思います。
2012年09月11日

今日のまとめ消費者物価指数は久しぶりに上昇に転じた生産者物価指数は引き続き強い落勢をしめしている北米の干ばつの影響が心配される鉱工業生産は未だ鈍化している中国人民銀行は難しい対応を迫られている物価中国の8月の消費者物価指数は+2.0%でした。コンセンサス予想も+2.0%でした。因みに7月は+1.8%でした。消費者物価指数が先月から比べて上昇したのは今年の3月以来のことです。一方、8月の生産者物価指数は-3.5%でした。コンセンサスは-3.0%でしたのでそれを下回りました。因みに7月は-2.9%でした。今回、消費者物価指数が久しぶりに上昇した主な理由は食品価格が+3.4%上昇したことによります。北米における干ばつの影響で穀物価格が高騰しているため、9月以降も中国の食品価格は上昇プレッシャーを受けるだろうと見られています。その一方で生産者物価指数は相変わらず強い落勢を示しています。これは過剰設備から来る工業部門におけるデフレ圧力が働いているからです。鉱工業生産中国の8月の鉱工業生産は+8.9%でした。コンセンサス予想は+9.0%でしたので、それを下回った事になります。因みに7月は+9.2%でした。今回の数字は2009年5月以来で最低です。鉱工業生産が鈍化している一因は完成品在庫の整理が進むまで、生産を絞り込む動きがあるからです。難しい政策対応中国人民銀行はこれまで6月と7月に相次いで政策金利を引き下げました。しかしそれ以降は様子見に徹しています。今回の物価統計を見ると、再び食品価格に上昇プレッシャーが出ている事がわかるので、中央銀行としては利下げに対して慎重な態度を取らざるを得ません。それは株式市場の調整の長期化を招くリスクがあると思います。
2012年09月10日

今日のまとめブラジルは利下げ効果が出るか見極めたいところロシアは輸出の受注がマイナスにインドは材料費上昇のプレッシャーを感じている中国は特に新規受注の落ち込みがひどいBRICsの中では中国のパフォーマンスの悪さが目を引くブラジルブラジルの8月の製造業購買担当者指数は49.3でした。これは7月の48.7から改善したことになります。内訳を見ると新規受注は8月も下落しました。これは年初からのトレンドが未だ続いていることを示しています。ただ下落の幅は小さくなっています。輸出の受注は8月も下落しました。これは4月以来の下落トレンドが未だ続いていることを示唆しています。工場は生産を絞り込んでおり、完成品在庫も少し減りました。雇用も減少しています。材料費は再び上昇しはじめており、これはメーカーのマージン圧迫要因になると思われます。ブラジルはこれまで中央銀行が相次いで政策金利を下げてきたので、その効果が出るかどうか様子を見る局面にさしかかっています。他のBRICs諸国に比べると今回のブラジルのトレンドは良かったと言えます。ロシアロシアの8月の製造業購買担当者指数は51でした。これは7月の52から若干悪化したことを意味します。新規受注は過去11カ月連続して増えたことになりますが、今回は改善幅が小さかったです。その原因は輸出の受注が2月以来、初めてマイナスになったことが影響しています。仕入れコストは上昇し、過去10カ月の高値を更新しています。インドインドの8月の製造業購買担当者指数は52.8で7月の52.9から若干悪化しました。停電の影響にもかかわらず生産指数は拡大中です。輸出受注は先月に続いて少し減少しています。完成品在庫は少し増えています。材料費の上昇プレッシャーは依然存在します。雇用は若干拡大しています。中国中国の8月の製造業購買担当者指数は47.6でした。これは7月の49.3を大幅に下回る数字です。これで中国の製造業のセクターは10カ月連続して先月比でマイナスを記録してことになります。現在の水準は2009年3月以来、最も悪い数字です。生産指数は先月比でマイナスを記録しました。新規受注は今月も減少しており、しかも減少幅が大きくなっています。輸出の受注も鈍化しています。手持ちの受注残も減っています。企業は雇用を減らすことでこれに対応しています。総括すればBRICsの中でも中国の内容の悪化がとりわけ顕著です。悪化のペースに弾みがついている印象なので、目が離せないと思います。
2012年09月04日
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