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先月22日に手賀沼沿岸でノビタキを観察しました。どうしているかと現地を訪ねました。台風23号が太平洋を通過している影響で時折5m程度の風が吹き抜けていましたが、ノビタキは健在でした。外来種ヒレタゴボウ、セイタカアワダチソウなどの近くの草などに止まり昆虫をフライキャッチする個体、強い風をさけてフラットな農道で餌探しをする個体と実にさまざまでした。草などに止まっている姿を観察していると、脚の上部についている筋肉で腱がぴんとはられ指は閉じています。このため、強い風が吹いても飛ばされることがありません。(地上で立っている時は腱が伸びて指は開いています)今日訪ねた際には、上空にハヤブサが登場した際には、上空を注目し今は飛び立たない方が得策と判断したのか、草むらの中に潜みました。アップしたノビタキの写真は、喉が白いこと、腰が赤褐色、体下面が濃い橙褐色であり、雌第一回冬羽と思われました。それ以外も強風を避けて畔近くで羽を休めていたのは、トビ、ヒバリ、アオサギでした。(本日観察できた鳥類)コブハクチョウ、カルガモ、キジバト、カワウ、ダイサギ、コサギ、トビ、コチョウゲンボウ、ハヤブサ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒバリ、ヒヨドリ、ノビタキ、スズメ(写真)2025年10月13日撮影
2025.10.13
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今月20日前後に手賀沼沿岸にオオジュリンが姿を現す時期になります。その渡りについて興味深い報告がありますので、提供をさせてもらいます。山階(2024)は、北海道と本州北部で繁殖し本州以南で越冬するオオジュリンは、本州から九州に渡った個体を標識調査で個体識別をした結果、南下するにつれて雌の割合が増加し最も南の鹿児島県出水市では雄は20%だったと報告しています。みなさんのフィールドでは、雌雄の割合はどのような具合でしょうか。(前記の山階が報告内容は、平成15年度鳥類標識鳥報告書に記載されている「北に行くほど雄の割合が高く、南の地域ほど雌の割合が高くなる傾向があった」(中略)「宮城県では79.3%が雄だったのに対し、鹿児島県で29.8%、出水はわずかに18.9%」との内容のエッセンスを紹介したものです)(雌雄の識別のポイント)野鳥がどのように生きていたかを知り、飛来地の環境の保全を考えるためには、飛来した個体の年齢と性別を正確に記録することが出発点となります。(1)成鳥雄頭上が黒色で腮が黒から黒味がかっています。一枚目は2022年1月28日に茨城県稲敷市で撮影した個体です。二枚目は、2018年3月24日に印旛沼沿岸で撮影した個体です。(2)成鳥雌頭上が一様に褐色で、小雨覆は雄に比べて赤褐色が弱い印象があります。三枚目は2025年2月28日牛久沼で撮影した個体、四枚目は2016年3月27日印旛沼沿岸で撮影した個体です。(3)雄第一回冬羽頭上には灰色味があります。小雨覆は赤褐色、下面が淡色で顎線が目立ちます。(4)雌第一回冬羽頭上は灰色味があります。胸から脇にかけて褐色の斑があります。五枚目は2024年3月29日手賀沼沿岸で撮影した個体です。(引用)山階鳥類研究所.2003平成15年度鳥類標識鳥報告書.p20-29.山階鳥類研究所.2024.雄か雌か?成鳥か幼鳥か? 性別・年齢と標識調査.足環をつけた鳥が教えてくれること.p132-135.山と渓谷社.
2025.10.12
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晩秋から冬の楽しみなのが打ち寄せる波と引く波に対して斜めに走りながら餌を捕食するミユビシギです。波が打ち寄せると採食を中断して素早く逃げ、波が引くと再び採食を繰り返す光景は観察していて飽きることがありません。冬羽ですと、ハマシギと似ているので識別について質問をもらうことがあります。ミユビシギとハマシギの動き、ミユビシギの羽衣を整理してみました。(動きの違い)ミユビシギは、打ち寄せる波と引く波に対して斜めに走りながら餌を捕食します。対してハマシギは波の動きに合わせた採餌を何度も繰り返すことはありません。(ハマシギとの違い)ミユビシギのほうが嘴は短くて太く、下面が白いのが特徴です。またミユビシギの翼角は黒く見えることが多い印象があります。(ミユビシギの羽衣)(1)幼鳥肩羽は黒い軸斑と白い斑が目立ちます。雨覆の軸斑は黒褐色で羽縁は太く白い。幼鳥は白と黒のコントラストが強いので成鳥との違いです。一枚目の写真を御覧ください。(2)第1回冬羽に換羽中肩羽の一部に黒褐色の幼羽が残っていますが、多くが灰褐色の冬羽に換羽しています。雨覆と三列風切は褐色で太く白い羽縁があり幼羽です。二枚目の写真を御覧ください。(3)第1回冬羽肩羽に残っていた黒褐色の幼羽も冬羽に換羽し、背・肩羽が一様な灰白色になります。雨覆・三列風切に摩耗した幼羽が残ります。三枚目の写真を御覧ください。(4)成鳥冬羽冬羽は上面が一様に灰白色になり下面の白味が強い。他のシギと混じって行動していてもより体の白さが際立ちます。四枚目の写真を御覧ください。(写真)一枚目:2015年9月19日三番瀬、二枚目:2023年4月24日三番瀬、三枚目:2020年9月5日三番瀬、四枚目2015年9月19日三番瀬で撮影
2025.10.11
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山階鳥類研究所(2020)が報告しているように、2000年代にイソヒヨドリが都会のビル街に進出しました。営巣場所は鉄道駅のそば、大規模量販店、マンションを選ぶことが多いと報告されています。オフィスのある柏市を通っているJR常磐線沿線の金町駅、松戸駅、馬橋駅、新松戸駅、南柏駅、柏駅、我孫子駅、取手駅、近郊の武蔵野線の三郷駅、吉川美南駅、吉川駅近くでその姿を目撃しています。ところが2025年9月以降に南柏駅近郊の住宅地でその姿を見かけるようになりました。今年は酷暑が続き、いままで使ってきた営巣場所では高温で使う条件として無理があり移動したか、周囲で餌(*)が捕獲できなくなったのかなどの要因が考えられます。前記の駅近郊では同様の傾向なのか興味のあるところです。(*)伊澤・松井(2011)が「ヒナに親が運ぶ餌の種類は、鱗翅目幼虫、ゴキブリ類が多く、甲虫目、コオロギやバッタなどの直翅目、ミミズ類、ムカデ、ヤモリ、アオカナヘビ、カエル、クワやガジュマルの実など」と報告しています。(引用)伊澤雅子・松井 晋.2011. イソヒヨドリ Bird Research News Vol.8 No.8.p4-5.山階鳥類研究所.2020.ビル街に進出した“磯ひよどり.山階鳥研NEWShttps://www.yamashina.or.jp/hp/kankobutu/news/news_2020.html#202005(写真)2022年4月7日柏市、2018年12月3日浦安市で撮影
2025.10.10
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昨日、印旛沼でヨシガモを観察しました。嘴が水面採餌のカモでは細長く、尾が短めの中型のサイズです。真冬の雄はナポレオンハットとカールした長い三列風切が目立つので多くの探鳥会リーダーが参加者にガイドをすることが多いと思います。ところが、雌についてはリーダーに聞いても齢について説明をしてくれないということを耳にします。そこで、昨日観察した個体、幼羽、時期に追って雌個体の羽色の変化に着目して特徴を整理してみました。(1)昨日観察した個体(一枚目の写真)・頭が一様に暗色で、飾り羽が短く灰白色でした。・肩羽の斑は目立たず一様に暗色でした。・観察個体の三列風切基部が白く、雌幼羽の三列風切は基部まで黒褐色とは異なります。・観察個体の胸から腹は幼羽のように小斑ではなく大きい点で異なっています。上記の点から雄エクリプスと思われました。(2)幼羽(二枚目の写真)写真は、雌幼羽と思われる個体です。三列風切の基部まで黒褐色です。黒褐色なのは雌幼羽のみです。春に三列風切を換羽するまでこの特徴で識別可能です。(3)晩秋から真冬の羽衣三枚目から五枚目の写真は、11月から翌1月に見かけることが多い羽衣です。胸から腹にかけて斑が大きめで幼羽のように整然と並んでいません。三列風切基部は淡色(白色)です。顔は年内いっぱいは暗色の個体が多く、年明けに顔が灰色味に見えるようになる印象があります。(4)幼羽から第一回生殖羽に換羽中の個体六枚目の個体は、大雨覆が黒褐色で、脇の羽も成鳥に比べて丸みがなく、胸の斑も小さめである点から幼羽から第一回生殖羽に換羽中の個体と思われます。(5)雌生殖羽に換羽中の個体七枚目の個体は、三列風切基部が白く、橙褐色斑が見られます。顔は灰色味があり、胸の斑は不均一のように見えました。(写真)一枚目:2025年10月8日、二枚目:2021年10月30日、三枚目:2019年11月2日、四枚目:2020年11月29日、五枚目:2021年1月13日、六枚目:2018年2月25日、七枚目:2021年3月6日いずれも印旛沼で撮影
2025.10.09
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秋の渡りの途中に立ち寄る小鳥の姿とカモがそろそろ飛来する時期に入ったので印旛沼を訪ねました。房総のむらでは、アカゲラが鳴きながら林の間を移動する姿を観察。このほか、坂田ヶ池では、上面や脇の羽に丸みのある軸斑が見られ、羽縁が白色のオナガガモ若鳥が水面を移動する姿を見つけました。その後、移動して探索した印旛沼では、ヨシガモ、トモエガモ、ハシビロガモが水面を移動する姿がありました。ヨシガモ雄エクリプスは頭部と上面が暗色で、一見しただけでは種類が識別しにくさがあります。しかし、頭部が一様に暗色で、肩羽に横斑があること、飾り羽が灰色で雌と異なる点を観察できれば雄個体とわかりました。ヨシガモが水面を移動する姿を目で追っていると、上空からヒドリガモ、マガモ、上面が全体的に明るい色調のハシビロガモ生殖羽が降り立ちました。房総のむら隣接する坂田ヶ池で観察したハシビロガモとは趣の違った羽衣でした。このほか、ヨシガモを撮影した一コマにトモエガモが記録されていたのを帰宅後みつけました。印旛沼では、前記のほか、遊歩道近くの葦原にゴイサギ家族の姿、いつもの船着き場にはモモイロペリカン、モズ雄が高鳴きをしテリトリーを主張している姿を目にして探索を終了しました。(写真)2025年10月8日撮影
2025.10.08
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都内水元公園を訪ねました。最寄り駅JR金町駅からバスで桜土手で下車し、メタセコイヤの森周辺までの間を探索しました。ごんぱち池でヒドリガモが採餌している姿を観察し、金魚展示場、花菖蒲広場前、水元大橋までの水域でヒドリガモ、ハシビロガモ、コガモ、カルガモ、カワウ、ダイサギ、チュウサギ、オオバン、カワセミと主だった水辺の鳥、木のてっぺんにツツドリ赤色型が降り立つ姿を観察できました。(水元の自慢はカモの近距離で観察できるところ)カモは江戸川方面から飛翔し小合溜中央部に降り立つことが多く、最初は距離が遠いのですが、待機していると移動し種類ごとの特徴を観察するのにもってこいです。写真一枚目は上空から水面に降り立ったばかりのヒドリガモの群れの一部です。遠目でも雌雄やエクリプスの特徴はわかりますが、待機して撮影したのが二枚目、三枚目の写真です。四枚目、五枚目はハシビロガモです。四枚目は、手前が成鳥雌、奥が若鳥と思われる個体です。成鳥雌は顔が明るめの見え、脇が丸みを帯びています。若鳥は上面が暗色で、顔も暗色です。六枚目はコガモ成鳥雌個体です。下尾筒の両側に白色の線があり、嘴が黒色(飛来当初は基部側面に黄色味がありますが、その後黒くなります)、脇が丸みがあります。(その他の水辺の鳥)小合溜の水面をオオバンが移動し、浅瀬ではダイサギ、カワセミの若鳥を観察しました。また、水元大橋の近くではチュウサギが水草の上を軽快に移動し餌を物色していました。このほか、水元大橋からメタセコイヤの森までの間で、上空をミサゴが飛翔する姿を発見しました。翼角で翼が曲がり、下面の白さと胸に褐色の斑を観察。なお、ツツドリ赤色型は、記録写真を撮影したかったのですが、カラスの群れが飛来して移動してしまいかなわずでした。(写真)2025年10月7日撮影
2025.10.07
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(エゾビタキが観察されるようになったのは近年)今秋、首都圏近郊でエゾビタキを観察した旨の報告が多い印象があります。鳥友から千葉県北西部での動向について質問をもらいました。(手賀沼とその周辺地域で観察されるようになったのは、2005年以降)初めて観察されたのは、柏市布施のあけぼの山公園で2005年9月26日でした。以降、2009年までは同地で9月から10月に観察され、2009年9月に柏市南部で記録とれるようになりました。その後、原因は不明ですが、2010年を境に記録が途絶え、2019年10月26日に柏市南部で再び観察され再度姿を見かけるようになっています。ただし、柏市布施のあけぼの山公園での観察記録は2020年10月5日が最後で、以降姿が見られなくなり、以降は、手賀沼沿岸、柏市北部の公園で記録されるのみです。2020年10月にニュースで桜の落葉が目立つ件が報じられました。梅雨が長引き、梅雨明け直後に急に暑くなり長く続いたため落葉が早くなったとの内容でした。水不足でも落葉することが知られており、柏市あけぼの山公園では桜の落葉が早く、実のなる木も夏バテ気味となり渡来したタイミングとのアンマッチが続き、エゾビタキが立ち寄らなくなった可能性があります。(コサメビタキ、サメビタキが絶滅危惧種に指定)生息地である落葉広葉樹林が失われていること、餌場の減少などが原因と研究者から指摘されています。都道府県のレットデータを確認すると、コサメビタキは31都道府県で絶滅危惧の区分として報告、サメビタキは6都県で絶滅危惧の区分として報告されています。エゾビタキについては、絶滅危惧の区分とはなっていませんが、温暖化の影響で餌の減少の影響を受けた場合に急激に変化することも考えられます。(写真)2枚目とも2025年10月2日柏市内で撮影大雨覆先端と三列風切の羽縁が白いのが若鳥、頬線と顎線に白い黒い線があるのが成鳥です。
2025.10.06
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10月に入りはじめて吉川美南駅近郊の調整池を探索しました。天気予報ではほぼ全日曇りでしたが、青空が広がり真夏並の蒸し暑さ。最初に西口の中央公園前の調整池を訪ねましたが、水かさが相変わらずふえたままで池の調整池の表面には藻が発生しており、浅瀬もほとんどありませんでした。カルガモ、セグロセキレイ、ハクセキレイの姿を認めたのみでしたので、東口の第一調整池に移動しました。東口調整池ではエクリプスで生殖羽でもないハシビロガモサブエクリプスの姿、水路にオナガガモ(全体的に褐色味のない目立たない色で胸から腹の斑がまばらな印象のある雌)、嘴基部が黄色味を帯び頭上が褐色でベレー帽をかぶったような雄エクリプス、上面が黒っぽく見える幼羽個体の姿がありました。このほか、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、水路をチィーと鳴きながら直線的な飛び方で移動していったイソシギと出会えたりと楽しい時間を過ごしました。駅にむかう帰り道、造成中の区画でチョウゲンボウがネズミらしき獲物を捕獲し、電柱に運搬しついばんでいた姿を見つけました。このほか、すぐ近くでは、モズ雌個体が盛んに高鳴きをしてテリトリーを主張していました。(写真)2025年10月5日撮影
2025.10.05
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昨日10月3日松戸市千駄堀の21世紀の森と広場で耳羽周辺が汚白色で顔に黄色味があり過眼線のないように見えた亜種ホオジロハクセキレイと思われる個体を観察しました。(ホオジロハクセキレイ雄第一回冬羽と考えた根拠)・耳羽周辺が汚白色、頭上から背が灰色で黒色がかっています。この点が永井(2014)が掲載されている亜種ホオジロハクセキレイと図示、解説されている個体と似ていたことによるものです。(ホオジロハクキレイの特徴と照合)・文献を閲覧してみると、過眼線を欠いたハクセキレイや交雑個体が存在するとの報告があるので他の特徴をさらに調べてみました。結論からいえば、ホオジロハクセキレイと同定できる材料がすべてそろっておらず、ホオジロハクセキレイ似の個体ということになるとの結論です。(胸の黒色部)撮影画像には記録できなかったが胸の黒色部は小さく見えました。ただし、この点は幼羽では黒色部がない個体の存在が指摘されています。再度確かめる必要があります。(大雨覆の模様)観察個体では雨覆に黒帯は認められられませんでした。ホオジロハクセキレイの内弁側に大きな暗色斑があり、ハクセキレイ成鳥の場合は全体が白いのに対して、ホオジロは内弁側に大きな暗色斑があると記されているものがあります。昨日は翼をたたんでいたのでこの点は確認にいたらず。雨覆については、あらためて観察する必要があり、ホオジロハクセキレイと同定するだけの材料が不十分との結論です。(初列雨覆、初列風切、次列風切の白色部の広さ)ホオジロハクセキレイは成鳥、幼羽とも大部分が暗色、成羽の白色部は幼羽よりも僅かに広いが、初列雨覆先端や縁、初列風切次列風切内弁に白色部がある程度とあります。(引用)永井真人.2014.比べて識別野鳥図鑑670.p170-171.文一総合出版.(写真)2025年10月3日撮影
2025.10.04
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松戸市千駄堀に飛来しているキビタキ、ヒタキ類をもう一度観察したいと思い、21世紀の森と広場に出かけました。森に立ち寄る前に千駄堀池を見渡すと、複数のカルガモ、コガモの姿を発見。コガモは嘴基部側面に黄色味と雨覆に灰色味のある雄幼羽(写真2枚目の手前の個体)、嘴が黒く上面が黒っぽい若鳥と思われる個体(写真2枚目奥の個体)、頭頂から過眼線までがヘルメットを装着したように一様に濃く見えるエクリプス個体を含む群れが水面を移動する姿を観察しました。このほか、池の岸辺をゆったりと移動していたアオサギ若鳥の姿を見つけました。(ガマズミの実を食べに飛来したキビタキ、エゾビタキ)次にキビタキ、エゾビタキなどのヒタキ類の姿を探しに森林エリアに移動。ガマズミの実を食べに複数のキビタキ、エゾビタキが飛来する姿を目撃しました。キビタキは上面が黒く橙色味のある眉斑があり、喉がオレンジ色で腹が黄色の雄成鳥個体と上面が褐色で黒味が少し入っている雄第一回夏羽個体と思われる2羽、若鳥と思われる2羽の合計4羽が登場しました。雄個体では、上面が褐色で黒味が少し入っている個体が成鳥個体に追い払われていました。成鳥雄同士ですと熾烈な闘争となりますが、褐色味のある個体は攻撃性が低いように思えました。(耳羽周辺が汚白色で過眼線がないハクセキレイを目撃)帰り道、カラスが水路で水浴びしていたエリアのすぐ近くで耳羽周辺が汚白色で顔に黄色味があり、過眼線のない亜種ホオジロハクセキレイと思われる個体を観察しました。(写真)2025年10月3日撮影
2025.10.03
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今週月曜日にエゾビタキ、コサメビタキと出会った柏の葉キャンパス駅近郊の公園を訪ねました。月曜はナラの枯れた木の梢から飛びたって虫を捕食していましたが、今日はミズキの実がなっているエリアの姿がありました。エゾビタキの姿は最低でも3羽以上でジィと鳴きながら登場。一羽は大雨覆先端と三列風切の羽縁が白い若鳥、別の一羽は頬線と顎線に白い黒い線がある成鳥個体でした。もう一羽は齢は不明でした。ヒトスジシマカを捕食した後、ミズキの実をついばんでいました。ヒトスジシマカに悩まされながら待機していると、ツィと鳴き声と同時にコサメビタキが登場しました。雨覆先端と三列風切羽縁が白い帯に見える第一回冬羽個体でした。写真でわかりにくいと思いますが嘴の形状が二等辺三角形で外側に膨らんでいました。(エゾビタキは二等辺三角形で内側にへこむ)このほか、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロが混群で移動し、時折地面に降りて昆虫を捕食する姿を観察しました。小鳥たちとの出会いを楽しんだ後、柏の葉公園に移動し、桜の広場、県民プラザ前の調整池を探索。トケン類が木の中に入る姿を目撃したものの種類は特定できず。調整池でマガモ(雄エクリプス)、カルガモ、アオサギ、ダイサギの姿がありました。帰り道、スズメバチが捕獲したカマキリを運搬している姿を観察。(写真)2025年10月2日撮影
2025.10.02
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今日から10月、秋に見られる鳥たちの齢を識別するには、どんなところを観察したらよいかと質問をもらいました。(秋に見られる第一回冬羽と成鳥冬羽)当年生まれの第一回冬羽と成鳥冬羽が秋には見られます。近年、冬鳥が少ないととりあけげられることが多くなりました。冬鳥の中にどの程度の当年生まれの鳥が含まれるのかを把握することで、繁殖の成否、渡りの成否が成鳥と当年生まれでどのように違うのかが解明されることにつながります。(身近な環境でじっくり観察可能なシロハラの第一回冬羽と成鳥冬羽)比較的身近な環境で出会うことの多いシロハラは、吉井(1988)が述べているようにアムール川下流域やウスリー地方で繁殖し、中国南部、日本で越冬するヒタキ科の鳥類です。(1)第一回冬羽の特徴大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑(淡色斑)があります。一方、成鳥冬羽にはこの白く見える斑はありません。(2)成鳥冬羽前記で述べたように大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑はありません。尾と翼の黒味が強い印象があります。さらに、雄成鳥冬羽で背の褐色味が強い個体と背が褐色の個体と2タイプ見かけます。前者は夏羽、後者は冬羽です。(シロハラと同様に大雨覆先端に白斑がある種類)マミチャジナイ第一回夏羽、アカハラ第一回冬羽、ノビタキも同様に大雨覆先端に白斑があります。(そもそも第一回冬羽と成鳥冬羽をフローにしてみると)孵化→幼綿羽→幼羽→幼羽後換羽→第一回冬羽→春の渡り→第一回夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽→繁殖前換羽→春の渡り→成鳥夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽 と整理することができます。・幼羽後換羽が始まり、生え揃った段階が第1回冬羽と呼ばれます。・換羽は多くの場合、頭や体は換羽しますが、翼や尾羽の一部、あるいは全部に幼羽を残しているので部分換羽と呼ばれます。・渡る前に換羽を終え第二回目冬羽となりますが、スズメ目では幼羽の全てが脱落し、換羽する完全換羽となります。第二回冬羽、第三回冬羽は区別がつかないので成鳥冬羽と表現されます。(引用)吉井正.1988.コンサイス鳥名事典.p280.三省堂.(写真)1枚目:2020年12月23日さいたま市、2枚目:2017年12月18日柏市、3枚目:2013年1月28日柏市、4枚目:2023年12月18日都内水元、5枚目:2022年1月12日市川市で撮影
2025.10.01
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