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2025.10.18
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カテゴリ: 識別について
昨日、茨城県菅生沼でコハクチョウと出会いました。
秋の深まりと同時にハクチョウ類の姿を観察することが増えていくものと思います。
鳥友からオオハクチョウとコハクチョウの識別について質問をもらいますので、整理してみました。
(一般的にオオハクチョウとコハクチョウを識別するポイント)
探鳥会リーダーが案内する内容としては次の3点があります。
(1)体の大きさ
(2)嘴の模様
(3)嘴と首の長さ
(1)オオハクチョウの最小個体とコハクチョウの最大個体が存在しますし、観察者のとらえ方によって見え方が異なりますので大きさだけで識別は無理と思われます。
(2)オオハクチョウの嘴は先端が黒く、基部から先端にかけて黄色部分が黒色部に食い込んでいます。一方、コハクチョウは嘴先端の黒色部が広く基部から先端にかけて黄色部が丸く黒色部に食い込んでいます。ところがコハクチョウでは個体差があり、嘴がほとんど黒いもの、黄色部がとても広い個体まで存在しますので注意が必要です。
なお、桐原(2003)が1999年冬に島根県安来市と米子に飛来したコハクチョウの中にオオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つコハクチョウ幼鳥を観察したと報告しています。
「嘴の黄色部が黒色部に食い込んでおりオオハクチョウの特徴を備えている」「体が小さいこと、嘴や首が短めの体型をしていることなどから総合的に判断してコハクチョウだと判断できる」と記しています。
(3)体形に注目すると、オオハクチョウは嘴と首が細長くほっそりとした印象を受けます。さらに、横顔は嘴が長いこともあり嘴先端から頭頂にかけてなだらかな傾斜があります。一方、コハクチョウは首が太く、ずんぐりとしています。
(大きさ、嘴の模様、体形以外の識別の観点)
角田(2020)は、野外での観察結果からオオハクチョウとコハクチョウを識別できるポイントとして、下くちばしの左右両側で確認できるピンクラインと下くちばし両側口角隅のEポイントの有無をあげています。
(コハクチョウのピンクライン)
角田(2020)は、「コハクチョウは、幼鳥から成鳥まで全てで確認できますが、オオハクでは全く確認できません。ところがEポイントは、オオハクでは幼鳥成鳥にかかわらずに全ての個体で確認できますが、コハクチョウでは確認できない個体が多く、確認できてもその大きさはそれ程大きくありません」と報告しています。
(Eポイントについて)
角田(2020)は、「オオハクチョウではくちばしを閉じていても確認できますが、コハクチョウでは余程注意しても確認できる個体とできない個体があります。このことからピンクラインを確認できる個体はコハクチョウで、Eポイントを確認できるのはほぼオオハクチョウと識別できるようです。
(引用)
桐原佳介.2003.オオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つ特異にコハクチョウの記録.
日本の白鳥.第27巻.p20-23.
角田 分.オオハクチョウとコハクチョウ識別の2つの新観点.
Bird Research Water Bird News.p4-5.
(写真)
一枚目:体形の比較2017年12月24日印西市、
二枚目:コハクチョウのピンクライン2022年11月12日印西市、











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最終更新日  2025.10.18 19:45:19 コメントを書く


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