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倉岡さんが、5回目の治療におみえになりました。 「目も頭もずいぶんいい具合です。しめつけられる感じはとれましたが、100%まではいってない。目を開けていると普通ですが、目を閉じて目に意識をもっていゆくと、奥に少々違和感がある感じ。」ということでした。 それで、左右の側頭部の頭がしめつけられるポイントに刺絡(しらく)をして、うっ血している血液を30滴ほどしぼり出しました。すると、「目と頭がすっきりして安定しました。頭皮もやわらかくなりました。」とのこと。 それから、ずっと座っていると腰がはってくるということで、左右の志室(ししつ)に鍼をして、5回目の治療を終えました。 帰られるとき、聞いてみました。角谷:「パソコン病の治療を計5回やりましたが、今はどんな感じですか?」倉岡さん:「5回終わって、95%ほど良くなりました。普通にしていれば、ほぼ100%です。 今日の頭の治療で、よりすっきりしました。あと残っているとしたら、目の奥の後頭部にほんの少し残っているかどうか、というところでしょうか。」角谷:「良くなってよかったですね。私もうれしいです。パソコン病という病気はまだ知られていないので、なんとか知ってほしいと思いますが、どうするといいと思います?」倉岡さん:「身心健康堂さんのホームページのパソコン病の解説は、正確で詳しく、ここまで説得力のあるサイトはありません。だから、これをもっと前面に出すといいのではないでしょうか。それと、ここの治療は濃密でたっぷり時間をかけて全体を診てくださるのですが、鍼に抵抗のある人とか、もっと気軽に来たい人もいるので、時間と値段が半分くらいのコースがあってもいいのではないでしょうか。半分くらいの治療でもよくなることがわかれば、パソコン病の治療が気軽に来てもらえると思います。それと、メールでの症状、相談をやられたらいいのではないでしょうか。」 このようなアドバイスをいただきました。ありがとうございました。 パソコン病が、もっと多くの人たちに知られるよう、治し方ももっと研究して世に出してゆけるよう、私も頑張ります!!
2009年10月28日
先日、寒気を訴えられて、Wさん(女性、32才)が来院された。昨日から、脇の下のリンパが腫れて、胸の肋骨のところまで痛いー。その日の午前中から寒気がはじまり、つらいという。体温を測ると、38、2℃。脈は1分間に100(正常は60~80)である。 これは、インフルエンザだ!!と思い、私は1分間でインフルエンザウイルスを99.999%殺せるマスクをつけて治療をはじめました。 話しを伺うと、会社でもインフルエンザがはやっていて、休んでいる人も多いとのこと。インフルエンザ(新型も含めて)でも会社に来ている人もいるそうだ。 ウイルスは、セキやくしゃみで飛びちった飛沫が鼻や口を通してはいってくる。だから、インフルエンザの人が会社や家にいたら、ウイルスは入ってきてしまう。彼女も会社でインフルエンザをもらったのかもしれません。 ここからは、インフルエンザの治療の話しです。もともと、東洋医学、特に漢方薬は、風邪の治療から始まったものです。3000年前につくられた「傷寒論(しょうかんろん)」という漢方の古典には、風邪の治療について書いてあります。この中に有名な「葛根湯」も出てきます。風邪になったら使われる葛根湯は、3000年前につくられた漢方なんです。 漢方って、漢方薬の薬の名前が、その薬を使うための症状もわかるようになっています。たとえば「葛根湯証」というのが病名で、これを治す薬が「葛根湯」という薬なのです。葛根湯証とは、○首、肩、頭がこって ○寒気 ○熱があり ○脈が速い ○汗が出ないという症状で、これらの症状がある時、葛根湯を使うと、「汗が出て、そのあとおかゆを食べると治る」と書いてあります。 Wさんには、葛根湯の代わりに現代の葛根湯ともいえる『炭素温熱ドーム』に入ってもらいました。大汗をかける温度に設定して、30分全身から大汗をかいてもらい、その後、首、肩に温熱器を当てて、後頭部と肩のところには、鍼をしてコリをゆるめました。そして、汗をふいて着替えていただき、もう一度、『炭素温熱ドーム』に入って少し汗をかき、再度着替えてもらい、背中のマッサージとふくらはぎのマッサージを行いました。 Wさんは「来た時よりずっとラク!!軽くなりました。」と言ってお帰りになりました。 インフルエンザや風邪の初期には、冷さず、湯たんぽやおかゆで、外と内から温めて、汗を出すことが治療の第一歩です。インフルエンザで39℃を超える熱の時は、冷やしてください。温めすぎて、熱があまりに高くなりすぎると、脳に熱がいき、脳をやられる危険性があるからです。39℃までなら温めて汗を出すことです。
2009年10月25日
朝早く起きれば、一日調子のいいことはわかっています。朝3時頃から5時までの早朝は、特に頭も冴え、直感、気づきが与えられる時間です。この時間に活動するのは、理想だと私もわかっています。朝飯前の2時間は、いちばん仕事ができ、元気になる時間でもあります。師である鬼木先生から、いつも言われることは、「早起きが人生を拓く!」しかし、しかしです…。なかなか早起きができない…。これが私のような凡人の悩みです。早起きできないのは、単純です。早く寝ないから。それと、夜寝る前に食べたり、飲んだりすると、起きれない。寝る時、次の日の予定(わくわくするような)をつくっておかないと起きれない。夜9時以降は、胃が動かないので、9時以降に食べたものは、次の朝まで残ってしまいます。これを「胃残り」と呼びます。胃残りが、メタボやさまざまな病気の原因となります。胃残りがあると、早起きできませんし、朝おきてもみぞおちのところが重いのです。鬼木先生は夜9時ごろには寝ていることが多いようですが、寝る時間にはこだわっておられません。もう習慣づいているので、起きるのは何時に寝ても、3時から4時頃のようです。そして、朝飯前の2時間で、執筆したり大事な仕事をされるのです。私も先生のようになりたい!夜どう寝るか、これが早起きのカギのようです。・夜9時過ぎには食べない。・寝る前には内観をして、一日の反省、そして明日の予定や目標を立てて、幸せな気持ちで寝る。・夜はなるべく仕事をしない。残っている仕事はなるべく早朝にまわす。このようなことを実行できるようにして、早朝の幸せな時間(黄金の時間)を楽しめるようになりたいと思います。
2009年10月21日
<角谷>身心健康堂にいらした時の症状は?<倉岡さん>先ず、頭は緊張性頭痛、頭の側面とこめかみ、おでこのラインがしめつけられるような重さがありました。3年前までは、頭もパンパンでしめつけらる感じが強かったです。目は、奥が痛い。目の奥がしめつけられている。目の奥をよく押していました。目の奥をさわりたいけどさわれない。できることなら、目をとってグリグリしたい感じです。背中は、体を動かした時、背の横に何かがくっついている気がする。肩甲骨の間とその下がこる。背骨の横の2本のラインがコッてつらいー。そんな症状がありました。<角谷>治療後の経過は?<倉岡さん>1回目(10月5日) 背骨の外側のインナーマッスルに鍼をしてもらって、2側、3側(背骨より外側が2側、もっと外側が3側)がよくなったというより、うずきました。はじめての場所を治療されるので、からだが驚くんですね。そして、修復が始まったと感じました。2回目(10月7日) 背中のいつも気になっていたところがラクになって、背中は7、8割よくなっているのが、治療が終わったととたん実感できました。3回目(10月11日) 2回目は、首から下がラクになりましたが、首から上、頭、目の奥が残っていました。頭の刺絡療法(血を出す専用のせん刺具で刺激して、点状出血させる療法)をやったら、頭の重さがなくなり、目もすっきりしました。そして、後頭部に鍼をしてもらったら、目の奥の締め付けられているところに、ギ~ンときました。開いてほしかったところに、ピッタリきたときには、ココダ!と思いました。絶対良くならないと思っていたのが、1週間に3回の治療でここまで変われることにびっくりしています。最初とはぜんぜん違います。8、9割よくなりました。こういう治療があること自体、驚きです。パソコン病のこと、そしてこの治療のこと、多くの方に知ってもらいたいです。私の体験がお役に立てばありがたいです。
2009年10月20日
平成21年10月10日、パソコン病で3回目の治療にいらした倉岡さん(45歳、本名)に、治療後インタビューしました。<角谷>何を見て身心健康堂にいらしたのですか?<倉岡さん>ホームページでパソコン病のところを見ました。身心健康堂さんのパソコン病の説明は全ての理論がしっかりしていることに驚きました。自分の症状が、原因から結果まで理論立てて説明されているものは、他にはありませんでした。それでここだろう、と思いました。<角谷>これまで、どんな症状があって、どうされていましたか?<倉岡さん>症状としては、コリが慢性化して、背中がバリバリ、頭はしめつけられるような頭痛、目の奥もしめつけられていて、できることなら目をとってグリグリしたいような…。シャワーで温めたり、ソファーの角で背中をおしつけたりしていました。そのような症状が一番ピークだったのは、4年前で、その頃は鍼に行ってました。背中に鍼をして電気を通す治療でした。治療すると、背中のパンパンはラクになりましたけど、奥のコリは残るんです。その残るコリがインナーマッスルだとはわかりませんでした。パソコンをやる人はみんなコッっています。疲れています。でもそのコリが深層筋(インナーマッスル)のコリだとはわかりません。インナーマッスルということも聞きなれない。僕は野球でインナーマッスルのトレーニングをしていたので、大体の説明はわかりましたけど。また、パソコン病は病気として認知されていないので、どんな病状かもどこに行っていいのかもわかりません。僕自身、症状がひどい時も、職業病の意識しかありませんでした。だれでも耐えて、仕事をしているんだと思っていました。風邪をひいたらどの病院へ行くかはわかるけど、パソコン病はまだその言葉だけで、症状もわからない、どこに行っていいのかもわからないんです。僕も、まず眼科、内科、ペインクリニックへ行きましたが、治らないんで仕事をやめるしかないと思っていました。
2009年10月19日
52歳の女性の症例です。これまで10年以上、ふくらはぎが重くてだるくて痛くてどうしようもなかったそうです。ですから、いろんなマッサージや整体を受けたのですが、自分のふくらはぎのつらさをわかってくれた人はいなかったとのこと。今日は3回目の治療です。先週いらしてこの一週間は、仕事が忙しくとても疲れたとおっしゃっていました。自分でふくらはぎマッサージをする時間もなかったそうです。ふくらはぎをパッとさわるとやわらかく、そんなに悪くないかなと思いましたが、深いところ(深層筋インナーマッスル)をマッサージすると、割り箸くらいの太さに固まった筋肉にふれました。これは、かなり深くまで圧をかけて、筋のスジにふれないとわからないコリです。この深層筋の固まりに、10分ほどマッサージをしていると、やっと痛みを感じてきて、急にからだが熱くなってきて、「汗が出てきた!」とおっしゃいました。これです。ふくらはぎマッサージの創始者、石川洋一先生がやると、からだがとても熱くなるんです。j深い筋に入ると、からだが熱くなってきて、汗も出てきます。表面の筋のマッサージだけでは、こうなりません。ふくらはぎマッサージの真髄は、奥の固くなっている筋肉をほぐすことです。そうすると、からだが非常に熱くなります。この時、全身の血行がよくなり、症状も変化するのです。彼女もふくらはぎマッサージを終える時には、肩こりもラクになったと喜んでおられました。石川洋一先生に少し近づけた気がしました。
2009年10月17日
古来から腎虚を治すこと、腎の力を上げることは、生命力を上げることであり、長生きすることでした。だから、不老長寿のために、腎の力を上げる方法が研究されてきました。 その方法のひとつが、「早寝、早起き」です。 これは、あらゆる健康法の基本です。なぜなら、人間は昼行性動物だからです。人間が地球に誕生して以来、ずっと鳥と同じように、朝、日の出前には起きて、夜暗くなったら眠る生活を続けてきました。たかだかこの150年ほどだけ、人間が暗くなっても活動しているのです。 腎との関係でいえば、腎臓が毎日活動する時間は、夜9時から夜中の3時です。どういう活動かというと、一日活動してできた老廃物が入っている血液(静脈液)が腎臓に通され、コーヒーのフィルターのようにろ過されます。不要なものは小便として出し、残りはからだの中にもどされるわけです。しかしこれは、その時間帯に、横になって眠っているときでないとしっかり働いてはくれません。夜中に起きて活動していれば、腎臓で血液は完全にろ過されないのです。すると、ろ過されていない汚い血液を使わないといけないので、からだがだるい、重い、疲れがとれないという症状が出るわけですね。 また、このような症状が続くと、腎臓も固くなってきて、腰痛がでてきます。志室(腎のツボ~腰が痛い時、指でおさえるところ~)にあらわれる固さは、腎臓の固さです。ここが固くなると、動けるには動けるが奥が重い、だるい感じがいつも残ります。(私も経験しました!!)ぎっくり腰も起こしやすくなります。 この腰痛を治療する時は、志室に鍼をして、腎臓の影響を受けて固くなっている深層のコリ(10センチほど奥)をほぐすのです。すると重かった腰が軽くなります。 志室が固くなると腰が伸びなくなるので、ひどくなると、老人のように腰が曲がってきます。腰が伸びないで手を使う動作をすると、いわゆる腰が入らない(へっぴり腰)で、手だけで動かさないといけないので、肩甲骨の間のコリ、首、肩のコリも出てくるのです。 ですから、もとをたどれば、夜9時に寝て、明け方に起きればいいのですが、現代の生活では、なかなか大変ですね。なので、患者さまには、「遅くとも夜12時までには寝て下さい。12時を過ぎると腰が固くなって、腰痛になりますよ。」と言っています。 疲れているときは、当然のことながら、早く寝ること。夜9時から、夜中の3時までの時間を大事にして眠ってください。
2009年10月16日
先日いらした62歳のTさん(女性)。いらした2日前、夕食の後片付けを終えないうちに、キッチンで明け方4時まで寝てしまったそうだ。背中は痛く、腰は重たく、首はつらい。だるくて起きていられないので、横になっていたと言って治療室に入ってこられました。その前日、長男の息子さんのお宮参りで和服を着て、お孫さんをずっと抱っこしていたそうです。その後はホテルで会食。朝10時から夕方6時までずっと頑張って、疲れてしまったんですね。体と見ると、あごが上がって首は弓状にそっている。肩甲骨間に太いコリの帯。腰の外側の志室ラインはカチカチでした。これじゃあ、背中はつらい。腰もカチカチだから、からだは重くてだるいはずです。これは、東洋医学でいう『腎虚(じんきょ)』という状態です。自分のもっているエネルギーを出し切ってしまって、消耗しているからだです。腎虚になると、老人症状が出てきます。若くても老人症状が出ます。腰の重さ、ひざ痛、耳の聞こえが悪い、白髪、はげ、白内障、疲れやすい、体が重い、だるい…。治療は、温熱ドームをかけて体全身を温めておきながら、背中に温熱器をかけて、まず表面の筋肉の緊張をとってリラックスしてもらいました。その後、腎臓のツボである志室と、首の骨のきわ、肩甲骨の下方のツボに鍼をしてコリをとりました。弓状にそっていた首もまっすぐになりました。起き上がってもらうと「ラクになった~!」 痛みとコリ、だるさがとれたようです。腎虚のツボは、志室(ししつ)と臍下丹田(せいかたんでん)です。(つづく)
2009年10月10日
「パソコン病を私の専門にして、その治療を普及させたい」とは、常日頃、考えていたことでしたが、その思いを強く感じていたちょうどその時、西荻窪の身心健康堂にパソコン病の方から予約の電話が入りました。その45歳の男性の方(Sさん)は、私のホームページのパソコン病の所をよく読んでくださっていました。「鍼や整体などいろんな治療を受けたけど、どうしても奥のコリはとれないんです。良くならないので,このホームページを見たら、私が気になっている肩甲骨のところのコリがとれない原因がわかりました。これだ!!と感じて身心健康堂に来ました。」そう語って下さいました。パソコン病は、<1>目 <2>首や肩、背中の筋肉,腱 <3>心と、この3つのところに症状が現れます。ふつうの肩こりや目の疲れとは違うので、ふつうのコリをとるのと同じ治療をしてもとれないのです。長時間、同じ姿勢でいることや指を使うことで深層の筋(インナーマッスル)がこってしまうのです。インナーマッスルは、ストレッチやふつうの鍼治療ではゆるみません。これには、骨に直接鍼をする「KT式骨ぎわ指圧(鍼)」が非常に効果的です。それにパソコンをやっていると、交感神経が緊張するので、夜、眠れなくなるとか胃潰瘍といった、交感神経緊張の症状が現れます。内臓もやられるのです。ガンも交感神経緊張でおこる病気です。夜眠れなくなると、寝つくのは明け方になり、仕事に行く時間に起きられなくなり、遅刻するようになったり、休むようになったりします。その結果、そんな自分を責めるようになります。会社に行けない現実の自分との矛盾、対立が起こると、感性(本音)がひずんでしまい、その感性のひずみが、からだや心の症状となって現れるのです。それが、パソコン病によるウツという症状の本体です。したがって治す方法は、ウツを治すのでなくパソコン病によって起こる交感神経緊張を治せばよいわけです。それには、「温熱療法」が効果的です。背骨のきわに交感神経の根っこが通っています。交感神経が緊張すると、背骨のきわがこってきて、そのコリが交感神経を圧迫して、脳に覚醒信号を送るため眠れなくなるというわけです。背骨のきわに温熱器をかけると、気持ちよくて起立筋の緊張がとれてゆくため、眠れるようになります。眠れるようになれば、交感神経の緊張が取れるので、リラックスできるからだになっていくのです。 そのSさんには、最初、背骨のきわと背中に温熱器をかけて、表面の筋肉をゆるめて交感神経の緊張をとりました。そのあと、肋骨に鍼をして(KT式骨ぎわ鍼)、深層筋(インナーマッスル)のコリをとりました。治療後、Sさんに立って背骨を左右にねじってもらったら、「ほんとだ、背中のどうしてもとれなかったコリがとれてる!!」とびっくりしておられました。喜んでいただいて私もうれしく、パソコン病の治療の醍醐味を感じました。パソコン病に関しては、また続きを書いてゆきます。
2009年10月08日
今日、治療室でwさんから「なんでブログ書かないんですか?先生のブログで勇気付けられたり、ほろっとさせらりたりして、勉強になっているんです」といわれて、決心できました。私のブログが少しでも役立っているのなら、又書き続けようと。私も感動したことや、気付いたことを書くことで、元気になれるので、本格的に再開します。よろしく!! ブログに書いたことを、近いうちに本にしようと思っています。今日3回目にいらしたmyさん(42歳)、何年も続いていたからだのだるさが、1週間でなくなっていたのには、感動でした。その秘密は、朝食を変えたことです。 「朝は果物だけにするように、その果物はどれだけ食べてもいい、そして12時を過ぎてからご飯などの炭水化物を食べること」と、先週治療したとき、お伝えしました。その通りやってくれたら、あれほどつらかっただるさが、なくなったとのこと。そして、これまで寝付くまで2時間かかっていたのが、20分で寝付けるようになりました。これは、彼女のからだの代謝(消化・吸収・排泄・燃焼)が良くなったということです。東洋医学でいう腎虚が回復してきたということです。 またjwさんは、果物だけの朝食にしたら、便通がやたら良くなって、顔に出ていたアトピーが消えました。 からだの法則に従った食事にするだけで、こんなに症状が改善してきます。 この秘密は、次回に解説します。
2009年10月03日
皆さん、お待たせしました。カドチン(角谷)です。久しぶりにブログを書きます。これからは、がんがん書いていこうと思っています。感性がワクワクするような内容をお届けします。 6月15日〔月〕は、、温熱療法の勉強会を藤沢の順天統合医療センターで行いました。、合計10名の参加者で、貴重な一日でした。 私の大きな気付きは、「温熱と鍼は治るしくみが全くちがう」ということが、腑に落ちたことです。分かってしまえばなーんだ、てことですが、私には大きかった! 簡単に言えば、「鍼は硬くなった腱や筋肉をやわらかくすることで、元の状態に戻して治すのが特徴。温熱は熱によってヒートショックプロテインをつくり、24時間かけて強い細胞をつくるのが特徴」だということです。(ヒートショックプロテインについては、別の日に書きます) ですから、鍼のほうが温熱より効くとか、温熱のほうが鍼より効くなどという議論はナンセンスだということです。治る機序がちがうのだから必要に応じて使い分ければいいのです。 マヒして硬くなった(専門用語で拘縮といいます)筋肉・腱を正常にするのは鍼の方がやりやすく、即効性がある。また冷えている体を温めたり、ガンや内臓病・皮膚病など悪くなった細胞を変えて強くしてゆくには、温熱の方がよいのです。 鍼と温熱は使い分けをしていいわけです。
2009年06月16日
こんにちは。 私は、身心健康堂と提携している、統合医療の宿泊施設「身心養生苑」(伊豆高原)のスタッフ、角谷寿賀子と申します。(はじめてのブログデビューです) 身心養生苑には、心の病の方、過食症の方、ガンの方など、いろいろな方が見えられますが、その都度、さまざまな人生、生き方に出会い、教えられることがいっぱいあります。また、まるで生気のなかった方が、大切なことに気づき、自分をとりもどす瞬間に出合える喜び、未来をはじめて希望を持って感じられるようになった笑顔に出合える感動を、日々味わっています。こういう仕事に携える自分は、本当に幸せだと感じています。 先月4月、当苑に来られた39歳の女性(Kさん)は、長い間うつの状態から抜け出せず、また、1年位前から過食の症状もあり、悩んでおられました。断食と内観療法をされて、すっかり元気になられ、帰られてから私にメールを下さり、とてもうれしかったので、ちょっとご紹介させていただきます。(ご本人の承諾を得ております。)『先日はお世話になり、本当にありがとうございました。うつコースの2泊3日を終えてから,もう3日目を迎えました。自宅に着き、留守番している母に一番に「私、うつが治ったよ!」と伝えると、母は泣いていました。次女が「お母さん、なんかちがう~。顔がピカピカしてる」と私の顔をじ~っとみていました。朝起きて、またもとにもどっていたらどうしようと、翌日の朝は起きました。角谷先生が、「いったん開いた感性は忘れてしまうことはないし、もとに戻ってしまうこともありませんよ。」といって下さった言葉をかみしめています。私が17歳の時にウツが始まって以来、なくなってしまったと思った感覚や感性が戻ってきました。これは私にとって信じられないことでした。本来の自分の心でちゃんと感じられるようになったんです。ウツになった私で、結婚して子供を産んだのですが、今なんだか夫と子供に対して「はじめました」という感覚なのです。うまくいえませんが…。ウツになる前の自分に戻れて本当にうれしくてうれしくて…。自分の心でしっかり感じられることを今は実感して、そのことの幸せをかみ締めてすごしています。と、養生苑から帰ってきてからは、こんな様子の私です。昨夜、主人とゆっくり話す時間がとれ、養生苑でのことを話しました。興奮して機関銃のように話しをしました。主人もとても喜んで感動しておりました。長くなってしまいましたね。今日はこの辺で…。またメールします。鬼木先生、角谷先生にもよろしくお伝え下さい。それでは。』 ご本人が変わられて、何よりお子様が一番喜んでおられるのでしょうね! 私も、3人の息子の母ですが、やっぱり、いつも明るく元気でいたいと思っています。(時々疲れて切れることもあって、ごめんね…) Kさん、同じ母として、無理せずがんばりましょうね。また、伊豆高原から、感動したこと、感じたことなど、お伝えします。 角谷 寿賀子
2009年05月14日
私は師の鬼木豊先生から、この呼吸法を教わりました。「感性長息法」は、深く長い呼吸(長息)をすることと、言葉とイメージを使い、感性を解放して、自分の夢を実現していく呼吸法であることが特色です。この呼吸法は、副交感神経を働かせ、身心をリラックスさせることができます。気功でも調身(姿勢を調える)、調息(息を調える)、調心(心を調える)を行なうことによって、入静(禅では禅定)状態になれると教えています。感性長息法でも、調身、調息、調心を大事にしています。<やり方。調身、調息、調心>〔1〕あぐら(どちらかの足を反対側の太ももに置くのが正しいやり方)か正座などで同じ姿勢を保っていられる座り方をします。イスに座った状態や寝た状態でもできます。〔2〕『姿勢と呼吸』で述べたように、座った状態で、骨盤と仙骨を丸くしながら、口から(鼻からでもOK)息を細く長く(深く静かに柔らかく)、10秒から20秒かけて、おなかの中にある息を全部吐いてしまいます。このとき自然におなかがへこみます。おなかに力を入れてしまうと、みぞおちが硬くなり上手く吐けませんので注意して下さい。〔3〕全部息を吐ききったら、骨盤と仙骨を立てながら、鼻から息を3~5秒で吸います。このとき自然に下腹部(丹田)から息が入ってきます。吸うことを意識するとみぞおちが硬くなってしまうので、力を抜いて自然に入ってくるのに任せると上手く吸えます。〔4〕いっぱいに吸い終わったら、おなかを脹らませたまま2~3秒息を止め、また息を吐きます。〔5〕長息をしながら、自分の夢と願い、ビジョンを描き、『私は宇宙感性(自然)に抱かれて生かされている。私と宇宙感性は繋がっている。私の中に宇宙感性の力が満ちている。私は宇宙感性そのものである。私の夢は実現しつつある。私は生かされている。ありがたい』。と3回唱える。師の鬼木先生からこう教わりました。『呼吸は、自分と宇宙が息で行き来している。呼で自分という純粋感性のエネルギーが宇宙感性に行き、吸で宇宙感性のエネルギーが純粋感性(自分)に入ってくる』と。息は自分と宇宙を繋ぐエネルギーです。宇宙とは自然といってもいいし、自分以外のものといってもいいと思います。<感性長息法の効果>●慣れると長く呼吸ができて、脳波がβ波からα波になり脳内の神経ホルモンが分泌されます。●よい遺伝子(DNA)がスイッチオンになり、細胞が活性化します。●くり返し続けることにより、私情雑念がなくなり、無駄な考えがストップします。●熟睡できるようになり、身心のストレスから解放され、感性の力(生きる力)が誘発されてきます。
2007年10月06日
患者様に姿勢の指導をするときは、まず、「悪い姿勢をとって下さい」とききます。するとみなさん背中を丸くした姿勢をとります。次に「よい姿勢をとって下さい」ときくと、背骨を立てて、背筋をまっすぐにします。このときもう一度ききます。「悪い姿勢をとったとき呼吸はどうしていましたか?」「吐いていました」「よい姿勢をとろうとしたとき呼吸はどうしていましたか?」「吸っていました」。皆さんこのように答えられます。そして次に私はこう言います。「よく注意して姿勢と呼吸の関係をみて下さい。悪い姿勢をとるときは背中を丸くしますが、このときは、骨盤と仙骨を丸くしているでしょう。そして丸くするときはフッと息を吐いていますよね。よい姿勢といったら丸くしていた骨盤と仙骨を立てましたね。このときは、スーと息を吸っていますよね。すると結果として背筋が伸びるんです。実は悪い姿勢、よい姿勢というのはなくて、私たちはリラックスしたいときは、骨盤と仙骨を立てながら息を吸って背筋を伸ばすのです。シャキッとして仕事をするときは、骨盤と仙骨を立てながら息を吸って背筋を伸ばすわけです」。仕事をするときのホームポジションは、息を吸って骨盤と仙骨を立てた状態です。すると背筋が伸びて、交感神経が動いて適度な緊張状態となり、シャキッとして仕事ができます。そして、疲れたらホッと息を吐いて骨盤と仙骨を丸くした姿勢をとればいいんです。息を吐くと副交換神経が働いてリラックス状態となり、一息つけるというわけです。しかし、このリラックスポジションを長く続けていると背中が丸くなってしまい、腰痛や肩こりをつくりますから要注意!ホッと一息ついたら、骨盤と仙骨を立てたホームポジションの状態にもどりましょう。これが姿勢です。骨盤と仙骨を立てた姿勢と丸くした姿勢の組み合わせがよい姿勢というわけです。ずっとホームポジションだけだと疲れるし、ずっとリラックスポジションだけだと背中が丸くなり、腰痛や肩こりになってしまいます。この姿勢と呼吸の関係を知っておくと、呼吸法を行なうときに応用できます。
2007年10月05日
いろいろな呼吸法がありますが、私はリラックスするための呼吸法と、シャキッとするための呼吸法の2つだけ知っておけば十分だと思っています。カパーラバーディはヨーガの呼吸法の1つです。交感神経が優位に働くよう、交感神経のスイッチを入れることができるがこの呼吸法です。やり方は、鼻だけを意識して、鼻だけを使って吐いて吸います。おなかや胸のことは考えないことがコツです。鼻をピクピクさせる感じで、吐いたり吸ったりします。すぐに吐いてすぐに吸う、これを10秒続けて、少し休んで、また繰り返します。10秒で20回ほど「吐く吸う」ができるはずです。最初は10秒からはじめて、毎日やっていくとだんだん長く続けられるようになります。たったこれだけです。しかし、この呼吸法の威力は絶大です。1分間も続ければ頭がスッキリしてきます。慣れてくると頭の中に白い光が現われてきます。それに鼻だけを意識して呼吸しているにもかかわらず、胸やおなかも動いています。動かしているところには脂肪がつかないという原則がありますから、この呼吸をやり続けとおなかの脂肪もとれてきます。ダイエットにも効果のある呼吸法なのです。もちろん、蓄膿や鼻づまり、鼻炎などの鼻の病気、症状にも効きます。朝は一日の始まりですから、シャキッとして適度な緊張が必要です。朝、カパーラバーディをやると、頭もからだもスッキリ、シャッキリして一日を始めることができます。日中もやもやしたときもこの呼吸法をやりましょう。すると頭もスッキリ。ガムなんか噛むよりずっと楽で効果絶大。それにタダ!ぜひ、カパーラバーディを身につけてください。
2007年10月04日
食は一週間食べなくとも命に別状はありませんが、息(呼吸)は5分も止めていれば死んでしまいます。オギャーと生まれて、スーと死ぬまで私たちは呼吸し続けているわけですが、上手な呼吸は長生き(長息)に通じています。心で自律神経をコントロールするのは難しいですが、唯一誰でも自律神経をコントロールできる方法があります。それが呼吸です。自律神経には緊張(活動)する神経である交換神経と休息する神経である副交換神経があり、この緊張とリラックス、たった2つの神経で私たちは内臓や血液、ホルモンなど、からだの大事な活動がコントロールされています。呼吸も吐く(呼)と吸う(吸)の2つだけです。私たちはホッとするときはおなかを引っ込めて自然に息を吐いています。シャキッとするときは背骨を立てて息を吸っています。リラックスするときは息を吐き、緊張するときは息を吸うわけです。息を吐くと筋肉はゆるみ、息を吸うと筋肉は緊張します。息を止めていると緊張の状態が続き集中できます。ですから、息を吐くときは自律神経は副交感神経がより働くようになり、息を吸うときは交感神経がより働くようになるという原則です。もう1つの原則は、呼吸という文字に象徴されているように、呼(吐く)が先で吸(吸う)が後ということです。花瓶の水をかえるときは、古い水を捨ててから新しい水を入れます。それと同じで、からだの中の悪いものを、まず吐き出してから、新しい空気をいれます。基本的には、吐いた分だけ吸えますから、全部吐ききる呼吸は、上手な呼吸のやり方なわけです。
2007年10月02日
わずか3分間で全身がぽかぽかして温まり、頭がスッキリする体操はこの世でこれだけじゃないかと自負している、とても簡単でパワフルな体操です。「エイヤー・サー(体操)」これは合気道の朝練で行っている船こぎ体操にヒントを得ています。1,片足を出して船をこぐ動作を行います。2,オールをこぐときその人の出せる最大限の声で「エイヤー」と言います。3,その後、これも最大限の声で「サー」と手のひらをパート前に開きます。これは体全身の悪いもの(邪気)を一気に出す意味があります。「エイヤー・サー」を5,6回やると気合が入ってきます。医学的に言うと交感神経にスイッチが入ることで、体がスッキリ、シャキッとしてくるのです。 この体操のコツは、恥ずかしがらず自分の出せる最大限の声をだすこと。もし、声を出せない状況であれば、「エイヤー・サー」と声を出す代わりに「スー」と呼吸だけで行い、声を出さずにやってもいいでしょう。「笑いの体操」「笑い」が免疫力を高める効果があることは、もうすでに医学的に証明されています。 では、どうやって「笑う」か?ですね。もちろん、漫才や落語を聞いて笑うこともできますが、「意識的に笑う」ことがいつでもどこでも誰にでもできる方法です。まず姿勢が大事。笑うときは、背中を丸めては笑えません。「腹をかかえてわらう」というでしょ。背中をそらせて腹をかかえるようにして笑うんです。そしてこれも、自分の最大限の声を出して笑うようにします。「おかしくもないのに笑えるか!」と言われるかもしれませんが、まずやってみることです。最初はつくり笑いでいいのです。そのうち、笑い声をだすことで、胸の辺りがスッキリする感じが分かってきます。そして、自分の笑っている姿、誰かと一緒なら人の笑う格好がおかしくてもっと笑ってしまいます。何かに悩んでいるときもやってみて下さい。悩んでいる自分を笑うことができれば、悩みが溶けていきます。毎日30秒間、「腹をかかえて笑って」ください。わずか30秒で体中が温まり、免疫力もグーンとアップしますよ!
2007年09月13日
以前何回か、このブログでも書きました、心臓神経症でいらした53歳の西洋医師、Rさんのその後をご報告します。平成19年2月、心臓神経症となり週1回通院されていました。(詳しくは2月1日のブログを参照)現在それらの症状はすっかりよくなり、ふつうに仕事もできるようになりました。今は、安定剤を夜寝るとき1錠飲んでおられるだけです。本人は「もう薬を止めてもいいのですが、お守りのような気持ちで飲んでいます。」現在は2週間に1回、心身の疲れをとるためにいらしています。7月25日の治療では「温熱ワーク」を行いました。全身に温熱をかけて、からだと心をほぐしてからこんな会話をしました。私「今回の病気を体験して何か変わりましたか?」Rさん「イヤー、患者さんの気持ちがよくわかるようになりました。それまでもわかっている つもりだったけど、わかっていませんでしたね。自分が体験しないとわからないもんで すね…」私「それに今回は奥様の内助の功というか、奥様のご主人を治すのに一生懸命だったんです ね。夫婦愛を感じていましたよ。ご主人がよく眠れるように、早くよくなるように夜には 温熱器をかけたり、焼き塩をつくってくれたりしたそうですね。 卵油も飲むようにご主人にすすめて使って下さいました。 奥様が私に言われた言葉で印象的だったのは、『それまでは私が食事をつくっても主人が ありがとうと言ってくれたことなかったけど、この病気をしてはじめてありがとうって言 ってくれました。』ということです。 あの時ご主人は、奥様に頼りきっていましたね。女性はいざとなったら強いですよ。男は かなわないですよ。私も何度も女房に助けてもらいました。 ご主人を支えることで、奥様も病気なんかしていられなくて、元気になっていったんじゃ ないでしょうか。」Rさん「そうですね、からだが良くなってからも感謝を忘れちゃいけないですね…。」 こんなやりとりが行われました。病気をすることは決して悪いことではなく、そのことで病人に気持ちが分かるようになったり、夫婦の絆が強くなったり、感謝することができるようになる。人間は痛みや苦しみが与えられることによって、はじめて分かることがあるのです。病気は、その人の人間性が深められるためにも大事なメッセージを与えてくれるものですね。
2007年07月29日
感性内観でも温熱ワークでも、感性の解放が起こります。自分のとらわれていた偏見、誤解、錯覚、思い違いに気づき、心が素直な状態となったとき、涙がこぼれてきます。そのとき感性は解放されます。自分のからだに目を向け、からだの声をきけたときストレスに気づき、コリの原因に気づいたとき自分のからだのくせや、心のくせに気づいたとき気持ちよくなっているとき透明な感じになっているときさわやかなとき思考がなくなりモヤモヤがないとき痛みや苦しみがなく心地よいとき何かに夢中になっているときそんなときに気づきが落ちてきます。真実を感じたときは感動です。相手の真実に共感しているときも感動です。涙です。そして、感動は伝わります。感動しているときは、感性が解放されやすいはず。涙しているときも、気づきがあったときも、感性が解放されやすい。そして、感性が解放されたときは、これらが同時に起こるのです。
2007年07月27日
「症状を治すのではなく生き方の誤りを治す」「生き方、感じ方、考え方、受け止め方、姿勢、生活習慣を治す」「抑圧された感性を解放し、瑞々しい感性を活性化する」鬼木先生は常々こうおっしゃっています。私が13年前鬼木先生と出会って、私の心身症が治ったのは、先生のひと言によって私の感性が開いたからでした。鬼木先生は私の症状を治そうとはしませんでした。私の閉ざされた感性のフタを開き、私に気づきを与えて下さったのでした。私が抑圧された本音に気づいたとき、私の感性は開きだし、私が本来持っている瑞々しい感性がよみがえってきたのでした。鬼木先生は、感性を解放する手法として「感性内観」を40年以上もち続けています。感性内観は、視点を変えて自分自身を観てゆくものです。普段は、自分から他人を見てあの人はああだ、こうだという見方はしていますが、逆に他人から自分を観て、あの人から私はああみえる、こんなことをしていただいたという見方はなかなかしていないものです。感性内観によって視点を変え、内観が深まると、涙があふれてきます。あんなに心配や迷惑をかけてしまったという「罪」の意識、これほどにまで愛情をもらっていたという「恩」の感情などが理屈ぬきに心の奥底から湧いてくるのです。他の人によって生かされている自分、いかに他の人に心配・迷惑をかけてきたか、自分の長所、短所、人とのかかわり方、考え方、感じ方、受け止め方なども客観的に見えてきます。そこで、さまざまなことに気づけるのです。そのことで、生き方が変容できてきます。感性内観は、自分で自分を見つめるという、直接自分の心に入ってゆける方法です。
2007年07月26日
私はこれまで27年間、治療をして症状を消す、症状をラクにすることが治療家の役目だと信じてきました。症状が少しずつラクになることで患者さまが自立してゆけるようになると信じていました。しかし、それだけではないことがはっき分かりました。クライアントが治療を通して、抑圧していた感性の扉を開ける、自分自身に気づく、病気・悩みの原因がわかってゆくそんなセッションができるのだとわかってきました。私が鬼木先生に13年前、はじめて受けたのがそんなセッションだったのです。私はベッドの上で、そのようなことができるなんて思っていませんでした。しかし、それができるのです。クライアントが気づいてゆけるセッション、それが温熱器を動かしながらできることがわかってきました。それは、治療というよりセッションということばが合っています。温熱器による“温熱ワーク”でどのようになると気づきが起こり、感性の解放が起こるのでしょうかー。まず、治療家は治す、変化を起こす、悪い所を探す、という治療家主体の考えを消すことです。治療家は患者様が何かに気づけるよう、相手にその人自身を見せてあげれる鏡になるような気持ちで施術します。そして、治療家は愛情を温熱に乗せてその方に触れることを心から慈しみ、ただただ温熱の熱を伝えることのみに徹してゆくのです。からだにあたたかさ、エネルギー、気持ちよさが伝わってゆくと、患者さまの思考は止まり、心が静かになって今まで気づくことのなかった奥底からのからだの声が聞こえてきます。時間、空間がなくなって、いろんなイメージが浮かんできます。今まで閉じ込めていた感情を感じることもあります。呼吸が深くはいってきます。からだが慢性的な緊張(コリ、ブロック)という形で記憶しているトラウマ(心的外傷、感性のひずみ)やストレスが温熱によって解放されてゆきます。また、その緊張の真の原因に気づいてゆきます。心身を拘束しているかぶとを脱ぎ捨ててゆくのです。これが、感性の解放です。セッションの終わりは、深い眠りから覚めるような感覚で自分をいとおしく感じる時間を過ごすことができるのです。
2007年07月24日
10年以上の肩こりがあり、しょっちゅう心臓がハカハカする。胃が重い、冷え性、風邪をひきやすい、すぐ疲れる、花粉症がひどい…などの症状をもって来院されている小学校教諭のSさん。彼女の肩こりは尋常ではありません。まるで、肩に石が入っているようです。背中の背骨のきわや、肩甲骨の間も奥がカチカチです。これまでは、一生懸命そのカチカチのコリを鍼で緩めようと、鍼、指圧、刺絡などの治療をしてきました。しかし今回は、温熱療法で治療をしてみました。温熱器と私の丹田をあわせて、丹田が温熱器を動かすようにしました。すると、温熱器がSさんの背中でダンスをしているように自在に動きます。まるでコックリさん(ちょっと古いかな?)のように自分の意志でなく動くのです。そして凝っている所が感じられ、そこで自然に温熱器が止まるので注熱ができるという具合です。私には全く力が入っていないので、温熱器の重みは感じません。Sさんの肩や肩甲骨と背骨の間、胃のうらは注熱で赤くなっています。ふと、このコリはSさんの悲しみや苦しみ、がまんしていたことが凝り固まっているトラウマのコリであることに気づきました。「Sさんがつらくてがまんしていたことがこのコリになって残っているんですね。精神的なトラウマは筋肉のコリともなってゆくんです。ガンもトラウマのしこりです。だから、ただコリをゆるめても、大元の原因であるトラウマ(感性の抑圧、ひずみなど)を浄化しないとまた凝ってくるんでしょうね」「そうです。辛くて苦しくてがまんしていた時期がありました。そうなったのは、自分の責任だから相手はうらんでいないんですが、大事な時期を10年以上無駄に過ごしてしまったことは、悔やんでいます。」とSさん。温熱をかけ終わった時には、体が軽くなってとてもさわやかになった、そしてカチカチのコリも鍼をしないでもラクになったとおっしゃいました。これまで、コリや症状をとろうと必死に鍼や指圧をしていた自分が、そうでない治療のあり方を温熱器によって教えられたような気がしました。
2007年07月18日
7月12日、温熱療法の扉が開かれた感動が与えられました。これまでは温熱療法のとき、私の意志と手の力で温熱器を動かしていたのですが、手の力が全く抜けたら、温熱器が勝手に動くようになりました!それはちょうど、気功の自発功、野口整体の活元運動のように温熱器が勝手に動くのです。よく治療家が、自然に指が悪いところで止まるとか、ツボのところがひとりでに浮いてくるといいますが、それと同じような感覚です。温熱器の速度も圧の入り方も自由自在ー。この感覚を訓練してゆけば、悪い所も温熱器が教えてくれるだろうと感じています。丹田と温熱器があたっている面がひとつになり、腕がなくなる感覚になり丹田に少し重さをかける動きをすると、その動きが温熱器にそのまま伝わり、温熱器が自在に動いてゆくのです。すると私の力は全くいらず疲れないし、患者さまの皮膚の凹凸具合、すなわちコリ具合が自然にわかります。私が意図して動かさなくても、温熱器が動いてくれる感覚です。この感覚が道具と一体となっている感じです。これは多分、野球のバットが勝手に動いて球をとらえるような、的と自分が一体となって矢が勝手に的にあたるような、ピアニストの指が勝手に動いてメロディーを奏でるような、そんな感じなのでしょう。物と一体となったとき、物は自分になる。この一体感はすべてに感じれることなのでしょう。このようなことに気づけたのは、「温熱療法」のすばらしさを訴え続けて下さっている鬼木先生と妻、寿賀子のおかげです。このことに喜びすぎず、扉の一歩が開いたにすぎないのですから、このことを深めてゆき臨床結果という患者様への喜びとしてお返ししてゆきます。
2007年07月14日
ありがたいことに私には、背中をみせていただける人がいる。私はその人たちの背中をみて生きてゆける。70代、60代の人たちが日本をよくするため、人々の幸せのために、炎となって仕事をしておられる。50歳になったばかりの私が、炎になれないはずはない。鬼木豊先生、矢野勝之先生、矢矧晴一郎先生、みな70代の人たちだ。そして女性としては60代の東條文千代先生。日本の高度成長をけん引してきた人たちだ。みな仕事が早い。行動が早い。「時間は命」ということが身についておられる。立ち止まってはいない。常に感じ、常に考え、常に行動しておられる。この先生たちを心から尊敬できる。考え方も生き方も感動的である。みな青年ように若い、肉体も精神も。感性の能力を常に磨いて折られる。感謝、求感性、決断、信、使命、志、夢…自分のために生きておられない。利害より、人や世の中を救う、他のために生きておられる。本当に頭が下がる。日本にこのような指導者がいることが本当にありがたいと思える。そしてこんな私と関わってくださることがありがたくて、ありがたくて…この先生たちのように生きれるように、私は炎になって仕事してゆきます。そして私も感性を磨く生き方をしてまいります。
2007年07月10日
伊豆には「本格的な夏が来る前に大汗をかく」習慣があるそうです。昔は川原にわらぶきの小さなテントをつくり、その中に熱した石を置きそれに水をかけて熱気を出しサウナ状態にした中にいて、大汗をかいた後川に飛び込む行事があったと伊豆の方から伺いました。 これは夏にしっかりあせをかけるようにするため汗腺を開くためだそうです。 汗をかくとからだの毒素も一緒に排泄されます。皮膚は排毒器官でもあります。汗腺や皮脂腺に毒がつまっていると汗もかけません。汗がかけないと体内の毒素もデトックスできないのです。 実は暑い国の人たちも冷え性なんです。日本で一番温熱療法が盛んなのは沖縄です。沖縄のタクシーなどは一年中エアコンを使って冷やしているので、運転手は冷え性、低体温なんだと沖縄の人が話していました。暑い所、暑い季節ほど冷たい物をとり、エアコンで体を冷やしますので、冷え性、低体温になります。 体の外は暑くても、からだの中は一年中常に一定の温度(37,5度くらい)に保たれています。暑い時ほど冷たい物をとって腸が冷やされ、下痢が多くなります。 現代は遠赤外線という便利な物があるので、遠赤外線を体内に入れることでからだの芯からあたたまり、毒素も排泄され汗もかけるのです。 夏こそ汗腺&皮脂腺を開いて毒だしデトックスをしましょう!!
2007年07月04日
7月に入り、新しい時代が始まりました。「身心健康堂」は「身心健康堂 温熱ヴィラ本厚木」「身心健康堂 温熱ヴィラ西荻窪」に名称を変えて新しくスタートします。 現代は全世界に、パソコン・エアコン・冷蔵庫が普及し、世界中の人が冷え性・低体温・パソコン病に悩んでいます。この現代病を救えるのが温熱療法です。 温熱療法とは、温熱器と温熱ドームの遠赤外線によって身体に熱エネルギーを注熱し、気・血液・リンパ・ホルモンの流れをよくして悪い毒素を排出し、免疫力を強くしてさまざまな病状を治癒するというものです。 私たちは国際温熱療法臨床学会をつくり、温熱療法を研究し、臨床を積み重ねてきました。その結果、冷え性、低体温をはじめ、ガン・リウマチ・アトピー・うつ病など東洋・西洋の医学でも治せない病気が治ってゆくことが明らかになりました。 温熱療法は、国家資格のある鍼灸師・医師と国家資格のない温熱マイスターが対等にできる治療法です。また、素人でも家庭で自分でできる療法です。誰でもできますが、奥は深い療法でもあります。 従来から行っている自律神経免疫療法(刺絡治療)、ふくらはぎマッサージ、ホロ指圧・鍼灸もオプションとして行っておりますので、ご活用ください。
2007年07月03日
3年間、共に働いてくれていたパートナーの峯岸さんが、6月いっぱいで退職することになりました。3年間ありがとうございました。本厚木に身心健康堂を出した最初からのスタッフでした。2人でやっている期間も長かったです。最初は治療室づくりからはじまり、厚木の家々にチラシのポスティング、早朝6時半からの勉強会、ふくらはぎマッサージの熱海での研修会、井穴頭部シラクの研究会、と、いろんなイベントをいっしょにやりました。この3年間で患者さんの治療もじょうずになりました。ここ1年は、私が厚木と西荻窪の身心健康堂での治療両方をやっているので私が厚木にいないことも多く、そのときは彼女に治療をお願いしていました。ファンも増えてきました。特にこの1年間で、彼女は人間的にも技能も成長したのではないでしょうか。私がいないとき、ひとりでやらなければならない、頼る人がいないという環境も、よかったと思っています。身心健康堂で身に付けた人間性、治療の技能をベースにして、大きく成長していってください。そして幸せになってね。彼女のふくらはぎマッサージ、うまいんだな~。ハリも気持ちいいんだ~。実は私が、一番彼女のファンでした…。~先生方はじめ、患者様皆様へのメッセージ~3年の間、本当にお世話になりました。何も分からない状態で健康堂で働くようになり、あれから3年が経った今、振り返ってみると、自分でも最初よりは成長したのではないかと思っています。鍼灸学校を卒業したものの経験が全くなかったので、資格があってもペーパードライバーのような私を受け入れてくださって、ここまで成長を見守ってくださったことに、本当に感謝しています。辛い時期や苦しい時期もあり、何度も挫折しそうになったこともありました。そんな時は、実は患者様と接することで、自分が救われることが多かったです。角谷先生とともに治療に入らせていただいた最初の頃、「患者様が育ててくれますよ」と言われましたが、よく分からない状態でした。でも本当にそのとおりで、患者様に温かく見守って頂いて、自分はここまでこられたと今実感しています。まだまだ足りない部分も多く、新たなことも挑戦したり、吸収していきたいと思い、今日で退職させていただくことになりました。今まで本当に、ありがとうございました。
2007年06月30日
6月24、25、26(日月火)は、伊豆高原の身心養生苑での感性医道研修を行なっていました。たのしかった!!至福の時間を過ごさせてもらいました。涙そうそうの3日間でした。今回の参加者は、我孫子市からいらしたIさん(57才・男性)と、横浜市からY・Tさん(34才・女性)とそのお母さんY・Aさん。それに西宮市からおいでいただいたY・Hさん(70才・男性)でした。Iさんは、大腸ガンから肝臓にガンが移転したとのこと。ネットで検索して、身心健康堂を見つけられて、温熱ヴィラ町田の体感コースに参加。そこで鬼木先生の話を聞き、『免疫道場(鬼木豊・安保徹著)』を読まれて、身心養生苑にいらっしゃいました。私は、Iさんの感性内観の面接を4回させてもらいました。お父さんと息子さんに対する面接でした。面接での報告を聞いている、私を涙がボロボロあふれてきました。「腹水がたまってきた親父は、腹水を抜くと死んでしまうことを知っていた。 だけど腹水を抜いてその通り死んでいった。 最期は男の決断だって。 親父は決断することを教えてくれた。」「2番目の息子は19才で、ネパールの標高5000メートルの所で亡くなった。 息子にはいっぱいのことをしてもらった。 息子は高山病で判断を誤って、湖に落ちて死んだ。 息子の遺体を妻とネパールにとりに行った。 そのとき次の年にはどうしても息子の亡くなった所に立ちたくて… でもそこは5000メートル。空気が普通の半分しかない。 そこに行くために、私は太極拳を習い、妻はヨガをやりだしました。 素潜り世界一のジャックマヨールを見習って、呼吸法の練習も始めたんです。 そして次の年1回目は、息子の亡くなった所の、ふもとの村まで行き、 2回目は妻と最期の場所に登ろうとしましたが、高山病にかかってしまって登れませんでした。 3回目にやっと5000メートルの所に立てました。 そこから見る8000メートルのヒマラヤの山々は美しかった。 そして息子の亡くなった湖に足をつっこみました。 氷そうで5秒とつけていられたかった。」「こんないい息子が私に授かったなんて、プレゼントなんですね。 中学のとき、息子が自信を無くしていたとき、 『ひとりで外国に行ったらどうだ』と言ってやったら、 あいつほんとにひとりでエジプトに行ってきて… それで自信ついたんだな…ありがとう…。」男泣き泣かれながらそう叫んでいました。「親より先に子が逝くことほど悲しいことはありません。 私の母は82才。私が母より先に逝くことはできませんよ。 母をちゃんとみとります。」それがIさんの決断です。固い決断が出来たようです。29日(火)の鬼木苑長の話。「死生観をもたないと、ほんとうの力は出ません。 どの人も例外なく死ぬ。早いか遅いかの違いだけ。 では残された人生を何に使うか。 自分も死ぬことを自覚したら、何をやるべきか決まってきます。 そのとき感性の奥底から突き上げてくる、すさまじいエネルギーが出てくるんですよ」Iさんは粉苦の研修に参加するまで、本心から笑えなかったそうです。感性内観や笑いの体操をやって、本心から笑えるようになったとおっしゃってました。酒の飲みすぎで肝臓がやられたと、笑い飛ばしていました。本心から笑えて、本心から泣ければもう大丈夫。Iさんは自ら人生をよりよき方向に運べるはずです。鬼木苑長のことばです。「病気を治すんじゃありません。 生き方の間違いを正すんです。 そうすると病気はひとりでに治っていくんです。」
2007年06月28日
パソコン、エアコン、冷蔵庫がつくる文明病『五十肩』 T・Sさん 62歳 会社経営Tさんは、リスクマネージメントの会社を経営する62歳の方です。スポーツクラブには週2~3日ほど35年間通っていたそうですが、平成16年から2年間、仕事の都合で休んでいて、その分の体力を取り戻そうと、無理な筋肉運動をしたためか、平成18年7月、スポーツクラブで筋肉運動をした際、左肩がギクッとして痛みが出てきました。整形外科でヒアルロン酸の注射3回、痛み止めの薬を飲んでも変化なし。接骨院でマッサージをしてもよくならず、この2ヶ月は治療をしていないとのことです。スポーツクラブで知り合ったKさんに紹介されて、19年5月7日に初来院されました。症状は左腕のうしろ回し、上にあげる動作で特に痛みが走り、夜中は寝て2、3時間程での左腕の痛みのために、2回目覚めてしまう。ひどいときは睡眠薬を飲むこともある。とにかく熟睡できないのが辛い。もう10ヶ月ほど経つのにちっともよくならない、という悩みを訴えておられました。初診時の治療は、左肩関節と相関関係にある右股関節のツボを指圧して、その後横向きになってもらい、左上腕骨頭点にハリをしました。それで腕を上げてもらうと、あげやすくなりました。2回目の5月11日にいらしたときは「治療したその日から夜中の痛みが全くなくなり、よく眠れるようになった。夜中目覚めなくなった。朝のゆううつな感じがなかった。」という嬉しい報告をいただきました。その後5月14日、17日、21日、28日と週2日~週1回と来院され、腕を回すことに、ほとんど不自由がなくなりました。合計6回で、左腕の痛みは80%ほど消失しました。
2007年06月19日
6月10日の「出版記念講演会」のあと、「温熱ヴィラ町田」で、安保先生と健康堂スタッフ一同の打ち上げをしました。安保先生には「温熱ヴィラ町田」に泊まっていただきました。この原稿を書いたのが午前2時10分、もう安保先生も鬼木先生も寝ています。私は感動のためか、お酒がうまい…ひとりで飲みつづけていました。こんなに日本酒を飲むのは久々です。安保先生からは本音の話が聞けました。私への「酒が出てくるのが遅い、深層水ばかり飲ませて」というコメントがなんとも心に残りました。講演が終わったら、うまい日本酒を飲みたい。それが安保先生の本音でした。私はそれが分からず、まずはつまみをと思ってつまみの用意をしていました。できるまでは水で我慢してもらおうと思って、伊豆の深層水を出していたのです。鬼木所長の「敏宜を育てたい、後を継がせたいという思いの一心でやってました」という言葉に「育てようとしたらだめだよ」「彼にはできないよ、だってお酒が出てこなかったもん」と応えられました。その言葉で私は感じました。鬼木先生は私に、先生の役割を継がせたいばかりに厳しくしてくださったのだな、と。そしてすべてに納得しました。鬼木先生の厳しい愛情というものがうれしかったです。そのとき。酔いながら作った原稿なので長くて読む人は少ないかもしれないけど書きます。安保先生は「育てようとしたり継がせようとしたらダメだよ。その子はその子なんだから」と話しておられました。そのことを聞いてわたしは、鬼木先生の心情が初めてわかった気がしました。「育てるために厳しくしてくれたんだ」これは父子の関係でよく起こること。父(母)親は立派な子供になって欲しいと願い、厳しく育てる。しかしその厳しさの意味、真意は子供にはわからない。だから子は父を嫌になる。でもその父の真意がわかったとき、真の愛情を感じられる。ありがたい思いでいっぱいになる。父と子の関係が結ばれていく。
2007年06月14日
町田で行なわれた6月10日の『免疫道場出版記念講演会』に、多くの方々がおいでくださり誠にありがとうございました。主催者が言うのもおかしいかもしれませんが、大成功でした。私自身も非常に楽しめました。特に免疫力を強くする「デトックス体操」と「笑いの体操」は、会場の方全員が一緒にやってくれました。もちろん安保先生も参加してくださいました。安保先生からは「こんな体操は初めてだ」「笑いのパワーはすごい。これ最高!」「ぼくの講演会でもやらせてもらいます」と、絶賛のお言葉をもらいました。講演後の打ち上げの際も「笑いの体操がよかった」とおっしゃっていただきました。笑いの体操はだれでも、いつでも、どこでもできます。しかも1分間で汗が出るほどあたたまり、免疫力が上がる最強の笑いです。これが広まらないはずはないと、安保先生からのお言葉でますます思いました。デトックス体操と笑いの体操を世界に普及していきましょう!!
2007年06月12日
6月10日、出版記念講演が終わりました。身心健康堂のメンバーひとりひとりが、自分の役割を果たしてくれました。大成功でした。来てくださった方々も、ありがとう!!「温熱ヴィラ町田」の小田原檀さんは、開会前よりすべての段取りをつけてくれました。タイムスケジュール、封筒資料の用意、予約の受け付け、入場券の発行、パンフレットの発行など事前の準備。そして当日の司会進行役。すべてを一人でやってくれました。「温熱ヴィラ本厚木」の田口朋毅くんは、当日のビデオ撮影を担当してくれました。弟さんとふたりで、本格的に撮影してくれました。ふたりで違うアングルからの映像を記録してくれていました。「養生苑」の田口孝広くんは、打ち上げパーティー用の料理を作ってくれました。筑前煮やお酒の用意、うこっけいスープの用意。そして講演中は助っ人に来てくれた小田原さんのご友人とともに、講演最中の受付を担当してくれました。ずーっと受付に座って対応をしてくれました。「温熱ヴィラ本厚木」の峯岸さんは、4回で音響を担当してくれました。講演中安保先生が「頭が熱い」と言われ、照明を落としてくれと指示されたとき、一生懸命やってくれました。当日が初めての照明ルームです。困ったことと思いますが、何とか無事に照明を落とすことが出来ました。開演前、講演後の受付では、「身心健康堂西荻窪」の槙さん、相原さんたちが頑張ってくれました。助っ人に来てくれた方々も手伝ってくれていました。講演後の書籍販売では『免疫道場』と『温熱療法』の本がよく売れたそうです。講演会の間、私は舞台のそでと客席の両方で見ていたのですが、8割以上の方がメモを取りながら熱心に聞いていました。その熱心さに私も感動しました!!180ある客席がほぼ満席でした。高校一年生のH・Tさんが舞台上の演目を素晴らしい習字で書いてくれました。すてきな力強い字でした。ありがとう!彼女は健康堂と縁があって、甲状腺の治療をきっかけに、温熱マイスターの研修を最年少で参加したこともあります。そして、メインの講演者である鬼木豊所長、安保徹先生、ありがとうございました。鬼木先生の養生苑での生々しい症例は、心を打ちました。私も横で見ていた例などもあっただけに、ほんとにすごいなぁと実感しました。みんなが良くなって、生き方や考え方が変わっている、それが感性医道であると感じています。私自身も鬼木先生に命を救ってもらったので、感慨深かったです。安保先生のお話は、やっぱりわかりやすい。西洋医でありながら、現代の西洋医学のどうしようもない問題を、きっぱりと指摘してくださる。たとえ西洋医から嫌われても、真実をはっきり伝える。それを安保先生の使命として与えられているんですね。
2007年06月11日
I・Yさん 46歳 江東区在住 翻訳家初診H19年4月9日Q,身心健康堂に来院されるまでの経過は?昨年夏ごろから両腕が変だと感じました。右腕は自然によくなったのですが、左腕は一向に良くなりません。ジーンズが上げられない、洋服を着るのにも腕がうしろにまわせない。これはもうどうしようもないと思って、平成19年1月に、整形外科に行きました。整形では「五十肩ですね」と言われました。注射で治ると言われたんですけど、注射はこわかった。私は針がダメなんです。それで痛み止めと消炎剤を出されて、あと冷やすシップです。でも先生は「そんなの効かないよ」と言うんです。効かないものを使ってもしょうがないと思って、そのままにしておきました。ところがよくなるどころか、どんどん悪くなっていきました。体のバランスを崩して右手をつくと、その後は右腕がよけいに痛くなったり、食器棚のものを取れないんです。可動域が悪くなって、寝返りをうてない、右腕を下にして眠れないほどになってしまいました。そして3月には、寝ていても腕の痛みで、1時間ごとに起きてしまうようになりました。Q,身心健康堂をどうやって選びました?夜中の痛みで、もうコリャだめだと思って、パソコンで五十肩を検索しました。友達にハリがいいと聞いていたのですが、ハリはこわいのでハリ以外の治療もやってくれそうなところを探しました。身心健康堂では、指圧もやっているし、ホームページもきちんとした情報をだしてくれているので、五十肩の研究もされていると思いまして、伺いました。Q.治療を受けてみてどうでしたか?4月9日の初回の治療で、治療した夜は4時間眠れました。そして、痛みはありましたが可動域が増えて、脱げなかった洋服が、するっとぬげるようになりました。それから5月いっぱいは、週2回通いました。5月のゴールデンウィーク明けには、後ろにも手が回せるようになりました。そしてつり革がもてるようになり、キッチンの上のほうにも手を伸ばせるようになりました。そして6月に入ってからは、週1回の治療にしています。現在は腕を回せるようにまで、回復してきました。まだ芝生の草取りなど腕を酷使するとつっぱりますが、日常生活にはほとんど支障ありません。6月6日までに合計15回の治療です。副産物と言うか、ここ何年間も頭痛で薬を飲んでいたのですが、首や肩のコリが取れたら、頭痛が減って、ほとんど薬も飲まなくなりました。Q.身心健康堂の特色は?名医と呼ばれる人は、上から見下ろすようで圧迫感がある先生が多いのですが、身心健康堂の先生は、患者と対等の立場で治療してくださいます。ハリがいやなときには、嫌だと言えるし、痛いときは痛いといえる。それにこうしないとダメだと強制されることもないので、リラックスして治療が受けられます。あと、生活習慣のことも話されるので、自分でも治さないといけないという意識になりました。夜9時以降はパソコンに向かう仕事はしない、早寝早起き、散歩をする。姿勢に気をつける。私自身、先生のアドバイスで生活習慣を変えました。そのように、自分で治していく具体的なアドバイスも、ありがたいですね。
2007年06月07日
少々むずかしくなりましたが、要は9時以降は仕事をせずに、ゆったりと自分の時間を過ごして、早く寝ることです。そして仕事が残っていれば朝早くに起きてやればいいのです。朝早くなら、午前3時頃から交感神経が働きだすため、3時から5時頃起きて仕事をするのは健康ににもいいのです。それに夜9時以降は胃が動かないので、食べたものが次の日の朝まで残ります。そのため朝起きると(胃残りといいますが)お腹がもたれているのです。ですからストレス発散のために9時以降にどか食いしていると、肝臓。腎臓にも負担をかけ、尿酸や胆石、腎石の原因にもなってしまいます。Sさんの右の背中が重たいのは、パソコンのコリと、肝臓の腫れ、胆のうの負担が現われているようです。口が渇くのは、内臓がオーバーヒート状態で疲れて熱を持ってくるからです。内臓の熱が口の渇きとして現われるのでしょう。すぐに横になるたいのは、腎臓が疲れているせいです。腎臓は元気をつかさどる臓器ですから、腎に負担がかかり疲れると、元気がなくなり、様々な老人症状(腰が重い、耳が聞こえない、白髪、血圧があがるなど)が現われてきます。東洋医学では、Sさんの症状を「腎陰虚」といいます。腎臓が疲れていて熱があるため、口が渇き、すぐ横になりたい、血圧が上がるのです。ですからSさんの治療の中心は、腎臓の疲れを治していけばよいのです。
2007年06月05日
20名の社員が働く広告代理店の社長である、63歳のSさんが治療にいらした。Sさんは倫理法人会の副会長で、身心の健康に興味を持っておられ、向学心旺盛な、物腰柔らかな紳士です。15年前くらいから、高血圧と胆石、通風がある。また、左の首に1センチ大の甲状腺腫瘍、腎臓にも砂(石の小さいもの)が溜まっている。症状としては、「1すぐ横になりたい、疲れやすい」「2すぐ口が乾き、常に水を手元に用意している」「3右の背中が重い」「4体の表面はあついのに、中は冷えている感じがする」といった、ひどい病気の症状ではないが、元気ではない状態です。毎日降圧剤、胆石、通風の薬を飲んでいるとのこと。病歴を伺うと、55歳(8年前)に目がボーっとなって見えにくくなったり、頭がふわふわしたり、ロレツが回らなくなり、眼科に行くと眼の静脈閉塞症と診断され、手術を受けたそうです。眼の裏の網膜に血がいっぱい溜まっていたとのこと。その頃は疲れている体を毎日ジキニンを飲んでむちうって、夜中まで働いておられたようです。「少しでも儲けようと思うから、夜遅くまで働いたり、社員にイライラしたり、叱咤激励して自分も頑張っていました。夜遅く帰宅しての食事は11時頃。ストレス解消にお酒を飲み、どか食いしてしまう。そんな生活のせいですよね。こんな症状が出てきたのは」と自らおっしゃいました。Sさんのような経営者は多いのです、というよりも、大多数の経営者はこのような生活かもしれません。まだSさんは、本格的に病気になる前に、ご自分の健康を気遣っておられるのですが、ほとんどの方は、気遣うひまもなく働いているのではないでしょうか。Sさんの高血圧、胆石、痛風、腎砂、甲状腺腫瘍は、実は同じ系統の症状です。自律神経には活動のための交感神経と、休息のための副交感神経があるのです。交感神経と副交感神経は一日の中でも、働く時間帯が違います。明け方5時から夜9時までは、活動の交感神経が優位に働き、夜9時から明け方5時までは休息の副交感神経が優位になります。活動とはひとことで言えば仕事、休息とは睡眠です。ということは、夜9時以降もイライラしながら仕事をしていると、休息の時間も副交感神経が働きます。交感神経が働きすぎると、血管が収縮して血圧が高くなり、臓器に十分な血液がゆかなかったり、ごみがたまりやすくなります。それが胆石や腎砂をつくります。また、白血球の顆粒球が増え、顆粒球が2日の命で死ぬときに、活性酸素をまいて、細胞をさびつかせます。負担のかかっている臓器は破損し、それが腫瘍を作っていく原因となるようです。(安保免疫理論)つづく
2007年06月04日
<自分でできる家庭療法>「3、腕をふる」炎症の取れた時期には、腕を意識的にふって散歩しましょう。よく五十肩の運動法として、アイロン体操というのがあります。アイロンを持って手をふる運動です。アイロンの重みでふりこのように腕に力を入れずに振れるので、肩関節の悪い腱には負担がかからず腕を動かせるので、これも有効です。アイロンなどもたなくとも、船井式腕ふり運動だけでもOKです。ただ腕を、振り子のように動かすだけです。家庭療法は五十肩の治癒を促進します。ただし、短期間で五十肩を治そうとしたら、五十肩の大元である、肩関節のおくの腱のマヒを鍼治療で治すのが一番です。<さいごに>有史以前より、人類について回ってきた五十肩の、即効性がある治療法を、だれもつくってこなかったということが不思議なことです。もしかして、誰かがつくっていたのかもしれませんが、その治療法は普及しなかったようです。私に五十肩の治療法が授かったことは、たいへんありがたいことです。そんなに難しい治療法ではないので、これからこの治療法を「KT式五十肩療法」と名づけ、広く普及し、五十肩で悩んでいる全世界の人々のお役に立てればと思っています。
2007年06月01日
5月28日(日) 3時35分。今日のお昼は、伊豆高原の「ルフィヤージュ」という森の中のベーカリーカフェで過ごしていました。もう最高です。東京から来たら天国天国です。極楽とはこんな場所なのでしょう。からだも心もとろけています。さわやかなテラスでランチ。そよ風が吹き、新緑あふれる森の中、池に流れ落ちる水音、木々の葉のすりあう音。妻と語り合って、極上の時間を過ごしています。伊豆新聞に、鬼木豊先生が紹介されると言うことで、その原稿を作っていました。カフェラッテと焼きたてのパン、チリコンスープのシンプルなベーカリーランチのおいしさがからだ全体にしみわたっていきます。ゴクラクゴクラク…
2007年05月28日
<五十肩の経過と自分でできる家庭療法>「1、自発痛・夜間痛があるときは無理に動かさないで、股関節のストレッチ、散歩をする」五十肩にはじっとしていて痛む(自発痛)夜寝ていると痛みで起きてしまう、痛くて眠れない(夜間痛)という、「腕を動かさなくても痛みが出る時期」があります。この時は、肩関節の中に炎症がある状態です。簡単に言うと、ねんざをした直後と同じ状態です。ねんざをすると関節が熱をもち、腫れて痛みます。肩関節の中で、腱がこのような状態になっているのです。ねんざをしたときは、晴れがひくまで足首は動かしませんよね。五十肩の場合も自発痛、夜間痛があるときは、痛みを我慢して無理に腕を動かしてはいけません。よけいひどくなるだけです。ねんざと五十肩がちがうのは、ねんざは表面から触れられる腱をやられているのですが、五十肩の場合は表面から触れられない奥の腱がやられています。ですから表面からは熱や腫れは感じないかもしれませんが、奥(3~4センチ深部)の腱は、腫れて熱を持ち痛んでいます。自発痛、夜間痛があるときは、無理に腕を動かすのは禁止です。肩関節と股関節は相関していますから、肩関節を遠隔で治すには、股関節をストレッチすることです。もしできるなら、股関節のツボをすりこぎ棒のようなもので押して、反射を起こすと、炎症が早くおさまります。また散歩は、股関節と肩関節をリズミカルに動かすことができるので、有効です。軽くてをふって(痛くない程度で)歩くと、肩こりがとれます。そのため股関節のストレッチ、散歩はどの時期でも有効です。「2、自発痛、夜間痛がなくなったら、温熱器やおふろで温める」自発痛、夜間痛がおさまったら、炎症はとれたということです。ねんざの場合で言うと、腫れがとれた状態です。こうなったら、今度は温めて、血流をよくして、痛みがない範囲で腕を動かしましょう。この段階で早くよくなろうとして、痛いのを我慢して無理に動かしたりすると、また炎症を起こしてしまうので気をつけてください。少しおさまったからといって痛みを我慢してゴルフなどすると、後で痛みがひどくなります。ほどほどにしてください。また無意識に、上のものを取ろうとして腕を伸ばしたりするとき、ズキッと痛み、ひどくなることがあるので無理はいけません。おふろで温めると痛みが緩和されるので、おふろはいいですね。ただし、おふろに入って温めたから、散歩したから、それで五十肩が治るわけではありません。ひどくならない、治るのを早めるという効果があるのです。最近、どんな患者様にも使っているのが温熱器による温熱治療です。五十肩の治療にももちろん使っていて、重宝しています。温熱器はハンドアイロンのようなもので、温める器具ですが、熱と一緒に遠赤外線がでているので、4~5センチおくまであたたまり、しかも老廃物が静脈に吸収されるはたらきがあります。五十肩の場合、悪くなっているのは奥の腱なので、遠赤外線の効果で奥の悪いところまで熱が届き、血流が良くなります。また悪いところは熱く感じる「アチチ反応」が起こるので、そこに注熱し、アチチ反応が弱まってきたら筋肉が柔らかくなり、コリがとれてきたということです。腕の動きがよくなります。自宅でつづけていただけると、肩関節の血流もよくなり、治る力(自然治癒力)が高まり、早くよくなります。もちろん五十肩以外にも肩こりや腰痛、冷え性、内臓病、ガンなどのあらゆる病症に有効なので、健康増進にも使っていただけます。
2007年05月25日
<なぜ有史以来五十肩が治せなかったのか?>これまで、西洋医学でも東洋医学でも五十肩を治せなかった原因は、肩関節の奥深くまで届く治療法がなかったためです。肩関節の奥の、マヒ(拘縮)している腱を直接治療するという発想がなかったためです。しかし腱のマヒを治療するやり方を開発できたので、即効性のある治療ができるようになりました。<鍼は指の代わりであり、筋肉の内視鏡>私の鍼に対する考え方は、「鍼は指の代わりであり、筋肉の内視鏡」というものです。患者様にはこう説明しています。「指では表面からしか奥が分かりませんが、針は指の代わりとして、奥にある悪い個所を直接触ることが出来ます。私には鍼を刺すという発想はありません。鍼は観るものです。筋肉の中に直接入れて、内視鏡と同じように針先で筋肉、腱の状態を観ることが出来ます。そして針先で悪い個所を治療することが出来ます。鍼は筋肉、腱の内視鏡です。」<鍼でどのようにマヒ(拘縮)部を治療するのか>マヒしている腱は、硬くなっています。そして表面には痛みが現われる場合も多くあります。腕を動かしてもらうと、痛くてそれ以上動かないところがあります。いわゆるひっかかっている部分です。そのひっかかる点、かたくなっている部位、痛い部位がツボです。その部位(面)の中心をさぐって(このやり方は文章では伝わりにくいかもしれません)、面を点にして、鍼のツボを決めます。ここでうまくポイントを探らないと、鍼をしてもほとんど変化がおこらなかったり、痛みが余計に出てくることがあります。そのツボに鍼を入れ、針先でマヒしている部分まで届けます。そして針先を使ってマヒをとっていきます。マヒしているときは鍼をしても何も感じませんが、マヒがとれていくと、感覚が戻ってきて、鍼のヒビキを感じるようになります。ヒビキは、マヒ(拘縮)が回復してきたサインです。ヒビキが出てきたら、そのマヒ部は良くなっています。長年にわたってつくられたマヒは、樹木の年輪のように層をなして硬くなっていますから、一層一層マヒをとっていきます。<患者様はみな感動します!>このようにしてマヒをとっていくと、その場で上がらなかった腕が上がり、回らなかった腕が回り、夜痛くて眠れなかったのが、痛みが取れて眠れるようになります。即効性がある治療であり、治療後もとに戻ってしまうこともありません。患者様からは「奇跡だ!すごい!」「こんなにすぐによくなるんですか!」「これまで6ヶ月1年と変わらなかった症状が、1回の治療でこんなに変わるなんて!」と、感動の言葉がでてくるはずです。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、これはほんとうのことです。
2007年05月24日
<肩こり、首コリを治療する>腕の奥の腱がマヒ(拘縮)すると、首・肩こりも生じる。腕が思うように動かないのだから、当然腕の付け根にある肩、続いている首もこります。首、肩に温熱器をあてて、アチチ反応のあるところがツボです。アチチ反応があるところに鍼をして、コリをゆるめるのが手っ取り早い。温熱器がないときは、肩のコリに指圧・鍼をして、コリをほぐします。五十肩の場合、首のこりが現われるのは、胸鎖乳突筋、その奥の斜角筋です。すなわち首の横にコリが現われますから、患者さまを横向きにして付着部(エイ風)や肩井付近のコリを緩めます。肩、首のコリがゆるむと、腕の上げがらくになります。最近は、パソコンからくる首、肩のこりが腕にも影響を与えて、五十肩の原因になっているケースも多いようです。<五十肩の根本治療、固くなっている腱のマヒをとる>が中肩の大元の原因は、腕の奥の腱。腕を支えている筋・腱、腕を動かす最初に使われる筋・腱が固くなってマヒ(拘縮)していることです。ですから五十肩の根本治療は、固くなっている腱のマヒを取り、ゆるめることです。マヒする個所は、「1肩峰関隙点(結節)」「2腱板点(肩貞)」の2箇所です。麻痺している個所をみつけるには、温熱器をあてて、アチチ反応が出る点を見つけるのがいちばん簡単です。アチチ反応が出る点の奥の腱がマヒして固くなっています。そのマヒしているところの中心に鍼を入れて、マヒをとっていきます。マヒしている場所まで届くには、長い鍼が必要です。よく使うのは2寸3番、寸6の3番です。(鍼灸師以外の方は、わからなくてもいいですよ)
2007年05月23日
5月20日は私の父の、25回目の命日でした。身心養生苑で、研修にいらした方たちと感性内観をしました。父に関する内観をして気付きました。父が鬼木先生に出合わせてくれたのです。父が親としてできなかったことを、鬼木先生を通して教えてくれているのです。父は心の勉強をした人ではありませんでした。呉服屋に生まれ、商人として金もうけすることが父の人生だったかもしれません。子供の教育も、仕事が忙しくてできなかったようです。父は胃がんで56年間の人生を閉じました。私は今年50才。父の逝った年齢に近づいています。今だったら父を救えたかもしれません。「病気を治す必要はない。考え方、感じ方、捉え方、性格、生活習慣を変えればいい。生き方をかえればいい。」このことを父に伝えられたら、父は助かったかもしれません。少なくとも病気のみを治すことはしなかったでしょう。父はからだが苦しいのに、私の言いつけどおり、亡くなる一週間前まで散歩して、漢方薬を飲んでいました。しかも私が「甘いもの、肉はダメだ」と言っていたので、食べたかったバナナもメロンも我慢していました。なんと残酷なことをしてしまっていたのかと、涙がこぼれてきます。死ぬ前くらい、好きなものを存分に食べさせてあげたかった。亡くなる2週間前「敏宜、からだがだるくてな、バナナもメロンもだめなんか」と電話がかかってきたとき「お父さん、毎朝がんばって歩くんだ。甘いものはがまんしなきゃ」などと、傲慢にも父に説教をしている自分が父に対して申し訳なくて…父さんごめんな!今謝ってもどうしようもないけど、ごめんな!つらかったよな!号泣している私でした。父は鬼木先生を通して、私に教えてくれているようです。人のため、社会のため、国のため、世界のために生きる私になるように。師のメッセージを体得して、活躍できる私になるように。教え、励まし、応援してくれているのを実感できました。「病気を治す必要はない。生き方を変えればようことを、治療を通して、私の生き方を通して示していこう。」これが父からの25年目のプレゼントです。
2007年05月22日
そよ風と、おいしい空気。うぐいすの鳴き声「ホーホケキョ」、小鳥たちの声色伊豆高原の癒し樹の下に座っている。いつも伊豆高原の自宅に帰ってくると、私を癒してくれる樹齢140年の樹の下で気功をする。こいつのしたにいるだけで元気になってくる。丹田に気が入って下腹が充実してくる。伊豆高原の守り神であり、伊豆高原を浄化してくれている、癒しの樹。樹木は、百年を越えると魂をもつ。そしてそれぞれ樹木の役目を果たしていく。癒し樹の下で瞑想すると、樹の魂と話ができる。いつも私を励ましてくれる。私の質問にも答えてくれる。私が死んだら、私の骨はこの樹の下に埋めて欲しいわたしはこの癒し樹になりたいそして伊豆高原の人々を旅人を癒していく遠い未来までも見守っていきたい。
2007年05月21日
『五十肩の治療』治療は、痛みの軽減と可動域の改善を目的とします。<急性の場合はねんざと同じように治療をする>腕を動かす筋肉・腱がねんざのときと同じような状態になっています。ねんざすると、ねんざした腱が腫れて熱をもち、痛みます。五十肩の場合は、肩の奥にある上腕二頭筋(力こぶを作る筋肉)や、肩甲骨と腕をつないでいる棘下筋、棘上筋などの筋肉が骨についているところ(硬くて腱ににっている)がやられていて、ねんざと同じような状態になっています。急性で炎症があるとき、すなわち夜間痛や自発痛があるときは、奥の腱が腫れて痛んでいる状態なので、悪いとことろに直接治療は行なわず、反射療法を行います。五十肩の原因の際に説明したように、奥の腕を支えている腱(肩や肩甲骨についているところ)がかたくなってマヒ(拘縮)した状態が準備期間としてあって、それでも負担をかけていると、腕を動かす筋肉がねんざ状態になって損傷してしまい、炎症を起こして腫れ・痛み・熱感が起こります。じっとしていても痛む、夜間痛むときは、炎症がある状態です。初期のギックリ腰やねんざの治療をするとき、炎症のある場所には直接触れずに、その場所と相関する部位を治療します。ギックリ腰の場合は頭(百会)や胸、ヒザ裏にあるツボを使います。足首ねんざのときには手首のツボを使って反射を起こして遠隔治療を行います。<股関節などのツボをつかって反射を起こす>反射とはリフレクソロジーと同じで、悪いところは触らずに、遠隔部位から治療をすることです。その刺激が悪いところに伝わり、悪いところを治す、東洋医学の療法です。肩関節と関係するのは股関節です。大転子(大腿部の横、気をつけの姿勢で手が触る骨)の周りの腱、あるいは大腿筋膜張筋の腱を指圧、あるいは鍼・温熱を使って腱反射を起こすと、腕の可動域が改善され、痛みもらくになります。これはホロ指圧による治療法です。次回に続く…
2007年05月19日
『五十肩の症状』五十肩の症状は「1腕が上がらない、後ろに回せないという可動域の障害」と「2無理に上げたり回したりすると痛みがでる」それに急性のときには「3夜中に痛み(夜間痛)がでて、眠られなかったり痛みで起きる」もっと急性になると「4じっとしていても腕がうづく、痛む(自発痛)」という症状がでます。肩こりと五十肩のちがいは、肩こりでは腕の異常は出ませんが、五十肩では腕に症状が現われるところです。『五十肩の診断』まず、腕をどのようにするとどこが痛むか、どこまで動くかという機能域と、痛みの場所を調べます。五十肩の場合「1腕を前から上に上げる」「2横に水平に上げる」「3腕を後ろに回す」この3つの動きが正常に出来なくなります。ですから「1つり革を持ったり、上のものを手を伸ばして取る」「2くしで髪をとかす」「3ズボンの後ろのポケットに手を入れる、帯を結ぶ、ブラジャーのホックを留める」といった動作が出来なくなり、痛みも起こります。治療では、痛むところに印をつけ、可動域の角度を測ります。また、急性か急性でないかを知る問診として、「夜間痛みがあるか、痛みで目が覚めてしまうか」「じっとしていても痛むか(自発痛の有無)」を聞きます。夜間痛や自発痛があれば、腕・肩関節に炎症があることを意味します。
2007年05月18日
『五十肩の原因』五十肩という名前がついていますが、肩ではなく腕に症状があらわれます。患者さまに伺うと、突然腕が上がらなくなったと言われます。症状として現われるのは突然ですが、必ずその準備期間があり、体がもう耐えられなくなって症状として現われるのでしょう。ギックリ腰も同じで、突然ギクッときて動けなくなるのですが、準備期間として、腰の奥の筋肉が硬くなっている状態(マヒ、拘縮がおきている)、そのような状態のとき表面の筋肉を動かすと、表面の筋肉が『ねんざ』を起こすようになります。実は、人間が腕を動かす、腰を動かすとき、まずはじめに奥の支える筋肉が動いて腕や腰を支えて、それに連動して表面(腕の場合は先端)の筋肉が動き、スムーズな動きになります。五十肩になると、腕がスムーズに動きません。腕を動かそうとするとき、ある位置で腕がひっかかり、動かせなくなります。それを無理に動かそうとすると痛みが出ます。痛みが出るところは、奥の腱が硬くなってマヒしているか、あるいは炎症のある場所です。ギックリ腰も同じで、いすから立ち上がるときや、中腰の状態になると痛みが出るケースが多いのです。それは、動作のはじめと、同じ姿勢を保つときには、奥の支える筋肉が働くのですが、そこの筋肉・腱がマヒしているために動かそうとすると痛むのです。それにプラスして、表面の筋肉が損傷していると、腫れや痛みで腰を曲げる、そらすといった動作もできなくなるのです。五十肩とギックリ腰は同じ原因で起こるのです。ということは、治し方も同じだということです。
2007年05月17日
やっと文章がまとまってきました。続きを少しずつ書いていきます。続き…もうひとつ知っておかないといけないのは、筋肉・腱には「1動かすための筋肉・腱」と「2支えるための筋肉・腱」があるということです。動きの筋肉・腱は表面にあります(表層筋)。支えるための筋肉・腱は奥にあります(深層筋)。表層筋が壊れると、痛みが起き、動きに異常がでます。表層筋は、炎症を起こしやすいのですが、表層にあるので悪い部分がわかりやすく、治療がしやすい。だからわりに早く治ります。一方深層筋は、3~10センチ奥になるので、傷めた部位が表面からは直接触れにくいし、奥にあるので治療がはいりにくいのです。それに表層筋に比べて、炎症は起こしにくく、傷めるとマヒするのが特徴です。マヒするとは、専門用語では拘縮といいます。簡単にいえば、筋肉・腱というバネがちぢんで硬くなって元に戻らなくなっている状態です。一方炎症とは、腫れて熱があるような状態です。ねんざのケースを想像するとわかると思います。筋肉・腱が損傷(こわれる)すると、そこを治そうとして血液が集まってきます。その状態が腫れ・熱感、痛みという症状であらわれます。
2007年05月16日
東洋医学には、もともと本治法と標治法という考え方があります。本治法とは、本(もと)から治すということで、その人の持っている自然治癒力を引き出す治療法です。標治法とは、そのとき現われている症状を治すという治療のことです。私は、23歳のとき、福島弘道先生に弟子入りして、刺絡治療を教わりました。先生にいつも言われていたことは「本治法が大事であり、脈をととのえる鍼をして、脈がととのったらもうそれ以上の治療はしてはいけない。現われている症状は自然治癒力が発揮されればその人自身の力で治っていく。だから本治法こそが重要だ。」と。経絡治療は鍼のプロしかできないが、温熱治療はだれでもができる。しかも自然治癒力をひきだす本治法です。遠赤の熱であたためることで、血流がよくなり自律神経がととのう。そのことで免疫力が高まりガンも治っていくほどの自然治癒力が発揮される。それにプラスして、アチチ反応(悪いところに温熱が入ると熱さを感じる反応)をうまく使うことで、症状を治す標治法にもなる。温熱治療がうまくいくと脈が整う。脈が整うとは、自律神経のバランスがとれている状態です。自然治癒力が発揮されやすい状態です。温熱治療はだれもが家庭でできる本治法として、最高の治療法です。温熱によって、気持ちよくなってすっきりさわやかになったとき、自然治癒力が発揮され、しぼんでいた感性(命の本質、生きる力)が活性化されるのです。東洋医学の世界に入って27年が経ち、ふたたび大元に戻ってこられました。このことを教えてくださった鬼木豊先生に、心より感謝いたします。
2007年05月14日
テクニックは、大量生産ができる。コンピューターのノウハウがつくられれば、同じコンピューターが無限にできる。物質文化とは、テクニックの進歩で発展してきた。しかしいくらテクニック、ノウハウができても、そのテクニックを覚えたからといって、人は進歩できるだろうか。禅の本がいくら出版され、悟る方法を書かれた本がたくさんあっても、悟る方法を覚えても、人は悟れるだろうか。悟りの知識は得られるかもしれない。しかし知識だけでは人は変わらない。方法論は役に立つ。しかしそれを実際やってみないと、本当には身につかない。禅で悟りを得ようと思ったら、まず坐禅を組まないと始まらない。やってみて、その中で気づくことを積み重ねていくことで、悟りに近づけるのではないか。私は、感性医道の方法論をつくること、さがすことばかりに興味がいっていた。自分自身が、感性医道を体得しない限り、野球をやったことのない野球評論家と同じになってしまう。感性医道を身につけるために、やれと言われたことを信じてやる。そのことで自分をつくらないと評論家が指導することになってしまう。テクニックがあれば、そのとおりにやれば物はできる。しかしテクニックをつくっても人はすぐつくれるものではない。ノウハウは必要だが、人をつくるときには気付く、納得する、身につくといった体得する過程がある。水泳の泳ぎ方をいくら本で読んでも、覚えても、泳げないのと同じである。頭に入れるのは知識を覚えるだけで、実際泳いでみると人によって泳ぎをマスターする過程や期間が異なる。人をつくる、人ができる、自分をつくる。そのことを大事にしていこう。
2007年05月10日
この連休は伊豆高原の身心養生苑で、内観や断食、心の病の治療、研修にいらした方たちのお世話をして過ごしていました。新緑がきれいです。この連休は天気も良く、気温も初夏。とにかく伊豆高原は、くうきがおいしい。長野県の上田市から車でいらしたNさん親子。58歳のお母さんと31歳の娘さん。娘さんは低体温(35度台)と冷え性、過食、これからの進路を探すために。お母さんは看護師さんで、病院の薬づけ医療に疑問をもたれて、断食内観を希望され、3.4.5の2泊3日でいらっしゃった。江ノ島からいらしたMさん、Hさんご夫婦。Mさんはイギリス人。アルコール依存があり、今はお酒はやめているけど、すぐに怒りの感情がこみあげてしまうので、なんとかしたいとのこと。ご夫婦で感性内観をするためにいらした。所沢からいらしたTさん(29歳)は、不眠とうつがあり、現在休職中。薬を飲まないで治したいとのこと。みなさんこの連休で、自身の目的を達成できるよう、私たちスタッフも応援していました。みなさんがどうなったかは、次回に。
2007年05月07日
人が純粋でいるときは、純粋であることがわからない。純粋でなくなったときは、それまで出ていたものが出なくなる。ふつうに動いていたことが動かなくなる。それは雑物が入ったからである。いったん雑物が入り込んだとき、その雑物(よごれ)を取り除くのはむずかしい。雑物を取り除くのは、「本にかえること」。「本を忘れず末を乱さず」という丸山敏雄先生の教えがある。本にかえる手法が「内観」である。鬼木先生はいつも「内観すればわかる」と言われる。人間はおろかである、というより私は愚かである。忘れてしまう。自分が受けた恩を忘れてしまう。この命が今こうしてあることの意味を忘れてしまう。内観によって「本にかえる」とまた純粋にもどれる。
2007年04月27日
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