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中国で失敗した買い物がふたつある。ひとつがショールで、もうひとつが夜光杯。ショールは敦煌の4つ星ホテルのショップで、夜光杯は陽関門という敦煌の観光地のこれまたきちんとしたショップで購入した。カシミヤとシルクと説明を受けたショールはアクリル製、きちんとしたショップなのでまがい物はないと説明を受けた夜光杯は、あとで調べたら粗悪品だった。私はまだまだ甘い。どちらも、私がもっとちゃんとしていればだまされることはなかった。ショールはその場でタグを調べればよかったし、夜光杯はもっと情報収集してから購入するべきだった。本当に悔しい…。思うに私は、4つ星ホテルと有名観光地に付属しているショップという「権威」にだまされたように気がする。中国では権威なんて全く当てにならないことがよくわかった。対して、街中のショップで買った夜光杯は本物だった…。こんなものかもしれない。夜光杯は、本物は中国の西域採掘されるめずらしい石をくり貫いて作られる。粗悪品は石の屑(粉)を成型して作るらしい。見分け方は、本物なら磁石をあてるとコロコロと引き寄せられるが、粉で作られた粗悪品はビクともしない。ショップの中国人たちは、「アホ名日本人をまたひとりだましてやった」とほくそ笑んでいたことだろう(ムカムカムカ~)。中国でいちばん信頼のおけるもの、それは、自分の目。大切なことは、自分で判断すること。心の声によく耳を傾けること。とっても悔しいが、今後の糧としよう。※ 上質な夜光杯の見分け方● 緑色が比較的明るいもの● 薄ければ薄いほどよい● 磁石をあてるとコロコロと引き寄せられる以上の条件を備えた品でも、上手にディスカウントすればひとつ50元程度購入できるらしいす。私はその倍のお金を払ってまがい物を掴まされました…。それでも半額に値切ったので、敦煌の人がどれほど日本人からぼった食っているか、想像に難くないと思います。夫が提示された価格で購入しようとしたものを私が止めていたので、そのショップの店員は私のことをにらみつけていました(笑)日本語の堪能な、営業力の優れた人でしたが、能力の使い方を違っていると私は思います。写真が夜光杯。見ただけでは質の良し悪しは全くわからない。これは良いもの。
2006.09.14
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娘が生まれてから7年が経つ。この間、5回の海外旅行に出かけた。これはかなりの回数だと思う。お陰でうちの娘は、「旅行に行くよ」と言うと、「海外?日本?」と普通に聞くし(笑)、シリトリなんかをしていると、「“デ”がつく言葉は?」と聞けば普通に、「鼎泰豊(でぃんたいふぉん)」(台湾で有名な点心のレストラン)という言葉が飛び出してくるほど(笑)「ママが、莫高窟っていうからカオちゃんも覚えちゃった。でも、友達に話しても誰も知らないよ」とか(笑)私のこんな子育てに眉をひそめる人もいるけれど(実父母、義両親、友達)、私は全く気にしておりません(笑)私が娘に伝えたいのはおおよそ以下のこと。「偏見を持つな」、「自分の目と手と足で確かめる習慣をつけること」「お金で買えるものに価値あるものは少ない」「世界は広いから狭い世間に失望しない」「不便に不満を持たない」「なんてもよく食べろ」などなど(笑)。私は娘を海外に連れて行くのが楽しい。知らない国でわからない言葉を聴き、食べたこともない不思議な料理に四苦八苦している娘を見るのは実に楽しい。自分が普通感じている常識とやらから通じなくて、頭の中に?を一杯にしている娘を見ると満足感を覚える。そう、もっといろんなものを見て、いろんなことを感じたらいい。つまらない常識とか世間体とかそんなものに縛られないで、自由に生きたらいい。 世界は 広い。そして、そこにはさまざな価値観があり、理念がある。この間、娘の友達がお手紙を娘にくれた。その内容は、「香織ちゃんは優しくて、いろんなことを話してくれるので大好きです」。最高の賛辞じゃない! うちの娘、そのお友達に、「台湾の夜市で売っているカステラは美味しい」とかワケのわからない情報を吹き込んでいるらしいのだが…。なんか私の目論見とは多少ズレているような気もするが、ま、いっか(^^;)対して、うちの夫であるが、既に出来上がっている夫にとって常識や思い込みが通じない世界に行くのは苦行以外のなにものでもないらしい。しかし、実はひとり置いていかれるのも嫌いな性質なのでイヤイヤ私たちの後をついてきている(笑)それぞれの心に、旅での経験がほんの少しの足跡を残せればそれで満足。 写真は、敦煌の「鳴沙山」で遊ぶ娘。砂漠も娘にとっては巨大な“お砂場”
2006.09.14
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もうあんまりにもイヤでどうにもなりそうもないのでココでゴタゴタ言いたくもないんだけれど、やっぱりひと言残しておくことにしよう。次期首相が安倍に決まりつある。日本の未来は暗い。台湾にでも移住したくなってきた(いや、台湾も中国に“侵略”されそうだから厳しいか)。以前、橋本が首相になったときも失望したが、今回はあのとき以上の失望感、いや、それよりなにより恐怖感がある。今までの誰よりも安倍はヤバい気がする。良識がありバランス感覚の優れていそうな福田さんは少し気に入っていたが、土俵に上がる前に戦線離脱してしまった。谷垣はまぁ好きなんだけど、首相の器じゃないのかね。麻生はアホそうなので問題外(笑)。安倍って女性に人気が高いそうなんだけど、本当なのだろうか?結局、第二次世界大戦の反芻を自分たちできちんとやってこないから、戦後60年も経ってさまざまな問題が噴出してくるような気がする。あ~、私も含めてお気楽な日本人たち。話は違うが、今月号の文芸春秋で皇太子夫婦に冠する座談会の模様が掲載されていた。座談会のテーマは、「平成皇室の危機は去ったのか」。メンバーは、櫻井よしこ・篠沢秀夫・高橋 紘・保阪正康・松崎敏彌・江森敬治。概ね秋篠宮の決断に対する賛美と、皇太子および雅子さんに対する批判的な意見で占められていた。曰く、皇太子は公より私を優先されている、曰く、オーストリアでの静養に対する批判、などなど。病を患う皇太子妃への思いやり、想像力が欠落している人ばかりで、なんだか読んでいて悲しくなった。ついでに、天皇家の遠縁でもいいから男性を皇室に復帰させるという案を聞くと、男ならなんでもいいんかい?と疑問に思う。血筋が大切なんでしょう? なら、本流に最も近い人を天皇に据えなきゃ意味ないんじゃないの?秋篠宮に男の子がひとり生まれたから天皇家はしばらく安泰? 現在、皇族に年若い男はこの子だけだそうだ。あとはみんな女性。天皇家をこのまま存続させるつもりなら、誰が考えても不味い状況は続いていると思うのだが。皇族である前に、天皇ご夫婦や皇太子は、その覚悟のほどや自分を律するその態度が人としてよく出来ている方々という気がする。昭和天皇もそうだった。だからこそ、日本国民も象徴して彼らの存在を良しとしているのだ。性別なんて関係ないでしょう。この時代に、男の子を生まなければいけないなんてプレッシャーはナンセンスである。そんなことのために雅子さんが自分は皇室に意味のない存在とか、悩む必要は全くなし。今回、秋篠宮ご夫妻の決断を英断と称する人は多いが、40歳にして「男の子」を産むことを義務付けられた女性のストレスを少しは想像してみろといいたい。案の定、出産時にはトラブルが起こったじゃないか。英断というより、苦渋の選択だったんじゃないのか。ここまでしなければならなかった状況を変えるべきと思う人はいないのだろうか?私は特にフェミニストというワケではないが、さすがに最近、イライラすることが多い。女という性をあまり侮ってもらっては困る。最後に、ウザいから中曽根はやく引退しろよ。
2006.09.11
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海外ホテルの予約については、ウェブサイトによってかなり価格差が生じる。日本円で1000円~1500円くらいは当たり前だ。アジア限定で考えると(私はアジア旅行しか経験がないため)、お勧めのホテル予約サイトは以下の三つとなる。グリーントラベルオクトパストラベルyahoo!トラベルこの3サイト、どこがいちばん安く予約が取れるということはなくホテルによってそれぞれ得意不得意があるという状況だ。また、同じホテルでも朝食付きかそうでないかという違いもある。それぞれの価格とプランを見比べて予約を取得するのがいいと思う。たとえば、私が今回中国敦煌で宿泊した太陽大酒店は、グリーントラベルでは扱っておらず、yahoo!トラベルでは価格はいちばん安かったが朝食を含まないプラン、オクトパストラベルではyahoo!トラベルより価格は少し高いものの朝食を含むプランだった。また、私が台湾の常宿にしているエンプレスホテル台北(帝后大飯店)をそれぞれのサイトでサーチしてみると、グリーンホリデーではツイン一泊7000円(朝食付き)、オクトパストラベルは8500円(朝食込み)、yahoo!トラベルは扱っていないということになる。扱っているホテル件数がいちばん多いのはオクトパストラベルで、価格も結構安い。今回の中国旅行では、全てのオクトパストラベルを利用してホテルの予約を取った。グリーントラベルは扱っているホテル件数は少ないが、ホテルによっては最安値をつける場合もある。しかも、あまり大きな旅行会社でないだけに、個別に対応してサービスを提供してくれる点もポイントが高い。今年の3月に台北に旅行した際、何かのイベントにぶつかって台北の主要ホテルの予約がのきなみ取れなくなってしまっことがあった。そんなときでも、いろいろなホテルを当ってくれて、なんとか予約を取ることができたという経緯がある。yahoo!トラベルもまた、ホテルによってはかなり安く予約を取れることがある。ただ、オトクパスほどの情報量はないが、グリーンよりはあるというちょうど両者の中間あたりに位置する予約サイトということになる。
2006.09.07
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中国、および韓国との関係が悪化していると言います。正直、今から18年前に、開放政策を本格的に取る前の共産主義バリバリの中国を拠る術もないフリーで長期旅行した私は、この話を聞いたときに「そりゃないんじゃないの?」と思いました。アレ以上関係が悪化したらもう両国の関係は終わりだろうぐらい、18年前の中国において日本人は忌み嫌われていたからです。街中で無視されるなんて日常茶飯事。ホテルでは意味なく嘲笑され、街を歩けば威嚇され、北京の地下鉄に乗れば睨まれ、広州の一流ホテルでさえ、個人旅行者なんてフロントでは鼻で笑われていましたからね。北京から鄭州に行く汽車の中で乗務員に、「アナタたちは日本人らしくなくて感じよい」とお褒めの言葉をいただいたときは、なんとも複雑な気分でした…。2006年の中国旅行を通して、中国人は変わったと思うことは多々ありましたが、特に日本人に対する態度には大きな変化を感じました。街中で日本人というだけで不快感をあらわす人はほとんどいなくなっていましたし、さらに、わずか9日間の滞在でしたが、レストランやデパート、観光地では、利害抜きで中国の人たちと暖かい交流をかわすことが何回もできました。敦煌の観光地・月牙泉では、一緒になった家族連れが、中国語でコミュニケーションがうまくできない私たちと一緒に行動にしてくれました。別れ際、何回も振り返って手を振ってくれた彼らの姿が今でも脳裏に残っています。優しい人たちでした。これまた敦煌・沙州市場の野外ビアホールで私たちのテーブル担当に付いたお姉さんとは筆談でお話をしました。「さっき夜市で30元で買ったこのラクダのぬいぐるみは高いの?安いの?」と身振り手振り、筆談で尋ねたところ、「25元が妥当」とか教えてもらいました。中国では特に若い人たちの意識が大きく変わっているように思いました。中国人特有の選民意識、独善性を若い人たちは良しとしていないのではないか?こんな印象をあちらこちらで感じたからです。豊かになった中国では、今までとは違う意識持った中国人が育ちつつあります。テレビで観ているだけでは、本当のことなんて実はわかりません。今から18年前、中国人が日本人のことをあれほど嫌っていたなんて、あまり知られていなかったと同じように。。2006年、市民レベルでは、中国人の日本人に対する意識はそう悪いものではない。これは、私が中国で直に感じた印象でした。テレビの中に映し取られているのは、ほんの一部の人たちでしょう。18年前と同じ、日本人に感じ悪い態度を取る中国人がいる場所は、西安空港のショップ販売員です(笑)。値段も高くディスカウントも効かない上に、こちらの言うことを無視する販売員までいる始末。西安空港のショップではモノを購入しないように(笑)
2006.09.03
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中国ではいろいろなものを食べました。事情があり、西安ではホテルでの食事が多かったのですが、敦煌ではバラエティーに富んだ食事を楽しむことができました。特に「火鍋」はお勧め。台湾で初めて食べた料理ですが、もとはモンゴル料理ということです。鍋中に間仕切りがあって、辛いスープと辛くないスープが入っています。鍋の具材は好みのものを選びます。魚系や肉系、野菜、豆腐など、いろいろあるので楽しいです。台湾では家族3人で5000円程度かかる火鍋ですが、中国では1000~2000円程度で楽しめます。美味しい上にリーズナブルということなし。敦煌には、「砂鍋」という名物料理もあります。「火鍋」は大きな鍋をみんなでつつきますが、「石鍋」はひとり分ずつ食します。魚主体や肉主体、辛いもの辛くないもの、さまざまな種類があります。うどんのような麺が入っているのも特徴です。ひとり90円程度でいただけます。ワンタンも美味しかったですね。鶏肉とトマトの入ったさっぱりラーメンもありました。なんにしても、中国のレストランは安くて美味しい! 最高です。18年前にはどのレストランに入っても4つ星、5つ星ホテル以外は論外という感じでしたが、変わりました。100円以下で食べられる街の食堂でも美味しいです。ただ、中国の西北地域では辛い料理が多く、またコリアンダーがふんだんに使われているので、辛い料理とコリアンダーの苦手な人には少々辛いかもしれません。私は辛いもの、コリアンダー、どちらも大好物なので、今回の旅行で食に困ることは全くありませんでした。ただし、中国イースタン航空の機内食はあり得ないほど、まずかった。特に国際線が。西安発敦煌行きの国内線の機内食はまぁまぁ食べられましたが。恐るべし、中国イースタン航空です。写真は敦煌名物のワンタン。値段はわずか6元でとっても美味しい!
2006.09.01
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敦煌の物価は日本並みに高い。たとえば、敦煌の有名な観光地「鳴沙山」では、まず入場料の100元(1,500円程度)を払う。「鳴沙山」は、敦煌市街から南へ5KMのところにある広大な砂の峰だ。入り口から砂の峰、それから月牙泉まで結構距離があるので、観光客はトロリーバスかラクダ、あるいは馬に乗って目的地まで行く人がほとんどである。ところが、ラクダ代金はひとり80元(1200円)も取られる。麓に到着すると、峰まで昇るために足袋を履かなければならない。この足袋のレンタル料金まで取られるのだ。ジュースは一本10元(150円)もする。ジュースの市価は2元から3元である。これらを合計すると、「鳴沙山」を観るために日本円で6000円以上のお金を使ったことになる。あり得ない!大げさな話でもなんでもなく、敦煌では遺跡・名所の中だけ物価が10倍程度に跳ね上がるのだ。悲しいことだが遺跡・名所の中では料金の交渉ができない。全てにおいて市価の10倍程度払わせられる状況に、かなりイライラした。「アホな日本人からせびるだけせびってやれ」という根性が丸分かりだったからである。そんな私のイライラ、怒りの矛先が、タクシーの運転手に向いていったのもいたし方ないというべきだろう(笑)敦煌のタクシーは交渉で価格が決まる。ほとんどのタクシーにはメーターがあるがあまり活用されているようには思えない。敦煌空港から敦厚の中心地までハイウェイ料金を入れて片道20元から25元くらいが相場らしい。敦煌中心地からあの有名な「莫高窟」まで片道で25元から30元程度。しかし、彼らは平気で50元とか60元とかふっかけてくるのである。「鳴沙山」から利用したタクシーの運転手は、いきなりメーターを倒さなかった。その場で文句を言って倒させる。さらに、ホテルについて10元を払ったら、「おつりがない」とか「10元受け取っていない」とかなんだかワケのわからないイチャモンをつけてきたので、「鳴沙山」で散財した憤りも手伝って、日本語で思いっきり怒鳴りつけてやった。運転手は、ものすごく不機嫌になりながらきちんと3元のお釣りをくれた。わずか45円程度でくだらないと思うかもしれないが、1元で妥協する人は100元でも妥協してしまうことになる。これが敦煌という街の怖さだ。莫高窟にタクシーで行ったときも、相場は25元から30元程度だろうに、60元とか50元とか大口を叩いたので、またまた日本語で怒鳴りつけて30元でなんとか決着をつける。いや、怒鳴りつけただけでなく、お説教まで始めてしまった。「称如行正当商売」(!!)とメモ帳に書いてその運転手にたきつけてやったのだ。「通じているワケないだろう」と夫は言うが、そんなのどっちでもいいのである。私の気が済めば(笑)。最後の最後、ホテルから敦煌空港に行くときも、空港まで50元とか言うので30元で交渉した。「30元なんてあり得ない」というので(たぶん)、立ち去る振りをしたら、渋々ぶそれでいいということになったが、最後まで運転手は非常に不機嫌だった。「どうせ下げるなら、初めから適正価格を提示すればいいのに」と夫は言う。甘いのである(笑)。交渉しない外国人(主に日本人だが)いる以上、取れるところから取りまくってやると、彼らは思っているのである。しかし、私が相場まで料金を下げると、とてつもなく失礼な日本人という態度を取られたものだ。というか、「日本人のくせに値引きなんかしやがって」という感じかもしれない(笑)失礼千万なのはアンタたちの方である。私は気の弱い大人しい性質の人間だが、ヘンに正義感の強いところがあり、さらにいざとなるとそれはそれは怖い人に変貌してしまうらしい。敦煌では狼男のように何回も変身しなければならなかった(笑)上背もあり、強面な私が本気で怒ると、中国人たちも結構ビビっていた。これまでそうやって優しい日本人からたんまりお金をだましとっていたのだろう。いい気味である。交通費ではシビアな態度を取ったが、夜市では値引き交渉を楽しんだ。主要交通手段がタクシーしかない敦煌では、タクシーとの値段交渉は死活問題だが、商品は別に買わなくてもいいわけでこちとらも余裕があるのだ。もともと値引き交渉なんて得意な方ではないのだが、やればやったで結構面白い。値引きのコツを伝授すると、まず、「落としどころ」(下げたい価格)の目星をつけて、それより安い価格から、最終的にその価格まで交渉をつめるということになる。言葉でいうと簡単だが、この「落としどころ」をどこに設定するかが難しいのだ。滞在して2日目ぐらいで、敦煌では提示価格の1/4程度が適正価格だという風に感じられた。しかし、なかなか最初はうまくいかなかった。交渉力が身についたのは、敦煌に入って4日目ぐらいである。たとえば、夫がお土産にペーパーウエイトを購入した。ひとつ20元というのがお店の人の提示した額である。正直、日本の100円ショップで売っていそうな代物であった。となると、ここが物価の高い観光地ということを差し引いて考えても7元より安く手に入れなければ話になんないということになる。それで、ひとつ5元で交渉してみた。5元といえば75円程度。それでも高い。たぶん2元程度が妥当という気もするが(笑)、まあこのくらいが落としどころという感じである。実際、この価格で落とすことができた。これは日本人にしてはかなり安く購入できた方らしい。話にならないくらいの低価格で押し切ろうとすると相手が怒って交渉決裂してしまうので(やりすぎたことも何度かあった)、落としどころをどこに持っていくかが鍵になる。そう、値引き交渉は、知恵比べ、根気比べ、駆け引き能力が問われる難しい作業なのである。いちばんいいのは、適正価格よ理若干安い価格で相手をおだてながら納得させることだろう。しかし、これはもう神の領域(笑)。値引きの才能がなければ難しい。私にはそこまてできなかった。日本のように暗黙の了解社会の中で暮らしていると、何かを購入するたび、サービスを利用するたびに交渉することがかなり煩わしい。しかし、交渉せずに言い値で受け入れていると、まるでハゲ鷹が屍に群がるかのごとくよってたかって身包みはがしにかかるので、外国人にとって敦煌は怖い街である。そういえばアラブ諸国も交渉社会だと聞く。いや、欧米諸国だって基本的には交渉社会だろう。暗黙の了解で、多くの人がルールに従って行動するというのはある意味少数派なのかもしれない。どちらにしても、このように嫌な思いをしたくない、交渉なんて面倒くさいという人は、ツアーで旅行がお勧めできる。フリー旅行はそれなりに大変だから。実際、私も敦煌では闘ってばかりで結構疲れた(笑)写真は悪名高き「鳴沙山」のラクダ(笑)。値段が高いのは腹が立つが、「鳴沙山」でのラクダ乗りは得がたい経験というのも本当。『アラビアのロレンス』で感動したあの光景が広がっている。ピーター・オトウールは優雅にラクダを乗りこなしていたが、実際には、よく揺れるしお尻は痛いし、気も荒いので急に暴れ出したりと、ラクダは結構怖い「乗り物」なのだ。
2006.09.01
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