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NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。10月おすすめ作品は「デッドマン・ウォーキング」10/1,「スパイ・ゲーム」10/2、「ジョーズ」10/7、「陽のあたる教室」10/8、「プレイス・イン・ザ・ハート」10/15、「ペギー・スーの結婚」10/17、「戦場にかける橋」10/21、「プリティ・リーグ」10/22、「フレンチ・コネクション」10/24,「雨あがる」10/28、「フレンチ・コネクション2」10/31となり(題名の後の日付は放送日)、この作品の中から選んだ5作品はこれら。紹介済みの「戦場にかける橋」「プレイス・イン・ザ・ハート」「プリティ・リーグ」を省く。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)デッドマン・ウォーキング : ポスター画像劇場鑑賞日:1996年8月7日2024年10月1日(火)午後1時00分~Deadman Walking 1995 アメリカ 122分死刑制度について考えさせられた作品。主演スーザン・サランドンの伴侶である俳優ティム・ロビンスが監督した。お薦め度★★★★(80%)スパイ・ゲーム : ポスター画像劇場鑑賞日:2001年12月22日「スパイ・ゲーム」2024年10月2日(水)午後1時00分~Spy Game 2001 アメリカ 128分「トップガン」「トゥルー・ロマンス」のトニー・スコットが監督。ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットの師弟コンビで送るスパイ映画。お薦め度★★★★(85%)写真:Album/アフロ「ジョーズ」2024年10月7日(月)午後1時00分~Jaws 1975 アメリカ/124分ダァーダ、ダァーダ、ダッ、ダ、ダッ、ダ……といった音楽を聴き、それだけで震え慄く感じ。恐ろしい……。スピルバーグ監督の傑作の一本。お薦め度★★★★(80%)2023.08.12 映画レビュー U-NEXT「ジョーズ」陽のあたる教室: ポスター画像劇場鑑賞日:1996年6月9日「陽のあたる教室」2024年10月8日(火)午後1時00分~Mr. Holland's Opus 1995 アメリカ 音楽教師になってしまった音楽家の人生をドラマチックに描く傑作。お薦め度★★★★(70%)ペギー・スーの結婚: ポスター画像劇場鑑賞日:1987年4月22日「ペギー・スーの結婚」2024年10月17日(木)午後1時00分~Peggy Sue Got Married 1986 アメリカ 103分25年前のハイスクール時代にタイム・スリップした主婦の体験を描く。コッポラ監督も面白いものを撮っていたものです。お薦め度★★★★(70%)
2024.09.30
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(C)2014 June Project, LLC. All Rights Reserved邦題に騙されてしまった。”ハニートラップ”ではなく、セ○クス依存症のすけこまし野郎が見境なく泊まっていたホテルの従業員に手を出した事件の顛末の話であった。原題の”Welcome to New York”が皮肉に思え、意味深である。2011年5月、元IMF専務理事ドミニク・ストロス=カーンがニューヨークで性的暴行容疑をかけられた事件を元ネタとしている。主役を演じたフランスを代表する俳優ジェラール・ドパルデユーは樽のようなお腹だけでなくイチモツもさらけ出しているようである。(配信ではボカシが入っていていちもつを見ることはできない)およそ俳優とはいえない自堕落で金満家の肥満姿をさらけ出すとは映画の冒頭のインタビューで応えているように彼なりの考えがあったのだろうか。婦人役で出演しているジャクリーン・ビセットは美しい。スレンダーなスーツ姿などモデルのようである。欲望のままに事件を起こし、お金で解決するという大金持ちの不遜さを映し出した作品。ただ、それだけの映画。U-NEXTにて2014年/アメリカ/110分/監督:アベル・フェラーラ脚本:アベル・フェラーラ、クリスト・ゾイス出演:ジェラール・ドパルデュー、ジャクリーン・ビセット、ポール・カルデロン、ポール・ヒップ、クリスト・ゾイス、シャニン・リー原題:Welcome to New York(「ようこそニューヨークへ」)お薦め度「ハニートラップ 大統領になり損ねた男」★★★(60%)
2024.09.29
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海のはじまり - フジテレビ (fujitv.co.jp)タイトルの「海のはじまり」とは、こういうことだったのかぁ。感心、納得。大仰な演技のできない(orしない)目黒連を受け入れられず見ようとは思えなかったが有村架純ファンとして見逃すわけにはいかず、とりあえず見てみる。ちなみに大ヒットした「silent」は見続けることが出来ずに視聴を2回で頓挫している。今となっては、なぜ夏と水季が別れたのかわからないけれど、別れを切り出したのは水季だと覚えている。大学の新歓コンパでの二人の出会いは良かった、いい出会いだった。有村架純が出ていて見始めたと思っていたが、それでも迷っていて、推しである木戸大聖が出演とのことで見始めたのだった。木戸大聖には「ゆりあ先生の赤い糸」ではまり「9ボーダー」を見て本作「海の始はじまり」と続けて見ることになった。ドラマの終了前にかかるback numberの曲、良かったねえ。ドラマの中で流れるBGMも内容に寄り添うようでとても良かった。説明のない(テロップのない)時空を超えた、場面転換も見ている者が一瞬、誤解してもすぐに時制を理解できる(傑作)映画的描き方は良かった。目黒連がお休みでスピンオフ的に水季(古川琴音)と津野晴明(池松壮亮)のふたりの交流の一話がとても良かった。海ちゃん、泉谷星奈ちゃん、とてもかわいくて、愛らしくて、素敵で、よかった。海ちゃんのドラマだった。ゆえに「海のはじまり」。海のおばあちゃん家で古いアルバムを見て、亡くした娘の遺影を選ぶ話をしたときのおばあちゃん(大竹しのぶ)の気持ちが胸に染みた。有村架純の笑顔が良かった。大竹しのぶの涙目が良かった。泉谷星奈の笑顔が良かった。封印したままだった水季から夏への手紙…頼っていいんだよ。という手紙、人に頼ったあと夏が読んで良かった。人に頼った時、一人ではなくて、津野君(池松壮亮)がはじめに来て、弥生ちゃん(有村架純)が次にきて、最後に大和(木戸大聖)まできて、良かった。手紙を読んだあと、頼った人たち、かかわりあった人たち、が次々と映されてとても良かった。人は人によって生かされている。頼っていいんだよ。毎回と言っていいほど、泣いて、泣きながら見て、最終回も泣いて。深く感じ入った素敵なドラマでした。脚本の生方美久さん、素敵です。演出も素敵でした。素敵なドラマをありがとう。
2024.09.29
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あらすじ|TBSテレビ 火曜ドラマ『西園寺さんは家事をしない』予想外の人気ドラマとなった「西園寺さんは家事をしない」。ドラマの放送回が進むごとに人気を高め、視聴率もあがったようだ。一部では知られていた美しく清楚感がある松本若菜がコメディをやるとなって、”偽家族”という疑似家族を奮闘しながら形成するというおもしろさ。シュッとしていて無頓着というか無神経な感じの松村北斗がまんまな感じでいい味だしてて、良かったなぁ。グッルグッルおじさんの津田健次郎も予想外に良かった(笑)。子役に関してはノーコメント。さて、人気を博したドタバタ(?)コメディであったがラスト、最終回。脱”偽家族”の行き先というか、着地点がいまひとつよくわからず意味不明なまま終わったように思えた。それまでがわけのわからない”偽家族”のおもしろさを楽しんでいただけに、ちょっと残念。とはいえ、見ていてとても微笑ましく思えたので、良しとするか。野呂佳代、よかったなぁ…。
2024.09.29
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虎に翼 - NHKNHK朝ドラ「虎に翼」が終わった。前作「ブギウギ」の好評判を受け継いで、さらに良かった気がする。演技がうまいと評判の伊藤沙莉については過去作「ひよっこ」での米屋の娘として出演していたので初めて見た。特にそれほど何も思わなかったが、演技巧者として人気が出て、朝ドラ「虎に翼」出演前には織田裕二が脇に回るということで話題になった「シッコウ!!~犬と私と執行官~」(テレビ朝日)で連続ドラマ主演を果たした。子供時代にドラマ「女王の教室」の主演・天海祐希から薫陶を受けて肝に銘じた話がある。映画「ナラタージュ」で廊下を行く女子高生としてチョイ役での出演を発見し、驚いたことがある。こつこつとというか2003年からだから芸歴20年はベテランの域ではないだろうか。最近の朝ドラは実在の人物をネタにドラマとして再構築していくものが多い。この作品も日本初の女性弁護士の1人であり、初の女性判事および家庭裁判所長である三淵嘉子(みぶち よしこ)を題材にとったものである。戦前、戦中、戦後、そして昭和から平成へと移りかわる中、憲法も大日本憲法から日本国憲法にかわる中で、女性が社会に進出、中でも裁判官になるという、法の番人として生きる正義とは何かを真摯に問いかけた作品である。人への思いやりを見せながらも情に流されず、いや情に流されたこともあったか、個人の思いを、女性の思いを社会に投げかけた。とても意義を感じる素晴らしいドラマであった。出演の面々もみごとなキャスティングと思えるけれど、イケメンふたり、岩田剛典と岡田将生が伊藤沙莉にからむ男性としていい役どころを演じてくれた。ハ・ヨンスが話題と人気を呼び、松山ケンイチの苦虫を踏み潰したような顔も人物にはまっていてよかった。彼が演じる最高裁長官が無類のあんこ好きというのもおもしろかった。涙あり笑いあり、笑いあり涙あり。吉田恵里香の素敵な脚本を絶賛したい。とても素晴らしい台本だといえよう。昨日の最終話はなくても良いと思われる後日談だが、半年見続けたファンにとっては嬉しい回想録となったのかもしれない。素敵な物語をありがとう。
2024.09.28
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唐田えりか | Erika Karata(@karatafilms) • Instagram写真と動画Netflixの「極悪女王」で長与千種を演じている唐田えりか。不倫騒動で世間をにぎわし芸能界から一時消えた。復活しコツコツ仕事をし始めたと知っていたが、それ以上気に掛けることはなかった。彼女の演技を見るのは今作が初めてである。登場していきなりの長崎弁に驚いた。長崎県人ではないので、良くはわからないが長崎出身者同等の言葉回しではないだろうか。演技は心技体、心で感じたものをストレートに表現する直球型に思えるが、素直で真摯な長与千種のキャラクターと相まってものすごく良かった。見ている人の評価も高いと思える。「極悪女王」の中で両親に言及しているのはダンプ松本と長与千種くらいなので、主役と言って差し支えないと思えるが、タイトルロールがダンプ松本なので主役とはならないのだろうか。それにしても入魂の演技、プロレス・ファイトに拍手喝采を贈りたい。先に剛力彩芽について書いたが、クラッシュギャルズの同僚として唐田えりかについても書かないと片手落ちになる気がして、書くことにした。今回で彼女の演技を目の当たりにした観客は多いだろう。今後の活躍を期待する。
2024.09.26
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(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会これ、まんがかテレビアニメ見ていないと、背景わからないからチンプンカンプンだろうなぁ。「ブルーロック」を知らない人がいきなり見るものではない。さて、サッカーの天才である凪がどのようにしてサッカーを初め、どのように覚醒していくのか。前半まではブルーロックを駆け足で展開していくのでついていくのに大変だが、ラストマッチでの各々の覚醒を見ているとそれだけで楽しい。嬉しい。面白い。はまってしまう。クレジット、終映後のアディショナルタイムのチョキについてもお見逃しなく。いいわぁ、「ブルーロック」ファン必見のエピソード。amazon prime video にて2024年/日本/91分/G監督:石川俊介原作:金城宗幸漫画:三宮宏太キャラクターデザイン:ノ村優介シリーズ構成:岸本卓脚本:岸本卓声:島崎信長、内田雄馬、興津和幸、浦和希、海渡翼、小野友樹、斉藤壮馬、諏訪部順一、内山昂輝、木村昴、神谷浩史、せいや、小山茉美お薦め度「劇場版ブルーロック EPISODE 凪」★★★★(80%)
2024.09.26
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剛力彩芽(@ayame_goriki_official) • Instagram写真と動画「剛力彩芽がいい」Netflixで「極悪女王」を見た。ゆりやんレトリィバァや唐田えりかもいいが、剛力彩芽のポテンシャルの高さに驚いた。長い髪をバッサリ切った時にも驚いたが、「ランチパック」のCMで軽快に踊っていた剛力彩芽がこれほど身体能力が高いとは気づかなかった。クラッシュギャルズとしてリング上で歌い踊る。そのダンスの切れの良さ。ダンサーと言い切れるほどのダンスであった。加えて対戦している時に繰り出した前転。ヘッドスプリングかハンドスプリングかわからないほどの鮮やかな回転。話題となっているバックスピンキックの見事さ。これだけ身のこなしが良ければアクション俳優としてやっていけるのでは。忍者やスパイやスポーツ選手などをみごとにこなせるであろう。八面六臂の活躍ができる身体能力に剛力彩芽の今後を期待する。ねとらぼ「天才か!」 剛力彩芽、初とは思えないバックスピンキックが極悪女王 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
2024.09.26
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東商新聞 2024年9月20日号 Pick Up東商新聞のNEWS & OPINIONS を見た。「いずれ結婚」約8割も「出会いない」の声多くという、と内在筋若者世代の意識調査 を読んだ。表にあったが「結婚についてハードル・障壁に感じるもの」として複数回答(最大5つ)で【良い出会いが無い】42.7%【経済的な不安】36.7%【自分の時間が取れない】29.4%【家事や育児の負担増】23.8%【婚活が面倒】20.7%とあった。“良い出会いが無い”や“経済的な不安”で3人に1人以上の人が結婚にハードルを感じている。日本全国においても似たようなものではないだろうか。少子高齢化が問題となっているが、結婚して子供が出来れば、”親はなくても子は育つ”ではないが、“貧乏人の子沢山”とも言われ、子作りだけに励んでも困るが、子どもが全くないのも困る。なんとか夫婦に子供2人の4人家族形成に向けて東京都が取り組んでいけばよいと思う。都庁のプロジェクション・マッピングのように無益なものにお金を使うより婚活事業にお金を投下してほしい。都が補助金や助成金を出して婚活事業者に援助しても良いのだが、ここはひとつ東京都が婚活パーティを主催してはいかがだろうか。毎月というのも大変なので四半期ごとに一回。春・夏・秋・冬と年4回開催してみてはいかがだろう。参加者は満20歳以上の男女と限定し、年齢ごとに参加費をかえる。(ネームプレートの色をかえる)20歳=1,000円(ピンク)21歳=1,100円(ピンク)22歳=2,000円(赤)23歳=3,000円(赤)24歳=4,000円(オレンジ)25歳=5,000円(オレンジ)26歳=6,000円(黄色)27歳=7,000円(黄色)28歳=8,000円(レモンイエロー)29歳=9,000円(レモンイエロー)30歳以上=10,000円(黄緑)年齢を気にする日本人ゆえ、聞かなくてもおよその年齢がわかる方がいいかと思いネームプレートの色付きを思いついたが、もちろん全員が年齢不詳(色なし)であっても良い。さて、せっかくの婚活パーティなので帝国ホテルなど品格のあるところで行いたいものである。円卓テーブルを8人くらいで囲んで6卓ほど定員50人ほどで開催。男女交互に座る。料理はビュッフェ形式として、いきなりのフリータイム1時間30分。まずは、食事を楽しんでもらう。ただし上座から順に、マイクを持ち立ち上がり、全員に顔を向けて名前と出身と住所を述べる。(○○○○です。△△出身、□□区に住んでいます)ゆえに、スープとオードブルはテーブルサーブしたほうが良いかも。(マイク挨拶の間にビュッフェ料理をセットする)ビュッフェの食事の後は30分の挨拶タイム。1分ごとに男性が移動するスタイルで24人~25人と面談する。次に、15分のトイレ休憩。再開は20分のアピールフリータイム。次にマッチング・アプリを使ってのマッチング。マッチングできた人は退場。居残った人は再度の顔合わせタイム。男性が名乗り、女性が名乗る。挨拶だけで一巡。再度のマッチング。マッチングできた人は退場。居残った人は退場しても良いが、15分のフリータイム。マッチングはなしで終了。(所要時間2時間50分)なんていうのはどうでしょう?
2024.09.26
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Netflix『極悪女王』×Awichコラボムービー公開。ゆりやん、唐田えりか、剛力彩芽らの姿も (CINRA) - Yahoo!ニュースよかった、とても良かった。男女問題でごたついた唐田えりかや剛力彩芽をキャスティングし、主役はゆりやんレトリィバァでどうなることか、見ものであった。唐田えりかに演技力を見て、剛力彩芽の身体能力の高さにエンターティナ―の素質を感じた。二人が歌い踊るシーンでは剛力彩芽がプロダンサーであり唐田えりかが見様見真似で踊る人であった。ゆりやんはコントで見るゆりあんの引き出しで芝居しているようにも見え、しっかりとしたストーリーながらいろいろと気づきながら見た。プロレスの迫力はあり、出演者のインタビュー記事など読むと体作りに相当努力したようである。プロレス技の習得にも心血注いだようだ。脚本が素晴らしいのか演出が素晴らしいのか俳優がいいのか、見どころと見ごたえのあるドラマとなった。ただ、やりすぎなところもあって、ダンプ松本の実家アパートの二階の壁が壊れるネタ。一度目は驚き笑えたが、二度目は興醒めだったなぁ。(私的に二回目はスベッてた)全5話のうち4話まで見て、日を開けて5話を見た。5話は圧巻だった。もうここで終わっていい。エンドクレジット出していいと思ってから、二度ほど山場を迎えて終わった。この5話ではダンプ松本も長与千種もライオネル飛鳥も演者でなく役に投影して役の人物として見ていることが出来、思わず感動した。ウルッとした。ウルッとしたら、ウルッとしっぱなし、だった。すごいなぁ、必見のドラマである。実際の本人たちがどうだったか気になるところではあるけれど、フィクションとしてのドラマを大いに堪能した。NETFLIXにて2024年/日本/全5話企画・脚本・プロデュース :鈴木おさむ監督:白石和彌、茂木克仁脚本:池上純哉プロレススーパーバイザー:長与千種出演:ゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽、えびちゃん(マリーマリー)、隅田杏華、水野絵梨奈、鎌滝恵利、安竜うらら 鴨志田媛夢、芋生悠[、根矢涼香、Maria、堀桃子、戸部沙也花、ANNA、プリティ太田、野澤健、ミスター・ブッタマン、村上淳、黒田大輔、齋藤工、音尾琢真、赤ペン瀧川、清野茂樹、神宮司しし丸、仙道敦子、西本まりん、野中隆光、田畑智子、片岡礼子 お薦め度「極悪女王」★★★★(80%)
2024.09.25
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(C)Samsung Entertainmentこの映画「シュリ」を映画館で見られた幸せ。1999年11月6日東京国際映画祭の渋谷公会堂での上映で見た。その衝撃。大感激したことを覚えている。その後の劇場公開は2000年1月22日とあるから一足先に見ていたことになる。予告編が韓国映画ばかりなのに閉口した。この映画「シュリ」は見たいけれど韓国映画を見たいわけではないから。見始めて韓国を代表する世界的俳優、映画「パラサイト 半地下の家族」のソン・ガンホが出演していることに驚く。なんてことないおっさんのソン・ガンホしか記憶にないから、若くほっそりとした彼はかっこよかった。冒頭、戦士を作り上げる北朝鮮の訓練があれやこれやと延々に映し出され、あまりのどぎつさに辟易してくる。銃撃戦や危険なカー・スタントが多く、とんでもない映画だ。銃撃戦で走り回るカメラはブレにブレて、映しているものはわかるにしても顔などは捉えようがない。その激しい動きが臨場感となって圧倒的切迫を観客に押し付けてくる。凄い!いや、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!ヤバすぎる映画である。祖国統一のために命を懸ける。スパイとなった者の非情、哀哭。忘れてしまっていたがゆえ、とんでもない銃撃戦に打ちのめされ、とんでもない映画だったのか、と思い始めた時に結婚・恋バナをはさみ、南北統一への妄信とも思える作戦。日韓ワールドカップを控えてのサッカー競技場での銃撃戦はヤバさを越えたヤバさで、すごかった。デジタルリマスターで復元する上でカットされたのかと思ったほどのつながりがとぶ(切れる)シーンが二か所あったけれど、オリジナルも同じなのだろうか。突っ込みどころの小ネタや不手際なところが散見されるが、そんな細かいことは吹き飛ばして、魂に訴えかける南北統一への行動が胸を打ち、ないまぜとなった恋愛感情が感情を噴出させる。映画館で見られて本当に良かった。感無量。1999年/韓国/125分/PG12監督:カン・ジェギュ脚本:カン・ジェギュ出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、ユン・ジュサン、パク・ヨンウ原題:Swiri(「シュリ」)お薦め度「シュリ」★★★★☆(90%)字幕翻訳:根本理恵
2024.09.23
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私は女になりたい(講談社文庫) - 文芸・小説(BOOK☆WALKER)この本を読んだ時、かなり動揺した。本当の恋があるの、本気の恋があるの、かと。これが恋……。そして、女になりたい。この「私は女になりたい」は以前、図書館で借りて読んでいる。2023.06.07 読書レビュー「私は女になりたい」窪美澄:著 講談社とても衝撃的だった。舞台というか主人公・奈美が院長を務める美容皮膚科が渋谷にある。SHIBUYAである。昨今、ハロウィンで人気がすさまじいSHIBUYA。スクランブル交差点が世界的景観になっているSHIBUYA、である。時代の最先端、TOKYOを代表する街である。主人公・奈美は47歳。14歳年下の公平・34歳と男女の仲になる。奈美は思った。”あれが私の人生最後の恋だった。と”(「私は女になりたい」文庫本・解説292ページ)この書籍が文庫本で発売されると聞いた時、読み直して見たい。買いたい!と思い、書店に赴き、買い求めた。この文庫本は文庫本棚の棚に並べられて1冊だけあった。文庫本の解説も読みたいと思った。唯川恵、私の好きな恋愛小説家だ。読み直すと大筋はわかっていても、こんな段落があったんだ。こんな情景があったんだと改めて認識し、感じ入りながら読んだ。読みながらふと私の元恋人はこの本を読んでどのように感じるのだろうかと思いを馳せた。初恋は成就しないものと言われている。最後の恋は成就するのだろうか。従業員(施術士)柳下さんとお客様の箕浦さんの心持がいい。私は女になりたい (講談社文庫) [ 窪 美澄 ]
2024.09.22
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『おばちゃんに言うてみ?』 泉ゆたか | 新潮社 (shinchosha.co.jp)サイコー!めっちゃ、ええやん!めっちゃ心に訴えかけてくるけど、これ、わいが大阪出身やらやろか。それも岸和田でっせ!それゆえこれほど心揺さぶられても岸和田(泉州)以外の人が感じることはないのかもしれない。そのような杞憂を感じた。一部の人を除いて、総じて好評なようで、この本の内容が合わない人もいるだろうし、まあまあ良かったと思える。5つのエピソードがあり、それぞれ主役となる人物は違うけれど全編に”大阪のおばちゃん”が出る。このおばちゃん、こんな人いるのかな?と思えるけれど、著者が取材した辻イト子さんというタレント兼主婦の人がモデルのようです。巻末の謝辞にあるように ”辻イト子さんは二〇二一年五月二四日にご逝去されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。”とお亡くなりになっている。私からも、ご冥福をお祈りいたします。作者である泉ゆたかさんは”1982年神奈川県逗子市生まれ。大阪府岸和田市在住。早稲田大学大学院修士課程修了。2016年「お師匠さま、整いました!」で第11回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。2019年『髪結百花』で第8回日本歴史時代作家協会賞新人賞と第2回細谷正充賞を受賞。他の著書に『君をおくる』『おっぱい先生』『お江戸けもの医 毛玉堂』「お江戸縁切り帖」シリーズ、「眠り医者ぐっすり庵」シリーズなどがある。”(以上https://www.shinchosha.co.jp/book/355261/より)とあり、岸和田に住んで四年ほどでこれだけ地に着いた泉州弁の物語が書けるのはすごい。収録作「岸和田でヨガ」「代官山酵素スムージー」は東京で過ごしたこともある著者ゆえに岸和田と両地域の人物が描けていると思えた。「道頓堀の転売ヤー」も「宝塚のティッシュケース」も取材無くしては書けなかったと思うけれど「だんじり祭」にはしびれた。取材からの創作なのだろうか、と思いたくなるほどの内容である。私の心をえぐり取り、楽しませてくれた本。やっぱ、ごっついえらいわぁ。おばちゃんに言うてみ? [ 泉 ゆたか ]
2024.09.21
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ジャコモ・プッチーニ/歌劇『ラ・ボエーム』 東京芸術劇場 (geigeki.jp)東京芸術劇場での「ラ・ボエーム」を見てきた。大いに満足、素晴らしい舞台であった。予習を兼ねて自宅で U-NEXT「オーレン&トリノ王立歌劇場~プッチーニ:歌劇“ラ・ボエーム」 を見ていたので、ストーリーも舞台装置も予測できた。見る前に気がかりだったダンサー。この4人のダンサーがとてもいい。歌舞伎の黒子のように小道具などの出し入れをするだけでなく演舞をもって登場人物たちの心象風景や場面の情景を表現していた。ゆっくりとたおやかな動きは心のひだのように伝えわたってくる気がした。このダンサーの素晴らしさは演出した森山開次がカーテンコールで4人と前に出てお辞儀をしたことからわかるように重要な演出であった。第一幕でストーブに火をつけるシーンのダンサーとの同調がすごかった。異色の演出だった。ロドルフォを演じた工藤和真の朗々とした歌声が素晴らしく、カーテンコールで指揮者・井上道義がねぎらい讃えた行動にも表れていた。圧巻の一幕であった。第二幕は休憩を挟まずの場面転換。プロジェクション・マッピングの照明の中、転換していく模様が舞台(演劇)となって良かった。この第二幕の大勢での合唱。ネズミ姿の子供たちのにぎやかさがクリスマス感を出していてとても良かった。地方ではその地方の合唱団とジュニア合唱団が参加されるようで、地域でのオペラの振興に力強い一助となる素敵な演出と思えた。ムゼッタ(イローナ・レヴォルスカヤ)の衣装はすばらしく、鼓笛隊の衣装もとても良かった。第三幕は小道具演出を省いたところなどが散見されて残念に思えたが大局に影響はなく、フードを被った人たちが多く点在していた意図はわからないが斬新な演出であった。終幕となる第四幕では冒頭の第一幕でマルチェッロが描く絵(紅海)を観客に見せていたのに、ここでのキャンバスは客席に背を向け絵を見ることが出来なかった。しかし、あとでマルチェッロの歌唱中にダンサーがキャンバスを回転させ絵(ムゼッタ肖像)を見せたことはみごとな演出だと思った。どちらの絵も演出の森山開次が描いたのだろうか。暗転で終わる舞台は悲しく侘しいものである。しかし、カーテンコールは壮観であった。出演者すべてが舞台上に上がり、次々とお辞儀をする間だけでなく、指揮者・井上道義、演出家・森山開次らが登場後も延々と拍手は続き、出演者がはけて、再登場して去るまで5分以上、ひょっとすると10分以上拍手は鳴りやまなかったかもしれない。長年見たかった「ラ・ボエーム」を見られて良かった。しかもとても素敵な演出でみごとな演奏、みごとなダンサーたち。字幕はおかしなところもあったけれど、いい舞台だった。
2024.09.21
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「コンビニ兄弟」いいわぁ。コンビニ兄弟3では一作目の主役である志波はほとんど登場しない。(以下Amazonより)”第一話「推しが門司港を熱くする」門司港に大好きなアイドルがやってきた!大ファンの中尾は駆けつけるが、彼には悩みがあるらしい。第二話「ハロー、フレンズ」故郷を離れて暮らす若き主婦の新たなる一歩とは。第三話「華に嵐」コンビニ兄弟の次男坊・ツギの心を激しく傷つけた魔性の女が「偽装恋愛」を持ちかけてきた!?元気がもらえる3編の連作集。”(以上Amazonより)これに文庫用のプロローグとエピローグが登場する。第二話の「ハロー、フレンズ」に至っては門司港でなく場所は大分である。そんな堅い事こと言わなくてもと思えるが表題のサブタイトル門司港からは大きくずれている。ずれてはいるが内湯は心温まる素敵なものである。ツギのややこしい過去の恋愛関係に人間関係を知ることになるがとても重く激しい内容であった。何とも言えんあなぁ。読んで、堪能した。続きが早く読みたい。コンビニ兄弟3 ーテンダネス門司港こがね村店ー (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]
2024.09.21
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(以下Amazonより)”築21年の三階建て一軒家を購入し、一階部分を店舗用に改築。美容師の美保理にとって、これから夫の譲と暮らすこの家は、夢としあわせの象徴だった。朝、店先を通りかかった女性に「ここが『不幸の家』だって呼ばれているのを知っていて買われたの?」と言われるまでは――。わたしが不幸かどうかを決めるのは、他人ではない。『不幸の家』で自らのしあわせについて考えることになった五つの家族をふっくらと描く、傑作連作小説。”(以上Amazonより)時系列がさかのぼる。今の住民から、その前の住民へ、またその前の住民へとさかのぼる描かれる。このさかのぼるということ秀逸に思えた。”不幸の家”と呼ばれる、その見かけ、状況は一目見た限りでは、小耳にはさんだ限りでは不幸なゆな気がする。しかし、その内実は当事者でなければわからない喜びがあった。素敵な物語、素敵な家族。一軒の家が新築から20年を経ることで移り住んでいった家族たち。一見不幸に見えても幸せに思える転居である。町田そのこさんの本、いいと思う。好きだなぁ。うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫) [ 町田 そのこ ]
2024.09.20
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(C)2018 LAMF JN, Ltd. All rights reserved.イーサン・ホークはこの手の作品でこのような役を演じることが多いような気がする。イギリスの港町サンドクリフ。博物館で働く30代後半の女性アニーは、長年一緒に暮らす大学講師・ダンカンと平穏な毎日を送っていた。ダンカンは雲隠れした往年のミュージシャンのタッカー・クロウに心酔し、ブログ・コラムを書き続けていた。子がいない生活を望んだ同棲であった。とあるひ、ダンカン宛に名曲”Juliet”のデモ版”Juliet, Naked”が送られてきたことで二人に亀裂が入る。ひょんなことから、アニーはタッカー・クロウと出会うが、タッカーは虚実ないまぜの噂とは全く異なる私生活を送っていた。そして、出会った二人はすれ違うも……。男女間は相手への想いがないといけないんだねぇ。しっちゃかめっちゃかな人間模様であるが、この社会の中に親愛は生まれる。amazon prime video にて2018年/アメリカ・イギリス/97分/G監督:ジェシー・ペレッツ原作:ニック・ホーンビィ脚本:エフジェニア・ペレッツ、ジム・テイラー、タマラ・ジェンキンス出演:ローズ・バーン、イーサン・ホーク、クリス・オダウド、アジー・ロバートソン、アヨーラ・スマート、リリー・ブレイジャー、フィル・デイビス、デニース・ゴフ、リリー・ニューマーク原題:Juliet, Naked(「ジュリエット、むき出し」)お薦め度「15年後のラブソング」★★★★(80%)
2024.09.19
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Amazon.co.jp: プッチーニ : 歌劇《ラ・ボエーム》 / トリノ王立歌劇場 (Puccini : LA BOHÈME / Teatro Regio Torino) [Blu-ray] [Import] [日本語帯・解説付き] [Live] : ダニエル・オーレン, トリノ王立歌劇場管弦楽団, トリノ王立歌劇場合唱団, プッチーニ, ダニエル・オーレン: DVDこれを”家で見た映画”に分類するのはどうかと思えるけれど、上演されたものではないような気がする。”ラ・ボエーム”誕生125年を祝して、この年にどうしても初演の舞台装置にて上演し映像に収めたかったのではないだろうか。というのも客席は一切映らず、幕開きに指揮者が映るだけ。あとは舞台でクローズ・アップや引きの舞台全体が映されている。ソリスト以外のコーラスは助演含め、みなマスクを着用している。コロナ禍での撮影だったことが見て取れる。30年ほど前に助演としてオペラ「ラ・ボエーム」の舞台に乗っかったにも関わらず、未だ全編を見たことがなかったので、土曜日にオペラ「ラ・ボエーム」観劇をひかえて予習しておこうと思って見た。同時期と思えるが”ラ・トラヴィアータ(椿姫)”と似て異なる設定に、パーティのシーンもある”ラ・トラヴィアータ”の方が、より絢爛豪華で悲哀に満ちている気がして、日本人好みなのか”ラ・トラヴィアータ”の上演回数に比べて極端に少ない”ラ・ボエーム”のその少なさがわかった気がした。ラストに涙がこみあげてくるのは演出の力なのかもしれない。
2024.09.18
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(C)2024 PARAMOUNT PICTURES突っ込みどころのあるエピソードがいろいろあるけれど、絵空事ということで目をつぶればいいのかなぁ。「クワイエット・プレイス」一作目のえもいわれぬ底なしの恐怖感はマンハッタンの都市では感じられなかったかも。なぜ、こういったものたちが襲来し、音にだけ反応するのか、その発見も検証もなく、いたずらに逃げ回るだけ。映画館へは見に行かなかったけれど、スクリーンで見るほどのスペクタクルなものもないような気がする。見たかったので、見たことに満足。U-NEXTにて2024年/アメリカ/100分/G監督:マイケル・サルノスキ原案:ジョン・クラシンスキー 、イケル・サルノスキ脚本:マイケル・サルノスキ出演:ルピタ・ニョンゴ、ジョセフ・クイン、アレックス・ウルフ、ジャイモン・フンスー原題:A Quiet Place: Day One(「静かな場所:1日目」)お薦め度「クワイエット・プレイス DAY 1」★★★☆(70%)
2024.09.16
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Romance in Style (2022) (imdb.com)今まで散々描かれてきたラブコメのあるあるストーリーなので新味はない。プラスサイズの視点もすでに描かれているので新機軸でもない。それなら何がおもしろいのかというと予定調和ではないがシーンシーンを面白おかしく見てラストにほっこり涙する、その感じがいいんだと思う。クライマックスの意地悪な展開は無理やりこじつけた感が強くて下手な展開に思えるが、ラストにぐっと胸つまり涙の予感を感じさせるにはこれもあるあるの手順である。もう少しドキドキ感、もう少し意外性、もう少し面白さがあれば相当イイ作品になったと思える。Netflixにて2022年/カナダ・アメリカ/86分監督:マイケル・ロビソン原案:ルーサー・M・メイス脚本:カレン・バーガー出演:ジェイシー・エリオット、ベン・ホリングスワース、コニー・マンフレディ、ジョルジャ・ケイデンス、デイリン・ウィリス、ローラ・ソルティス、ポール・エッシーンブル原題:Romance in Style(「スタイリッシュにロマンス」)お薦め度「ロマンス in スタイル」★★★(60%)
2024.09.15
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The Escape (2017) (imdb.com)女優ジェマ・アタートンが製作総指揮までやって描き出したかったものは何なのか。夫にHを強要され拒絶することもままならず、一家の主婦として子育て・家事に追われる。主催したバーベキューでの振る舞いがおかしい。夫に愛を感じなくなったのか。子供に愛着がなくなったのか。自分探しの旅なのか。発作的に飛び出したように見えるパリへの逃避行は本人にとってはやらねばならないことだったのか。パリでの出会いアバンチュールは嘘を重ねたものだった。そこに喜びは……。結末がこのように帰着しても、彼女が演じたもの、伝えたかったものは私には感じられなかった。言葉にしない感情というのは理解しがたい……。U-NEXTにて2017年/イギリス/102分/監督:ドミニク・サベージ脚本:ドミニク・サベージ出演:ジェマ・アータートン、ドミニク・クーパー、ジャリル・レスペール、フランシス・バーバー、マルト・ケラー原題:The Escape(「脱出」)お薦め度「シークレット・エスケープ パリへの逃避行」★★★(60%)
2024.09.15
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(C)2024「スオミの話をしよう」製作委員会どうした三谷幸喜!ぜんぜん面白くないじゃないか!金を返せとまでは言わないが、コメディにも何にもなっていない作品をよく作り上げたな。たぶん企画の段階では面白かったのだろう。長澤まさみを持ち上げる傑作になったのであろう。ところが完成した作品はそうではなかった。この誤算はどこにあるのか。(ネタバレあり)1.三谷幸喜が長澤まさみに入れ込みすぎて元夫たちの言動でスオミを持ち上げようとしたがあまりに不詳すぎて持ち上げられなかった。2.5番目の夫役の坂東彌十郎がはじけなかった。撮影現場ではよかったのかもしれないが、映像では大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ほどのひょうきんさ、面白味がなかった。3.3番目の夫役の小林隆もはじけなかった。まじめな男が醸し出す真面目であるがゆえの面白味がこの作品では発揮されなかった。4.1番目の夫役の遠藤憲一は悪くはなかったが良くもなかった。これまで彼が見せていたほどの面白さ。5.後半というか終盤にスオミが登場するのだけれど、夫たちに詰問される時の七変化(映画では五変化)が嘘くさい。ゆえに面白くない。相手によって豹変する姿がこわれたおもちゃのようで見ていられない。6.長澤まさみがスオミの母役としても登場するのだが、母役が彼女である必要性が感じられず、悪ふざけのように見えてしまう(監督の悪ノリ)7.瀬戸康史の演技もリアリティから逸脱するところあり。とはいっても良かったところもある。1.西島秀俊は主人公と言えるが、登場人物の中では一番リアリティがあったかも。2.2番目の夫の松坂桃李もベンチャー企業の社長っぽく軽薄なノリが良かった。3.さほどでもないはずなのに特筆すべき程、良かったと思えるのが、宮澤エマである。彼女をここまで演技させられるなら、なぜスオミも同じように演出しなかったのか、不思議である。4.本編とはまったく関係のないカーテンコールの歌とダンスが良かった。ここでスオミの意味が知れたのは大変良かった。といった感じであるが、この作品、見に行くには……?(お薦めしません)2024年/日本/114分/G監督:三谷幸喜脚本:三谷幸喜出演:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、阿南健治、梶原善、宮澤エマお薦め度「スオミの話をしよう」★★★(60%)
2024.09.14
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(C)2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.不評なことは知っていた。賛否もあるものだと思っていた。見てみると、残念ながら、おすすめできるほどの作品ではないと言わざるを得ない。「エイリアン ロムルス」という題名。ロムルスの意味は知らないけれど、映画を見ればわかると思っていた。映画の中で、その説明はなく意味は分からないまま見終えた。なので、ググった。”ロムルス”とは、”伝説上のローマの建国者。軍神マルスの子で双生児の兄。弟のレムスとともに狼おおかみに育てられ、協力してローマを建設したが、のちに争ってレムスを殺した。”とのこと。よって、宇宙ステーションはロムルスとレムスのエリアに分かれていたと思うが、ロムルス側に主人公たちが入り、生き残った者という意味でロムルスを使っているのだなと思える。ネタバレになるので言えないが結末もこの意味を含んでいるものと思える。作品というか映画としてのおもしろさや展開は過去の作品と比べて秀でているものはなく、いまなぜ「エイリアン ロムルス」を製作したのかわからない。エイリアンとの死闘に関しても切迫感や必死さが足りないと思える。それだけ過去の作品が素晴らしかったということなのかもしれない。エイリアンシリーズを見続けているので、見たことに満足しよう。2024年/アメリカ/119分/PG12監督:フェデ・アルバレス脚本:フェデ・アルバレス、ロド・サヤゲス出演:ケイリー・スピーニー、デビッド・ジョンソン、タイラーアーチー・ルノー、イザベラ・メルセド、スパイク・ファーン、エイリーン・ウー原題:Alien: Romulus(「エイリアン:ロムルス」)お薦め度「エイリアン ロムルス」★★★(60%)字幕翻訳:大城弥生
2024.09.14
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いい。とてもいい。同じ時代を生きてきたからかとても良くわかる内容。F1が人気だった頃、アイルトン・セナは僕も好きだった。音速の貴公子。あぶなげないドライビング・テクニックだったのにゴールデン・ウィークのF1レースでクラッシュ!還らぬ人となった。セナがサーキットで死ぬなんて考えられない、それほどの素晴らしいドライバーだった。そのセナも登場する鈴鹿サーキット。僕自身のその頃の思い出も想起される。高校生の淡い恋心。目の前に立ちはだかる大学受験。阪神淡路大震災は東京では体感・実感することはなかったけれど、東日本大震災の影響で揺れに揺れた大都会東京で体験したことで、地震の恐ろしさは実感できた。その震災の出来事も書かれている。映画「ブルーピリオド」を見ていたので画家を目指し東京藝術大学を受験することがとてつもなく大変なことが分かっていたのでより親身に感じながら読んだ。読み終えて、書店員さんが解説を書いていることに驚き、その文章のみごとさに感心した。そして、このコーシローと呼ばれた犬が現実に存在し、高校で飼われていたことを知った。その事実を基に時代をずらして描かれていることを知った。その時々の時代性、トピックを織り込み反映して30年に及ぶ時代の変遷を描いた素敵な小説である。犬がいた季節 (双葉文庫) [ 伊吹有喜 ]
2024.09.12
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(C)2019 Wanda Media Co., Ltd. All Rights Reserved原題が“沈黙的証人 Bodies at Rest”となっている。映画を見た感じからすると“保管死体”という意味なのかなと思える。検視に回された遺体に凶弾が残ったままなのでその凶弾から使用拳銃が特定され自身の犯行がばれてしまう。ゆえに証拠隠滅=遺体の中の凶弾を略奪しようとした3人組が検視センターに強盗に入る。検視官たちを脅して凶弾を持ち去ったが、海に捨てようとした時にその凶弾がすり替えられた別の物に気付く。あわてて検視センターに戻るとまた検視官たちを脅し……クリスマスイブに起こった事件は「ダイ・ハード」をなぞっているようでもある。ひどい夜と訳せそうな邦題「ハード・ナイト」。その名の通りハードでタフな一夜が描かれる。突っ込みどころはありそうだが、見どころもある。U-NEXTにて2020年/中国・香港/94分/監督:レニー・ハーリン脚本:デビッド・レッサー出演:ニック・チョン、ヤン・ズー、リッチー・レン、フォン・ジアイー、カルロス・チェン、マー・シューリアン原題:沈黙的証人 Bodies at Rest(「保管死体」)お薦め度「ハード・ナイト」★★★☆(75%)
2024.09.11
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(以下、新潮社WEBより)“失恋をして居心地の悪さに高校をサボった永田詩乃は突然綺麗になった祖母と意外なところで出会う。バイト店員・廣瀬太郎は自分のことを退屈な男だと思っているのに、キラキラ美少女がその日常を乱し始める。親友と別離した村井美月は辛い現実を越えて新たな一歩を踏み出していく。大切な想いをささやかにつなぐ場所、名物店長と個性的な客たちが集う小さなコンビニの心温まる物語。” (以上、新潮社WEBより)前作を読み、続いて手に取った第2作。前作よりは長めの短編となり3話が書かれてある。この2ではフェロモンだしまくりの店長はわずかにしか登場せず。コンビニに関係する若者たち3人の思いや悩みを描き、解決や解消に向かわせる。前作同様、心が癒される物語である。ちょうど良い温度のお風呂に使っているような心地よい物語である。続きも読みたい。コンビニ兄弟2 ーテンダネス門司港こがね村店ー (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]コンビニ兄弟 -テンダネス門司港こがね村店ー テンダネス門司港こがね村店 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]
2024.09.11
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(以下、新潮社WEBより)“九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」。その名物店「門司港こがね村店」で働くパート店員の日々の楽しみは、勤勉なのに老若男女を意図せず籠絡してしまう魔性のフェロモン店長・志波三彦を観察すること。なぜなら今日もまた、彼の元には超個性的な常連客(兄含む)たちと、悩みを抱えた人がやってくるのだから……。コンビニを舞台に繰り広げられる心温まるお仕事小説。”(以上、新潮社WEBより)気になっていた「コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―」を読んだ。読んだのは先月2024年8月だったのに読書レビューを書き忘れたらしい。思い出しながら書こうと思うが、読みながら作者町田そのこさんは小倉に住んでいるんだろうなぁ、と思った。住んでいるから土地勘があり、その土地に根差した風景・情景が地図を描くように書けるんだと思えた。そう背景の描写も良かった。“も”良かったというのは登場する人物たちに心象表現が素晴らしいと思えたから。老人たちが入居するマンションの一階にあるコンビニ。その店にはイケメン優男の店長がいた。得体のしれないフェロモンをまき散らしとてつもなく誰にも優しい。ゆえに住人のお年寄りの人気は絶大。そのコンビニに訪れた中学生が抱える悩みや苦境を聞き取り解決に向かわせる。他に出てくる変なおじさんの赤じいやなんでも屋のツギなど風変わりながらとてつもなく親切なおっさんたちもいる。袖すりあうも他生の縁ではないが心温まる交流を描くハートウォーミングノベルである。コンビニ兄弟 -テンダネス門司港こがね村店ー テンダネス門司港こがね村店 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]
2024.09.11
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もう30年くらい前だろうか。ホテルニューオータニのレストランだったか、岡田茉莉子を見かけた。遠目にも彼女とわかる大きく輝いた瞳だった。同席していたのは夫の吉田喜重らしい。お恥ずかしい話、映画ファンでありながら吉田喜重監督の顔を知らなかった。そんな思い出が沸き起こり、映画スターであった岡田茉莉子の自伝を読む。たまたまインターネットで岡田茉莉子の記事を読み、彼女が自伝を書いていたことを知り、読むことにした。彼女の生前、幼少期の戦中から始まり、新潟に疎開し、終戦後も6年間新潟にいて、高校卒業とともに東京に戻ってきた話から始まり、父が岡田時彦という無声映画スターだと知り、母の希望もあって映画女優の道を歩みだしたこと。亡き父のこともあってか巨匠たちにかわいがられたこと。映画産業全盛期にスター女優となったこと。立て続けに映画を撮っていて、映画出演100本を超えて記念映画として「秋津温泉」を撮影したこと。岡田茉莉子の希望で100本記念映画作品が決まるほどとてつもなくスゴイ、スター女優だったこと。斜陽となっていく映画、吉田喜重監督との結婚。フリーとなり映画出演は続くが、台頭してきたテレビにも出演。舞台にも出演。舞台の評判よくしだいに舞台が続く生活となっていく。岡田茉莉子の女優人生を綴った本ではあるが夫である吉田喜重監督について書かれたところも多く、映画監督で始めて、ドキュメンタリー監督となり、戯曲も書き、オペラも演出するという奇才な作家だったのだと知った。「女優 岡田茉莉子」はこのあとも自伝は続くということで終わっている。2009年の出版から15年、卒寿を超えた晩年までの足跡も読みたいと思う。長編であり圧巻であるこの自伝。読み応え十分、なかなかのものである。
2024.09.09
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秋津温泉 (shochiku.co.jp)今「女優 岡田茉莉子」という本を読んでいる。年代を追って、少女時代から新潟への疎開の6年を経て、東京に帰ってきた高校卒業の18歳。関係者の勧めで女優デビュー。以来、木下恵介・小津安二郎ら巨匠の作品に出演し、主演をもこなし、変遷・変転を経てとある作品で出演100作品を越えた時、百本記念作品として企画されたのがこの「秋津温泉」である。岡田茉莉子が厳選した小説を原作とするこの作品を見てみたくて見た。終戦前、肺病病みだった男・河本は岡山から山陰へ親戚を頼って汽車に揺られる最中、山陰まで行く気力体力なく、秋津温泉に戻るという女に頼んで秋津温泉へ向かう。そこで、その宿の一人娘・新子と出会う。お互いに惹かれ合うが、女将である新子の母に河本は追い出される。新子の思いは断ち切ることなく河本を思い続け、河本はなすがまま子をなした女と籍を入れる。しかし、自堕落な河本はなすすべなく秋津温泉を再訪する。しかし、また別れ。そして、再訪、また別れ。上京し、音信不通となった河本は社名により岡山に出張となった足で秋津温泉を訪れる。河本の存在を記憶の彼方に追いやっていた新子は痛切に悩み突飛な行動に出る……。この物語、関係性や描き方は違うけれど「アンナ・カレーニナ」や「失楽園」(渡辺淳一)に相通じるものがあるように思える。一途に愛を貫く。愛し続ける女の心。なぜ、岡田茉莉子がこのような辛い身の女の話を選んだのかわからないけれど、そこには女の気持ちを女優として表現したいというものがあったのかもしれない。「女優 岡田茉莉子」を読んで知ったが、この作品は多忙な岡田茉莉子ゆえかけもちの映画撮影の合間を縫ってロケを敢行し、相手役は文学座の芥川比呂志であり、当初のロケに参加したけれど、芥川が肺病を病み、長期療養を余儀なくされたことによって長門裕之の抜擢となったとある。そんな裏話を知れて「女優 岡田茉莉子」は読みどころのある本である。この映画を見て、大いなる感動はなかったけれど、それは多分に大人びた新子のふるまいのせいなのかもしれない。U-NEXTにて1962年/日本/112分/監督:吉田喜重原作:藤原審爾脚色:吉田喜重出演:岡田茉莉子、長門裕之、日高澄子、殿山泰司、中村雅子、戸辺みさ江、宇野重吉、小夜福子、神山繁、小池朝雄、名古屋章、東野英治郎、吉川満子、夏川かほる、芳村真理、山村聰、辻伊万里、吉田雅利、下元勉お薦め度「秋津温泉」★★★☆(70%)
2024.09.08
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(C)2023 House Claw Rights LLC; Claw Film LLC; British Broadcasting Corporation. All Rights Reserved.アイアン・クロー(鉄の爪)を武器に一世を風靡したプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックのことは記憶に焼き付いている。その子供たちのドラマ。4人兄弟、いや5人兄弟(長男は幼少期に死亡)だったのが、中年になったころには一人だけ生き残った。兄弟たちの苦悩と葛藤の日常を描いた作品。たとえ真実だったとしても、いや真実だからこそ、この兄弟たちの半生、晩年を映画として描くのは内容が痛切なだけに見ている方も辛い。息子たちがプロレスで活躍しているものかと期待して見たから、そのギャップに驚いたこともある。主役にザック・エフロン、その妻役にリリー・ジェームズがキャスティングされているのでメジャーな映画なのだと思える。ヒットしたうわさを耳にしてみたけれど、見るには辛い映画だったなぁ。U-NEXTにて2023年//アメリカ/132分/G監督:ショーン・ダーキン脚本:ショーン・ダーキン出演:ザック・エフロン、ジェレミー・アレン・ホワイト、ハリス・ディキンソン。モーラ・ティアニー、スタンリー・シモンズ、ホルト・マッキャラニー、リリー・ジェームズ、マイケル・J・ハーネイ、チャボ・ゲレロ・Jr.、キャジー・ルイス・セレギーノ、ライアン・ネメス、ケビン・アントン、マイケル・プロクター、サイラス・メイソン、デビン・インブラグリオ、マクスウェル・ジェイコブ・フリードマン、アーロン・ディーン・アイゼンバーグ原題:The Iron Claw(「鉄の爪」)お薦め度「アイアンクロー」★★★☆(70%)
2024.09.07
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ありえないペンネーム、今どきの書名。注目を浴びるには十分だろう。短編集である。今どきの意識高い学生はこのようなベンチャー(?)に挑むのだ。平成28年から令和5年の物語は斬新というかZ世代の物語なのだろう。ベンチャーで始まった話がレトロに回帰するかと思わせて現代型にシフトする……のは、やはり今どきなのだろうか。以下Amazonより”「まだ人生に、本気になってるんですか?」この新人、平成の落ちこぼれか、令和の革命家か――。「クビにならない最低限の仕事をして、毎日定時で上がって、そうですね、皇居ランでもしたいと思ってます」慶應の意識高いビジコンサークルで、働き方改革中のキラキラメガベンチャーで、「正義」に満ちたZ世代シェアハウスで、クラフトビールが売りのコミュニティ型銭湯で……”意識の高い”若者たちのなかにいて、ひとり「何もしない」沼田くん。彼はなぜ、22歳にして窓際族を決め込んでいるのか?2021年にTwitterに小説の投稿を始めて以降、瞬く間に「タワマン文学」旋風を巻き起こした麻布競馬場。デビュー作『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』のスマッシュヒットを受けて、麻布競馬場が第2作のテーマに選んだものは「Z世代の働き方」。新社会人になるころには自分の可能性を知りすぎてしまった令和日本の「賢すぎる」若者たち。そんな「Z世代のリアル」を、麻布競馬場は驚異の解像度で詳らかにします。20代からは「共感しすぎて悶絶した」の声があがる一方で、部下への接し方に持ち悩みの尽きない方々からは「最強のZ世代の取扱説明書だ!」とも。「あまりにリアル! あまりに面白い!」と、熱狂者続出中の問題作。”(以上、Amazon)令和元年の人生ゲーム [ 麻布競馬場 ]令和元年の人生ゲーム【電子書籍】[ 麻布競馬場 ]
2024.09.07
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現代の今時の小説である。コロナ禍の始まり、コロナ禍を過ごし、落ち着いていくコロナ禍の生活。時と共に描かれるのは、先行きがわからず未来のないコロナ禍当初。死が目前に感じる恐怖感。それが、コロナ禍に慣れる頃になると生きていこうと思えるようになる物語。「違う羽の鳥」「ロマンス☆」と読んで、こんなので直木賞とるの?と疑問に思った。「憐光」を読んでこれなら直木賞?と思えるようになり。「特別縁故者」で展開の妙に納得し「祝福の歌」のワールドワイド感に感嘆。ラストの「さざなみドライブ」はあっぱれであった。コロナ禍を生き延びて見れば、生きていこうと思える世界なのかもしれない。ツミデミック [ 一穂ミチ ]ツミデミック【電子書籍】[ 一穂ミチ ]
2024.09.07
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(C)2024「傲慢と善良」製作委員会昔、「レインツリーの国」という小説が映画化された。主人公は関西出身なのに東京出身のジャニーズが抜擢され、相手役は小柄な少女なのに、身長170㎝の売り出し中タレントが抜擢された。違和感ありありなのだが、せっかくの映画化だったので見たところ、原作の香りはなかった。さて、評判の「傲慢と善良」が映画化される。この作品の映画化は映像化に一家言ある原作者・辻村深月なので脚本が心配だった。実績のある清水友佳子となった。彼女は私が見たものでいうとテレビドラマでは「わたし、定時で帰ります」「366日」、映画では「手紙」「ホテルローヤル」がある。映画の「手紙」と「ホテルローヤル」は小説原作である。残念ながら小説の世界を映像化できたとはいえない。これは清水友佳子だけの責任と言えないけれど、テレビドラマを見ても、私の感性とは違うと思える。ゆえに今作「傲慢と善良」も期待しないほうがと考えてしまう。また主演のふたりは藤ヶ谷太輔と奈緒である。原作の年齢設定と微妙に違う気がするけれど、そこはスルーするとして、一見して地味なキャスティングだと思った。彼は藤ヶ谷太輔の役ではないし、彼女も奈緒ではないと思えた。辻村深月は納得なのであろうか。男はもう少しイケメンというかきらびやか、三浦翔平、岩田剛典、松田翔太たちがより良いと思えるし、女はぶってる感がある子、ひらめいたのは弘中綾香アナウンサーがドンピシャだと思える。弘中アナのような感じの女優はいたかなぁ。原作イメージからすると門脇麦、高畑充希、土村芳、川島海荷たち…かなぁ。その意味では奈緒も違ってはいない気もする。ただ、見た目にキャピ感というか男たらし感がほしいかも。2024年9月27日公開。落胆するか感動するか。興味津々、見に行くとしよう。映画『傲慢と善良』公式サイト
2024.09.06
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テアトル・エコーの稽古場で公演をする。その第一回上演作品の初日(夜)を見に行った。戯曲は第37回テアトル・エコー創作戯曲募集 佳作入選作品で2013年 SIDE B公演としてリーディング上演の「バスタブで遊泳するあなたへ」である。執筆から15年。作者も舞台化できると思っていなかった作品の上演である。チラシの内容から人魚になってしまった人のコメディかと思って見に行った。ところが予想できない演出のアイデアによってシュールな内容がみごと具現化できていた。物語にオチがついたかどうかはご覧になった方々の受け止め方によるだろう。芝居は素晴らしくストレートプレイといっても過言ではないほどのリアルな感情がずしんと伝わってきた。主役二人の頑張りであろう。若い男性の肉体美が見られたし、おもしろい似顔絵も楽しめた。とてもユニークでおもしろく見させていただいた。いやー、よかった、良かった(笑)ケイコバ de エコー Vol.1異形ゆらゆらコメディ〘バスタブで遊泳するあなたへ〙
2024.09.05
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10 Things We Should Do Before We Break Up (2020) (imdb.com)このような展開で物語はいいのだろうか。シングルマザーが友人にはめられてブラインド・デート。男は軽薄な野郎であったけれど、ことの成り行きに身を任せ…、それはシングルマザーも同じ。勢いにまかせたワンナイトラブのつもりが…妊娠!!!どうする?どうするシングルマザー!?どうする野郎!?中絶の問題も浅く、いや深く悩みながら……この結末でいいのかなぁ‥…。楽しんで見ましたよ。U-NEXTにて2019年/アメリカ/74分/監督:ガルト・ニーダーホッファー脚本:ガルト・ニーダーホッファー出演:クリスティーナ・リッチ、ハミッシュ・リンクレイター、リンジー・ブロード、カティア・ウィンター、ジョン・エイブラハムズ、スコット・アツィット原題:10 Things We Should Do Before We Break Up(「別れる前にすべき10の事柄」)お薦め度「別れる前にしておくべき10のこと」★★★★(80%)
2024.09.04
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(C)2024「ラストマイル」製作委員会見どころ見ごたえのある映画だった。主演・満島ひかりの力演が光り、ゾーンに入ったような演技に刮目する。共演の岡田将生は力みのない姿が良かった。配送会社の阿部サダヲのあたふた感、責任者であるディーン・フジオカの落ち着き感はそれぞれ役柄に合って良かった。配送ドライバーの宇野祥平はいいとこ持っていった。その他ワンシーン・ワンカットで登場するTBSドラマの主演者・出演者たちの豪華キャストは作品のグレードを押し上げていた。惜しむらくは中村倫也の役柄であるが、彼でなくてもと思える役どころに思えた。評判の良さは当然と思える出来栄えであった。しかし、傑作とまではいかない。それは、犯行の目的がないと思えるからである。動機はある。十分にある。しかし、犯人はこの爆弾を仕掛けて何を目的としたのか。そこがわからない、描かれていない。犯人探し、爆弾探しと観客の耳目を集めることは充分であったが犯人が目指したものは何だったのか。単に企業を困らせるだけなのか、復讐(?)をしたかっただけなのか。終盤、満島ひかりのこれまでの不可解な行動の理由があきらかになる。それが描かれていながら今となって爆弾事件を起こした理由が描かれていないので、腑に落ちない物語となってしまっているのではないだろうか、ゆえに、傑作とまでいかないと思える。筧まりか(かけい まりか)の役は仁村紗和(にむらさわ)が演じている。映画『ラストマイル』公式サイト2024年/日本/128分/G監督:塚原あゆ子脚本:野木亜紀子出演:満島ひかり、岡田将生、ディーン・フジオカ、大倉孝二、酒向芳、宇野祥平、安藤玉恵、丸山智己、火野正平、阿部サダヲ、石原さとみ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、竜星涼、飯尾和樹、吉田ウーロン太、薬師丸ひろ子、松重豊、綾野剛、星野源、橋本じゅん、前田旺志郎、金井勇太、永岡卓也、麻生久美子、望月歩、中村倫也お薦め度「ラストマイル」★★★★(80%)
2024.09.04
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Amazon | ワイルド・ドライバー [DVD] | 映画ハチャメチャでお馬鹿な映画。楽しめたー!!さえない男。友人宅に居候のはずが元恋人とよりを戻すために出かけたところで盗難車に便乗することに、腹が減ってはとハンバーガーのドライブスルーに立ち寄ると、売り子をピックアップ。パトカーに追われる盗難車で見知らぬ男女三人の珍道中が始まる。ニュージーランド縦断の旅は壮絶で熾烈でいろいろなことが起こった。さえない男の元恋人に会うために……。いつしか、国中に知られてテレビ中継されて南下の先はパトカーが待ち受ける。クライマックスまでのカー・チェイス、見ごたえあった!グッと胸にせまるクライマックスは全国民注目の的。いやー、おもしろかった(笑)1981年製作のコメディ映画”Goodbye Pork Pie”が底本になっているようだ。U-NEXTにて2017年/ニュージーランド/105分/監督:マッド・マーフィ脚本:マッド・マーフィ出演:ディーン・オゴーマン、ジェームズ・ロールストン、アシュリー・カミングス、アントニア・プレブル原題:Pork Pie(「ポーク・パイ」)お薦め度「ワイルド・ドライバー」★★★★(80%)
2024.09.01
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(C)2024「青春18×2」film partners映画館公開時、話題になっていたことは知っていた。見に行くにはちょっと二の足を踏んでいたら、配信でいいかと思えたけれど、映画館で見たかった。そう思える傑作。キャストがいい。主役のジミーを演じたシュー・グァンハンが18歳と36歳の役。似ているけれどひょっとして別人が演じているのではと思えるほど若者と中年の違いが出ている。清原果耶がいい。日本人バックパッカーを演じてジミーと同じ18歳かと思って見ていたら4歳年上とのこと。4つ年上かぁ。4歳年上のアクティブな彼氏がいる22歳女子。経験豊富に見えるしぐさは年上のなせる技。初々しいジミーが良かった。日本への旅で出会うカメラ少年18歳の男子を演じた道枝駿佑が彼ならではの言葉をしゃべっていたのはドンピシャなキャスティングに思えた。ネカフェ店員の黒木華も良かった。演技巧者な彼女だけにジミーとの交流が現実感あり。おっちゃん、いやおじさんの松重豊も田舎にいそうなおじさんで良かった。アミ(清原果耶)の母、黒木瞳も良かった22歳から18年後だと40歳である娘の母親として年齢的にも合っていて娘を持つ母として感情移入しやすかったのではないだろうかとも思え、いい感じの母役であった。すべてのキャストが良くて、台湾の神戸KARAOKEの店員たちも良かった。映画『青春18×2 君へと続く道』公式サイト<ネタバレあり>とっても映画だなと思える作品だった。電車の行き返りって左から右、右から左で表現することがあるけれど、この作品はアミの台南の旅の始まりを下から上、台南の旅の終わりを上から下で街を引きで映して描いた。トンネルを抜けるとそこは…川端康成の小説の世界を映像として体験させてくれた。それは映画”Love Letter”からのつながり。ミスチルは台湾でも人気です。ミスチル聴きますか、とイヤホンを男女それぞれ片方だけ耳にさして聴く。カップルのなせる技、素敵です。(ミスチルの歌は流れない(我々には聞こえない))灯篭飛ばしでは涙してしまった。映画館で見たら泣くだろうなあ、と思ったら涙が頬を伝っていた。その後も映画館で見てたら号泣だなと思えたけれど、気づいたら号泣と言えるほど涙していた。アミのちょっとした表情。「うん?」という視線や口元、清原果耶のかわいい顔に胸キュン!ジミーを見る視線がいい!三分の二ほどジミー目線で描いてきて、アミの現在を知ったあと、アミ目線で描きなおす。もうたまりません。涙腺崩壊。感極まる……。映画館で見れば良かった。「バイクの二人乗り、台湾に来たらやってみたくて」とアミが言う。台湾らしく、そして日本らしい。とってもとっても素敵な作品。映画館で見れば良かった。ジミー・ライの紀行エッセイ『青春18×2 日本慢車流浪記』という原作をみごとに映画化した藤井道人はすごいな。Netflixにて2024年/台湾・日本/123分/G監督:藤井道人原作:ジミー・ライ脚本:藤井道人出演:シュー・グァンハン、清原果耶、ジョセフ・チャン、道枝駿佑、黒木華、松重豊、黒木瞳台湾語:《青春18x2 通往有你的旅程》お薦め度「青春18×2 君へと続く道」★★★★★(100%)
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