わたしのこだわりブログ(仮)

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2009年05月19日
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カテゴリ: 花、植物

今日はバラの話です。

バラの歴史は私達が知っているよりかなり昔にさかのぼるようです。

​​​​​ イングリシュローズとバラの話

バラの歴史

イングリッシュ・ローズ

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古代バビロニアの「ギルガメッシュ叙事詩」(BC2600年頃)の中にバラの棘について触れた箇所があるそうですし、同じ頃栄えたクレタ島には、(クレタ文明orミノア文明)世界最古のバラの絵が見つかっているそうです。
何よりも バビロン第1王朝(古代バビロニア)の宮殿にはバラ園があり、観賞用ばかりでなく、すでに香料や薬用にも利用されていたと伝えられている 事は非常に興味深いです。

ルーブル美術館所蔵
古代アッシリアの有翼の牡牛と人の立体レリーフ
上はBC8世紀のバビロン10王朝あたりのアッシリアの「有翼の牡牛」のレリーフと人です。こんな時代にはすでにバラが愛好されていたわけです。

バラはギリシャ・ローマの神話の中では重要な役割を持ち愛の女神アプロディーテ(ビーナス)と関連づけられ、やがてはキリスト教とも深いかかわりを持つようになりますが、 エジプト、プトレマイオス王朝最後の女王となったクレオパトラ(BC69~BC30)は特にバラとその香油を愛好し、ガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)(BC100~BC44)を香油で歓待したとも言われています 。(香油から香水は作られます。)

古代ローマでも、もちろん愛好され、北アフリカや中近東で栽培され、 第5代ローマ皇帝のネロ(暴君ネロ)(AC37~AC68)は特にバラを愛し、庭園の池にバラを浮かべ、バラ水が噴き出す噴水があり、部屋はバラで飾られ、天井からバラが舞い、料理にも使われたと言う話は有名 です。

7世紀のイスラム帝国(サラセン帝国)時代には領土は東は唐(中国)に北アフリカのほとんどとイベリア半島(スペイン、ポルトガル)を手中にします。バラもそれとともに拡大し、アジア原産のバラもヨーロッパに入りだし、それにより品種改良がなされ、多くの品種ができはじめました。でも、これはまだ序章です。

1759年中国のコウシンバラがヨーロッパに入ると四季咲きのバラに注目され、品種改良が加速されます。現代のバラは主にヨーロッパで作り出されたものですが、その バラの母とも言うべき人が、昨日紹介したナポレオン・ボナパルトの妻、皇妃ジョセフィーヌ(1763~1814) なのです。​

バラ好きのジョセフィーヌはナポレオンの庇護の元、莫大な財力にものいわせ世界中から250種ものバラを収集。広大なマルメゾン宮殿の庭園の庭に3万本ものバラを植え、品種改良をさせた と言います。​

専門の交配家(アンドレ・デュポン)までいました。
薔薇展 1
バラ展のバラ(異種混合にいけられたバラ)

マルメゾンのバラ園はジョセフィーヌ亡き後にも降盛がつづき1850年には4800種以上のバラが発表されたそうです。
バラの系統図 1
ちょっと見にくいですが、ブルーの部分がバラの原産地別原種です。中国。日本、イラン、イラク、アフガニスタンあたりが元々のバラの生息地です。

イエローの部分が、オールドローズと言われ、初期ヨーロッパに起源にもつバラの総称です。ガリカローズと言う、イラン、イラクあたりを起源に持つバラが先祖で、ギリシャ、ローマで愛好された庭バラの中では古い種のバラです。(クレオパトラやネロが愛したバラです。)

夏の一季咲きで丈夫で寿命も長く、芳香性にもすぐれているバラで、現在もオールドローズ愛好家がいます。バラの系統図 2

イングリッシュ・ローズ
ピンクの部分が現代の四季咲きのバラですが、イエローのオールドローズを改良して四季咲きにした新品種のバラ類で、イエローとピンクの部分を合わせてイングリッシュローズとよばれています。

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新品種のイングリツシュローズは1970年代になって登場した本当に新しい品種 です。
デビッド・オースチン(David Austin)によって開発されデイビッド・オースチン・ローゼズ社(英)が、特許のほとんどを持っています


オールドローズとモダン・ハイブリッド・ティおよびフロリパンダとの交雑種 で、オールドローズのデリケートな魅力と芳香に加えて、モダンローズの多彩な色と夏季咲き性をもった品種です。​

今の異常なバラ人気はこのバラの誕生がきっかけです。
イングリッシュローズとモダンローズ
上は、左がモダン・ハイブリッドの種です。(マリリンモンロー)。

日本の花屋のバラはたいていこのバラです。シンプルで美しいですが、一枝一輪向きで、切り花向きです。

それに対して右はイングリッシュローズですが、(キャスリン・モーレイ)花弁が多く、ボンボン状で、庭植えにはとても華やかさがまします。
イングリッシュローズ 5
コルテスのローブリッターです。これだけのバラの垣根はハイブリッドでは無理です。ローイングリッシュローズ 5

ローズーガーデンはイングリッシュローズであってこそ完成されたんですね。
イングリッシュローズ 1
コルテスのポンポネッラです。

イングリッシュローズ 2
チャールズ・レニー・マッキントッシュ四季咲き中輪のカップ咲き。ライラック色のバラはめずらしいです。
イングリッシュローズ 4
フロリパンダ系のCLアイスバーグ(白雪姫?と呼ばれているとか・。)人気の白バラです。

つる性なので、垣根やアーチなどに這わせると素晴らしいです。

私も持っていますが、ベランダなので株を大きくできません。常にたくさん咲いて、5月から11月まで咲いてくれます。
イングリッシュローズ 3
アブラハム・ダービー 深いカップ咲きですが、これはまだ開きかけです。

いろいろなカップ咲きもあるし、多種な色があるので、集めるときりがないようです。

私はベランダなので増やせませんが、毎年高い入場料を払ってバラを買いにいっているようなものです。今年は、グラミス・キャスルを買ってきました。
ベランダの寄せ植えから始まって、結局バラに行き着きました。奥は深いですが、奥までは行けないです。(ベランダでは農薬がまけないので・・。)
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Last updated  2018年06月28日 03時49分18秒
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