わたしのこだわりブログ(仮)

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2009年06月08日
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カテゴリ: 歴史の旅

古代ローマの円形劇場 6(天幕)
コロッセオの天幕について


円形劇場、円形闘技場には日除けの為の天幕が貼られていた ようです。もちろん物的なものは何も残っていませんが、フランス、ニームに残る円形劇場にはその形跡が残っていました。

下は、天幕の張り方を示した雑誌を見つけたので、資料として使わせてもらいました。
コロッセオの天幕
天幕は、ドーナツ型で。(中央部は開いていた。)客席の上を覆うように取り付けられていたようです。写真上。
屋上の周縁には、天幕をつなぎ留める為の木の柱が無数に立てられ、客席の上をぐるりと覆うように並び、天幕をささえていたようです。
生地は、丈夫で厚地のカンヴァス(帆布)が貼られていたようです。

下は前に紹介したニームの円形劇場です。ここは、その形跡がほぼ完全に残っている唯一かもしれません。
ニームの古代ローマの闘技場


上からの写真がなくて残念ですが、劇場の屋上の縁に飛び出た突起には穴が開いており、木柱を差し込むようになっています。ここは、後世まで集合住宅として使われ、石材掠奪の破壊を免れた為に今もほぼ当時のままに残されています。
因みに、この劇場の定員は24000人。二層造り、長径133m、短径101mで、円形劇場としての規模は15位だそうです。

しかし、こんなに大規模に天幕が貼られていたとはちょっと驚きでした。
やはり古代ローマ人の物に対する発想やその為の技術が、抜きん出ていた事に改めて感心です。
もし、このままローマ帝国が滅亡せす、その技術が継承されていたら、人類の文化史は1000年先に進んでいたのかもしれません。
そう考えるとローマ帝国の滅亡は惜しかった気もしますが、進みすぎた「文化の後退」も、また、人類史にとって必要な事だったのかも?  しれませんが・・。

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リンク ​ 古代ローマの円形劇場 1 (ギリシャとローマの違い)
リンク ​ 古代ローマの円形劇場 2 (ローマのコロッセオと暴君ネロ)
リンク ​ 古代ローマの円形劇場 3 アレーナ(arena)
リンク ​ 古代ローマの円形劇場 4 (エル・ジェム 1)
リンク ​ 古代ローマの円形劇場 5 (エル・ジェム 2 )
古代ローマの円形劇場 6(天幕)









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Last updated  2020年11月10日 19時39分41秒
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