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サントリーニ島(Santorini)
地中海の街と環境と家
地中海沿岸の地域には、高温乾燥の気候条件の所が多いので、日射を防いで日陰を作る必要があるようです。乾燥地であれば、風は熱風となるので、通風は無い方が良く、窓は小さくなり、同時に日射も防げるわけです。
基本的に建物は、その土地で手に入りやすい材料で造るのが一般的だそうで、地中海沿岸では、一般的には土、または日干しレンガ(土を成形して固めた物)、あるいは焼きレンガが使われるようです。
下は、フィラの街の下部、崖っぷちの家? カフェとかホテルです。
近くに来ると、家々を隔てる壁の間に通路が続いているのがわかります。登ったり、下ったり、迷路のようです。日本と違いこちらは海賊の危険性があったので、家々は高台に作られるのが常識のようですね。
石やレンガを積んで建物のボディを造る技法を「組積造り」と言うそうです。屋根は、アーチ、ボールト、ドーム構法があり、試行錯誤、その島に適した形になっているのかもしれないです。
中庭というのも、通風よりは採光を取り込む為であり、廻廊式にすれば日陰のテラスにもなり、僅かでも木々や、水盤のような水場やプールがあれば、凉を呼び快適な空間を演出できるからうってつけ・・。
ところで、前々から疑問で調べていたのですが 「なぜ壁が白いのか?」
「地中海独特の白い家」とされるだけで、何故か誰もそれに言及している本がありませんでしてた。おそらく、「秘密は白い漆喰にあるのではないか?」と調べて見ました・・。
漆喰(しっくい)
漆喰は最もすぐれた建築材料として数千年前から使われてきた素材だそうで、消石灰を結合材とする、塗り壁または、モルタルの事を言います。(5千年前のエジプトのピラミッドの壁に使われたのが漆喰の起源)
漆喰は、石灰に海草糊やスサ(麻の繊維や紙などを細かくしたものや、川砂)を混ぜてペースト状にしたものです。(石灰はカキの貝殻などを粉にしたものを混ぜたようです。)
強アルカリで防火性があり、湿気を吸集し調節するので季節の変化に耐え、カビや細菌の発生を防ぐという性質もあり、遮音性や遮光性にも優れている
ようです。
また、漆喰は施工直後から空気中の二酸化炭素と徐々に化学反応を起こし、水分は気化、消石灰は二酸化炭素を吸収して、酸素を放出、 石灰岩と同じ成分となり少しずつ硬くなっていくという特性を持っている
ようです。
石灰の貝殻は海ではいくらでも手に入る素材です。今でこそ外壁は白ペンキで塗られているようですが、もともとは素の漆喰の白色だったのでしょう。遮音性や遮光性、カビや細菌をも防いでくれるなら、これほどお手軽な素材はなかったのかもしれません。
また、太陽光は白い色に反射するようです。熱をはじき返す? からでしょうか?
どこを歩いても「絶景かな・・絶景かな・・」です。
オールド・ポートを見下ろす。天気の良い日はまぶしい。
下は、フィラの街の中心あたりです。奥にドーム方の屋根を持つ大聖堂? が見えます。
地中海の島の家でも代表的に取り上げられるのが、このサントリーニのフィラの街です。
つづく
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