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シャム猫はご存知の通り、ポインテッドと呼ばれる柄の猫です。
このポインテッド因子は一定の温度以上(38℃前後)になると色素を壊して、
発色させない働きをする因子です。
シャム猫の顔や耳、四肢の先、尻尾などに出ている色がその猫本来の色で、
白、あるいは薄い色になっている身体の中心部分は体温が高いため
ポインテッド因子が作用して本来の色を打ち消しているので白いのです。
反対に色の濃い身体の末端部分は体温が低い部分と言うわけです。
ですから、シャム猫は生まれた当初の子猫は全部真っ白です。お母さんの
お腹の中は体温が高いからです。
生まれて何日かして、低い体温になりやすい部分から徐々に発色してきます。
鼻の頭(鼻鏡)は唾液で濡れてそれが蒸発する時に冷えるため、一番最初に
発色します。次に尻尾、四肢という順で徐々に色が出てきます。
しかし、子猫も人間の子供と同じで、大人よりは体温が高いので、あまり
急速には発色部分は大きくなりません。1歳半ぐらいまで徐々に
ポイント部分は拡大してゆき、それ以降は落ちつきます。
ポイント因子の効きの弱い個体は子猫のうちから、本来白くあるべき身体の
中心部分まで発色してしまいます。これをシェードといいます。
これは血統的な遺伝によるものなので、発色を防ぐ方法はありません。
ショーキャットとしては致命的な減点要因になり、シャム猫としての美観は
損なわれますが、健康上は特に問題はありません。
また、加齢と共に出るシェードは猫が年をとることによって新陳代謝が悪くなり
体表面の温度が低下してくることによって発色します。これも完全に防ぐことは
できませんが、長い間美しい白いボディーカラーを維持させたければ、こまめな
ブラッシングや入浴、毎日猫じゃらし等で激しく遊ばせ、体温が上がるよう
運動させるなどで代謝が衰えないようにケアーしてあげることによって、発色す
ることを遅らせることは可能です。
更にこれら二つの要因の他にシェードが濃くなる理由として、猫の肥満があります。
肥満による体脂肪に猫の身体が厚く覆われると、体内の体温は脂肪に遮られて
体表面にまで届きにくくなり、その結果体表面の温度が下がるのでシェードが
出ます。
本来高温であるべき身体の内側であるお腹などにシェードが出て来たら、
肥満に注意した方がいいと思います。
現在のウエッジヘッドタイプのシャム猫は非常に細身なスタイルの猫なので、
わりと長い間白いボディーを保っていられますが、トラディショナルやクラシック
タイプなど、本来の体型がある程度皮下脂肪がのったスタイルの猫では
年齢の若い内から濃いシェードになるケースが多いです。
蛇足ですが、シャム猫特有の宝石のように青い目も、ポインテッド因子の
作用によって本来の色が発色しないために、あの美しい青い色に見えるの
です。眼球は眼窩に深く収まっているため、高い体温だからです。
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