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ブラックスワン(ナシーム・ニコラス・タレブ著、ダイヤモンド社、2009年)
の第10弾です。
今日は、いよいよ下巻に入って、 第11章 鳥のフンを探して から。
これまで見てきたことは次の二つだ。(a) 私たちはトンネル化を起こし、同時に「狭く」考える傾向がある(知識に関するうぬぼれ)。そして、(b)私たちの予想の成績はものすごく過大評価されていて、自分では予想できているつもりの人たちもだいたい、実際には予想なんてできていない。
私たちにとって予測は複雑すぎる。それだけでなく、私たちの手に入る道具を全部使っても複雑すぎる。黒い白鳥は捉えどころがない。予測したって無駄だ。

このタレブの「予測したって無駄」と言うのは素晴らしすぎる指摘だと思います。なぜなら投資家として「意味のない努力」をあらかじめ避けることが出来るからです。でも当然、「じゃあどうすればいいのか?」という疑問がせり上がってきますね。続きを見ていきましょう。
探し続けろ
2005年の夏、私はカリフォルニアにあるバイオテクノロジーの会社に招かれた。尋常ならざる成功を収めている会社だ。行ってみると、「ベル型カーブ上等」とか「ファット・テイル・クラブ参上」とかと書いたTシャツやバッジの人たちに出迎えられた(ファット・テイルというのは黒い白鳥の専門的な呼び名だ)。よい方の黒い白鳥を利用して稼いでいる会社に出会ったのは、それがはじめてだった。
会社を経営しているのは科学者だ。事業がセレンディピティ(ふとした偶然のたまものでいい目に合える能力)に支配されているのをちゃんと理解し、会社をそれにもとづいて組み上げておけば、いつかセレンディピティのおかげで大きく報われる。
テクノロジーの冒険家たちは副作用を食って大きくなるのである。

はい、タレブの答えは、「予測は出来ないので、ただ探し続けろ」と言うものでした。非常にシンプルですね。(笑)
そして私もタレブの教えに従って毎日毎日市場を野良犬の様にぶらぶらとほっつき歩いて「良い方の黒い白鳥」を探索し続けています。最近だとまだ新型コロナの影響が世の中に残っていた2022年前半に、ガラガラだったイオンモールの中で「3コインズ」のお店だけがお客さんでいっぱいだったのを見つけて、運営元の 2726パルグループHD
をPF1位の超主力として戦ったことがありました。2025年現在だと当時から株価は6倍になり、私は巨大な利益を得ることが出来ました。
ただ私はスリコの躍進を事前に予測できていたわけでは全くありません。巨大イオンを定期的に執念深く隅から隅まで練り歩いて徹底的に観察し続ける中で、「良い方のデブ猫ファットテイル」をたまたま偶然に発見しただけです。
つまり、「世の中には絶対に良い方のブラックスワンが常にどこかにひっそりと隠れているんだ」ということを心の底から信じて血眼でいつも探し続けていた、要は元々「ファット・テイル・クラブの会員だったから、私はビッグチャンスをものにすることが出来た」ということなんですね。(続く)
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