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夕方から夫とコドモはプールで一泳ぎ。モスクワ暮らしにおける運動不足&体力低下は本当に切実な悩み。だって、一年の半分近く雪の季節なんだよ。運動どころか、ウオーキングするのもままならないのだ。私も行きたいと思いつつ気が乗らないのは、十中八九日本人に会ってしまうこと。どうせ泳ぐなら、マイペースで人目を気にせず泳ぎたい。水泳は、一人で水に漂うからこそ気持ちいい、という部分もある。それが「あ、あれはどこそこ社の誰々さんだ」「××くんのお父さんだ」連発じゃ、リラックスにはならない。もし私が独身で20代、しかもナイスバディだったら? うーん、ためらわず行くかも(笑)。その後は近所の日本料理屋で合流して夕食。ここのところ来客も多かったので、今日の夕食ぐらいラクしようよ、と夫。いつも注文するベルギー産の生ビール、今日もよく冷えている。寒い冬場は室内は暖房がガンガン効いているので、ビールはひときわ美味しいのだよん。モスクワでは日本料理店といっても大抵は寿司屋である。ネタの品数が少ない店もあれば、斬新なネタで握っちゃう店も。サーモン、イカ、イクラはとても美味しいと思うけど、マグロや白身魚ははっきり言ってまずい。日本のほうが格段に美味しい。斬新なところでは、ナメコ、キャビア、しいたけ(の含め煮)、海草。ちなみにいずれも軍艦巻きだ。この店には寿司以外にもたくさんの日本食メニューがある。鳥肉照り焼き(テリヤキは海外で完全に市民権を得てますね。「テリヤキソース」のないスーパーはないんじゃないかな)、冷やっこ、う巻きタマゴ。味噌汁もお吸い物ももちろんあるし。ところが、今日は新メニューがいくつか紹介されていた。その中にあったのが、これ。「スイサカナ」メニューは日本の発音をキリル文字であてて書かれている。写真にあるのは、小さな鍋型の容器に入った、白身魚と豆腐。スープの色は無色。お吸い物は別にあるから、お吸い物でもない。なんだろう、スイって。答えは「水(すい)」だった。水餃子のギョーザが白身魚に変わったようなもの。そんな料理、日本にないんですけど。今にスイニクとかスイダンゴといったメニューが流行るんだろうか。見よう見真似で他店が追随…モスクワならありそうだ。スイサカナが市民権を得る日が来たりして…。
2004年02月29日
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モスクワにはたくさんの劇場がある。その中でも個性的なのが「ククラチョフの猫劇場」だ。ボリショイ劇場で演出?の経験があるククラチョフ氏が設立した(らしい)、ネコが主役の舞台。ここ数年は、夏休みに日本で出稼ぎ公演もしている。ネコ好きな日本人のハートをつかんで、連日満員御礼だったとか。世界各地での出稼ぎを終え、秋から始まった本拠地での公演。なかなか行く機会がなかったが、先日ようやくチケットをゲット!週末3日間、一日2回の公演なのに、売り切れていることが多い人気演目なのだ。家族3人で行くはずが、いきなり六カ国協議が一日延びたおかげで、夫は土曜出勤に。空席を作るのはもったいないし、と考えあぐねる私に夫が一言。「そういえば、オレのゼミの後輩が今モスクワに来てるんだった…」というわけで、ワシントンDCから出張で来ていた彼女を巻き込んで、猫劇場へ出掛けたのだった。劇場があるのは、雅子妃殿下が子ども時代に過ごした街・クツゾフスキー。猫劇場と呼ぶだけあって、劇場内の木製のドアにネコの模様が彫られている。性格悪そうな顔が、ネコ好きにはたまらない。こういうところに手をかけるところが、ロシアなんだな。会場には、両親や祖父母に連れられた子ども達でいっぱい。ワンピースやドレスを着てる女の子。ブレザーを羽織る男の子。まさに「ピアノの発表会」状態である。しかも鼻にピエロのようなダンゴをつけたり、触角に似たヘアバンドつけたり(会場で売ってる)。異様にテンションが高い…。このテンションの高さは、公演が始まってさらにヒートアップした。そんな観客(子ども達)の伸び伸びとした反応を見てるほうが、公演以上に面白かったりして。休憩時間にビュッフェに行き、ブリックパックのジュースを購入。1つ15рубで45руб。100руб札で支払おうとすると、店のおばちゃんが「5руб持ってない?」。ちょっと待って、と財布を見た私…しかし、時すでに遅し。おばちゃんは5руб相当と思われるチョコパイ1つを取り、それと合わせて、おつりの50руб札をよこした。私の手の中にある、買ってもいないチョコパイ。あっという間の出来事に、夫の後輩は唖然としていた。あっという間に2時間近い公演は終了。子連れで行く場合は「舞台に近い席」を選ぶといいです。チケットを購入する時に箱店のおばちゃんが「ここは舞台がよく見えるいい席」と勧めたのだが、(実際、かなり前方の舞台真正面の席。舞台を見るだけなら文句なし)コドモと見に行く旨伝えると「それは少し残念だ」と言った意味が判った。その後は庶民の生活を見たいという彼女と一緒に、いつものルイノックへ行って買い物。市場で馴染みのおばちゃんに抱きしめられたりする私の後ろで「ロシア人のおばあちゃんは、よくああやってハグするの」と彼女に解説するコドモ。さらに「買い物はすべてスーパーで」という、ごくフツーの海外生活をしている彼女に、コドモはご丁寧に精肉売場で肉のパーツ解説を始めた。「これは豚の頭、で、これはウサギ。これが牛のキン○マで…」最初はカンペキに腰が引けていた彼女も、最後はフツーに見ていた。さすが世界各地で暮らしてきただけある。粗末なビニール袋を手に、売り物にならない商品や客の小銭を集めているジプシーの子どもがいた。モスクワにも、数は少ないが物乞いをする人たちがいる。大抵は道の片隅に静かに立っているのだが、子ども達は違う。無邪気なのか遠慮がないのか、とにかく強引に物乞いをする。こんな小銭程度でいいのなら…確かに普通はそう思う。しかし怖いのは「この人はお金を渡す」と思われること。軽い気持ちでコイン1枚を渡したがために、今までどこに隠れていたんだというほどの大勢のジプシーの子ども達にたかられた人もいる。なので、無視するしかない。自分ができる人助けは他にある、と割り切って。夜は改めて彼女が我が家に来訪し、一緒に夕食を食べていった。英語が堪能な彼女は、首都でありながらホテル以外は英語が全く通じないモスクワに驚いていた。仕事ですら通訳が入ることがあるそうだ。多国籍の人間が暮らし、彼らがそこで学んだり仕事をすることを比較的躊躇なく受け入れるアメリカ。そこで生まれ育ったアメリカ人は、外国人が自分達の母国語である英語を話せて当然だと思うんだろうな。まあ、それがアメリカの本質的な欠点にもなるんだけどね。出張とはいえ、異次元なモスクワ滞在、あれこれ楽しんでいってね。お土産のうなぎパイ(号泣)ありがとうございましたー。
2004年02月28日
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一昨夜の無謀な夜更かしにもかかわらず、昨夜は夜10時45分からのドラマ「GOOD LUCK」を観る。これはまだ私が日本にいた1年前ぐらいにオンエアしていた気が。当時のキムタクが苦手で(笑)リアルタイムでは観ていない。ラ・テ(ラジオテレビ)欄でさかんにキムタクカッコイイと書かれていた気がするのだが、掘ちえみの「スチュワーデス物語」のリメイク的雰囲気を感じるのは私だけ?TBSのドラマだから? これがCXなら月9っぽくなったとか。キムタクのハマり役は、やっぱりロンバケじゃないかと思う。少女マンガに出てくる少年っぽさがあった頃が一番良かった。今はどうしても「オレさまオーラ」と工藤静香の顔がちらついちゃって。モスクワで日本語放送が観れるのは、衛星放送「JSTV」のおかげ。24時間放送、ニュースも一日数回NHKニュースがリアルタイムで入る。ドラマなどの娯楽番組もNHK中心だが何本か放送している。ただひとつ難点があるとしたら、時差。ヨーロッパ向けにはUK時間を基準にプログラミングされているので3時間の時差があるモスクワではゴールデンタイムも3時間遅れ。従って、夕食後の家族の団欒タイムに「アンパンマン」や「おじゃ魔女ドレミ」なのね(涙)今夜は金曜、「ポチたま」の日か。夜更かしできずに録画した回の「プロジェクトX」でも観るかな。時差のおかげで夜中12時前から始まるのだが、つい毎回見てしまう。おもしろい。あっという間に終わってしまう。しかも見終わった後は、ついあの語り口になったりして。ちなみに来月から「白い巨塔」が始まりますー。2連続クールでの構成、「これでもか」的なキャスティング(大河「新選組」と比較するとおもしろい)…。日本だとこれから終盤に入るのかな。一回観ておもしろいとくやしいので(笑)、年末の一時帰国で一度も見なかったこのドラマ。さかんに流れる短い番宣が、おおいに期待をあおります。ね、ヨーロッパ在住の皆さん!× × ×オウム真理教・松本被告の判決が出た。松本サリン事件の直後に生まれたうちのコドモは、今年10歳になる。我が家にとっても無関係とはいえない一連の事件。死刑判決を当時は信者の多かったロシアで聞くことになろうとは、当時は想像もつかなかった。ロシアのローカルニュースでも、トップで扱ってた。選挙運動でのミョーなかぶりものショーの映像、久々に見た。モスクワでも、赤の広場や「カラフル玉ねぎ」こと聖ヴァシリー寺院前でパフォーマンスしてた。紫一色の服装で異様な雰囲気。どう見ても教祖というよりは新宿中央公園在住のおじさんに近い。あぁぁぁぁ、日本の恥。六カ国協議、ハイチ無政府状態、イラク復興。チェチェン紛争を抱えるロシアの大統領選挙(2週間後!)、そして、アメリカ大統領選挙。2004年、これ以上恐ろしいことが起きないといいなと思う。
2004年02月27日
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確か、先週の水曜夜もリビングのソファで仮眠した気がする。ロシア語の授業の前夜。前もって少しずつやっとけばいいのに、結局はおおかたの宿題をためてしまう悪いクセ。ところがその宿題、問題文を読むところから辞書引きっぱなし。一つの練習問題を解くのに、えらく時間がかかる。ちなみに今苦労してるのが、名詞の格変化。あの幾種類ものパターンが覚えられないのだ。主格・生格・与格・対格・造格・前置格。例えば同じ「エレーナ」という女性の名前でも、エレーナの、エレーナへ、エレーナを…と格が変わるのに合わせて、エレーナ、エレーニ、エレーニェ、エレーヌ、エレノイ…と変化するのだ。単数・複数はもちろん、名詞が男性・女性・中性で規則は異なって、しかも例外もたくさんある。生活会話なら語尾をグジュグジュッとごまかしちゃえばバレないじゃん!(笑)と思ったりもするのだが、ロシア語の先生には聞き捨てならないことらしい(当たり前だっつーの)今日は、前回の授業で文法の問題集が1冊終わったので、新しいテキストを持ってきてくれた。先生の私物の貸し出し。94年版。一部、本の背中の部分がバラバラになっている。「古いけど気にしないで。新しい教材も出ているけど、これが一番いいのよ」外国人へロシア語で(←ここがミソ)ロシア語を教えるプロとしての自負。このテキストを使って、今までに何人の外国人にロシア語を教えてきたのだろう。この先生は今までも教材類を生徒側で買いなさい、とは言わない。基本は私物や大学所有の教材の貸し出し。どうしても手に入らない副読本などは、とても申し訳なさそうに実費負担を申し出る。普段の生活で「外国人ならお金を出す」とボラれることが多いのに、そういうことは一切ない。ノートも、後で書き込むかもしれないし、と私が2行開きで書いたりすると「もったいない。つめて書きなさい」。この先生は、1回目のロシア語の宿題をすべてゴシック体で書いた私に(というか、当時は筆記体自体が意味不明だった)「今日からすべて筆記体で読み書きしなさい」とのたまった。ロシア語は、ゴシック体と筆記体で全然形が違ったりするので、覚えるだけでタイヘン。それからしばらくは、一単語書くのに数分かかったっけ。今はゴシック体は、読めても正確に書くことができないと思う。当時はよくあんなビミョーな形の文字書いてたなーと、ヘンな所で感心したりして。2時間半ノンストップ、オールロシア語。しかも私のロシア語学習は前夜22時半から始まっている(笑)午後1時半。ようやく授業が終わったあとで、遅い昼食。家で弁当の残り物でもと思ってたら、今日は16時までお湯も水も出ないことを忘れていた。ゆっくり食べたいし、お茶もたっぷり飲みたい。でも、そうしたら絶対に16時までにトイレに行きたくなるじゃん(笑)!ということで、家の近くのカフェでひとりランチ。もちろん、ハローシー(きれい)なトイレであることは確認済み。広いソファー。適当な客の入り。おなかもいっぱいになり、念願のお茶もまったりと。あまりの心地よさに、爆睡するかと思った。
2004年02月26日
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ケータイもしくはパソコンで。今の日本は、相手とメール送受信ができて当たり前。バイク便や「お使いさん」を頼ってやりとりした画像やイラスト、レイアウトもメールで送受信。しかも距離を問わず国内外へ。本当に便利になった。でも、よく考えたら、ここまで広くネット環境が整ってきたのはここ数年のことなのだ。夫が留学していた数年前のロシア。大都市ですらネット環境が不安定で、手っ取り早く確実なのがFAXだった。当時はコドモが上手におしゃべりを始めたばかり。「パパとモシモシしたい」というコドモに、その時だけは電話代に目をつぶり、せかさずにおしゃべりさせたこともあったっけ。見よう見まねで書いた象形文字のようなコドモの名前だけが書かれたハガキを送ったことも。そのハガキは、今でも夫が大切に保管している。海外在住の日本人にとって、メールは何にも代えがたいコミュニケーションツールである。でも、その便利さを十二分に享受すればするほど、手書き文字の良さ・郵便の有難さもはっきり見えてくる。今日、7777番のキリ番を踏んでくれたHN・コーリャさんに送った「あるもの」が届いたとメールをいただいた。郵便局で切手を貼らずに窓口に出すと、局員さんが料金分の切手を貼ってくれる。この封筒に貼られた切手の何と芸術的なこと。切手がじゃなく、貼り方がね。お手数かけて申し訳ない、と思ったのは最初の1回目だけ。位置といい、水のつけかたといい、切手の貼り方に全く配慮がないのだ。前なんて、ハガキの宛名が全部にじんで消えそうになるぐらい水つけたからね。貼り方にしたって、幼稚園児でももうちょっと上手に貼れそうな気がする。曲がって、離れて、ちぎれて。見事真っ二つになった切手、平気で貼ってましたよね、コーリャさん。と同時に、楽天日記の子育てカテゴリでは有名なHN・マドレボニータことマコさんからも、厚ぼったい封筒に入った手紙もろもろが届いた。うーん、ありがたい。手紙はもちろん、わざわざ送ってくれた(しかも自発的に)その気持ちが、何よりもうれしくて。ワケ分からないキリル文字見て宛名書いてくれて、重たくなった分、郵便局の窓口で送料を確認してくれて。たった1通でも、手間隙かけて投函された手紙なのだ。ハガキ一枚でも、たとえ短い文章でも。手紙はいろんなものを運んできてくれる気がする。つい先日、友人がメールのやりとりで生じたニュアンスの行き違いをこぼしていた。いつものフォントと行間でしか伝えられない、微妙な思い。会話や手紙なら何となく伝わりそうな気持ち。メールだからこそ、意識して「文章」で伝えなければならなかったことを、彼女は悔やんでいた。確かに、そういうことはある気がする。「開封通知付きメール」が来るときのある種の緊張感も、ちょっと似てるかな。アナログな文通相手大募集しよっかなー(笑)。唯一の条件は、ロシアのニチェボーな郵便事情に理解のある人、ということで。
2004年02月25日
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今日は朝から出掛けっぱなし。無差別テロがあったり、もうすぐ大統領選挙があったり(そういえば今日いきなりプーチンが現職首相解任しちゃうし)さらには在留邦人がトラブルに巻き込まれるケースが増えていて、モスクワ、ちょっと用心しろよ、てな感じです。なので、外出はもっぱらタクシーか同行者などの私有車両になっている。これは、お金持ちっぽいことでも何でもない。身の安全を守るための必要手段。現在は大使館からも注意情報が出ている。ロシア人ですら、公共交通機関での外出を懸念しているような現状なのだ。『「こわい」「なんかいやだ」と思ったら乗らない・行かない』これだけでも立派な危機管理だ。こういうことって、表面だけとらえると「すごいゼイタク」と誤解されそうだが、外国人(日本人)というだけで見知らぬ人から狙われる海外から見たら、好きなときに一人でバスや電車で買い物に行ける日本のほうが、ずーっとゼイタクなんだけどな。今日はランチでおいしいイタ飯を食べる。何度も来ている店なのだが、リゾットも美味しいことが判明!リゾット、パスタ、ピザをシェアし、炭酸水に食後のカプチーノ。どれも大満足の味でワリカンしても1000円いかない…。モスクワでは珍しい、コストパフォーマンスのよいお店。ピーク時は混んでいるのが唯一の欠点。なので、いっつも席を予約してから出かけてる。そして、午後はピアノのレッスン。後期授業が始まったばかりだからか、やたら人口密度の高い音楽院校内。狭い廊下をいろいろな楽器を抱えて往来する生徒達。叶姉妹のような胸開きドレスを着て歩く声楽科のお姉さんもいれば、廊下の隅でオーボエのリードを削ってる人がいたり。左右の眉毛がくっついた(!)ちょっとおちゃめなお兄ちゃんは、年季の入ったタクト(指揮棒)ケースとフルスコアを持ってボーッ…。彼の指揮だと思わず笑っちゃったりしそう…。高校生の頃は特に、ささいなことで笑い転げて合奏練習止める人必ずいたもんなー。今日は新曲を3つ。メンデルスゾーン2曲とプロコフィエフが1曲。どれも美しい曲で(うまく弾ければの話)自分の好み。教授は、今後大好きなベートーヴェンソナタも考えてくれているようだ。なんか楽しみー。難しいけどさ。ここ数日、気分はすっかり『のだめ』(カンペキにハマっている…)マンガに出てきたラフマニノフの2番、モスクワにいる間に弾けるようになりたいな…。でも、指が届かない&回せないところ多すぎ。ラフマニノフの手が大きかったという話は、譜読みすればするほど痛感。でも、音楽院でも大学寮内のドロボーは日常茶飯事なんだって。ピアノは盗まれることはないだろうけど(ロシアならありそうだが)持ち運べる楽器の人はコワいよねー。もっと治安よく安心して練習に打ち込める環境が整って、才能ある生徒や教授陣が活躍できる場がもっと増えたなら、芸術に関してはロシアは世界に敵なしなんじゃないかと思う。
2004年02月24日
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ロシアの3連休最終日。日本は平日ゆえとりあえず仕事、の夫を見送り、『のだめ』(数日前の日記参照)6~7巻をベッドで読み返す。余韻にふけるのもつかの間、明日はピアノのレッスンという現実を思い出し、ピアノに向かう。後期は課題曲が倍増している(涙)ヘタウマな肖像画が表紙に描かれたプロコフィエフのエチュードを練習する。この曲、指があっちゃこっちゃに飛ぶので、気分は山下洋輔である。午後になり夫が一旦帰宅したので、小一時間外出することに。以前は近所で安全な場所になら、私一人でも問題なくバスで行き来していたが、最近は移動はすべてタクシーに変えている。外国人はもちろん、ロシア人でもメトロの利用を躊躇する人が増えたと聞く。しかも、今日はロシアの祝日。大使館情報で指摘されるいわゆるいわくつきの場所へは行かないなど、外出先も限定される。ドーム近くの大きな通りにバス停があるので、そこでタクシーを拾おうとする。流しのタクシー(見るからにタクシーっぽい、白タクとは違うほうね)も、ロシアでは乗る前に料金交渉が必要。これを忘れて乗ると、目的地に着いて法外な料金を請求されても文句は言えないのだ。以前、メトロで行けば2駅4分の距離を交渉せずにタクシーに乗った出張者が、1500руб(約6000円)を請求されたことがあった。タクシー代1500руб。ちなみにメトロだと5рубで済んだ。割高な予約タクシーでも、これだけ払ったら7~8時間貸切で乗れるはず。そんなこともあって、流しのタクシーの交渉はもっぱら夫(男性)に任せている。バス停近くの路上に出て、タクシーを待つ夫。遅れて後を着いてきた私とコドモに、なぜか夫は「あっちを見るな」とジェスチャー。あっち、とは、バス停のあたり。マズいものを見るようなしぐさに、てっきり酔っ払いが店を広げている(笑)のかと思う私。しかし、それは甘かった。そこにあったのは、明らかに息をしていない男性の死体だった。作業着のような服装の、がっちりした体格の男性。袖口からのぞく、汚れではなくどす黒く変色した手の甲。見るに見かねて誰かがかけたのだろう、顔には所帯じみたタオルが。周囲に血痕があるわけでもなく、ただその場に倒れている。よく見ると警察もいるのだが、現場検証をするわけでもなく、若い警官が「どうしたもんかねー」とでも言いたげに、指示待ち状態。確かにそこはバス停。驚いたことに、死体の転がっている脇で、フツーにバスを待つ人がいる。「冬場に生き倒れて凍死した人を見慣れてマヒしてるんだろ」こいつら信じられねー、と言いたげな表情で夫が答える。あまりに何気なく倒れていらっしゃるので、コドモも状況をつかめない。乗ったタクシーの車内で、ようやく状況を把握。「殺人事件のドラマみたい…」と気味悪そうに言う。重苦しい気分で買い物(しかも楽しいイベントのチケット…)を済ませ、約30分後に戻ってくる。なんと驚いたことに、まだ死体が転がったままである。しかも、さっきまであったパトカーもない。相変わらずバス停にはバス待ちの人(さすがに死体を遠巻きにしてはいたが)。ガクガクブルブル…。何とも言い表せない重く暗い気分。フツフツした気持ちを、近所でのソリ遊びで忘れることに(笑)。子連れのロシア生活では、MYソリを持つのはお約束だ。ソリ滑りに最適な坂のある空き地には、子ども達が作るソリコースがいくつもできている。ほっぺたを真っ赤にしながら歓声を上げて滑走するコドモの姿に、ちょっとホッとする。
2004年02月23日
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夜、友人家族4人が遊びに来た。親公認で男の子3人が夜遊び(しかも親もゆるゆるになる…)。放課後、自由に遊べる時間や環境が少ないコドモたちには何よりの楽しみだ。親の私たちもそれは同じ。お店の人やコドモを気にせず、ゆっくり食べて飲んで話せるわけで。「これ、どうぞ-」手土産にと持ってきてくれた高級スーパーの丈夫な袋。う、重い。中を見てビックリ。チョコが何十種類も袋に詰まってるー。しかも美味しいと評判のウォッカ「プーチンカ」やワインまで。うれぴい。ありがとう。「ここまでいろんな種類のチョコ、まだ食べてないでしょ?」私たちよりずーっとモスクワ暮らしの長い家族。物をくださったこと以上に、いろいろ考えて選んでくれたその気持ちがうれしい。ロシアでは、おうちにお呼ばれした際に手土産持参、はお決まりだ。ロシア人の間では、花束やチョコなど甘いお菓子などが一般的と聞いている。大げさなものでも、高価なものでなくてもいい。我が家も、今までに数え切れないぐらい手土産をいただいたり持っていったりした。いただいた手土産で印象に残っているものもいっぱいある。こんなのよく持ってきてくれたなーといった、重いテッポウ百合の鉢植え、路上で売っていたもぎたてのフルーツ、日本に一時帰国した人からのコンビニで売ってるような期間限定お菓子、もちろん、手土産の王道・手作りお菓子やお惣菜も…。日本みたいに、ちょっとそのへんのお店で気の利いたものが揃わない分、「今評判のシェフの何とか」や「有名店のアレ」でなくとも、その人にとってうれしい手土産がいっぱいあることに気付く。最初はテレビゲームをかじったコドモたちは、そのうちコマ回しに興じている。コドモの保育園時代の先生(つっちー)が、「ロシア人のお友達と遊べるといいね」とくださったコマ。皆で使えるようにね、と、色違いで4つくださった。まだモスクワに引っ越す実感のわかない、保育園仲間とのお別れ飲み会の時のことだ。保育園では毎年冬になると、先生もコドモ達もコマ回しに熱中していた。その甲斐あって、コドモはコマのひもの上をツツーッと走ったり手に乗せて回したり、といった、コマおんちな私から見ると染ノ助染太郎ワザのような芸まで習得している。「すげー」「オレもやってみる」コドモたちは、あっという間にコマのとりこになる。日本だったらできないな、家の中でコマ練習、しかも夜間だし。さらに、そのうち「どれどれ」とちょい指導に入ったはずのお父さんたちのほうが熱中している。しまいには、コマをカンペキに取り上げる(涙byコドモたち)。そのうち昔のカンを取り戻すと、次は「ケンカ(ゴマ)する?」。観葉植物を置いている木製の台を土俵代わりに(涙by私&ハッパ)びゅんびゅんコマを飛ばしている。あまりの盛り上がりぶりに「よかったらコマお貸ししましょうか」と言うことも。ちなみにお母さんたちがコドモから取り上げるのは、「太鼓の達人」のタタコンだ。コドモのお迎えに来たはずが、しっかり自分がハマってしまう。まさに「ミイラとりがミイラになる」状態だ。「いやー、けっこう難しいよねー」と難曲を極める自分に感動し、「でもゲーセンの『太鼓の達人』のほうが叩き甲斐があるわー」と日本に思いをはせる。ちなみに、「太鼓の達人」はロシア人のお客さんにも人気。面白いだけでなく、あのミョーな日本っぽさがたまらないんだろうな。というわけで、つっちーがくれた色鮮やかなコマたちは、ロシア人のコドモではなく日本人のおやぢたちに人気沸騰中なのでした。おしまい。
2004年02月22日
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今日からロシアは3連休(月曜が祝日)。本当ならスキーや小旅行でも行きたいところだが、(当初、夫は「コドモと二人でサンクト(ペテルブルグ)でも行って来たら?」と投げやってた)行きたかった例のプールも崩壊したし、自宅周辺で過ごすことに。で、いつものように朝から買い物に行く。夫は仕事で手が離せず、コドモと二人、予約したタクシーでまずはルイノックへ。いつものように、ここで買うのは野菜と果物だけ。だけ、といっても、現在の食生活における野菜消費量はかなりのもの。3食(私の昼食は朝の残りだったりするけど)自炊して、コドモに弁当持たせて、しかも肉魚が不足する分を豆料理などで補給するとなると、必然的に野菜や乾物が大活躍することになる。日本に帰ったら、もう「らでぃっしゅぼーや」の野菜を持て余すことはないな(笑)、と。で、同じような品揃えの店がいくつも並ぶ中で、品物を物色。まとめて買うと値引きしてくれることも多いし、パッパッと終えたい。「この間マンダリンを買ってくれた人ね!」売り子のお姉さんが声をかけてきた。あ、ほんとだ。私は彼女から先週おいしいミカンを買っていた(しかも試食させてもらってから)。「今日はこのトマトがとても新鮮。フルーツみたいに美味しいから試してみて」このところ毎週買っている小粒のトマト。普通のトマトより値段ははるが、身がしまってて確かにとても美味しい。それじゃあ、と、他にキュウリやブドウ1房、イチゴ1パックなどなどを購入して、お会計。「今回もありがとう。これはおまけね」とレモンを3つ入れてくれる。日本人に限らず、外国人はロシア人なら高くて手を出さない品物でも、自国の食習慣から購入することが多い。例えば、ホウレンソウ。青菜の中では高値で、大きな1束でだいたい40руб、約160円で買う。だが「日本人(東洋人)はホウレンソウ好き」という認識があるのか、ルイノックでも「ホウレンソウあるよ」と声をかけられるのは日常茶飯事。続いて、土の中系の野菜を買う。じゃがいも、にんじん、ビーツ(ボルシチの赤い色を出すアレね)…。キャベツやニンニクも一緒に。そこでも、お姉さんが「ニンニク倍量」サービス。「来週もうちで買って」と熱い視線。さらに次の店では、1つ40рубのホウレンソウを3つ100рубに値切った(笑)にもかかわらず、サラダ菜を1株おまけ。「この間はご主人がいたのに今日はどうしたの?具合でも悪いのか?」げ、そんなとこまで見てるか、このバアちゃんは。「来週もこのかわいいチビちゃんを連れていらっしゃいねー」コドモは熱い抱擁を受け、見送られる。最初は小さな親切に感謝していた私たちだったが、あまりの連続に「もしかして、私っていいカモになってる?」と不安に(笑)。でも、続いて買い物するロシア人との値段のやりとりを聞き耳立ててみても、私がボラレてるってワケじゃないんだよなー。似たような店が濫立してる分、やはり競争が激しいのだろう。帰りに郵便局へ寄る。絵本作家(挿絵画家?)の生誕125周年切手、というのを購入。ロシア人は記念切手に執着がないようで、記念切手にこだわる私が珍しいらしい。いつも所用のついでにその日売っている記念切手を買う私に窓口のオバちゃんは「今日はいい切手入ってるわよ」と教えてくれるようになった。忙しいとプチギレするし愛想も悪いが、そう悪い人ではないらしい(笑)。
2004年02月21日
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もともと料理本&番組が好き。料理やグルメ系企画の取材や執筆もしてたし、上手下手は別として、料理するのも好き。うちメシだけでなく外食も大好き。美味しいと評判の店へ行っては、味やレシピをお持ち帰りさせてもらった。ちなみに、昨年の一時帰国でハマってたのは、「キヨズキッチン」(代々木上原)のランチ。8ヶ月のモスクワ暮らしで、ホンモノの味のする野菜や和風食材に飢えていた私に、キヨズのメニューはまさに「つかみはオッケー」的存在だった。人気が出た今はデパ地下などでテイクアウトこそできるけど、キヨズは本店で調理したてを食べるのがイチバンだよ。余談だが、小手先勝負で「美味しい」を演出しているお店は固定客がつかない。開店当時は宣伝費つぎ込んであちこち露出しても、客入りが先細りし、いつの日か消滅する。本当に美味しい店は、分かる人達に愛され、細く長く続くよね。ちなみに、キヨズのある界隈は、目立たないが美味しい店の多い場所。月並みだが、吉田シェフの中華「Jeeten(ジーテン)」のランチも好き。必ずカウンターに座って、料理の食材と手際を凝視してる(笑)かなり怪しいかも。で、今モスクワで唯一見ることができる日本の料理番組は「きょうの料理」古臭い月刊誌(スミマセン)のイメージが強くて、扱うレシピや講師陣も万人好みだろう、なんて思ってた私が間違ってた。さすが日本放送協会。派手な宣伝こそ打たなくとも、旬の人をしっかり使っている。これは趣味系の番組でも言えることだが。旬かどうかの判断は個々にお任せするとして、私がチェックしてるのは、グッチ裕三の「時間限定料理」。3品作って15~20分だったかな(←いい加減な視聴者1名)その手際よさはもちろん、私がいいと思うのは、簡素化できるところはとことん省く「作り手としての生活感」。実生活の中で腕を振るっているのは、彼の選ぶ食材を見ても分かる。よく、料理本で「急なお客様の時のお助けメニュー」などと銘打って、「んなモン普段買ってないよ」的な食材や調味料を使うものもあるでしょ。グッチ裕三のレシピには、そういうのがない。至極シンプル&庶民的な調味料と保存食品を駆使する。つまり、日本の旬の生鮮食料品が手に入らない私のような海外生活者でも真似できるレシピが多いのだ。数日前の放送で見たのが、『ゆず胡椒ペペロンチーノ』詳しいレシピは諸問題でひっかかると面倒なので書かないが(笑)「ゆず胡椒」さえ日本から持参していれば、海外で味わえない和風パスタが堪能できる。おぉ、うちでもできるじゃん!!ここ数年「ゆず胡椒」を愛好、当然モスクワにも持ち込んでる我が家。他に使うのは、常備食材のニンニク、パスタ、オリーブオイル、中華だし。しかも、気抜けするほどレシピはカンタン。火曜日の夕食、昨日のコドモのおやつ(コドモもハマってる)と、すでに2回も作ってしまった。ちょっとしたコツもつかんだ。パスタは芯が残るぐらいで上げること。ニンニクは低温でホクホクするぐらい丁寧に炒めること。本当は九州の某地方婦人部が作っている「ゆず胡椒」(瓶入り)が一番のお気に入りなのだが、今はチューブ入りの他社製品を持ってきている。香り高い前者と比較すると物足りないが、保存のしやすさと輸送し易さを考慮すれば、今はこれで納得。今抱えている目先の仕事がひと段落ついたら、ずっと見出しだけになっている『お取り寄せ』ページを開設しよう。一時期、単行本化する動きもあった某誌での2年間の連載。しかも、うち1年半は週刊。自分で撮影して、記事書いて。忙しかったけどおもしろかったなー。しかも、ネタは過去の自分のお取り寄せ歴から選ぶだけ。趣味と実績が直結した、文字通り美味しい(笑)仕事だったなー。
2004年02月20日
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数日前の私の日記のタイトルから発展して、友人と、不朽の名作・マンガ『いつもポケットにショパン』話でメールで盛り上がった。「ドラマ化するなら、きしんちゃん(主人公の音大生)はキムタクしかいない」「この頃のくらもちふさこ(作者)はすごすぎる!」「『麻子はシチューが得意です』by麻子の母(超内輪話)」とか…。あまりに盛り上がりすぎて、彼女は速攻アマゾン経由でたんまりマンガを買い揃えてしまった。(いいなあ、日本…)その後日談。「『いつも…』が好きだったら、気に入ると思う」そう彼女が断言して、わざわざモスクワくんだりまで送ってくれたマンガがあった。それが、『のだめカンタービレ』(二ノ宮知子・講談社)ありがとうタカノさん、『のだめ』7巻、検閲されることなく、無事届いたよー。しかし。次のロシア語の宿題と復習が死ぬほどある上、そういう時に限って締め切り前の原稿まで複数ある…。理性ある私(どこに?)、『のだめ』を手に取るのをやめておいた。そして夕食。「のだめ、おもしろい。今3巻でさ…」とコドモ。うぅ、私より先に読んでるし。楽しみが減るから、それから先は言うなっつーの。でも、寝る直前、誘惑に負けてベッドで読んでしまいました。……おもしろい!!!このマンガの感覚を私が気に入る、と踏んだ彼女の読みはあまりに正しかった(涙)ベッドサイドのライトが明るくて眠れないと嘆く夫の意見も速攻却下。とりあえず、と持ってきた2巻、一気に読破。というわけで、続巻、お言葉に甘えてお願いします。(ちゃっかり)『のだめ』の内容は書かないでおこう(笑)ちなみに、単行本の帯が言い得ている。青春クラシック音楽コメディ!!~変態だけど、ピアノを弾いたらすごいデスヨ。~日本ではすでに超有名作品なのかも知れないけど、まだの人、ぜひぜひ読んでみましょう。海外在住の活字とマンガに飢えた日本人の皆さんも、高い送料かけてまで送ってもらう価値は大いにアリです。個人的には、銀座勤めのマリコさん、あなたに一番に勧めたい(笑)社会人的にはコドモの学校の授業参観&保護者会があったりして、貞淑な保護者らしいこともした一日なのでありました。
2004年02月18日
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近頃、コドモに口うるさく注意していることがある。「ドーム(日本でいうマンション)の壁際を歩かない」こと。それはなぜか。建物やドームの屋根や軒下にできた見事なつらら(氷柱)がまっさかさまに落ちてくる可能性があるからだ。モスクワのつららは、手でポキッと折れるようなヤワなもんじゃない。まさに文字通り「氷柱(←つらら)」なのだ。長さはゆうに4~50センチを超える。いや、それ以上あるに違いない。しかも硬くて太い。(←なんかエッチくさいぞ)自動車のボンネット下に出来る小さなつららですら、カチカチに凍り付いていて手で折れないことがある。そんなつららが軒下にジャラジャラ下がっているのだ。漬物用の大根を干したような、鍾乳洞状態というか、巨大人食いザメの歯というか。とにかく、圧巻。あんなつらら、見たことない。管理のいいドームは、屋根上やバルコニーの雪を定期的に落としているようだ。何回か、高所恐怖症の私には傍で見るのも恐ろしい「屋上の雪落とし」を見かけたことがある。しかし、そうでない建物や手に負えない場所は、好き放題つららが成長している。あれが頭上に落ちてこようものなら…想像しただけでガクガクブルブルである。絶対、毎年何人かは「つらら直撃」で死んでると思うぞ。殺人事件の凶器に「つらら」。ロシアならこれもアリかもしれない。しかもアリバイは溶けて消える。好都合だ(何に?)そんなわけで、ロシアの冬の必需品「帽子」は、春先は「つらら」から身を守るプロテクター代わりになるかもしれない。
2004年02月17日
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日本のニュースでも継続報道されているらしい、室内プールの屋根陥落事故。日中、友人たちと会った際もその話で持ちきりだった。奇しくも、この週末に行くはずだった(!)という人もいれば、我が家のように近々行こうと思っていた人がほとんど。新しくできた施設で、比較的近い場所にある。街中や新聞雑誌で広告がバンバン出ていた、まさに旬のレジャー施設。恒常的に運動不足に悩まされているモスクワ生活だけに、「冬季に運動できる施設」は外国人にもロシア人にも救世主のような存在だったのだ。ニュースで「被害者の中に日本人がいるかは不明です」というお決まりのフレーズがなかったのは、入場の際にパスポート提示を求められるから、という話。フロント部分は潰れなかったから、入場者人数や国籍内訳が把握できたからじゃないか、と言っていた。なるほどー。でも、あの事故が日中起きていれば、事故に巻き込まれた日本人がいても不思議じゃない。「命がいくつあっても足りないよー」ただでさえ紛争を抱えテロの危険と背中合わせな国だけに、ほーんとシャレにならない。そこから始まったのが、ロシアの建築物のモロさの話。実は今、中心部を離れた至る所で、超高層マンション建設のラッシュなのだ。ただでさえ天井の高い建築様式なのに、数十階建て。しかも、メゾネット・トリネットありーの、建物内に駐車場や温水プール、フィットネスクラブありーの、といった高級マンションも多い。当然上層階はペントハウス並みのだだっ広い部屋(つまり柱が少ない)。その建築ペースが気持ち悪いくらい速いのだ。あんなに仕事が非効率的で緩慢(笑)なのに!シロート目で見ても、日本のように鉄骨をガンガン立てて…という建築方法ではないようだ。しいていえば…そう、レゴで塔を作る感じに似ている!自宅近くで改築中の外国人専用(というのだから設備はいいはず)医療施設建設場所も、毎日見るたびに煉瓦の壁が高く重なっていく。まるで「3匹のこぶた」の煉瓦のおうちのようだ。地震のない国ではあるが、爆発事故や火事が起こったら、あっけなく崩壊しそうだ…。私の場合、エレベーターが止まった時点で、自力で1階にたどりつく前に足腰が崩壊しそうだが(笑)さらに、去年、市内のどこだかの橋が陥落した、という話でも盛り上がった。日本なら神田川にかかった歩道橋が落ちただけで大ニュースになるだろうに。地震もないのに、どうしていきなり崩れるかなー(涙)
2004年02月16日
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昨夜モスクワからほど近い大型室内プールで屋根陥落事故。昔あった「ワイルドブルーヨコハマ」(懐かしすぎ…)みたいな複合施設。しかも、そこって「今度遊びに行こう」と話していたところ…。臨時ニュースを見ながら「またひとつ娯楽が減った…」と思ってしまった私。不謹慎でした。すみません。地下鉄テロといい、今回の事故といい。日本でニュースが流れるや否や、電話やメールをくれる親や友人知人の皆さん。ありがとうございます。うれしいっす。本当は、もっと明るいニュースでモスクワの近況を知ってもらいたいなと思いつつ。× × ×コドモの宿題のひとつに「日記」がある。毎日ではないが、平均すると週に2~3日分は書いているはず。週末のイベント報告のような日記から、日々の雑記や心の声のような日記まで、いろいろ。ひとつひとつ丁寧に見て赤ペンで一言書いてくださる担任の先生には頭が下がる。さらに、毎週末発行する学級通信に、必ず数人の日記が掲載されている。学校の様子はもちろん、各家庭の様子も赤裸々に見えてきて、楽しみにしている保護者は多い。普段顔を合わすだけでは計り知れない、お父さんお母さんたちの知られざる一面がのぞけること数知れず。まだまだ子どもらしさが多分に残る年ゆえ、「これを書いたら恥ずかしい」意識も薄く、実にのびのび書く子ども達。それが面白くもあり、コワくもあり(笑)。先日、コドモはこんな日記を書いていた。正確には「らしい」。我が家では学校に提出する前の日記検閲は行わないのだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・今日、お母さんが何かを飲んでいました。「何を飲んでいるの?」と聞くと、お母さんは「○○くんのお母さんにもらった『ゆずジュース』よ」と言いました。ゆずジュースを少しコップに入れて水に薄めて飲んだら、とてもおいしかったです。すると、お母さんは、「お父さんには言わないでね。教えるとガバガバ飲んじゃうから」と言いました。ぼくは、なるほどな、と思いました。(終)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・学級通信に、このゆずジュース日記は掲載された。コドモは帰宅するな否や、自分の日記が掲載されたのを大喜びで知らせてくれた。良かったねーあははは…あはは…って、私のことじゃん!ここでは書き控えるが(笑)、先生のコメントもナイスだった。職員室やご自宅に持ち帰って日記を添削されているんだろうか。笑いをこらえるの、必死なんだろうなー。× × × ×先週から続く模様替えも落ち着き、すっきりした我が家。今夜は東京からお客さんが来るので、楽しみだー。
2004年02月15日
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1月に出した寒中見舞いが日本国内でじわじわと届いているらしく(笑)、受け取った友人知人から、メールが届くことが多い。普段連絡を取り合っている人はもちろん、年賀状だけのやりとりだった懐かしい人たちまで。普段がメール頼りのコミュニケーション一辺倒な分、手書きのよさを改めて感じてる。今年は出しますよー、アナログな手紙も。ただ、手紙は所要日数平均で2週間、いつ届くかわかんないのが玉にキズ。私が出した手紙が届いたら、ぜひ到着メールください(笑)× × ×そんな懐かしい人たちからのメールで多いのが、「一体ナニを食べて暮らしているの?」という質問。物のない社会主義時代のイメージがまだまだ強いんだわね、モスクワは。例えば、主食。黒パンばかり食べてないです。多分、多くのロシア人も。 米、食べてますよー。むしろ、日本にいるとき以上に。スーパーでも、ものすごくたくさんの種類の米が売られている。生産国、米の種類、香り米…寿司用の米、というのもある。日本米も日本食材店で扱っているが、個人的においしいと思えない(すみません…)。日本のように精米したてや精米日から日が浅い新米を食べるのに慣れてしまうと、古米(古々米?)特有のぬか臭さが気になって仕方ない。いくら銘柄米と言われても、うげげ、みたいな。なので、数ある外国米の中でも「これなら」と勧める日本人の多いイタリア米(新米)を食べることが多い。淡白な味と粘りのなさが物足りないが、ちょっと工夫して炊けば、十分おいしく食べられる。しかも、ものすごく安い。近頃値上がりしているとはいえ、それでも1キロ200円以下。おかずに合わせて日本から持ってきた玄米を加えたり、各種雑穀、胚芽押麦、黒米、アマランサスなどを混ぜたり。味噌汁も欠かさないし、野菜中心の副食は日本と同じ。肉や野菜の出番が減って豆類を使うおかずが増えたり、出来合いの惣菜が買えない分、古き良き時代の日本の食卓に近かったりします。パスタも、メーカー・種類ともに豊富。有名メーカーの輸入品も多い。私は使いこなせそうにないので、つい決まったパスタやマカロニを選びがちだが、チャレンジする楽しみも大きい。コイル状のマカロニは味がよく絡んで美味しいし、リゾット用の米粒パスタはサラダなどクスクスと同じように使えたり。ただ、外で食べるパスタは異様にまずい。麺が柔らかすぎ。離乳食にもなりそう(笑)奇跡的に美味しいお店は数少ないが、さすがに繁盛している。意外なことに、パンはおいしくない。パン好きにはつらいだろう。うちも、数少ない美味しいパンを買える時に買って食べるか、自分で焼く。凝った事さえしなければ、今は時間も手間もかからない手作りパンレシピもいっぱいあるし。そんなわけで、期待に添えないぐらいフツーモ-ドな我が家の食卓。今日もルイノックでたんまり野菜と果物を買い込んできた。「極小いよかん」のようなみかん(マンダリン)も。身がしまってるのにすっごく糖度が高くて、オイシイ…。来週も1週間、うまいものをバリバリ食べるぞー。○追伸○ルイノックの精肉売り場で「三匹のこぶた」発見。皮はきれいにはがされて、血の気もなく真っ白。まつげがついたまま、目を閉じて3匹眠るように並んでました。合掌。
2004年02月14日
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久々に雲ひとつない晴天。太陽も出ている。うれぴい。しかし、素直に喜んでもいられない。なぜなら、こういう日こそ外気が冷たく温度が低いから。案の定、氷点下12度。これだよ。世界の天気予報で見た「ホノルル 最高気温29度&最低気温22度」が恨めしい。午後から近くの食器屋にちょろっと買い物へ行く。テロ以来初めて乗るマルシェルートタクシー(相乗りタクシー)。定員も少ないので、挙動不審な人が乗るかどうか、チェックしやすい。距離に関係なく、料金は定額制。運転手さんがきちんとチェックしてるので、バスのように(笑)キセルが不可能。バスやトランバイ(路面電車)には平然とキセルするロシア人が本当に多いのだ。ところが、メトロやトロリーバスを乗り控えてマルシェを利用する人が多いのだろうか、利用者そのものはもちろん、今までには少なかった「近距離で乗り降りする人」が多かった。私と同時に、4~5歳の男の子を連れたお母さんが乗車した。小さい子は座席に座らない(大人の膝の上など)場合は無料らしく、お母さんは一人分の料金を支払っている。しかし、子どもの目の前に、ぽっかりと席がひとつ空いていた。「ママ、座りたい~」子どもが言う。「ダメ。立ってなさい」とお母さんがたしなめると、「Почему…(パチェムゥー、和訳:どうして~)」子どもは映画のチェブラーシカのような舌足らずな声ですねている。「Нет(ニェット:だめなのよ)」とお母さんが首を振るたびに「パチェムゥー、ヤー、ニハチュー(立っていたくないよぉ)」とまさにチェブラーシカ状態。近くにいたおばあちゃんが、すかさず「座らせちゃいなさいよ」と声をかける。ロシア人のお年寄りは、本当に子どもたちを可愛がってくれる。もちろん他人の子をね。性別も人種も関係ない。ありがたいことだ。× × ×今日は学校で社会科見学があったコドモは、博物館見学で得た知識を披露したくて仕方ないらしい。「ご飯のときに聞くから」と言うものの待ちきれず、キッチンで、夕食を作る私の後ろでウロウロしながらウンチク三昧。小学生は、こういうところが本当にカワイイ。途中帰宅した夫も「へぇー、ってことはさ…」と話を突っ込んでくるものだから、キッチンはにわか「もの知り一夜漬け・ロシア編」的雰囲気に。途中から、日本史選択だった私は、話についていけなくなる(涙)× × ×夕食も済み、お決まりの「おしん」を見る。昨春からJSTVで再放送、いまだに続いている。しかし、なぜ橋田脚本はいつも嫁姑がもめてるのか。たった15分の番組なのに、見終わると暗い気持ちになる。夕飯の洗い物を夫に頼み、私は乾燥防止に子ども部屋に洗濯物を干す。さっきまでトロトロとパジャマに着替えていたコドモは、すでにベッドで爆睡。洗い物を終え、寝室に戻った夫も、同じく爆睡。一般的には「慣れない海外生活で不眠を訴える人が多い」と言われているが、我が家は全く逆。モスクワに来て以来、「不眠」で困ったことが全くといっていいほどないのだ。ベッドに入った途端に深い眠りに落ちる。本当にあっという間。催眠術並み。「ベッドで読書」など、ほぼ不可能だ。しかも、よほどのことがない限り、朝目覚ましが鳴るまで眠りが浅くなることもない。あまりの気持ちよさに、私たち一家は、毎朝泣く泣く布団から抜け出している。「この寝心地のよさは、日照時間だけの問題じゃない。気圧とか緯度とかも関係あるんじゃないの」夫は本気で言っているが、実のところはどうなのか。誰か教えてくださーい。
2004年02月13日
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ちょっと風邪気味だったコドモが、朝起きて喉元が痛いと訴える。物を飲み込むのは大丈夫。でも押すと少し痛むらしい。学校で風邪流行ってるみたいだし、早めに休んで養生するか。近所の友達に連絡帳をお願いして、欠席することに。さっそく、病院に予約を入れる。「午前中は混んでいるので、午後1時ならお待たせしません」とのこと。予約時間に間に合うよう、12時にタクシーも予約。面倒くさいので、往復でお願いしちゃえ。時間余りそうだったら(1時間単位で支払うので)買い物してくればいいし。ところが、時間になってもタクシーが来ない。ドームの守衛さんも、敷地内にタクシーの出入りはなかった、と言う。連絡ナシの遅刻はいまだかつてないタクシー会社だけに、確認の電話を入れる。「確かに予約受けてますよ。今日の20時で」20時ぃぃい???? ……もしかして……そうなのだ。ロシア語で12時は「двенадцать часов(ドゥヴェナーッツァッチ チッソーフ)」20時は「двадцать часов(ドゥヴァッツァッチ チッソーフ)」ただでさえ聞き取り違いやすい両単語。私の発音も悪いから(笑)間違えられたに違いない。あーん、やっちまいました。なにもこんな非常事態時にボケかまさなくても…。いつもは、名前も住所も覚えてくれている電話予約のおばちゃんが電話に出るけど、今朝は違う人だった。予約手順もまどろっこしくて、なーんか、ヤな予感はしてたんだ。それにしたって「20時から3時間タクシーとって乗り回す」って、一体どんな奥さんだっつーの。せめて「20時、つまり夜の8時ですね?」と聞き返してくれたらよかったのにぃー(と他人のせいにしてみたり)てなわけで、タクシーは来ない。流しの無線タクシーも繁忙&渋滞必至の時間帯で全滅。たとえ治安が良かったとしても、公共交通機関だけでは行きにくい場所。夫に泣きついて、たまたま手が空いていた会社の運転手さんにお願いする。幸い渋滞にはまることもなく、時間通りに病院に到着。今までは自由に建物内に出入りできたのが、門を閉めて敷地内への出入り口を一本化し、予約の有無とパスポートの提示を求めてきた。これもテロの影響だろうか。この病院には日本語と英語の堪能な女性通訳さんがいる。キャリア系ロシア人女性に多いタカビシャなところがこれっぽっちもなく、日本女性以上にしとやかで控えめで可愛らしいのだ。もちろん、ルックスもスタイルもいい。単身で赴任している男性で、彼女のファンは多いと思うよ、きっと(笑)。今日は薬を処方してもらう際に流暢な日本語で説明してくれた。肝心のコドモの病状も大したことはないようで、抗生物質も解熱鎮痛剤もなく、炎症を抑える「のど飴」のみ。欧米系の病院は、本当に必要最小限の薬(特に抗生物質)しか処方しない。「明日は金曜だし、疲れているようだったら休んだほうがいいかも」というドクターに、コドモは、「社会科見学で博物館に行くから学校へ行きたい」と、つたないロシア語で直訴。普通の子どもは学校が休めると喜ぶのに、とドクターはケラケラ笑いながら、「見学中も休み時間もおとなしくするならいいわよ」と釘を刺していた。いやいや、何回病院に行っても、英語の医学用語や病状の細かい表現は覚え切れない。でも、今回の一時帰国で買ってきた本がかなり役に立った。「英語で話す医療ハンドブック」(講談社バイリンガルブックス・1300円)単なる病状だけでなく、保険手続きとか診断書の詳細に関する項目もあって、手元に1冊あると安心。オススメです。
2004年02月12日
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いやいや、今日は雪がすごかった。吹雪いてはいないものの、昨夜から長時間断続的に降り続いたせいで、朝起きた時点で道路が真っ白になっている。車道に雪が積もって(残って)いるのは、実は珍しいこと。というのは、東京だと雪が降ると車道も歩道もグッチャグチャというイメージがあるが、さすが雪の多い地域だけあって、市内中心部の主な車道は常にほぼカンペキに除雪されているのだ。車道は、パワフル除雪車が縦横無尽に走って除雪。歩道も、ドームの敷地内は守衛さんたちが除雪。公共の歩道やスペースも「除雪おじさん」たちが大活躍。朝早くから、本当にありがたいことだ。10時半に予約していたタクシーも、雪+交通渋滞で45分遅れる。律儀な日本人を多数お得意様としているタクシー会社なので、遅れる旨もきちんと連絡をくれる。(ロシア的にはかなりレベルの高い顧客サービスと思われ)ただ「あとどれぐらいでタクシーが来ますかね」という当然の質問には「ヤ ニズナーユ(私には分かりませんねー)」の繰り返し。確かにそうだろうけどさー、と思いつつ、ま、いっか、と電話を切る。雪景色を眺めながら着いた場所は、市内南西部の巨大ショッピングモール。ロシア人にも大人気の、安くて商品豊富な巨大スーパーマーケット、アパレルブランドショップも多い専門店街、小さいが常に大人気のカトーク(スケートリンク)、いつの間にか完成していたシネマコンプレックス、シンプルビューティー&お手軽価格な北欧家具&雑貨のIKEA、たまに掘り出し物が見つかる電化製品専門店etc.etc…。敷地も駐車場も気が遠くなりそうなほど広い。ロシア人は巨大カートから溢れんばかりの品物を買い込んでいく。「ロシアは物がない国」「ビンボーな国民」という社会主義時代のイメージが一気に払拭されますよー。しかも、4月には日本の紀伊国屋や麻布ナショナル的存在の北欧系高級スーパー「ストックマン」が加わるらしい。フレッシュミルク、チーズケーキ必需品「フィラデルフィア」のクリームチーズ、美味しい輸入お菓子やチーズ…、ここでしか買えない物も多く、そのためだけに市内中心部・ロシア外務省に近いストックマンに出掛ける日本人は多い。店内は英語表記も多く、店員さんも英語ができるので、引っ越してきた当時は本当に助かった。ひととおり必要なものを購入し、IKEA2階のカフェでひとりランチ。大きな窓から見える雪景色。陽射しが明るい。この雰囲気、何かに似ている…と、あれこれ思い出す。そうだ、GALA湯沢のレストランハウスから見るゲレンデだ。大きなサーモンステーキに温野菜、シャンピニオンクリームスープ、フランスパン1切れ、ワインゼリー。合計500円強。IKEAのカフェは利益度外視なのか、とにかく安い。1階のホットドッグ屋など、ホットドッグ1本50円しない。ペプシなどの炭酸飲料とのセットで、確か80円だったはず。500mlのミネラルウォーターが48円。スーパーでもその4~5倍はしたロンドンの物価高を思い出すと、モスクワが住みやすい街に見えるから不思議(笑)。ロンドン、パリ…、同じ首都でも全然違うよなー(笑)隣の芝生は青く見えるだけ?モスクワに限っては、本当にお隣が青々としている場合も多いんだけど、ま、いっか、という気になってしまう。「世の中、自分で思い描いていた通りにすべて事が運ぶとは限らんのだよ」モスクワ暮らしは、そんな「お勉強」の繰り返し。日本人の考える常識が通用しない、効率化という概念がない、予定を立てるという計画性がない…。でも、本当は世の中って実はそんなもので、うまく行き過ぎていた日本が特別だったのかもしれない。多少のことに目をつぶっても、同じ方向を向き続ける根気をつけるには、「ま、いっか」と気持ちを立て直す訓練は、なかなか有効なのかもしれない。急いで家に戻り、コドモをバス停まで迎えに行く。しかし、案の定、交通渋滞で30分遅れて到着。寒くて、顔がひび割れるかと思ったよーん(涙)誠実な運転手さんだけに、何度も申し訳なさそうに謝っている。でも、あの渋滞に巻き込まれたら、スクールバスがデロリアンに変身でもしでない限り、定刻につくわけがない。ま、いっか。
2004年02月11日
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延び延びになっていた、ピアノの前期実技試験。出かける前に2時間弱、最後のおさらい。なんでもないところで指がもつれたりして、あぁぁぁぁ…。私は、本番直前の練習が、一番キンチョーするのだ。でも、一番キンチョーしているのは、私を指導していたマサヨちゃん本人である。私の実技で、前期の単位取得が決まるのだから。「厳しい試験教官も多くて半分落とされる単位だから、気にしないでいいですよぉ」いや、気にする気にする。私のせいで単位落としちゃったら、もう一緒に遊べないし(笑)指定された試験前のレッスン室には先客あり。あんまり上手とはいえないテノールの男性(「多分高校生」マサヨちゃん談)の歌声と、そのフラフラ音程に完全につられている教官のピアノ伴奏。摩訶不思議な音楽にフラフラしてきた。「この旋律、頭に残っちゃう。耳ふさいでたほうがいいかも」マサヨちゃんは本気で言っている。そして、試験本番。小編成オケの練習に使えそうな教室にグランドピアノと指揮台。そして、ロシア版「ゆばーば」のような試験官が一人。課題曲は全部で4曲なのが、「弾くのは2曲だけになるかも…」と私の担当教官。ん? なぜじゃ?後で聞けば、この試験官はこの道50年(!!!)の大御所。厳しいことで知られ、学部長でも太刀打ちできない、まさに「ゆばーば」的存在らしい。後で聞いたら、全曲弾き終わるまでに「試験終了(単位なし)」と宣告されることが珍しくないんだそうだ。そんな事情も分からず(分からなくてヨカッタ)とりあえず、2曲弾く。弾き終えた途端、ゆばーばは担当教官に向かってアレコレ言い始めた。ゆばーばのロシア語、あまりに早口で理解できず。でも、私の演奏方法(解釈)に対して指摘しているのは分かる。ゆばーばのあまりの口撃に、こりゃオシマイか、と思いかけたその時。「次の2曲を弾きなさい」。あぁ、クビがつながった…。試験の結果は「大変よい」。担当教官も「よく頑張ったわね」と声をかけてくれる。「コドモと一緒に食べなさい」とチョコレートまでもらってしまった(笑)あーやれやれ、と、帰り際にビュッフェで一息つく。ビュッフェといっても、高校の文化祭の喫茶店のような雰囲気。メニューもそれはそれは簡素なものばかりなのだが、懐かしい雰囲気にすっかりなごんでしまった。外は大雪。車で急いで家に戻り、コドモを迎えに行く。ほどほどに冷えた空気が心地いい。でも、疲れた。ぐったりじゃ。夕飯の準備まで、一眠りするぞー(笑)。
2004年02月10日
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週に一度、コドモは英語を家庭教師に習っている。学校の授業で英語とロシア語が一気に入り、しかも身の回りにあふれているのはロシア語。「ロシア語より英語のほうが難しい」と言い出した。頭の中がアルファベットとキリル文字で大混乱状態になったコドモを軌道修正するために、遊び感覚でいいから英語を教えてくれる「教え上手」な学生さんを探していた。ロシア人の友人のお兄さんに紹介してもらったのが、大学4年生のイリーナ。明るくてまじめで、茶目っ気があって。愛情いっぱいに育てられたのが随所からにじみ出ている、とてもすてきな女子大生。スペイン語もできるトリリンガル。会話、ゲーム、ボディランゲージ…、ワークブック上の勉強だけではない、いろいろなアプローチを心得ている。さすが外国語教育専攻で、しかも子どもへ教えたいだけある、といつも感心してしまう。勉強中はすべて英語で、分からないところは私が通訳、のはずだった。しかし、私を間に介するのが面倒らしく、かなり前からコドモは「ロシア語で教えてー」と彼女に直談判するようになった。名詞に始まり、動詞や時制の説明も英語が分からないと「ロシア語だと何と言うの?」。学校での出来事など、よもやま話もロシア語。会話がはずんで彼女もついロシア語で答えながら、「これじゃあロシア人の子どもに英語教えてるみたい」とケラケラ笑っている。ところが。勉強が始まった途端、コドモは言葉が出なくなってしまった。特定の言葉が出なくなる…カブール陥落、イラク攻撃といった、治安の不安定な場所へ夫が出張するたびに、今までもこういう形でストレスが現れていた。国語の音読ができない。友達とスム-スにしゃべれない。一過性なのだが、本人はとても気にしている。「答えは分かってるんだけど言えない、ってイリーナに説明して」今にも泣きそうなコドモ。彼女はコドモがQ&Aを答えるのを待っていたのだ。「話したいけど上手に発音できなくなるときがある」かなり内容をはしょってしまい、私の説明が言葉足らずで、コドモが発音に自信がないから話せない、と伝わってしまった。「心配することないよ。私はちゃんと言ってることを理解できるもん。いい英語だよ」彼女は全然気にする素振りをせず、励ましてくれる。「ごめん、そうじゃなくて」と、これまでの経緯を話した。しゃべりたいのに、言葉が出なくなること。相手が信頼できる人であっても、うまく話せないこと。連日、日本の自衛隊派遣のニュースが続き、戦争を思い起こしす中で、自分の住んでる街でテロが起きてしまった。「怖い」と言う代わりに、違う形で気持ちが現れているかもしれないこと。今答えるべきことも、イリーナの気持ちもよく分かっている。けど、声が出なくて泣きそうなんだ、と。彼女は言葉を失って、コドモを抱きしめた。そして、慎重に言葉を選んで、優しく優しくコドモに語りかけていた。何にも心配することはないんだよ。何か心配なことがあっても、今ここは大丈夫。心から安心できる自由な場所なんだもん。恐れることや恥ずかしいことなんて何にもない。みんな、○○(コドモ)のことが大好き。少しぐらい間違えていても、ちゃんと言いたいことは分かるよ。いつもみたいに、安心しておしゃべりしていいんだよ。「………分かった」コドモは気持ちを立て直し、彼女が勧めた「発音を要さないレッスン」を始めた。終わり間際には、いつものように会話ができるようになっていた。JSTVのNHKニュースでは連日自衛隊派遣を報じているが、その家族や周囲の人たちの気持ちを考えると胸が痛む。「自衛官の妻(家族)」として、揺れる本心を無理に抑えて暮らしているかもしれない。もちろん、全員元気に帰ると信じている。でも、その確証が持てない不安と日々闘っているんだろうな、と。
2004年02月09日
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雪もやみ、真っ白で静かな日曜日。朝から「食料品をどこに買い出しに行くか」夫と話す。本当は1箇所で買い物も昼食も済む大型スーパーに行く予定だった。しかし、○膨大な数の車を有する駐車場○セキュリティチェックができるはずのない混雑。○大型施設ほど、停電したらパニックは必至。○わざわざ、週末の一番混雑する時間に行くことはないだろう。…ってなわけで、逃げ道あり、半分オープンエアで人出もたかが知れているルイノックへ行くことにした。いちいち神経質になってたら生活していけない、という人もいるだろうが、神経を払うことと神経質になることは、ちょっと違うように思う。でも、これはあくまで、私たち夫婦間での判断。正式なお達しでもオススメでも押し付け(笑)でもないので、そう踏まえた上で受け止めてくださいますよう。我が家から一番近いルイノックは、近くに肉や乳製品など生鮮食料品が買えるスーパーもあって便利。敷地内には、ショバ代を払って店を出す屋内売場と、屋外売場がある。スーパーでは絶対に並ばない、数多くの新鮮な野菜や果物が見た目も美しく所狭しと積まれている。何軒か回るうち、日本のフルーツトマトのような、小さく身のしっかり詰まったトマトを発見。店のおじさんに聞くとアゼルバイジャン産、だという。「ものすごく新鮮だ」と私の手に乗せたトマトは、摘み口がみずみずしく、見た目よりずっと重い。「普通のトマトは1キロ50руб、値段は倍するけど、こっちのほうがずっとおいしいから」金はあるがロシア語が分からない外国人客が適当に買おうとすると、相手は見くびっていい加減な品物をよこそうとする。実際、私もカスをつかまされたことがある。値段にすれば小さな損失でも、気分のいいものではない。「自分で(トマトを)選んでいい?」と聞くと、「もちろん」とおじさんは自信を持って答えている。近くにあった、トゲトゲが鋭く黄色い花がついたままのキュウリ500gと、おじさん自ら勧めてきた、香りが強く葉の厚く新鮮なバジルも一緒に購入。外国人についでに売りつけるには、バジルより高い商品はいくらでもあった。でも「トマトに合うから」と質のいい40円のバジル一束だけを勧めてくれたおじさんに、誠意を感じた。じゃがいも(メークインタイプ)1キロタマネギ 2キロにんじん 1キロほうれんそう 2束青葱(九条葱そっくり) 2束バジル 1束白菜 1個キャベツ 1個赤キャベツ 1個フルーツトマト 1キロキュウリ 500グラムグレープフルーツ 2個キーウィ 10数個バナナ 一房レモン 5個以上で300руб(約1200円)は払っていないはず。一番高くて、トマト1キロ分の100руб。満足満足。その間、夫とコドモは、精肉売場をウロウロ。皮をはがされた豚の頭、生々しい牛タン、靴下のように足元の毛を残したウサギ1匹、皮をはぐのもタイヘンそうな小さなウズラご一行様…。さまざまな殺生に支えられて、人間は生きているんだなーと思う。品質的に信頼できるのであれば、料理好きにはたまらない食材の宝庫である。でも、さすがに私は肉魚・乳製品類はルイノックでは買う自信ないなー。ルイノックを出ようとすると、ドアには金曜日の指名手配犯のモンタージュ写真が貼られていた。その隣りには、12月のホテル・ナツィオナーリ爆破犯人のものも。ルイノックで買えないものをスーパーで調達し、おやつに、とチーズケーキを買って帰る。いつも密かに混んでいる、このスーパーのケーキ売場。スポンジ系は見るからにブブーなのだが、チーズケーキは日本の味とほとんど変わらず、レベル良好。家に戻り、我が家の秘宝・加賀棒茶を入れてチーズケーキを食べる。このチーズケーキが呼び水となり、遅い昼ご飯にと、お好み焼きを焼く。(週末だって、ハハは休むヒマがないのさ)リビングではサザンのDVDが流れ、男性陣はカラオケボックス状態。思えば、サザンってすごいバンドだ。小学生(!)のころから現在に至るまで、曲とその当時の思い出が重なる。どんなに年を重ねても、色褪せない。いいなあ。ますますビールが美味しいぞ。酔いが回らない程度にビールを切り上げ、夫とコドモの髪の毛もカット。あら上出来。お二人ともいい感じのモンチッチカット。不自由な生活は、ヒトの隠れた才能をこうまで目覚めさせるのだ(笑)夜はお決まりの「笑点」を観る。なぜか「UNO」(コドモのマイブーム)が始まる。とりたててイベントもない、フツーの日曜日。穏やかな気持ちで眠りにつける今日に感謝。
2004年02月08日
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地下鉄爆破テロから明けて土曜日。静かな週末。道路もすいている。夫が私に今朝のロシアの各新聞を見せる。無残な事故現場の地下鉄車内写真が大きく掲載されていた。「お前の判断で、○○(コドモ)に見せて」コドモは見た。冷静だった。誰かが持ち込んだ爆弾ひとつで、人が人とは思えないような姿になってしまうテロの恐怖。バーチャルの世界で見る爆発とは全く違うことを、正しく知って欲しいという気持ちもあった。犯人と思われるカフカス系中年男性のモンタージュ画像。スラブ系との違いは一目瞭然の風貌。人によっては、アラブ・アジア系にも似て見える。鋭く冷たく絡み付いてくるような視線が、とても不気味である。ロシアのローカルニュースでは、日本だと絶対に放送しないような生々しい報道映像が出るが、今回は見ていない。あまりのむごさに放映を自粛しているのかもしれない。おそらく街中の検問もいっそう厳しくなるだろう。来週の買い出しに行く予定も、何となく気乗りがせず中止。気持ち的に疲れてしまい、週末の大型スーパーの雑踏に飛び込む気力がないのだ。家の中では退屈で体力を持て余したコドモがコマ回しに熱中。(日本だと家の中でコマ回しなんて考えられないが…)次第に動きが激しくなってきたので(笑)、すぐ近くの郵便局へ行くついでに敷地内で遊ばせる。敷地内なら、警備員さん達や番犬の老婆・ジュナ(通称ジュナ子)もいて安心。アスファルトの凍った小さく長いスペースでスケートもどき。普通の雪靴でも十分滑るので、飽きずに滑りまくっている。見ているほうも楽しい。でも、ちょっと悲しい。朝、出勤前の夫と今後の過ごし方について話す。絶対してはいけないこと、必ず心がけること、自粛すべきこと。「お前はカンがいいんだから、イヤな予感がしたら絶対に外出するな」夫いわく、この「イヤな感じ」というのはまんざらデタラメではない、と。私も、昨秋コドモが緊急帰国する直前のざわざわした胸騒ぎを思い出した。あの時の「イヤな感じ」も、理屈では説明しがたい「カン」だったのだ。つい1時間前から、外は細かい細かい粉雪が舞っている。遠くの建物が白くかすんできた。雪の粒が大きくなったのだろう。今日は久々に新雪が積もるのかな。昨日あったことが嘘のように、静かに日が暮れていく。大したことしなかったはずなのに、やたら神経を使った気がする。今晩はゆっくり入浴剤入りのお風呂につかって、心も体もふにゃふにゃになろう。うん。
2004年02月07日
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朝食を片づけを終え、家具の組み立てと取り付けをお願いしている職人さんを待つ。9時半過ぎ。朝イチ作業なら、すでに遅刻。イヤーな予感(笑)。本来なら連絡のひとつもあっていい時間帯。水曜のドタキャンといい、相変わらず学習しないったらありゃしない…と待ちあぐねていたその時。夫からの電話で地下鉄が爆破されたのを知った。モスクワのメトロは、東京の地下鉄網に似て、環状線に走る中心部から放射状に伸びている。2~3分おきに発車という、山手線並みの運送力。端から端まで乗ったらかなりの距離になるのだろうが、料金は均一。1回5руб(10回回数券の場合。日本円で約20円)。まさに、モスクワ市民や市内に通勤通学する人たちの足なのだ。爆発が起きたのは、我が家からもそう遠くない場所。ロシアのテレビニュースで事件を知ったモスクワ在住の友人知人から電話があったりかけたり…を繰り返すころには、外をけたたましくサイレンを鳴らす救急車が往来していた。ロシアの10時のニュースでは死亡者20人だったのが放送中に22人に増え、22時のHNKでは40人近く、負傷者は100人を超えた。幸い、今のところ、日本人はもちろんロシア人の友人知人でもテロに巻き込まれたという話は聞いていない。でも、確実に罪のない人が何十人も亡くなってるんだと思うと、手放しには喜べない。政府はチェチェン紛争絡みのテロと断定したらしい。犯人についてはロシアのニュースでもまだ何も言っていないが、チェチェン関連だと女性のテロリストが多い。いわゆる「夫を紛争で亡くした、未亡人テロリスト」だ。それらをロシアでは何と呼んでいるか聞いて驚いた。「カミカゼジェンシナ(ジェンシナは女性の意)」なのだ。もし今回も女性テロリストの犯行だとしたら、明日の新聞には「カミカゼ」の文字が氾濫するんだろうか。フクザツな気持ちである。たかり、暴力など、治安が悪いと言われ続けていたメトロ。まさか走っている車内で自爆テロが起きるとは、正直思いもしなかった。でも、警備が異様に厳しくなった空港と違って、メトロの改札でいちいちボディチェックなんてしない。係員や警官はいても、ラッシュアワーは乗客に埋もれてしまうのだろう。乗り換え駅だと、霞ヶ関や大手町のように人々が行き交うのだから。特定の場所や地位の人だけではなく、チェチェン絡みのテロの標的は一般市民。フツーに暮らしている人々にとって本当に怖い。来月の大統領選まで、かなり危ないかも。そのうち、大使館領事部からお達しがくることだろう。日本での夕方のニュースラッシュが始まってからは、たくさんの友人知人から安否を気遣うメールや電話をもらった。ニュースでは既に「日本人で被害者はない模様」と報道されていたとはいえ、「現地の友人知人で被害にあった人がいないことを祈ります」と書かれていたのがうれしかった。テロや凶悪事件の脅威は、モスクワに限ったことではない。怖いのは狂った人間だけじゃない。動物も、食べ物も、自然災害も。外国人として暮らしている世界各地の日本人も、もちろん日本で暮らす人々も。今はどこに住んでも想像を絶する危機と隣り合わせなのかもしれない。さすがにびびってしまい、今日も買い物に行けず。今夜は「家にあるもの」だけで済ませるからね→男性陣へ予告。あと、今日唯一ひそかにうれしかった(笑)のが、ロシア語のニュースだけで事件の概要を聞き取れたこと。気が弱い私は、すぐにCNN(英語)で確認。「合ってた…」。成長。
2004年02月06日
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今日は、週末に買った家具の組み立てと取り付けをお願いしていたのが、当日になってドタキャンされる。よくあるんだな、こーいうの。でも、こっちは一日予定空けて自宅待機してるんだから、たまらない。このしわ寄せが週後半のしっかり予定が入っているところにくるかと思うと、一日ヒマでラッキー、とはとても思えず。要は、あきらめるしかない。レモントといい断水といい「あきらめが肝心」と悟ることの多い日々。はぁ。日本のような分刻みの予約や1分遅れただけでトラブル扱いの交通網に慣れると、モスクワでの生活はとてつもなく不便でいい加減である。買い物もそう。関連店舗での在庫や入荷予定の確認なんてことは「分からない」。一応あちらも商売なので出納管理ぐらいはしてるんだろうけど、そこまで詳細に関与する必需性自体を感じていないようなのだ。でも、はたと気付いた。確かに、時と場合によって必要性は生じたとしても、必需性はないんじゃないかと。ダメだったら他の方法を考える。代替商品を探す。今それをしないと生きていけないわけでもない。そのメーカーのその商品を今日買わなかったからって、一生取り返しのつかないことにもならない。気持ちを切り替えれば、それですむこと。「なんで」「どうして」と無駄なエネルギーを使って、必要以上にネガティブな気持ちになることもないのだ。「子どもを産んであきらめたこと多くて」以前の自分もそう言ったし、妊娠~出産~子育て中の女性なら、一度は口にするかもしれない。確かに独身と比較したら不自由なこともある。いっぱいある(笑)。でも、よく考えたら子どもを産んだこと自体もひとつの選択であって、「あきらめた」原因を生まれてきた子どもや産ませた(笑)夫に押し付けるのも、実はお門違いな話なのだ。私自身、育児休暇を取得したものの、夕方、夜、休日…と容赦なく仕事や出張の入る前職を「育児との両立は難しい」と辞めた。当時、私よりさらに不規則かつ激務だった夫に協力や歩み寄りを依頼することもできず、「なんでいつも私のほうが妥協するの?」とゴネていた。でも、実際には今いる会社を辞めようと思った時点で「いい機会だから次は他にやりたかったことを仕事に」と気持ちを切り替えて職探しをしていたのだ。にもかかわらず「妥協」と思い込んでたあたりがネガティブなのだが、当時の私は「赤ちゃんいて幸せそう!」という周囲の目とうらはらに、気持ち的にはかなり孤独だった。気持ちを切り替えるにも、それなりの痛みがあった。気持ちを切り替えた先には新しく出会えた人たちがいて、結局は公私ともどもその人たちに支えてもらって、今の私たちがいる。あのとき自分の気持ちに投げやりにならなくてよかった。一度あきらめ癖がついたら、その先すべてのことを人のせいにしていた気がする。人の一生で唯一あきらめなければならないことがあるとしたら、親や年長者を見送ることぐらいなのかもしれない。
2004年02月04日
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今週は珍しく晴れの時間(日じゃないのね)が続く。部屋の中にも数ヶ月ぶりに陽射しがさしたりして。「すぐそこに春が来てるのね?」と勘違いしそうなほどだ。ただし、外にさえ出なければ。昼間の気温が0度を超えても、それは一時期のこと。夕方以降はしっかり氷点下5度10度に冷え込む。この「一瞬の陽射し」のせいで、積もった雪が溶け、歩道はカチカチに凍っている。この凍り方がハンパじゃない。道という道、凹凸のある(しかも角がとれツルツル)アイスバーン状態。いや、スケートリンクに近いかも。滑るのは「てるてる家族」の春子姉ちゃんだけで十分…なんて言ってる場合でなく、かなり危ない。案の定、私もコドモも、一日にほんの数100メートルしか外を歩いていないはずなのに、しっかり転倒している。私たちの歩き方がヘタとか靴底が、という問題でもないらしい。なぜなら、モスコビッチ(モスクワのジモティ、の意)たちも豪快に転んでるのだ。以来、踏みつけて歩ける新雪の残る道を選んで歩くようにした。当然、コドモにも厳重指導。一見歩きやすそうな道こそデンジャラス。カチカチでつるつる。いっそ、エッジのついたスケート靴履いて歩きたいぐらいっす。…と思ったら、帰宅した夫(しらふ)まで、そのへんで転倒したという。日照時間も短く小魚も口にしない、骨密度が思い切り低下してそうなモスクワでの生活。滑って骨折→一時帰国、なんてホントしゃれにならない。注意注意。
2004年02月03日
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午前中、友人宅へ行ったときのこと。玄関に入るや否や「今日いきなり断水なの。まだトイレ使えるから、すぐに入って!」モスクワはほぼ100%がドームと呼ばれる集合住宅。温水・冷水を一時的に止めてのメンテナンスやレモント(修繕)はよくあること。通常は階段下のエレベーターホールなどに張り紙で事前予告される。それが今日は当日になって突然の通告だったらしい。「トイレの使えない日に呼んじゃってごめんねー」彼女は恐縮しているが、先に来ていた人たちも落ち着いたもの。「へーきへーき、お茶あまり飲まないようにするから」「もよおしたら、うちのトイレ使いに行っていいよ」「水くみ出しておく? いざとなったらそれで流せばいいし」さすがモスクワに1年も住むと、みんないい感じでニチェボーになってる(涙)。かくして、彼女の心配をよそに、私たちは平穏な時間を過ごしたのだった。日本だったら、当日になっての8時間断水など、マンションの管理人さんや水道局に怒鳴り込んだりしそうなものだ。しかし、モスクワでは怒るだけムダである。「断水しちゃったら仕方ない」なのだ。事前予告されるだけありがたい、ぐらいの感覚だし、しかも、時間通りに開始・終了したためしがない。実際、今日も10時から断水のはずが、11時半になってもまだ使えたりする。過酷な温度差のせいなのか、ずさんな工事が原因なのか、モスクワは水周りが弱いとよく聞く。ド-ムの築年数が増せば増すほど、ガタがきやすい。実際我が家も引っ越してきてすぐ、悲惨な事件が起こっている。(過去日記4月分参照。今読んでも涙のドキュメント…まだの方は是非)断水といえば、モスクワでは6~7月に恒例の「温水4週間断水」がある。冬場に温水を循環させてのセントラルヒーティングで酷使した設備のメンテのため、と聞いている。モスクワ市内全域。地域ごとにきっちり4週間づつ。昨年は市内南部から断水地域が北上(笑)してきた。その当時の会話は「お宅、断水始まった?」が挨拶代わり。うちのコドモなど、断水中に遊びにいったついでにお友達の家でシャワーを浴びさせてもらったこともあったっけ。この「4週間断水」は、外国人専用ドームだろうが高級ドームだろうがおかまいなしだ。自力で温水供給設備のあるドームもたまにあるが、数も少なく、あっても全戸数に十分に供給するのは難しい。なので、この時期は各家庭ごとあの手この手でお湯を確保しては、お風呂やシャワーに使う。自家発電の温水器を購入する家、原始的にガンガンお湯を沸かす家…。子ども達の夏休みが始まると早々にモスクワ脱出をはかる人が多いのも「断水逃れ」という話も聞く。夫は「まめにスポーツクラブやプールに行ってシャワーを浴びるって人、多いらしいよ」とも。断水時期のプール、水質悪そう(笑)…。
2004年02月02日
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昨日の日記で「スメタナ」を書いたら、これを書かずにいられなくなった。ケフィール。名前を聞いて、カンのいい人はピンときたかもしれない。ケフィール…ケフィア菌…ヨーグルト系?そう、ロシア人の間で「これを飲んでいるから食料不足の時代も元気でいられた」と今でも信じられている、(多分)乳飲料である。ケフィールのことは、私もモスクワに来るまで知らなかった。しかし、買い物に行くとヨーグルトと並んでバラエティに富んだ商品が並んでいる。しかもヨーグルトなど足元に及ばないぐらい、カラダにいいらしい…。快食快便はもちろん、肌の調子が良くなる、ガンにならない等々…。とくに中高年以降の世代には圧倒的な信頼があるようだ。カスピ海ヨーグルト人気絶頂期の日本から旅立った私、それを聞いて試さないわけないわな。まずは手始めに、とシンプルな無糖ケフィールを購入。カスピちゃんだって無糖で食べてた私。ケフィールもまずは素の味を知ってから…、と一口。それが……ゲロマズ……。ヨーグルトドリンクのようで、全然違う。しかも、酢のような酸味が残る。家族からも拒絶されたケフィールは、流しに直行…。冷蔵庫に放置しようものなら、どんな惨劇が起こることやら。ところが、ある日のこと。「これなら日本人でも飲める!」と教えてもらったのが、フルーツ味つきケフィール。当時は、日本から連れてきたカスピちゃんが事故死して間もない頃だった。市販のヨーグルトの異様な甘さにへきえきしていたこともあり、再度チャレンジ。ほんとだ、うまいじゃん。勧めてくれた人を信頼しつつ、でも気合を入れて飲んだのに(笑)、拍子抜けするぐらいおいしかった。このメーカーにはストロベリー味とラズベリー味があって、私は甘さ控えめな後者のほうが好み。やっぱり独特の酸味はほんの少しあるのだが、それほど気にならない。なぜか酢の風味が残る、フツーのヨーグルトドリンクを飲んでいるようだ。(全然フツーじゃないっつーの)冷蔵庫に立てておく簡易袋タイプで販売している。賞味期限が短く、限られたお店でしか扱わないのが難点。他にも、スーパーや食料品店でよく見かける、ダノンのアプリコット味のケフィールもおいしい。カスピ海ヨーグルト、モスクワの日本人の間でも育てている人はかなりいる。しかし、最大の難点は「カスピちゃん育成に欠かせないロングライフでない牛乳が手に入りにくい」こと。ロシアで牛乳というと、90日間ぐらい日持ちのするロングライフタイプのことを指すのだ。いわゆる「加工乳」で、ノーマルタイプからカルシウム・ビタミン強化、乳脂肪分ゼロなど、さまざまな種類がある。日本でいうフツーの牛乳は、ごく限られたスーパーがフィンランドから輸入する1メーカーのみ。輸入品の割に価格は日本並みかやや高い程度なのだが、モスクワに着いた時点賞味期限が残り3日なんてことはザラ。しかも、賞味期限を2~3日過ぎると、本当に腐敗した(笑)。日本だと賞味期限切れの牛乳を捨てても、どろっと固まることはないでしょ。たしかに、カスピ海ヨーグルトはおいしいし体にもいいことづくめだ。しかし、恒常的にフレッシュミルクを手に入れる甲斐性が私にはない。なので、度々のカスピちゃんの株分けのお話も、ありがたいと思いつつ泣く泣くお断りしているのだ。日本の、おいしいくて新鮮でコンビニでも買える牛乳でも簡単に作れるカスピちゃんとの生活が復活する日まで、私の善玉菌増強策は謎だらけのケフィールとビフィーナ(知ってます?)にお任せさ。
2004年02月01日
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