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週末の土曜日曜とふるさと北海道へ帰ってきました。平年はお盆が過ぎた今頃は20度前後の過ごしやすい気候になるのですが何と連日30度近い猛暑でした。地球温暖化問題については来年、ここでG8+EU諸国のサミットが開催されますが自国の利害ばかりに固執しないで地球的規模で深刻に各国で対策を考えないといけませんね、生き物総てに関わることですから、植物から何から。。。ふるさとでは老いた母親と二人で熱さに負けじとサッポロ/クラシックの缶ビール片手に近くのスーパーで買ってきた毛蟹をサカナに一杯(沢山)飲みました。(笑)毛蟹は今が旬で身も重くて大変美味です。地元ならではのイッパイ(一匹?)700円の安さでした。移動中の音楽はチャイコフスキー:マンフレッド交響曲、これ一曲のみ。アシュケナージ指揮NHK交響楽団の6月A定期演奏会の演奏から、ベルリン・フィルのような圧倒的な鋼鉄の塊のような響きではないですがアシュケナージさんの指揮はロマン溢れる演奏で何回聴いても厭きない程でN響も熱い見事な演奏で応えています。さて今年の4月2日からリニューアル工事のため休館しているサントリーホールですがオープンまであと残り5日となりました。管理人にとってはホームグラウンドでもありますので9月1日”リニューアルオープン”の日の演奏会に急遽行く事にしました。(爆)!サントリーホール・ホームページ
2007年08月27日
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先日のハイビジョンで放送された札幌の夏の風物ともなった若い音楽学生のための教育音楽祭PMFオーケストラ2007、札幌コンサートホールkitaraでのコンサートを聴く。指揮者はPMFに初めて参加の超大物、リッカルド・ムーティさん。プログラム*************************************1・ヴェルディ 歌劇「運命の力」序曲2・モーツァルト オーボエ協奏曲ハ長調K・314 マルティン・ガブリエル(Ob)3・シューベルト 交響曲第8番ハ長調D・944アンコール4・ヨゼフ・シュトラウス ワルツ「天体の音楽」 (2007年7月9日札幌コンサートホールkitara大ホール)*****************************************************管理人はこの日に行なわれた札幌kitaraでのコンサートの二日後の東京公演(全く同じプログラム)をオーチャード・ホールで聴いております。そのコンサート・レビュー→PMF東京公演そのコンサートのレビューではウィーン・フィルとの2005年来日時との演奏に触れてPMFオケの演奏の方が遥かに凌駕した素晴らしい演奏と書いておりますが、まぁこれはオーチャードでの生演奏に触れて感動のあまりに少々過激な発言だったかも知れませんが。。。今回テレビ画面でPMFの若いメンバーたちの演奏する表情を見ながら鑑賞できて良かったです。もちろんムーティさんの表情も。。。生演奏の時はオーチャード3階席の1列目でしたのでメンバーの表情は良くは見えませんでしたから。札幌と東京と公演日は違いますが今回放送された演奏を聴いても感動がいささかも衰える事はありません。むしろレビューにも書きましたが曲目によって響きや音色の違いを際立てていたのは見事と言うほかありません。特にシューベルトの交響曲第8番は生半可な演奏では知らずの内に夢の(眠りの)世界に陥ってしまうのが常なのですが、ムーティさんとの今回の演奏でこの長大な、天国的な・・・と揶揄されてもいるシューベルト:ハ長調交響曲、管理人にとっては身近な曲になりました。長かった夏季休暇も今日で最後、明日に備えて仕事モードに頭と体を切り換えねば。。。♪
2007年08月19日
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ワーグナー「ニーベルングの指環」第2夜「ジークフリート」に続き4番目に当たる第3夜「神々の黄昏」を聴く。前作でジークフリートとブリュンヒルデの愛の陶酔のシーンで幕を閉じましたが4夜にわたる指環の完結を迎える「神々の黄昏」アルベリヒの息子ハーゲンの策略でジークフリートとブリュンヒルデは別々の結婚を強いられる。ハーゲンによってジークフリートは殺され、ブリュンヒルデは指環とともに自ら火の中へ身を投じる。二人(ジークフリート&ブリュンヒルデ)を焼く炎はヴァルハラ城を包み込み、指環はラインの乙女たちの許に還る。***************************************第3夜「神々の黄昏」 第1夜(125分17)第2幕(66分24)第3幕(80分55)出演ジークフリート:ジークフリート・イェルザレムグンター:ボード・ブリンクマンハーゲン:フィリップ・カンアルベリヒ:ギュンター・フォン・カンネンブリュンヒルデ:アン・エヴァンズグートルーネ:エヴァ=マリア・ブントシューヴァルトラウテ:ヴァルトラウト・マイアー第1のノルン:ビルギッタ・スヴェンデン第2のノルン:リンダ・フィニー第3のノルン:ウタ・フリーヴヴォークリンデ:ヒルデ・ライトランドヴェルグンデ:アンネッテ・ギュッテンバウムフロースヒルデ:ジェーン・ターナー演出:ハリー・クプファー装置:ハンス・シャフェルノッホ衣裳:ラインハルト・ハインリヒ照明:ホーラント・H・ホルフェルド指揮:ダニエル・バレンボイム演奏:バイロイト祝祭劇場管弦楽団&合唱団 (1991年&1992年バイロイト祝祭劇場)*******************************************序夜「ラインの黄金」のはじめにラインの乙女たちからニーベルング族のアルベリヒが指環を奪って様々な物語に発展してきたが黄金の指環が再びラインの川底に還る愛憎ドラマの完結編。「ワルキューレ」同様にこちらも名曲が満載で「ジークフリートのラインへの旅」「ジークフリートの葬送行進曲」「ブリュンヒルデの自己犠牲」など全曲を聴かなくてもクナッパーツブッシュやショルティ指揮の演奏などで親しんではきましたが、やはり物語を順序立てて聴くと一味も二味も違います。第1幕は運命の女神ノルンたちのこの先の出来事を暗示するかのような綱編みのシーンから始まりジークフリートがブリュンヒルデに旅に出る事を告げて幕へ。第2幕、旅の途中にアルベリヒの息子達グンター、ハーゲン、グートルーネ兄弟妹、と出会い秘薬によりグートルーネと結婚する羽目になる。そしてブリュンヒルデは危うくグンターと結婚へ。そして第3幕、指環を狙うハーゲンの手によりジークフリートは殺される。やがて真実を知ったブリュンヒルデは指環もろとも炎に包まれるジークフリートの許へ身を投げる。舞台袖でアルベリヒが佇むそば、ラインの乙女たちが現れ指環が還ったことを暗示するシーンで幕となる筈・・・でしたが ここで思わぬクプファーの演出にびっくり。。。現代風の衣裳を着た人たちがテレビを抱えて舞台へ現れそれぞれが、そのテレビに見入る中男の子がその群集たちの中の一人の女の子をエスコートして下されたカーテン(幕)の外を去っていく。クプファーの演出は何かを示唆、暗示をしているのかも知れませんが管理人にとってやっと聴き終えた疲れた頭ではその意図を考える気も起きなかったのが正直なところ、”感動的な幕切れの音楽の最中に余計な事をして水を注すな”が実感。(笑)前作で巨人族ファフナー(大蛇)を演じたカーンが今回の重要な役ハーゲンを朗々とした声量と演技で応え、ジークフリート役のイェルザレムも好演、やはり最後のブリュンヒルデの自己犠牲で見せ場を作ったアン・エヴァンズにも拍手です。今や堂々の貫禄を見せるヴァルトラウト・マイアーがワルキューレ戦士の一人ヴァルトラウテ役で新鮮でした。「ニーベルングの指環」おかげさまで「完」。
2007年08月18日
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ワーグナー「ニーベルングの指環」第1夜「ワルキューレ」に続き3番目に当たる第2夜「ジークフリート」を聴く。前作で父ヴォータンの怒りによって炎に包まれて永い眠りについたブリュンヒルデのシーンでフィナーレとなりましたが「ジークフリート」ではジークムントとジークリンデの息子ジークフリートが登場、ニーベルング族アルベリヒの弟ミーメに育てられ、大蛇に変身した巨人族ファフナーを退治して指環を手にいれる。そしてジークフリートは指環を手にいれようとしたミーメを殺し、炎に包まれて眠るブリュンヒルデを目覚めさせ、彼女の愛を得る。******************************************第2夜「ジークフリート」 第1幕(79分25)第2幕(79分02)第3幕(87分32)出演ジークフリート:ジークフリート・イェルザレムミーメ:グレアム・クラークさすらい人(ヴォータン):ジョン・トムリンソンアルベリヒ:ギュンター・フォン・カンネンファフナー:フィリップ・カンブリュンヒルデ:アン・エヴァンズエルダ:ビルギッタ・スヴェンデン森の小鳥:ヒルデ・ライトランド演出:ハリー・クプファー装置:ハンス・シャフェルノッホ衣裳:ラインハルト・ハインリヒ照明:ホーラント・H・ホルフェルド指揮:ダニエル・バレンボイム演奏:バイロイト祝祭劇場管弦楽団&合唱団 (1991年&1992年バイロイト祝祭劇場)***************************************第1幕では舞台中央に蒸気機関車のような巨大な装置が据えられ鍛冶屋ミーメの仕事場で主人公ジークフリートが自ら、父ジークムントが刃に倒れた時の形見であるノートゥング(妬みの剣)を再生する場にもなります。序夜「ラインの黄金」のローゲ役で軽妙な演技を見せたグレアム・クラークがミーメ役で再登場、ここでも役者ぶりを示して、したたかでどこか軽妙な性格を見事に演じています。第2幕では巨人族ファフナーが大蛇となって財宝を守る洞窟のシーンですが洞窟風の舞台装置中央でジークフリートが大蛇を退治するシーンは大蛇そのものは姿を現しませんが倒された後に(ここでもレザー光線が威力を発します)巨人族ファフナー演じるフィルップ・カンが顔のみ現わします。第3幕ではジークフリートが炎に包まれたままのブリュンヒルデを救いに行く手をヴォータンが阻みますが神族の長の象徴である槍を真っ二つに折られてしまいます。ここらでヴォータンの存在感が薄れてしまいます。その後はジークフリートとブリュンヒルデとの愛の場面が続きます。そして二人が高らかに愛を歌い上げたところでフィナーレとなります。二人の歌唱と音楽とにより実に感動的なシーンです。主人公ジークフリートは全幕殆ど出づっぱりでジークフリート役のヘルデン・テノールのイェルザレムが素晴らしい活躍です。当時は最高のジークフリート役でした。いよいよ次回は楽劇4部作「ニーベルングの指環」第3夜「神々の黄昏」で完結を迎えます。正直そろそろワーグナー以外の音楽が聴きたくなりました。(笑)
2007年08月17日
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ワーグナー「ニーベルングの指環」序夜「ラインの黄金」に続き2番目に当たる第1夜「ワルキューレ」を聴く。前作で神族ヴォータンたちが巨人族に築かせたヴァルハラ城へ入城したところで第一日目(序夜)の幕となりましたが第二日目(第1夜)「ワルキューレ」第1幕ではかなり時間が進んでヴォータンと人間との間に生まれた双子の兄妹が登場(ジークムントとジ-クリンデ)。二人は愛し合い逃亡するがジークムントが殺されるところで第2幕の幕が下ります。第3幕では身篭ったジークリンデを助けたワルキューレ戦士の一人ブリュンヒルデは父ヴォータンの怒りを買い神聖を剥奪され永い眠りにつく。**********************************第1夜「ワルキューレ」 第1幕(67分50)第2幕(94分34)第3幕(77分32)出演ジークムント:パウル・エルミングフンディング:マティアス・ヘレヴォータン:ジョン・トムリンソンジークリンデ:ナディーヌ・セクンデブリュンヒルデ:アン・エヴァンズフリッカ:リンダ・フィニーゲルヒルデ:エヴァ・ヨハンソンオルトリンデ:ルート・フローレンヴァルトラウテ:シャーリー・クローズシュベルトライデ:片桐仁美ヘルムヴィーゲ:エヴァ=マリア・プントシューグリムゲルデ:ビルギッダ・スヴェンデンロスヴァイゼ:ヘーペ・ダイクストラ演出:ハリー・クプファー装置:ハンス・シャフェルノッホ衣裳:ラインハルト・ハインリヒ指揮:ダニエル・バレンボイム演奏:バイロイト祝祭劇場管弦楽団&合唱団 (1991年&1992年バイロイト祝祭劇場)******************************************「ワルキューレ」は指環4部作の中でも1番の聴き所の多い作品だと思います。昨06年6月に観たメトロポリタン歌劇場来日公演での「ワルキューレ」のキャストの層の厚さにはかなわないけど MET「ワルキューレ」。第1幕での男と女、第2幕での夫と妻、父と息子、第3幕での父と娘などの様々な愛の形が表現され大半の時間はその音楽シーンなので、かなりの集中力も要求されます。第1幕でのジークムント(ランボーのスタローンそっくり、衣裳も)役のエルミングとジークリンデ役のセクンデ、大健闘です、METでのドミンゴ&ヴォイトほどの風格はなくとも舞台狭しと動き回り転げ回りの熱唱。第2幕でのヴォータン役トムリンソンは歌唱演技とも凄みを増してきましたしブリュンヒルデ役で初登場のアン・エヴァンズが熱演です、特に第3幕でのヴォータンとの別れのシーン。(第3幕は有名なワルキューレの騎行で幕開けになりますが、ワルキューレ戦士の一人に日本人女性の片桐さんが出演しています。)第3幕は父ヴォータンの怒りを買い永い眠りに就くブリュンヒルデとの父娘のシーンに大半の時間が費やされますが音楽的にもワーグナーらしさがだんだんと現れて期待感が増してきます。炎に包まれて永い眠りに就くブリュンヒルデのシーンで「ワルキューレ」はその長い時間(音楽)の幕を閉じます。舞台装置はかなり簡素ですが照明とバレンボイム指揮する管弦楽の力で何とか補っている感じですね、今のところ。後ほど、聴き終えたら第3夜「ジークフリート」をアップいたします。
2007年08月16日
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ワーグナーの楽劇四部作「ニーベルングの指環」映画「ロード・オブ・ザ・リング」にも影響を与えたワーグナーの大作「ニーベルングの指環」 音楽史上空前の超大作(四部作通すと全16時間)。中世から伝わるドイツと北欧の英雄叙事詩を基に、ワーグナー自身が台本を書き作曲。1876年8月にバイロイト祝祭劇場の柿落し公演としてワーグナーの演出、ハンス・リヒターの指揮により初演。神族と人間そして地底のニーベルング族が世界を支配する力を持つ黄金の指環を巡って繰り広げる愛憎のドラマ。第一日目にあたる序夜「ラインの黄金」ではニーベルング族のアルベリヒがラインの黄金から権力を持つ指環を作るが神々の長であるヴオータンに奪われ指環に呪いをかける。ヴォータンはヴァルハラ城を築いた報酬として巨人族兄弟(ファゾルト&ファフナー)に指環を渡すと、兄弟は殺し合いを始める。**************************************序夜「ラインの黄金」 (155分51)出演ヴォータン:ジョン・トムリンソンドンナー:ボード・ブリンクマンフロー:クルト・シュライプマイヤーローゲ:グレアム・クラークフリッカ:リンダ・フィニーフライア:エヴァ・ヨハンソンエルダ:ビルギッタ・スヴェンデンアルベリヒ:ギュンター・フォン・カンネンミーメ:ヘルムート・バンプフファゾルト:マティアス・ヘレファフナー:フィリップ・カンヴォークリンデ:ヒルデ・ライトラントヴォルグンデ:アンネッテ・キュッテンバウムフロースヒルデ:ジェーン・ターナー演出:バリー・クプファー装置:ハンス・シャフェルノッホ衣裳:ラインハルト・ハインリヒ指揮:ダニエル・バレンボイム演奏:バイロイト祝祭劇場管弦楽団&合唱団 (1991年&1992年バイロイト祝祭劇場)*************************************管理人が聴いた演奏は1991&1992年のバイロイト祝祭劇場(バレンボイム指揮)での実況録音(DVD収録)奇しくも13日から連日CS放送クラシカ・ジャパンでも指環四部作を放映していますが、こちらは1980年のバイロイト(ブーレーズ指揮)でのもので勿論、録画も怠り無く実行中です。(笑)さてクプファー演出、バレンボイムが指揮した1991年のプロダクション。序夜の「ラインの黄金」世界を支配できる魔力を持った黄金の指環を巡り、神々とニューベルング族の策略が描かれたプロローグ的な物語。衣裳は奇を衒ったものではなくてオーソドックス、舞台装置もやや簡易的ですが照明の工夫がなされて説得力はあり、(レザー光線を駆使したり)巨人族の兄弟は大掛かりな衣裳(装置?)で登場、普通の人間の3倍以上の背丈の大きさで恐らく舞台での移動はモーター駆動で動作しているのでしょう。地下のニーベルング族の場面は舞台が大きく下から迫り出してきます。やはり圧巻はラストの「ヴァルハラ城への神々の入城」でこれから続く物語への期待感をイヤが上でも守り立てて素晴らしい。この舞台ではエレヴェーターが上昇するが如く中央のカクテル光線の中ヴォータンを始めとする神々の一族がゆっくりと上昇して行き幕となります。歌手陣はみなさん持ち味を出していますが特にヴォータン役のトムリンソンの朗々とした響きの歌唱、ローゲ役のクラークの軽妙な演技と張りのある高音、ニーベルング族のアルベリヒ役のフォン・カンネンの熱い演技と歌唱が光りました。バレンボイム指揮するバイロイト祝祭管弦楽団も非常に緻密な響きとコントロールされた音楽を奏しています。特にピット奥から響いてくる弦の低音が生々しい迫力です。それとこの年の金管楽器のメンバーは燻し銀的な音色と力強い響きで特に素晴らしい。次回は指環4部作第1夜「ワルキューレ」。。。
2007年08月15日
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本日はワーグナーの「指環4部作」から序夜「ラインの黄金」を聴く予定です。まずアペリチェフ代わりに(笑)ムーティがヴァイオリンのクレーメルをソリストに迎えたウィーン・フィルの11時からのマチネ定期公演から。大好きなシューマン:交響曲第2番が後半のメインに入っているのでチョイス。リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団1・パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第4番ニ短調 (34分12) ギドン・クレーメル(Vn)2・シューマン 交響曲第2番ハ長調 (41分) (1995年10月8日 ウィーン・ムジークフェライン大ホール)カセット収録*******************************1985年シーズン定期公演2回目の演奏会。パガニーニの協奏曲は第1番が有名ですがこの4番も親しみやすいメロディでバックの弦楽群も曲中に何回もピッチカートがあったり変化にも富んだ曲です。流石ヴァイオリンの名手でもあったパガニーニ、ヴァイオリン独奏部分は超々技巧的でカデンツァに至っては聴くほうにとってはまるで不協和音に近い旋律ですが当代一の名手クレーメルならではの快演を披露しています。ウィーン・フィルの楽員たちも嬉々として伴奏を楽しんでいるさまが目に浮かびます。さてお目当てのシューマン2番ですがムーティさんの指揮はまるでシューベルトを演奏しているような淡々とした表情でウィーン・フィル楽員に曲の流れをまるで委ねたような自然な解釈で終楽章のコーダも特段に独自の主張は感じられません。もちろん演奏そのものは悪かろうはずはありませんし曲そのものを楽しむ演奏としては充分過ぎるオーソドックスな演奏だと思います。が同じウィーン・フィルを振ったバーンスタインのようなあの熱さは感じられません。このころはFM放送はカセットに録音していた時代で毎日の通勤時にSONY-cassette-walkmanでプレィバックしていた筈ですがこの演奏は殆ど記憶に残っていないのもその演奏の熱さに欠けていた所為かも知れません。管理人もこの歳になると熱い演奏ばかりがいいとは決して思っていませんけれど。(笑)
2007年08月14日
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夏季休暇3日目の今日はDVD録画のオペラ作品の中から3作品、1・ボロディン 歌劇「イーゴリ公」イーゴリ公:ニコライ・プチーリンヤロスラーヴァ:ガリーナ・ゴルチャコーワコンチャーク:ヴラジーミル・ヴァネーエフコンチャコーヴナ:オルガ・ボロディナ他演出:エフゲニー・ソコフニン&イルキン・サビトフ振付:ミハイル・フォーキン指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ演奏:キーロフ歌劇場管弦楽団&合唱団&キーロフ・バレエ団 (1998年 マリインスキー劇場/サンクトペテルブルク)**********正直、つまらないストーリーで盛り上がりにも欠ける、唯一聞き物は第1幕終盤の「ダッタン人の踊りのシーン」のみで3時間以上にも及ぶ鑑賞は苦痛のみ。********************************************************2・ドニゼッティ 歌劇「連隊の娘」マリー:パトリシア・チョーフィトニオ:ファン・ディエゴ・フローレスシュルピス軍曹:ニコラ・ウリヴィエリベルケンフィールド侯爵夫人:フランチェスカ・フランチ他演出:エミリオ・サージ指揮:リッカルド・フリッツア演奏:カルロ・フェリーチェ歌劇場管弦楽団&合唱団 (2005年2月 ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場)************これは思いのほか楽しめたオペラ。チョーフィは「椿姫」での薄幸なイメージが強烈に残っていたのがこの連隊の娘(マリー)タイトル役の演技と力強い歌唱を聴いてイメージ一変しました。恋人役のフローレスも見事にパフォーマンスを披露、軍曹役のウリヴィエリを含めた3人が大活躍、フリッツアの指揮も軽快なテンポで見事な音楽をつくりました。チョーフィーはもとよりフローレスに聴衆からの熱狂的な大歓声。****************************************************3・ロッシーニ 歌劇「チェネレントラ」アンジェリーナ(チェネレントラ):ソニア・ガナッシドン・ラミロ:ファン・ディエゴ・フローレスダンディーニ:ロベルト・デ・カンディアドン・マニフィコ:ブルーノ・プラティコ他演出:ルカ・ロンコーニ指揮:カルロ・リッツイ演奏:ボローニャ歌劇場管弦楽団&プラハ室内合唱団 (2000年8月 ペーザロ/パラフェスティヴァ)***************ドニゼッティ「連隊の娘」同様にどちらかと言うとオペラ・ブッファ(喜歌劇)に近い作品でこちらもテノールのフローレスが出演しましたが5年前の上演ですから初々しい表情と歌唱で微笑ましい。このあたりからフローレスの評判が高くなり今やスーパースターですね。他の出演の皆さんもそれぞれ持ち味をだして好演です。難を言えば題名役のヒロインを歌ったガナッシ、歌は悪くは無いのですがチェネレントラの雰囲気ではないな~、ごめんなさい!*******************************************以上、3演目とも実は初めて全編とおして聴き観ました。ドニゼッティ「連隊の娘」機会があれば生で聴いて見たいですね。マリー役は是非、森麻季&木下美穂子さんのダブル・キャストで。ロッシーニ「チェネレントラ」フローレスはそのまま、チェネレントラ役に9月にチューリッヒ歌劇場来日公演「ばらの騎士」でソフィー役を歌うマリン・ハルテリウスなんかどうだろうか、勝手にキャストを想像するのも又一つの楽しみです。明日はワーグナー「指環4部作」に挑戦してみますか! あくまでも予定です。。。当日になって気が変わったらごめんなさい(笑)
2007年08月13日
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昨日から9連休になる夏季休暇に入りました。去年の夏季休暇は実家への北海道旅行でしたが今年は出かける予定は全く無し。昨日は一日、奏くんのお相手で音楽環境ではありませんでしたが本日は過去の懐かしの音源からいずれもベルリン・フィルの演奏会から。********************************************************1)ズビン・メータ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団1・アイヴズ 「戦没将兵記念日」2・バルトーク バレエ音楽「中国の不思議な役人」組曲3・ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調 エフゲニー・キーシン(ピアノ)アンコール ラフマニニフ 幻想的小品集から前奏曲嬰ハ短調 (1996年4月13日ベルリン・フィルハーモニーで収録)カセット収録**********************************************アイヴズ:叙情的な作品と思いきや突然騒がしいマーチが飛び込んできます。いかにもアイヴズらしいアイデアです。バルトーク:BPOのトロンボーン奏者が輝かしい響きで素晴らしい。この曲、中国役人のテーマをトロンボーンが担っています。ラフマニノフ:キーシンのピアノの技が光っています。メータ/BPOのオケは完全にキーシンの引き立て役に徹していますが随所にみられるオケのソロ・シーンの管楽器はいずれも名人芸です。キーシンのピアノは慌てず騒がずの中庸なテンポで堂々としたものでこの当時の年齢は23歳くらいでしょうか天下のベルリン・フィル相手に後半のメイン曲目に登場ですから大変な事です。この数年後に管理人はカーネギー・ホールで彼の演奏会を生で聴くことになるのですがやはり後半のメインプログラムに登場(ブラームス:ピアノ協奏曲第2番)その後のアンコール・ピースがまた凄くて9曲までは覚えているのですがもっと演奏されたのかも知れません。彼のリサイタルかと錯覚しそうでした。もちろん、やんやの喝采で彼のNYでの人気は凄いものでした。前半休憩時にカーネギーのホールを出たら沢山の人に取り囲まれて驚きましたが皆さん後半のキーシン目当てのチケット求める人たちでした。強烈な思い出になっています、今でも。(この時のオケはレヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団)**************************************************2)ヘルベルト・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団1・チャイコフスキー 交響曲第4番ヘ短調2・チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調 (1974年ユニテル制作)DVD収録***********************************************ヘルベルト・フォン・カラヤン 久しぶりです、1974年の時の演奏記録ですからまさに絶頂期最強時代の演奏。例によって瞑目しながらの指揮スタイル、チャイコフスキーの交響曲第4番も第5番も早めのスピードで颯爽と曲が進行するのですが歌う場面では見事にギアチェンジしながらのカンタービレ、微妙にテンポを落とすところが憎いですね。華麗でまさに豪華そのものの演奏、年に1回はこんなゴージャスな演奏を聴くのもいいかも。しかしこの当時のベルリン・フィルの楽員も半数以上は前半のZ・メータの1996年演奏会の頃にはヴァイオリンに女性奏者が入団したりと入れ替わりの時代に入りました。尤も重戦車のような迫力と精緻な室内楽アンサンブルの集大成としてのオーケストラの醍醐味はベルリン・フィルの素晴らしい伝統として息づいているようです。
2007年08月12日
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日曜のFM海外コンサートの番組からフランスの作曲家 シャルル・フランソワ・グノー(1818-1893)の作品。彼の作品の中では「アヴェマリア」があまりにも有名ですがオペラでもなかなか大作を物にしています。劇的な物語である歌劇「ファウスト」や「ロメオとジュリエット」など。グノーはローマに留学してローマ大賞を受賞、パレストリーナに感銘して彼の研究を収めたり、バッハに心酔したとも言われていますが彼の宗教曲、今回聴いた「聖チェチーリア荘厳ミサ曲」(聖セシリア・ミサ)や第2ミサ曲などの作品には彼の深い宗教的感情が満ち溢れています。海外コンサート「聖チェチーリア荘厳ミサ曲」 グノー作曲 (50分20秒) (ソプラノ)リューバ・オルゴナショヴァー (テノール)クリスティアン・エルスナー (バス)グスタヴ・ベラーチェク (合唱)バイエルン放送合唱団 (管弦楽)バイエルン放送交響楽団 (指揮)マリス・ヤンソンス ~スイス・ルツェルン文化・会議センター コンサート・ホールで収録~ <2007/3/31> (スイス放送協会提供) 今や蜜月状態のヤンソンス/バイエルン放送交響楽団のコンビここでも素晴らしい演奏を繰り広げています。ヤンソンスにグノーの作品とは少し意外な気がしましたが3人の独唱者と合唱を含めグノーの神に捧げた深い宗教心とオペラ作品で観られる非常に劇的でドラマティックな表現が見事に表現されています。全体に清らかとも言うべき優しい旋律に満ち溢れている作品ですが後半から終曲にかけて打楽器の凄まじい連打に荘厳さを感じます。 ***良い作品と演奏に出会えたことを神に感謝いたします。***
2007年08月06日
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本日もカセット・テープに保存してあるFM放送録音から3つの演奏会***(1)ガリ・ベルティーニ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団1・マーラー 交響曲第9番ニ長調 1984.8.14.ベートーヴェン・ホールポリフォニーの極致、繊細な表現が見事、3楽章フィナーレの極端なアッチェランドに驚いたがベルティーニの棒に必死に喰らいつくオケの姿が目に浮かぶよう。オケの熱演が光ります、特にホルン隊が大健闘です。***(2)小澤征爾指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団1・ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲2・ショパン ピアノ協奏曲第2番へ短調 イーヴォ・ポゴレリチ(ピアノ)3・ストラヴィンスキー バレエ音楽「春の祭典」 1984.5.20.ウィーン・ムジークフェラインザール(ウィーン音楽祭開幕コンサート) 牧神の午後、フランス物は小澤さんのお手の物で絶品です。ショパン2番、ポゴレリチのピアノは突き刺すようなタッチと自由奔放なリズムで何やら別な音楽を聴いているよう、2楽章はポゴさんのピアノ、あまりにもメロウな解釈で意表を衝かれるけど3楽章は小澤さんが手綱をきっちり締めてどうやら曲の形にはなった感じ、聴衆の拍手にもやや戸惑いが感じられます。以前にファジル・サイのモーツァルトのコンチェルト(東響定期)を聴いた時のようなセンセショナールさを感じました。ポゴレリチ、異質ではあるけど素晴らしい才能。「春の祭典」小澤さんのリズム感が冴え渡っています、やや前のめりなリズム感ですがウィーン・フィルの楽員も流石(さすが)、熱演で応えています。これは超名演でしょうね。特に後半のダイナミックな曲の進行とリズム捌きに脱帽。ウィーン・ムジークフェラインの聴衆の拍手歓声も熱狂的。***(3)サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団1・バルトーク 弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽2・ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調 1990.1.6 ベルリン・フィルハーモニーホール今やこのベルリン・フィルの音楽監督を務めるサイモン・ラトルが17年前にベルリン・フィル演奏会に登場した実況録音。この当時のラトルはバーミンガム市響のシェフを務めておりベルリン・フィルからの再三の客演指揮の要請を断りつづけての定期演奏会に登場したコンサート。プログラムを見てもラトル氏のこだわりが伺えます。事実、前半のバルトークではベルリン・フィル楽員の技術腕前に身を委ねたような自然な解釈演奏ですが後半のラフマニノフでは打って変わって自己主張を展開。微妙に休止符をずらしたりテンポの揺らしなど天下のベルリン・フィルを相手に一歩も引かず堂々とした演奏を繰り広げています。メロディライン部分に入ると朗々とした歌わせ方ですしこの当時からラトルの才能恐るべしの感をベルリン・フィルの楽員は感じ取ったのかも知れませんね。実況生演奏の録音ながらベルリン・フィルの演奏はお見事、完璧です。***********************************************と言う訳でこの日聴いた3つのカセット・テープは全てお宝入りとなりました。(今度いつ日の目を見るかはわかりませんが、廃棄処分することはないでしょう)当分昔の録音カセットを(不定期的ではありますが)聴く旅を続けようと思います。生演奏、実況録音は楽しいですね、良くも悪くも。。。また当分CDショップに足を運ぶことがなくなることでしょう、タワレコやHMVのポイント・カードは昨年で期限切れのままですから暫らく足を運んでいないのは確かなのですが。
2007年08月05日
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イルジ・ビエロフラーヴェク指揮NHK交響楽団定期演奏会から1・ブロデク フルート協奏曲ニ長調 小出信也(フルート)2・マルティヌー 交響曲第4番3・ヤナーチェク 狂詩曲「タラス・ブリーバ」から 予言とタラス・ブーリバの死4・ドヴォルザーク 序曲「謝肉祭」 1/1984.9.12.NHKホール 2~4/1984.9.19.NHKホールチェコの指揮者ビエロフラーヴェクがN響定期を振った演奏会から今から23年前の録音になりますが当時ビエロさんはまだ若手新鋭指揮者としてN響定期に初登場の頃だと思います。1984年9月のABC3つのチクルスに登場しています。(第937~第939回定期)チェコの作曲家で30歳前半でなくなったブロデクはスメタナの後の世代でドヴォルザークの少し前の世代、フルート協奏曲、親しみやすいメロディですがフルート独奏部分は速いパッセージの連続で結構難曲の部類に入ると思いますが当時のN響首席奏者の小出信也さん、お見事です。マルティヌーの交響曲第4番は全編にピアノが登場しますがどちらかと言うとリズムを刻む役割の使われ方です、当時の記録(N響Philharmony 2001/2002Special issue)をみてもピアノ・ソリストの名前の記載がないので恐らく当時のN響専属ピアニストの本庄玲子さんと思われます。野趣に富んだ曲で面白い曲でビエロフラーヴェクさんN響も堅実な演奏を聴かせてくれます。ラッパのソロは当時の首席北村源さんでしょうか、軽やかな音色で素晴らしい。ヤナーチェク、ドヴォルザーク「謝肉祭」もビエロさんのお国ものの音楽、颯爽とした演奏です。当時のN響は弦は勿論ですが管楽器も名手揃いで当時のN響の合奏能力はぴか一です。****************************************************今週末はオペラ三昧のつもりでしたが液晶プロジェクションテレビのランプが切れてしまいテレビが写りません。入荷到着が7日火曜日と言うことなので仕方ありません。いい機会なので昔のカセット録音を引っ張り出して聴くことにします。
2007年08月04日
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