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もう6月も終わりかよ。早っっ!そんなワケで今日はRoxy Musicだ。何故だ?というツッコミは禁止だ。ロクシーといったら何といっても「Avalon」が人気が高いし、ポップさとアヴァンギャルドさの奇妙なバランスが魅力の1stも捨てがたいのだが、個人的には5枚目のアルバムである「Siren」(写真)が最もよく聴いた一枚だったりする。アルバムのプロデュースは2ndと3rdも手掛けたクリス・トーマスだが、当初の混沌とした音楽性(←それが魅力でもあった)もここでは随分と整理され、ひとつひとつの曲が、サウンドもすっきりとまとまった聴きやすいものに仕上げられている。冒頭を飾る「Love Is The Drug」はそれを象徴するナンバーで、イギリスで2位を記録したのみならず、アメリカでも唯一のトップ30ヒット(全米30位)となった、文字通りの彼らの代表作だ。挑発的なベース・ラインと妖しげなサックスのイントロに導かれて始まるこの曲。ブライアン・フェリー独特の耽美的なポップ感覚が、軽快な演奏に載せてキャッチーに展開されていく。全体の音作りはシンプルだが、ひとつひとつの音に存在感があるし、同時にフェリーのナルシズム溢れるボーカルを前面に出すよう計算されている。デビュー以降、作品ごとにスケール・アップしてきたロクシーだが、そのモダンでキッチュな音楽的美学を大衆的な形で成熟してみせたこの曲、及びこのアルバムは、彼らのひとつの到達点と言える。このアルバムを最後に一旦解散してしまうのも納得できるし、いわゆる再結成後のアルバムに「バンドとしてのロクシー・ミュージック」をあまり感じないのも何やら象徴的な気がする。ともあれ、「'75年の音楽界を代表する作品」と言われた(らしい)アルバム「Siren」は、ロクシー入門編としても最適な一枚であり、「Avalon」と共に一度は聴いておきたい一枚だ。また、本作にはロクシーの最高傑作といってもいい名曲「She Sells」(ホントはこちらをメインに紹介したかった)が入っている事も付け加えておきたい。つーコトで、「Love Is The Drug」を聴くにはここをクリック!(映像は関係なし)ジャミロクワイのバージョンも悪くないぞ。
2007.06.30
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「夢見るシャンソン人形」の作者であり、女優シャルロット・ゲンスブールの父親である事でも知られるセルジュ・ゲンスブールは、ミュージシャンのみならず、俳優、映画監督としても知られる、フランスを代表するアーティストである。自身のヒットで最も有名なのは、ジェーン・バーキンとデュエットにして、ヨーロッパ各地でNo.1を記録したエロティック・ソング「Je t'aime... moi non plus(ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ)」(ここをクリック)だろう。もっとも、セルジュが日本でまともに評価されだしたのは、90年代の渋谷系ブームによってらしく、僕も彼の音楽に始めて触れたのは、フリーソウル系のオムニバスCDに収められていた「Je t'aime... moi non plus」を聴いた時だった。美しいバラードである「Je t'aime... moi non plus」ではさほど気にならなかったものの、そのヌメヌメした声と、キモオタの独り言をみたいな歌唱には、最初「何コレ……」と思った記憶がある(笑また、女優ブリジット・バルドーと浮き名を流した事でも知られる彼は、ブリジットとのデュエット・アルバムも残している。'68年に発表された「Comic Strip」は、「Bonnie And Clyde」と並ぶブリジットとの名コラボ作品で、彼の代表作のひとつに数えられる一曲だ。現在では、彼の60年代後半の曲からセレクトしたCD「Comic Strip」(写真)で手軽に聴ける。弾むようなピアノを中心としたリズミカルな演奏、ヨーロッパ的な哀愁を漂わすメロディ、セルジュの猥雑なヴォーカル。そこに合いの手のように入るブリジットの奔放な声が加わる事によって、独特かつ不思議な空間を作り出している。シャンソンを基盤とした小粋な曲調ではあるのだが、全体を包む退廃的な雰囲気が何とも言えない。同時に、どこかインチキ臭さが漂うのも魅力で、フランスきっての退廃男にしてトリック・スターでもあるセルジュの面目躍如といった所か。ポップ・アート感覚溢れるPV(ここをクリック)も必見の斬新さだ。アクの強い(というか単なるヘタクソ?)セルジュの歌声は万人向けとは言えないし、最初は多かれ少なかれ抵抗があるだろうが、ハマると抜け出せない魅力があるし、得がたい個性である事には違いない。1991年、セルジュ・ゲンスブールは62歳の若さで死去。晩年には、ホイットニー・ヒューストンと共演した際「I Want To Fuc♂ You」と言ったセルジュ。世間的には「成功者」であり、酒と煙草とオンナに溺れ、挑発的な姿勢でも知られた彼だったが、本当は単純に「生きる幸せ」を求めた(そして最後まで得られなかった)だけの不器用な小心者だった……のかどうかは、結局本人にしか分からない。だが、彼の歌声を聴くたびに、いつも虚ろだった目を見るたびに、僕はそんな事を思う。「私は全てに成功し、人生に失敗した」------セルジュ・ゲンスブール
2007.06.28
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くるりの新作「ワルツを踊れ/Tanz Walzer」が発売になりましたね。ギターの大村達身が脱退してからの初の作品であり、ウィーンで録音(日本のバンドとしては初だとか)を行ったクラシック色濃い作品というが、出来は果たして…?先行シングル「Jubilee」は「ん~まあまあかな」という印象だったが。そんなわけで今日は、'00年に発売されたくるりのシングル「ワンダーフォーゲル」を。'01年に発表された3rdアルバム「Team Rock」(写真)に収録のこのナンバーは、彼らにとって6枚目のシングルであり、それまでにはない分かりやすさと開放感を持った傑作だ。一応、インディー時代からこのグループを聴いていた僕だが、この曲を聴いて「お、くるり、いよいよブレイクか?」などと思った記憶がある(実際そうはならなかったけど)。体を揺さぶられるようなギター・リフに続いて、重く、そして躍動感溢れるビートが弾け飛ぶ。リーダーの岸田繁が当時入れ込んでいたというテクノ/エレクトロニカの影響が色濃く出たサウンドだが、その核となるのはメランコリックで思わず口ずさみたくなるメロディだ。希望とアイロニーが混在した歌詞も、言葉の選び方の巧さも相俟ってなかなかに奥深い。初期の作品にあった奔放さやオルタナ感は薄まったが、ストレートでキャッチーな響きを持つこの曲が僕は大好きだ。同アルバム収録の稀代の名曲「ばらの花」と並んで、くるりの音楽性が分かりやすい形で昇華されたこの曲は、現在の彼らの出発点と言っていいかもしれない。「ワンダーフォーゲル」を聴くにはここをクリック!ハローもグッバイもグッバイもサンキューも言わなくなってこんなにもすれ違ってそれぞれに歩いていく※ポム・スフレのメインHPではくるりの名盤「Nikki」について(←ページの下の方)取り上げています。
2007.06.27
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ぼ~~~ん~んにゃ~~~ぁこのエキセントリックかつインパクトの強いイントロが有名な「I Feel Fine」はジョンのペンによるもので、4枚目のオリジナル・アルバム「For Sale」のセッションで録音されているが、アルバムには収録されず、'64年11月にシングル発売され英米共にNo.1を記録している。当時のアメリカでは、独自の編集盤「ビートルズ'65」に収録された。現在では「1」や「Past Masters Vol1」などの編集盤で聴ける。フィード・バックと呼ばれる、ギターのハウリングを曲の中に意図的に取り入れる手法は、一般的にはジミ・ヘンドリックスが有名であり、ジミ以前にもThe Who、ジェフ・ベック(ヤードバーズ時代)、トロッグスなどが試みているが、ビートルズのこの曲はさらに先んじており、フィード・バックを用いたポップ・レコードは、おそらくこれが初という事になる。「'20年代の古いブルースのレコードに、フィード・バックの要素を見つけたんだ」というジョンの発言にもある通り、ギターのハウリングが音として残ったままリリースされたレコードは、それ以前にもあったと思われる。だが、本来雑音であるはずのハウリング音を「むほっいい感じ」と考えられる所がコロンブスの卵であり、天才と凡人の差でもある。このフィードバック奏法は、たまたま鳴っていたハウリング音を聴いて、ジョンが偶然思いついたと思われがちだが、「ビートルズ・レコーディング・セッション」を見る限りでは、これは最初から曲の一部として計算されていたと思われる。そして、続いて出てくるファンキーなリフも実に印象的で、バレーコードを平行移動しながら小指を器用に動かしていくこの奏法はそこそこ難易度が高かったりする。少なくとも指が短い人にはナンギなシロモノ(笑)で、原曲通りのハネ具合をきちんと表現しようと思ったら、それなりに練習が必要と思われる(自分の場合はそうだった)。メロディはとりたててキャッチーというわけでもないが、黒人音楽のフィーリングをポップに転化した旋律はイカしている。ブルージーなAメロから明るく転調するサビの展開がいいなあ。ジョンのボーカルも絶好調で、何度聴いても「くあ~~っ、カッコいい~~(≧∇≦)」って感じ。チキチキ鳴るシンバルの音がファンキーさをさらに加味していてグー!簡素なギターソロも非常にヨロしい。当時のライヴでも頻繁に演奏されたこの曲は、'66年の日本公演でも取り上げられた。つーコトでここをクリックして、あなたもワタシもFeel Fine!
2007.06.24
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今月のレコード・コレクターズの特集「80年代アルバム・ベスト100」では、トーキング・ヘッズの「Remain In The Light」が1位に選ばれていましたね。はあ、そですかんー、無難というか芸がないというか……ま、信号音のようなサウンドとスピード感あるポリリズムが絶妙に絡み合うその内容は、確かに今聴いても新鮮ではありますね。それはそれとして、ワシにとってのトーキング・ヘッズの魅力といったら、デヴィッド・バーンのひきつったような歌声と、トリッキーでお茶目なポップ・センスにある。この「Wild Wild Life」は、7枚目のオリジナル・アルバムである「True Strories」(上写真)からのシングル曲で、彼らにとって数少ないTOP40ヒットのひとつである(全米25位)。バーンの個性的かつ人懐っこさを持ったヴォーカル、覚えやすく親しみやすいメロディ・ライン、奇をてらった所のないシンプルでストレートな演奏は、ポップバンドとしてのトーキング・ヘッズの魅力を分かりやすい形で伝えてくれる。サビのリフレインがいつまでも頭に残る、とってもチャーミングな一曲さ「Born Under Punches」や「Once In A Lifetime」も確かにカッコいいが、この曲や「Road To Nowhere」などの方に惹かれるものを感じるオレはやっぱり少数派?そういえば、ワシが好きな作家の一人である絲山秋子さん(←芥川賞作家)は、フェイバリットとしてこの曲を挙げていた事があった。絲山先生、ナイスです!つーコトでここをクリックして、トーキング・ヘッズのポップな魅力に触れてみて
2007.06.23
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再結成したSmashing Pumpkinsの新作、いよいよ発売が近くなってきましたね。この夏公開される映画「Transformers」(スティーブン・スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督)のサントラにも新曲を提供してるし、盛り上がってるなあ。ジェームス・イハがいないのが寂しいけどで、彼らの2ndアルバムである「Siamese Dream」('93年)。これ聴いたなあ。時はグランジ・ロック(死語)全盛期。世の中を見渡せば猫も杓子もグランジといった感じで、「グランジグランジうるせー!」と言いたくなるくらい、グランジで盛り上がっていた……ような気がするこのアルバムもそんな流れの中から注目された一枚。しかもプロデュースがニルヴァーナの「Nevermind」を手掛けたブッチ・ヴィグとくれば、これはもう聴かないわけにはいかねえよなぁ。オープニングを飾る「Cherub Rock」からしてもうシビれました。パレード風のドラム、静かな不安感をたたえたイントロを経て一気に飛びだす轟音ギターが耳をえぐる。これが当時はカッコよかったのだ。太くてグルーヴ感のあるリズム隊も聴いてると血が騒ぐ騒ぐ。そしてヘヴィ&ノイジーな演奏の中にチラリと光る美しいメロディ。これこそがこのバンドの魅力であり、今も多くの支持者を持つ最大の要因かと。ビリー・コーガンの歌声は好き嫌いが分かれるだろうが、これもまた個性か。アルバムには他にも「Quiet」「Today」「Rocket」「Geek U.S.A」など聴き所がいっぱい。世間的には彼らの代表作といったら、三作目の「メロンコリーそして終わりのない悲しみ」になるのだろうが、この「Siamese Dream」もまごうことなき傑作だ。それではここをクリックしてスマパンの世界へGO!新作どうなるのかなあ?ワクワクワクワクワク(・∀・)
2007.06.21
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↓(お天気お姉さん風に)今日は6月20日。梅雨も真っ盛りですね。…って、どこが梅雨なんだよ!!などと、ひとりで空しいボケをやりたくなるくらい雨振らねぇ~~~。「気象庁が今月14日に関東、甲信地方の「梅雨入り」を発表して以降、両地方では初日と翌朝を除いて雨の降らない日が続いている」(読売新聞より)↑だってよ。おてんとサマもそんな体を張ったギャグをやらなくても……つーか野菜が高くなったら誰が責任取ってくれるんだよ!!という事で、本日の名曲はコレ。1972年、全米5位。邦題「カリフォルニアの青い空」。ロンドン生まれのシンガーソングライター、アルバート・ハモンドの代表曲であり、わが国でも人気の高いポップ・スタンダードである。リリカルなピアノと寂しげなリコーダーの響きに導かれて始まるこの曲、一人の青年が成功を求めてカリフォルニアに出てくるも、夢はかなう事なく「南カリフォルニアでは雨が降らないって聞いたのに、行ってみたら土砂降りじゃねえか」と嘆く内容の歌である。無骨だが繊細さを伺わせるアルバートの歌声と、親しみやすくも哀愁をたたえたメロディが胸に迫る。"日本人好み"と言われるのも納得のいく仕上がりで、優しく包むようなストリングスや女性コーラスと共にサビで一気に爆発する構成はベタだがやはり泣ける。ちなみに、堺正章のヒット曲「さらば恋人」はこの曲のパクリだとよく言われるが、実は発表は「さらば恋人」の方が先('71年)なので、それはありえないという事になる。この他にも「落ち葉のコンチェルト」、「風のララバイ」といった名曲を残したり、レオ・セイヤーが歌った「はるかなる想い/WHEN I NEED YOU」やスターシップが歌った「愛が止まらない/NOTHING GONNA STOP US NOW」が全米No.1を記録するなど、作曲家としても素晴らしい実績を残しているこの人だが、今の若い人にはアルバート・ハモンド・Jr(=Strokes)の親父という印象が強いんだろうなあ……つーコトで「It Never rains In Southern California」を聴くにはここをクリック!これを聴きながらみんなで雨乞いをするのじゃ!
2007.06.20
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6月18日はポールの誕生日。今日はこの曲で前夜祭だぁ!\(´ー`)ノポールの'82年のソロ作「Tug Of War」からの2ndシングルで、全米10位、全英15位のヒットを記録。プロデュースにはジョージ・マーティン、エンジニアにはジェフ・エメリックというビートルズ体制で制作されており、そのせいかポールのソロ作としてはサウンドに非常にまとまりがある仕上がりとなっている。逆を言えば、その破綻のなさが僕には喰い足りなかったりもするのだが。アルバムでは2曲目に収録されているが、壮大な響きを持つ1曲目のタイトル・ナンバーに続いて、この曲のイントロがさりげなくフェイド・インしてくるという構成がニクイ。アップ・テンポのナンバーではあるが、出だしのリズムがレゲエというのがポールらしい。出だしのワンコーラスを歌い終わった所で、一気にビートポップス調の演奏になる瞬間のスリルはなかなかのもの。ジョージ・マーティンの弾く上品なエレピの音がソソるなあ。元々はリンゴのために書かれた曲だが、「やっぱりオレが歌おう」という事になったらしく、そのつながりもあってかレコーディングにはリンゴが参加(PVで首を振りながら演奏する姿がカワイイ)。70年代を代表する名セッションドラマー、スティーヴ・ガット(Stuffの演奏でも有名)とのツイン・ドラムという豪華な組み合わせになっており、重厚ながらも軽やかな響きのあるリズム・セクションが最高にカッコいい。ポールの弾くピアノもそれに呼応してかスウィング感抜群。ゴキゲンなサックスがさらに華を添える。バック・ボーカルにはリンダの他に、10ccのメンバーであり後に「Press To Play」でポールと共同作業を行うエリック・スチュワートが参加。透き通るようなコーラス処理は実に気持ちよいが、デニー・レインがいないのはやはり寂しい。ウィングスにおける、デニーの声の貢献度を意外な形で痛感させられる(笑ポールのソロ・キャリアの中では特別目立つ曲ではないが、彼らしいポップさと躍動感に溢れた一曲だ。同アルバムには、スティーヴィー・ワンダーとのデュエット曲である特大ヒット「Ebony And Ivory」(7週連続全米1位)も収録されているが、胃もたれしそうな甘さを持つその曲より、個人的にはこっちのほうが好きだったりする。今度のツアーでもこの曲やってくんないかなあ……(←たぶん無理「Take It Away」の楽しいPVを見るにはここをクリック!コレを見ながらみんなでポール(65歳)の誕生日を祝おうぜぃ!\(´ー`)ノ※ポム・スフレのメインHPはこちら。
2007.06.17
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スコット・ランド出身のギター・ポップ・バンド、ティーネイジ・ファンクラブは、'89年のデビュー以来、今も根強い支持を受ける素敵な四人組である。彼らの代表作といったら、2ndの『Bandwagonesque』('91年)と4枚目の『Grand Prix』('95年)あたりが挙げられる事が多いが、その間に挟まれた3rdアルバム『Thirteen』(上ジャケット)も見逃せない佳作。「Norman 3」はその『Thirteen』に収録された'93年のシングルである。ノーマン・ブレイク、レイモンド・マッギンレイ、ジェラルド・ラヴという三人の優れたソングライターを擁するのがこのバンドの強みだが、この曲はタイトル通りノーマンの作。リード・ヴォーカルもノーマンである。ビートルズやバーズに通じる甘いメロディとハーモニー。「君に恋してるんだ」と、てらいもなく連呼する歌詞。ノーマンの飾り気のない歌声、コード・ストロークを中心としたストレートで自然体な演奏が静かな感動を呼び覚ます。全体の半分以上が、単純なサビを延々と繰り返すという構成なのだが、これが飽きるどころか陶酔感さえ覚えるという、まさにポップスの魔法と呼べる仕上がりとなっている。フェイド・アウトしていく時に感じるほのかな寂しさは、真に良いメロディを持つ楽曲ゆえのもの。決して派手とは言えないが、時代に左右されない強さと輝きを感じさせるこのナンバーは、良質なポップ・ソングを求める全ての人に聴いてほしい珠玉の一曲である。'05年には自身のレーベルPemaから新作「Man-Made」を発表。グラスゴーの重鎮として現在も良質な活動を続けてくれるのは嬉しいかぎり。それではここをクリックしてティーネイジ・ファンクラブの魅力を再確認しよう!※ ポム・スフレのメインHPではティーネイジ・ファンクラブの名盤「Bandwagonesque」について取り上げています!
2007.06.16
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カントリー・ロックのオリジネイターであり、70年代アメリカン・ロックの最重要人物のひとりであるグラム・パーソンズは、ローリング・ストーンズに大きな影響を与えた事でも知られている。'68年にバーズに加入したグラムは、新顔(しかも当時は無名だった)にも関わらずいきなり自身のカントリー志向を全開。グラムに押される形で制作された「Sweetheart Of The Rodeo(ロデオの恋人)」はカントリー・ロックの先駆として位置づけられる一枚となった。その後、バーズを半年で脱退したグラムは、自分の目指すカントリー志向をより具現化すべく、同じバーズのメンバーだったクリス・ヒルマンを誘ってフライング・ブリトー・ブラザーズを結成する。ローリング・ストーンズと交流を深めたのもこの時期で、特にキース・リチャーズとは親密な関係にあったようだ。フライング・ブリトー・ブラザーズは'69年にはストーンズが企画したオルタモント・コンサート(殺人事件が起こった事で有名)にも招かれている。グラムがストーンズの音楽に影響を与えた事は、この時期('69~'72年頃)のストーンズの作品を聴けば分かるし、その後も彼らの音楽にカントリーは欠かせない要素となっていく。'70年に発表された「Burrito Deluxe」(上写真)は、フライング・ブリトー・ブラザーズの2ndアルバム。そのラストに置かれた「Wild Horses」は、ストーンズのアルバム「Sticky Fingers」('71年)にも収録されているナンバーで、ミックとキースがグラムに書き贈った作品である。報われなかった恋の相手に向かって「せめて死後の世界で会おう」と語りかけるこの曲。カントリーの香り漂うアコースティック・バラードで、ピアノにはレオン・ラッセルが参加。ゆったりとした演奏に載っかるグラムのヴォーカルは、(いつもより)淡々としていて不安定だが、滑らかな歌声の中に秘められた情感が素晴らしい。ストーンズのバージョンも非常に魅力的だが、やはりブリトー・ブラザーズのこのヴァージョンがベストだ。6分20秒という長さを全く感じさせない名トラックである。このアルバムは他にも「Lazy Days」、「If You Gotta Go」(ボブ・ディラン作)、「Farther Along」などの聴きものが揃った逸品だが、本作を最後にグラムはグループを脱退。名作ソロアルバム「GP」の制作へと入っていくのである。グラムの歌声が胸に迫る「Wild Horses」を聴くにはここをクリック!
2007.06.14
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今日はジャーマン・ロックの名作を紹介するビバジャーマン・ロックの主要グループとして知られるNeu!(ノイ!)は、'71年にミハエル・ローターとクラウス・ディンガー(元クラフトワーク)により結成。その後、クラウスの弟トーマス・ディンガーやハンス・ランペが加入するが、'75年にはミハエルが脱退。残されたメンバーによって新たに結成されたのがLa Dusseldorf(ラ・リュッセルドルフ)である。'78年に発表された2ndアルバム「Viva」(上写真)は、このグループの最高傑作であるとともに、ジャーマン・ロックを代表する名盤として知られる一枚。Neu!の音楽では実験的な志向を見せていたクラウスだが、ここではその方法論をポップなものへと転化していく。アルバムは全曲素晴らしいが、個人的には冒頭のタイトル曲「Viva(万歳)」が最高である。「万歳!万歳!」と連呼する歌詞と親しみやすく高揚感に溢れたメロディ。ハンマービートと呼ばれる反復リズムは現在のテクノにも通じるものがあるが、ここにあるのは明るくキャッチーな響きと生命の喜びを感じさせてくれるエネルギーである。能天気に挿入される手拍子も相俟って、文字通り"万歳三唱"\(^o^)/(←こんな感じ)な快感をもたらしてくれる。フハッ!アナログB面を全て費やした「Cha Cha 2000」もアンビエントかつお気楽な大作。'96年の来日公演ではこの曲を一時間半も演奏したんだってよ。ともあれ、ワシのようなポップ・ファンにも強く訴えかけるものを持った本作は、ジャーマン・ロックのみならず全てのロック・ファンに聴かれるべき幸せの名盤と言える。頭をカラにしたい人や、良質でハッピーな音楽を求める人にはおすすめビバつーコトで「VIVA」を聴くにはここをクリック!万歳万歳!\(^o^)/
2007.06.13
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auのコマーシャルでVan Halenの「Jump」が使われてますねいい機会だからオレも取り上げとくか。1984年、5週連続全米1位。ヴァン・ヘイレンの代表曲というのみならず、"80年代を代表する"という言葉がふさわしい名曲中の名曲である。ヴァン・ヘイレンは知らなくても、この曲は知っているという人も多いだろう。というか、この曲を知らない人ってこの世に存在するのか?作曲はエディ・ヴァン・ヘイレン。ヴォーカリストのデヴィッド・リー・ロスが歌詞を付けたのは、エディがこの曲を作ってから2年後の事だった。『だってイヤというほど曲があるんだぜ。何がヒットするかなんて誰も知るもんかい』------デヴィッド・リー・ロス何といっても冒頭から聴けるシンセサイザー・リフである。暗雲から光が射すようなポジティヴな響き。地を切り裂くようなインパクト。このイントロを聴いて胸を躍らせるなというのは不可能だ。『全く凄かったね。僕は早速レコード会社の連中に聴かせたんだ。歌詞はまだできてなくて、シンセサイザーのパートだけだったけど、みんなそれを聴いて狂っちゃったのさ』--------テッド・テンプルマン(プロデューサー)80年代シンセの音は、今聴くと「ダッセ~~w」と思う事が多い。だがこの曲は、典型的な80'sの音であるにも関わらず「ダッセ~」どころか全く古さを感じさせない。それどころか、このシンセの音でなければこのリフの魅力は引き出せないと思う(少なくとも半減はする)。そういう意味では、まさに80年代だからこそ生まれた名曲と言える。そしてデヴィッド・リー・ロスのワイルドでダイナミックなヴォーカル。ヴァン・ヘイレンの特徴であるカラッとしたポップ・センスは、アクの強い彼の歌声でこそ最大限に魅力を発揮する。シンセサイザーをメインとしている上にエディのギター・ソロも思いのほか短いので、ある意味最もヴァン・ヘイレンらしくない曲とも言えるが、彼らの本質はポップ・バンドだと思っているので、これが最大のヒット作になったのは皮肉ではなく、むしろ当然の帰結だと考える。この曲を収録したアルバム「1984」も最高2位を記録(その時の1位はマイケル・ジャクソンの『Thriller』だった)。アルバムからは他にも「Panama」「Hot For The Teacher」のヒットが生まれた。だが、本作を最後にデイヴィッド・リー・ロスが脱退(※)。バンドはヴォーカルにサミー・ヘイガーを迎えて、さらにヒット作を連発していく(サミー在籍時のアルバムは全て全米1位)が、音楽的なピークはやはりこのアルバムだろう。この曲のリフはこれからも多くの人を勇気づけるに違いない。80'sならではの曲でありながら永遠の生命力を感じさせる、不滅のハード・ポップである。それではここをクリックしてみんなでJump!う~ん、エディは何度見ても野村義男だ。※2007年2月、バンドはデヴィッド・リー・ロスを再び迎えて活動を再開するとの声明があった(ただし実現はしていない)。
2007.06.12
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ポール作の、爽やかでどこかほろ苦いミドルテンポのポップ・ナンバーである。「Rubber Soul」の3曲目に収録されており、ジョンの名曲「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」と「Nowhere Man」との狭間という配置がまた微妙だ。この曲と「Girl」(ジョン作)の録音はアルバム発売の三週間前に行われているが、両曲ともアルバムの曲数合わせのために慌てて書かれたものらしく、演奏も2テイクで完了(終了?)させている。「ジャッッ、ジャッ!」という、思わず「おっ」と思わせるイントロで始まるが、その後は割かし淡々とした歌と演奏で流れていく。演奏の肝となるのはポールのピアノだが、歯切れの良いリズム・ギターも曲にアクセントを与えている。饒舌なベース・ラインも何気に滑らか。メロディ自体は可もなく不可もないといった所だが、ふんだんにサービスされたコーラスによって曲に膨らみが増す。メイン・ボーカルにまとわりつくウーララ・コーラスがとってもステキ ジョンの裏声がいい仕事しています。「You Won't See Me♪」というサビの魅力も、ジョン&ジョージの追っかけコーラスがあってこそのもの。そういう意味では「Nowhere Man」と並んで、このアルバムでは最もビートルズらしいナンバーと言えるかも。尻切れトンボ気味なフェイド・アウトも含めて、ポールらしい中庸さが妙にソソるナンバーであり、個人的には同アルバム収録の「Michelle」よりもよほど好きだったりするのだが、ポールのライヴでは未だに取り上げられていないのが残念。まあライヴ映えするような曲じゃない事も確かだが^^ポールらしい中庸さといえば、同アルバム収録の「I'm Looking Through You」も妙に好きなんだよなあ。はあ…ポールって複雑……っていうかオレが変わり者なだけかこの曲をカバーしたブライアン・フェリー(1stソロに収録)もいいセンスしています。「You Won't See Me」を聴くにはここをクリック!※ポム・スフレのメインHPはこちら。
2007.06.10
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"ミック・ジャガーの元恋人"であり、映画「あの胸にもう一度」の主演女優でもあるマリアンヌ・フェイスフルは、メタリカ、ベック、デーモン・アルバーンとの共演でも知られる現役シンガーである(今年61歳)。ローリング・ストーンズのマネージャー、アンドリュー・ルーグ・オールダムに見初められた彼女は、'64年にジャガー/リチャーズによる「As Tears Go By」でデビュー。清純派アイドルとして売り出された彼女だったが、翌年には早くも結婚。だが、その結婚生活も一年で破綻してしまう。'67年頃からはミック・ジャガーとの関係が噂されるようになるが、それに伴って彼女の人生も狂っていき、'78年のカムバックまでは音楽活動を11年間停止していた。復帰後の彼女は、ドラッグやアルコールで潰れたハスキーな声と凄まじい人生経験を武器に「大人の歌」を聴かせるシンガーとして活動を展開していく。ミュージシャンとしての彼女のアルバムといったら、何と言っても'79年の「Broken English」がまず必聴作なのだが、60年代におけるアイドル・シンガーとしての清楚な歌声も捨てがたい。そんなアイドル時代の一曲である「Something Better」は、アメリカン・ポップスの職人バリー・マンのペンによる美しいバラードで、バリー自身も自らのソロアルバム「Lay It All Out」でセルフ・カバーしている。もの悲しくもリリカルなイントロからして耳を奪われるこの曲。流れるようでいてどこか儚さを感じさせるメロディ、気品に溢れた演奏、頼りなげなマリアンヌの歌声が胸に迫る名曲に仕上がっており、聴いていると何とも切ない気持ちにさせられる。今回紹介する映像(ここをクリック)は'68年の「Rock'n'Roll Circus」からのものであり、ミック・ジャガーとの間にできた赤ん坊を流産した直後のものである。麗しいその姿とは裏腹に、彼女の歌声は不安定で目はうつろだ。そこには後の人生を予感させる美しくも不吉なオーラが漂っている。元々は修道女であったという、マリアンヌ・フェイスフル。3回の結婚、ミックとの関係、出産、流産、自殺未遂、オトコとドラッグによる荒んだ生活……そんな人生の果てに"心の安らぎ"を得た彼女みたいな人間を「人生の勝利者」というのかもしれない。「私はとても強いのよ……みんなは私の事を犠牲者、生き残り者だとでも思ってるんでしょ」-----マリアンヌ・フェイスフル
2007.06.09
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日産ティーダのCMではビル・ウィザーズの「Use Me」が今でも使われている。評判がいいのか、単に契約期間がまだ切れていないのか。どちらにしても、この人のファンであるワシにとっては嬉しい限りだ。1938年生まれのビル・ウィザーズがプロの歌手としてデビューしたのは33歳の時。メンフィス・ソウルの実力者ブッカー・T・ジョーンズのプロデュースで制作した「Ain't No Sunshine(消えゆく太陽)」は'71年に全米3位を記録。この曲は後にマイケル・ジャクソンがカバー・ヒットさせたり、ポール・マッカートニーがライヴで取り上げたりしている(といっても、ヴォーカルはバンド・メンバーに譲っているが)。この人の曲で何といっても有名なのは、'72年の全米No.1ヒット「Lean On Me(私を頼りに)」だろう。'87年にクラブ・ヌーヴォーのカバーが全米1位を記録したのを始めとして、スティーヴン・タイラーからケミストリーまで、様々なアーティストに歌われたR&Bクラシックだ。ビルの2枚目のアルバム「Still Bill」(写真)はその曲を収録した彼の代表作だが、「Use Me」もそこからシングル・カットされたナンバーで、同年の10月に全米2位まで上昇している。イントロから聴けるシンセのリフを基調としたナンバーで、朴訥としたビルの歌、極端に音数の少ないサウンド、機械的なファンク・ビートという組み合わせがクールなグルーヴ感を生んでいる。シンプルなリフがとにかく耳に残る一曲だが、ビルのヴォーカルとジェイムス・ガドソンのドラムだけになるブレイク部分も実にキマッている。隠し味的なアコースティック・ギターもGood!一聴すると地味な曲だが、そのカッコよさは後からジワジワと体に染み込んでくる類のもので、気がつくと病みつきになっている可能性は大。コレを聴くと自分もカッコよくなったような気になるぜ。ンムフフムフビル・ウィザーズには、この曲や「Lean On Me」の他にも「Lovely Day」(これもCMで使われていた)や「Just The Two Of Us」などの名曲があり、それらは現代の音楽ファンにも充分通用する魅力を持っていると思う。現在ではこれといった活動はしてないようだが、渋い歌声とソングライターとして優れた才能を持ったこの人の音楽は、僕にとって忘れがたいものだ。つーコトで、ビル・ウィザーズ三連発!「Use Me」を聴くにはこちら。全米1位を記録した「Lean On Me」はこちら。グルーヴィーな演奏が心地よい「Lovely Day」はこちら。
2007.06.07
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作曲家/ピアニストの羽田健太郎さんが亡くなりましたね(こちらを参照)。ってか58歳って若っっ!まだそんな歳だったのかよ!作曲家としてもピアニストとしてもあらゆる分野で活動していた羽田さんの音楽は、老若男女問わずほとんどの人の心に何らかの形で残っていると思われる。この人の生み出す気品と熱さを持ったメロディ、ピアニストらしからぬ太い指から紡ぎ出される美しい音にはワシも何度となく胸を揺さぶられた。マクロスやバルディオスの歌には泣いたぜ。西部警察(Part2)のテーマ曲には燃えたぜ。渡鬼は見た事ないけど、曲は知ってるぜ。崎陽軒のシューマイはウマかった。「失恋レストラン」を歌っているのはこの人だと、なぜか昔は思っていたぜ。ヅラを被って出演した「タモリの音楽は世界だ」や、「ニュースステーション」でのお姿も忘れられない。ここ数年は「題名のない音楽会」の司会者も務められていたんだなあ(見てなかったけど)。演奏家としても昔から需要が高かった人らしく、小坂明子の「あなた」、沢田研二の「勝手にしやがれ」、山口百恵の「秋桜」での演奏もこの人だ。オフコースの初期のライヴにも参加していたらしい。って「伝説巨神イデオン」のピアノもこの人かよ!松田聖子の「Sweet Memories」での演奏もえがったなあ……上に挙げたもの以外にもメジャーからマイナーなものまで、その仕事量とバリエーションには本当に驚かされる。我々の生活と常に密着していた氏の音楽は、ジャンルや世代を超えて愛されていくに違いない。こちらは「超時空要塞マクロス」のOP。こちらは西部警察Part2じゃ!こちらは松田聖子の「Sweet Memories」でのジャジーな演奏。こちらはタモリの「音楽は世界だ」より。偉大なる音楽家ハネケンに栄光あれ!
2007.06.06
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ムーディー・ブルースといったら音楽史的にはいわゆるプログレ・バンドの位置づけであり、例の名曲「サテンの夜」を収録した「Days Of Future Past」('67年)、「Every Good Boy Deserves Favour(童夢)」('71年)、「Long Distance Voyager」('81年)といった数々の名作を残しているのだが、その割にはプログレ・ファンからの評価は低いような気がする。プログレと呼ぶにはポップで口当たりの良い音楽性や、クリムゾン、イエス、フロイド、ジェネシスなどのバンドに比べると強烈な個性に欠ける所がその原因なのかなあ。ワシみたいなポップ人間なんかはむしろそんな所が好きだったりするのだがさらに、かつてはジミー・ペイジ先生から褒められたりもした(※)という事実なんかを知ると余計にヒイキしたくなるんだがなあポール・マッカートニーと長きに渡って活動(10年くらいか)したデニー・レインもかつて在籍したという事実は……ま、いいか。'72年発表の「Seventh Sojourn」(写真)は読んで字の如くの七枚目の作品であり、前述の「Every Good Boy Deserves Favour(童夢)」と肩を並べる名作である。それまでに比べて、各曲がさらにコンパクトな作りとなっているが、繊細なポップセンスを感じさせるメロディと聴きやすいサウンドで練り込まれた佳作揃いの内容。個人的には最もよく聴いた一枚かも。スケール感と哀愁を感じさせるオープニング・ナンバー「Lost In A Lost World」、心地良い小粒さとキャッチーさを持ったポップ・ソング「You And Me」、叙情的な「The Land Of Make Believe」、マイナー調のメロディを持つロック・ナンバー「I'm Just A Singer(In A Rock And Roll Band)」などどれもいいが、個人的なベスト・トラックは2曲目にあたるナンバー「New Horizons」である。柔らかくゆったりとしたサウンド、美しさと優しさに満ちたメロディ、ジャスティン・ヘイワードのジェントルな歌声と見事なコーラス・ワークが胸に迫る名曲となっており、特にふくよかでどこか哀しいストリングスの音色にはいつ聴いても心打たれる。自分の中でのオール・タイム・ベストな一曲であり、プログレという音楽に馴染みのない人にも訴えるものを持った名曲だと思う。ムーディー・ブルースの日本での知名度や評価はことさら低いとの事だが、いわゆるプログレッシヴ・ロックの草分け的な存在であり、幾多のメンバー・チェンジを経ながら現在も活動する彼らにはこれからも頑張ってほしいものだ。「New Horizons」を聴くにはここをクリック!。※ジミー・ペイジは「本当にプログレッシブなバンドは、ピンク・フロイドとムーディー・ブルースだけだ」と語っていた。
2007.06.05
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今日はメメクラゲを釣りに行こうと思うのだが、その前にジョンのこの曲でも聴こうか。「俺、セイウチ」というタイトルを持つこの曲は、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の中の詩『あざらしと大工』から着想を得たものである。アルバム「Magical Mystery Tour」に収録されているが、メロディアスで哀しい「Your Mother Should Know」が終わった後にこの曲が流れてくる時のインパクトは何とも強烈だ。'67年のNo.1ヒット「Hello Goodbye」のB面曲として発表。全米チャートでは56位。ビートルズのNo.1シングルのB面曲としては最低の成績だが、音楽的にはビートルズの曲の中でも最上の部類に入る、という意見に異論を唱える人は少ない……と思う。ジョン自らも「100年聴ける曲」と言ってるらしいしねサウンド的には「SGT Peppers Lonely Hearts Club Band」の延長線上にあるサイケ路線だが、前奏で聴ける低音バイオリン、それに加わる濃密なチェロやホルンなど、当時としては徹底的にエキセントリックなアレンジが施されている。いや、この場合はテッテ的というのが正しい文法か。それがただの「ヘンな曲」に終わらず、妖しい魅力を持って迫ってくるのがこの曲の非凡な所。ジェフ・リンはこれを聴いてELOのサウンドを思いついたらしく、近年のインタビューでも「今も昔も、聞けば髪の毛が逆立つほど衝撃を受けるのは、ビートルズの ”I Am The Walrus”だね」と言っている。この曲は「アレンジの勝利」と言われる事が多いのだが、じゃあ楽曲そのものには魅力がないのかというと実はそうでもなく、確かにキャッチーとは言えずつかみ所のないメロディなのだが、奇妙な味わいを持つその旋律は実に中毒性高し。イントロから聴ける「ピーボーピーボーピーボー……」という響きが印象的なキーボードのフレーズは、当時ジョンが自宅の庭にいる時に聞いたパトカーのサイレンからヒントを得たのだとか。なるほどポキン金太郎。また、エンディングで聴ける「えっさ、ほいさ」にも似た掛け声は、日本に来た時('66年)に聴いた民謡のレコードがヒントになったという話も聞いた事があるぞ、ググッグジュー。オアシスもカバーしたこの曲は、ナンセンスな歌詞やハチャメチャなコード進行も相俟って、ロック史上最もイッちゃった美しい曲……といったら言い過ぎか。リンゴのタイトなドラムも最高なり。「I Am The Walrus」を聴くにはここをクリック! おほほ!いひひ!あはは!俺は卵男彼らも卵男俺はセイウチだなるほどジョン、あなたの言わんとする意味がだいたい見当がつきました。あなたはこう言いたいのでしょう。「イシャはどこだ!」ポム・スフレのメインHPはこちら。
2007.06.03
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60年代、ビートルズに対する対抗馬として"作られた"グループだったのがモンキーズだが、結果、残された音楽は60年代アメリカン・ポップスを語る上で忘れられないものとなった。後にカントリー・ロックのパイオニアとして素晴らしい成果を残すマイケル・ネスミスの音楽的才能はもちろん見逃せないが、アメリカ芸能界の大物ドン・カーシュナーの号令の下に集められた精鋭スタッフによる作品がやはり秀逸。キャロル・キング、ジェフ・バリー、バリー・マン&シンシア・ウェイル、トミー・ボイス&ボビー・ハート、ニール・セダカ、ニール・ダイアモンド……といった超一流のライター達が腕によりをかけて書いた楽曲の数々は、今聴いても素晴らしいの一言で、No.1ヒットとなった「Last Train To Clarksviile」「I'm A Beliver」「Daydream Beiliver」はもとより、名曲を挙げていけば枚挙にいとまがない。この「Cuddly Toy」は4枚目のアルバム「Pisces,Aquarius,Capricorn & Jones Ltd」収録の隠れた名曲で、作者はニルソン。その昔「ひらけ!ポンキッキ」で使われていた事もあったので耳に覚えにある方も多いだろう。あたたかいメロディとほのぼのとした演奏、デイヴィー・ジョーンズの甘くほんのりとした歌声が心に残る、ノスタルジックな一曲だ。モンキーズのオーディションには400人が集まったが、デイヴィー・ジョーンズは以前からミュージカルや俳優などのキャリアを持っていた人物で、そのせいもあってか、モンキーズへの参加はあらかじめ決定していたらしい。甘いマスクと声を持っていた彼は特に人気も高かったようで、グループ内ではミッキー・ドレンツと共にメイン・ボーカルをとる事が多かった。ちなみに、同時期のイギリスにもデイヴィ・ジョーンズの名で活動していたアーティストがいた(モンキーズとの混同を避けるため、すぐに改名)が、その人物とは後のデヴィッド・ボウイである。「ザ・モンキーズ・ショウ」の中で使われた「Cuddly Toy」のPVは、デイヴィーがミュージカル出身であった事を思い起こさせる微笑ましい映像だ。「Cuddly Toy」を聴くにはここをクリック!デイヴィーといえば、カルト映画として名高い「Head」の中で「Daddy's Song」(これもニルソン作)を歌って、その後に出てくるフランク・ザッパとの会話のシーンが忘れられないなあ(´ー`)「ひどい歌だ」「同感だね」つーコトで「Daddy's Song」を聴くにはこちら。フランク・ザッパとの絡みのシーンはこちら。
2007.06.02
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オジー・オズボーンが在籍していた事で知られるブラック・サバスは、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルと共にハードロック御三家と呼ばれるバンドであり、その唯一無比の音楽性が後続のミュージシャン達に与えた影響は計り知れない。ギターのトニー・アイオミを中心としたバンドであるが、メンバーの出入りが激しいのも特徴で、ディープ・パープルのイアン・ギラン、グレン・ヒューズ、Rainbowのロニー・ジェイムス・デュオ、コージー・パウエルなどにまじって、ELOのベル・ベヴァンが在籍していた事もあったりする(笑彼らの代表作といったら、2ndの「Paranoid」や4枚目の「Black Sabbath Vol.4」が挙げられる事が多いが、その間に挟まれた3作目「Master Of Reality」(写真)もまごうことなき傑作である。この「Sweet Leaf」は、アルバムのオープニングを飾るナンバーであり、「甘いハッパ」というタイトルが示す通りのマリファナ賛歌である。トニー・アイオミによる重厚でメタリックなリフからして必殺のインパクト。チューニングを下げたギターの音色にゾクゾクするなあ。若きオジー・オズボーンの歌声(当時23歳)も、この時点にして貫禄充分。・・・つーか怖い同じフレーズを執拗に繰り返す構成はドロドロとした魅力に満ちており、曲の中間部で急にリズムがドタバタしだすのも手に汗握る暗さと重さで押しながらも分かりやすいキャッチーさを持ったこのナンバーは、サバスの代表曲であり、ビースティー・ボーイズにもサンプリングされた名曲だ。その破壊力は発表から36年経った今も変わる事がない。コイツを聴くとオレの中の悪魔が騒ぐんだぜ。Alright Now!「Master Of Reality」にはコレの他にも名曲がてんこ盛りじゃ!ブリティッシュ・ハード・ロックの必携アイテムとして一度は聴くべし!つーコトで「Sweet Leaf」を聴くにはここをクリック!※ポム・スフレのメインHPではブラック・サバスの名作「Master Of Reality」について取り上げています。
2007.06.01
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