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2012年01月13日

1/13(金)

おはようございます。
いやぁ～、昨日は寒かったですね。
しっかり体調管理をしていきましょう。
と言いつつ、花粉の季節が近づいているのが嫌だ。

13日の金曜日。

真藤順丈『地図男』メディアファクトリー文庫。

俺はフリーの助監督で、ロケのために下調べを兼ねて街を歩き、撮影候補地を探していた。
すると、大きな地図帳を小脇に抱えた妙な男と遭遇した。その地図は関東地域を網羅した地図帳で、矢印やら書き込みで隙間もないほどであった。

絶対音感を持つ天才少年Mの物語や、いろはかるた取り対決を始めとする不思議な２３区対抗戦に出場してくる達人たちの物語、多摩川を境にその運命を隔てられた男女の恋物語など大量な物語が地図の中に存在していた。

その地図帳の持ち主こそ地図男であった。素性も分からず、質問をしても満足な答えが返ってこない。しかも年齢不詳。
地図男は地図帳通り関東全域をエリアとしてあるとあらゆるところにあらわれているらしかった。神出鬼没で、地図に物語を書く地図男は、何を思っているのか？

そんな地図男が描く物語に没頭した俺は、次第に地図に秘められた謎の真相に迫っていくのだった。

第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞&第15回日本ホラー小説大賞大賞&第3回ポプラ社小説大賞特別賞を同時期に受賞した作品ですね。
電車男とかが流行った時でもあり、敬遠していたのですが、この著者の「庵堂三兄弟の聖職」が面白かったので読んでみたら、この作品も思っていた以上に面白かった。
ただ、好き嫌いが分かれる作家かもしれません、何となくそう感じました。