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ジャンルを問わず手当たり次第、読んだ本の感想などを書いていきたいと思います。また、思いついたことや、学んだことなども手当り次第に書いていくことにしました。 時々脱線。
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2012年04月25日
カテゴリ： 紹介した本すべて
4/25(水)
おはようございます。
今日も頑張っていきましょう！
工藤美代子『悪名の棺 笹川良一伝』幻冬舎。
日本財団（元日本船舶振興会）会長であった笹川良一の、主として「カネ」、「女」に焦点をあてながら、生涯を描いた伝記。
比較的裕福な家に生まれ育ち、あの川端康成とも幼なじみであった良一は、若くして大阪の米相場などで巨万の富を築き、その資金を元手にして政治活動に奔走するのだが、何事にも極端に突っ走る性向ゆえに、ファシスト、右翼、A級戦犯、日本の首領など様々なレッテルを貼られてしまい、マスコミでさえ、良一に触れることはタブー化されるようになるのだった。
一方で、「下半身は別人格」と言い放ち、大阪の正妻、3人の子を設けた内縁の妻、東京妻などを始めとして数十人の女と付き合い、94歳になってまでも愛人の家に泊まる、しかもその時には軽い痴呆に罹っていたという凄まじさであった。
また、過去付き合った女性の名前を短冊に書き、仏壇に供えるという奇癖を持っていた。
食事はメザシ2匹だけあればよく、みかんが何より好物という質素な実生活や、自ら望んで収監されるよう運動したA級戦犯としての逮捕、巣鴨プリズンで東条英機に「天皇を守る捨石になれ」と諭したこと、何十億と私財を投じたハンセン病撲滅事業やナヒモフ号引き上げ事業など昭和の激動の時代を生き抜いてきた。
良一は、瑞宝章、そして、勲一等旭日大綬章と2度も叙勲しているのであるが、本妻と東京妻の調整がつかず、叙勲には結局どちらもたった一人で臨むという艶福家ゆえの孤独な一面もあった。
ざっくりと紹介しましたが、引き込まれました。
すごい性欲というのが第一印象（笑）、児玉誉士夫と並ぶ昭和の怪物だったのだなというのもよくわかりました。
ただ、「カネ」についての話が、「女」について掘り下げられていないのがちょっとマイナスかな。
例えば、三男の陽平（現日本財団理事長）が、父親である良一に苦言を呈しようと土産として23億円の小切手を持参するのですが、良一何も言わずに受け取り、また、この23億円について、陽平は「たまたまちょっとした拍子に都合がついた金」と説明するというエピソードが描かれています。意味わからん・・・。
まあ、これまでこの人物についての評伝等がほとんどなかったので、補ってなお面白かったのは事実です。
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工藤美代子『悪名の棺 笹川良一伝』幻冬舎。
日本財団（元日本船舶振興会）会長であった笹川良一の、主として「カネ」、「女」に焦点をあてながら、生涯を描いた伝記。
比較的裕福な家に生まれ育ち、あの川端康成とも幼なじみであった良一は、若くして大阪の米相場などで巨万の富を築き、その資金を元手にして政治活動に奔走するのだが、何事にも極端に突っ走る性向ゆえに、ファシスト、右翼、A級戦犯、日本の首領など様々なレッテルを貼られてしまい、マスコミでさえ、良一に触れることはタブー化されるようになるのだった。
一方で、「下半身は別人格」と言い放ち、大阪の正妻、3人の子を設けた内縁の妻、東京妻などを始めとして数十人の女と付き合い、94歳になってまでも愛人の家に泊まる、しかもその時には軽い痴呆に罹っていたという凄まじさであった。
また、過去付き合った女性の名前を短冊に書き、仏壇に供えるという奇癖を持っていた。
食事はメザシ2匹だけあればよく、みかんが何より好物という質素な実生活や、自ら望んで収監されるよう運動したA級戦犯としての逮捕、巣鴨プリズンで東条英機に「天皇を守る捨石になれ」と諭したこと、何十億と私財を投じたハンセン病撲滅事業やナヒモフ号引き上げ事業など昭和の激動の時代を生き抜いてきた。
良一は、瑞宝章、そして、勲一等旭日大綬章と2度も叙勲しているのであるが、本妻と東京妻の調整がつかず、叙勲には結局どちらもたった一人で臨むという艶福家ゆえの孤独な一面もあった。
ざっくりと紹介しましたが、引き込まれました。
すごい性欲というのが第一印象（笑）、児玉誉士夫と並ぶ昭和の怪物だったのだなというのもよくわかりました。
ただ、「カネ」についての話が、「女」について掘り下げられていないのがちょっとマイナスかな。
例えば、三男の陽平（現日本財団理事長）が、父親である良一に苦言を呈しようと土産として23億円の小切手を持参するのですが、良一何も言わずに受け取り、また、この23億円について、陽平は「たまたまちょっとした拍子に都合がついた金」と説明するというエピソードが描かれています。意味わからん・・・。
まあ、これまでこの人物についての評伝等がほとんどなかったので、補ってなお面白かったのは事実です。
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