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大阪大学と中外製薬が開発したリウマチ薬「アクテムラ」(一般名トシリズマブ)が、新型コロナウイルスの治療薬候補として再び注目を集めています。大手製薬会社が患者への効果は確認できないとしていましたが、その後、英国政府が重症患者の治療に有効だと発表しました。英国政府は、アクテムラが新型コロナの重症患者の治療に有効だとして、無料の国営医療「国民保健サービス」(NHS)の現場で、患者へ使うことを薦めると発表しました。発表によると、英政府が出資する臨床試験(治験)の結果、アクテムラや、同じ仕組みの薬「ケブザラ」(一般名サリルマブ)を集中治療室(ICU)の患者に使った場合、通常の治療だけに比べて死亡リスクを24%下げることができたそうです。また、ICUでの治療期間を7~10日間短縮でき、医療機関への負担を減らせる、としています。治験は英国を含む6カ国で行われ、ICU患者約800人が参加しました。アクテムラはすでに英国内の病院で広く使われています。今回の治験の結果は、他の研究者によって研究結果を精査する査読は受けていませんが、ハンコック保健相は「この治療によって数百人の命を救えるだろう」とコメントしています。
2021.01.31
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タイ最大の国立公園で昨年12月に捉えられた、絶滅が危惧されるシャムワニの写真が、公開されました。シャムワニが目撃されたのはここ10年で2度目だそうです。写真が撮られたのはミャンマーとの国境近くに位置するケーンクラチャン国立公園で、陸に上がって日光浴している姿が収められました。シャムワニはかつて東南アジアに多数生息していましたが、現在は国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト」に入っています。
2021.01.30
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スペースXのファルコン9ロケットが打ち上げられ、初めての相乗り衛星サービス(ライドシェア)が行われました。その結果、史上最多となる144基の衛星分離に成功しました。打ち上げられた衛星の中には、九州に本社を置く宇宙企業の超小型SAR衛星も搭載され、同日の朝には初めての交信に成功したということです。
2021.01.29
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三菱重工業株式会社は、現在開発中の新型ロケット「H3」試験1号機を報道陣に公開しました。H3ロケットは2021年度の打ち上げを目指し、開発が進められています。公開は愛知県にある三菱重工業・飛島工場で行われました。公式Twitterによると、1月24日に機体が専用のコンテナに収容され、出荷への準備が進んでいる模様です。今後、コンテナに収容された機体は種子島宇宙センターまで船を使用して輸送されます。
2021.01.28
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化粧品にも使われているシリコーンオイルを肌に塗ると、蚊がすぐ逃げてしまうことを花王の研究チームが実験で確かめました。従来の蚊よけは揮発性物質を使うのが一般的で、幼児や新生児への使用は注意が必要でした。オイルを使った新しい蚊よけが開発できる可能性があるとしています。蚊の脚の先は水をはじくようになっていて、メスは水際で産卵できます。一方、油にはなじみやすいため、シリコーンオイルを水面にまくと、うまく産卵できないことが報告されていました。研究チームが、ガラス板にオイルを塗って実験したところ。蚊が3秒ほどで逃げることが確かめられました。オイルが脚につくと、わずかながら脚を引かれる力が生まれ、脅威に感じるようです。逃げた後、後ろ脚についたオイルを取ろうと脚をすりあわせる行動も観察されました。人間の肌を使った実験でも、何も塗らないと85%の蚊が吸血行動をしたが、オイルを塗った場合は4%だけだったそうです。
2021.01.27
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フランス国立科学研究センター(CNRS)の研究グループは、土星の自転軸は軌道面(公転軌道が描く平面)に対する傾斜角が今も増し続けていて、その角度は今後数十億年で現在の2倍以上になる可能性を示した研究成果を発表しました。太陽系で2番目に大きく、幅の広い輪が印象的な惑星である土星の自転軸は、軌道面に対して約27度傾いています。巨大惑星の自転軸の傾きはさまざまで、太陽系最大の惑星である木星の自転軸は3度ほどしか傾いていませんが、天王星はほぼ横倒し(約98度)になっています。惑星は若い星を取り囲むガスや塵の集まりである原始惑星系円盤のなかで誕生すると考えられています。研究グループによると、形成されて間もない巨大惑星の自転軸は軌道面に対してあまり傾いていないとみられるものの、土星の自転軸は今から40億年以上前に軌道が変化した海王星の影響を受けて傾き、その後は安定した状態が続いていると考えられてきたといいます。ところが研究グループによる分析の結果、土星の自転軸は誕生から30億年以上に渡りほとんど傾いておらず(研究グループは3度未満と推定)、従来の想定よりもずっと後の時代である今から約10億年前に傾き始め、現在も継続している可能性が示されました。その理由は土星の衛星、特にタイタンの影響によるものだといいます。
2021.01.26
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九州7県と沖縄、山口県は、重篤な症状に陥った新型コロナウイルス患者を治療する人工心肺装置「ECMO(エクモ)」について、医療機関が県境を超えて広域で利用できるよう行政が支援する協定を結んだそうです。医療機関同士で行ってきた利用調整を行政が担い、専門チームの派遣や重症患者移送・受け入れを可能にします。協定締結は昨年12月1日付で、複数の自治体がエクモの利用に特化した協定を結ぶのは全国初とみられています。
2021.01.25
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様々な組織になるiPS細胞からつくった網膜の細胞を、目の難病の患者50人に移植する神戸市立神戸アイセンター病院の研究チームの臨床研究計画が20日、厚生労働省の部会で了承されました。移植後1年かけて、移植の効果や安全性を調べます。研究チームが対象にするのは「網膜色素上皮不全症」の患者。光を感じる視細胞を保護する役割がある「網膜色素上皮細胞」の異常が原因で引き起こされる病気の総称です。目が見えにくくなったり、失明につながったりすることもあります。2017年、その一部「加齢黄斑変性」の患者5人に同様の手術をして安全性を確かめており、対象と人数を広げていきます。
2021.01.24
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米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、供給を受けることで正式に契約したと発表がありました。年内に約1億4400万回分(約7200万人分)供給されるとしています。ファイザー社は昨年12月、国内での製造販売の承認申請を厚労省にしています。月内に治験の追加データの提出を受け、有効性と安全性が確認されれば、2月中に承認される可能性があります。厚労省とファイザー社が昨年7月に結んだ基本合意では、今年6月末までに6千万人分を供給するとしていましたが、契約では年内となり、数量が増えました。
2021.01.23
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アリゾナ大学のFeige Wang氏らの研究グループは、今から130億年以上前の宇宙に存在していた「クエーサー」が新たに見つかったことを発表しました。研究グループはこのクエーサーについて、これまで観測されたもののなかでは最も遠くに見つかったクエーサーだとしています。クエーサーとは銀河全体よりも明るく輝くほど活発な銀河中心核のことで、その原動力は超大質量ブラックホールだと考えられています。今回Wang氏らが見つけたクエーサー「J0313-1806」はエリダヌス座の方向にあり、その明るさは太陽の10兆倍以上、天の川銀河全体と比べても1000倍以上に達するとしています。
2021.01.22
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米民間宇宙企業ブルーオリジンは、日本時間1月15日深夜、再利用型宇宙船「ニューシェパード」の打ち上げを行いました。西テキサスにある同社の発射施設から打ち上げられた宇宙船は、打ち上げから約2分30秒後にブースター部分とカプセル部分が分離。高度107kmに達し、打ち上げから約10分後地球へ帰還しました。同社はニューシェパードを利用した宇宙旅行を目指していますが、具体的な開始時期については明らかになっていません。今回使用されたカプセルには、搭乗した宇宙飛行士の体験を向上させるための設備が導入されました。カプセル内には6つの客席となるシートがあり、マイク付きのスピーカーやミッションコントロールセンターと通話できるPush-to-Talk(プッシュ・トゥー・トーク)ボタン、重要なメッセージを表示するためのパネルが各席に取り付けられています。また、カプセル内の環境雑音を減らすクッションや装置、温度や湿度の調節を行う環境システム、二酸化炭素を除去するシステムが搭載されました。これらの設備により、宇宙旅行がより身近になると考えられます。なお、カプセル内にはブルーオリジンの非営利団体「Club for the Future」で集められた子供たちの絵葉書50,000枚や人間を模したMannequin Skywalker(マネキン・スカイウォーカー)もニューシェパードに搭載されました。
2021.01.21
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米スペースX社の新型無人補給船「カーゴドラゴン」が日本時間1月14日午前、フロリダ沖に着水し、地球への帰還に成功しました。これにより今回のNASAの補給ミッション「CRS-21」が完了しました。このミッションでは、スペースX社が開発した新型のカーゴドラゴンを初めて使用。同社が開発を行う新型有人宇宙船「クルー・ドラゴン」をベースに設計されており、旧型に比べて約2倍の与圧部を持ちます。国際宇宙ステーション(ISS)へ生活物資や科学機器、実験機器などの補給を目的としています。旧型では、ロボットアームで補給船を掴みドッキングを行っていましたが、新型のカーゴ・ドラゴンは自動でドッキングを行うことに成功しました。
2021.01.20
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ダイアウルフは、今からおよそ1万3000年前に絶滅したイヌ科の動物で、体重は約70キロと、現在のタイリクオオカミより大きく、南北アメリカ大陸の広い範囲に生息し、氷河期のウマや巨大ナマケモノなど絶滅した動物たちを捕食していたgとみられています。しかし、謎は数多く残っていんます。ダイアウルフはどこから来たのか? 現代のオオカミとどれくらい似ていたのか? 何十万年も生き延びた末に絶滅したのはなぜか?このほどダイアウルフの複数の個体のゲノム(全遺伝情報)が初めて解析され、驚きの事実がいくつか判明しました。まず、ダイアウルフはタイリクオオカミに近い仲間この研究により、他のイヌ科動物との関係が明らかになりました。ダイアウルフは約570万年前にタイリクオオカミの祖先から枝分かれした「新世界」の系統であることが判明したそうです。
2021.01.19
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4万5500年前、インドネシアのスラウェシ島で、古代人が洞窟に足を踏み入れて丸々と太ったイノシシを描き、剛毛が生えた背中や顔のいぼまで表現しました。この太ったイノシシの絵が、これまでに発見されたなかで最古の動物画だとする論文が1月13日付けで学術誌「Science Advances」に発表されました。壁画には、1頭のイノシシが、争っている別の2頭のイノシシを見ているような場面が描かれています。また、イノシシの尻近くには人間の手形が2つ描かれていて、壁画のほぼ中央にも剛毛の一部が見えるので、4頭目も描かれていたのかもしれないそうです。
2021.01.18
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地球が通常より最大1.5ミリ秒、速く回転したため、1960年以降の最も速い自転記録の28位まではすべて2020年に発生したそうです。これらの28日間はすべて、それまでに記録された最短の日である2005年7月5日の記録を上回っています。その日は標準の1日である8万6400秒よりも1.0516ミリ秒短かかったそうです。現在では最短の日は、以前の記録よりもさらに0.45ミリ秒、短くなっています。地球のコアや海洋、大気などの影響で、1日の長さが変動するのは珍しいことではないそうです。しかし、2020年に短い日が集中したのは、地球の自転が全体的にスピードアップしている兆候かもしれないという指摘もあります。
2021.01.17
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近年中国の宇宙開発は、かつてない勢いを見せています。2020年のロケット打ち上げ総数は39機でした。中国航天科技集団有限公司(CASC)によると、2021年はこれまでで最も多くなる40機以上の打ち上げを目指しているという事です。2021年、中国で行われる宇宙開発にとって目玉となるのは、「中国独自の宇宙ステーション建設」です。CASCの発表によると、今年前半に宇宙ステーションのコアモジュールの打ち上げが行われ、それに続いて無人補給船や有人宇宙船の打ち上げが予定されています。
2021.01.16
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神戸市東灘区の市立六甲アイランド高校の生徒と教諭が国内で生息してない外来種のバッタを学校近くで見つけたそうです。六甲アイランド高校近くの汽水池で水質調査をした帰り道、歩道脇の草むらに、鮮やかな緑色で体長約8センチの虫を発見し、網で一度は捕らえたものの、大きく飛び出して、逃げてしまったそうです。同じ学校jで特別講義を担う教諭に調査を依頼したところ、複数の専門家に尋ねて、東南アジアを中心に生息するバッタ科ツチイナゴ亜科の昆虫(学名・Chondracris rosea)で国内の未確認種と判明したそうです。海外では、このバッタによる綿やイネなどの農業被害が出ているそうです。
2021.01.15
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新型コロナウイルス感染症の流行下で行われた子どもの生体肝移植について、移植が必要とされた患者の手術前の肝臓の状態が以前より悪化している傾向があることが、国立成育医療研究センターの研究チームの調査でわかったそうです。医療機関への受診控えや移植ができる医療機関への紹介の遅れなどが影響したとみており、「必要な医療を適切なタイミングで受けるため、病院へ行ってほしい」とコメントしています。小児の生体肝移植は、胆管が詰まり肝臓で作られる胆汁が腸管に流れない胆道閉鎖症を患う子どもに対して行われる例が多く、手術を受ける年齢は1歳前後が多くなっています。研究チームによると、センターで実施された生体肝移植件数は、2020年の6月、7月は前年(2019年)を大きく下回り、減少の傾向は8月も続いたそうです。さらに研究チームが、胆道閉鎖症の患者の手術前の肝臓の状態の重症度評価を比べると、2019年の22例の中央値が8.5だったのに対し、2020年5~10月に移植が行われた12例では中央値14で、悪化が目立っていたとしています。過去5年間の中央値は10で、2020年の症例が際立って悪化していることがうかがえるとしています。
2021.01.14
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世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まる中、世界保健機関(WHO)は、今年中に集団免疫の状態に達することはないと警鐘を鳴らしました。ワクチンにより数か月後にようやく通常の生活に戻れるようになるとの期待が世界で高まっていますが、WHOの主任科学者らは、新型ウイルスの拡大を止めるのに十分な量のワクチンを生産し、接種するのには時間がかかるとの見解を示しました。なお、この主任科学者は、全く新しいウイルスに対する、安全で効果的なワクチンが1年足らずで複数開発されたことについて、想像も及ばない事態に科学者らが対処し「信じられないほどの進歩」を遂げたと称賛しています。ただし、ワクチン接種の普及には「かなり時間がかかる」とも強調しています。
2021.01.13
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国立がん研究センターは、AIを使って大腸の内視鏡画像から早期の大腸がんやがんの手前の段階のポリープを見つけることに成功し、医療機器として承認されたと発表しました。25万枚の画像を使った学習で、熟練医なみの実力を備えたとしています。がん研究センターによると、大腸がんになりうるポリープの発見率が1%上がれば、命にかかわる大腸がんが5%減るとされます。医師の技術のばらつきによる見逃しを減らすため、がん研究センターとNECは共同でAIを使って診断を補助するソフトウェアの開発を進めてきました。有効性を検証したところ、判断しやすいタイプの病変は95%を正しく検出し、熟練医と同等レベルに達していたそうです。判断しにくいタイプの病変でも78%を検出しました。大腸の内視鏡画像をAIが診断補助する医療機器は、内視鏡メーカーのオリンパスや富士フイルムに次いで三つ目の承認だそうです。
2021.01.12
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感染力が強いとされる新型コロナの変異ウイルスが国内に流入した場合、数カ月後に爆発的な感染拡大を起こす可能性が高いことが、東京大大学院の研究メンバーのシミュレーションで分かったそうです。国内では英国と南アフリカの変異ウイルスへの感染が計30人確認され、うち23人は空港検疫で見つかっていますが、7人は入国後の陽性確認や国内での感染が発覚しています。専門家は、「数人の流入でも相当危うい。緊急事態宣言再発令の機会に、感染拡大を確実に抑える必要がある」とコメントしています。
2021.01.11
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米スペースX社は2021年最初となるロケットの打ち上げを実施しました。トルコの通信衛星「Turksat 5A」を搭載したファルコン9ロケットがケープカナベラル空軍基地第40番発射台から打ち上げられました。発射から約30分後に衛星の分離を確認し、通信衛星は静止トランスファ軌道に投入され、さらに今後数ヶ月かけて所定の静止軌道へ高度を上げていきます。また、ファルコン9ロケットの1段目に使用された機体は大西洋に待機するドローン船「Just Read the Instructions」へ着陸しました。今回打ち上げられたTurksat 5Aは、トルコの通信衛星会社「Turksat」が使用する通信衛星で、製造はエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが行いました。Turksatはエアバス社と2017年に契約を結んでおり、今年後半には「Turksat 5B」がファルコン9ロケットで打ち上げられる予定です。Turnksat 5Aの重量は約3500kgで、電気推進を使用し軌道の制御などを行います。Kuバンドを搭載し、ヨーロッパや中東、アフリカの通信をカバーします。一方、Turksat 5Bの重量は約4500kgであり、KaバンドとKuバンドを搭載するということです。
2021.01.10
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ISS(国際宇宙ステーション)に米ナノラックス社の新しい商業エアロックモジュール「ビショップ」が取り付けられました。ビショップはISSにおける超小型衛星の放出や科学実験などに用いられる小さなモジュールです。スペースXの無人補給船「カーゴドラゴン」でISSに運ばれたビショップは、7枚の窓が印象的なモジュール「キューポラ」が取り付けられているのと同じ第3結合部「トランクウィリティー」の左舷側に設置されましたそうです。
2021.01.09
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気象庁は豪雨災害の原因となる「線状降水帯」が発生しつつある場合、今年の梅雨期をめどに「線状降水帯注意情報(仮称)」の発表を始めるそうです。局地的な豪雨をもたらす線状降水帯は発生予測が難しく、当面は発生しつつある段階での情報提供になりますが、早めの警戒を呼び掛け被害軽減につなげてもらう、としています。2022年の予測情報提供を目指し、海上保安庁と連携し、九州西方の海上で線状降水帯の原因となる水蒸気量の観測に取り組んでいます。線状降水帯は積乱雲が次々と発生して連なり、同じ場所で長時間強い雨を降らせる現象で、予測が難しく、現在は降雨量などの観測記録を事後的に分析し、発生の有無を判断します。2017年九州豪雨や2020年7月豪雨でも発生が確認されています。気象庁によると、注意情報は、雨量分布や降雨量などの観測記録を速やかに分析し、線状降水帯が発生しつつある早い段階で発表できるようにするとしています。ホームページなどで「○○地方では線状降水帯が発生しつつあります」などと注意喚起することを検討しているそうです。積乱雲の発達をより正確に把握するため、福岡気象レーダー(福岡、佐賀両県境)に続き、2021年度は種子島レーダー(鹿児島県)を最新型に更新します。線状降水帯の発生予測は官民さまざまな機関で研究が進められていますが、発生時刻や場所を正確に予測できる段階には至っていません。予測困難な理由の一つが、積乱雲のもととなる水蒸気を大量に供給する洋上に観測網がないことだそうです。このため気象庁は今年から、豪雨が発生しやすい6~9月に東シナ海に同庁の観測船2隻を重点配備し、洋上の水蒸気量を観測します。海底地形などを調べる海保の観測船4隻にも新たに気象観測機器を取り付け、連携して調査するとしています。こうして得られた水蒸気量などのデータを基に、気象庁は2022年に線状降水帯の発生半日前に大雨の確率を出すことを目標にしています。その後もスーパーコンピューターの高性能化などを通じて予測精度を上げ、2030年には線状降水帯による集中豪雨を高い確率で予測し、災害発生の危険度を地域ごとに示せるようにする計画だそうです。
2021.01.08
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長崎大学病院と同大熱帯医学研究所(熱研)が開発を進めているのは肺に吸入して免疫を作るワクチンです。新型コロナは気道や肺の細胞に感染し、ウイルスの遺伝情報を持つタンパク質「メッセンジャーRNA(mRNA)」を介して自己を複製し増殖します。ワクチンは、ウイルスの抗原タンパク質を解析して、人工的にmRNAを作成し、これを肺の細胞に届くように小さな粒子「標的型微粒子製剤」に入れて保護し、肺に吸い込んで免疫を作るものです。研究では、モデル抗原のmRNAをネズミに投与して肺の中で免疫ができることを確認したそうです。年度内に動物レベルのワクチンを開発し、有効性が認められれば資金を募り、1~2年かけて安全性の試験と臨床試験に入ることを計画しているそうです。
2021.01.07
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東京都は4日、23区内の都立高校で先月26日から今月3日までに1年から3年の生徒41人・教員ら4人の計45人が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。4日から8日まで臨時休校とし、11日までの3連休も部活動などを中止するとしています。都はクラスターが発生したとみており、都立高校では初のクラスターということになります。都教育庁によると、45人のうち41人が二つの運動系の部活動に所属していたそうです。ただし、重症者はいないそうです。学校でのクラスターは、部活動との関係がありそうです。
2021.01.06
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北海道北部にある中川町の約9000万年前(白亜紀後期)の地層からアンモナイト類の化石を発見し、新属新種に分類したと、名古屋大大学院生で公益財団法人深田地質研究所(東京都文京区)の研究員らが発表しました。アンモナイトは渦巻き状の貝殻のタイプが知られていますが、新種化石は山菜のゼンマイのような奇妙な形をしているそうです。当時は海底付近に生息していたとみられていますが、生態は謎に包まれているそうです。学名は発見場所の旧地名やアイヌ語のゼンマイから「天塩のゼンマイ石」を意味する「ソルマイテス(属)テシオエンシス(種)」と名付けられました。3個体分の化石が見つかっており、最も大きい化石は長さ約10cm、重さ約20gだそうです。貝殻は渦巻き状の部分ができた後、楽器のサクソフォンに似た形に成長することが分かったそうです。中身の体は貝殻の成長方向に移動し、渦巻き部分は空洞となって浮きの役割を担っていたとみられています。貝殻の先端から「足」を出していたと考えられていますが、どんな餌を食べていたのかは分かっていません。
2021.01.05
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宇宙に存在するすべての物質・エネルギーのうち約27パーセントを占めるとされていながらも、正体が判明していない「暗黒物質(ダークマター)」ですが、その候補の探索が国立天文台ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」を使って進められています。東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構の研究者らによる国際研究グループは、すばる望遠鏡に搭載されている超広視野主焦点カメラ「HSC(ハイパー・シュプリーム・カム)」を使い、暗黒物質候補のひとつである「原始ブラックホール」の探索を進めているそうです。原始ブラックホールとは、ビッグバン直後の宇宙が急激な加速膨張(インフレーション)をした頃に生じた密度のゆらぎをもとに空間自身が崩壊して形成されたと考えられているブラックホールです。原始ブラックホールは近年重力波望遠鏡によって合体にともなう重力波が検出されているブラックホール連星の起源や、初期の宇宙で急速に成長したとされる超大質量ブラックホールの起源を自然に説明できる可能性があるだけでなく、謎の多い暗黒物質の正体である可能性もあることから注目されています。
2021.01.04
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WHO(世界保健機関)は、米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンを「緊急使用リスト」に加えたと発表しました。WHOが安全性や効果を審査し、承認したことで、途上国などが自国で緊急使用を認める際の参考にしたり、国連機関がワクチンを必要とする国に届けたり出来るようになります。WHOのシマオ事務局長補は声明で「世界各地で人々がワクチンを確実に確保できるようにするため、非常に前向きな一歩だ。パンデミック(世界的大流行)を食い止めるため、全ての国が必要なワクチンを確保することが重要だ」とコメントしています。
2021.01.03
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厚生労働省は、英国とアラブ首長国連邦から到着した10歳未満~50代の男女6人が、新型コロナウイルスの変異ウイルスに感染していたと発表しました。アラブ首長国連邦に滞在歴のある人からの確認は国内では初めてだそうです。6人は23~26日に成田、羽田、関西の各空港に到着していました。このうち26日に羽田空港に到着した30代女性に食欲低下の症状があったものの残る5人は無症状だそうです。6人から検出されたのはいずれも、英国で確認された変異ウイルスと同型だったとしています。
2021.01.02
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12月30日は「地下鉄記念日」に定められています。それは、1927年(昭和2年)のこの日に日本初の地下鉄が開通したことに由来しています。この“日本初の地下鉄"は浅草駅と上野駅の間の2.2kmの距離を結んだもので、東京メトロ銀座線として現在も営業されています。日本初の地下鉄建設に尽力した実業家の早川徳次(1881-1942)は、地上の混雑にかかわらず時間通りに走るロンドンの地下鉄に感銘を受け、東京に東洋初の地下鉄を作ると決意しました。手探り状態からのスタートだったため地下鉄建設は難航し、道路の浅いところにトンネルを掘る「開削工法」は工夫たちのの人力で行われました。 関係者の努力によって足かけ3年で開通した地下鉄は、車体には鋼鉄、照明には間接照明を用い、自動ドアや自動列車停止装置を備えるなど、すべてが最新ずくめの鉄道となりました。開通当日には午前中だけで4万人もの乗客が押しかけたそうです。東洋初の地下鉄開通を機に、日本人の活動領域は地下にも広がっていくこととなりました。
2021.01.01
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