未完成のブログ

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Dec 31, 2012
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カテゴリ: オリジナル
VAMPIREEYE第五話「奥寺舞子」

「え?あ、ああ…」

「傘ノ島駅商店街にあるマスドバーガーでいい?」

「うん」

いきなり二人で話がしたいとは何か裏があるのかと二郎は思った。しかしそれは違った。

「友達も一緒だけど構わないよね?」

奥寺舞子の後ろには黒田アイ、中嶋花音がいた。二人共派手目グループである。

「ああ、もちろん…」

電車に乗り込む4人、二郎は携帯でゲームをして気まずい時間をやり過ごした。昼で下校



傘ノ島駅で降りた4人は商店街を進む。中程のところにマスドバーガーがあった。このマ

スドバーガーは30年前京都ではじめ出て出店されたハンバーガーチェーン店で、増田と宍

戸という二人の男が立ち上げたためにマスドバーガーという名になった。今では全国展開

をしていて知らないものはほとんどいない。安くてメニューが豊富、少し値段が高めの本

格的なディナースタイルの品もあり老若男女に利用されている。店は和と洋をうまく取り

入れた落ち着くデザインであった。

「私はぜんざいと焼きモナカチョコと抹茶オレ」

「私は大福アイスとスパイシーポテトとミルクティー」

「私はレッドチキンと八つ橋とオレンジジュース」

次々と注文する奥寺たち、二郎は空腹でもないのでコーラだけ注文した。

席に着く四人、二郎は遠慮がちに座る。



「あーちょっと待って」

そう言うと女性三人は注文したメニューを食べながら二郎のついていけない女子トークを

始めた。

「(なんなんだ一体…)」

10分程経ち店内に客はいなくなっていた。カウンターにも誰ひとりいない。外を見ると体



きた。

「ん、じゃあ話を始めましょう。…木城君、このメールの画像見覚えがあるわよね?」

奥寺は携帯の画像を二郎に見せる。それは昨日送られてきたメールの画像だった。

「そ、それは…」

「知ってるんだ…ということはちゃんと届いてたのに木城君はなんともなかったのね」

「え?奥寺さんはこれなんだか知ってるの?」

「よーく知ってる。だってコレ私が送ってるんだもの」

「なんだって…」

奥寺の目が輝く。二郎は思わず立ち上がった。

「あの女…白峰って言ったわね。教会のヤツね、明日殺すわ。その前に木城君、私の使徒

になりなさい。映画の主人公みたいな超人的な力が手に入るわよ?あ、でもその代わりに

私の言うことには逆らえないし時々体借りるけど…それとも私の雄になる?私との交尾

はこの世のものとは思えないほど気持ちいいわよ?その代わりあなたの体も魂も残らず食

べさせてもらうけどね」

「奥寺さん君が土蜘蛛…そんな元の奥寺さんは…」

「ふふふ…この子が生まれたときに取り付いてずっと人間として生きてきたんだけどね。

ちょっとあってね、もうコソコソするのはやめることにしたの。人間として転生するのは

10回目だけど今が一番楽しいかな」

「そんな…(逃げるしかないか?今親父や白峰さんに連絡しても…)」

「ホント、この時代は便利よね。人間が色々作ってくれたおかげでこっちも住みやすいし

狩りしやすいわ。京都市北区の上品蓮台寺にある源頼光朝臣塚知ってる?あそこ私のお気

に入りの場所として有名なの。インターネットで調べてみてもわかるわ。何が言いたいか

っていうと今は明命館学園がお気に入りの巣ね。一通りなんでも揃ってるし学校って閉鎖

的で一般人に知られにくいし。逃げようとしても無駄よ、この店には私の使徒しか残って

ないし」

「くっ…」

汗が吹き出す二郎、奥寺に睨まれ動くことができない。

「おや?私の目を直接見てもまだ使徒にならないとは。ひょっとして何かすごいアイテム

持ってる?私の力を防ぐほどの」

二郎はポケットのキーホルダーを握り締めた。

「それなの?じゃあそれを取り上げるわ」

奥寺が手を上げるとスーツの大男二人が二郎を押さえ込んだ。ポケットを探る奥寺、キー

ホルダーに触れたとたんに手を離した。

「…なるほど…魔除けのアイテムってわけ。でもそんな貧弱なものじゃ土蜘蛛の私には通

用しない」

もう一度手をつっこみキーホルダーを手に取る奥寺、電流のようなものがキーホルダーか

ら発せられていた。

「低級の奴らじゃ触れることもできない程強力なものね。これをどこで手に入れたの?」

「教えるものか」

「まぁいいわ、これさえなければ木城君は使徒になることを避けれない。さぁ私の目を見

なさい」

顔を近づける奥寺、普通なら女子に顔を近づけられて嬉しい状況だが今は違った。二郎は

目を閉じ顔を背ける。奥寺は女性とは思えない力で二郎の頭をつかみ前を向かせる。

「さぁ、受け入れなさい木城君」

指を瞼にかける奥寺、二郎の眼が開かれていく。

「(くそう…ここまでか)」

「アアアアアッ!」

奥寺が悲鳴を上げた、彼女の手に白木の針が突き刺さっている。

「そこまでよ土蜘蛛」

マスドバーガーの入口には釣り道具の竿を入れるようなカバンを持った吹雪が立っていた。

「白峰吹雪…来たわね。ちょうどいいわ始末してあげる」

「白峰さんどうしてここに!?」

吹雪はカバンから太刀を取り出す。

「木城くんは狙われると確信していた。悪いけど囮になってもらったの」

それを聞いた奥寺は椅子から飛び上がり空中で回転し着地した。

「ずる賢い女ね」

「木城くんを助けるわ」

「真昼間の店内で刀を振り回す気の触れた女を見て周囲の人間はどう思うかしら?もう少

し頭を使った行動ができないものかしらね」

「大丈夫、既に人払いの結界は貼ってある…後は貴女を始末するだけ」

右上段に太刀を構える吹雪、奥寺は白木の針を抜いて地面に叩きつける。

「何?『頼光』の真似?その刀は『膝丸』のつもり?この店内でそんなものを振り回す気?

銃を使ったほうが手っ取り早くて強いんでは?」

挑発する奥寺、店内にいる使徒が吹雪を取り囲む。

「言っとくけどいつまでも古臭い化物どもと一緒にしないことね。車を見て鉄の塊が走っ

てるだのテレビを見て箱の中に人がいるだのというのとは私は違うのよ」

「…だから何?」

吹雪は奥寺を睨みつける。

「戦い方も現代のやり方ってわけよ。死ね白峰吹雪!」

奥寺の指から白い弾が発射される。察知した吹雪はそれを避けた。白い弾は後ろに壁に当

たり破裂した。吹雪が間合いを詰める、腕をコンパクトに天井に当たらないように降る。

奥寺は一歩後ろに飛び太刀を避けた。

「次はこれよ!」

5本の指を突き出す奥寺、各指から白い弾が連射される。前転で躱す吹雪、下から太刀で斬

り上げを放つ。半身で避けるも奥寺のスカートの端は切り裂かれた。奥寺の蹴りが吹雪を

襲う、立ち上がりかけの体制の悪いとこへの一撃。回避することはできず腕で頭部を咄嗟

に庇う。

「はっ!」

束ねたロープのような糸を放つ奥寺、吹雪の足に絡みつく。そして一気に引っ張る。

「ぶっとべ!!」

そのまま力任せに投げつける、吹雪の体はテーブルに突っ込んだ。

「あはははっ!無様ね。たかが人間一人、叶うとでも?…まぁ昔頼光に負けたけどね」

「……」

立ち上がる吹雪、口には血が滲んでいた。

「この店内は私の巣、狩りの場。蜘蛛は自分の巣で狩りをすることくらい知ってるでしょ

う?そして…自分の巣では負けない」

「…」

「白峰吹雪、お前は私と木城君がこの店に入る前に来るべきだった」

「やぁー!」

突進する吹雪、太刀の刺突で奥寺に攻撃を仕掛ける。

「狭い建物の中での剣術は突きが有効、でもそれは人間相手でしょう?」

連続で繰り出す刺突を蜘蛛糸で作ったバスケットボール状のもので受け止めていく。速度

を上げる吹雪、高速の刺突を難なく受け止める奥寺。刀身は蜘蛛糸で隠れていく。

「これでもうその刀は使い物にならないわ。で、その次にお前の取る行動は」

余裕を見せる奥寺、吹雪は太刀を下ろしてブレザーの内ポケットを探る。

「霊樹を削り出した針での攻撃よね?店を燃やすわけにはいかないから火術は使えない」

だが吹雪が取り出したのは小さな瓶だった。何かを感じた奥寺は間合いを取る。

「やっぱり…これを使うしか」

瓶を開けて中身を口にする吹雪、黒い髪がみるみるうちに銀色に変わっていく。犬歯は伸

び、目は血に濡れたような赤い色を放っている。

「それがお前の本当の姿か。ふん、お前も闇の住人じゃないの」

「…覚悟」

吹雪はさっと太刀を撫でる。強力な粘性で付いていた蜘蛛糸がいともたやすく外れた。

「こっちも本気で行くよ。シャアアアアアアッ!!」

両手から大量の蜘蛛糸網を放つ奥寺、吹雪はそれを円を描く動作の太刀で払った。そして

片手突きを放つ。奥寺の肩をかすめた。

「くっ速い…!」

奥寺の肩から血は出なかった。焼けるような痛みを感じたが傷口からは何も出ていない。

「シャシャシャ!」

掌からソフトボール大の蜘蛛糸玉を連続で撃つ奥寺、吹雪はそれをすべて切り裂いた。

「馬鹿な!どんな接着剤よりも強力な私の糸がこんな簡単に!」

奥寺は宙返りでテーブルを越え押さえつけられてる二郎の前まで行く。

「白峰吹雪、お前の力が解らない以上今日はここまでにさせてもらうわ」

「逃すとでも?」

「木城君がどうなってもいいのなら来るといいわ」

「木城くんに何かしたらその瞬間あなたの首を撥ねる。それだけよ」

「じゃあこうしない?ここで私は退散するわ、決着は別の機会ということで」

「ナイトストーカーと取引はしない。今ここであなたは滅する」

「あ、そう。じゃあ勝手に逃げさせてもらうわ」

店内にいる使徒数十人が一斉に吹雪に襲いかかる。その隙に奥寺は出て行った。

吹雪は容赦なく使徒を斬り捨てていく。その全てが血を流すことなく倒れていった。

店内には吹雪と二郎だけが立っていた。

「木城くん大丈夫?」

徐々に吹雪の髪の色が戻っていく。犬歯は戻り目の色は黒になっていた。

「聞きたいことは一杯あるだろうけどそれは家に戻ってから」

「そ、そうだね」

「後の事は後始末人に任せればいいわ、木城くんの家に行きましょう」

二郎は斬り捨てられた黒田アイ、中嶋花音や黒スーツの男の死体を見て吐きそうになった

がなんとかこらえた。

「さぁ木城くん早く」

「う、うん(白峰さんやっぱりこういうの慣れてるんだなぁ…)」

マスドバーガーの外に出ると驚くくらい普通の日常風景だった。あれほどの事が店内で起

こっているのに何故?と二郎は思った。

「白峰さん…奥寺はどうするの?この後あいつの家まで行って始末するの?」

「それはできないわ。だから監視をつけて機会を伺うしかない。明日も土蜘蛛は平然と学

校に来るでしょうね」

「あいつのメール攻撃をなんとかしないと…あいつどんどん使徒を増やすつもりだよ」

「餌の確保もかねてるようね。メールの対処は教会の人間に頼んであるからきっと大丈夫」

二郎は吹雪のクロスバイクの後ろに乗ることになった。今回はゆっくりと通常の速度で走

る。二郎は目の前から香る髪の匂いと女子と二人乗りしてる恥ずかしさで顔が真っ赤にな

った。

続く






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Last updated  Dec 31, 2012 05:15:18 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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