未完成のブログ

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Jan 4, 2013
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カテゴリ: オリジナル
木城二郎




白峰吹雪

白峰吹雪:普通の人間なら死んでいた


奥寺舞子

奥寺舞子:何を企んでいるか不明


VAMPIRE-EYE第七話「ヴァンピーラ」

二郎は生死の境をさまよった。この二日間で化物の存在を知りクラスメイト

の正体が化物、そして兄の裏切り、右手の損失。二郎は一週間眠り続けた。


一週間後、二郎は義手を付けることなった。感覚は鈍く痛みや温度を感じることは無い。

サイバネ部である二郎にとって義手の手入れは慣れたものであったがしばらくは幻肢痛に

悩まされる事になるだろうと医師に言われた。



ぼんやりと病院の窓の外を見つめる二郎。この前までの当たり前の日常はもう二度と訪れ

ない。二郎は事件が起きるまでの事を思い出し泣いた。見舞いには毎日従姉妹の沙夜が来

ていた。

「二郎くん…今日も何も食べてないね。点滴だけじゃ…叔父さんも心配してるよ」

「…ああ」

「ヨーグルトくらいなら食べれる?それともリンゴがいい?」

「沙夜…変なメールとか出回ってない?」

二郎は窓の外を見たまま小さな声で言った。

「んー…一時期出回ってたけどね。なんか警察?からお札見たいな画像のメールが皆に回

ってからぱったり止んだよ。あ、そうそう、白峰さんと今井さん、西山さんが何度か来て

たよ。それと…クラスメイトだって言う奥寺さんが家に訪ねてきてたよ。病院教えたけど



「……そうか(奥寺は白峰さんにまだ退治されてないのか…?)」

体を起こす二郎、ないはずの右手の痛みに顔を歪ませる。

「なぁ、親父呼んできてくれない?二人だけで話がしたいんだ」

「うん」

沙夜はヨーグルトを置いて紫蓮を呼びに行く。しばらくすると浴衣を来た紫蓮が入ってき



「二郎、腕は痛むか?」

「時々ね、親父は傷の方どう?」

「もう大丈夫だ明日退院だそうだ」

「なぁ親父…兄貴はどうなっちまったんだ?」

「蓮也は…吸血鬼になってしまったんだよ。詳しいことは吹雪に聞くといい」

「白峰さんに?」

どうして?と思ったが二郎は思い当たるフシがあった。

「今日来るように言っておこう」

「うん…親父、土蜘蛛の方はどうなったんだ?」

「今だ監視中だ。中々隙を見せない…まぁあの日以来大人しくしてるようだから被害はも

う出てないがな。闇の住人側の人間が協力しているせいで中々手が出せない状態だ」

「協力している人間…」

「ああ、化物どもと協力して美味い汁を吸ってる連中だよ。人間側の大物と呼ばれる連中

も繋がってる。直接は何もしてないだけにこちらとしても手を出しにくい。あの土蜘蛛…

奥寺舞子ってのはどうも芸能関係者と繋がっているようだ。見てみろ」

紫蓮は芸能雑誌を二郎に渡す。折り目の付けられていたページには『マイコ』の文字と小

さな写真が写っていた。まだメジャーでは無いが注目のアイドルグループ『ヴァルキリー』

のメンバーとして紹介されていた。

「奥寺がアイドル…?」

「どうやらそのようだ。調査によるとこいつは土日に芸能活動をしているようだ。これは

俺の憶測だが…奴はTVやメディアに出ることで多くの人間を魅了して自分の下僕や餌を大

量確保する気なんだろうな。メールによる攻撃はその為の試しなんだろう。教会がどう動

くか、周囲の人間にどう影響を与えるか。奴は相当手ごわいぞ」

「教会はどうするつもりなんだ親父?」

「奴を滅するだけなら方法はないわけじゃない。だが繋がっている連中も引っ張り出さな

くては解決はしないだろう。教会も芸能界に人脈があるそちらで探ることになるだろう」

紫蓮は自分の病室に戻っていった。二郎はしばらく雑誌を眺めていた。

夕食前に吹雪が見舞いに来た。

「目を覚ましたのね木城くん」

安心したという顔をしている。二郎は思わずなくなった腕を布団の中に隠した。

「腕、痛む?」

「時々ね…白峰さん学校はどう?慣れた?」

「ええ、なんとか仲良くやっていけるグループを見つけたわ」

吹雪は携帯の画像を見せる。クラスメイト二人と一緒に写っていた。

「山田さんと立元さん。それで部活は合気道部にしたの、居合術も教えてるし太刀を持っ

て通学しても不思議じゃないから」

「……でもそれ真剣なんだよね?」

「大丈夫、刀身に模造刀の刃をつけてるから切れない。いざという時は外せる仕掛けにし

ている」

「そっか…俺はもう剣の道は諦めたよ。サイバネ技術者としてならまだいけるかもね」

二郎はなくなった右手を見せた。

「親父が用意してくれた義手だから動作とか使い心地は問題ないけど…」

義手を取り出して吹雪に見せる。

「切断された部分が痛むから無茶な動きは当分できない。正直、改造サイバネ者があんな

風に気軽に生身の部分を捨てたってのは理解できない。こんなに辛いなんて…」

「…良くなって学校に来るのを待ってるわ。はいこれ、試験の範囲」

「ああ…そういや来週から試験だったね。赤点さえ取らなきゃ今回はいいか」

二郎は左手で差し出されたプリントを眺めている。少しの沈黙の後、二郎は気になってい

た事を聞くため勇気を出して口を開いた。

「白峰さんてさ…吸血鬼なの?」

「……半分はそうよ」

「じゃあどうして教会に入ってるの?」

「半分人間だから」

「そうなんだ……じゃあ奴ら側になっていたかもしれない?そう考えたことは?」

「それはないわ。わたしは自分が人間だと思っている。教会にも闇の住人はいるわ」

沈黙する二人、先に口を開いたのは二郎だった。

「あのさ…兄貴は元には戻れないの?行方は?白峰さんは完全な人間になれない?」

「木城くんのお兄さんは…戻れる可能性はほんのわずかだけどある。だけどわたしは無

理。生まれついてのヴァンパイアハーフ。ヴァンピーラよ」

「そうか良かった…それだけでも救われた気分だよ」

「とても確率は低いけど。それと行方は全力で追っているのだけどまだ手がかりも無しよ」

「そうなんだ………ねぇ、ところでヴァンピーラって何?」

二郎は聞いたこともない言葉だった。

「ヴァンパイアハーフの男性の事をヴァンピール、女性のことをヴァンピーラと呼ぶの」

「そうなんだ…ハーフって事はご両親のどちらかが…」

「その質問には答えられないわ」

それまで無表情に近い吹雪であったが、両親のことを聞かれて眉を吊り上げた。

「わたしの家族構成は父、母、姉、わたし、妹よ。それだけ、木城くんにはこれだけしか

教えられない」

「そう…ゴメン…」

「…話は変わるけど土蜘蛛は大人しくしているわ。そして隙を見せない。常に一般人と共

に行動して向こうから仕掛けても来ない。わたしとしても学校でおとなしいのは助かるけ

ど。むしろ問題は他の者ね」

「え?」

その言葉に二郎は反応した。

「明命館にまだ居るの?」

「ええ、ライカンスローブ(獣人)…まだ闇の住人側かどうかわからないけれど気配は感じ

る。ライカンスローブ特有の殺気と言うのかしらね。教会としてみれば誰なのかどういう

生活をしているのか把握しておく必要があるから」

「白峰さんはどうして教会に入ったんだい?」

二郎の質問に吹雪は少し間を置いてから答える

「………闇の住人が許せないからよ」

そう言うと立ち上がってカバンを手にする。

「それじゃ木城くん。明日は西山くんと今井くんが来るそうよ」

「ああ、ありがとうね」

二郎は吹雪が出て行ったあと考え事をしていた。

『闇の住人が許せないからよ』

その言葉が気になっていた。それと兄・蓮也と戦った時に見せた表情。

「闇の住人が許せないか…ヴァンピーラ…吸血鬼…」

二郎は痛みに耐えながら義手を装着して指を動かしてみる。傷口自体はもう完全に塞がっ

ている為、検査をして異常がなければ退院できる。

「明日の検査で何もなければ明後日退院かな…兄貴は元に戻れる可能性があると解っただ

けでも少し安心したよ」


―翌々日

一年B組の教室の真ん中一番後ろの机の上に座っている女生徒、名前は奥寺舞子。彼女は

5人のグループの中心に居た。黒田アイ、中嶋花音の姿は無い。使徒と化した彼女らは吹雪

に切り捨てられ交通事故で死亡したことになっていた。5人のグループの人間は使徒には変

えられていなかった。吹雪が登校してきたのを見た奥寺は声をかけた。

「おはよう白峰さん」

「…おはよう奥寺さん」

「ねぇ白峰さん、気づいてるでしょうけど…」

奥寺は近づいて小声で言う。

「ライカンスローブ探してるんでしょ?…私は誰か知ってるわ」

「…そう、わたしは自分で探すから」

「木城君かわいそうに右腕失ったんですって?…あなたがついていたのにね」

「……」

睨みつける吹雪。

「ねぇ、化物同士仲良くしましょうよ。この前のことは水に流すわよ」

笑みを浮かべる奥寺に対し表情を強ばらせる吹雪。

「わたしは人間を襲わない、貴女はそうじゃない。だから仲良くできない」

「ふーん…でも人間同士で殺したりしてるじゃない。毎日毎日ニュースで見るわ。化物同

士じゃそんな事ほとんどしないのにね」

「そうであっても罪人に裁きは下されている。貴女も下されるべき」

小声でぼそぼそ話していると奥寺のグループの人間が近づいてきた。

「舞子、何話してるの?」

「木城君の事よ。ずっと休んでるから気になって」

「えー!?舞子、木城君のこと気になってたの?マジで!?」

「そういうのじゃないけど白峰さん木城君と知り合いだし聞いてただけよ。じゃあね白峰

さん」

「…ええ」

吹雪はカバンを置いて仲のいい山田と立元の話している席に行く。

「おはよう山田さん、立元さん」

「おはよう白峰さん」

「おっはよー!ねぇ、奥寺に何か言われたの?あの子たち感じ悪いし…」

メガネをかけた山田絵里、ショートカットの立元尚子が挨拶した。立元の質問に首を振る

吹雪。

「ううん、木城くんの事を聞かれただけ。わたしは木城くんのお父さんと知り合いだか

ら…」

「そっか、奥寺のやつ木城君に興味あるとか?」

「え…そうなの白峰さん?」

「どうかな、解らないけど…」

「それより今日部活終わったら武道具店に寄ってかない?刀油切れそうで…」

「いいねー、あたしも新しい下緒(鞘についている紐)見たいし。白峰さんは大丈夫?」

「ええ、急な用事ができない限り大丈夫」

話し込む三人、話題はTVのタレントから学校の噂話、新しい化粧品の話と移り変わってい

く。始業のベルまであと五分というところで二郎が登校してきた。


続く





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Last updated  Jan 4, 2013 09:57:17 AM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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