未完成のブログ

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Mar 21, 2013
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カテゴリ: オリジナル
白峰霄





山根妃羅莉

山根妃羅莉:ラーメンは豚骨醤油背脂たっぷりチャーシュー大盛りが好き


VAMPIREEYE 第十五話「源藤高雅」

7階につくとそこは落ち着いた照明とシックな壁、深い絨毯が敷かれていた。他のカラオ

ケ店とはまるで様子が違った。

「超ヤバイ!なにこのセレブ感!セレブ館ってやつ?」

はしゃぐ妃羅莉。部屋案内のプレートを見て702号室に入る三人。

702号室は茶室をイメージした畳の和風の部屋だった。磨き上げられた木製の机に厚い清潔

な座布団、床の間には鯉の絵が描かれた掛け軸、窓は障子が貼られている。



「家のようで落ち着くな」

「いいなぁ!あたしんち畳の部屋ないからな~」

『ワンドリンクはサービスです。ご注文をどうぞ』

机の中央に置かれたタブレットから音声が発せられる。

駒村がタブレット手に取る。

「みんな何頼む?私はフルーツジュース」

「あたしコーラ!」

「アイスティーで」

タブレットを操作して注文する駒村。

『注文を受け付けました。ごゆっくりお楽しみください』

「じゃあ早速曲入れよう!誰から行く?」



タブレットを持った駒村が言う。反対する者もいないので曲を送信する。

「次は?妃羅莉?霄?」

「私は後でいい…」

「そうなの?んじゃあたし入れちゃうぞー!」

すぐに目当ての曲を見つけ送信する。最初に入れた駒村の曲が始まった。



「いっちゃえいっちゃえー!!」

激しいパンクの曲が始まった。座布団の上に立ち熱唱する駒村。妃羅莉は手を振り手を叩

き盛り上げる。霄はその様子を見ながらタブレットとにらみ合いをしていた。まだ最初に

歌う曲を選べないでいた。

「(何にしようか…丁度私が歌っているときに店員が入ってこないだろうか…)」

「フゥウウウウウウウウウッ!センキューーーーー!!!」

「フォーーーーーー!!」

駒村の歌が終わった。汗をかいていた。

「次はあたしだ!この曲振り付けも覚えてんだよ!」

「いいね!」

「(早く選ばないと…)」

曲が始まると妃羅莉は飛び跳ね踊りながら歌いだした。回転したりポーズを決めたり完全

に曲のアイドルになりきっていた。そして曲のサビの部分で店員が静かにドリンクを持っ

ていた。

「(ほっ…これでなんの心配もなく送信できるな)」

霄はアイスティーにミルクを入れた後『老人と古い大きな時計』をテーマにした曲を送信

した。世間で知らないものはないとされるくらい有名な曲である。

「いえぇい!」

「妃羅莉すごーい!振り付け完璧すぎ笑った!」

「えへへありがとー好きで何度何度も動画見て覚えたんだ~次は霄ちゃんだ!」

「そ、そうだな!」

正座したまま両手でマイクを持ち画面を凝視する霄。曲が始まると腰を上げ膝をついたま

ま直立する。その体勢のまま自分の音程で丁寧に歌い上げた。

「いいねいいね!こういう歌も丁寧に歌うとカッコイイね!」

「超感動した!あたしには無理こういう歌い方!」

駒村はパンクと演歌、妃羅莉はアイドル、霄は歌謡曲をメインに歌った。それぞれ思いっ

きり歌を楽しんだ。

『退室時間10分前です。延長の場合は10分以内にお伝えください』

退室時間10分前に端末から合図の音声が発せられた。

「もうそんな時間!?」

携帯を確認する駒村、時刻は18時20分であった。

「じゃあ次の曲でラストだね!行くよー!!」

「よし!」

最後は三人で有名なアーティストの曲を歌った。行進曲や大きなスポーツの祭典でよく使

われるため霄も知っていた。

「あー楽しかった!また来ようね!」

「次はコマちゃんの彼氏?と~蓮也先輩も誘っちゃう?舞子も呼ぼうか?」

「五郎君は彼氏じゃないってば~!あ、でも五郎君モノマネ上手いし盛り上がるよ!蓮也

先輩が何歌うか気になるし、妃羅莉の友達にも会ってみたいし!」

「男子を誘うのか」

戸惑う霄。異性の前で歌うのは恥ずかしいと言う。

「んー…じゃあまた女子だけでやろっか!男子はその内誘うって事で」

「女子会イエーイ!」

「それなら緊張しないで済むしな」

エレベーターを降りてセンジョーのゲートを通って外に出る三人。センジョーのカウンタ

ーの端末には三人のIDカードのデータが表示され退店したことが確認された。

三人は駅に向かう。途中には30mほどのトンネルがある。数十年前に起きた地震で隆起し

た地面が国道を分断したためこのトンネルが作られた。

「このトンネル嫌な感じだよねー…いっつも思うんだー」

駒村が言う。

「あれ?来た時と何か感じが違うね?」

妃羅莉がトンネルの壁を見ながら言う。

「(微かに魔力…いやこれは…)」

霄が警戒する。

三人がトンネルの真ん中程に差し掛かったところで前から男が歩いてきた。紺色のコート

に黄色の刺繍。体格は筋肉質で背は2m近くあった。

「あの服は教会!!」

霄が叫ぶ。次の瞬間、霄の体が何かに押さえつけられたように重くなった。

「そ、霄ちゃん…」

妃羅莉の体も重く感じている様子だ。駒村は何か起こったか理解できず顔色の悪くなった

二人を心配している。

「どうしたの霄?妃羅莉?」

「駒村…離れろ…」

「え?何?…きゃあっ!」

大柄な男の方から鎖が伸び霄に襲いかかった。駒村の髪をかすめる。

「くっ…」

鎖の先には拳大の楔のような刃物が取り付けてあり、受け止めた霄の左手に突き刺

さっていた。

「え!?何!!霄血が出てる!」

「駒村逃げてくれ!山根、動けるのなら駒村を頼む」

鎖を引き戻す男。その距離は霄から10m程。再び鎖を構える。

「一般人を巻き込むと面倒なんだが…闇の住人にやられた事にしちまえばいいか。後始末

屋に目撃者の記憶を消す依頼するのも面倒だしな」

男の鎖が伸びる。霄の手前で生き物のように曲がり駒村に襲いかかる。

「コマちゃん危ない!」

妃羅莉は駒村をかばい鎖の刃を背中に受けた。

「あううう…」

「妃羅莉!…何なのあの人!警察に電話するわ!!」

携帯電話を取り出す駒村、しかし表示は圏外。短いトンネルにもかかわらず電波は届いて

なかった。駒村はそれでも諦めなかった、衝撃を受け、恐怖も感じていたが体は動いた。

トンネルの外に出れば電話が通じると考え走り出した。彼女の父は刑事だった。正義感

が強く機転の利く刑事で多くの事件を解決していた。彼女はそんな父の姿を見て育ったの

だ。駒村涼はそんな父の血が流れているのだ。

「すぐ警察か誰か人呼ぶから!」

痴漢撃退用のスプレーの存在を思い出したが男の鎖の攻撃を見て思い直した。自分がどう

こう出来る相手じゃない。それならどうするか?トンネルの外で大声を出し助けを求めも

う一度携帯電話で警察に通報しようと考えた。それでも男が霄たちに襲いかかるのなら持

っている物をありったけ投げつけ手を引いて逃げようと考えた。

「させねぇよ!」

男はコートから短剣を取り出し投げつけた。駒村のふくらはぎに突き刺さる。

「きゃあっ!」

それ見た霄、目が真紅に変わり髪は一気に銀髪となる。吸血鬼化した。

「貴様ァあああ!」

自分や妃羅莉を狙うのなら解る、だが無関係の駒村を狙ったことは許せなかった。たとえ

彼女の前で吸血鬼化し正体がバレようとも。

「うああああああっ!!」

怒りの霄は肉食獣のように男に飛びかかる。

「ふん、本性を現したか!」

鎖を引き寄せ飛びかかる霄の右手の一撃を受け止めた。電気自動車のドアを一撃で弾き飛

ばす威力を持つ霄の攻撃を男は簡単に受け止めた。

「驚いたか?ルーンで生命力を強化してるんでな。これでも俺はヴァンパイアハンターな

んだぜ?」

男は左手で銀に輝く手斧を取り出し攻撃してくる。バックステップで回避する霄。

「教会の…吸血鬼専門チームの人間か」

「クックック…その通りだ。白峰霄、お前はここで滅してやるぜ。教会が白峰家と手を組

んでるのは知ってる。だが人間に被害があった場合はどうだ?仕方なく滅するしかないだ

ろう?んん?」

ニヤけた顔で言い放つ男。

「何を考えている…教会は白峰家当主の力を得られなくなれば困るのだろう?私を滅すれ

ば当主は協力しないだろう」

「クックック…それはどうかなぁ。お前が暴走して一般人を殺せば話は別だろうよ。報告

書にはそう書いておいてやる。あの娘には悪いが死んでもらうぜ。どうせ目撃者は消すつ

もりだったんだ」

「教会が一般人に手をかけるなど…」

「なぁに心配するな。人払いの結界はトンネルの出入り口に張ってある。他の一般人はこ

ねぇよ。まぁそこの娘は運が悪かったな。…俺はよ~退屈なんだよぉ、俺は吸血鬼をボコボ

コのズタズタにいたぶるのが好きなんだ。生きがいなんだよぉ。もう普通の吸血鬼じゃ満

足できねぇ、そこで白峰家に目を付けたって訳だ」

「己の欲望のために無関係の人間を巻き込むのか!」

「当たり前だろ。お前ら闇の住人もそうだろ?好き勝手やって人間の命をなんとも思わね

ぇ。人間が己の欲望の為に太らせ殺して食べている動物に何も感じねぇのと同じだろ?」

「貴様と議論するつもりなどない!」

「ならばどうする?俺を殺すか?どうあがこうが白峰家の不利だな!クックック!」

霄と男が対峙している後ろで妃羅莉はゆっくりと立ち上がった。背中からはおびただしい

出血、セーラー服の背中を真っ赤に濡らしていた。

「いたたたた…コ、コマちゃん大丈夫ー!」

駒村は足に突き刺さったナイフを抜かずに這っていた。妃羅莉の声に気がついた。

「妃羅莉、動いたら血が!」

「大丈夫…多分。あたし頑丈だからね!」

重くなった体を引きずりながら駒村に歩み寄り抱き上げた。

「妃羅莉!」

「いいからいいから、コマちゃんちょっとだけ目瞑っててくれる?」

「妃羅莉!霄が!!」

「霄ちゃんはそう簡単にやられないよ、超強いんだから!今はコマちゃんを逃がさなきゃ」

「え?だって霄よりもあんな大きな男の人が…」

「コマちゃん!マジでお願い、少しだけ目瞑ってて!」

妃羅莉の普段見せない真剣な表情に驚いた駒村はそっと目を瞑った。

「行くよー!チュチューエクスプレス!!」

妃羅莉の足元に魔力でできた猫ほどの大きさの鼠が数十匹現れる。その上に駒村をそっと

乗せる。

「コマちゃん100数えたら目開けていいからね」

「う、うん…」

魔力の鼠達は駒村を載せて駅に向かって走り出す。霄と男のいる反対方向からトンネルを

出て行った。

「これでコマちゃんは大丈夫。ナイフの傷は浅かったしすぐに治療すれば平気だね」

それを見ていた男は舌打ちをする。

「チッ鼠が…まぁいい。お前らを始末したあとあの娘を追いかけて口封じするまでよ」

「ネズミをなめんな!」

「お前ら二体とも滅してやるぜ。このトンネルの内部は封魔の結界を張ってある中でどれ

だけやれるかなぁ?」

男は斧をしまい懐中時計を取り出す。右手には鎖を構えている。

「山根、油断するな。こいつは相当な使い手だぞ…」

「でもこの結界から押し出せば余裕っしょ?一気に行くよ!チュチュースプラッシュ!」

魔力の鼠が地面から大量に現れ、妃羅莉と同時に男に攻撃を仕掛ける。

続く





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Last updated  Mar 21, 2013 09:47:38 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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