未完成のブログ

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Apr 30, 2022
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ReviveTheGunSword灰蘇の剣銃9「兜金大河(とかねたいが)」

 目の前の男はこの前ひったくりで衝突した奴だ。

「優男!何でキョウヤさんを知ってんだって聞いてんだよ!!」

「喚くな、騒がしい。七曲キョウヤを呼んでくれればいい」

「この状況で舐めた口を聞かない方が良いぜ?」

 目の前の男と他4人の指、拳から刃物が飛び出す。想像通りのサイバネ者か。

「おっと!動くなチンピラども!和音君に指一本触れさせないから!!」

 柄留がグレイブラスターを構えている。

「なに!?それはグレイブラスターか!?何でお前がそれを……」



「その通り、そいつの持ってる銃はグレイブラスターだ。その意味は分かるよな?コンテナを見る資格はあるはずだが?」

「くっ……で、でもよう。蒐魅さんの盗んだんじゃねえのか?」

「ふん」

 オレは柄留に目で合図する。

「じゃあ撃って見せようか?何なら色んな弾丸発射してあげても良いんだけど?」

 柄留が得意げにカードリッジをグレイブラスターに装填する。

「マジかよ……どういう事だよ……蒐魅さんはアンタみたいなチャラついた話し方した事ないし顔も違う……でもグレイブラスターはあの人しか使えないハズだし……」

「その辺も含めて七曲キョウヤと話がしたいのだが」

「よ、よしわかった……」

 仲間を下がらせる男。柄留もグレイブラスターをしまう。

「お前の名前は?オレは諸田和音だ」



「木津、七曲キョウヤから何も聞かされてないのか?」

「俺はあの人とは直接やりとりしてねえよ。大河のアニキの友人だからな。俺はアニキの命令でコンテナを変な奴らに触らせるなって言われただけだ」

「変な奴ら?」

「ああ、怪人だかDMCの連中とかそのへんのややこしい奴らの事だ」

「そういえば何でお前はひったくりなんかしたんだ?G/Tってのは強盗団なのか?」



「DMCって連中が怪人と繋がり?」

「噂なんだよ。決定的な証拠はどこからもでてねぇ。DMCに潜入入会させたメンバーも行方不明だしな……警察は事件を起こしたDMCの会員、怪人には対処するがそれだけだ。アニキの影響力のおかげでG/Tはグレーゾーンで動けるんだ警察の一部は俺らを利用し俺らも奴らを利用してる……蒐魅さんのおかげでこの街はどれだけ救われたことか」

「……中々興味深い話だな。ところでキャリバーってのはG/Tと関係あるのか?」

「……その名前は安くねえぞ?」

「オレは他所者だからな、ちょっと前に知った程度だ」

「ふん、そうか。まあいい、とにかくキャリバーについては俺から話せることは殆どない。この秋馬の街での評判は地区によって違うだろうな」

「ほう?キャリバーってのは怪人でこの街を騒がせている存在だとニュースで知ったんだがな」

「真実は当事者しか知りえないのさ!」

 木津と話していると大きな音を立てたバイクが近づいてくる。サイドカー付きだ。

「キョウヤさんのバイクだ」

「おやおやおや……俺っちの勘はあたるもんだなぁ」

 ドリフトでタイヤを焦がした後飛び降りる七曲キョウヤ。

「彪(タケシ)!そのお嬢さんはコンテナを調べる権利があるぜ」

「え?そうなんすか……」

「オマエは感じないのか?蒐魅の波動をよ?顔や体じゃねえ、魂の波動って奴をよ」

「俺にはよく分かんねえっす……」

「ま~凡人のお前には無理ねえな。それでそっちのおっかねえ波動のお兄さんは何者?」

 そう言いながらゆっくりと歩み寄って来る。こちらの隙を伺ってる。

「七曲キョウヤだな?柄留が世話になったな、オレは諸田和音という」

「こりゃドーモ。AH探偵事務所の代表にしてアーティストの七曲キョウヤだ」

 3m程の距離で足を止める七曲キョウヤ。全身に電気の信号を感じる、奴はサイバネだ。

「諸田クン、キミ何者?生身でそんな波動纏うの反則っしょ」

「ただの学生だが?そちらこそ殺気を纏ってるな」

「……へぇ、キミは大河に匹敵する逸材だな!諸田クンに柄留チャン……なるほど、兜金兄妹そっくりだ……彪、車を用意しろ。お二人を丁重にアジトに案内するぜ」

「え!?マジっすかキョウヤさん………アニキに聞かないと」

 慌てて携帯をかける木津彪。七曲キョウヤはオレに近づこうとしない。

「ボクを無視しないでくれる?」

 柄留が七曲キョウヤを睨みつけている。

「ソーリー、そんなつもりじゃないんだよ。ただそこの諸田クンを前にしたら緊張しちゃってねぇ。車を用意するまでの間コンテナを好きなだけ調べるがいいさ」

「……そーする!」

 柄留は蒐魅のコンテナに向かう。オレも柄留についていく。

「いいんすかキョウヤさん、よそ者に触らせて」

「いいんだよー。彪、オマエさぁ諸田クンのヤバさ分かってないのな~お目出たいよなー大河と付き合い長い癖にそういう勘鈍いんだよ」

「は?え?……こんな優男の何処がヤバい……」

「諸田クンは上手い事隠してるからな。大河のようにバキバキに晒してないから無理もないか」

「???」

「大河と同じくらいヤバイって事さ諸田クンはさ」

 兜金大河。G/Tのリーダーで柄留と関係のある兜金蒐魅の兄。

「柄留チャンは俺っちのサイドカーに乗りなよ」

「は?絶対嫌だし。ボクは和音君と一緒がいいの」

 コンテナのウェビングの前に立つ柄留、机を眺めて首をかしげている。

「どうした柄留」

「気になるんだよねー……こんだけマメにウェビングしてた蒐魅がメモ帳の一つも残してないなんて」

「誰かが持ち去ったのかもな」

「そこにいる七曲キョウヤとか兜金大河とか」

「さぁな。ともかく兜金大河に会って詳しい話を聞こうか」

「えぇー!行くの?絶対危険だよ和音君!」

「危険は承知だがこちらからも動かなくてはな。妹の亜瑠のように器用な立ち回りはオレにはできないからな」

「妹ちゃんそういう人なんだ……」

 しばらくコンテナを調べているとワゴン車が2台到着した。

「さぁ乗ってくれ諸田クンに柄留チャン」

 ワゴン車に乗り込む。木津彪が助手席に残りのG/Tのメンバーが運転手、後方のワゴンに乗り込んだ。七曲キョウヤはワゴンの先を走り先導する。

「タバコ臭い車だなー」

 柄留が口をとがらせて言った。車内はタバコと妙な香の臭いがする。

「は!悪かったな!!一応、イセミの臭い消しつけてるんだがな!」

 木津彪が手を上げて履き捨てるように言った。

 大手企業院瀬見のグループ会社イセミ化学のロゴが入った芳香剤を柄留が見つけ手に取ってる。

「イセミね……うーん何か思い出せそうな?」

「アンタが蒐魅さんなら知らねーはずはねえからな。まぁ詳しい話はアニキが話すだろう」

「ふーん……」

「蒐魅はタバコを吸わなかったのか?」

「ああ、あの人は臭いとか音に敏感だったからな。だから車には乗らなかったよ、自分の単車で移動してた」

「そうか」

 単車はコンテナにも近くにも無かったな。それらしい部品はあったが。

「ほれ、キョウヤさんが乗ってるあの単車が蒐魅さんのだよ」

 前を走る七曲キョウヤのサイドカー。それが蒐魅のバイクなのか

「サイドカーって事は蒐魅は誰かと行動を共にしてたのか?」

「さぁな。時々大河のアニキを乗せてる所を見たが」

「……」

 柄留は目を細めて前を走るサイドカーを睨みつけている。

トンネルに入り東側の車線に。第六区に向かっている。
トンネルを抜けるとこれまでとは違い途端に色褪せた街並みが広がっていた。

「なんか他の所とは雰囲気が違うね」

「第六区はこの街の開発時からあるもっとも古い地区の一つだ旧第一区でもある俺たちが生まれる前のことだが。元々は第五区の工場地帯、院瀬見やその関連会社に雇われている労働者の仮設住宅があった場所。開発が進んで大半は新しくできた地区に移住したが賃金の低い者たちは残らざるを得なかった。あとは思い入れがあったりこだわりの強いものが残った……」

「へぇ~……」

「この辺は更地にして空港を立てる予定もあるんだ。住民は当然反対、何度も開発側と衝突してる。他の区の奴らはスラムって呼ぶのもいる。まぁ実際治安も良くねえし訳アリの奴らも住み着いてんだが」

「よく見たら道路も整備されてないし手作り感のある建物がちらほら」

「そりゃそうさ、開発側からも市長からも見捨てられてんだからな。電気水道が使えてるだけまだマシだ」

 古いビルの駐車場で車は止まった。

「兜金不動産……」

「アニキの祖父さんがやってた所だ。今はもう引っ越してここには居ない。G/Tのアジトの一つだ」

 車を降りるとビルの隣にある倉庫にバイクを入れている七曲キョウヤ。

「……」

「こっちだ」

 それだけ言うと七曲キョウヤは倉庫の中に戻った。

「行くぞ柄留」「うん」

 倉庫の中に入ると中は工作機械が並んでいた。町工場並の設備だ。その一番奥の一段高くなった場所にあるソファには髪は金色総髪で白黒のメッシュが入って筋肉質で合成ラバーで出来た艶のある上着を素肌に着た男が座っていた。

「ワシが兜金大河じゃ。お前らがキョウヤの言ってた者やな」

「諸田和音」「柄留だよ」

「蒐魅の事を嗅ぎまわっとる聞いたが何の目的じゃ」

 兜金大河は鋭い眼光をオレと柄留に向けたままよく通る大きな声で言った。

「妹の事とコイツの事色々と繋がってるんだ」

「どういうことか簡単に説明せぇ」

 オレは大河にグレイブラスターと柄留の事を話した。

「……ふん、キョウヤの話と違わねえな」

「へへっ俺っちは大河の依頼で動いてる。二人の事もこの二日間調べてたんだぜ」

 七曲キョウヤ凹凸の無いサイバネフェイスで分からないがニヤケていると想像できる。

「蒐魅の行方はワシらが追っている。お前らはチョロチョロせずに大人しくしとけや。な?よそ者なんやから」

「そうはいかない。妹の足取りを調べている、蒐魅は関係しているんだ」

「ほう、この街で勝手な真似するとどうなるか分からないのか?」

「大体は想像できる。それでもオレは続ける、お前たちの邪魔をする気は無い。だからオレたちの邪魔をしないでくれないか」

「ハッ!!言うじゃねえか……このワシの目を見て声を聞いてようもそんな態度を取れたもんじゃ……大概の奴は震えあがって青い顔をするもんだが」

 確かに兜金大河の発する殺気は異常なまでに鋭い。腹をすかせた猛獣に匹敵するだろう。G/Tのメンバーは落ち着きのない様子だ。

「……」

 柄留は無表情で大河の顔を眺めている。

「柄留、どうした?」

「うーん……この人知ってる気がする。でもそこから何か思い出すって感じじゃないなー」

 柄留は階段を上がって大河に近づいていく。

「ねえ、蒐魅の事色々教えてよ。ボクは知る権利があるはずだから」

 グレイブラスターを瞬時に出して天井に向ける。そしてゆっくりと銃口を大河に向ける。だが次の瞬間―

「バオオオオオオオオオオオッ!!」

 大河の咆哮で吹っ飛ばされる柄留。階段を転げ落ちる。大河は飛び上がり柄留を追いかける。

「フウウン!」

 太い腕で柄留に掴みかかる大河。オレは間に割って入り手刀で大河の手を弾いた。

「!?」

「そこまでだ!柄留も何をやっている!」

「あははー……ここから面白くなりそうだったのに!」

「なんだと?」

「あ……ゴメン!違うの、そのそんなつもりじゃなくてなんていうか……」

 一瞬違う表情を見せた柄留。すぐにいつもの調子に戻った。

「面白い!見た目は蒐魅とは違うが今の気は蒐魅を感じた。キョウヤのいう事も納得だ」

 それなりに強く手刀を当てたが大河は痛がる様子も無い。咄嗟で余り手加減出来なかったので粉砕骨折くらいはしてると思ったが。

「諸田和音と言ったな。お前も面白いな……どうやらお前はワシと似た所があるらしい」

「お前こそ只者じゃないな。生身でその領域に達しているのだからな」

「まずは話をしようやないか。それでお互いを知りどうするのか決めればいい」

「そうだな。オレとしてもむやみに敵を作りたくはない」

 ソファに大河、向かいの椅子にオレと柄留。ソファの後ろには七曲キョウヤ。倉庫の出入り口には木津彪が立っている。他のメンバーは大河がいったん倉庫から出させた。

「蒐魅の事を知りたいんやったな。だが覚悟はして貰うぞ?蒐魅の事を知るって事はG/Tとは無関係ではなくなる。お前たちが知りえたことを他所で話せば敵対行為とみなすぞ」

「分かった」

「それと只で話すつもりはない。お前たちの知りたいことは話してやる、だからワシのいう事も聞いてくれや」

「内容にもよる。まずはそちらの要求から聞こうじゃないか」

「……諸田和音、お前の事を聞かせろ。それから内容を決める」

続く





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Last updated  Apr 30, 2022 11:10:58 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
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