未完成のブログ

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May 21, 2022
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諸田和音:運転免許は原付自動二輪を持っている。


ReviveTheGunSword灰蘇の剣銃10「怪人たち」

 G/Tとは見捨てられた地区と呼ばれる第六区の自警団的存在だという。
 構成員は殆どが第六区に住む者或いは元第六区居住者で秋馬の街全体で知られている。

「必要悪って奴や。放っておけばまとまりもクソのねぇならず者どもをG/Tが取り締まってる。第六区では警察よりもG/Tが治安を維持する存在でな」

「そうか」

「理解したのなら話を聞かせてもらおうか?お前の事をな諸田和音」

「どこから話したものか」

「そうやな……お前のその力がなんなのか。何処の者か聞かせてもらおうか」



 オレが自分自身の体が周囲の人間と違う事は5歳の頃に気が付いた。人よりも遠くの声が聞こえ3階ほどの高さの木から飛び降りても平気だったからだ。双子の妹の亜瑠はオレ程ではないが周囲よりは飛びぬけていた。
 オレと亜瑠は5歳頃までは奈良の山中の家で祖父母と暮らしていた。だから気が付かなった。祖父の刀造りを一日中眺めたり。祖母と一緒にキノコ狩りや魚釣りをしたり。日が暮れた後は読み書きや計算を教わった。山の家にはテレビは無く、外部との繋がりは電話と郵便や配達の人々だけだった。

 今考えると祖父も並の人間を遥かに凌駕する身体能力だった。祖父は身の丈以上もある刀造りの資材を平気で担いでいたし、川を渡るのに幅3メートルの岩壁の間を苦も無く飛んでいたのだから。

 諸田家すべての者がそうなる訳ではないらしい。父は全く普通の人間で、叔母は見えざるものが見えて少し勘が鋭い程度。

 龍を視る者がその力を宿すと祖父が言っていた。

 兜金大河には簡単にかなり大雑把に説明した。

「……と、大体こんなところだ」

「面白い話やな……それでお前がこの街に来た理由は?妹が関係してるとか言ってたな」

「妹は意識不明で入院している。亜瑠がこの街に来た理由も足取りも掴めていないただ一つ分かった事は兜金蒐魅が関係してるって事だけだ」

「ほう?」

「どういう訳か妹の亜瑠はこの街ではMと呼ばれる女と行動を共にしていた。Mの事を調べてるうちに兜金蒐魅に辿りついた」



「何か知らないか?」

「まぁ待て慌てるな。ワシはそっちの柄留っちゅうのにも興味ある」

 鋭い眼光を柄留に向ける。柄留は睨み返してそっぽを向いた。グレイブラスターは隠しているようだ。

「コイツの事はオレにもよく分からないんだ。だからそれも調べている。柄留は妹の顔とそっくりでな、記憶喪失で何も覚えていない」

「ほほう~ますますオモロイやないか。蒐魅の気を感じる所もな」



「嘘はついてない……だが言うてへん事はあるな。まあいいだろう……おい!」

 兜金大河が手を上げると木津彪(たけし)が慌てて走って来る。

「彪、諸田と柄留を仮メンバーにする!仮面を渡してやれ」

「え!ええええええええええ!?マジですかいアニキ……!!」

「ワシはコイツらの事が物凄く気になる。だから蒐魅の事も教えてやる、そのかわり仮メンバーとして動いてもらうっちゅうことや」

「は……はぁ……アニキがいいならそれで」

 木津彪は倉庫の棚から仮面を二つ持ってきた。

「第六区で揉め事を起こさずに動きたいならG/Tの仮面をつけろ」

「わかった」「ええー!和音くんこんな怪しい集団に入るのー?」

 柄留は口をとがらせて抗議してきたがここはG/Tに近づいて活動した方がいい。無理やり仮面を頭につけてやった。

「こんな反社グループの言いなりとか……」

「テメェ!!」

 柄留の発言に反応し吠える木津彪。

「和音君を悪の手に染めさせない!」

「オレだって気は乗らない。だから内容によっては断らせてもらう」

「安心せえ、荷物を運んでもらうだけや。建物の中を通らんと行けん場所でな、ドローンは使えんのじゃ」

 兜金大河は懐からメモリースティックを取り出した。

「コイツを第六区の閉鎖されたボーリング場に持って行って欲しい。そこにいる奴に渡せ。そしたらそいつが荷物を渡すはずや、それを持って帰ってこい」

「オレたちがこのメモリースティックを紛失したりそのままバックレたらどうなる?」

「ワシの信用を失いG/Tは二度とお前たちに協力しない」

「そうか分かった」

「違法な取引の手助けをさせるつもり!?」

「そんなもん始めた会うた奴に任せるか。只のお使いじゃ、彪の代わりに行ってこい」

「行くぞ柄留、さっさと済ませて兜金蒐魅の情報を得たい」  

「ええ~……和音君がそう言うなら……」

「今日中に頼むぞ」

 メモリースティックをしまって外に出る。G/Tのメンバーの視線を感じる。

「ボクのせいでピリピリした空気が流れたのかな?」

「かもな」

「和音君凄く落ち着いてるよね、もしかしてこう言う危ないシーンに慣れてる?」

「そういう訳でもないが」

 危険だと感じていないからだ。

「諸田クンに柄留チャン。どうやってボーリング場まで行く気だい?」

 七曲キョウヤが声をかけてきた。

「地図で大体の場所は分かっている徒歩で向かう」「ええ~?歩くの??」

「俺っちらのホバーボードでも使うかい?あーでも乗れるかな?」

「問題ない」「乗れるよ!乗った事ないけど!!」

「そうこなくっちゃ」

 七曲キョウヤは車から二つのホバーボードを取り出した。競技用をかなりカスタムしたものだった。一つは青のメッキ、もう一つは紫のメッキでコーティングされている。

「……」

 足を乗せる。吸い付くような安定感。オレが子供のころ乗っていたのとは違うとすぐにわかった。柄留は恐る恐る両足で乗っていた。

「行って来る」

 右足で地面を蹴り加速させる。両足を乗せて姿勢制御。道路に出た所で電柱にボードを添わせてトリックを決めながら曲がる。

「ヒュー!諸田クンやるねー!!柄留チャンはどうカナー??」

「できるよ!」

 後ろで七曲キョウヤと柄留の声がした。

 少し遅れて柄留が出てきた。乗れているようだ。

「待ってよ和音くーん!」

 そう言いながら確かめるようにガードレールや廃車にトリックを決めながらついてくる。

「お前楽しんでないか?」

「あははーそうかも。ボクはこれが好きみたいホウキに乗る魔女みたいでさ」

「……は?」

 変なたとえを出す奴だ。

 ―それにしても歩いている人の数が少ない。その辺で座り込んでいる連中や焚火をしてる連中の他はガラの悪そうなのしかいない。散乱しているゴミの数も異常だ。

「なんかその辺で店広げてる人多いね。怪しすぎ……」

「そうだな、まるで別の国のようだ」

「落書きも多いね……窓が鉄格子の建物が結構ある」

「着た時に見た大通りはここまで酷くはなかったな」

「まるでスラムだね」

 地図で見た通りを進んでいく。住宅街の北にあるトンネルを抜けた所にボーリング場はある。
 トンネルは異常なまでに暗かった。照明は一切機能していない。車一台が辛うじて通り抜けることが出来る幅だ。

「……」

 トンネルを抜けると立ち入り禁止のフェンスが張られたボーリング場が見えた。近くにあるガソリンスタンドとプレハブの商店は開いている。

「めっちゃ見られてるね」

「G/Tの仮面を持っていなければ囲まれてるかもな」

 ホバーボードで飛び上がってフェンスを越える。ボウリング場は2階建てで1階は駐車場になっている。駐車場には車は無く廃材が散らかっている。

「あそこの階段から上がれるな」

 中央の柱の横にエスカレーターが見えたがバリケードで塞がれている。その横にある足場用の階段が設置されていた。

「電気は通っているのか……」

 階段を上がって店内に入る自動扉が開いた。

「誰か居ないか?兜金大河の使いで来た者だが」

「大分荒らされてるねー……でもなんかついさっき荒らしたような感じが……」

「向こうにスタッフの待機室がある、そこに行くぞ」

 動いていないレーンを見ながら壁際を通って一番奥にある待機室に向かう。

「ぷふぅ~……面倒だなぁ……客が来やがったかぁ~!」

 突然ボーリング玉が飛んできた。しゃがんで回避する。

「そこか」

 売店コーナーのカウンターから巨体がゆっくりした動きででてくる。その男は半裸で下半身に黒い布を巻きつけている。異常なまでに体毛が濃く獣を思わせた。

「誰だお前は」

「いきなり和音君に物投げつけやがって~!!」

「ぷふぅ~しゃべるのも面倒だなぁ~とりあえず死んどけよ~」

 またボーリング玉を投げつけてきた。オレは受け止めて投げ返す。顔面に命中し大男は仰向けに倒れた。

「いてぇなぁ~……立ち上がるのも面倒だぁ~このままで行くぞぉ~」

 巨体を膨らませて転がって来る。咄嗟に横に回避するオレと柄留。

「ち……」「うわあああっ!何コイツ!!怪人!?」

 怪人……?そうか、これがこの街に現れる怪人なのか。

「ボクが前に見た変態露出怪人とは違うけど……コイツもきっと怪人だよ!!」

「大人しくさせて話を聞かなければな」

 巨体の怪人は転がった勢いでレーンの突き当りに激突していた。

「騒がしいぞウシジマ……あん?何だテメェらは??」

 トイレの方から現れたのは長身の男。黒いフードコートを着ている。手には長い棒、両端に刃物が付いているようだ。

「ぷふぅ~……客だよジャメ……折角俺らのアジトになったと思ったのになぁ~」

「カップルでこんな所に入り込んできやがってムカつくぜ……さかりオスメスがよぉ!」

 長身男のコートの隙間から見える肌は爬虫類のような鱗に覆われていた。

「オレたちは兜金大河の使いで来た者だがどうやらお前たちは取引相手じゃなさそうだ」

「もしかしてボクたち罠にハメられた!?」

 立ち上がるウシジマと呼ばれた巨漢、ゆっくりと接近してくるジャメという長身。

「とりあえず潰しちゃおう」「イチャイチャしやがってムカつくぜ!刻んでやる!」

「柄留、あの妙な鞘と剣を出せ」

「いいけど……大丈夫かなぁ……またボクがビクンビクンしちゃうかも」

「剣としては使わん、あの長身の得物を捌くために使うだけだ」

「おっけー」

 白い鞘と剣を受け取る。相変わらず血管のようなものが浮いている不気味な物だ。柄留は既にグレイブラスターを構えている。

「お?逃げようとしない……よほどの自信があるかそもそもそういう戦闘屋か?」

「イラつくぜ……女と一緒だからカッコつけようとする男も男と一緒に戦おうとする女もよー!!」

 同時に掛かって来る怪人たち。巨漢は柄留に長身はオレに向かってきた。

「ぷふぅー!」

 飛び上がってそのまま座り込む姿勢で落ちてくる巨漢。柄留は後ろに飛んで避けた。

「シャシャー!!」

 両端に刃のついた棒でついてくる長身。オレは妙な鞘で捌いて流す。

「お前たちは何だ?」

「【選ばれしもの】だ!!シュアアアアア!!」

 両端刃の棒をバトンのように振り回す長身。オレは間合いを外して避ける。

「イラつくぜ……その顔、その声、さぞモテるんだろうなぁ~……俺の攻撃も見えてるんだろう?喧嘩も強いってか?俺こそが俺たちこそが選ばれしものだってのによぉー」

 長身の腕が伸びた。咄嗟に鞘で弾いてガードする。

「キイイイイイエエエエエエエエイッ!!余裕の表情がムカつくぜー!!」

「お前が遅すぎるだけだ」

 長身は体を捻じる。そこからゴムのように上半身をしならせて武器を振る。オレは飛び上がって回避。

「キイイエエエイイイッ!!」

 今度は腕を捻じってドリルのように回転をかけてついてくる。オレは空中で大きく息を吸い込み―

「ハアアアアアアアアアアッ!!」

 波動を放った。反動で大きく後ろに跳ねた。長身は俺の波動を正面から受けて反対側の壁に激突していた。

「ゴフォォ……なんだ今のは体の芯に響くような咆哮……まさか奴も選ばれしもの?」

 体の中心から熱いものが全身に巡っていくのが分かる。まだ大丈夫だ、あの怪人相手ならそう簡単に壊れない。もう少し出しても平気だろう。

「フウウウウウウウウウウ……」

 静かに息を吐く。自分自身の息が熱を帯びているのが分かる。

「お前こそなんだ………イケメン野郎……」

「たまたまこの街に来た学生だ」

 長身は慎重に間合いを量っている。オレの波動を受けて警戒している。

「おい、お前たちは選ばれしものと言ったがどうしてそんな力を得た?」

「地獄から這い上がったのさぁ!!他のクズ共とは違う!生まれ変わったんだ!!」

「他のクズ共?」

「この街、秋馬の収容所のクズ共のことだぁ!!」

 収容所……留置場の事か?

「兜金蒐魅と言う名を知ってるか?」

「糞ムカつく名だぁ!!収容所にぶち込まれる羽目になったのはあいつのせいだ!!」

続く





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Last updated  May 21, 2022 10:00:52 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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