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ご無沙汰しておりま~す! 昨日の夜は、東京も、雪がバラバラ降ってましたよ~。(アハハ~、 音はしませんでしたけれど・・・) 戯曲 ぐぁらん堂書店の店長さんの事 ***** ***** 豆腐屋さんの「とーふー」ラッパが 遠くで鳴っている。照明が入ると、 ここはいつぞやの古本屋の店先。ど うやら店じまいになったらしい。 上手より店長が現われる。 店長 あれ?この店、つぶれちゃったのかな ? ちょっと考えてから、店先にあるば ばっちい椅子に腰掛けてみる。 店長 (つぶやく様に)彼女は枕をかかえな がら、うつ伏せに寝転がって、クロスワー ドパズルを解いている。僕はぼんやりしな がら、彼女にタカシの事を話していた。が、 彼女の生返事がぴたりと止まった。何時の 間にか寝入ってしまったらしい。 青年が赤い本を読みながら下手より 現われる。まったく前方を気にして いない。店をそのまま通り過ぎよう とする。 店長 (うつつな感じで青年に近付きながら )枕に顎を落として眼をつむっている。さ らりとした髪が花柄の枕の上を這っている。 青年 (本から急に眼を上げて)僕は鉛筆の お尻でその髪をくるくるといじくった。( と、店長の髪を鉛筆でいじくる) 店長 (不意打ちをくらって正気に戻り)わ っ!! なんだ……。 青年 (本をとじながら)すると彼女はふと 眼を開けてパズルを見詰めていた。が、そ のうち僕の方を面倒臭げに見て、「あした また早いから寝ようか。」と、無造作に明 りを消した。暗闇の中で柱時計は三度鐘を 打った。 店長 いやっ!! 本当は柱時計は鐘なんか打た なかったんだ。第一、柱時計なんて、なか ったんだよ。 青年 (正気に戻って)あなたはーー。 店長 いつぞやはどうも。 青年 あの時は、輪をどうもありがとうござ いました。 店長 いいえ。(本に気づき)その本、どう なすったんです? 青年 ええ。ぐぁらん堂さんで買って来たん ですがーー。 店長 (例の本だとわかり)ぐぁらん堂で売 ってましたか? 青年 ええ。本棚から選び取りました。それ よりあなた、柱時計の事ーー。 店長 ああーー、柱時計の事?! 青年 この本、あなたがお書きになった本な んでしょう? 店長 ええーー、まあ。 青年 でも、僕にはあまり関係がない本の様 です。 店長 そうでしょう。わたし自身の為に書い た本なんですからーー。 青年 それで、古本屋に来たわけなんですが ーー、これ、見せじまいでしょうかね?! 店長 ええ、どうでしょうかね?! 店長はちょっと戸を引いてみる、と、 開いた。 店長 あれ!! あいちゃったーー。 青年 はい。 店長 (店の中をのぞいて)ごめん下さい!! 青年 ごめん下さ~い!! 店長 やっぱりるすかな? 青年 おやじさ~ん!! 店長 無理みたいだよーー。 と、花道から、古本屋のおやじが豆 腐をなべに入れて走ってくる。でも、 豆腐の角がかけない様に気を配りな がらーー。 青年 この本、引き取ってもらえませんか? おやじ この本はーー。わなわな。(わざと らしい) 店長 僕が買います。 おやじ いや、わしが買おう。 店長 でも、もう店じまいじゃありませんか。 おやじ わしが欲しいんじゃよ。 店長 本当云えば、私も欲しい!! おやじ 何故?! 店長 私が書いたからです。 おやじ なに!! お前さんが書いた……。じゃ が、書いたあんたよりも、わしに必要なん じゃよ。 店長 でもーー。 おやじ いや、わしが必要なんじゃよ。わし も生き過ぎたのかも知れん。過去も持てば 持つ程、死ねなくなって行く。どうしてじ ゃろうーー。若い頃は死ぬ事なんかちっと も恐ろしくなかった。いつか死んでやろう と思っとったよ。でも、過去を持つたびに、 過去がわしを引き止めてしまう。過去が重 過ぎて、天に上って行けないんじゃろうか ?! 店長 地獄にも落ちる事もできないんでしょ うか?(云ってしまってから困る) おやじ わしもそれが云いたい。地獄のザル に過去が大き過ぎて、引っかかってしまう のじゃろかーー。 青年 過ぎる事はよくありませんねーー。お じいさん、あなたにこの本が必要ならば、 差し上げましょう。 おやじ 本当かい?ーー考えてみると、わし はもう長くなかろう。 店長 何を云ってんですか!! おやじ わしが晴れてあの世に行った時、そ の本をあんたにあげよう。 店長 えっ?! 青年 話は決まりましたね。この本、あなた に差し上げますよ。(おやじに本を手渡す ) おやじ わしがあんたさんからこの本をもら う。わしはあんたさんにーー。(ちょっと 考える)これをあげよう。(豆腐のナベを 差し出す) 青年 とうふ?! おやじ 金がないもんでな……。 青年 はあーー。これで僕は、夕飯を食べる んですねーー。 おやじ そして、この本を(店の中に入り、 空っぽの本棚へ入れる)この中にいれる。 ーーと。 店長 それを、おじいさんにもしもの事があ ったら、(店の中に入り、本を取ろうとす る)わたしが……。 ホテル・カリフォルニアが流れ、女 の手が、店長の手をつかむ。 店長 (唖然とする)……。君ーー。 音楽と共に、章子が本棚から現れる。 店長 わたしが居るから、君がいるのか?! 章子 そう。あなたが必要としているからで す。 おやじ 知らんうちに、わしの本棚に住んで もらっては困るな……。 章子 かたい事云うな!! 青年 それじゃあ皆さん、さようならーー。 豆腐のナベを持って花道を行こうと する。 章子 青年!! おやじ その豆腐、湯どうふにするとうまい ぞ。まあ、新しいから、冷や奴でもいいが ……。 章子 青年!! 青年、立ち止まって振り向くーー。 章子 角をくずさない様に……。 おやじ (ガクッとなる)……。 章子 あんたが今から先、どんな一生を送っ て行くかわからない。その豆腐を、どんな 風に調理して夕飯にするかすらも分かっち ゃいない。わたしがもし、あんたにこれ以 上関わる事ができたなら、きっと何かが変 わって行くでしょう。でも、これ以上は関 わる事はできません。わたしはあなたと同 じです。必要とする人には関われるけれど、 それ以外の人には関われない、文章の中の 人間なのです。関わりたいのに、関われな い。 青年 章子さんーー。 章子 青年!! あんたは本当は関われるんだよ。 わたしの様に、関われない者とは違うんだ よ。 青年 僕ーー。 章子 (煙草に火をつける)青年!! 人間にも、 それ以外のものにもなれなかった青年!! 関 わって行く、求めて行く事を捨てたあんた ーー。それでもいい。関わって行けとは云 わないよ。でもひとつ!! 青年 ひとつ?! 章子 只ひとつ!! 青年 はい。 章子 進んで行きなさい。 青年 進むーー。 章子 留まる事も、引き戻る事もできないん だよ。進むしかないじゃないか!! 青年 ……。 章子 進みたくなくなったら、豆腐の角に頭 をぶつけて死になさい。 青年 (豆腐を見詰めて)でもーー。 章子 豆腐の角がつぶれたら、また進んで行 けるよ。 青年 はいーー。 章子 さあ、向こうを向きなさい!! そのまま 進むのよ!! 青年は後ろを向くーー。 章子 進んで行きなさい!! 只進むのが辛いな ら、煙の輪をはきながら!! 青年は豆腐に気を使いながら、足早 に去って行く。 店長 行っちまったーー。 おやじ うん。 章子 そう。せめて、煙をはきながらーー。 店長と古本屋のおやじは章子の方を 見る。 章子 (正面を向いたまま)あなたがいるか ら、わたしが居るんです。 煙の輪をつくりながら、章子は天に 上って行く。ホテル・カリフォルニ アがくどく流れる。 章子 (ハミングしながら)ルルル……、ラ ララ……、ルルル……、パパパッパッパッ、 ホテル・カリフォルニア……。ルルル……、 ルルル……。 章子は完全に姿を消す。 店長 (章子を見送って)あれ、まっ、ちゃ ん、でべその宙返り。 おやじ 何かね、それーー? 店長 嫌だな。おじいさんが云ったんですよ。 おやじ ほう。でも、どうでもいい事じゃな。 幕 ***** ***** と、いう事で・・・やっと、幕を迎えました~。 ・・・とっぴんぱらりの、ぷ~。 読んで下さった律儀な方・・・ありがとうございました~。 手が、疲れた~。
2011年02月15日

ご無沙汰していま~す! 一応、バレンタインデーも近いと言うことで・・・ ささっ、召し上がれ~。 戯曲 ぐぁらん堂書店の店長さんの事 ***** ***** 青年 でも、僕には結局できなかった。先生 方が計画的に生徒達をつくって行く事がー ー。きっとそれは正しいことなのでしょう。 そうでなくっちゃ、そうして僕もつくられ たのですから……。でも、それだけの責任 を担い切れなかったんです。ひとりの人間 をつくり出す事が、僕には到底我慢し切れ ない程重荷になってしまったんです。許し て下さい。要は、それだけ人間に関わりか ける事ができなかったんです。 デモシカ そう、君には、それだけの実力が なかったんだね。 青年 ええーー。 店長 (青年に)君は今、動物にも、人間に も、自分から求めはしなのかい? 青年 なるべくーー。 店長 それが君の生き方だと云うのなら、仕 方はないけれどーー。 青年 生き方?そんな大層なもんじゃありま せん。 店長 わかる様な気もするが、結局、わたし にも、何もわかっちゃいないんだ。 章子 店長ーー。 店長 でも、わかろうとする事が尊いんだと 思う。 章子 恋愛だって、そうでしょう?! 店長 んっ?! 章子 結局は何もわかっちゃいないでしょう ? 店長 どうだろう。きっとそうだと思うけど ……。 章子 例えば、男と女がいっしょに暮らして いる。ふたりは夫婦ではない。 玉夫 同棲時代!! 店長 ……。 章子 男の名前をマモルと云い、女の名前を ショウコと云ったーー。 店長 マモルとショウコ?! 章子 若いふたりが暮らしていれば、自然と 子供ができるわ。 店長 (宙を見詰めて)……。 玉夫 子供ってのは、自然発生するのかい? 野呂 アホダレ!! ぶりっ子するな!! 玉夫 だって俺、知んねえもん。 野呂 うじだって自然発生しないだぞ!! ショ ウジョウバエの実験しなかったか?(デモ シカに)ねえ?! デモシカ (咳払いなぞして)君らには、困 ったもんだよ。 章子 正直云って、子供ができてマモルは困 った。 デモシカ 私の方が困っとるよ。 店長 それーー。 章子 そして。 店長 ふたりは別れた。 章子 そう。ふたりは別れたわ。 野呂 なんで知ってるんです?店長ーー。 店長 ……。 章子 マモルはきっと思ったでしょう。子供 の責任を持つのは面倒だし、事実、無理な 経済力だった。ショウコの方から責任を迫 られたらどうしよう。 玉夫 そりゃ、そんなガキ困っちゃうぜ。 章子 そして、マモルにはふたりが迎えた結 末は意外だった。 店長 ……。 章子 女が何も告げずに去って行くのを意外 と思った事でしょう。 店長 それーー。 章子 ええ。 店長 なぜ?! 章子 マモルは消えて行くショウコの気持ち がわからなかった。きっと、どこかで子供 を始末して、再び新しい、違った人生を歩 むと思った事でしょう。でも、本当は違う のよ。ショウコは自分の責任で子供をつく る行為をしたのだから、自分の責任で子供 を産んだに違いないわ。 店長 でもーー。 章子 あの本ーー、今から二十年前に書かれ たあの文章には、ショウコの本当の気持ち は書かれていないんです。マモルさんーー。 店長 ……。 章子 あなたでしょ? 店長 あの本、やっぱりーー。 章子 そうなんです。あの本は、あなたが二 十年前に書いた小説。 店長 (仰天して)何故、そんなものがここ にあるんだ?! そんなもんが、どうして本に なってるんだ。わたしは、わたしの為に、 只それだけの為に小説を書いたんじゃない かーー。もう原稿すらどこに行ったかわか りゃしない。その小説が何故ここにあるん だ!! 章子 わたしがここに居るからでしょう。 店長 小説の中の君が、何故ここに居るんだ !! 章子 あなたが居るからでしょう。 店長 そんな馬鹿なっ!! 章子 さようならーー。 電車の音が聞こえる。どこぞの駅の 改札だろうか……。 ショウコとマモルはしばし見詰め合 うが、ショウコは足早に改札を抜け る。 店長 (視線だけ後を追う)ーー。 章子 (立ち止まったまま)ショウコは止ま らずに歩いて行くわ。 店長 そう。小説の中のショウコは振り向か ずに行ってしまう。でも、女の背中は何ひ とつ語れやしない!! 章子 (振り返らずそのまま)だから、わた しは言葉にします。店長、ショウコは振り 返らなかった。でも、その時、マモルがど んな顔でそこに立っていたか、改札を抜け るショウコをどんな姿で見送ったのか、手 に取る様に分かっていたんです。そして、 今も忘れやしない。 店長 君っ!! 章子は下手へ去って行く。 電車がホームに入ったらしいーー。 ゆっくりと暗転。 ***** ***** 今日はここまで・・・とっぴんっぱらりの、ぷ~。 今晩の東京は、雪が降るらしいです~。 ひょっとして、積もるかなぁ~? でも、きっとすぐに、ビショビショしちゃいそうな、気が しま~す。
2011年02月10日

ご無沙汰しておりま~す! ちょっとまえに、お気に入りのtakatobaabaさんから、トイレの環境 ポスター(的なもの~?)について、描いてみない~?と、お誘いを 頂いて・・・アハハ~、描いてみました。 何だか、中学生っぽい感じですが。(お恥ずかしい・・・へへへ。) baabaさ~ん・・・もしも、使ってもいいかなぁ~、なんて、思ったら、 プリントアウトして、使って下さ~い。 因に、ぬりえバージョンも、ご利用下さい! 戯曲 ぐぁらん堂書店の店長さんの事 ***** ***** 青年 新聞に載る程の良い事も悪い事もやっ ちゃいません。 デモシカ やったやった云っても、結局、君 ら若者は何もやっちゃいないじゃないか。 青年 やってない事自体、重荷なのです。 店長 君ーー。 青年 そう、考え過ぎはわかってます。そん な事、誰れだって同じ思いです。でも、自 分が可愛いから、早く楽な気持ちにさせて やりたいから、こうしてあやまっているの でしょう。 デモシカ 青年にありがちな、精神的な乱れ ですな・・・あやまりたければ、あやまれ ばいいでしょう。 青年 ああっ!! 僕はなんてダメな人間なんだ っ!! 自分の事しか考えない、自分が可愛く て仕方が無い、自分を助ける為なら、何で もしかねない僕自身が、たまらなく嫌なん だ!! 過去が重荷になれば、きっとそれを忘 れてしまう。忘れちゃいけない事でも、き っと忘れてしまう。苦しむ自分を、一刻も 早く助けてやりたくて仕方ないんだ!! 事実、 僕はあやまって、あやまる事で許してもら おうとしている。お叱りの言葉を待ってい るんだ。僕はもう嫌だーー。 章子 青年ーー。 青年 僕はーー。 店長 君ーー。 デモシカ 私は君を叱る事も、なぐさめる事 もしてやれんよ。 店長 それは、あなたの云う、反省の為です か? デモシカ (ちょっと考えて)そうかな?ど うだろうかーー。 玉夫 忙しい身の上だからねえ……。 野呂 人非人!! やっぱりあんたはデモシカ教 師だ!! デモシカ なに?! 野呂 どうして叱ってやらないんだよ!! 玉夫 ♪ しか~られて~ しか~られ~て~ あの子は街までお使いに~ デモシカ だから分からんのだよ!! 私には。 野呂 分からないですますんですか? デモシカ もういい。私はこの店から、一刻 も早く離れたいよ。 デモシカ先生は花道を去ろうとする。 青年 デモシカ先生!! デモシカ (立ち止まり)何か? 青年 僕も教師になろうと思った学生のひと りでした。 デモシカ (振り返り)ほう。 青年 でも、なれませんでした。 デモシカ そうかね。 青年 でも、決して単なる興味半分でやった 事ではありません。かと云って、履歴書に 書くと幾らか格好が良いからと云うわけで もありません。 デモシカ 当たり前だよ。そんな……。 青年 僕、教育実習にも行かせて頂きました。 デモシカ そうかね。 青年 僕は結局、試験も受けてないんです。 デモシカ そう云う学生が多いんだよ。成程 ね。近頃は、免許だけとっておこうって人 が多いんだよ。安易に教育実習に来られる と困るんだよね。君だって知ってるだろ? 学校側だって、実習生を受け入れる義務は ひとつも無いんだよ。好意で受け入れてく れてるんだよ。それにもまして、本職でも ない君等、実習生が教えている生徒達には、 練習に使える時間なんて無いんだよ。彼ら には大切な時間であり、取り返しのつかな い時間なんだよ。本番なんだよ。 玉夫 まな板本番!! 店長 ばかもん!! 玉夫をロープに飛ばして、戻って来 たところを、アックスボンバーを食 らわす。 青年 よく分かってます。 玉夫 ♪ 本は~なん度でも、読みかえせて も 人の人生は、繰り返せない 一冊の本の、歳月の重さ 君に借りたまま、返せない愛 返せない愛がある~ 玉夫はふらふらバタンと倒れる。 デモシカ その、よく分かってる君が、どう してやめて仕舞うんだい?それを無責任と 云わずして、何を無責任と云おう!! 青年 はい。僕は無責任です。でも、精一杯 やったつもりです。僕には教える事なんて できない。でも、共に生きて行きたかった。 いっしょに人間になっていきたかった……。 只、それだけだったんです。でも、きっと、 動機が不純だったのでしょう。 デモシカ 何故かね? 青年 別に、教師でなくてもよかったんです。 でも、きっと人間らしいものだと思ったか らです。人間に自分から関わって行きたい、 能動的に生きてみたい、より人間らしく生 きられるんじゃないかって・・・ デモシカ それはそうさ。人間は教育される ことによって人間に成り得るのだから。 章子 それじゃ、あんたが教師をあきらめた ってことはーー。 青年 僕は、人間らしく生きる事をあきらめ たのです。 店長 野呂 玉夫 ええっ?! デモシカ 青年 無理だったんです。 店長 人間らしくったって、どんな生き方だ って、大方は人間らしいものじゃないか? 青年 そうですね。例えば、戦争を起こす事 だって、下着どろぼうをする事だって、人 間らしい事と云えるかも知れませんしね。 野呂 下着ドロの件では、僕もれっきとした 人間と云えますね。 玉夫 (寝転んだまま)野呂さん!! 野呂 ん?! 玉夫(起き上がって)そんな事が問題なん すか? 野呂 いや、別に……。 青年 僕は、小さい頃から人間を好まなかっ た。好まないと云うよりも、人間には興味 を持っていなかったんです。どちらかと云 えば、人間以外の動物や植物を好んだんで す。人間と目が合う事を好まない僕は、よ く動物と見詰め合った。彼らは裏切らない。 好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌い だ。僕は安心して彼らと付き合えた。動物 と話せる自信があった。でも、それは単な る僕側の意見でしかなかった。僕はやはり エゴイストだった。自分の欲望の為のペッ トとして動物を飼ってきたし、何匹も殺し てきた。勿論、殺す気で殺したわけじゃな い。それこそ、本気で愛していたつもりだ った。愛するなんて言葉、使いたくないけ ど、本当に大切だったーー。そんな風に思 ってるある日、友人が精神病になってしま った。 章子 友達がーー。 青年 精神病になって行く友人に、どうして 僕は気が付かなかったんだろう。 章子 鈍感だからか?! 青年 結局はそうでしょう。僕は友人を助け てあげられなかった。ひょっとすると、僕 も彼をそうしてしまった要因のひとつだっ たのかも知れない。僕の中で彼は、そんな に大切な存在ではなかったのです。僕は増 す増す人間から遠ざかった。けれども、動 物も僕を受け入れてはくれなかった。動物 達にとっても、僕はやっかい者だったし、 加害者に成り得る者だった。そして思った んです。 店長 何を? 青年 自分から求めちゃならない。只、彼ら が僕を必要とする時だけ、僕は最善を尽く して働きかけようと。 店長 自分から求めちゃいけないかな?! 野呂 時と場合によっては……。 玉夫 なんと消極的な事よ。 青年 そして僕の残された道はーー。 章子 泥沼だった? 青年 いいえ、アススァルトです。 章子 本当に?! 青年 僕は思ったんです。人間らしく生きて みよう、とーー。動物になれなかった僕で す。人間になってなれるものなら、人間と して生きてみようと。そして選んだのが、 教師の道だったんです。 デモシカ 教師がアスファルトかねーー。 玉夫 雰囲気じゃねえか……。 ***** ***** くたびれたので、今日はここまで・・・とっぴんぱらりのぷ~。 今日は、とっても暖かで・・・ベランダは、過ごしやすいです~。 お洗濯から、湯気が立ってま~す。 アハハ~、でも、うちの場合、家の中は妙に、寒いんですが・・・
2011年02月03日
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