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麻生首相は、メディアが批判のネタに困った挙句、一流ホテルのバーという安上がりな場所に行くことすら叩きネタにされた。鳩山大臣は首相職について以来の動静欄を見ていると毎夜毎夜、高級レストランで宴をしていて、何でこれをメディアが叩かないのだろうと思っていた。「鳩山宴の一覧表」 を作ってやろうかとよほど思ったが、そもそもこういうことに目くじらを立てること自体がサモシさの極みではないかという思いがあって、せずにいた。トップの地位にある人間は、知恵者と語り合う場として毎日の食事時間を利用すべきだし、首相たる者が知恵者を招くなら1,980円のナントカご膳で済ますわけにはいかない。知恵者を伴うなら高級レストラン通いも大いに結構。むしろ心配なのは、今年の1月に入ってから動静欄から高級レストラン通いが消えたことだ。新聞をご覧になると分かる。政府や党の幹部との面談後、「公邸着」 で終わる日がめっきり増えた。要は、夕食を家庭でとる日が増えたのだ。メディア対策にはこちらのほうが無難だが、首相職がそれでよいのかどうか。ところで 「首相公邸」 といえば、麻生首相から引き継いだあと改装・補修に474万円の公費が使われた。公邸のどこをどう変えたのか あげつらえば、ワイドショーのいいネタになると思うが。『北國新聞』 コラム「時鐘」 平成22年2月25日≪首相公邸には伝説がある。二・二六事件で流血の現場となった旧公邸には、幽霊が出るというのが有名だった。こんなのもある。政権を取って公邸に入ったある首相が「風呂はよく洗っておけ」と命じたという。前任の首相を指して「あいつはきたないからな」とうそぶいたと言うのである。もちろん伝説に過ぎないから、だれが言ったか定かではない。古い公邸伝説を思い出したのは、鳩山首相夫妻が公邸に引っ越す際の内装補修や備品購入費が474万円かかったとの政府答弁書が出たからである。その中に、首相夫人が 「麻生前首相の入った風呂には入りたくない」 との理由で改修させたのではないかとの自民党議員の質問があった。風呂場の改修は否定したが 「浴槽の清掃はした」 と答弁書にあったという。風呂の清掃ぐらいは当然だろう。が、5年前に大改装したばかりの公邸に474万円の補修費がかかった事実には、いろいろな意見が出るだろう。問題は、伝説のたぐいの話が 「あの人ならあり得る」 と思わせるところにある。これも鳩山さんの 「不徳のいたす」 ところかもしれない。≫不徳といえば……。同じ 『北國新聞』 平成22年2月20日の 「時鐘」 にいわく≪もはや旧聞に属するが、先の党首討論で鳩山首相が「母とは年に1度か2度会う」と述べたのが、いまだに引っかかっている。カネをもらった件とは別の次元になるが、同じ東京に居て年に1度か2度しか老母と会わないとは、辛い話である。首相の多忙さは分かる。だが、プライベートに過ごす時間がしばしば紹介されている。母に会うのが少な過ぎないか野党は「電話もしないのか」などと攻めたが、口裏合わせなどといわず「もう少し母親をたずねたらいい」と心配すれば、退屈な党首討論にもっと耳を傾けた国民もいただろう。公の政治と私生活を混同したくはないが、元はと言えば鳩山家の私的問題が政治問題になったのだ。以前、橋本龍太郎元首相が毎週のように入院の母を見舞っていたのを思い出す。この見舞いにも見方は様々あった。が、多忙を理由に、首相がろくに母とも会えないとの理屈は通用しない一つの例ではある。どんな家にも外からはうかがい知れない事情がある。差し出がましいが、せめて月に1度の訪問をすすめたい。物忘れもなく、懐かしい会話ができるうちだ。老母への孝行は。≫
Feb 26, 2010
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地球軌道を高速で周回する宇宙ゴミが、イタい問題になっている。JAXAが 「掃除衛星」 の研究開発に本格的に取り組むと、2月17日の日刊工業新聞1面トップ記事が伝えていた。宇宙ゴミをばら撒いた張本人は、まずソ連・ロシアや米国、そして無謀にも自国衛星を宇宙空間で爆撃してみせた中国だ。日本からこれまで打ち上げた人工衛星や探査機は平成20年2月時点で138基。ソ連・ロシアや米国はそれぞれ2,000基以上だ、と同じ2月17日の日本経済新聞3面の囲み記事にあった。だから、宇宙の掃除にも責任をもって悩むべきはまずはロシアや米国だが、彼らはどうしているのだろう。(利己主義中国からは、そもそも何らの貢献も期待できないが。)有人宇宙飛行も達成しないうちに黙々と掃除のことを考えるとは、いかにも日本人らしい。正直者がバカを見る、ことにならないよう、国際貢献がカネになって返ってくる仕組みができないだろうか。温暖化ガスの害をドラマチックに演出報道させることで、温暖化ガス削減で儲ける仕組みをつくった (悪)知恵者たちがいる。宇宙ゴミが通信衛星に衝突して社会が大混乱におちいったり、監視衛星に衝突して安全保障のさまたげになったり……。宇宙遊泳中の、地球より重いいのちの宇宙飛行士が、宇宙ゴミに激突されて殉職する……。 SFふうの映像演出で、宇宙ゴミを掃除せよという世論を盛り上げ、宇宙ゴミは原因元の国が掃除すべしという国際条約をめざせないか。日本が掃除衛星の最先端を走れば、ロシアや米国・中国から宇宙の掃除を請け負って儲けることができるのだが。日本と米国が儲け、ロシアや中国からカネを搾り取るかたちがよい。かりに民主党政権がつづけば、排出権取引にともなう日本の国富の流出が10年後に予想される。その惨憺たる被害に比べれば焼け石に水だが、宇宙でニッチの先端技術で他国の富をもぎとる仕組みをつくれないか。*日刊工業新聞2月17日1面報道:≪JAXAが “掃除衛星”ロボアームで宇宙ゴミ処理 10年後、小型機実用化宇宙航空研究開発気候 (JAXA) は廃棄した人工衛星やロケットの残骸、破片などの宇宙ゴミを取り除く “掃除衛星” の研究開発に本格的に取り組む。本体に搭載したロボットアームを伸ばして宇宙ゴミをつかみ、大気圏に引きずり下ろして一緒に燃やすという衛星だ。世界中で衛星の打ち上げが増えるなか、宇宙ゴミが軌道上で運用する衛星に衝突する危険性が高まっている。JAXAは掃除衛星として2020年度をめどに小型機を、次いで大型機の実用化を目指す。JAXAの掃除衛星は高度1,000キロメートル前後に打ち上げ、画像解析などで宇宙ゴミの動きをとらえ、そのゴミが激しい運動をしている場合でも運動を弱めて捕獲する。本体のロボットアームを伸ばして宇宙ゴミをつかみ、5キロメートル程度まで伸びる強度の高い網目状の導電性のひも (テザー) を取り付ける。ひもでゴミを引っ張りながら地球の磁気圏を周回。強い電磁力がブレーキの役割を果たし速度を低下させ、1年程度かけて大気圏に落下させて掃除衛星とともに燃やす。まず、小型の掃除衛星を2020年度をめどに実現を目指す。小型機は50センチ~70センチメートル角、重さ百数十キログラムで、1基につき宇宙ゴミひとつを処理する。小型機の実用化後、導電性テザーを複数個搭載した大型機を開発し、大型ゴミの処理もできるようにする。JAXAは小型掃除衛星の製造費を数億円と見込んでいるが、大型機の製造費は数百億円規模となるため、コスト負担軽減などを図るため国際協力で実現を目指す。現在の試算では年間5基ペースで大型掃除衛星を打ち上げると、想定される宇宙ゴミを取り除くのに約20年かかるという。≫
Feb 22, 2010
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ぼくが生れた昭和34年、ボストンのコロニアル劇場が舞台。劇中劇も巧みに織り込まれたミュージカル。主演の大根女優が初日の終演直後に死に、殺人課の刑事 (たまたま演劇好き) が劇場を封鎖し捜査をはじめるが、やがて第2、第3の殺人が起きる。探偵小説仕立て。ミュージカルはセリフの量が限られるから、推理ものに仕立てるのは難しい。だが、この作品はよく出来ていて、推理脳もほどよく刺激された。ブロードウェイ版 (平成19~20年公演) のCDジャケットマルシアさんと鈴木綜馬さんが出るミュージカルだから、これは見なければと早いうちに前売券を買ったが、土曜のS席は完売だった。昨年7月まで宝塚宙組トップスターだった大和悠河(やまと・ゆうが)さんが、女優デビュー作として準主役のニキ・ハリス役を演じていて、宝塚ファン層がどっと流入したため。それが証拠に、カーテンコールの拍手が宝塚流だった。音楽のリズムに合わせた手拍子。たとえ手拍子カテコでも、帝劇ミュージカルなら役者さんがお辞儀する瞬間は必ずパラパラパラと拍手が渦まくのだが、今回の公演では観客席は終始 一本調子の手拍子。「あぁ、文化が違うなぁ」と思った。さらに集客を増したのは、主役のフランク・チョッフィ (劇中では 「チョーフィ」 にされているが、イタリア系の Frank Cioffi だから 「チョッフィ」 である) 役に起用され、宣伝ポスターにも大映りの東山紀之さんだ。大和悠河さんで既に十分集客しているのに、少年隊出身でテレビの仕事も多い東山紀之さんまでぶつけられると、そちら目当ての人たちが大量に劇場に来てしまう。ふつうにブロードウェイ・ミュージカルの日本語版を楽しみたいという、ぼくのような者が3階席の後ろのほうに弾き飛ばされてしまうのですねぇ…。カーテンコールの最後に出演者のひとり、鳳蘭(おおとり・らん)さんが「皆さま、じつは本日は私の大先輩…… いえ、ちょっとだけ先輩ですけど…… 偉大な先輩で、鳩山総理のご夫人でいらっしゃる鳩山 幸(みゆき)さんがおいでです。大和悠河の大先輩にもあたる方です」といって、悠河さんを抱き寄せて観客席の中央のほうを指し示してみせたあと、頭を下げた。警備の皆さんも含め、何枚のチケットが鳩山 幸さん関連でお買い上げだったろうか。*東山紀之さんのきびきびとした演技。 大和悠河さんも宝塚時代の男役からスイッチして宝塚の女役ふうに裏声でセリフを言う可憐さが光っていたけれど、歌に酔わせてくれたのは、やはり鈴木綜馬さんだし、この公演のぼくのディーヴァは何といっても、 岡 千絵さん でした。プロデューサー夫婦 (ちなみに鳳蘭さんと芋洗坂係長さんが演じています) の一人娘バンビ・バーネットという、ちょっとあばずれたところがあるけどダンスが得意で歌もうまい、めざせブロードウェイの若手女優という役どころです。で、岡 千絵さんは設定どおり、みごとにうまいのです。ふつうのドレスを着た群舞もありますが、やはり見どころは第2幕の劇中劇、キュートなインディアン娘の姿。凛々(りり)しく羽根飾りをつけ、なぜかツー・ピースのエスニックな衣装に、パンダ色のブーツ。これはもう、ほんとにかわいいです。かわいいだけなら若い娘はたくさんいるけれど、岡 千絵さんはダンスに甘美な切れがあって、奴隷になってしまいたいくらい魅せられました。岡千絵さんの2月8日のブログに、楽屋でお撮りになった キュートなインディアン娘のお姿 が出ています。半世紀前の人たちはスカートがまくれて見えるズロースにドキッとしたけれど、今やあのミュージカルの定番シーンにドッキリ感はなく、これに替わってドキリとさせてくれるのが、たとえばこういうキュートなインディアン娘ですね。岡 千絵さんは、平成5年に 「ピーターパン」 でデビューし、平成14年には文化庁在外派遣員に選ばれニューヨークで2年間 演技と歌を学び、帰国後は舞台出演のほか振付家としても活躍。「美しすぎる振付家」 とは、彼女のことでしょう。同じく 「ピーターパン」 でデビューしたという意味で岡 千絵さんの後輩にあたる笹本玲奈さんにも、ニューヨークで2年間 演技と歌を学ぶ機会が与えられますように、これから毎日、神さまにお祈りします。*ジェシカ (劇中劇の主演女優) 「きょうの舞台は不出来ね。最初から最後までわたしに向かって腕を振り回してる人がいて、ちっとも集中できなかったわ」付き人 「あのぉ、それは、指揮者ですよ」「カーテンズ」 台本の第1幕はじめの笑いネタ。今回の公演は、演出・振付のために米国からビル・バーンズ氏を招聘し、作品全体にマンハッタンの劇場の香りが漂う、いい出来ばえ。公演期間がもっと長ければよかったのに。(東京国際フォーラム ホールCで2月24日まで。その後、大阪の梅田藝術劇場で2月27日から3月1日; 名古屋の愛知県藝術劇場で3月7日に公演。)
Feb 21, 2010
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YouTube のおかげで、パソコンでドラマチックな名講義が聴ける。2月13日に大阪から東京へ出張講演に来られた、黒田裕樹さんに会った。お会いして、ほんとによかった。気っ風(きっぷ)にほれた。13日の演題は≪信長と信玄との 「決定的な違い」 について≫ひらたく言えば≪信玄はたとえ長生きしても、逆立ちしても天下取りはムリだった。信長が天下取りに王手をかけられた3つの理由≫。織田信長軍が、農民兵ではなくカネで雇う傭兵を主力にしていたから農繁期にも戦ができた、というのが第1の理由だと思った。それは当たっていた。黒田さんによると、戦国大名が農民兵へ与えることのできる報酬とは戦勝後、敵国城下のなんでもありの略奪だった由。それに対して、信長の傭兵はカネで報酬を与えてあるから、戦勝後の略奪を禁じることができ、信長が民心をつかむ要因のひとつとなったという。黒田さんが挙げた あと2つの理由は意表をつくものだった。講演の録画は近々 黒田裕樹さんのブログ に YouTube でアップされる予定だ:試しにこれまでの講演をご覧になることをお勧めします。■ 失意の底から全国区のひとに ■黒田さんは41歳。司法書士事務所で勤務していたが、教育に携わりたいとの思いが高じ、2年間にわたり通信教育をうけて教員免許を取得した。私立高校で社会科を1年間教えたが、思うにまかせぬ事情がありその高校を離れ、いまはある大学の事務職員となっている。昔ならそれで終わったかもしれないが、インターネットはありがたい。事務職員となって時間の余裕ができたので、歴史講義のブログを立ち上げた。ブログの読者が増えたので、読者イベントとして歴史講演をはじめた。YouTube のおかげで、講演ビデオを無料公開できる。一時は失意の底にいた黒田裕樹さんは、なんと全国区のひとになった。ブログと歴史講演は、歴史を流れでとらえる分かりやすい内容で、中高生のブログ読者も多いそうだ。■ 目指せ、DVDボックス発売 ■「人間なら、こういう状況で普通どういう行動をとるだろうか、という視点に常に立ち返って話をなさっているのがいいですね」と申し上げたら「まさにそれが、わたしの目指していることです」と、黒田さんの目がいきいきと光った。これだけの人が、本業で教壇から離されているのは、つくづくもったいない。以下は、わたしのアイディア。「目指せ、黒田裕樹の歴史講演DVDボックスですよ!」演劇を見るのと同じような高揚感をもらえるDVDになるだろう。関西地区のいくつかの短大で歴女予備軍に歴史を語れば、人気授業になるのは間違いないと思う。配信誌読者のなかに関西地区の学校関係者がおられたら、ぜひ 黒田裕樹さんのブログ をご覧ください。こんな先生がいたらいいな、と思いませんか?ブログの文章がカラフルなのは色ごとに意味があるのだそうだが、もう少し色数を絞ってもらわないと文章に集中できませんよ、と唯一の苦言を黒田さんへは申し上げた。
Feb 14, 2010
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部屋を整理していたら、去年のいつぞや朝がたに書いたメモが出てきた。韓国の歴史ドラマや 「天地人」 に触発されたか、夢のなかでぼくが 「マグマ大使」 のアースさまのような姿で出てきて、やがて王となる若者に誓いを述べさせる。夢だから不条理で、とつぜんセリフはお前が考えろと言われた。アドリブでこんなことを言った。≪お前は王にふさはしい人物だと信じてゐるが、この川を目の前にして三つのことをわたしに誓ひなさい。一、 ゆたかに流れる河のやうに豊かな心を人々が持ち続ける社会をつくるのにはどうすればよいかを、いつも考へなさい。二、 河は無用に流れを変れば大いなる悪となり、同じく流れて新たな水をもたらせば大いなる善となる。人々に益をもたらす政府でありなさい。三、 河が滔々と流れ続けるやうに、国の地位が安定するための外交を考へ続けなさい。水が岩の左右を行きやがて岩を覆ふ如く、衝突と回避の妙を知りなさい。≫ここで目が覚めた。われながら随分いいことを言ったような気がしてメモしたのが、これ。せっかくだから、漢字12文字でまとめてみた。 人 心 豊 河 利 民 恒 河 立 国 大 河「恒河」 にはガンジス河の意味もあるが、その意味を込めたわけではない。「恒星」 にならって、「位置の変わらない河」 の意味である。
Feb 12, 2010
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画廊めぐりの蠱惑(こわく)に目覚めてしまった。銀座一丁目9-8の奥野ビル。まるでマンハッタンの場末の路地裏のビルに迷い込んだような、ぞくぞくさせる場所。昭和7年竣工当時は 「銀座アパート」 といった。ワンルーム マンションの走り。今では各室に画廊や事務所が入っている。ここを住まいとした最後のかたは306号室の住人で、平成20年に100歳で亡くなられた。銀座アパート竣工まもなく306号室で 「スダ美容室」 を開店。昭和60年代に廃業してのちも、そこに住んでおられたという。いまの306号室 入り口家財道具の片付け後、内装がそのまま小さな廃墟となっている。少しずつ朽ちつつあるままにこの部屋を残す、静かな試みが行われている。 アーティストが床に写真を撒きました美容室の名残、3枚の円い鏡電話置き場も絵になる風情ありさしあたり2月13日まで 「306プロジェクト 加藤恵美子展」 会場として部屋が公開されています。*同じ奥野ビル205号室の 「ギャラリー La Mer」 は、いのうえ れい さんがシルクスクリーン展 (2月13日まで)。やなせたかし さんの絵のような ほのぼのとした童画ふうの作品や、シンプルな雪景色など、いい色を出していた。8日が初日だったので、作家の いのうえ さんご自身がおられたので、率直にほめてさしあげた。画廊って、こんなふうに しあわせがどんどん増えてゆく場所なんだ。いっぽう、507号室の 「Gallery 銀座フォレスト」 では高橋カナ子展 (2月13日まで)。展示作品の 「水槽 (ひきこもり) Inner World」 というペン画に魅せられてしまい、3万円で購入即決。画廊のご主人が気さくな かただった。これから親しくさせていただこうと思った。*このすてきな楽しみに導いてくれたのが、山本冬彦さんの 『週末はギャラリーめぐり』 (ちくま新書) だった。82ページの 「画廊めぐりのルールやエチケット」 がたいへん参考になった。≪通常は「こんにちは」と軽く会釈して入っていけばよいと思います。既にほかのお客がいる場合は無言で会釈して入るのがいいでしょう。≫ああ、そういうことだったのか。これまで、その辺の店に入るのと同じ感覚でいたが、それでは浮浪者になってしまう。ひとさまのお宅にお邪魔するのだと思えばいい。≪画廊を出る前にはぜひサイン帳に署名をしてあげてください。作家にとって個展を開くということは、自分の画歴に残る重要なものであり、どれだけの人が来てくれたか、誰が来てくれたかの大切な記録になるからです。≫ぼくごときが署名をするのは恐れ多いことと思って遠慮していたのだが、そういうことだったか!このアドバイスのおかげで、2月8日の画廊めぐりでは随所で署名させていただいた。作家さんたちを鼓舞するちからになるのであれば、署名もまた楽しい。
Feb 9, 2010
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「温室効果ガス」 について、去年も何度か書いてきた。たとえば、10月21日のブログ 「電卓を片手に、風力発電と太陽光発電を考える 小沢鳩山政権のCO2削減公約値の6分の1を風力と太陽光でそれぞれ達成しようとすると、どうなるか」 2月2日の日経1面を見ると、「温室効果ガス」 に替わって 「温暖化ガス」 という語が使われていて、あれ? と思った。グーグル検索してみたら、2月3日現在で“温室効果ガス” 1,340,000件“温暖化ガス” 256,000件と、「温室効果ガス」 のほうが主流だが、1字節約できるから今後は 「温暖化ガス」 が多く使われ、逆転する日も遠くないだろう。当ブログでも、今後は 「温暖化ガス」 に替えよう。*小沢政権が無責任にぶちあげた温暖化ガス排出量削減目標は、1990年比で25%減 (2005年比で30%減)。自・公政権では1990年比で8%減だった (2005年比で15%減)。2月2日の日経1面いわく、政府が検討している実行案の主案では 「25%減」のうち日本国内で達成する目論見なのが 「15%分」 の減で、残りの 「10%分」の減は海外から排出権枠を購入してまかなうと言う。ふざけるな。 排出権枠の購入など、国富の垂れ流し以外の何ものでもない。わたしの勤務先でも排出権取引を担当している部署があるが、排出権取引ははっきり言って賎業だと思っている。しかし無能な政府の案が通れば、誰かがこの賎業をやらねばならなくなる。賎業にたずさわることを私企業に強(し)いる政府がうらめしい。*政府案を見る限り、「15%分」 の削減すら到底できないだろう。ほんらい、原子力発電と高効率ガスタービンによる火力発電が対策の主力であるべきなのに それらは脇において、非現実的な対策例ばかり並べている。まさに、日本政府は本気でふざけているのである。以下に挙げる対策例が2020年までに (つまりあと10年ちょっとで) 達成できると、まじめに考える人がいたら、公開討論を申し込みたい。(1) 1,000万世帯の住宅の屋根に太陽電池を設置:1年間に100万世帯の住宅で設置工事を行うというもの。1年の作業日数を250日として、1日で4千世帯に設置しなければならない。いまの日本で太陽電池を設置しているのは30万世帯ほどである。1日に4千世帯に太陽電池を設置するとは、いまと同じだけの設置数をわずか80日で達成するという、すさまじいスピード感だ。期間を限定しなければ、1,000万世帯の太陽電池も夢ではないだろうが、今後10年で達成とは夢物語だ。(2) エコキュートのような高効率給湯器の導入:いいアイディアとは思うが、目標はなんと 「80%以上普及」 だ。新築やリフォーム時に高効率給湯器を導入する家庭は多いと思うが、すでにガスの湯沸し器をもっている家庭のどれだけが高いカネを投資するか。「80%以上普及」 とは、日本全国で 3,900万世帯に普及させるということ。九州電力の資料 によれば、平成18年8月で世帯普及率が12.2%だったという。仮に全国の普及率が12%だったとして、これを10年間で80%にもっていくには、毎年全国の6.8%の世帯 (=265万世帯) にエコキュートを普及させなければならない。矢野経済研究所の調査 によれば、電力会社のヒートポンプ式電気給湯器「エコキュート」が平成20年度に50万台出荷されている。今のペースの5倍以上のスピードで普及を達成していかねばならない。(3) 乗用車・貨物車の燃費を2~4割向上:そんな技術改善の余地があるのか、専門家にお聞きしたい。燃費の改善競争は、1%や2%のところでしのぎを削るレベルなのではないか。10年間で20~40%の改善など、火力発電プラントではありえないが、同じく長い歴史をもつ内燃機関の自動車でそれが可能か。
Feb 3, 2010
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