2 なぜ、食事需要の本質を理解する必要があるのか
外食における消費者の行動は、ある意味、自然の流れで行われます。
この自然の流れの根幹に食習慣など生活習慣があり、食事需要を理解することは消費者の外食における自然な行動を読み解くのに役立ちます。
2-1 日本の食の特殊性
まず、日本の食事について掘り下げていき、日本の食習慣の特殊性を理解することにしましょう。
2-1-1 おかず
日本人の食事の特色は、ご飯と“おかず”を一緒に食べて口腔調味するとことにあります。このような食事をする国は朝鮮半島と日本しかありません。
日本と朝鮮半島以外の国の食事は一皿一皿で料理として完結しています。
例えば、お米を使う料理に着目すると、炒飯、ナシゴレン、リゾット、パエリアのように味がしっかりついており、料理として完成しています。
しかし、朝鮮半島や日本はご飯とおかずを一緒に食べて完結する食事のスタイルであり、おかずだけ、ご飯だけでは未完成なのです。
この食習慣が、食事需要と言う独特なマーケットを発生させています。
2-1-2 主役=ご馳走
さて、このおかずですが、脇役的なものと主役(メイン)となるものがございます。
この主役になるために必要な要素が“ご馳走感”です。
“ご馳走感が高い”ものは普段の家庭生活であまり食べることができないものです。
ご馳走感が高ければ、レジャー性が高まります。
外食産業での付加価値の演出方法は利便性軸とレジャー軸がありますが、ご馳走感が高い食材はレジャー性を高め、高単価にての販売を可能にします。
2-1-3 主役になる食材
では、どんな食材が主役になるのでしょうか?
実は主役になる食材は時代とともに変化します。というのは、食材に対する価値観が変わるからです。
例えば、戦後から高度成長期にかけてコロッケは食卓においてメインであったようですが、現在では気軽な“おやつ”や副菜に過ぎません。ただし、気軽なイメージをうまく活用してご当地コロッケのように何らかの付加価値をつければ、大ヒットメニューになる要素があります。
主役になるイメージがある食材としては、ハンバーグ、海老フライ、ヒレかつ、蟹、牛肉(特に銘柄牛)、うなぎ、寿司などがあげられるでしょう。
肉も、スライスよりは塊や切り身のほうがご馳走感は高くなります。
また、外食においては家庭で食べなくなったものも特別なイメージにつながるかもしれません。例えば、揚げ物は家庭で調理しなくなったので、ご馳走感を高める要素と言えるでしょう。
ご馳走感は切り方や調理法、あるいは食材の組み合わせを変えることで高めることも低くすることも可能です。
ご馳走感は時代とともに変化するのです。
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