小説を書こう!

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2004.12.05
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 もしかしたら、小さいころの私はいつもどこかで強迫観念に苛まれ続けていたのかもしれない。幼稚園のころ、保母に、
「トイレに行きたい」
というたった一言が言えなくて時々おもらしをしていた。昔の事だからはっきりとは記憶にないが、心では、このような自己主張をしたらいけないんだ、という思いがいつも私の体をぐるぐる巻きに縛り付けていた気がする。自分の思ったことは一言も言えなかった。言えば嫌われる、と思っていた。言えば見捨てられる、と思っていた。
 そのことに関連して、もう一つのイメージが私の脳裏に刻まれている。
 私の通う幼稚園では毎週水曜日の朝に全体で、体育館のような建物に集まって、園児は座ったまま園長の話を聞くという朝礼があった。そのある日の朝礼の時だった。私は突然尿意に襲われた。だけど私の周りは静かに園長の話を聴いている園児が取り囲んでいて、私にはその静けさを破ってトイレに行かせてもらう勇気がなかった。自分自身に、大丈夫、まだまだ我慢できる、と言いきかせていたのだけど、結局我慢は出来なかった。尿はパンツとズボンを通して、体育館の床に静かに広がった。私は、周りの園児を気にして、いや、誰か特定の個人と言うわけではなく、自分の周りの世界を気にして、
「これは水だよ」
何かに対して必死に弁解しながらハンカチでふき取っていた。






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Last updated  2009.01.11 11:19:54


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