全4件 (4件中 1-4件目)
1
今年もまたマックの〝月見シリーズ〟の季節がやって来た!チーズ月見セットは、私の定番注文メニューで大好物♡いつもなら飲み物にカフェラテを選ぶところだが、今回はシェイクにしてみた。それも秋限定のシェイク。『月見マックシェイク長野県産シャインマスカット』は、口の中に残るような甘さはなく、スッキリとした味わいで、ほんのりと芳醇な香りがする上品なシェイクである。ぜひとも当ブログの筆頭管理人にも味わってもらいたい逸品なのだ。※「天高く吟遊肥ゆる秋」ってなことにならないようご注意を! おせっかいな筆頭管理人よりそんなわけで、食べることがますます楽しくなりそうな秋は、読書をするのにも適した季節。秋の夜長、お気に入りの一冊を手に取り、ゆっくりページをめくってみるのも一興かと。今回は特にテーマはなく、単にた行で始まる作家のおすすめ小説だ。例によって3冊ご紹介しよう。①高村薫『レディ・ジョーカー』この小説を読んだのは、もうずいぶんと昔のことになるが、とにかく衝撃的だったのは覚えている。単なるミステリー小説ではなく、いわゆる〝社会派〟という冠が付くジャンルのものだ。あらすじや感想などの詳細は、【読書案内】のページでも記述しているので、良ければ参考にご覧いただきたい。ちなみに『レディ・ジョーカー』は、1999年版(国内編)『このミステリーがすごい!』において、堂々の第1位を獲得している。②武田邦彦『フェイクニュースを見破る武器としての理系思考』この御仁を有名にしたのは、フジテレビで放送していた『ホンマでっか⁈TV』や、読売テレビの『たかじんのそこまで言って委員会』あたりの番組で人気を博したのだと思われる。最初の頃は胡散臭く見ていた私だが、ある時、「むやみにテレビに出ている〝専門家〟と呼ばれる人たちを信用しない方がいい」と武田氏が発言したことから、私の見る目が変わった。武田邦彦という人物の、主義・主張をもう少し知りたいと思った瞬間である。武田邦彦は、東大の教養学部基礎科学科を卒業。東大の工学博士の学位を取得している。耐震性を考慮した原子力発電の推進と、兵器にならない原子力発電所を開発。そもそも〝地球温暖化騒ぎ〟の発端は、朝日新聞の記事にあると糾弾した第一人者である。平成31年には、当時の首相(安倍総理)が主催した〝桜を見る会〟に出席。現在は保守派政党である参政党(2020年設立)のアドバイザーを務めている。※Wikipediaと著者プロフィールを参照さて『フェイクニュースを見破る武器としての理系思考』についてだが、この著者がスゴいのは、現代の日本人の知的レベルを実によく理解しているという点である。本来なら、学術的な内容かと読むのがためらわれるところ、蓋を開けてみると、高校卒業レベルなら誰でも理解できるように、噛み砕いてわかり易く解説しているのだ。そこから導かれる答えーー本書のテーマはーー必ずデータを見て、自分で考えることの大切さ、だと思う。とにかく、人の言うことに流されるな、鵜呑みにするな、という警鐘であると私は捉えたのである。③谷崎潤一郎『細雪』私の大好きな作家ベスト3には入るので、こちらは絶対にはずせない。谷崎作品の中で、圧倒的な完成度と優雅さと、さらには格調高さを誇るものである。長編なので、1日や2日で読了できるものではないけれど、ワンシーズン使って、少しずつ読み進めていくのも楽しいかもしれない。谷崎潤一郎の描く女性は、とにかく〝個〟がある。世俗の荒波に負けない強さがあり、しかも気高い。上方を舞台にした旧家の美しい四姉妹が織りなす人間模様は、さながら王朝文学である。谷崎作品の中で、代表作と言ったら間違いなくこの『細雪』しかあり得ない。人生に一度は読んでおくべき必読書と言っても過言ではないだろう。以上の3作品が、私のおすすめするた行で始まる作家の作品である。一方、当ブログの筆頭管理人はどんな作品をエントリーしてくれるのだろう?それでは最後に、筆頭管理人のおすすめするた行で始まる作家の作品をご紹介願おう! 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! ってことで筆頭管理人です。「た行」といえばこの人しかありません。山頭火の詩人の心に触れたくて、彼を追い四国を歩き遍路しました。室戸では、山頭火の後ろに立って大海を眺めている気になりました。誠に、なんぼ眺めても飽かないものでした。座右本の山頭火日記と句集は手製のブックカバーをこしらえました。山頭火湯飲みはペンケースに使っています。なお、山頭火を世に出したと言っても過言ではない大山澄太氏の「山頭火の道」は近年古本で手にして以来、私の宝物です。季節もよくなりましたので、また山頭火を追って四国に行こうかと、画策中の私目でありました。~~~~~~~~ご参考まで(^o^)/はコチラです。はコチラです。はコチラです。そして!当ブログでは200冊以上の読書案内を投稿しております。ご覧いただけましたら幸いです。★吟遊映人『読書案内』 第1弾(1~99)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第2弾(100~199)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第3弾(200~ )はコチラから
2023.09.30
コメント(0)
世の中、空前の癒しブームです。猫も杓子も癒されたいと願う輩ばかりなのです。でもその気持ちはよく分かります。職場で、近所付き合いで、親族の集まりで、様々な状況で、程度の差こそあれストレスにさらされていると、ザラつく神経をどうにかしたいと思うものですから。癒しはやっぱり静謐なものの中に生まれるのでしょうか。人ごみや騒音の激しいところに、癒しはありません。身近なところでは、やはり神社やお寺などが人々に癒しを与えてくれるのに最適な場所と言えるでしょう。だからと言って、私の若い頃では考えられないことですが、お寺の境内がデートスポットとして若い男女で賑わいを見せているのも驚きです。もちろん、初詣に二人仲良く出かけるのは構いません。紅葉狩りを楽しむのも構いません。ですがイチャラブを見せつけられるのは、人によっては癒しどころかストレスに感じでしまう場合もあるので、充分なご配慮をーーさて、今回私がお参りに出かけたお寺は油山寺です。遠州三山(法多山尊永寺・可睡斎・油山寺)の一つでもあります。油山寺HPより静岡県袋井市にあり、真言宗智山派のお寺です。ご本尊は薬師如来で、目の霊山として敬われています。女性の厄年と言われる三十三歳の大厄の年には、迷わず、こちらの油山寺を訪れました。当時、あまり良いことがなく、体も不調続きだったので、藁にもすがるような思いで厄除けをしていただいたのです。それがきっかけとなり、厄除け以外にも、こちらの油山寺には散策がてらぶらりと出向くことが多くなりました。何回かお参りに行くうちに、ポイントとなる見どころを押さえたので、こちらに少しだけ紹介しておこうと思います。①山門(国指定重要文化財)もともと掛川城の大手門だったようで、その名残りが感じられます。私が参拝に訪れたとき、この山門の前で、年配のご夫婦が記念撮影をしていました。②驥山門(きざんもん)有名な書道家が書を刻んだ石柱門のようですが、私としてはここからてくてくと歩いて行く先にある本堂への入口だと思うことで、特別なポイントとなっています。③天狗谷本堂に続く参道は、ちょっとしたウォーキングコースです。小川のせせらぎを聴きながら、自然豊かな森林浴を楽しみつつ、のんびり歩きます。私が出かけたときは、ツクツクボウシやミンミンゼミが鳴いていました。他に鳥の鳴き声も聴こえたのですが、何と言う鳥かはわかりません。(日本野鳥クラブの人に教えてもらいたいと思いました・笑)④三重塔(国指定重要文化財)案内板に寄ると、ずいぶん昔に建立されたもののようで、圧倒的な重厚感に包まれています。安土桃山期の三名塔の一つとのこと。※ちなみに西国三十三ヵ所霊場の第三十一番の長命寺(滋賀県近江八幡市)にある三重塔も、三名塔の一つです。⑤薬師本堂(県指定重要文化財)油山寺HPより山頂にある薬師本堂をお参りしなくては、油山寺に来た意味が半減されてしまうので、私はいつもここまで歩いてお参りしています。眼病平癒はもちろんですが、足腰の守護をご祈願される参拝者に定評があります。以上、5点のポイントを押さえて、こちらのお寺にお参りすれば、かなりの充実感で満足できると思います。これから季節的にも、紅葉で燃えるような山内を散策するのも楽しいかもしれません。心に休息が必要なとき、どうぞ油山寺にお越しください。※ご参考まで、こちらは~~~~~~~~なお、当ブログでは200冊以上の読書案内を投稿しております。ご覧いただけましたら幸いです。★吟遊映人『読書案内』 第1弾(1~99)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第2弾(100~199)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第3弾(200~ )はコチラから
2023.09.23
コメント(0)
多くの女性はある程度の年齢になると、年に一度は婦人科検診を受ける必要があります。職場の方から指定病院の予約を取るよう促されるので、否が応でも受けなくてはならないのです。それにしても婦人科検診と言うのは憂うつなものです。出産経験があるからとは言え、慣れるものではありませんね。しかも私の場合、職場で指定されている病院が自宅からずいぶんと離れたところにあるため、そこへ出向くまでの労力やら帰宅するまでをトータルすると、だいたい半日がかりとなります。そんなわけで、緊張しながらも婦人科検診(内診・マンモ)を済ませると、バスの発車時間まで院内のタリーズで過ごすことにしました。※ちなみにバスは1時間に1本あれば良い方で、時間帯によっては2時間に1本の場合もあり、私のようなペーパードライバーにはほとほと不便な場所にある病院なのです。これまでスタバ一辺倒の私には、タリーズが二軍のような存在でした。それは決して蔑ろにしていると言う意味ではなく、気軽に行けるところにタリーズがなかったため、どうしてもたまに出かける程度の存在となっていたというわけです。さてタリーズで何を注文したかと言うとーー『アールグレイ香る英国のティータイムカフェラテ』と言うものです。院内で弱冷房とは言え、五十歳過ぎのオバちゃんである私の体はかなり冷えていたため、あえてホットにしました。塩気のあるカフェラテと言うのでしょうか?そこにたっぷりとホイップクリームがのっている感じです。さらにホイップクリームに柑橘系のジャムみたいなソースがかかっていて、嗅覚をくすぐるのです。イギリスを彷彿とさせるものかどうかは分かりませんが、確かに贅沢な味わいだなぁと思いました。ちびちび飲むつもりだったのに、喉も渇いていたせいか、ゴクゴク飲み干してしまいました。(ドールサイズ ¥660)私のバッグには、いつも文庫本が一冊入っているので、タリーズで1時間半ほどの時間をつぶしましたが、大して苦にもなりませんでした。返って、のんびりと読書の時間を与えられたことが有り難く思えるほど。そのぐらい日常生活は何かしら忙しなく過ぎていますからーーそれにしても病院内のタリーズは、何となく異空間でした。自動ドアを一歩外に出れば、無機質な病院の廊下で、その向こうにはお客さんであふれる受付窓口がズラリと並んでいるのです。ストレッチャーで運ばれていく人、点滴スタンドを引きながら歩く人、車椅子のお年寄り、とにかく何かしらトラブルを抱えている人が健気に交差しているのが病院です。ところがタリーズの自動ドアを開けた瞬間、ふわりと漂うコーヒーの香りと店内に柔らかく流れるジャズ。談笑する人、読書する人、ただ静かにコーヒーを飲む人、この空間だけは病院ではないのだから不思議です。スタバには度々出かけてコーヒーやスイーツを楽しませてもらう私ですが、意外にもグッズは買ったことがありません。一方で、たまにしか行ったことがないタリーズでは、なぜかグッズに目がいってしまい、ついつい買ってしまいます。数年前に買った水筒は、いわゆる一目惚れというやつです。その名も『フィーカ』。スウェーデンの生活習慣で、休憩を取ったり、コーヒーを楽しむ時間のことを言うのだそうです。水筒の絵柄もなんだか北欧っぽくてカワイイなと思いました。夏は職場に水筒を2つ持参しますが、そのうちの1つがこのタリーズで購入したものです。私の愛用品なのです。だいぶ話が逸れましたが、要は健康で美味しくご飯を食べるためにも、年に一度の婦人科検診を受けましょうーーと言うことと、タリーズに出かけて美味しいコーヒーとスイーツをいただきましょう! と言うものです(笑)追伸 : 病院の正面玄関に設置されているポストが、赤色ではなく金色(ゴールド)でした!※筆頭管理人より本人は悦に入って語っておりますが(しかも写メまでしてるし)、こういうのを「蛇足」と言う。金の銅像が病院のエントランスに建っていたとか、或いは病院の中庭に金のアヒル(置物)がいたとかいうなら面白いとは思いますが・・・もしかして!金がグラム1万円をこえ、吟遊さんは大儲けしたとか!!なんてね。~~~~~~~~なおご参考まで。当ブログでは200冊以上の読書案内を投稿しております。ご覧いただけましたら幸いです。★吟遊映人『読書案内』 第1弾(1~99)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第2弾(100~199)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第3弾(200~ )はコチラから
2023.09.09
コメント(0)
【 笹沢左保 / 愛と孤独と 】六十代の女性が美容院などで愛読する雑誌に『素敵なあの人』がある。(五十代の私なんかもわりと読んでいるけれど)その雑誌に連載している冨士眞奈美(※敬称略)のエッセイは白眉である。(わずか1頁の記事だけど)内容としては、著名な俳人の句と冨士眞奈美本人の作った句を取り上げて、日常のあれやこれやを語るのである。女優・冨士眞奈美は作家としての一面も持ち合わせ、その才能は多岐にわたる。私の卒業した高校の先輩であり、卒業生皆の憧れの的と言っても過言ではない。ところで今回なぜ冨士眞奈美の話題を冒頭から導入したかと言えば、『愛と孤独と』に登場するヒロイン光瀬亜沙子のモデルとなった御仁だからである。つまり、『愛と孤独と』は著者である笹沢左保の私小説なのだ。だが残念なことに、巻末の解説によると「(笹沢左保がこの告白小説を)書いていること自体が苦痛になって連載を途中で打ち切ってしまった」とのこと。私としては短編小説として捉えていたため、何ら違和感は覚えなかったけれど、本来なら続きがあるのだと言われれば、素直にその先を読んでみたい気もするーー内容はこうだ。作家の「ぼく」は、六本木のバーで売れっ子女優の光瀬亜沙子と半年ぶりに再会した。亜沙子は裏表のないサッパリとした性格で、知的な女性だった。自分とは十歳ぐらいの歳の差があるが、人見知りのぼくは、不思議と亜沙子の前では自然体になれた。その場限りの付き合いである知人なら何百人といるが、亜沙子とはそうではなかった。ウマが合うーーと言ってしまえばそれだけなのかもしれないが、ぼくと亜沙子の場合、それ以上の何かがあったことは確かだ。しかし忘れてならないのは、ぼくにはすでに妻も子もいるという現実なのだ。もちろん、2人の息子はかわいい。だが妻とはギクシャクしていて家庭内別居をして久しい。さらに、ぼくには宗方悦子という存在もあった。デザイナーであり、自立した女性だが、愛人と呼んでよいものか、男女の関係を長いこと続けている。この先、亜沙子との関係がどうなっていくかは別としても、宗方悦子とは遅かれ早かれ精算しなくてはならない。そんな折、亜沙子が長期の海外旅行(取材旅行)に出発することになった。それは数ヶ月にもわたるのだ。これまでのように、ぼくらは気軽に会うことはできなくなってしまう。週刊誌の記者から、亜沙子との密会をすっぱ抜かれ、追いかけられる日々の中で、自分はただただ小説を書くことに没入するしかなかったのである。笹沢左保と言えば売れっ子作家で、時代小説・ミステリー小説が何百本もTVドラマ化されるなど、その名を知らない人はいないと思われる。代表作に『木枯し紋次郎』シリーズ、『ドライバー探偵夜明日出夫の事件簿』シリーズなど多数ある。晩年のいかりや長介が出演し、主役に扮した刑事ドラマシリーズ『取調室』も、笹沢左保の原作である。それほどの売れっ子作家ともなれば、そりゃもう女性は放っておかないだろう。浮いた話がいくつもあって当然。大人の恋愛なので、誰も文句は言えまい。それにしてもモテる。ご本人は決して自慢のつもりではないだろう。週刊誌の記者から追い回されて、辟易しているのは文章から伝わってくる。苦悩の日々を送っていることもよく分かる。そうは言っても、、、モテる男の自慢話にしか思えないのは私だけだろうか?もしかしたら笹沢左保本人も、自分を客観的に捉えたとき、そこに気付いてしまったのかもしれない。だからこそ打ち切りという形でこの私小説にピリオドを打ったのであろう、、、などと私は想像してしまう。それにしても笹沢左保の受けた打撃は相当なもののようであった。スキャンダルとしてマスコミに騒ぎ立てられたことにより、食べ物が喉を通らなくなり、不眠症に陥ってしまった。酷い精神的苦痛を強いられたことにより、仕事にも支障をきたすようになったのである。昭和という時代性もあり、芸能人に人権なんてあってないような扱いだったのは、なんとなく私にも覚えがある。とは言え、その後の笹沢左保の残した多くの作品や精力的な活動を見れば、人生のどん底も一つの過程として上手く昇華していたことが理解できる。『愛と孤独と』は笹沢左保の中ではイレギュラーなタイプではあるが、作家の素顔が垣間見られて興味深い内容となっている。日頃、偏った読書傾向のある方など、純文学の箸休めにでもいかがだろうか?『愛と孤独と』笹沢左保・著★吟遊映人『読書案内』 第1弾(1~99)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第2弾(100~199)はコチラから★吟遊映人『読書案内』 第3弾(200~ )はコチラから
2023.09.02
コメント(0)
全4件 (4件中 1-4件目)
1