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2021年1月1日から2021年12月31日に見た作品からおすすめ映画ベスト50【家で見た映画】=テレビ、スマホ、パソコンなどで視聴次に次点10作品。お薦め度★★★★☆(90%)「ハリエット」「KATE」(ケイト)「暗くなるまで待って」「ベケット」「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」「夜の来訪者」「ファイティング・ファミリー」「マトリックス」「マトリックスリローデッド」「フリーガイ」以上、お薦め度★★★★☆(90%)
2022.01.02
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2021年1月1日から2021年12月31日に見た作品からおすすめ映画ベスト50【家で見た映画】=テレビ、スマホ、パソコンなどで視聴先ずは上位10作品。お薦め度★★★★★(100%)「ダンシング・クィーンズ」「ワン・チャンス」「アラジン」以上、お薦め度★★★★★(100%)お薦め度★★★★☆(90%)「糸」「ムーラン」「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」「忠臣蔵」「ラストプリンセス 韓国帝国最後の皇女」「なぜ君は総理大臣になれないのか」以上、お薦め度★★★★☆(90%)
2022.01.02
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悪趣味な映画だな。NHK-BSで1月10日に放送される「アルマゲドン」と同じ、星が地球に衝突するという命題をかかえながら、月とスッポンの対応の差。内容の差。直面する問題に真摯に取り組む「アルマゲドン」に対し、大統領選や外交などの諸問題、スポンサーの意向によりまともに取り合わない「ドント・ルック・アップ」。見たくもない内容の作品であったことに大いに落胆した。出演者がオールスターであったのに、この最悪な内容。出演者は出演したことを後悔したのではないだろうか、とさえ思える。レオナルド・ディカプリオは魅力のない役だし、ジェニファー・ローレンスは気を吐くけれど無力化されるし、メリル・ストリープに関しても落胆する役柄でしかない。スターアイドル歌手のアリアナ・グランデとキリスト教徒のティモシー・シャラメとTV司会者のケイト・ブランシェットが見どころのある役だったくらい。ケイト・ブランシェットはTV司会者そのものと思えるほど具現化できた役柄であった。この作品の方向性、くだらなさ、最悪さ。注目を浴びているだけに残念である。Netflixにて2021年/アメリカ/145分/PG12監督:アダム・マッケイ原案:アダム・マッケイ、ケビン・メシック脚本:アダム・マッケイ出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、ロブ・モーガン、ジョナ・ヒル、マーク・ライランス、タイラー・ペリー、ティモシー・シャラメ、ロン・パールマン、アリアナ・グランデ、スコット・メスカディ、ケイト・ブランシェット、メリル・ストリープ、ヒメーシュ・パテル、メラニー・リンスキー、マイケル・チクリス、トメル・シスレー原題:Don't Look Up(「見上げるな」)お薦め度「ドント・ルック・アップ」★★(40%)
2022.01.01
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見た人が絶賛する柳楽優弥のビートたけし。まさしく、北野武だと思えた。大学を中退し、人生を切ってきたといい、浅草に来た。そして、師匠である浅草一の芸人、深見千三郎のフランス座をやめて、再び人生を切った。きよしと組んで、ツービートとして漫才に励むたけし。彼が70歳の時かな、オフィス北野をやめて独立した時、三度目の人生を切った。たけしはそんな人。かも。さて、この作品でたけしの師匠、深見千三郎を知った。ビートたけしの駆け出しのころの話であるのでたけしが主役であるが、ある意味深見千三郎が主役といってもおかしくない。後半生というか芸人としての晩年をたけしを通して見せてくれた。深見千三郎、その人を知らないけれど演じた大泉洋は彼になり切っていたのではないだろうか。まぁ見た目はどう見ても大泉洋であったが。大絶賛のビートたけし。いや、柳楽優弥。たけし本人と思えるほどのシャキッとしない立ち姿。顔面チックとゆがんだ口元。似せるというより、体になじませるのにずいぶんとかかったのではないかと思えるほど本人そのものだった。ただ、顔面チックは若いころはそれほどなく、頭を右後方にカックンと揺れ戻すしぐさのほうが多かった気がする。そういえば、漫才では使わなかったのかな、”コマネチ”。映画のたけしは一度もしなかった。私生活でのボケ。師弟の阿吽の呼吸が見えたとき(ハイヒールの件)、グッと感動した。門脇麦がいい。土屋伸之もいい。鈴木保奈美もいいが、彼女じゃなくても、と思える役柄。劇団ひとり監督も脚本を仕上げ、一本の映画として結実した手腕はすごい。ただ、ラストのフランス座一周は違う気がする。墓参でしみじみとさめざめと終わっていいのでは?そして、エンドクレジットでフランス座をなつかしめば、お笑いになったのでは、と思える。Netflixにて2021年/日本/123分/監督:劇団ひとり原作:ビートたけし脚本:劇団ひとり出演:大泉洋、柳楽優弥、門脇麦、土屋伸之、鈴木保奈美、中島歩、古澤裕介、小牧那凪、大島蓉子、尾上寛之、風間杜夫、無法松、R-指定、DJ松永、つまみ枝豆お薦め度「浅草キッド」★★★★(80%)
2022.01.01
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ようやく三作目を見終えた。こんな終わり方だったんだ。トリニティーもネオも…。それでいて次作はどうなるんだ?わけのわからない展開で戦いに終始し、その戦いが終わって結末となる。マトリックスの世界が、置き去りになった気がしないでもない。2003年11月8日に新宿ミラノ座で見ている。そのときの評点は80点。そのときも内容を理解したのかどうかわからないが、絶賛すべきほどとは思っていなかったようだ。今回、現実世界でのザイオン、人間対機械の戦いが続くけれど、そもそも機械が人間を駆逐しなければ、絶滅しなければならない理由がわからない。それでいて、マトリックスはスミス多人数の世界となる。まったくもって???そして、解決すべくネオもネオをサポートしたトリニティーも…。壮大なるスケールで展開した空想科学世界を堪能したとだけ言えるのかもしれない。Amazonにて2003年/アメリカ/129分/監督:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー脚本:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング、ジェイダ・ピンケット・スミス、メアリー・アリス、ハロルド・ペリノー、モニカ・ベルッチ、ハリー・レニックス、ランベール・ウィルソン、ノーナ・ゲイ、ジーナ・トーレス原題:The Matrix Revolutions(「行列(数列(コンピューター)が支配する仮想現実空間)革命」お薦め度「マトリックス レボリューションズ」★★★★(80%)
2021.12.29
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自殺をテーマにした作品だとは思わずに見た。ブラジル映画。原語はポルトガル語。作家で心理療法士でもあるアウグスト・キュリーのベストセラーにより映画化。21階から飛び降りようとする心理学者を”飛び降りたらいい、俺の邪魔をしないでくれ”などといいながら、思いとどまらせた浮浪者のような男。その浮浪者風男に心理学者がついていき、行動を共にすることになる。浮浪者男の過去は不明。時折移る世界的企業の人たちは何?心理学者の自殺の原因も謎…。自殺防止からネットで人気が沸騰し…。「夢を売る人」というのが原題らしい。それよりは「人生のコンマ」のほうが、より内容を示していると思える。コンマ、それは句読点の読点=「、」のことである。コンマ「、」が売り物で、コンマ「、」のあと人生は続くということらしい。終幕が冒頭の21階にもどる。難解ではないが、謎解きみたいで不明瞭感があり、すっきりストンと胸に落ちるというほどの解決、爽快感は感じられなかった。なんだかなぁ、という疑問を呈するほどのことでもなく、わかるような、…感じ。興味があれば、見てみたら、くらいかな。Netflixにて2016年/ブラジル/98分/監督:ノラ・フィングシャイト原作:アウフスト・キュリー脚本:タバルディーニ・シェリング出演:セサル・トロンコーソ、ダン・ストゥルバッハ、ダニ・アントゥネス、ビリー・フランコ・ジュニア、ネルソン・バスケビル、レオナルド・メデイロス、チアゴ・メンドンサ原題:O Vendedor de Sonhos(「夢のセールスマン」)英語題名:The Dreamsellerお薦め度「人生のコンマ」★★★☆(70%)
2021.12.26
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なんてこった”次回完結”だと!?それで2作目終わりでいいのか?とはいえ、公開時2003年7月15日に鑑賞した時には大いに楽しんだようだ。90点とつけている。一度死んだ人間が生き返るということを”マトリックス”は”ミッション・インポッシブル”より先に描いているんだなぁ。(と思う)映画館で見ていようと、ほぼ何も覚えていないということにショックを受けるけれど、長生きをしていれば仕方ない。大人になってしまうと、小学生や中学生の頃のこと、学習内容なんか、すべて覚えている人はいないだろう。それと同じ、映画の内容も特に印象に残ったり、繰り返しみているか、さもなければ折に触れリマインド(思い出し)をしていなければ、忘れ去ってしまう。この2作目で救世主ネオは6人目と言われている。設計者自らが真っ白な部屋に存在するのは理解しがたいけれど、いま思えば(「フリーガイ」を見たから気づくんだけれども)リブートしてしまえばいい話なのではないだろうか。とはいえ、現実世界と電子世界が融合していてその仮想現実空間がどこに存在するのか、わからないけれど、わかる範囲で考えようとせず、話にどっぷりつかって楽しむことが肝要なのかもしれない。まったく結末が想像できないが、3作目を復習しよう(笑)Amazonにて2003年/アメリカ/138分/監督:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー脚本:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング、ジェイダ・ピンケット・スミス、グロリア・フォスター、ハロルド・ペリノー、モニカ・ベルッチ、ハリー・レニックス、ランベール・ウィルソン、ランダル・ダク・キム、ノーナ・ゲイ、アンソニー・ザーブ、ヘルムート・バカイティス、スティーブ・バストーニ、ダニエル・バーンハード、マット・マコーム、コリン・チョウ、エイドリアン・レイメント、ニール・レイメント、クレイトン・ワトソン、アンソニー・ブランドン・ウォン原題:The Matrix Reloaded(「行列(数列(コンピューター))が支配する仮想現実空間)」再読み込み)お薦め度「マトリックス リローデッド」★★★★☆(90%)
2021.12.19
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新作「マトリックス レザレクションズ」を見るために、ほぼ忘れてしまっているから復習をと思い、見た。ほんとうにわすれていた(笑)1999年9月15日に新宿ミラノ座で見た。80点をつけているので悪くなかったんだろうと思う。前評判、前宣伝ともにすごく大盛況だった気がする。改めて見てみると気づかなかったことなのかわからないが、これだけの銃器、壁をもぶち壊す銃弾なんて、このときはこの作品くらいしかなったかもしれないけれど、今はあたりまえのようにあるし、表現されるし、現実世界の銃器でも壁をつきやぶるのはありそうだ。加えてワイアーアクション。側転やバク転、空中浮遊のままでの蹴り連打もすごいとしか言いようがない。ネオとトリニティーの関わり合いにこんなところがあったのかと再認識した。二人の絆は強い。現代電子空間映画を凌駕するほどの出来栄え、とてもとても素晴らしい!いまさらながら絶賛することくらいしかできないけれど、20年以上前、どう見て何を感じていたのだろうか。Amazonにて1999年/アメリカ/136分/監督:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー脚本:アンディー・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング、グロリア・フォスター、ジョー・バントリアーノ、マーカス・ション、ジュリアン・アラハンガ、マット・ドーラン、ベリンダ・マクローリー、アンソニー・レイ・バーカー、ポール・ゴダード、ロバート・テイラー原題:The Matrix(「行列(数列(コンピューター))が支配する仮想現実空間)」)お薦め度「マトリックス」★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST
2021.12.19
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”イヤー、ホウ!!”と歓声をあげたくなるほど、素敵な映画。汚い言葉は使えない、犯罪は冒さない。今のアメリカ社会の負の現象を拒絶するキャラクター、ガイ。ブルー・シャツ・ガイ。いいねぇ。こんな作品を作りたい。こんな作品を見たい。こんな作品を楽しみたい。ライアン・レイノルズは「あなたは私の婿になる」でサンドラ・ブロックの相手役出演を見ていたが、それほど気に留めるわけでもなく、「デッドプール」でブレイクしたものだとばかり思っていたけれど、その前にテレビで人気になって、いろいろ出演しているのを知らなかった。「名探偵ピカチュウ」で見ても、名のある俳優だというくらいの認識。しかし、この「フリー・ガイ」はいい!僕の中で、ライアンの代表作だ(笑)共演のジョディ・カマーは「最後の決闘裁判」で見たばかりで、これから売れてくる女優なんだな、と思える。かわいくて美しい。オンライン・ゲームのモブキャラがAIで勝手に成長するなんて、すごい発想だけれど。この作品ではいいように描かれていたけれど、人間同様、悪意のある成長を遂げて、悪役になってしまったら、とんでもないことになる、と気がかりになった、とはいえ、ゲームの中で大団円をむかえた後の現実世界での”気づき”のエンディングに拍手喝さいを送ろう。とっても楽しめる健全な作品である。Disney+にて2021年/アメリカ/115分/G監督:ショーン・レビ原案:マット・リーバーマン脚本:マット・リーバーマン、ザック・ペン出演:ライアン・レイノルズ、ジョディ・カマー、ジョー・キーリー、リル・レル・ハウリー、ウトカルシュ・アンブドゥカル、タイカ・ワイティティ原題:Free Guy(「自由なガイ(という男)」)お薦め度「フリー・ガイ」★★★★☆(90%)
2021.12.18
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サンドラ・ブロックはどうしてこのような犯罪映画に出演したのかな?といぶかりながら見始めた。保安官殺しの罪で20年の刑期を終えたルース(サンドラ・ブロック)は、里子に出された当時5歳だった妹を探し求める。と、同時に殺害した保安官の息子に付け狙われる。そんなことが!!予想だにしない展開。そして…グッ!グッグ、グググ…ググ…グ……こんな感動は初めてだ。こんな感情。せりあがる…ググ…グググ……クライマックスと終演。言葉はない……。必見の映画かもしれない。圧巻。Life goes on.Netflixにて2021年/イギリス・ドイツ・アメリカ/112分/監督:ノラ・フィングシャイト原作:サリー・ウェインライト脚本:ピーター・クレイグ、ヒラリー・サイツ、コートネイ・マイルズ出演:サンドラ・ブロック、ビンセント・ドノフリオ、ビオラ・デイビス、ジョン・バーンサル、リチャード・トーマス、リンダ・エモンド、アシュリン・フランシオーシ、ロブ・モーガン、原題:The Unforgivable(「許せない」)お薦め度「消えない罪」★★★★☆(90%)
2021.12.16
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クリント・イーストウッドの息子、スコット・イーストウッド主演。「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」で注目、評判のアナ・デ・アルマスが彼女役で出演しているが、本作ではお飾りであまり活躍する場面はない。友人役のガイア・ワイスのほうが活躍する。弟役でフレディ・ソープが出演。アル・カポネも乗っていたという名車、クラシック・カーを盗むというアイデアで作られた本作。カー・チェイスはもちろん、盗む技を存分に見せてくれる。ちょっと想像していなかったどんでん返しを見せてくれるが、そこは意表を突かれるというほどインパクトはなく、腑に落ちないような感じがしてしまう。また、盗みというテーマでありながら、難なく人を殺してしまう点にこれまた、あれ?と感じてしまった。出来事、展開を積み上げ、トントントンと進んでいくのはいいのだが、見ている者に十分伝わる丁寧さがないのかもしれない。とはいえ、この作品は車好きには垂涎の的なのかもしれない。2017年/フランス/94分/G監督:アントニオ・ネグレ脚本:マイケル・ブラント、デレク・ハース出演:スコット・イーストウッド、フレディ・ソープ、アナ・デ・アルマス、ガイア・ワイズ原題:Overdrive(「トップギア」)お薦め度「スクランブル」★★★☆(70%)
2021.12.15
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話題になった「最後の決闘裁判」を見る。マット・デイモンとベン・アフレックが脚本に参加し、主演・共演する作品だ。物語は1386年フランス史上、最後の決闘裁判を基にした原作による。婦女暴行事件が裁判となった。まず、夫で騎士のジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の証言を基にした映像があり、次に、暴行犯とされる準騎士である元友人のジャック・ル・グリの証言を基にしたもの。その次に、暴行をされた妻マルグリット・ド・カルージュの証言を基にしたもの。そして、裁判で汚名をはらすべく騎士ジャン・ド・カルージュが決闘による裁定を申し出る。神が見ていらっしゃるから、勝った者が正しいと、いうことになる。もしも、騎士ジャン・ド・カルージュが負けてしまったら、妻マルグリット・ド・カルージュは嘘をついたということになり生きたまま火あぶりの刑に処せられる。なんとも、非業だ。人民の注目を浴びた決闘裁判は、その会場が十重二十重と民衆に取り囲まれる。観客席というか、立会席にはフランス王はじめ貴族、関係者が席を連ねる。死闘を制したものは…。重厚感のある映像。中世という時代を意識してか、映像は暗い。中世の時代における婦女暴行という題材は、見ていて現代の犯罪に通じるものがあり、その行状、感情は重く見ている者の心にのしかかる気がした。騎士役マット・デイモンも妻役ジョディ・カマーも伯爵役ベン・アフレックもフランス王役アレックス・ロウザーも似合っていると思える。その中で、イケメンとされるアダム・ドライバーには容姿に違和感を持った。女がほっておかない二枚でキャスティングすべきだったのでは?2021年/アメリカ/153分/PG12監督:リドリー・スコット原作:エリック・ジェイカー脚本:ニコール・ホロフセナー、ベン・アフレック、マット・デイモン出演:マット・デイモン、アダム・ドライバー、ジョディ・カマー、ベン・アフレック、ハリエット・ウォルター、アレックス・ロウザー、マートン・ソーカス、ナサニエル・パーカー原題:The Last Duel(「最後の決闘」)お薦め度「最後の決闘裁判」★★★★(80%)
2021.12.12
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感動した…。(涙…涙…涙…)なぜ、この作品が劇場公開、映画館で上映されなかったのだろう。度重なる上映日の延期。製作費の早期回収という決断を迫られ、やむなくDisnry+(追加料金のプレミアム)公開となった。とても素晴らし作品なのでぜひとも映画館で見たかった…が。映画館で公開されれば、全世界の中華系、アジア人はこぞって見たのではないかと思われる。出演者も著名なスターを配していて、魔女を演じたコン・リーをはじめ、ジェイソン・スコット・リー、ドニー・イェン、ジェット・リーといる。皇帝がジェット・リーとはまったく気づかなかった。主人公ムーランの描き方が素晴らしい。コン・リー演ずる魔女は重要な役どころで同情を禁じ得ないだろう。正直に女性であることを告白するファー・ジュンことムーランに対する司令官たちの対応は胸に響くものがあり、小隊の仲間たちの友情にも感じ入る。家を重んじ、義を重んじ、忠節を重んじ、人を思いやる心がこの作品にはあふれている。ムーランの活躍はさることながら、魔女がいなかったらどういうことになっていたんだろうと思わざるを得ない。ところどころに出現する不死鳥も重要な役であった。とても素晴らしい作品で個人的には満点をつけたい。予告編やチラシなどで見かけムーランを見て、いかにも東洋的な一重の女性を選らんだと思っていたが、映画で見ると奥二重なのかとてもかわいらしく美しかった。訓練シーンなどで汚れた顔が多かったけれど、なかなかの美形なのかもしれない。彼女の出演作をさかのぼって見てみたい。Disney+にて2020年/アメリカ/115分/G監督:ニキ・カーロ脚本:リック・ジャッファ、アマンダ・シルバー、ローレン・ハイネック、エリザベス・マーティン出演:リウ・イーフェイ、ドニー・イェン、ツィ・マー、ジェイソン・スコット・リー、ヨーソン・アン、ロン・ユアン、コン・リー、ジェット・リー、ロザリンド・チャオ、チェン・ペイペイ、ジュン・ユー、ジミー・ウォン、チャン・タン、ドゥア・モーア、ネルソン・リー原題:Mulan(「ムーラン」)お薦め度「ムーラン」★★★★☆(90%)日本語字幕:古田由紀子
2021.12.12
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なぜ、これほどつまらないんだ?見始めて20分を過ぎたときの感想。名もない作品を選んでみていたら、きっとその時点で鑑賞することをやめただろう。ヒットした作品。ディズニー作品。有名なキャラクター。「ラ・ラ・ランド」で一躍スターになったエマ・ストーンが主役。といった理由で見続けることに。また、最後まで見なければ、苦情も書けないと思った。練りに練った展開。衝撃の事実。クライマックスのあわや…!見続けることによって作品の価値を高めるような内容を理解することはできたけれど、感情をゆさぶられることはなかった。唯一面白いと思ったのは、噴水公園でのパンク・ロック・ファッション・ショー。イギリス的なもの、ロンドンの過激さを感じられてよかった。あとは見るべきところがない。映画ファンが喜びそうな秘密、展開、クライマックスも、それを見たからといって衝撃も感動も感激も起こらない。そもそも冒頭でこの作品に没入しなかったせいなのか、どうなのか。ゆえに私の作品評価は低いです。本来悪役(ヴィラン)であるべき、クルエラがヴィランでなく、敵役となる実母バロネスがヴィランとなっていて、興味が失せた原因となっているかもしれない。ただ、バロネスをエマ・トンプソンが見事に演じ、イギリスでこのような重要な役どころはエマ・トンプソンしかやれる人はいないのか?と残念に思うほど。ただ、主役であるクルエラのキャラが映画で描かれているほど十分に際立っていないので、対するバロネスのインパクトも弱くなったと思える。オリジナル・ストーリーであるだけに、よかれと思って秘密やクライマックスの仕掛けを講じたけれど、大成功というところまでいかなかった。それはやはりクルエラを変わった子ではあるけれど、常識人として描いているせいだと思う。ちょっと理解できない変人、狂人であるがクルエラなりの主張・考えがある人物として確立していれば、もっと楽しめるもっと魅力のあるヴィランとなりえたと思う。クルエラがこうなるのも無理からぬこと、としてしまえばもはやヴィランではないであろう。Disney+にて2021年/アメリカ/134分/G監督:クレイグ・ギレスピー原作:ドディ・スミス原案:アライン・ブロッシュ・マッケンナ、ケリー・マーセル、スティーブ・ジシス脚本:ディアナ・フォックス、トニー・マクナマラ出演:エマ・ストーン、エマ・トンプソン、ジョエル・フライ、ポール・ウォルター・ハウザー、エミリー・ビーチャム、カービー・ハウエル=バプティスト、マーク・ストロング、ジョン・マクリー、ケイバン・ノバク、ティッパー・セイファート=クリーブラント原題:Cruella(「クルエラ」)お薦め度「クルエラ」★★★(60%)
2021.12.12
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ついに見た。やっと見た。昨年の公開時に大ヒットとなり、話題をさらった”シャン・チー”。いかにも東洋的な顔立ちにアメリカ人の東洋人のイメージは彼なんだと思い、ルックス的には甘くも渋くもない、イケメンでない主役なんて、人気者にしたいのならありえないな、と思ったけれど、そもそも人気者にするつもりがなかったのか、東洋人は彼のルックスでも当然人気がでるものと考えたのか。主役のシム・リウを見たときにそう感じた。他の無名と思われるキャストもルックスとしては普通か、もしくはいけてない感じ。とはいえキャラクターとしては皆、存在感のあるものだった。大作ゆえ、準主役は著名スター、ベテランでまわりを固めた。シャン・チーの父親役にトニー・レオン。「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」で知られ、「非情城市」「花様年華」で注目を集め、「HERO」「インファナル・アフェア」「2046」「ラスト、コーション」「レッド・クリフ」と続く、「ラスト、コーション」でのタン・ウェイとの絡み合いは忘れられない。シャン・チーの伯母役、シャン・チーの父親の義姉役にミシェル・ヨー。年齢が顔に出てしまっているが、「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」のボンド・ガールで有名となり「宗家の三姉妹」「グリーン・デスティニー」「SAYURI」「クレイジー・リッチ!」「ラスト・クリスマス」と出演作が続く、マレーシアを代表する女優だ。父親のおかかえ俳優、道化師のようなおじさんはベン・キングズレー。スキン・ヘッドでなかったので彼だとは気づかなかった。「ガンジー」でガンジーと見まごう姿でセンセーショナルな注目を浴び、「バグジー」「死と処女」「砂と霧の家」「ヒューゴの不思議な発明」「アイアンマン3」と多様な作品に出演。深みのある演技のできる渋い俳優である。本作ではコミカルな役どころで印象を残す。ベネディクト・ウォンの登場には驚いたが、「ドクター・ストレンジ」「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ エンドゲーム」に出演している流れからして、お楽しみのキャスティングである。ティム・ロス、ブリー・ラーソン、マーク・ラファロの出演もお楽しみキャスティングと思える。シャン・チーの友人役のオークワフィナはどこかで見た女優だと思った。「オーシャンズ8」「クレイジーリッチ!」で見ていて、忘れられない顔である。妹役のメンガー・チャンは今回が映画デビューなのか?大抜擢といえよう。母親役のファラ・チャンは香港で活躍する女優のようだ。敵役、片腕が刀の男はフロリアン・ムンテアヌで「クリード 炎の宿敵」でイワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子役で出演がある。さて、映画は奇想天外。中国の山奥の竹林の森の奥に異世界からの怪物を閉じ込めている村がある。秘境であり何人も訪れることを許さぬ土地であった。そこに千年の時を生きてきた妖怪とでもいえる見た目、人間が訪れ、村の娘を略奪結婚。そして生まれた息子が主人公、シャン・チーである。パブ・レストランで友人カップルとのよもやま話で始まり、ひと騒動、ふた騒動、み騒動あって、友人カップルとのパブ・レストランでの話に戻るのは映画的でニヤリとした。母の死がきっかけで父と対峙することとなった若者の後悔と葛藤が描かれており、そこに生まれてくる感情を観客が共有できるように厚情をもって描いているところが良いといえる。車のスピード、疾走感。アクロバティックなバスでの闘争、ありえないドライブ。空前絶後の空中戦。裏腹な態度の妹と見るべきところは盛りだくさん。ワイヤー・アクションを駆使したカンフー対決は見ものである。とてもスペシャルな映画を見た満足感を味わえると思う。Disney+にて2021年/アメリカ/132分/G監督:デスティン・ダニエル・クレットン原案:デイブ・キャラハム、デスティン・ダニエル・クレットン脚本:デイブ・キャラハム、デスティン・ダニエル・クレットン、アンドリュー・ランハム出演:シム・リウ、オークワフィナ、メンガ・チャン、ファラ・チャン、フロリアン・ムンテアヌ、ベネディクト・ウォン、ユン・ワー、ロニー・チェン、ザック・チェリー、ダラス・リウ、ミシェル・ヨー、ベン・キングズレー、トニー・レオン、アンディ・リー、ティム・ロス、ブリー・ラーソン、マーク・ラファロ原題:Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings(「シャン・チーと10個の輪の伝説」)お薦め度「シャン・チー テン・リングスの伝説」★★★★(85%)
2021.12.11
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なんてこった。無実というか、ただ生きていただけなのに人身御供のように強制労働させられる。人権なんて無視。絶対的な権力の前にかん口令を敷く。北朝鮮でむやみに投獄された者は脱北しか助かる道はないのか……。生存者の証言により作られた作品。この内容を北朝鮮は否定するだろうが、事実は事実。この劣悪な環境で生きてきた、生き抜いて脱出した人々がいるのだから。事実を見つめて……。Netflixにて2020年/日本・インドネシア/94分/G監督:清水ハン栄治脚本:清水ハン栄治出演:ジョエル・サットン、マイケル・ササキ、ブランディン・テニス、エミリー・ヘレス原題:True North(「真実の北朝鮮」)お薦め度「トゥルーノース」★★★★(80%)
2021.12.06
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これは高校バスケットボール・チームの立て直しで感動する作品ではなくて、息子を亡くしたことでアル中になった高校バスケットの元スター選手が立ち直ろうとする話である。アルコール依存症になる人は多く、主演のベン・アフレックも撮影当時、アルコール依存症になっており、主人公であるジャックを演じたことで一種のセラピーになったと言っていたようだ。行きつ戻りつするアルコール依存の道から脱するために、本人よりもまわりが心配し手助けをしている。そのことはとても幸運だったといえる。まわりの手助けがなければ、野垂れ死んでいても不思議ではない。事実、この作品の中で意識不明になる事態も出ている。ジャックが高校在学中に旋風をまき散らして以来、弱小チームとなってしまったチームには選抜5名控え5名の10名しかいなかった。ジャックの時には入部希望者が100人は超えたというのに。ヘッドコーチが心臓病のため辞任され、本来ならアシスタントコーチが昇格してヘッドコーチとなるはずなのに…。数学教師でもあるアシスタントコーチは家庭で世話をしなければならない母を抱えており、ヘッドコーチ就任は無理だったのだ。白羽の矢が立ったジャックはしぶしぶコーチ就任を受諾する。そして…。高校のバスケット・チームは勝利よりも生徒を立派な人に育てることが優先される。そのことを如実に示している結末。その点でも教訓のある作品である。Netflixにて2020年/アメリカ/108分/監督:ギャビン・オコナー脚本:ブラッド・インゲルスビー出演:ベン・アフレック、アル・マドリガル、ミカエラ・ワトキン、ジャニナ・ガバンカ-原題:The Way Back(「戻り道」)お薦め度「ザ・ウェイバック」★★★☆(70%)
2021.12.05
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レイチェル・マクアダムスがこのような作品に出演していたとは知らなかった。日本では劇場公開されずにビデオスルーとなった。原題の”RED EYE”とは『最終便』と訳されていたけれど、そもそもは『夜中のフライト』を指し、深夜便だとよく眠れずに到着するころには目が充血してしまって、赤目になるからだそうだ。91歳で大往生を遂げた祖母の葬儀を終えて深夜最終便にてテキサスからマイアミへと向かう飛行機に同席したのは暗殺グループの一人だった。飛行機内から電話をかけ要人暗殺に加担するよう迫られる。父親の命が引き換えだ。聡明な彼女はなんとか暗殺を食い止めようとする。その暗殺シーンからあとの展開が驚き。なかなかない展開だね。おもしろく見させてもらった。レイチェル・マクアダムスの孤軍奮闘ぶりにハラハラしながらも力強い彼女に快哉を送る。Netflixにて2005年/アメリカ/85分/監督:ウェス・クレイブン原案:カール・エルスワース、ダン・フース脚本:カール・エルスワース出演:レイチェル・マクアダムス、キリアン・マーフィ、ブライアン・コックス、ジェイマ・メイズ、ジャック・スカリア原題:Red Eye (「航空最終便」)お薦め度「パニック・フライト」★★★☆(70%)
2021.12.04
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1971年における北アイルランドのベルファストで紛争にならんとする最悪期に部隊に見捨てられた新米二等兵が彷徨する話。アイルランド人のイングランド人に対する憎悪、敵対心は心底からくる異常なものだったのだろう。その敵対心は恐るべきものである。2021年からすると50年前の話。現在はどうなっているのだろうか。カトリックとプロテスタントという同じキリスト教徒でありながら反目し紛争する人々。この憎悪の情念は恐ろしいものであることをこの作品を見て知った。ショッキングな内容、現実問題に驚くばかりである。Amazonにて2014年/イギリス/99分/PG12+監督:ヤン・ドマンジュ脚本:フレゴリー・パーク出演:ジャック・オコンネル、ポール・アンダーソン、リチャード・ドーマー、ショーン・ハリス、バリー・キーガン、チャーリー・マーフィー、サム・リード、キリアン・スコット、デビッド・ウィルモット原題:'71 (「1971年」) お薦め度「ベルファスト’71」★★★☆(70%)
2021.12.04
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アンドリュー・ガーフィールドは好きじゃない俳優なので、食指が出なかったけれど、評判を呼んでいる作品なので見ることにした。ミュージカルというよりは音楽劇なのか。一夜限りのショー「tick,tick...Boom!」が舞台で音楽・歌唱をしながら、身の回りのことを話すみたいな形式なので、小規模リサイタルショーのようである。30歳までに成功を目指して焦っている主人公ジョナサンは田舎から大都市ニューヨークに出てきて、ブロードウェーを目指す作曲家である。今までも作品を書き上げては上演し評価を勝ち得ようとして、やってきた。しかし、収入源は週末日曜のウエイターの仕事。恋人はダンサー志望でチャンスの時にドレスリハーサルで足首骨折というアクシデントに見舞われた女性。田舎町にダンス講師の仕事の話があり、ジョナサンに同行を打診している。私ことながら、上京資金をためて24歳の年に上京し、エキストラで一緒になった俳優志望の30歳過ぎのおっさんを見て、あういうふうになりたくないと思い、30歳までの成功を目指し、焦っていたことを思い出す。だから30歳目前でヤバいと焦るジョナサンの心持はよくわかる。ジョナサンは作品を書き続け、書き続け、書き続け、やがて「RENTレント」という大ヒットミュージカルを書き上げる。「RENTレント」はとても好きな作品で、映画館で一度見て、来日ミュージカル(舞台)を三回ほど見て、DVDを買って三回ほど見ている。多くの作品を一度しか見ない私にしたらめずらしい、とてもお気に入りの作品だ。【ネタバレ】この作品、語りというか独唱というか、ジョナサンにて語られるところが多いので、なかばドキュメンタリーか、ライブのようなシーンもあり、そのところが劇的なものと調和しない気がしないでもない。とはいえ、そのようなところでも歌声の素晴らしさ、特に女声が素晴らしくて、その歌声に感動したりする。親友マイケルがジョナサンにHIV陽性だと告げる時のショック!時間がないのは俺のほうが切実だというのはもっともであった。ジョナサンは大成功をその目で見ることなくこの世を去ることになるが、彼が残した「RENTレント」は不滅だと思う。Netflixにて2021年/アメリカ/115分/G監督:リン=マニュエル・ミランダ原作:ジョナサン・ラーソン脚本:スティーブン・レベンソン出演:アンドリュー・ガーフィールド、アレクサンドラ・シップ、ロビン・デ・ヘスス、ジョシュア・ヘンリー、ジュディス・ライト、バネッサ・ハジェンズ原題:tick,tick...Boom! お薦め度「tick,tick...BOOM!チック、チック…ブーン!」★★★☆(70%)
2021.12.01
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「彼女たちの選択」はよくわからない。なぜこれほどの大女優がこの作品に出なければならなかったのか。レイチェル・ワイズが製作に名前を連ねていることから、彼女は映画化したかったのだということがわかる。自分は主演者のひとりとして、そして、相手役を選ぶ。その相手役に指名されたのがレイチェル・マクアダムス。イギリスの話であるからイギリスの女優をキャスティングすればよいものだと思えるが、キスする相手としてマクアダムスが良かったんだろうなぁ。宗教と地域性が絡む話、しかも、ユダヤ教。イギリスにおけるユダヤ教、しかもラビの力の強大さが身近でないだけに理解しにくい作品だと思える。だとしても自由を宣言するところ、現代の物語なのかもしれない。Netflixにて2017年/イギリス/114分/PG12監督:セバスチャン・レリオ原作:ナオミ・オルダーマン脚本:セバスチャン・レリオ、レベッカ・レンキェビチ出演:レイチェル・ワイズ、レイチェル・マクアダムス、アレッサンドロ・ニボラ原題:Disobedience (「不従順」)お薦め度「ロニィとエスティ 彼女たちの選択」★★★☆(70%)
2021.11.28
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1990年4月15日にシネスイッチ銀座にて「ニュー・シネマ・パラダイス」を鑑賞して以来、31年ぶりに見た。さながら主人公サルバトーレが30年ぶりに里帰りをしたように。サルバトーレが少年期にアルフレードと仲睦まじく交流しあったところはかすかに記憶に残っていたようだが、高校生時代の青年期、30年ぶりの里帰りは記憶の彼方へといってしまい、ほぼ初見のような感じがしたが、初めてではない感触もああった(あたりまえか)。1990年第62回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したこの作品は印象深く人々の心に残り、その年の人気、評判を独占していたように思う。なにもかも忘れてしまったと思える作品だったので、NHK-BSで放送されるのを機に見直してみたが、日本語字幕が杉本ありであった。先日映画館で見た「ほんとうのピノッキオ」の字幕も彼女だったのでイタリア語映画では新進気鋭の字幕翻訳家なのかもしれない。この作品でアルフレードを演じるフィリップ・ノワレは生きてるのかなと思い、調べてみると2006年11月に76歳で亡くなっていた。監督のジュゼッペ・トルナトーレも老人かと思いきや1956年5月生まれで、現代65歳。老人ではあるが若いほうで30代前半でこの作品を撮ったことになる。老成して過去を思い出した監督が作り出した作品かと思いきや第二次世界大戦後の白黒トーキー時代を中心とした映画が娯楽の中心だった時代をノスタルジーをこめて描きたかったんだと思う。それこそ主人公サルバトーレのように映画に埋没した少年時代だったのかもしれない。クライマックスは終幕。アルフィレードがサルバトーレに遺した贈り物のフィルム。それを上映。感嘆と涙がにじむサルバトーレの姿は、それを見ている私自身でもあった。映画への愛。感じ入った次第である。1989年/イタリア・フランス/124分/PG12監督:ジュゼッペ・トルナトーレ脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、アントネラ・アッティーリ、エンツォ・カナバレ、イサ・ダニエリ、レオ・グロッタ、マルコ・レオナルディ、プペラ・マッジオ、レオポルド・トリエステ、サルバトーレ・カシオ原題:Nuovo Cinema Paradiso(「新しい映画の楽園」)お薦め度「ニユー・シネマ・パラダイス」★★★★(80%)字幕翻訳:杉本あり
2021.11.28
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【映画.COM ALL TIME BEST】から選んで見てみた。この作品はファンタジーというかグロい。グロい=異様で不気味で不快なさま。異常な嗅覚を持った入国管理官(?)が、羞恥や畏怖など犯罪をかぎ分けるという。異様な風貌の管理官は通常の人間と思われない感じである。やがて、似たような風貌の人物に出会い、魅かれていく。虫を食べる種族とは…。幼児虐待、幼児ポルノの犯人とは…。謎と事件が集約されていくと、管理官の本当の姿が分かってくる。途中、全裸のシーンがあり、陰部、下腹部ともにぼやかしで隠されてしまっている。性的嗜好でこの作品を見るとも思われず、作品を理解するうえで芸術的というよりは人道的に隠してしまうのは問題であると思えた。隠されたことによって、そのシーンは作品の内容よりも隠されたということに思考がとんでしまい、集中できないと同時に、理解を逸脱してしまう。とても残念なことであり、解消していただきたい。この作品を見て、嬉しくも楽しくもなく、ただ虐げられてきた彼女の思い、自身が何者であるかわからない不安定さを理解した。差別・虐待を続けてきた人間に対し、何かしらの思いを告げる作品ではないだろうか。Amazonにて2018年/スウェーデン・デンマーク/110分/R18+監督:アリ・アッバシ原作:ヨン・アイビデ・リンドクビスト脚本:アリ・アッバシ、イサベラ・エクルーフ、ヨン・アイビデ・リンドクビスト出演:エバ・メランデル、エーロ・ミロノフ原題:Grans お薦め度「ボーダー 二つの世界」★★★☆(70%)
2021.11.28
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ローラ・ダーンが出演しているので見た。俳優ブルース・ダーンの娘で「ワイルド・アット・ハート」で主演し、「ランブリング・ローズ」で印象的だった。「ジュラシック・パーク」で母親役を、「遠い空の向こうに」で教師役を、「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」で母親役を演じた素敵な女優である。主演のジャック・オコンネルは、むさくるしい主夫なのだが、髭をそったらまともに見えてきた。相手役の妻役エミリー・ミードはチャーミングな女優だ。監督のエドワード・ズウィックなんて知らないと思ったら、認知してないだけで「ラストサムライ」の監督だった。他にも「ブラッド・ダイヤモンド」「きのうの夜は…」「グローリー」「レジェンド・オブ・ファオール 果てしなき想い」と名作を監督している。さて、この作品は評価もついてるし、感動できるハッピーな作品かと思って見始めた。実話を描いているので思い通りの結末でなくて、相当ショックを受けた。この手の作品によくある終幕でのその後のいきさつを記述した内容からするとローラ・ダーンが演じたエリザベスが主役というとらえ方もできる。というか、主役はローラ・ダーン?【ちょっとネタバレ】一軒家の火災。男が転がり出てくる。家の中にはこどもが取り残されたようだ。炎の勢いが強く、救出に突入することは困難。女児三人が焼死。消火後の現場検証で父親が犯人とされる。母親は夜勤でいなかった。暴力的で乱暴者、口の悪い父親は印象が悪く、有罪とされてしまう。それから7年の月日がたち、ひょんなことからこの事件に関りを持つ女性が現れる。感受性のある模範囚のような男に、無罪を感じ、真実を突き止めていく。そして…。テキサスにおける冤罪に立ち向かう人々の一面をとらえた、こどもに”正義は勝たないという世間の醜さを見せてしまった”作品である。映画なのか、アメリカでは公開されているが、諸外国では配信やDVDのようだ。Netflixにて2019年/アメリカ/129分/監督:エドワード・ズウィック原作:デビッド・クラン脚本:ジェフリー・フレッチャー出演:ジャック・オコンネル、ローラ・ダーン、エミリー・リード、クリス・コイ、ジェフ・ペリー原題:Trial by Fire (「炎による裁判」)お薦め度「炎の裁き」★★★★(80%)
2021.11.27
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題名「ラブ・ハード」って、なんのことかわからなかったけれど、映画「ダイ・ハード」のもじりだったんだと、見終って気づいた。恋愛運がなくデートしてもうまくいかない恋模様を執筆しているロスの記者が、アプリのエリア設定を広げてマッチしたのが東海岸のイケメン。話題も性格も合いそうな彼をゲットするために原稿執筆の任務とともにクリスマス・ホリデーに彼に会いに行く。そこで待ち受けていたよくあるアプリの落とし穴…。この展開はあまり好みじゃないので、どうなることか心配したけれど、隠し事があるというだけでハラハラするよね。サプライズ・パーティーって、こんな感じなんだと思った次第。急転着火の転換に驚きつつ、クライマックスが……!!終幕、感動!見て良かったと思えるラブ・コメでした。Netflixにて2021年/アメリカ/106分/監督:エルナン・ヒメネス脚本:ダニー・マッキー、レベッカ・ユーイング出演:ニーナ・ドブレフ、ジミー・O・ヤン、ダレン・バーネット、マッティ・フィノキオ、ジェームズ・サイトウ、ハリー・シャム・Jr.、ミカエラ・フーヴァー、ヘザー・マクマハン、レベッカ・スターブ原題:Love Hard (「一生懸命に愛する」)お薦め度「ラブ・ハード」★★★★(80%)
2021.11.25
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チャドウィック・ボーズマンの最高傑作ではないだろうか。見ごたえ十二分の作品で、登場人物にしっかりとしたバックボーンと役割があって、見入ってしまった。彼はこの作品で主演のみならず、製作まで参加しているんだ。これからますます意気軒高に映画作りに励むところだったんだろうけれど、癌が進行し、亡くなった。残念であり、本人も思い残すことが大きかったであろう。さて、この作品、相棒を組むことになったシエナ・ミラーがいい。腕利きの麻薬捜査官で、銃を構える姿もかっこいい。度胸もあるところを見せてくれて、犯人追跡に貢献する。犯人マイケル役のステファン・ジェームズも良かった。30キロの密売麻薬を盗みに入った白人と黒人の二人組は純度90%で300キロのブツに驚愕する。すべての持ち出しはあきらめて50キロを持ち出そうとしたところへパトカー2台4人の警官が訪れる。表、裏手と挟み撃ちにされた二人組は焦って…。単なる強盗とそれを捕縛しようとする話かと思いきや事件をきっかけにとんでもない暗部が明らかになってくる。ニューヨークのマンハッタン島の21の橋を封鎖して大捜査。スケールの大きさと巨悪の存在に興味津々、刮目(かつもく)して見ることになった。 【刮目】=注意してよく見ること。気持ちが持っていかれて、感嘆しながらも、おいしい料理を味わうような満足しながら見入った。真相がわかるクライマックスは言うことなし。天下一品の予想外の展開。しびれた~。Netflixにて2019年/中国・アメリカ/99分/G監督:ブライアン・カーク原案:アダム・マービス脚本:アダム・マービス、マシュー・マイケル・カーナハン出演:チャドウッィク・ボーズマン、シエナ・ミラー、ステファン・ジェームズ、キース・デビット、テイラー・キッチュ、J・K・シモンズ原題:21 Bridges (「21の橋」)お薦め度「21ブリッジ」★★★★☆(90%)
2021.11.24
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いやー、これは好きになるわ、ホント。泣いて、泣いて、泣いて見た作品であった。そこかしこに思いで、繋がりが置いてあり、それが時々、ふってわく。すれ違い、行き違い、なかなか重なり合わない人生が、主人公たちの心の引っ掛かりとともに、見る者の心にも引っ掛かる。後押ししたいのか、引き留めたいのかがよくわからない倍賞美津子であった。また、まったく登場しない主人公・漣の家族。この二つが気がかりであったが、それ以外は十分に満足にたる作品であった。【ネタバレ】一歩、歩みを進めれば巡り会ったかもしれない二人。すれ違いの妙味はやや多かったかもしれない。なぜ?と思えるすれ違いも、ラストの埠頭の再会も無理やりといえば無理やり。でも、ラストは涙で感動することしかできなかった。背景を彩る花火も平成カウントダウンという催しがあってこその演出。中学の時の出会いから始まって、葵の腕の包帯に”大丈夫?”と声を出したのが、挨拶代わり。合言葉のように漣から葵への表現となった。泣いている人がいれば抱きしめてあげなさいという亡き母の言葉を実行する娘の行動に感動する。ドングリを投げることも母から娘への癖の遺伝かと思えたが、祖父から娘へのそして孫への伝達(遺伝)だった。サッカーで世界に出ることが夢だった漣が葵への思いに縛られ北海道から地元から外へは出られなくなってしまったこととは対照に北海道の地場での生活を望んだ葵が東京へ出て沖縄へと移り、シンガポールで働く。”だって、世界を飛び回ると言ったしな”悪役になってしまった人がいたけれど、悪人が出なかった。善人と思えた人が事業に失敗して裏切ってしまうことは致し方なく、またその役を演じるのが斎藤工であったり、山本美月であったりするので予想は出来なかった。死を意識した漣の妻・香が中学から10年間付き合った元カレと再会していた現場に遭遇した漣。妻・香の行動は納得できるものではあるながらも容認したくない者であった。良心ではわりきれない心境である。そういえば、この香の役を演じた榮倉奈々はとても成長したと思えた。持ち前の明るさはもちろんであるが、胸に秘めたいろいろな思いを激情に駆られることなく、とはいえ絶妙な感情の発露で見せてくれた。助演女優賞ものだと思えるが、そんな評価はなかったのだろうか。主演の小松菜奈もかつ丼をかぶりつきながら泣きながら”まずい”という演技、これも今までは見せたことのないもののように思う。菅田将暉の演技は申し分なく、まわりを固めるキャスティングもいい。役柄以上に格のある俳優を使っていると思える。香の父母、永島敏行、田中美佐子をはじめ斎藤工、二階堂ふみ、松重豊、山口紗弥加、成田凌、山本美月、倍賞美津子と主役級を添え、高杉真宙、片寄涼太とソフトマイルドなイケメンを揃えたのもうなづける。歌曲にインスパイアされた映画でこれほどみごとな作品となったものを始めて見た。感服、感心である。劇中に流れる「ファイト!」の歌を聞いた時に初めて衝撃的な内容の歌だと知った。愕然。これだけ感心した作品であるが、誰が創作したのか気になった。監督か脚本家か。ウィキペディアによるとTBSの平野隆が原案・プロデュースとあるので骨子は彼が考案したのだと思う。ドングリや”大丈夫?”のネタも彼が考えたのだろうか?監督の瀬々隆久(ぜぜたかひさ)は1960年生まれでピンク映画の助監督で商業映画を始めたらしい。職人としての腕を磨いたのだろう。「RUSH!」「感染列島」「ヘヴンズストーリー」「アントキノイノチ」「64-ロクヨン-前編/後編」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「有罪」「菊とギロチン」などがある。脚本の林民夫(はやしたみお)は1966年生まれ。テレビアニメ「サザエさん」で脚本家デビュー。映画は「てぃだかんかん~海とサンゴのと小さな奇跡」「永遠の0」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」などがある。Amazonにて2020年/日本/130分/G監督:瀬々敬久原案:平野隆脚本:林民夫出演:菅田将暉、小松菜奈、山本美月、高杉真宙、馬場ふみか、倍賞美津子、永島敏行、竹原ピストル、二階堂ふみ、松重豊、田中美佐子、山口紗弥加、成田凌、斎藤工、榮倉奈々、石崎ひゅーい、片寄涼太お薦め度「糸」★★★★☆(90%)
2021.11.21
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トマト王子と呼ばれる、トマト会社大富豪の御曹司テトは、夜の相手は選び放題。大富豪の息子目当てに寄って来る娘どもに辟易していた彼は、トマト農園管理者の息子として医者の卵・インターンのパウラと出会う。庶民として純粋な恋にあこがれた彼はパウラのいるリオに出ていき、農園管理者の息子と入れ替わって、自社のトマト会社のインターンに偽名・農園管理者の息子と偽名・テトとして二人で応募する。嘘に嘘を重ねる不安定さ。教授担当医師にセクハラを受けるパウラの危うさ。それぞれのアヴァンチュール、恋の行方。ハラハラドキドキの展開はきらめくデートの濃密さもあり、楽しませてくれる。パウラのチャーミングな美しさがいい。Netflixにて2020年/ブラジル/104分/監督:フロリアン・ゼレール原作:フロリアン・ゼレール脚本:クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール出演:オリビア・コールマン、マーク・ゲイティス、イモージェン・ブーツ、ルーファス・シーウェル、オリビア・ウィリアムズ、アイーシャー・ダルカール原題:Ricos de Amor (「愛の裕福」)英語題名:Rich in Loveお薦め度「リッチな僕が恋したら」★★★☆(70%)
2021.11.21
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過ぎたるは及ばざるがごとし。あまりにやりすぎてはいけない。痛快な展開が爽快で終わることなく、そこまでやるかぁ…と情けなる感じ。そこには道理も理屈もなく、ただ予想外、意義性しかない。物語は大団円で終わってほしいものである。オリガ・キュリレンコ演じるクーリエ(配達人)があまりに強すぎる。無敵だ。大男に力負けすることは当然なのだから、ハナから力勝負に挑むのはいくらなんでも納得できないなぁ、なんて思いながら見ていた。ゲイリー・オールドマンに見せ場がなかったことは残念。オルガ・キュリレンコの独り舞台、大見えきっての大活躍といった作品、かな。Amazonにて2019年/イギリス/86分/G監督:ザカリー・アドラー原案:ザカリー・アドラー、ジェームズ・エドワード・バーカー、アンドリュー・プレンダーガスト脚本:ザカリー・アドラー、ジェームズ・エドワード・バーカー、ニッキー・テイト、アンディ・コンウェイ出演:オルガ・キュリレンコ、ゲイリー・オールドマン、アミット・シャー、アリシア・アグネソン、グレッグ・オービス、クレイグ・コンウェイ、ウィリアム・モーズリー、ダーモット・マローニー、キャリ・テイラー原題:The Courier(「宅配便業者」)お薦め度「ザ・クーリエ」★★★(60%)
2021.11.18
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混濁する映画である。(すこしネタバレ)ロンドンで一人暮らしをしている老人が主人公。身内は一人娘だけのようだ。娘は結婚してパリに住むという。自身がすることが正しく、家政婦はいらぬと豪語する老人は父親。まわりの人々がおかしい、言っていることが前言と異なる、という不思議さを感じていた父親。あの人があの人でなく、この人がこの人でない。自分のフラット(家)は自分のフラット(家)である。ドアを開けるとそこは洗面所のはずが、納戸(クローゼット)?父親と同じものを見て、登場する人物に違和感を感じる。絶妙な映像だ。父の目で世界を見る。何が何だか混濁してくるが、父親が認知症であることもだんだんとわかってくる。うそかまことか、父親は思い違いではなく何かがおかしいと思ったときに映画はクライマックスを迎える。とうとうとのべつまくなし独り言を語り続ける老人。”マミー、マミー…”と亡き母を思い出し、呼びかけるところがこの作品の最高潮。監督の指示ではないしえないゾーンに入ったと思える演技に脱帽するしかない。アンソニー・ホプキンス、あっぱれ!である。みごとオスカー、アカデミー主演男優賞受賞は当然といえよう。喝采!!Netflixにて2020年/イギルス・フランス/97分/G監督:フロリアン・ゼレール原作:フロリアン・ゼレール脚本:クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール出演:アンソニー・ホプキンス、オリビア・コールマン、マーク・ゲイティス、イモージェン・ブーツ、ルーファス・シーウェル、オリビア・ウィリアムズ、アイーシャー・ダルカール原題:The Father(「父親」)お薦め度「ファーザー」★★★★(80%)
2021.11.17
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「フランス映画祭2021 横浜」が2021年11月11日(木)~11月14日(日)で開催中だ。本日最終日。ネットで見たら、ショートフィルム3作品が無料配信とのことで見てみる。「 ~11/30(火)まで フランス発のショートフィルム3本を無料配信」配信作品①『フレネルの光』(Return to Toyama) ~11/30まで監督:平井敦士フランス、日本/24:34/ドラマ/2020**********日本家屋で男性がアップライトピアノを弾く映像から始まる。数年ぶりにフランスから富山へ帰省した若い男性。淡々としたというか、感情の起伏もないままに、タバコを吸っていた男性の印象だけが残る。お薦め度★★★(60%)配信作品②『あとさんねん』(Ato San Nen) ~11/30まで監督:ペドロ・コランツフランス、スペイン/25:00/コメディ/2018**********人里離れたスペインの一軒家。老女が犬と暮らしている。そこへ息子の友達だという日本人男性が一人訪ねてくる。見知らぬ変な日本人とスペイン語と日本語で通じ合わない会話が始まる。本来なら交流することのない人々が国を越え、言葉を越え、寄り添う。その姿に感じ入る。お薦め度★★★☆(70%)配信作品③『サベージ・ナイト』(SAVAGE NIGHT) ~11/30まで監督:Kristof Sagna フランス、日本/20:00/ドラマ/2015**********どのような経緯で有名女優・俳優(寺島しのぶ、寺島進、渡辺哲)が出演することになったのだろうか。ショートゆえギャラは相当安いのか、なんて内容に関係ないことが気にかかる。さて、物語はヤクザの配下で体を売っている女が、同僚の住まい、アパートに駆り出される。何事かわからないながら訪ずれると泥酔と思われた同僚はヤクで死体となっていて、赤ん坊が泣いていた。咄嗟に自宅に連れ帰るも、親分が訪ねてきて……。主人公自身の幼少期、母との関係。彼女の生きた意味を考えてしまった。お薦め度★★★(60%)
2021.11.14
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リーアム・ニーソンがアクション俳優だという認識はまったくなかった。「96時間」という作品がよほど良かったのだろう。未見なので、見てみないいけないなぁ。さて、本作「フライト・ゲーム」はニューヨーク発ロンドン行の旅客機でハイジャック。犯人は乗客の安全を守る航空保安官(リーアム・ニーソン)とされる。犯人からのメールに翻弄され、ハイジャック犯とされる彼は、乗客に知られずに真犯人探しを続けるが、一人、また一人と殺されていく…。味方と思える乗客(ジュリアン・ムーア)やフライトアテンダント(ミシェル・ドッカリー)がいるが、乗客全員を疑わずを得ない状況が、彼を孤立無援に追い込む…。予想しえない真犯人に驚き、クライマックスの衝撃。手に汗握るサスペンス・アクション映画である。Amazonにて2014年/アメリカ/107分/G監督:ジャウム・コレット=セラ原案:ジョン・W・リチャードソン、クリス・リーチ脚本:ジョン・W・リチャードソン、クリス・リーチ、ライアン・イングル出演:リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、スクート・マクネイリー、ミシェル・ドッカリー、ネイト・パーカー、ジェイソン・バトラー・ハーナー、アンソン・マウント、コリー・ストール、ルピタ・ニョンゴ、オマー・メトワリー、ライナス・ローチ、シェー・ウィガム原題:Non-Stopl(「直行」)お薦め度「フライト・ゲーム」★★★☆(70%)
2021.11.13
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この作品、何がいけなかったのだろう?引きずり込まれるほどの面白さがなかった。今や押しも押されもせぬ大スター、ドウェイン・ジョンソン。コメディの人気者、ダイアン・レイノルズ。美貌とパワーのガル・ギャレット。三大スターの競演といっていい取り合わせなのに、話しがややこしいのか、インターポール役のリトゥ・アーリャもイケてる感じの美女であったのに…。眠くなるはずのないアクション映画で眠ってしまうとは、よほど睡眠不足だったのかなあ…。さて、題名のレッド・ノーティスはインターポールが最重要指名手配犯を逮捕するために出す特別な国際手配書のことらしい。これが出されるのは終幕。それまでの展開、紆余曲折。荒唐無稽なスリリングな展開もなぜ?と疑問を感じる間もない展開も興味を惹きつけるものではなく、クライマックスでのカミングアウトがなかったらつまらない作品になっていたとしか思えない。スターを揃え、お金をかけて、アクション満載の作品を作ったとしても、いい作品になるとは限らないんだなぁ、と思った次第。クレジットではドウェイン・ジョンソンが主役であるはずなのに本編はダイアン・レイノルズが主役であるかのような描かれ方。そこにも一因があるのかもしれない。Netflixにて2021年/アメリカ/117分/監督:ローソン・マーシャル・サーバー脚本:ローソン・マーシャル・サーバー出演:ドウェイン・ジョンソン、ダイアン・レイノルズ、ガル・ギャレット、リトゥ・アーリャ、クリス・ディアマント・ポロス原題:Red Notice(「国際指名手配書」)お薦め度「レッド・ノーティス」★★★(60%)
2021.11.13
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新体操でオリンピックを目指していた少女が忽然と消えた。夜6時30分、練習スタジオから自宅までは700m。連絡もなく、携帯にかけると留守電になる。イタリアの田舎町で起きた、少女殺人事件を基にして作られた作品。テレビの再現フィルムのような感じの作品で市井の人々(しせいのひとびと)といった感じの出演者が登場。スターとかタレントといった感じの人は出ていないという意味。エンタテイメント性としての魅力には乏しく、実際の事件でなければ注目されることもないであろうと思われる。現実に起こった事件で、現実の捜査が描かれている。その捜査手法があまりにすごい。アメリカなら全人口のDNAがあるからDNA採取すれば瞬時に犯人がわかると言っていたが、実際、そんなことはないだろうと思われる。そして、イタリアでは全人口のDNAデータなど存在せず。全く手掛かりのない物証の中でわずかに発見された犯人と思われる人物のDNA。そのDNAに一致する人物を探す。それも該当する地域の総ての人にDNA提供を呼びかけて、だ。時間と経費がかかる。かかりすぎる。遅々として進まない捜査は、この作品の主役である捜査の総指揮を執る女性検事に批判が巻き起こることになる。大海の中で針を見つけるような作業は、捜査は。プライバシーがない盗聴などの捜査手法は見ていて驚きだ。その捜査の総てが驚きだ。イタリアはここまでするのか…。ある意味とてもショッキングな作品であった。Netflixにて2021年/イタリア/96分/監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ脚本:グラジアーノ・ディアナ出演:イザベラ・ラゴネーゼ、アレッシオ・ボーニ、トマ・トラバッチ、サンドラ・トッフォラッティ、ロベルト・ジベッティ、マリオ・ピレッロ、キアラ・ボーノ、ミロ・ランドーニ、アンドレア・ブルスキ原題:Yara(「ヤーラ」)お薦め度「ヤーラ」★★★☆(70%)
2021.11.07
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その日、退役軍人で元大尉のエディ(アントニオ・バンデラス)は、一年ぶりに仕事に就いた。ショッピングモールの警備員、最低時給の仕事だ。彼は、PTSDを抱えていたと思われる。ある少女が重要な証人であるにもかかわらず、襲撃され…。逃げ込んだ先は深夜のショッピングモール。警備員たちに助けを求める。追手の首領格はチャーリー(ベン・キングズレー)、皆殺しして、少女を捕獲しようとする。たった5人の警備員と大多数の追手、殺し屋たちとの戦闘が始まる…。ショッピング・モールにある品物を使っての攻撃がユニーク。アントニオ・バンデラスの一人無双の活躍ぶり、際立つ。Netflixにて2017年/アメリカ/92分/PG12監督:アラン・デロシェール脚本:トニー・モジャー出演:アントニオ・バンデラス、ベン・キングズレー、ガブリエラ・ライト、チャド・リンドバーグ、リアム・マッキンタイア、カン・リー、キャサリン・デ・ラ・ローシャ原題:Security(「警備態勢」)お薦め度「セキュリティ」★★★☆(70%)
2021.11.03
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Netflix「意のままに」の原題は"HYPNOTIC"で『催眠状態にある人』ということだ。この作品は催眠状態にある人が冒してしまった意図しない行動が引き起こす事件をとらえている。見どころは催眠状態で見ているものと現実のギャップ。その別空間がクライマックスで重要な意味を持ち、展開する。映像で見せているものが催眠世界なのか、現実世界なのか。そこを見極めるのも観客としての楽しみなのかもしれない。作品の展開の先を読む、映し出された世界の虚構をいぶかしむ。映画ファンの探求心をくすぐるものである。展開の面白さはあれど、内容的にはさしてインパクトのあるものではなく、犯罪者の心理がまったくわからないだけに作品の重みに欠ける気がする。とはいえ、一時のスリリングさを味わうにはいいかもしれない。Netflixにて2021年/アメリカ/89分/監督:マット・エンジェル、スザンヌ・クゥート脚本:リチャード・ドヴィディオ出演:ケイト・シーゲル、ジェイソン・オマラ、デュレ・ヒル、ルーシー・ゲスト、ジェイミー・M・キャリカ、ターニャ・ディクソン=ウォーレン、ルーク・ロデリック、デヴィン・ダルトン、ステファニー・カドモア、ジェシー・フレイザー原題:Hypnotic(「催眠状態にある人」)お薦め度「意のままに」★★★☆(70%)
2021.11.03
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これぞ映画の醍醐味、スペクタクルを見せてくれる海戦ドラマだ。《実話だからネタバレあり》オランダ映画であり、17世紀に大国であるイギリスと再三にわたって海戦を繰り広げたことが描かれている。脆弱な政治情勢であったがために、民衆に虐殺される事件もあったりして、政争に巻き込まれた主人公、ミヒール・デ・ロイヤル提督の行く末は暗澹たるものとなった。映画では海軍提督になりたくなかったのにその手腕と人望で提督となり、オランダ海軍がイギリス海軍に打ち勝つ快挙を成し、国民の間でも人気者となっていく。家族思いで、二度三度と職務辞退を申し出るがいづれも受け入れられることなく最後には家族のために死地の船出となるフランス海軍との海戦に臨むこととなる。機知に富む戦略は素晴らしく新しい伝達旗を採用する点もすごい。とても仕事のできる海軍提督だったと思える。クライマックス、倒れた彼を見たときに、両眼の目から涙がしたたり落ちたことは、我ながら驚いた。これぞ映画。いやー、映画って、本当にいいもんですね。U-NEXTにて2015年/オランダ/105分/監督:ロエル・レイネ脚本:ラース・ブーム、アレックス・バン・ガレン出演:フランク・ラマース、ルトガー・ハウアー、バリー・アトスマ、チャールズ・ダンス、ダニエル・ブロックルハンク、デレク・デ・リント原題:Michiel de Ruyter(「ミヒール・デ・ロイヤル」)お薦め度「提督の艦隊」★★★★(80%)
2021.10.24
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マーベルコミックを原作とする映画作品の中でも異質なものかと思われる「デッドプール」。あまりに興味がなく、今日まで見てなかったけれど、思い立って見てみた。とはいえ、午後の睡魔との闘いになり…。評判を呼んで大ヒットし2作目まで作られているわけだから、悪い作品ではないはずなのだが、不死身でトカゲのしっぽのように失くしたものが蘇生されるなんて…常識破りもはなはだしい。というわけで、感心も感動も、良い意味での衝撃もなく、ライアン・レイノルズはいろいろとやってるんだな、出演しているんだな、と思えた作品。Amazonにて2016年/アメリカ/108分/R15+監督:ティム・ミラー脚本:レット・リース、ポール・ワーニック出演:ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、T・J・ミラー、エド・スクレイン、ジーナ・カラーノ、ブリアナ・ヒルデブランド、レスリー・アガムズ、ジェド・リース、カラン・ソーニ原題:Deadpool(「ギャンブルの掛け金(の呼称)」)お薦め度「デッドプール」★★★(60%)映画.COM ALL TIME BEST
2021.10.24
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ソフィア・ローレン主演ということで見てみたいリストに入れていたのを本日ようやく見た。アウシュビッツでの地下室暮らしの経験があるユダヤ人高齢女性を演じている。生活の助けのために売春婦の子供を預かることをしていたが、今は昼の一時預かりの幼児と身分証のない子、そしてスリを働いた孤児を2か月だけ預かることになる。その子を通して高齢女性との生活が描かれる。親のいない境遇で学校に通えない子供たちの暮らし。心臓病の持病がありそうで老人ボケが始まった女性。反目する二人がとても暮らしていけるとは思えないが、大人と子供。保護者と保護される者。そして、なによりもまわりにいる大人が親切である。とはいえ、悪事にも手を染める子供。このあとどのように生きていくのだろうか。エンディング・ソングが素敵だ。幼児の母親役のアブリル・サモラを調べてみるとトランスジェンダーの女優であった。Netflixにて2020年/イタリア/95分/監督:エドアルド・ポンティ原作:ロマン・ギャリー脚本:ウーゴ・キーティ、エドアルド・ポンティ出演:ソフィア・ローレン、アブリル・サモラ、ババク・カリミ、レナード・カルペンティエリ、マッシ・ミリアーノロッシ、イブラヒマ・グアイ原題:La vita davanti a se(「彼の目の前の人生」)お薦め度「これからの人生」★★★(60%)
2021.10.17
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「ホームタウン・ラブ」とはいかにも日本語英語の題名だ。伝わりやすいと言えば伝わりやすいかも。都会で一流企業でインテリア・デザイナーを目指す彼女は面接に臨むが、「もう少しオリジナリティを」と要求されて、再度のデザイン提出を言い渡される。その時、出身地の島で育ての親のおばさんが倒れ急遽、尋ねることになり…。2年ぶりの島は忘れていた島の暮らしの良さを改めて実感することになる。ほぼ悪人が出てこない中、喧嘩などいさかいはなく、心優しい人々だけ。田舎の島暮らしの人々が善良な人だけであるはずもなく、いや、都会の人々も善良な人だった。とにかく、いい人しか登場しない。そんなアットホームな作品。心穏やかに見ることが出来る作品。テレビ映画。Amazonにて2020年/カナダ/82分/監督:ルーシー・ゲスト脚本:ルーシー・ゲスト、アンドレア・ショークロス出演:モーガン・コハン、マーカス・ロズナー、ブレンダ・マチュー、エマ・キャム、ジェッフ・コネック原題:Love on Harbor Island([ハーバー島での恋」)お薦め度「ホームタウン・ラブ」★★★(60%)
2021.10.17
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これだけの作品が日本では劇場公開されずに、ビデオスルーになるなんて。ドウェイン・ジョンソンもザック・エフロンも、絶大なる人気者ではないということなのか。面白おかしく、スリリングに描いてはいるけれど、展開に不思議なところがあるし、海を使ってのドラッグの密輸であれば、警察はもとよりFBIが出てきてもおかしくない話。それが、まったく水難救助隊だけの捕物に終わったのが良くないのかな。スレンダーながらグラマーな美女が出てきて、ザックとドウェインの筋骨隆々と言い、肉体を見せることにかけてはいうことなし、かも。悪女役のプリンカー・チョープラーはインド出身の20世紀最後のミス・ワールド優勝者で小柄ながら魅惑的な女性だ。ザックの相手役ともなるアレクサンドラ・ダダリオは見覚えのある女優だが、何で見たのだろうか。ケリー・ローバックはこの作品で知られることになったモデルであり女優。イルフェネシュ・ハデラはドウェインを補佐するベテラン救助員で素敵であった。U-NEXTにて2017年/アメリカ/116分/監督:セス・ゴードン原案:ジェイ・シェリック、デビッド・ロン、トーマス・レノン。ロバート・ベン・ガラント脚本:ダミアン・シャノン、マーク・スウィフト出演:ドウェイン・ジョンソン、ザック・エフロン、プリンカー・チョープラー、アレクサンドラ・ダダリオ、ケリー・ローバック、イルフェネシュ・ハデラ原題:Baywatch(「ベイウォッチ」)お薦め度「ベイ・ウォッチ」★★★☆(70%)
2021.10.17
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「バーフバリ 伝説誕生」に続いてみた続編。これはチラシを見てもわかるようにバーフバリの恋の物語が前半に描かれている。それに横恋慕する従兄。従弟のバーフバリを贔屓するように見える生母を恨んでか従兄はバーフバリを目を敵にしている。それが発端となったこの作品。母と息子の契りと男女の契り。それぞれが誓約した内容が相反することなので反目することになる。親子、王族の誓いと人としての誓い。誓いよりも義を取るとしたバーフバリは…。この後の展開がすごい!!誓いを守ることが優先される世界で、信義を重要視しながらも正義はどちらか。国の民に思いを寄せることが真の王ではないのか、というようなことをことさら聞いてくるような感じがした。醍醐味は素晴らしく、蛮族との戦いで戦略、戦法に長けた戦術は見ていてうなるしかない。ありえない戦法に嘘だろ、と思いながらも見入ってしまった、とてもとても発想豊かな作品であった。常人では考えられないバーバフリの力丈夫には、ありえない、ハンパねぇ!の言葉しかない。圧巻であった。Netflixにて2017年/インド/141分/G監督:S・S・ラージャマウリ原案:V・ビジャエーンドラ・プラサード脚本:S・S・ラージャマウリ出演:プラバース、アヌシュカ・シェッティ、ラーナー・ダッグバーティ、タマンナー、ラムヤ・クリシュナ、ナーサル、サティヤラージ原題:Baahubali 2:The Conclusion(「バーフバリ2:結論」)お薦め度「バーフバリ 王の凱旋」★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST
2021.10.16
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バーフバリの映画、以前ケーブルか何か評判なことを見知っていたけれど、長い映画なので見ることを敬遠していた。U-NEXTで見られることを発見し、今日、思い切って見た。バーフバリの伝記として、その一生が描かれていると思ったけれど、さあこれから佳境というところで終了。「えっ!これって前半なの!?」と思った。二部構成の日本で製作されることが決まっていたみたいで、中国映画「レッドクリフ」(アメリカ・中国・日本・台湾・韓国合作)のようなものだ。さて、そんなことも映画の内容も知らないまま、見始めた。さすが、インド映画。歌と踊りがふんだんにあり、それがほぼストーリーと関係なく、空想の世界へ飛んでいく。話の導線としてはまったくダメなのだけれど、それがインド映画、楽しい歌と踊りが不可欠。そして、さすがボリウッド映画。映画の本場ハリウッド顔負けの特撮、CG。派手なアクションに広大なスケール。あまりに大勢な人々。大軍を描くのだから多いのは当然と言えど、けた違い!すごすぎる。大作を作っているアメリカと中国に負けず劣らず。今、人口が中国に次いで世界二位というインドは近々、中国を抜いて一位になるようだけれど、映画製作数が世界一多いだけでなく、質に関しても中国を凌いでいくのかもしれないと思えた。それほどの超大作傑作だ。冒頭、乳飲み子を抱え、追手に追われる女性が登場。追手をやっつけるが…。一人取り残された乳飲み子はとんでもなく高い滝を上ることに執心し、25年ののち、滝を上りきる。そこで見た光景は…。この辺一帯を統治する大国の王族、バーフバリの存在。民衆に圧倒的人気があり、バーフバリ亡きあとも慕われている。その歴史に秘められた因縁と骨肉の争いが、舞台となる。本当に見ていて衝撃で、一目ぼれしてしまうバーフバリの想像を超えたアプローチ。それに引き込まれる相手女性。戦闘シーンは圧巻で、随所にチェーンアクションが見られて、見せ場はスローとなるし、いうことなし。感嘆し、見入った作品であった。それだけに突然のエンディング、次回予告と、あっけにとられながらも続編を探しNetflixであったので、すぐに見た。U-NEXTにて2015年/インド/138分/R15+監督:S・S・ラージャマウリ原案:V・ビジャエーンドラ・プラサード脚本:S・S・ラージャマウリ出演:プラバース、ラーナー・ダッグバーティ、タマンナー、アヌシュカ・シェッティ、ラムヤ・クリシュナ、ナーサル、サティヤラージ原題:Baahubali(「バーフバリ」)お薦め度「バーフバリ 伝説誕生」★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST
2021.10.16
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このクライマックス、いやだなぁ。無理に作りこみすぎてる。コンテストに出場できなくするための障壁を作りすぎている。音楽院のディレクターがその職を賭してまで入れ込んだ才能の持ち主であるならば、その抜きんでた才能が見えるようにわからせてもらいたい。この作品ではそこまでの書き込みがなかった。音楽院ディレクターとその妻の関係は希薄ですれ違いもドラマを感じられるほどのものではなかった。いろいろな足枷を設けているけれど、それらは必然や偶然というものではなくて、製作者側の自己満足をするだけの足枷、障壁でしかないように思えた。わざとらしいだけでなく作り手のいやらしさを感じた。悪ガキたちとのいさかいも、別世界のコンクールへの出場を否定していた彼らが何故、急に応援する側になったか、まったく描かれていなくて、突然、手助け、応援する姿を見せられても不思議に思ったし、興ざめするだけ。夢を持ちえなかった若者が、ピアノへの夢を捨てざるを得なかった貧困者が奇跡のような特権を与えられて素直に羽ばたく作品にしてほしかった。あまりにも疑義が入り込み、なんら氷解することもなく問題が解決していくようすは見ていてまったく理解に苦しんだ。Amazonにて2018年/フランス・ベルギー/106分/G監督:ルドビク・バーナード脚本:ルドビク・バーナード、ジョアン・ベルナール出演:ランベール・ウィルソン、クリスティン・スコット・トーマス、ジュールベンシェトリ、カリジャ・トゥーレ原題:Au bout des doigts(「あなたの指先で」)お薦め度「パリに見出されたピアニスト」★★★(60%)
2021.10.14
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題名「プリティ・イン・ニューヨーク」に騙されて、ミラ・ジョヴォビッチが出演しているからと見始めたが…。”You Stupid Man”の原題に良い予感はしなかった。結果、散々な作品だった。ニューヨーク・ワシントンか何かの記者であろう若者にはチャーミングな彼女がいる。彼女は売れっ子となってロスで女優として活躍。その彼女のもとへニューヨークからサプライズで引っ越す、というオープニング。からの彼女と共演者の情事を目撃!破談………。失恋の痛手から回復すべく、ブラインドデートで出会った相手には彼女の思い出、愚痴ばかり。結果、最悪なデート。なのにこの最悪ブラインド・デートの相手と親友みたいに交流することになろうとは。で、その後…。何とも理解しがたい展開に、まぬけな男に惹かれる意味も分からず。今一ついや、いま二つ。いやいや、今みっつの作品であった。2002年/カナダ・アメリカ・ドイツ/95分/監督:ブライアン・バーンズ脚本:ブライアン・バーンズ出演:デビッド・クラムホルツ、デニス・リチャーズ、ウィリアム・ホールデン、ジェシカ・コーフィール原題:You Stupid Man(「お前は愚かな男」)お薦め度「プリティ・イン・ニューヨーク」★★★(60%)
2021.10.14
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奇妙な話かと思っていたが、オカルトにはならず、とても大変なとんでもないことだった。真実はだれもしらないままなのかも。5年前に事故死で亡くなった兄の元カノが突然訪ねてきて、妊娠して、彼だけだから、彼の子供と告げる。その後…。いやー、久々に見るブライス・ダナーに気を取られて、真っ当な話と見ていたら、みごとに騙されてというか勘違いしてしまったのはゲイル(ブライス・ダナー)と同じであった。ブライス・ダナーはグゥイネス・パルトローの母として有名だが、私としては「パパ」で演じた、良き母、妻役が忘れられない。しびれる展開にこんなことがあっていいものかと思ったけれど、恐るべきサスペンスであり、事件の真相であった。Amazonにて2019年/カナダ/96分/監督:ローワン・アトリー原作:ジョン・サールズ脚本:エリック・ガルシア出演:エイミー・ライアン、ニック・ロビンソン、マーガレット・クアリー、ブライス・ダナー、ブライアン・コックス、グレッグ・ギニア、コナー・ジェサップ原題:Strange But True(「奇妙だけど本当」)お薦め度「ストレンジ・アフェア」★★★★(80%)
2021.10.10
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本格ミステリーに惹かれて見てしまった。話しの設定が不思議な設定であったが、全世界で売れたベストセラーの三部作目といえばありえないことなのかもしれない。映画作品ではないのだから、全世界同時発売というのはいかがなものかと…。9人の翻訳家の中にはオルガ・キュリレンコやリッカルド・スカマルチョといった有名な俳優たちがいるので、彼らが主役、もしくは犯人役だと思ってしまうが、はたして…。9人の翻訳家が一堂に集められて20ページごとの同時翻訳という設定がわかるところまでくると、面白さは感じなくて途中でやめようかと思えた。ところが見続けて、展開してくると、ベストセラーを人質に身代金を要求してくること、そして、その犯人は、と興味が続き面白くなってしまった。それからのクライマックスは見ものだ。この結末は予測しえないし、腑に落ちるとともに、驚きでもある。なかなか良くできた作品といえよう。とはいえ、目立つにしろ、目立たないにしろ、役柄としてもその人物としても見た目気になるほどの存在感がないキャスティングだと作品の値打ちが上がらない気がする。登場人物が多くても「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」ほど魅力あふれるキャストを揃えていれば大ヒットしたのかもしれないと思った。Netflixにて2019年/フランス・ベルギー/105分/G監督:レジス・ロワンサル脚本:レジス・ロワンサル、ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、リッカルド・スカマルチョ、シセ・バベット・クヌッセン、エドゥアルド・ノリエガ、アンナ・マリア・シュトルム、フレデリック・チョウ、マリア・レイチ、マノリス・マブロマラキス、サラ・ジロドー、パトリック・ボーショー原題:Les traducteurs(「翻訳者たち」)お薦め度「9人の翻訳家 囚らわれたベストセラー」★★★★(80%)
2021.10.10
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これは映画なのだろうか。U-NEXTで配信されているHBOのドキュメンタリー。コロナ・ウィルス感染により横浜港に停泊を余儀なくされて、船内感染が広がったダイヤモンド・プリンセス号の内部の様子だ。この先、どうなるかもわからない、ひよっとして死んでしまうかもしれないという境地の中、記録として残そうと撮られたものだと推察する。登場人物は何人もいて、アメリカの飛行機で本国に帰るアメリカ人と船内で働くインドネシア人が中心だ。そのほか、船内医師などもインタビューに答えている。業務倫理、労働契約に違反しながらも発信し、テレビニュースに登場した人もいる。家族や友達に豪華客船の旅を発信していたインドネシア人労働者が船内の感染状況を伝える発信となったものもある。アメリカ人が飛行機で離日したことは知っていたが、その後、取り残されたDP(ダイヤモンド・プリンセス)のインドネシア人労働者は、これまた発信により、世界に伝えることによって、インドネシア大統領から連絡があり、下船帰国できたようである。モノ申さなければ、取り残されてしまう恐ろしさを感じた。この作品の字幕の最後に記されているけれど、アメリカ当局がこの豪華客船の感染状況を調査把握して空気感染すること、無症状感染者が感染を広げることがわかっていた。けれど、その対策を講じたのは1か月以上後とのこと。U-NEXTにて見放題独占配信2021年/アメリカ/40分/監督:ハンナ・オルソン出演:ダイヤモンドプリンセンス号乗客原題:The Last Cruise(「最後の船旅」)お薦め度「ラストクルーズ」★★★★(80%)
2021.10.10
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冒頭、強盗などの犯罪の請負ドライバーで始まったので、ずっとその話かと思った。ところが、近所付き合いで親しくなった縁で、その夫のやむにやまれぬ闇仕事のドライバーをかってでたところから血で血を洗う状況に追い込まれる。人との交流は温かいものを感じていただけに悲惨で壮絶な後半は毒々しいもので目を覆いたくなる気もした、一匹狼のライアン・ゴズリンがいい。イケメンではないのでまったく私のアンテナにはかからず、彼を認識したのは大ヒット映画「ラ・ラ・ランド」であった。しかし、「きみに読む物語」を見て号泣していたし、「ラブ・アゲイン」も「マネー・ショート 華麗なる大逆転」も見ていた。役として見ていただけで俳優としてその名を知りたいとは思わなかったのかもしれない。共演のキャリー・マリガンは「プロミシング・ヤング・ウーマン」の記憶も新しい、主演級女優といったところか。この頃はまだ若くかわいらしかったが役どころは一児の母である。一匹狼として予期しない犯罪に巻き込まれたライアン・ゴズリングの向かうところ敵なしの強さが頼もしい。U-NEXTにて2011年/アメリカ/100分/R+15監督:ニコラス・ウィンディング・レフン原作:ジェームズ・サリス脚本:ホセイン・アミニ出演:ライアン・ゴズリング、キャリー・マリガン、ブライアン・クランストン、クリスティーナ・ヘンドリックス、ロン・パールマン、オスカー・アイザック、アルバート・ブルックス原題:Drive(「運転」)お薦め度「ドライヴ」★★★★(80%)映画.COM ALL TIME BEST
2021.10.09
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なんとなく評判になっていたことは目についていたけれど・・・なんとなく見てみた。女装趣味者であることをカミングアウトしていた16歳の高校生がドラッグ・クィーンを夢見て、プロムにもドレスで入場することを目指す。離別した父親の不理解、自分を認めてくれる母親の絶大なる愛。いじめっ子の対応に苦慮しながらも、自分であり続けることを貫く真摯な作品であった。I 💓 drag queens.差別や偏見をはねのけ、歌にダンスにショーを繰り広げるドラッグ・クィーン。素敵です。実話をもとに音楽とダンスを加味した作品とあったけれど、もうミュージカルで最高!!見て良かった。冒頭からかなりドはまりして、感情を揺さぶられて、ビンビンに感じながら見た。すごく素敵な作品です。でもここに描かれている父親のような人には響かないんだろうなぁ。女性教師くらいまでがギリギリ共感できる人でしょうか。めっちゃ感動した。Amazonにて2021年/アメリカ/115分/監督:ジョナサン・バターレル原作:ジョナサン・バターレル、トム・マクレイ、ダン・ギレスピー・セルズ脚本:トム・マクレイ出演:マックス・ハーウッド、ローレン・パテル、ショブナ・グラディ、ラルフ・アイネソン、アディール・アクタル、サミュエル・ボトムリー、シャロン・ホーガン、リチャード・E・グラント原題:Everybody's Talking about Jamie (「みんながジェイミーについて話している」)お薦め度「Everybody's Talking about Jamie ジェイミー」★★★★☆(90%)
2021.10.09
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