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(C)2022 CTMG. (C) & TM 2022 MARVEL. All Rights Reserved.話題作「モービウス」である。ヴィラン(悪役)が主役となって久しい。ただ、ヴィランの主役が好感を持って迎えられることになったのはディズニーの「マレフィセント」からのような気がする。その意味でディズニーの罪は重い。日本でハロウィンが年間行事の一つとして認識されるようになった今はヴィランもヒーローでありヒロインである、と思える。さて、この「モービウス」は作品、ストーリーとしての出来は今一つといえる。それはなぜか。展開としての妙味。観客を煙に巻くために敢えてふせてしまうことによって誤認させ事実がわかった時の驚きの衝撃を倍加させること。そのため、不誠実な物語としたことによると思える。それは友人マイロ(マット・スミス)が変貌・変人したところを描いていない点。そして、主人公マイケル(ジャレッド・レト)が変人した後も善人でいようと努力していることに対峙して向こう側へ行ってしまったこと。そのことをその原因をその道筋を描いていないから。その謎を引きずったままで敵対する間柄になったことは気にかかり夢中になることはできなかった。とはいえ、映像はみごとで蝙蝠の乱舞、羽ばたきの音響、変人したマイケルたちの電光石火、台風のように飛翔する姿はエキゾチックであり怪しく素敵であった。結末をみると続編を作る布石がありありである。作品としての完成度がないものの続編は見たくないと思うけれど、話題になってしまえば見てしまうかもしれない。Amazon Prime Video にて2022年/アメリカ104分/G監督:ダニエル・エスピノーサ原案:マット・サザマ、バーク・シャープレス脚本:マット・サザマ、バーク・シャープレス出演:ジャレッド・レト、マット・スミス、アドリア・アルホナ、ジャレッド・ハリス、アル・マドリガル、タイリース・ギブソン、マイケル・キートン原題:Morbius(「モービウス」)お薦め度「モービウス」★★★☆(70%)
2022.12.11
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(C)2019 Land of Dreams Productions and Bideford Productions. All Rights Reserved.この作品、キャスト的には対策と思うのだが。名のある俳優が出演しているのでね。製作総指揮も兼ねている主演のゲーリー・オールドマン。主役と思しき活躍のアーミー・ハマー。ミシェル・ロドリゲスにグレッグ・ギニア、ルーク・エバンスといった具合。エバンジェリン・リリーも名のある女優のようだ。さて、本作は現実の事件を素材とし、最近はやりの”真実の出来事にインスパイされた”作品である。であるからして、元ネタは事実だけれど、そこにフィクションが加えられて映像化されているということ。カナダからアメリカへ合成麻薬と思えるものを搬入しようとした若者が拘束された。この事件に絡んで、潜入捜査をしていた刑事が身の危険を省みず合成麻薬製造販売者に接近。大きな取引をして、販売者と購入者の大物を一網打尽しようとする。他方、合成鎮痛剤を新たに開発・販売しようとしていた大手製薬会社の委託を受けて検査を請け負っていた大学研究室で、依存性が高くマウスが死に至る危険性を把握。販売許可を阻もうとする研究室教授の大学と研究と正義の間で揺れ動く行動が描かれる。現代アメリカの正義なき正義はどこへ突き進んでいくのだろうか。金儲けのため体に害悪のあるものをばらまくアメリカ。恐ろしい事である。Netflix にて2021年/アメリカ/118分/監督:ニコラス・ジャレッキー脚本:ニコラス・ジャレッキー出演:ゲーリー・オールドマン、アーミー・ハマー、エバンジェリン・リリー、ミシェル・ロドリゲス、グレッグ・ギニア、ルーク・エバンス、リリー=ローズ・デップ、スコット・メスカディ、インディラ・バルマ、デューク・ニコルソン、ベロニカ・フェレス、マイケル・アロノフ、ミア・カーシュナー原題:Crisis(「危機」)お薦め度「クライシス」★★★☆(70%)
2022.12.08
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(C)2020 Hitman Two Productions, Inc. All Rights Reserved.前作がしっかりとしたストーリーを組み立てていたので、この続編も期待したのだが、内容のない、いや乏しいハチャメチャなアクション映画となっている。キャストは豪華だけれど、演ずる役はどれも滑稽さはあれど魅力に乏しい。ヒットすると思ったのかお金をかけたアクションシーンは盛たくさん。なんどもこれでもかこれでもかと危機と脱出が繰り返される。ヨーロッパ全土を襲う電磁波の仕掛けも今一つのような気がした。ハラハラもドキドキもあっても慣れてしまって、ハラハラドキドキしないことが残念だった。もったいない感がする大作である。U-NEXT にて2021年/アメリカ/116分/G監督:パトリック・ヒューズ脚本:トム・オコナー、フィリップ・マーフィ、ブランドン・マーフィ出演:ライアン・レイノルズ、サミュエル・L・ジャクソン、サルマ・ハエック、アントニオ・バンデラス、モーガン・フリーマン、フランク・グリロ、キャロライン・グッドオール、レベッカ・フロント原題:The Hitman's Wife's Bodyguard(「殺し屋の奥様の警護員」)お薦め度「ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード」★★★☆(70%)
2022.12.04
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(C)秋★枝/集英社・2022 映画「恋は光」製作委員会評判の「恋は光」を見た。女優陣が素晴らしい。当て書きかと思えるくらい、役になじんでいる。その中で主演の黒一転、神尾楓珠の存在は可もなく不可もなくいたという感じがする。コミックス原作なので絵もセリフも充分にあって映画化するには容易である反面、同等それ以上のものにするには至難の様な気がする。原作ファンの感想はどういうものか気になるけれど、この恋愛映画は素敵だと思えた。落涙したところは二か所。同じ光が見える女子高生に会って別れるシーン。西条(神尾楓珠)と北代(西野七瀬)が二人向かいあわず前を向いたまま、思いを告白。ボロッと涙が両眼から頬を伝ってしまった。ラスト近く、クライマックス。東雲(平祐奈)が大学ノートを読み終えて、落涙するシーン。私もまた両眼から落涙してしまった。目に見える光は何なのか。目に見えない光は何なのか。センセイ=西条(神尾楓珠)を取り巻く女性陣がまっすぐに生きていて良い!とてもとても感動した、思いあふれる作品でした。神尾楓珠は初めて見たと思ったけれど、テレビドラマ「3年A組 今から皆さんは、人質です」で拝見しているようだ。西野七瀬は華奢でスレンダーで好きなスタイル。初主演ドラマではブスに見えて応援することをやめてしまったが、乃木坂46に在籍中から活躍し多数のドラマ、映画に出演している実力派。美人顔とは言えないがその小ささとスレンダースタイルでかわいく素敵に見える。本作でもスレンダー感が素敵だ。十年以上、風変わりな孤独男・センセイ(神尾楓珠)を慕い、友達以上恋人未満の女友達の演技は絶妙。古臭い言葉満載のセンセイや東雲(平祐奈)に対し、くだけた感じの日常会話の北代(西野七瀬)が現実感あって、とても良かった。期せずして北代(西野七瀬)の恋のライバルとなる東雲(平祐奈)だが、文学少女としての存在がピタリとはまっていた。と言いたいところだけれど少々整いすぎな顔立ちだったかも。しっかりと美しかった。セリフの言葉遣い、セリフ回しも東雲らしいと思えた。”おはガール”をやっていた頃が懐かしい。宿木(馬場ふみか)なくして、この物語は成立しない。恋の略奪娘・宿木がかかわることで北代と東雲の恋心の認識が深まり、セイセイを篭絡しようとすることで物語に波乱と展開をもたらす。胸のボリューム満点の女性らしいぽっちゃり感で167cmあるスタイルの良さはこの役に合う。いい女優だと思え、ドラマに映画にと出演作は多いようだ。今一人、センセイと同じく光が見える女子高生・大洲央(伊東蒼)がいい。彼女の登場で先生の”光”の理解・解読が深まる。女子高生・大洲央との出会いがセンセイを取り巻く北代・東雲・宿木の四角関係?、三角関係に決定打を打ち込む(笑)。彼女を演じる伊藤蒼は映画「空白」での女子高生役といい、インパクトを残す、存在感ある女優だ。素敵な恋愛映画だったなぁ。涙したことでわが心に溜まっていた澱を洗い流せたようにすっきりした感を味わえた。おすすめしたい映画である。U-NEXT にて2022年/日本/111分/G監督:小林啓一原作:秋★枝脚本:小林啓一出演:神尾楓珠、西野七瀬、平祐奈、馬場ふみか、伊東蒼、宮下咲、花岡咲、森日菜美、山田愛奈、田中壮太お薦め度「恋は光」★★★★☆(90%)
2022.12.04
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「レッスンプラン 映画」(画像)Netflixからおすすめされ見てみた。冒頭のギャングとのアクションは面白みがあり目を引いたけれど、その後の展開、学校に舞台が移ってからは興味を損なう展開となった。学校内でヤク(薬)が取引され、その搬入元を突き詰めていったら、で目新しいネタであったけれど、暴力的凶悪的になっていく学校内は一般的でなく、また行われていることの残虐さに現実味がない。とはいえ、武士道や空手道が持ち出されることに面白みを感じ、なんとか最後まで見た。Netflix にて2022年/ポーランド/99分/ 監督:ダニエル・マルコヴィッツ脚本:ダニエル・ベルナルディ出演:ピョートル・ヴィトコフスキ、ヤン・ヴィエチョルコフスキ、アントニナ・ヤルヌシュキェヴィチ、ニコラス・プシュゴダ、ダニエル・ナミオトコ、ラファウ・ザヴィエルハ、ズザンナ・ガレヴィッチ原題:Lesson Plan(「授業計画」)お薦め度「レッスンプラン」★★★(60%)
2022.12.03
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Sachertorte (2022) (imdb.com)女性誌WEBを読んで見ることにしたラブストーリー。Amazon Prime Video で配信されている作品である。ドイツ・ベルリンも街で出会ったオーストリアの女性ニニ。屋台のソーセージ屋から始まったドイツ人・カールとニニの半日の観光はとても楽しく素敵なものとなった。長距離バスに乗る前に連絡しようとスマホに電話番号を入れるも保存できずに…。彼女ニニが誕生日に午後三時、ホテル・ザッハーのザッハトルテを食べに行くということに再会の望みをかけてカールはウィーンに飛び発つ。長距離バスから降りたニニを見かけるも犬を連れた女性と交錯して…。ニニを見失ったカールは毎日午後三時にザッハトルテを食べに行く。ひょんなことから犬を連れた女性ミリアムと再会した。彼女はクロワッサンを焼くペストリー屋に勤め、カールの女性探しを手伝うと…。途中、オペラ「トスカ」を観劇した時にカールが涙を流す。なぜか、私も泣いていた。カールは感激屋なんだなぁ……。紆余曲折、友達関係のカールとミリアムにもいざこざがあって…。カールが毎日ザッハトルテを食べて100日が過ぎた。ニニとの再会は?ミリアムとの関係は?見て良かったと思える一本です。Amazon Prime Video にて2022年/ドイツ/112分/監督:ティン・ロゴル脚本:ロビン・ゲトロスト(原作)ステファニー・ライトル(脚本協力)ヴェンカ・フォン・ミクリチ(ドラマトゥルギー)出演:マックス・フーバッヒャー、ミーブ・メテルカ、クリスタ・シュタートラー、カール・フィッシャー、ミカエラ・サバ、サミュエル・コッホ、サラ・コッホ、ルース・ブラウアークバン、ベネディクト・カルヒャー、ゼバスティアン・ヤーコプ・ドッペルバウアー、パスカル・ギーフィング、ポール・バソンガお薦め度「ザッハトルテ」★★★★(80%)
2022.11.27
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(C)浅井蓮次・沢田新・小学館/「バイオレンスアクション」製作委員会芸能界で主演をはるには相当タフでないといけないと思っている。肉体的にはもちろんだが、精神的にも。特に精神が保たれない人は引退していくしかないとみている。日本的アイドルに上り詰めながら今一歩頂上を極められなかったアイドルMが引退したときに感じたものだった。この作品の主演、橋本環奈にはタフさを感じる。とても小柄ゆえ主役にはどうかと思えるけれど。しかし、「1000年に一度の美女だといわれ」アンチからたたかれても倒れない精神力の強さはすごい。今回のアクションは彼女がやっていてもいなくても殺し屋という悪役ヒーローを、いや、悪役ヒロインを演じるのはなかなかの決断だと思える。それゆえ、映画館まで足を運ぼうかと思った作品である。原作はコミックスのようである。配役はバラエティに富んでそれぞれに合うキャスティングがされているのだろうけれど、多少のミスキャストには目をつぶろう。話の展開も描き方も多少の雑さには目をつぶろう。といってもあれ?と思わないシーンはいくつかあり、中でもクライマックスでのヘリコプター前のシーンは全軍敗れたヤクザが登場してきて、それは変でしょ、と思えた。良くも悪くも大親分、佐藤二朗の印象が強い。競演の杉野遥亮はイケメンだけど、甘さが足りないかなぁ…。とにもかくにも橋本環奈、よくぞがんばった作品であった。Netflix にて2022年/日本/111分/PG12監督:瑠東東一郎原作:浅井蓮次、沢田新脚本:江良至、瑠東東一郎出演:橋本環奈、杉野遥亮、鈴鹿央士、馬場ふみか、森崎ウィン、大東駿介、太田夢莉、猪塚健太、箭内夢菜、兵動大樹、くっきー!、佐藤二朗、城田優、高橋克典、岡村隆史お薦め度「バイオレンスアクション」★★☆(70%)
2022.11.27
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Blonde (2022) (imdb.com)見るに堪えないというか、見る側に忍耐を強いる作品である。この作品はドキュメンタリーではないので、また事実に基づいた小説を原作としているので、真実はない。事実だったりあたかも本当のことであったりするのだが、マリリン・モンロー亡き今、死後60年も経って真実が描かれるわけもない。とはいえここまで赤裸々にというか内実に迫った物語は今までなかったのではないだろうか、殿方との秘め事までも映像で映しとろうとするこの作品は悪趣味ととらえられても仕方がない。批判の多い作品でもある。後半部分、いよいよ睡眠薬に支配されその量が増えていく過程はうつろになっていく現実世界と夢、またはまどろみの中の不確実性、不明瞭な世界が映像として映し出される。その手法は意欲的で斬新だといえるけれど見る側からいえば少々度が過ぎるとも思えた。マリリン・モンローを演じるアナ・デ・アルマスは並々ならぬ決意と情熱をもってこのマリリン役を演じたと思われる。彼女が流す涙も羞恥することなくさらす裸体もマリリンであることがため。ノーマ・ジーンであるときのアナ・デ・アルマスはアナ・デ・アルマスに見えるのに、マリリンになるときの、マリリンになったときのアナ・デ・アルマスはマリリンかと見間違えるほどマリリン・モンローであった。堕胎や流産を何度も経験したと描かれるマリリンは心寂しい女性だったのかもしれない。親からの愛は受けられず、男からの愛は愛というよりは独占欲や男の優位性、優越感を得るもののように思えたし、子供はなかったので子供への愛はわからずじまいである。ふと、この時代の70年前のハリウッド映画界は男の時代だったのではないだろうか。子役からの大スター、ジュディ・ガーランドがハリウッド製作者たちに体を提供していたことは事実らしいが、その当時は男たちの餌食とされることがあたりまえのようになされていたのであろう。島本理生の小説「ファーストラヴ」で描かれていて、映画「ファーストラヴ」を見てはっきりしたことだが、父を殺した被告の女子大生・聖山環菜がテレビのアナウンサー最終試験で男たちに囲まれた状況はマリリン・モンローがハリウッド映画の撮影所で体験したことと同じなのではないだろうか。女性一人が大人の男たちに囲まれ、見つめられる。画学生たちに囲まれモデルの経験をした聖山環菜はその時の感情がフラッシュバックして手首を切り、父に見せに行ったのでは。この畏怖の思い。ハリウッド撮影所の男どもに囲まれて裸体を差し出すマリリン・モンローの思いはいかばかりか。女性の裸を見ることも、スカートの中を見ることも男が望むもの。その好奇の目に対する感情。マリリン・モンローはどう感じていたのだろうか。批判のある作品であることは間違いない。批判されて当然と思える描き方だと思える。その中でマリリンを演じたアナ・デ・アルマスはすごいと思えた。Netflix にて2022年/アメリカ/167分/監督:アンドリュー・ドミニク原作:ジョイス・キャロル・オーツ脚本:アンドリュー・ドミニク出演:アナ・デ・アルマス、エイドリアン・ブロディ、ボビー・カナベイル、ゼイビア・サミュエル、ジュリアン・ニコルソン、リリー・フィッシャー、エバン・ウィリアムズ、トビー・ハス、デビッド・ウォーショフスキー、キャスパー・フィリップソン、ダン・バトラー、サラ・パクストン、レベッカア・ウィソッキー原題:Blonde(「金髪」)お薦め度「ブロンド」★★★☆(70%)
2022.11.20
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Balle perdue (2020) (imdb.com)無敵な整備士対悪徳刑事。複雑な関係が入り乱れた展開であるが残忍にも次々と人が殺され、名刑事も凶弾に倒れる。おsの教団こそ消えた弾丸。死闘のカーチェイス、ドラビング。すべてが解決と終わらないのは、今風なのか。Netflix にて2020年/フランス/93分/監督:ギヨーム・ピエレ脚本:ギヨーム・ピエレ、アルバン・ルノワール出演:アルバン・ルノワール、ニコラ・デュボシェル、ラムジー・ベディア、ステファ・セルマ、ロッド・パラド、セバスティアン・ララン、パスカラウ・アルビロ原題:Balle Perdue(「消えた弾丸」)お薦め度「ロストブレット 窮地のカーチェイス」★★★☆(70%)
2022.11.19
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(C)2006 RPC Coyote,Inc.ハンバーガーの牛肉のパテにフンが混じっているという話。にわかには信じがたいが、この映画を見ていくとその実態が分かってくる。メキシコから密入国でアメリカに来たメキシコ人たちは大手ハンバーガー・チェーンの精肉工場で肉体同労をする。表向きはクリーンであるが、その内実を知っている牧場主にインタビューしたときに真実を知る。牛肉にフンが混じるカラクリはありえる話だった。その疑惑や真実を知ったとしても、調査に来た男は何もしないのか?これも生活を守るゆえの行動なのか。精肉工場で事故が起こった悲惨さよりも、塗擦される牛の目と大量の血を見ているだけで気分が悪くなる。実体というか、大企業の工場の問題点を映し出した作品に、ぐうの音も出ない。U-NEXT にて2007年/アメリカ・イギリス/108分/監督:リチャード・リンクレイター脚本:エリック・朱ローサー、リチャード・リンクレイター出演:パトリシア・アークエット、ボビー・カナベイル、ポール・ダノ、ルイス・ガスマン、イーサン・ホーク、グレッグ・ギニア、アブリル・ラヴィーン、クリス・クリストファーソン、ブルース・ウィリス原題:Fast Food Nation(「ファーストフードの国」)お薦め度「ファーストフード・ネイション」★★★☆(70%)
2022.11.17
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(C)2020 ZAZI FILMS - CHAPKA FILMS - FRANCE 2 CINEMA - MARVELOUS PRODUCTIONS男の子がミス・フランスになりたいという夢を持って、だけど、諦めて大人になった。だがしかし…。”フランスのジェンダーレスモデル、アレクサンドル・ベテールが映画初主演を果たした人間ドラマ。ミス・フランスになることを夢見る9歳の少年アレックス。しかし両親を事故で亡くし、自分を取り戻せないまま成長していく。”(映画.COM)本作はそのミス・フランス大会に出場した女装男性を追い続けた。ミス・フランスになりたい、でも男性であるという葛藤。何度も悩み、辞退しようとも。でもしかし…。エコロジーもとりあげて、現代を見るドラマであった。Amazon Prime Video にて2020年/フランス/107分/G監督:ルーベン・アウベス原案:ルーベン・アウベス脚本:エロディ・ナメ、ルーベン・アウベス出演:アレクサンドル・ベテール、パスカル・アルビロ、イザベル・ナンティ、ティボール・ド・モンタレンベール、ステフィ・セルマ、クレア・チュスト、クエンティン・フォーレお薦め度「ミス・フランスになりたい!」★★★☆(70%)
2022.11.13
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(C)2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会この原作を読んだときに、映画化作品は見ないと決めた。特異な親子、父と娘の物語。受け入れがたく、何か苦しかったから。見ないままのつもりが、地上波放送で話題となり、気になって見てみると、石原さとみが出ているではないか。石原さとみ……。ある時点から気になり、気に入り、彼女の作品はとりあえず見るようにしている。で、お子さんが生まれたのでしばらく女優活動はないものと思っていた。だから、気になった。気になって、見てみることにした。地上波は録画してあった。Twitterをみるとノーカットで見てほしいとか書いてある。地上波はノーカットじゃないのか?Amazonをみると追加料金が必要だった。Netflixは定額見放題なので、Netflixで見ることにした。見てしばらくして、なんだこの子連れの女は?と思った。途中で気づくが、出奔した母親を描いているのだが、こんな内容だったっけ?という疑問が。しばらく見ているうちに、特異な父娘関係の小説の形を借りた乗っ取り映画、ほぼオリジナルのようなもの、と思えた。父と娘の不思議な関係は追及されることなく、母と娘の不思議な関係を描いて、父、父、父、母、母という5人もの親を持つ主人公という設定になってしまっていた。原作を思い返そうと読書レビューを探すも……ない。ブログを書き忘れたのか?いや、あった。読書レビュー 「そして、バトンは渡された」瀬尾まいこ:著 文藝春秋社さて、映画である。映画は私が原作から感じた嫌悪感など全くなく、なんと感動的ないい作品となってしまっていた。映画作品単体で見れば、それでよく、一見不憫な父娘の生活が相手を思いやる、思いやりにあふれた家族たちの作品として結実していた。それでいいんだよなぁ……。原作を知る者、小説を読んだ者からするとそれでいいはずがない。これほどまでに改変されて、まったく別物と言っていいほどの映画作品。原作者は映像化権を売り渡せば、どのようにされても文句を言えないのだろうか。文章を映像化できない金銭的映像的問題で別物に差し替えるのか致し方ないにしても、作品の根幹を真逆にしてしまう、あるいは斜め45度からとらえるような映像化は慎むべきなのではないかと考える。役者たちの演技はみなとても素晴らしかった。ひとこと二言ぐらいしか台詞のなかった木野花さんはもったいない、ぜいたくな使い方だと思えた。邦画の音楽作品には音に対する鋭敏さがないと思っていたので、微妙にわかる程度にミスタッチやテンポのみだれをとらえていたのは感心した。笑顔に意味合いがあり、永野芽郁のキャスティングは成功だったと思う。Netflix にて2021年/日本/137分/G監督:前田哲原作:瀬尾まいこ脚本:橋本裕志出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、朝比奈彩、安藤裕子、戸田菜穂、木野花、石原さとみ、大森南朋、市村正親お薦め度「そして、バトンは渡された」★★★★(80%)
2022.11.13
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エリート NCOC特別捜査班 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)脚本は悪くないと思う。しかるに映像化するときに十分でなかった気がする。冒頭の銃撃戦は状況がわからないけれど白熱していた。それが起因で起こった今回の捜査である。ただ、ここでの説明が丁寧でない。状況を十分に把握できないまま、捜査が始まり、使い物にならなくなった退役捜査官を訪ねに行く。そもそも彼が誰で、いやその前に彼女が誰でどういった経緯でここまで来たかを説明していないと、雲をつかむような感じになってしまう。それでも見ていくとなんとなく関係性はうっすらとわかってくる。陰謀もからくりもありがちながら巧妙な設定である。見どころという捕物帳が大量の警官たちによる囲い込みとなるべきところ、捜査をしていた少数の捜査員たちだけというのが寂しい。チープ感をとてつもなく感じる。弾丸を打ち合って弾を切らせての殴り合いなら理解もできるが、銃を捨てての果し合いに何の意味があるのか、と思ってしまった。監督の美学なのか、予算がなくてそうなったのか、なんとも残念だ。それゆえ一級の作品とできそうであったのに二流、三流の作品として出来上がっってしまった気がする。U-NEXT にて2017年/アメリカ/90分/監督:マーク・カントゥ脚本:マーク・カントゥ、ジェイソン・スカボロー出演:アリソン・グレゴリー、ジェイソン・スカボロー、ジェームズ・C・リアリー、クレア・タブリゾ、アイオン・ルソー、ショーン・ブルックス原題:Elite(「特殊部隊」)お薦め度「エリート NCOC特別捜査官」★★★(60%)
2022.11.12
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(C)2021「ファーストラヴ」製作委員会島本理生原作で第159回直木賞受賞作「ファーストラヴ」の映画化作品。小説での設定は美女ばかり出てくるのでどういうキャスティングをされているのか興味を持った。なかでも中心人物となる美女・女子大生の聖山環菜は誰となるのか?私の中では橋本環奈であった。小説での設定はとても小柄で美女であるからだ。名前もカンナと音は同じ。映画では芳根京子であった。彼女は小柄という印象がなく、また美女というよりは聡明な優等生という印象がする。最大のミス・キャストに思えた。もちろん彼女は良い演技をするのだけれど、小説を読んだイメージにそぐわなくて心の中に入ってこない。その意味では美しい主演・北川景子も同じであった。容姿はぴったしなのかもしれないが、私生活での幸福感が頭をよぎり不幸な家庭に育った女性というイメージを持ちえなかった。変な話、佐々木希のほうが波乱な家庭生活になっただけに思いもよらぬ心象風景を描いてくれる気がした。我聞役の窪塚洋介にしても迦葉役の中村倫也にしてもイメージは違う。唯一、見せてくれたのは母親役の木村佳乃であった。彼女の夫への盲従ぶりとややエキセントリックなふるまいは絶妙であった。誰の意向か、私が原作から汲み取った初恋はまったく描かれず、奇妙な由紀(北川景子)の動静だけが描かれて終わったような気がする。主役由紀は狂言回しであり、本来描かれるべきは環菜であるべきだったのでは。小説でみせた時系列が前後することによる興味深いサプライズは、時系列通りに映し出されて面白みも驚きもなくなってしまっていた。脚本家が良くないのかと思ったけれど傑作映画「NANA」を手掛けている浅野妙子だし、監督も傑作映画「イニシエーション・ラブ」を撮っている堤幸彦である。なのに……。彼らはそもそもこの作品を恋愛小説と受け取っていなくて、事件物として恋心を切り捨ててしまったのだろうか。それに、写生会の映像も原作とはまるで違う。長時間同じ姿勢で座っていて、全裸の男性と背中合わせ。そして、男性は環菜にもたれかかったいる。重い、重い、重い。その重みと長時間の辛さが卑猥さを感じさせるものとは別に奴隷的従属を感じさせた。そういうものが描けていない。とても素晴らしかったのはUruの歌声、歌詞を聴かなくてもその歌声だけで心に染み入ってきた。何も小細工せず原作通りに映像化していれば深みのある作品となったと思うだけに残念である。映画的制約により変更しなければならないものは変更しなければならないけれど、「よだかの片想い」「ナラタージュ」と原作を読み、映画を見た中では一番原作から遠い作品であると思えた。残念である。Amazon Prime Video にて2021年/日本/119分/G監督:堤幸彦原作:島本理生脚本:浅野妙子出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路、石田法嗣、清原翔、高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介お薦め度「ファーストラヴ」★★★(60%)
2022.11.10
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(C)Kenichi Sono映画「天間荘の三姉妹」を見て、気になった山谷花純をググってみて、ウィキペディアに”2019年、主演作『フェイクプラスティックプラネット』での演技により、マドリード国際映画祭2019で、最優秀外国語映画主演女優賞を受賞した。”とあったので、この作品を見てみることにした。わけわかんねー。一応母親探しみたいな筋はあるのだけれど、意味不明の赤いTシャツの集団は出てくるし、まとまりのない作品のように思える。登場人物が少なく、女友達や記者との二人芝居が多くお金がかけられないな感じがした。主演女優賞までとっているのなら、もっと訴えかける演技があるかと思ったけれど、そうでもなかったかな。(期待しすぎ?)まあ、見たくて見たのだから良しとしよう。U-NEXT にて2019年/日本/73分/監督:宗野賢一脚本:宗野賢一出演:山谷花純、市橋恵、越村友一、五味多恵子、長谷川摩耶、大森皇、右田隆志お薦め度「フェイクプラスティックプラネット」★★☆(50%)
2022.11.06
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Amazon | エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE [DVD] | 映画BOPEという素晴らしい特殊部隊がブラジルにあったんだ。これは”ブラジル軍警察の特殊部隊BOPEと麻薬組織の戦いをリアルに描き、ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した社会派アクション「エリート・スクワッド」の続編。”(映画.COM)とある。その特殊部隊の活躍により麻薬組織を撲滅したのはいいけれど、チンピラ組織から賄賂というよりも上納金を巻き上げ、納めない者たちは射殺するという悪徳警官たちの巣窟エリートという裏組織があった。それに通じるのは警察保安局、議員、州知事と正義を司る人々であった。エリートの仕業をかぎつけたBOPE隊員も新聞記者も次々と殺されて…。救いのないブラジルの社会に暗澹たる気持ちとなる。すべてはフィクションとうたっているけれど。選挙で勝ったとうそぶく議員を見ていると投票している市民たちそのものが悪業に加担している者として思われてくる。日本もそうなのかなぁ…。Amazon Prime Video にて2010年/ブラアジル/115分/監督:ジョゼ・パジーリャ脚本:ジョゼ・パジーリャ、ブラウリオ・マントバーニ出演:ワグネル・モウラ、アンドレ・ハミロ、セウ・ジョルジ、タイナ・ミューレル原題:Tropa de Elite 2 - O Inimigo Agora E Outro(「エリート軍隊2 今とは別の敵」)お薦め度「エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE」★★★★(80%)
2022.11.05
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ジャウラ(2022) (imdb.com)「檻の中」という題名、原題は”籠”(かご)という意味のよう。鳥であれば鳥かご、大きな動物、まして人間ならば檻(おり)と言った方が真実味が伝わるので適した邦題だと思います。ついでながら、英語題名は”The Chalk Line”、線引きにチョークが使われているので、これまた適した題名なのかもしれません。さて、話は夜の飲酒検問を過ぎて車を走らせていると、人間のようなものが車道の真ん中をふらついている。そこでこわごわ声をかけると向こう側からバイクが……!言葉を発せない少女を保護した夫婦が少女の信頼を得て一時的に自宅に保護するけれど、チョークで囲った範囲の中にとどまりどこにも動かない。そこで、チョークの線を延ばし、消し、チョークの範囲を広げていくと……。少女の身元は判明しないまま奇怪な出来事が起こり、そして……。オカルト的な恐怖も感じさせて見えない犯人像に振り回される。事件の真相はどこにと思うけれど、無謀な主人公が危険な結果を招いてしまう。そして……。Netflix にて2022年/スペイン/107分/監督:イグナシオ・タタイ脚本:イザベル・ペーニャ、イグナシオ・タタイ出演:エレナ・アナヤ、パブロ・モリネロ、エヴァ・テニア、エヴァ・ロラック、カルロス・サントス、エスター・アセボ、モナ・マルティネス原題:Jaula(「檻」)お薦め度「檻の中」★★★★(80%)息をのむクライマックス。最後は見た人だけが味わえる、スリリングでサスペンスな恐怖。ググッグッ、ググ……。
2022.11.05
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(C)2017 Zhejiang Dongyang Mayla Media Co., Ltd Huayi BrothersPictures Limited IQiyi Motion Pictures(Beijing) Co., Ltd Beijing Sparkle Roll Media Corporation Beijing Jingxi Culture&Tourism Co.中国の歴史というか1970年代を見つめる作品、偶像劇。歌や踊りで兵士たちを慰労し鼓舞する歌劇団・文工団というところに所属し、踊りに励む女性たちを中心に若者の生活を描く。巨大な政治家がなくなると国が大きく変わるというところ。ワイロ社会の中国というところ。若者たちの恋心はうまく成就しないというところ。年老いた姿はさらさないというこの作品。1970年代を生きた、そして今も生きる中国の人々の悲哀を叙事的に描いたものなのかなぁと思えた。U-NEXT にて2017年/中国/135分/PG12監督:フォン・シャオガン原作:ゲリン・ヤン脚本:ゲリン・ヤン出演:ホアン・シュエン(黄軒)、ミャオ・ミャオ(苗苗)、チョン・チューシー(鍾楚曦)、ヤン・ツァイユー(楊采鈺)、リー・シャオフェン(李暁峰)、ワン・ティエンチェン(王天辰)、ヤン・スー(蘇岩)、チャオ・リーシン(趙立新)原題:芳華 Youth(「青春時代」)お薦め度「芳華 Youth」★★★☆(70%)
2022.11.05
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外国映画ポスター - 映画と演劇書オンライン・ショップ CINEMA JAPAN (cinejp.com)この「黄金の七人」のロッサナ・ポデスタが「ルパン三世」の峰不二子のモデル(原型)といううわさを耳にしていたが、この作品そのものが「ルパン三世」の原型を成している気がした。ヒヤヒヤドキドキさせながらの窃盗、そして盗んだものの…。実際盗みが成功するまでの約一時間はテンポよく次々と難関をクリアしてお宝にたどり着き、ヒヤヒヤものの時を乗り越えていく。盗みが完了した時点でなーんだと思えるものであったが、その後の展開が秀逸。素晴らしい。公開当時にこの作品を見ていれば、その手のひら返しと開き直りに感嘆しただろう。ただの添え物でお色気だけを振りまいていると思えた女ジョルジア(ロッサナ・ポデスタ)の変わり身の早さに後半、存在感を増す。U-NEXT にて1965年/イタリア/95分/監督:マルコ・ビカリオ脚本:マルコ・ビカリオ出演:ロッサナ・ポデスタ、フィリップ・ルロワ、ホセ・スアレス、ガストーネ・モスキン、ガブリエレ・ティンティ、モーリス・ポリ、マヌエル・ザルゾ、ジャンピエロ・アルベルティーニ、ダリオ・デ・グラッシ原題:7 Uomini D'Oro(「黄金の7人」)お薦め度「黄金の七人」★★★☆(70%)
2022.11.03
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ポスター画像ちょっと体調悪く、笑える映画をと思い、おすすめ筆頭にあるこの作品を見たけれど、まったく面白くなかった。著名人が多く出演しているので、どこかで何か変化があるのかと思ったけれど、意味不明の展開と私の範疇を越えた受け付けない笑いのズレにあ然とするしかなかった。大割したかったのに…。ベン・スティラーが監督・脚本・主演と頑張ったのに、あまりの的外れに苦笑さえもできない。残念である。ウィノナ・ライダーからベッカム夫人までセレブ40人が豪華カメオ出演。とのこと。U-NEXT にて2001年/アメリカ/89分/監督:ベン・スティラー原案:ドレイク・セイザー、ベン・スティラー脚本:ドレイク・サザー、ベン・スティラー、ジョン・ハンバーグ出演:ベン・スティラー、オーウェン・ウィルソン、クリスティーン・テイラー、ウィル・フェレル、ミラ・ジョボビッチ、ジェリー・スティラー、デビッド・ドゥカブニー、ジョン・ボイト、原題:Zoolander(「ズーランダー」)お薦め度「ズーランダー」★★(40%)
2022.11.02
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コロナ禍の影響を受けてアメリカでの公開日がずれにずれて公開され、日本での公開がないまま配信になった作品。ヒラリー・スワンクが出演しているので楽しめる作品だと思ったが、確かに楽しめた。動機や行動に不思議に思う点がないわけではないけれど、アルコール依存症を患っていたであろう敏腕刑事は娘の親権を得るために何事でも為そうという思考は理解できないわけでもない。方法論や行動が間違っていたとしても正義に照らすことが出来ない人はどうしようもない。これはある種現代の病みとも思える。理論的に破綻しているか、破綻していないか、ぎりぎりのところで構築された作品。良しとするか否とするか見て判断してもらっても損はないと思える。Netflix にて2020年/アメリカ/102分/監督:デオン・テイラー脚本:デビッド・ロッカリー出演:ヒラリー・スワンク、マイケル・イーリー、マイク・コルター、ジェフリー・オーウェンズ、ダマリス・ルイス、ダニー・ピノ、デビッド・ホフリン原題:Fatale(「致命的」)お薦め度「ファタール」★★★☆(75%)
2022.10.30
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(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved期待の「エルヴィス」をようやく見た。エルヴィスの一生をマネージャー、トム・パーカーの視点から描いている。であるからエルヴィス自身の葛藤やそもそもエルヴィスが売れ出した理由はほぼ描かれていない。エルヴィスを演じたオースティン・バトラーの演じぶりはみごとで瘦身な彼にしてはぶくぶく太ったエルヴィスと見まごうほど似ているステージもあり、良かった。妻プリシラ役を演じたオリビア・デヨングがチャーミングで良かった。巨漢と言えばトム・パーカー役トム・ハンクスがあまりの巨漢に驚いたなぁ。たれてしまったほっぺや後年の顎からのどにかけて境目がなくなった姿。これも驚きである。とてもよくできた作品だと思うけれど、見ている者がもう少しエルヴィスに感情移入できる作品であればとも思えた。とにもかくにも遅ればせながら映画「エルヴィス」を見られて満足。U-NEXT にて2022年/アメリカ/159分/G監督:バズ・ラーマン原案:バズ・ラーマン、ジェレミー・ドネル脚本:バズ・ラーマン、サム・ブロメル、クレイグ・ピアース出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、ヘレン・トムソン、リチャード・ロクスバーグ、オリビア・デヨング、ションカ・デュクレ、ヨラ、リトル・リチャード、ケルビン・ハリソン・Jr.、ゲイリー・クラーク・Jr.、デビッド・ウェンハム、ルーク・ブレイシー、デイカー・モンゴメリー、ナターシャ・バセット、ゼイビア・サミュエル、コディ・スミット=マクフィー、レオン・フォード原題:Elvis(「エルヴィス」)お薦め度「エルヴィス」★★★☆(70%)
2022.10.30
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L'arciere delle mille e una notte (1962) (imdb.com)YouTubeで映画を見るなんて思わなかった。46年前にテレビの洋画放送で見た「黄金の矢」。その主役女優のプリンセスに魅せられて、その名を知りたくて映画雑誌「スクリーン」「ロードショー」を買い求めた。テレビ放送の終わったものの記事はなく、その名は知りえなかった。しかしながら、映画の題名「黄金の矢」は覚えていたので、映画辞典かなにかでその名、ロッサナ・ポデスタだと知ることが出来た。何の紙媒体で知ったのだろう。探し出すまでに数カ月を要した気がする。さて、この記念すべき私の映画アイドル第一号の映画はその後、見ることはなく。再度、テレビ放送になることを心待ちにしていたが、放送されたことはないような気がする。ロッサナ・ポデスタがイタリアの女優であることを知り、彼女の代表作として「黄金の七人」があることを知ったけれど、未だきちんと見たことがない。約半世紀ぶりにスクローンの彼女と再会したので、彼女のほかの作品を見てみても良いのかもしれない、と思う。配信で見ることもできない作品であったが、何の気なしにググって見たら、YouTubeで見ることが出来るとわかった。映画泥棒とか違法ダウンロードとか喧伝されているので、違法なのかどうなのかはわからなかったけれど、著作権法で2004年1月1日以前に発表された映画は、公表後50年、それ以降は公表後70年を経過したときに、著作権が切れるというようなことだったかと思うけれど「ローマの休日」も確か著作権切れたなあと思いながら1963年公開の「黄金の矢」は50年過ぎているので問題はないのかと思い見ることにした。されど、映画だ。字幕はない。簡単な英語は理解しても台詞はわからない言葉が多すぎる。なので雰囲気を楽しむと思い見続けた。始まってすぐの驚きはこの作品が70mmの大作であったことだ。MGM制作であり、堂々のハリウッド映画であった。当時としては斬新な撮影技術が使われており、空飛ぶじゅうたんの合成箇所は目に付きすぎるがそれ以外はみごとであった。じゅうたんだけで浮いてくるくる回る映像はどうやって撮影したのだろうか。また幽体離脱など半透明な姿と倒れている実体と二つの姿が映されている技術にしても驚いた。なんたって半世紀前のことだから。スケールの大きい神殿や砂漠の映像も大作ならではの感じがした。我が姫、ロッサナ・ポデスタはお目目ぱっちりで小顔でふっくらした印象。目力が強いのはイタリア女性特有のものか。私の永遠のスターシルベスター・スタローンもイタリア系だ。私はイタリア人が好きなのかもしれない。ソフィア・ローレンはボリューム感満載でちょっと遠慮するけれど、クラウディア・カルディナーレ、ダニエラ・ビアンキ、オルネラ・ムーティ、モニカ・ベルッチなど気になる女優が多い。さて、ドラマは「かぐや姫」と「アラジン」を足したような内容だった。<ネタバレです>前王を暗殺した大臣が王女の結婚相手を選ぶ競技大会を催している。王国に伝わる黄金の矢で的を得ることが出来れば王女と結婚できるという。隣国の王子たち三人で競い合うがだれも矢を使えない。突如現れた見知らぬ国の王子と名乗る若者がやすやすと黄金の矢を射て的を得た。騒然となる会場でその若者が王女を拉致する。若者の正体は盗賊一味の頭領であった。拉致したものの王女を不憫に思ったのか、若者と王女は盗賊一味から抜け出す。王女を宮殿に返した若者はとらえられ牢獄につながれる。そこにあるため池に水が満たされていき、その中にはワニがいる。このままワニに食われてしまうのかと思ったとき、半透明の魔人、いや神? よくわからないが手品のように魔法を使う三人組の爺さんが現れる。そして、一方、王女の方は3っつの国の王子たちに世界で一番貴重なものを持ってきた者と婚姻すると告げる。三人三様で世界一のものを持ち帰るけれど、大臣が裏で手を結んだある国の王子と結婚させられようになる。そこへ…。最後は王女を救おうとする宮殿と若者と三人の爺さんたちが大臣とある国の大軍との武力衝突となる。勝つのは…。ほぼ内容を書いてしまったけれど、笑いを誘う小ネタやギャグがちりばめられて、恋心のウキウキ感もあり、とても楽しめる活劇だと思う。しかし、ありきたりなのか、評価は低くて、見ることが出来ない作品となってしまっている。物語は悪くないのでブラッシュアップして大スターにてリメイクすればいい作品になるような気もしないでもない。いつか再会できればと願っていた「黄金の矢」を見られて良かった。感謝、感謝である。YouTube にて1963年/イタリア/92分/監督:アントニオ・マルゲリーティ脚本:ブルーノ・バイラティ、アウグスト・フラッシネッティ、フィリッポ・サンジュスト、ジョルジオ・プロスペリ、ジョルジオ・アルロリオ出演:タブ・ハンター、ロッサナ・ポデスタ、ウンベルト・メルナティ、ジュスティーノ・デュラーノ、マリオ・フェネラーニ、ホセ・ハスペ、ギャンパオロ・ロスミーノ、レナート・バルディーニ、ロザリオ・ボレッリ原題:L'arciere delle mille e una notte(アラビアンナイトの射手)英語題:The Golden Arrow(「黄金の矢」)お薦め度「黄金の矢」★★★☆(70%)
2022.10.30
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ポスター画像一部劇場で公開されている「グッドナース」を配信で見た。ジェシカ・チャスティンに注目しているのでエディ・レッドメインとの共演は楽しみだった。この作品が犯罪映画だと思わなかった。しかも、事実。実際の犯罪の基づいた作品である。深夜勤務のナースに凄腕ナースが同僚に加わった。心臓病を抱えていても保険の権利を手に入れる勤務一年までは病院側に知られては困る二人の娘の母、シングルマザーのエイミーをジェシカ・チャスティンが演じる。同僚となる転勤看護士チャーリーをエディ・レッドメインが演じる。重病でなくすぐに回復しそうな患者が急変にて死亡してしまった。病院側に何か不作為があったのかもしれずと警察に捜査の依頼が来た時には7週間が経過していた。検視するにも遺体は荼毘に付されていてない。そんな時、またもや急変による不審死が発生した。事の真相は、犯人の動機は…。納得の生きようのない結末だけれど、事実がそうでああれば仕方ない。なかなか難しい演技が要求される作品だったと思える。Netflix にて2022年/アメリカ/121分/G監督:トビアス・リンホルム原作:チャールズ・グレーバー脚本:クリスティ・ウィルソン=ケアンズ出演:ジェシカ・チャスティン、エディ・レッドメイン、ンナムディ・アサマア、キム・ディケンズ、マリク・ヨバ、アリックス・ウェスト・レフラー、ノア・エメリッヒ原題:The Good Nurse(「良い看護士」)お薦め度「グッド・ナース」★★★☆(70%)
2022.10.27
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Widows (2018) (imdb.com)なかなかこんな展開にはなりえない話だと思える。強盗団が全滅し、その妻たちが決起して強盗を働こうとは…。原題が”未亡人たち”とはあまりにストレート。そうそうたるキャストに驚く。なかでも私お気に入りのロバート・デュバルがコリン・ファレルの父親役で出演していて嬉しく思った。他に主演のビオラ・デイビス、ミシェル・ロドリゲス、エリザベス・デビッキ、シンシア・エリボとブライアン・タイリー・ヘンリーといる。妻たち未亡人の強奪のクライマックス。そして、驚きの展開は見どころといえる原作があるのか……なるほど、しっかりした筋だ。U-NEXT にて2018年/アメリカ/129分/監督:スティーブ・マックィーン原作:リンダ・ラ・プラント脚本:ギリアン・フリン スティーブ・マックイーン出演:ビオラ・デイビス、ミシェル・ロドリゲス、エリザベス・デビッキ、シンシア・エリボ、コリン・ファレル、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダニエル・カルーヤ、キャリー・クーン、ジャッキー・ウィーバー、ジョン・バーンサル、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、ロバート・デュバル、リーアム・ニーソン原題:Widows(「未亡人たち」)お薦め度「ロスト・マネー 偽りの報酬」★★★☆(70%)
2022.10.23
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Amazon | フラッシュバック [DVD] | 映画殺人事件に関係する男が事故に遭った。記憶がなく、身分証明は何もない…。この男は連続婦女暴行殺人鬼なのか?しかし、男は誰かに付け狙われる。看護士とともに病院から脱出した男は…。スリルとサスペンスを兼ね備えているが、アクションもストーリーも重視しているかも。なかなか解きづらい犯人像。その真相は驚くべきものであった。キャストに有名人がいて、もう少し凝った内容にすれば大ヒット作品になったかもしれない。楽しめた1本である。Amazon Prime Video にて2019年/アメリカ/92分/監督:アレクサンドル・チェルニャエフ脚本:エラナ・ゼルツァー出演:ジョナサン・リース=マイヤーズ、フランチェスカ・イーストウッド、マリク・ヨバマリク・ヨバ、ウィリアム・フォーサイス、ジェームズ・オースティン・カー原題:Awake(「目覚め」)お薦め度「フラッシュバック」★★★☆(70%)
2022.10.23
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映画チラシサイト:ナラタージュ (eiga-chirashi.jp)映像化は危惧していた。長編小説ゆえ、どこまで割愛されるのか。主人公・泉の両親は登場せず、後日談となるカメラマンも登場しない。映画はほぼ泉と葉山先生に小野君が加わる程度で演劇仲間の同級生カップルもほぼ割愛されている。大学生の横断的和気あいあいもほぼ描かれず、後輩との絡みもない。原作から泉のみを浮かび上がらせ、独り相撲をしているような作品であった。私が感じた本来、作家・島本理生がもっとも描きたかったと思える性描写・性被害はわずかだけで、映像的に楽しませるキスシーンの多いベッドシーンという違うものになっていた。本では愛し合う性描写よりも性被害の描写が重要であるのに、映画では性被害の描写はなく愛し合う姿を延々と描いていた。監督は男性だ。女性監督ならばもう少し原作に寄り添った性描写となったのではないだろうか。また、映画らしく、トップシーンは泉が会社員である現代から始まり、メインタイトル後に大学時代へ、途中、高校時代の振り返りがあり、最後、現代の会社員に戻るという構成。しかし、ナラタージュはあっても原作通り、大学生時代から始めてほしかったなぁ。懐中時計はもっと金キラしたものだと思った。映画に出てくるような地味な懐中時計は今まで(映画で)見たことがない。キャスティングは全員違うと思う。原作を読んだイメージにはない人が多い。そして、泉と小野君、そして葉山先生以外はほぼ描かれていない。原作では泉の同級生であったカップル、志緒と黒川。後輩の柚子と新堂。各々重要な役なのに、説明程度の登場。原作では存在のなかった妻・葉山美雪が登場し、放火シーンを決行取り上げている。その放火シーンは葉山先生のセリフで語らせて妻の映像がないほうが良かったと思える。妻の映像がないほうが神経質で病んでしまった人として想像できるから。つるっとした美形の瀬戸康史が会社員同僚として登場したことに驚いた。小野君が坂口健太郎ということにも驚いた。元ラガー選手だったと思うので、もっと厚みのあるスポーツ選手タイプを想像していたから。イメージ的には朝ドラの同級生役だった板橋駿谷かな。イケメンにするならほんとにラガーの五郎丸歩選手くらいの役者がいればよかったんだけど。坂口健太郎もお肌がつるっとしていて、ニキビ跡が目立つ松本潤とは対照的。原作できれいな先生と記述があったので、かっこよくても松本潤の先生役はないと思える。制作にジャニーズが噛んでいるため松本潤の起用になったのだろうけれど、せめてお肌がつるっとしたジャニーズを起用してほしかった。葉山先生と小野君が自己紹介か何かで左右で向き合うシーンがあった。坂口健太郎が大きいので松本潤が見劣りしてしまった。ここはカサブランカのボギーではないが松本潤は箱馬の上に乗ってでも目線の高さを合わせたかったね。後輩役の柚子役はもう少し目を引く女優が良かった。原作でしかわからないけれど、夜に暴漢に襲われ性被害を受けるのでね。(彼女でも良かったのかもしれないけれど、演出の問題か?)さて、主演の泉役、有村架純。彼女のファンなので、彼女でもいいんだけれど原作のイメージからするとかわいらしさよりも実直で暗めな感じかな。深津絵里のイメージ?ちょっとかっこいいけれど、有村架純が朝ドラで共演した佐久間由衣でもよかったかもしれない。あ、松本潤でなければ誰が良かったのか?つるっとした感じでいくと国広富之とか藤木直人とか、若手なら三浦春馬。(現実的でない人ばかりですみません)この作品で一番いいシーンは小野君の実家のシーン。原作での長野がどうして京都にかわっているのかわからないけれど、関西弁があちこちとびかう堀ちえみが小野君のお母さん役で出演。にぎやかで楽しい活き活きとしたシーンだった。ネタバレになるけれど……映画では逆告白で泉が小野君に付き合ってと言っているけれど、原作では小野君が泉に告ってる。(二度目)そのように書き換えるだけで印象はとんでもなく違う。それを臆面もなく映像としてやってしまう時点でこのドラマの本質を見誤っていると思える。Amazon Prime Video にて2017年/日本/140分/G監督:行定勲原作:島本理生脚本:堀泉杏出演:松本潤、有村架純、坂口健太郎、大西礼芳、古館佑太郎、神岡実希、駒木根隆介、金子大地、市川実日子、瀬戸康史お薦め度「ナラタージュ」★★☆(50%)
2022.10.20
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(C)2014 Song One Funding LLC All Rights Reserved大学をやめミュージシャンを目指していた弟が自動車事故に遭って昏睡状態に。海外にいた姉は連絡を受け急遽帰国。けんかして関係を断っていた弟の音楽生活を彼のノートでたどる。アン・ハサウェイが脚本に惚れ込んで初めてプロデユーサーをしたという作品。ジェームズ役のジョニー・フリンの歌声はとても良かった。彼自身が歌っているのかな。歌を通して響き合う心。昏睡状態の弟がいたから知り合った二人。恋や愛を語ることなく、体を求め合い、心を寄せあった。相手を思う気持ちが離れ離れになる。SONG ONE、それは彼と彼女演奏し録音した「Fear of Heights」。しっとりた映画でした。U-NEXT にて2014年/アメリカ/86分/G監督:ケイト・バーカー=フロイランド脚本:ケイト・バーカー=フロイランド出演:アン・ハサウェイ、ジョニー・フリン、メアリー・スティーンバージェン、ベン・ローゼンフィールド原題:Song One(「曲1」)お薦め度「ブルックリンの恋人たち」★★★☆(70%)
2022.10.16
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Butterfly on a Wheel (2007) (imdb.com)なんとわけのわからない興味をそがれる映画だろう。興味を無くして途中で見ることをやめようかと思った。しかし、キャストが著名スターなゆえマシな作品なのかもと見続けるとクライマックスで納得のいく展開になったけれど、その後のエンディングでまたまたスッキリしなくなり、そのまま終了。なんという評価もできないほどの作品だった。日本未公開もさもありなんと思えた。ピアース・ブロスナン、ジェラルド・バトラーの名が泣く。2007年/イギリス・カナダ・アメリカ/95分/監督:マイク・バーガー脚本:ウィリアム・モリッシー出演:ピアース・ブロスナン、ジェラルド・バトラー、マリア・ベロ、エマ・カーワンディ、クローデット・ミンク、ニコラス・リー、ピーター・ケレハン原題:Butterfly on a Wheel(「車輪の上の蝶」)お薦め度「マリオット・ゲーム」★★☆(50%)
2022.10.16
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(C)2017 WHILE YOU WERE COMATOSE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.パキスタン人のドラマ。実話ネタのようで、その実話の本人が主演している。それを知った時のエンドロール・クレジットの画像がグッときた。その直前のラストシーンのやりとりもいい!文化の違いで悩むというより、パキスタン人自身がその風習を受け入れられなくて困惑するところが自由の国アメリカに移住してきた子供という生い立ちからしてユニークだった。シカゴが舞台なので、ニューヨークほどではないにしろ、都会であり、体の関係から始まる交際というものがとても現代的で、社会を、生活を切り取って良かったと思う。体験者が主人公なのだが、気負わずうまく演じられていたと思う。ある種アメリカにおける移住者の実態を知ることが出来て面白かった。闘病の間は苦しかったけれど、素敵な映画です。Amazon Prime Video にて2017年/アメリカ/120分/監督:マイケル・ショウォルター脚本:エミリー・V・ゴードン、クメイル・ナンジアニ出演:クメイル・ナンジアニ、ゾーイ・カザン、ホリー・ハンター、レイ・ロマノ、アヌパム・カー、ゼノビア・シュロフ、アディール・アクタル、ボー・バーナム、エイディー・ブライアント、カート・ブローノーラー、ベラ・レベル原題:The Big Sick(「大病」)お薦め度「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」★★★★(85%)
2022.10.16
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大陸から香港へ、そして…。香港が返還に揺れる前の香港が華やかしき頃の香港出稼ぎの若者の男女を描いている。色香を感じさせないマギー・チャンは真面目男レオン・ライとの友達関係を色恋沙汰にしないで描くにはぴったりだった。それでもレオン・ライの言い名づけとも結婚式に姿を見せたマギー・チャンは美しく、唯一、華を感じさせるシーンであった。金儲けのために香港に来た友達のいない若者の生活をうまく描いていると思える。場所をかえ、行き違いになるニューヨークも良かった。映画の冒頭に帰結するエンディング。映画らしく、良かった。ラブソングはテレサ・テンであった…。U-NEXT にて1996年/香港/118分/監督:ピーター・チャン脚本:アイビ・ホー出演:レオン・ライ、マギー・チャン、エリック・ツァン、クリストファー・ドイル、クリスティ・ヨン、イレーネ・ツ原題:甜蜜蜜(テレサ・テンの曲名「とても甘い」)英語題名:Comrades, Almost a Love Story(「仲間、ほとんど恋愛物語」)お薦め度「ラブソング」★★★★(80%)
2022.10.15
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ブラックアウト (2022年) (imdb.com)いきなりのアクションから佳境へ突入。ほぼ説明のないことが記憶喪失となった主人公の状況にマッチして違和感がない。ドンパチ、ドンパチと銃撃戦、アクションが入り乱れ、緩急ある攻防戦が延々に続く。老人となってしまった御大、ニック・ノルティの出現にいい者か悪者か見ている私の心は揺れ続け、クライマックスへと。信じた女は…。この結末、これでいいのか?あまりに多くの人を殺し続けた内容に、スカッとするよりは複雑な感じで見終えた。Netflix にて2022年/アメリカ/81分/監督:サム・マカローニ脚本:バン・B・グエン出演:ジョシュ・デュアメル、アビー・コーニッシュ、オマール・チャパーロ、ニック・ノルティ原題:Blackout(「意識喪失」)お薦め度「ブラックアウト:記憶の彼方に」★★★(60%)
2022.10.15
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(C)2020 Film Gate Productions FZ LLC. All Rights Reserved.名は体を表すのか。”misfit=ぴったりしない〔周りの状況などからの〕はみ出し者、不適応者〔大きさや形などが〕合わない[不釣り合いな]物”とある。映画に合わない滑稽な作品になってしまっている。いろいろと小ネタを仕掛けてはいるが、本筋と合わせ機能していない。ピアース・ブロスナンはスタイリッシュ・ダンディであるがやや老け顔なのでこの作品では十二分におじいちゃん。娘役でハーマイオニー・コーフィールドが出演しているが、実年齢でも40歳差。親子というにはやや年が離れている。寄せ集めの集団がアラブの国から金塊を盗み取ろうとし結成した、その名は”ミスフィッツ”(はみ出し者たち)というまぬけなネーミング。それが題名にもなっているのだから名は体を表してしまったと思えた。それぞれ特長を持った犯罪プロなのだがその特性を生かしているとはいえない。見せ場のように披露されても、展開が……と思ってしまった。ピアース・ブロスナンが肝いり、プロデューサーとしてお金も出しているが、敵役がティム・ロスなのでこれまた不釣り合い(ミスフィッツ)。ピアース・ブロスナンと比肩するスターが敵役であったら少しはましな作品になったのかもしれない。とはいえ、アクションはあるし、楽しんで見ることもできるかもしれない。2021年/アメリカ/95分/PG12監督:レニー・ハーリン原案:ロバート・ヘニー脚本:カート・ウィマー、ロバート・ヘニー出演:ピアース・ブロスナン、ラミ・ジェイバー、ハーマイオニー・コーフィールド、ジェイミー・チャン、マイク・アンジェロ、ティム・ロス、ニック・キャノン原題:The Misfits(「はみ出し者たち」)お薦め度「ザ・ミスフィッツ」★★☆(50%)
2022.10.13
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Amazon | ディール・ブレイク [DVD] | 映画何じゃこれは!!救いのないドラマ。いや。救いはあるのか?正義がないのか?渾沌とした現代における作品なのかもしれない。”ターク”なんて言っていたからアイスランドの言語はドイツ語系なのか?北欧系か?特殊部隊の訓練についていけない非力な警察官が査察部という身内を操作するような部署に入り、麻薬捜査を追求。捜査の相手は麻薬取調べのトップである。懇意にしている武力警察の力も借りて捜査に当たるけれど、敵は敵でいろいろと手を打ってくる。命をかけたせめぎあいの様相を呈してくる。込み入った状況に凄みだけが感じられる。これは必要悪??Amazon Prime Video にて2014年/アイスランド/96分/監督:オーラフ・デ・フルル脚本:オーラフ・デ・フルル、ホラフンケル・ステファンソン出演:ダリ・インゴルフソン、オーグスタ・エバ・アーレンドスドーティル、イングバール・E・シーグルソン、シグルヅル・シグルヨンソン、ズラトコ・クリキック、ヒルミル・スナイル・グズナソン原題:Brave Men's Blood(「勇敢な男たちの血」)お薦め度「ディール・ブレイク」★★★☆(70%)
2022.10.12
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(C)2019 LFM DISTRIBUTION, LLCピーター・フォンダを哀悼する一文がクレジットにあった。この退役軍人のおっさんは誰?と思ったのがたぶん彼だろう。(若い時の面影がない)ピーターは2019年8月16日に死去している。映画の完成に合わせてなくなったのかもしれない。クリストファー・プラマーも2021年2月5日に亡くなり、ウィリアム・ハートも2022年3月13日に亡くなった。さて本作の”ラスト・フル・メジャー”の意味を考えた時、”最終完全評価”ということになるのではないだろうか。ベトナムの戦場で兵士たちを助けるためにヘリコプターから降下し、負傷兵を助けて、最後には武器を持って戦って戦死した空軍衛生兵ウィリアム・H・ピッツェンバーガー。彼は受勲はしていたが、本当の評価をされていなくて名誉勲章を授与してほしいと戦友一同が政府に働きかけていた。30年以上たって評価をし直すには新しい情報がなくてはダメ。その調査にキャリア官僚が従事することになり、腰かけ調査のはずがインタビューするうちに熱を帯び、出世を棒に振ってでも名誉勲章受勲のために尽力するようになる。その結果は…。クライマックス、終幕とこれほど感動するとは思わなかった。ひとりの行いが多くの人に寄与することを感じる真摯にして尊い感じがする作品です。大いに感動し、大いに泣いた。泣いて泣いて、心が洗われるようにも思えた。見てほしい映画です。Amazon Prime Video にて2019年/アメリカ/116分/G監督:トッド・ロビンソン脚本:トッド・ロビンソン出演:セバスチャン・スタン、クリストファー・プラマー、ウィリアム・ハート、エド・ハリス、サミュエル・L・ジャクソン、ピーター・フォンダ、リサ・ゲイ・ハミルトン、ジェレミー・アーバイン、ダイアン・ラッド、エイミー・マディガン、ライナス・ローチ、ジョン・サベージ、アリソン・スドル、ブラッドリー・ウィットフォード、デイル・ダイ原題:The Last Full Measure(「最終完全評価」)お薦め度「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」★★★★☆(90%)
2022.10.09
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(C)2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED.(C)2017 OPEN ROAD FILMS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.邦画「タイヨウのうた」のハリウッド・リメイク。邦画は見ていない。XOという100万人に1人の難病を抱えた少女の物語だが、ほぼ病気のことは描かれていない。生涯唯一の友人とたったひとりの恋人、そしてパパ。それだけの世界。ちょっとしたことが原因で死に至ってしまうのか。病気についてほぼ何も描かれていないことが気になった。闘病が描かれないので病気に関しては思い入れることが出来ず、想い人と恋人になれた嬉しさ楽しさ、そしてそれを受け入れられなくなった悲しみといった即物的なものだけ。クライマックスであろうヨットのシーンもあっけなかった。大いに泣ける作品かと思ったけれど、そうではなかった。U-NEXT にて2018年/アメリカ/92分/G監督:スコット・スピアー原作脚本:坂東賢治脚本:エリック・カーステン出演:ベラ・ソーン、パトリック・シュワルツェネッガー、ロブ・リグル、クイン・シェパード、ケン・トレンブレット、スレイカ・マシュー原題:Midnight Sun(「真夜中太陽」)お薦め度「ミッドナイト・サン タイヨウのうた」★★★(60%)
2022.10.09
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Luckiest Girl Alive (2022) (imdb.com)真実の物語。正確には真実に基づいた小説の映像化である。ニーヨーク・タイムズのベストセラー作家であるジェシカ・ノールの作品「ラッキー・ガール・アライブ」である。セレブとの結婚を控えた28歳の女性誌ライターであるティファニーは過去に事件を抱えていた。一般人である彼女は名門ハイスクールに入学した年のパーティーで女友達と別れ男友達と飲んだくれていたが…拒絶もむなしくレイプされていた。その後も…。その後、ハイスクールで銃乱射事件が起こり、生き残りとなった彼女は乱射事件の共犯者のレッテルが貼られたのだ。それを隠して生きて、婚約までこぎつけたのに、ドキュメンタリー映画の監督が取材にやってくる…。作家のジェシカ・ノールはレイプの件を当初友達の話としていたが、のちに自身に起こったこと、レイプされたことを明らかにした。被害者はレイプについては公に出来ない負の感情がある。声高に表明することはないが、秘匿するものではない。事件は事件として立件されるべきだ。また、レイプ被害者を蔑視してはいけない。表ざたになっていないだけで、レイプは数多く行われているのではないかと思える。この作品が知られてレイプが起こらないことを願う。やや長尺だが、見るべきところがそこかしこにあり、ずっと興味を持って見ることが出来た。Netflix にて2022年/アメリカ/115分/監督:マイク・バーガー原作:ジェシカ・ノール脚本:ジェシカ・ノール出演:ミラ・クニス、フィン・ウィットロック、コニー・ブリットン、ジェニファー・ビールス、スクート・マクネイリー、キアラ・オーレリア、ジャスティン・ルーペ、トーマス・バーブスカ、アレックス・バローン、カーソン・マコーマック原題:Luckiest Girl Alive(「生きている最高に幸せな女」)お薦め度「私は世界一幸せよ」★★★★(80%)
2022.10.09
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(C)SCHRAMM FILM / LES FILMS DU LOSANGE / ZDF / ARTE / ARTE France Cinema 2020何なんだろう、これは。ストーカーになってしまう女の話でもないし…。殺したのも死んだのも本当のことなのだろうか。生き残った者は…。何を伝えたいのか。何を描きたかったのか。意味不明。ピアノの旋律が不可思議な世界を引き立てる。《“水の精・ウンディーネ”の神話をモチーフに描いた恋愛ドラマ》らしい。その神話を知る人ならば理解ができる物語なのかもしれない。私にはさっぱり、わからん。U-NEXT にて2020年/ドイツ・フランス/90分/G監督:クリスティアン・ペッツォルト脚本:クリスティアン・ペッツォルト出演:パウラ・ベーア、フランツ・ロゴフスキ、マリアム・ザリー、ヤコブ・マッチェンツ、アネ・ラテ=ポレ原題:Undine (「ウンディーネ(水を司る精霊)」)お薦め度「水を抱く女」★★★(60%)
2022.10.06
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C)2020 UNIVERSAL STUDIOS. (C)355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.この「355」は公開時に映画館に見に行きたかった作品だ。コロナ禍でタイミングが取れず行けなかった。中盤ぐらいまでは女性スパイ活躍の作品として面白く見ていたが、スマホの指紋認証の件あたりから脚本の粗が見えてきた。なんか不自然というか、ちょっと考えれば、物語の粗や穴を修正できると思うのに、それに気づかないのか補修することなく、展開したい方向で話が進む。神出鬼没の驚きも、そなんだくらいのインパクトしかなく、いいアイデアを考えたと製作サイドが悦に入り満足している様が思い浮かび、それほどのアイデアでもないんだよねと思った。凶悪犯がアジトを襲撃するシーンが出てくるのだけれど、そこまでやれるならそれまでの展開が無意味なものと思えた。クライマックスのリベンジ襲撃もあまりにドンパチしすぎて、その必然性を感じられず、終幕のひと悶着も同様。ストーリーに無茶や無理を感じて残念であったが、ジェシカ・チャスティンがプロデユーサーをつとめ、世界的スターのペネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴらをキャスティングし、女スパイのスーパー・アクション映画を作ったことは評価したい。U-NEXT にて2022年/イギリス/122分/PG12監督:サイモン・キンバーグ原案:テレサ・レベック脚本:テレサ・レベック、サイモン・キンバーグ出演:ジェシカ・チャスティン、ペネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴ、エドガー・ラミレス、セバスチャン・スタン 原題:The 355(「チーム355」)お薦め度「355」★★★☆(70%)
2022.10.02
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ポスター画像クロード・ブラッスールやシドニー・ポラックといった老人スターが出演している。セシル・ドゥ・フランスというベルギー出身の女優がフランスで有名で人気があったことなんて全く知らなかった。パリのモンテーニュ通りにあるお店、”カフェ・ド・テアトル”の給仕として臨時見習いで働くことになった女性ジェシカは人々と巡り会う。大好きな女優、有名ピアニスト、富豪の美術収集家。それぞれの人のつながりを描きながら人生、生活というものを垣間見せ、考えさせてくれる。劇場の従業員の女性が定年退職を迎えるのも意味を持ってくる。誰かを愛することも行動が伴なっているのはフランスらしいのかもしれない。そして、けじめはしっかりしている。オークションの息子と父親の思いが言葉にしないで表現されているところが一番ジーンときた。U-NEXT にて2006年/フランス/106分/監督:ダニエル・トンプソン脚本:ダニエル・トンプソン、クリストファー・トンプソン出演:セシル・ドゥ・フランス、バレリー・ルメルシェ、アルベール・デュポンテル、クロード・ブラッスール、クリストファー・トンプソン、ラウラ・モランテ、シドニー・ポラック、シュザンヌ・フロン原題:Fauteuils d'orchestre(「土間の前の方にある劇中音楽を演奏する楽団に近い席」)《客にとってその席は細部が見えても全体が見わたせず、逆に演者は知人が見えるほど近い位置に座ると演じる事に集中できないこともある》お薦め度「モンテーニュ通りのカフェ」★★★☆(70%)
2022.10.02
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(C)2011 Faces Productions Inc., Faces Productions Manitoba Inc., Forecast Pictures S.A.S., Radar Films S.A.S.U. All rights reserved途中で犯人の見当がついてしまうので興味を無くすが、そこからの疑心暗鬼、クライマックスが見もの。犯罪の現場に遭遇し、犯人に襲われるも川に落ちて九死に一生を得た女性は一命をとりとめるも顔認証できなくなっていた。すべての人が同じに見え、同じ人でも一度視線を外すと別人に見える。そんな彼女が犯人を認識特定できるわけもなく、得体のしれない犯人から命を狙われるはめとなる…。恋愛映画のカテゴリーにも入っていたので見てみた。作品の内容に騙されればハラハラしながら見ることが出来、作品の内容に白けるとイマイチかも。とはいえ、私は先読み推理が仇となり、考えすぎてはまったようだ(笑)楽しめたとしておこう(笑)Amazon Prime Video にて2011年/アメリカ・フランス・カナダ/102分/PG12監督:ジュリアン・マニャ脚本:ジュリアン・マニャ出演:ミラ・ジョボビッチ、ジュリアン・マクマホン、サラ・ウェイン・キャリーズ、マイケル・シャンクス、デビッド・アトラッキ、セバスチャン・ロバーツ、マリアンヌ・フェイスフル原題:Faces in the Crowd(「群衆の中の顔」)お薦め度「フェイシズ」★★★☆(70%)
2022.09.25
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画面を開いた瞬間、TV映画だ、と思った。それゆえ、一度視聴をやめようかと思ったけれど、評価されている作品だし一時間半程度なので見ることにした。結論から言うとまぁまぁいい感じの作品であった。テレビ映画ゆえテンポは悪くない。しかし、唐突な感じで次へと展開していくことがひっかかる気がしないでもない。高齢の父母が経営する昔ながらの金物屋を維持するために息子や娘が手伝いと称し、犠牲になっているところが腑に落ちない。日中のわずかな時間なのだからアルバイトで若者を一人雇えば済むことだと思えるし、その人件費が出せないくらいなら店を閉じたほうがいい。あるいは人件費を子供である娘や息子が他所で稼いで工面したっていい。また、教会も100周年をむかえるということだけれど、100周年も祝えないような教会ならなくしてしまうべきだろうとも思えた。そんな設定を無視して物語の良い点だけをみれば見ても悪くない作品とも思える。歌に関しては西欧ではいい作品が数多くある気がする。しかし、日本では音楽に関してはとても消極的、中でも歌に関するもので良い作品は思いつかない。この作品、コーラスを取り上げている。当初の練習では思い思いに歌い、まったく合唱となっていなかったものが練習を重ねての進歩、本番での上出来と聴いてわかるほどメリハリをつけている。それができることが素晴らしい。ただ、メインとなる主人公自作の歌がマイナー(陰)の曲なので、盛り上がるのか心配。クライマックスでは力業でコーラスやギターを加えて盛り上げたけれど、それもまぁまぁ。主演のデビー・ギブソンのことも知らないし、まぁまぁとしか言えないかな。U-NEXT にて2015年/カナダ/87分/監督:ジョン・ブラッドショー脚本:ブライアー・フリード出演:デビー・ギブソン、アントニー・クーポ、グロリア・ルーベン、マーシャ・ベネット、セドリック・スミス、メーガン・ダフィー、マーニー・デルウォ、エイミー・フォーサイス、キム・ロバーツ原題:The Music in Me(「私の中の音楽」)お薦め度「ミュージック・イン・ミー」★★★(60%)
2022.09.25
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Grupo 7 (2012) (imdb.com)1992年のセビリア万国博覧会までの4年間で町から麻薬を一掃しようとした4人組の警察官、第七班について描かれている。町の中心部は捜査範囲だけれど、麻薬の温床となっていたのは郊外だった。その郊外まで取り締まりに出張すると麻薬で暮らす郊外の住民と軋轢があった。麻薬班を取り締まるために汚い手を使う捜査員たちは異例の検挙件数をあげていき、マスコミにも注目される。それとともに身辺に危険が…。麻薬中毒患者との交流が決断を生む。そして…。驚きと見ごたえはあるかもしれないが、見ていて楽しい作品ではない。第27回ゴヤ賞で16部門にノミネートされた作品。Amazon Prime Video にて2011年/スペイン/95分/監督:アルベルト・ロドリゲ脚本:ラファエル・コボス出演:アントニオ・デ・ラ・トレ、マリオ・カサス、ホアキン・ヌニェス、ホセ・マヌエル・ポガ、インマ・クエスタ、フリアン・ビラグラン原題:Grupo7(「第7部門」)お薦め度「UNIT7 ユニット7 麻薬取締第七班」★★★(60%)
2022.09.24
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(C)2018 High Strung Free Dance, LLC. All Rights Reserved.「ハートビート」の続編でもなんでもなく、同じスタッフが作っただけでネクストステージとするのはいかがなものかと思えた。そんな思いを抱きながら見ると、冷めた見方をしてしまっていた。ところがクライマックス、紆余曲折があった中でむかえた初日にアクシデントがあり、そのまままとめるのかと思ったら予期せぬ展開となり、アップダウンと気持ちはジェットコースターの上り下りのように揺さぶられた。そして、はたまたの展開となり、素晴らしいステージに本物のステージを見たような感覚にとらわれる。もちろん舞台では不可能な演出が施され、映像だから届けられるステージではあったけれど、甘美な最高な瞬間に幕が下りる。とてもとても感動した。「回るのは得意です。」言い切った。しなやかな体、縦横無尽な動き、喜びも悲しみも怒りも表出、表現としての素晴らしさを見せてくれた。ダンスの素晴らしさと音楽の素晴らしさを見聞きして、堪能した。実力主義のアメリカ、アメリカン・ダンスという感じがした。いい映画です。”世界最大級のバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」で金メダルを獲得したバレリーナのジュリエット・ドハーティがヒロインのバーロウ、「ディセンダント2」のトーマス・ドハーティが振付師ザンダーを演じた”(映画.COM)U-NEXT にて2018年/アメリカ・ルーマニア/103分/G監督:マイケル・ダミアン脚本:ジャニーン・ダミアン、マイケル・ダミアン出演:トーマス・ドハーティ、ハリー・ジャービス、ジュリエット・ドハーティ、ジェーン・シーモア、キカ・マーカム、エース・バッティ、ヨルゲン・マケナ、ケリントン・ジョーンズ、ナタリー・サンティアゴ、原題:High Strung Free Dance(「ハイテンションフリーダンス」)お薦め度「ハート・ビート ネクストステージ」★★★★☆(90%)
2022.09.24
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Kærlighed for voksne (2022) (imdb.com)愛した女を殺し、愛する女を失う男。男の優柔不断さが、男の身勝手さが二人の女を...。男はこの先、生活に幸せを感じることはないのではないだろうか。とても恐ろしい物語。とても恐ろしい妻。とても恐ろしい…。挙式をむかえる娘に父親が伝えるべくこととは…、恐ろしい…。展開が読めず、恐ろしいことこの上ない。それにしてもこの作品での警察は無力だなぁ…。Netflix にて2022年/デンマーク/105分/監督:バーバラ・ローテンボルグ脚本:アンダース・ロノウ・クラールンド出演:ダール・サリム、ソニア・リクター、スス・ウィルキンス、ミケル・ビアクケーア、カティンカ・ピーターセン、ラース・ランゼ、ミロ・カンパナーレ、イリス・ミーラー・オルセン、モーテン・ブリアン、サロモンスタンペ、スザンヌ・ストーム原題:Kærlighed for voksne(「大人への愛」)英語題名:Loving Adults(「愛し合う大人」)お薦め度「残り火」★★★★(80%)
2022.09.23
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(C)Universal Pictures評判な作品なのは知っていた。話題になったときに見そびれて、なんとなく見ないまま、で、本日、意を決して見てみた。世界からビートルズがなくなった話だと思っていたけれど、ローリング・ストーンズはあっても他のミュージシャンもなかったり、有名童話も存在しなかったりした。で、この世に存在しない過去の楽曲をさも自分が生み出したように装い、スターになっていくとは。楽曲の良さもあるけれど、パフォーマンスが出来てなければ、感銘を与えることなんてできやしない。何万人もの人を集めてのスタジアム・ライブはコロナ前だからこそありえた光景。ビートルズの楽曲に敬意を表し、この世に彼らの音楽を残す。彼らの音楽が存在することを宝とした映画であった。嘘の中に生きるよりも、正直につましく生きることの方が幸せだとしたこの作品。結果はこれで良しとする、か。U-NEXT にて2019年/イギリス/117分/G監督:ダニー・ボイル原案:ジャック・バース、リチャード・カーティス脚本:リチャード・カーティス出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェイムズ、ジョエル・フライ、エド・シーラン、ケイト・マッキノン、ジェームズ・コーデン、アレクサンダー・アーノルド、ミーラ・サイアル、サンジーブ・バスカー、ロバート・カーライル原題:Yesterday(「昨日」)お薦め度「イエスタデイ」★★★☆(70%)
2022.09.18
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(C)2022「とんび」製作委員会原作者・重松清の本はいくつか読んだことがある。しんみりと情感豊かに心を描く、そんな作家だったと思う。テレビCMなどでこの作品の宣伝を見かけるたびに映画館まで見に行こうかなと思いつつ、今一つ歩みだせなかった作品。Amazonで見かけて見てみた。とても素敵な(?)作品で見どころも胸に迫るシーンもいくつかあり、見て良かったといえる。ただ、主人公市川安男を演じる阿部寛がガテン系強面のはずなのに、スタイリッシュな優男のイメージが払しょくできずにずっと違和感ありながら見てしまった。素晴らしい演技もしているはずなのだが、阿部ちゃんのイメージですっと胸に入ってこない。他の役者たちが名演技して胸に入ってくるのとは対照的であった。早々に亡くなってしまった妻・美佐子役の麻生久美子が演技達者なのはいうまでもなく、小料理屋の女将の薬師丸ひろ子の絶妙な表情、息子・旭の恋人→妻役の杏の要所をとらえた演技、和尚の息子役の安田顕の激情的演技の妙味、その妻の大島優子の陰で支える・まわりを押さえる抑えた演技。息子・旭役の北村匠海の好演。その他、ワンシーン、ワンカット、ちょっと登場する役者陣の人物になり切った演技に見惚れる。それだけに主演・阿部寛の役柄とイメージのミスマッチは気になった。しかし、それ以外はこんなにも時代を経てガテン系男の後半生を描いた作品としてはよくできていて、素晴らしかった。Amazon Prime Video にて2022年/日本/139分/G監督:瀬々敬久原作:重松清脚本:港岳彦出演:阿部寛、北村匠海、薬師丸ひろ子、杏、安田顕、大島優子、麻生久美子、麿赤兒、濱田岳、宇梶剛士、尾美としのり、田中哲司、豊原功補、嶋田久作、村上淳、吉岡睦雄、宇野祥平、木竜麻生、井之脇海、田辺桃子お薦め度「とんび」★★★★(80%)
2022.09.18
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Amazon | ダブル―完全犯罪― [DVD] | 映画こんなネタバレする宣伝文句で会っていいのか?テレビ的な軽快な展開で見る者を飽きさせないオーストラリアを舞台にしたアメリカ映画。スリリングで軽妙なテンポがノリが良くていいけれど、先が読めてしまうのがもったいない。予想を裏切る結末であれば評価が高くなったかもしれない。とはいえ楽しめた、楽しめた。Amazon Prime Video にて2012年/アメリカ/92分/監督:ブライアン・トレンチャード=スミス原案:ジェフリー・シェンク、ピーター・サリバン脚本:クレイグ・ウェンマン出演:キューバ・グッディング・Jr.、エマニュエル・ボージエ、エバート・マックイーン、タイ・ハンガーフォード、ジェフ・ギャノン、ケリー・アトキンソン、ブライアン・トレンチャード=スミス原題:Absolute Deception(「完全な詐欺」)お薦め度「ダブル 完全犯罪」★★★☆(70%)
2022.09.17
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Sous Emprise (2022) (imdb.com)IMDbによるとテレビドラマとのことなので映画に分類するのは小津なのかと思ってしまうが…。映画だと思って見たのになぁ。見終ってびっくりするが、実話である。というか、実話に基づいて作られた作品ということで実話ネタだけれどフィクションということで。今時、ドキュメンタリーでもない限り、実話とは言えないんだろうなぁ。それにここに描かれていることがどこまで真実なのか…。特に結末ね、驚いた!これも今どきの作品ということになるのだろうか。男女関係もベッドシーンもはつらつというか、過激である。幼少期の嫌な思い出があるのだろうけれど、潜りで鍛えた肺を持つ女子大生が主人公。世界チャンピオンにあこがれて、ダイビング講習に申し込み、世界チャンプに襲われて恋人となり、素潜りの世界チャンプを目指す。女好きで節操のない世界チャンプの彼は…。恋というか、男と女の関係は悩ましい。結末のショッキングな出来事に驚き、暗澹たる気持ちになったところ、事実ネタということでモデルとなった女性が映し出されて、あらためてショック。Netflix にて2022年/フランス/118分/監督:デビッド・M・ローゼンタール脚本:デビッド・M・ローゼンタール出演:カミーユ・ロウ、ソフィアン。ザマニ、セザール・ドンボワ、ローラン・フェルナンデス、ザカリー・シャセリオ原題:Sous Emprise(「支配下」)英語題名:Apnea(「無呼吸」)お薦め度「ノーリミット 果てなき深淵」★★★★(80%)
2022.09.15
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(C)2014 Maddartico Limited. All Rights Reserved.前作を映画館で見た時にあまりの様相に見るんじゃなかったと思った。それは無法で無残なありさまだったから。しかし、その続編が作られていたなんて、知っていたような知らなかったような、とにかく記憶にない。白黒の画像の中で展開される必殺、一撃で首や腕や足をはねる。カラーでない分、現実味は薄いがあまりに無残である。ストーリーも何もかも訳が分からないが、エヴァ・グリーンの全裸の脱ぎっぷりの良さに驚きながら数々の有名俳優が出演した作品だったと覚えておこう。U-NEXT にて2014年/アメリカ/103分/R15+監督:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー原作:フランク・ミラー脚本:フランク・ミラー出演:ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ジョシュ・ブローリン、ジョセフ・ゴードン=レビット、ロザリオ・ドーソン、ブルース・ウィリス、エバ・グリーン、パワーズ・ブース、デニス・ヘイスバート、レイ・リオッタ、ジェイミー・キング、クリストファー・ロイド、ジェイミー・チャン、ジェレミー・ピベン、クリストファー・メローニ、ジュノー・テンプル、ステイシー・キーチ、ジュリア・ガーナー、ニク・スタール、レディー・ガガ原題:Sin City: A Dame to Kill For(罪の町:復讐の貴婦人)お薦め度「シン・シテイ 復讐の女神」★★★☆(70%)
2022.09.14
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