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2008年08月04日
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人生の教科書「情報編集力をつける国語」著者: 藤原和博 /重松清 ちくま文庫

かなり読み応えのある国語練習帳である。
藤原先生の国語の授業をそのまま本にしているのだが、教材がいしいひさいちの「ののちゃん」だったり、重松清の中短篇だったりするので、最後まですこしづつ読ませてしまう。目次を拾うと以下の通り。

第1章 重松清の『ワニとハブとひょうたん池』で、「表現法」をトレーニングする(自己紹介はドラマチックに/他人の気持ちを知る/比喩を使いこなす ほか)/第2章 重松清の『エイジ』で、「思考法」とトレーニングする(ものごとを立体的に組み立てる/“世間”に惑わされない/人間関係を図で表す ほか)/第3章 古典講座 日本語の文章はこうして生まれた!(男の文章と女の文章/「ひらがな」と「カタカナ」/「ふつうの日本語の文章」が登場する鎌倉時代は、日本文化の大転換期 ほか)/第4章 コミュニケーションの「わからなさ」について(乗り換え案内)

ほんとうは私も、きちんと学生のようにレポートを事前に出した上で次の授業に進めば、もうちょっと文章も磨かれるのだろうし、コミュニケーション力も増すのだろうと思うのだけど、なかなかそうは行かなかった。重松が授業に乱入して、結論を出さずに帰っていったときなんか、生徒に対しては羨ましいなあ、と思った。

いま、教育の現場ではどのようなことがおきているのだろう。
私の知り合いの美術の中学教師にどのように成績をつけているのか聞いてみたが、結局試験の絵のうまさ、だけでは大きい点はつけられないのだそうだ。宿題の提出率等、数字で表されるもので点をつけざるを得ないのだそうだ。
「そんなの、要領のいい奴だけが成績が良くなっていくじゃないか」
「仕方ない。そうしないと上が納得しない。」
「ボクなんか、絵のセンスだけで、いつも美術は一番上だったけどなあ。そんなんだったら、絵の才能を持ったものは埋もれてしまうよ。」


生徒たちが自分で考え発信する、先生はそれを助けるために適切な教材と「時間」を与える。必要なのはそういう単純なことなのだけど、たぶん難しいことなのだろうと思う。





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最終更新日  2008年08月04日 08時37分27秒
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