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2021年02月06日
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カテゴリ: 洋画(12~)
1月に観た作品は9作でした。3回に分けて紹介します。


「燃ゆる女の肖像」
確かに、殆どの映像が絵画のようだった。
確かに、疑問もないほど2人は愛し合っていたし、ラストの別れも疑問もないほどに愛し合っていたと思う。
確かに、「オルフェの冥界下り」の三者三様の解釈の違いが、最後までこの作品を一本通していた。
「ギリシャ神話のオルフェとエウリュディケの話」であり、ホントは主人公はエウリュディケであるはずなのに、男の目線でずっと語られてきている。エロイーズのいう「エウリュディケの方から見て、と言ったのかもしれない」という発想はなかった。結果、最後の場面でも、マリアンヌはずっと18世紀フランス最後の貴族世界では決して許されぬ恋を生涯焼き付けようと、それを知った上であらゆる表情を見せるエロイーズを、みつ続ける。

2.3度見る事で発見もある作品ではあろう。

しかし、それでも過剰なばかりのラストシーンにしても、三度も出てくるエロイーズの残滓にしても、最初の「燃ゆる女の肖像」のエピソードがすっぽり抜けていることについても、「少し過剰な演出」に思えた。アデル・エネルが元監督の恋人だった、という衝撃の事実で、少しわかった気がした。

(解説&ストーリー)
シャーリーズ・セロン、グザヴィエ・ドランら、今を煌めく映画人が大絶賛

かつてない熱狂と陶酔の幕開けは、2019年のカンヌ国際映画祭だった。
天才監督グザヴィエ・ドランを「こんなにも繊細な作品は観たことがない」と夢中にさせた作品、それがセリーヌ・シアマ監督の最新作『燃ゆる女の肖像』だ。カンヌ国際映画祭コンペティション部門でパルム・ドールを受賞した女性の監督は、『ピアノ・レッスン』(93)のジェーン・カンピオンただ一人だったが、シアマは本作で脚本賞と、女性監督としては初となったクィア・パルム賞の2冠に輝いた。近年、エンターテイメント業界で問題視され、カンヌでも変革が叫ばれているジェンダーギャップの課題にも、鮮やかな一石を投じる結果となった。その後も、シャーリーズ・セロンが「この映画を本当に愛しています。4回観ました」とまさに愛の告白をしたり、ブリー・ラーソンが「50年後に残る映画は?」という質問に本作をあげるなど、映画人たちの心を虜にしている。さらに、ゴールデン・グローブ賞と英国アカデミー賞の外国語映画賞ノミネートをはじめ、44受賞&ノミネートを果たすなど、世界各国の賞レースも席巻。また、海外のWEB メディア「IndieWire」の世界の批評家304人による2019年ベストフィルムでは第5位に選出され、「Business Insider」の批評集計サイトに基づいた「史上最高の映画ベスト50」にも、『ゴッドファーザー』『市民ケーン』などの名作と、『パラサイト』『ムーンライト』などの現代の傑作と肩を並べてランキングされた。そしてアメリカでは過去公開された外国語映画の歴代トップ20入りを果たす大ヒットとなった。
本物を見極める目を持つ者たちが、魂を奪われた必見の一作が、ついに日本でもベールを脱ぐ。


18世紀、フランス、ブルターニュの孤島
望まぬ結婚を控える貴族の娘と、彼女の肖像を描く女性画家
結ばれるはずのない運命の下、一時の恋が永遠に燃え上がる—
画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。

監督のセリーヌ・シアマは、デビュー作の『水の中のつぼみ』でセザール賞新人監督作品賞にノミネートされるなど、本国フランスでは早くからその才能を評価され、独自の世界観を築いてきた。そして、長編映画4作目となる本作で、名立たるメディアや評論家から「映画史を塗り替える傑作」と最大級の称賛を浴びた。
マリアンヌには、『英雄は嘘がお好き』のノエミ・メルラン。父親の名前でないと展覧会にも出品できない男性優位社会にありながら、人生を謳歌し芸術に生きようとする女性画家をエモーショナルに演じ、セザール賞ノミネートを含む数多くの賞を獲得した。エロイーズには『スザンヌ』でセザール賞を受賞し、フランスで今最も熱い称賛をまとうアデル・エネル。シアマ監督の元パートナーで、監督は別離の後に、彼女に新境地をひらいてほしいと本作をあて書きしたというエピソードも話題だ。エロイーズの母親の伯爵夫人には、『あなたたちのために』でヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞したヴァレリア・ゴリノ。
撮影はフランス・ブルターニュ地方の孤島に実際に残っていた城を舞台に行われた。風の吹く草原、波が砕けては散る崖、妖しく揺らめく夜の焚火、そして二人の赤と緑のドレスのコントラストなど、まさに絵画のような映像が、恋人たちの限られた時間を儚くも美しく彩る。
そのひとの眼差しを、唇を、微笑みを、そして別れの瞬間の姿を思い出すだけで、息が止まるほど愛おしく切なく、蘇る情熱が命を満たす。そんな鮮烈な恋の、決して消えることのない燃ゆる炎を描く、忘れ得ぬ愛の物語。


シネマ・クレール
★★★★

https://gaga.ne.jp/portrait/


「博士と狂人」

辞書作りは全て本から取るんだ、今の街からも取る辞書と違うんだ、どうしてアメリカさえも入っていなかったのか?どうしてチャーチルはマレーのいうことを聞いたのか、等々疑問はたくさんあって、スッキリと入れなかった。1番の疑問は、どうしてマレーはまた返り咲くことができたのか?

マイナーは、おそらく病気を発症する前からアインシュタイン型の発達障害だったんだろうな、と思う。



(解説&ストーリー)
全米で大反響を呼んだベストセラーノンフィクション待望の映画化!
史上最大にして最高の辞典を作った男たちの、驚きと感動の実話。
かつてこれほどまで「小説よりも奇なり」な真実があっただろうか―――。 初版発行まで70年以上の歳月を費やし、世界最高峰と称される「オックスフォード英語大辞典」通称OED。世界に冠たる辞典の礎を築いたのは、「異端の学者」と「殺人犯」だった。本作は、この驚くべき事実をドラマチックに描いたノンフィクション本待望の映画化だ。 貧しい家に生まれ学士号を持たない学者マレーと、エリートながら精神を病んだアメリカ人の元軍医マイナー。辞典づくりという壮大なロマンを共有し、異端の天才ふたりは固い絆で結ばれていく。だが、大英帝国の威信をかけた一大事業に犯罪者が協力していることが明るみになり、プロジェクトは暗礁に乗り上げてしまう。ついには、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや王室をも巻き込んでいくことになるのだが――。 今まで語られてこなかったあまりにも感動的な事実、歴史をも動かした強い信念は、困難な時代を生きる私たちの心をとらえて離さない。
構想から20年――。
メル・ギブソンが全身全霊をかけた渾身作!
原作の映画化に真っ先に名乗りをあげたのが
マレー博士を演じるメル・ギブソン。監督作『パッション』や私生活ですっかりお騒がせイメージが定着するも、2016年の監督作『ハクソー・リッジ』はアカデミー賞6部門にノミネートされ完全カムバック。『博士と狂人』の映画化には実に20年以上を費やし、情熱を傾けてきた。対する狂人マイナーには、アカデミー賞主演男優賞を二度受賞している名優ショーン・ペン。南北戦争で心に深い闇を抱えながらも辞典づくりで救われるマイナーに憑依型アプローチで挑んでいる。 19世紀、独学で言語学博士となったマレーは、オックスフォード大学で英語辞典編纂計画の中心にいた。シェイクスピアの時代まで遡りすべての言葉を収録するという無謀ともいえるプロジェクトが困難を極める中、博士に大量の資料を送ってくる謎の協力者が現れる。その協力者とは、殺人を犯し精神病院に収監されていたアメリカ人、マイナーだった――。

2021年1月3日
シネマ・クレール
★★★★

https://hakase-kyojin.jp/


「詩人の恋」
詩人は悲しい人に寄り添うのが仕事なのだそうだ。

詩人が悲しい若者に寄り添ったのは、それは恋なのか、それとも愛なのか、仕事なのか、でも同情ではなかった。

詩人は韓国では、有名ならば金になる。三百万円をさらっと出した事でもわかる。

でも有名でなければ、月30,000円の臨時教師にしかなれない。

ヤンイクチェンの憑依型の演技に魅了される。最後の展開があまりにも急なために、傑作の冠は少し無理かな。それ以外は素晴らしかった。

(解説)

『息もできない』のヤン・イクチュン主演!
売れない詩人が初めて知った恋とは?
男と女と男
恋愛映画のジャンルを超える、繊細で美しい物語

 『息もできない』『あゝ、荒野』で映画ファンを唸らせた韓国の名優ヤン・イクチュン。変幻自在のカメレオン俳優の彼が、本作では日がな一日のんびりと過ごす詩人ヒョン・テッキに変身した。『あゝ、荒野』の役を演じるために鍛え上げたボクサー体形から約8キロも増量。ぽっこりふくらんだお腹と、ドーナツをほおばる姿は食いしん坊のクマのように愛らしい。テッキの妻役には『名もなき野良犬の輪舞』のチョン・ヘジン、テッキの人生に大きな影響を与える青年セユンにNetflixオリジナル韓国ドラマ「恋するアプリ LOVE ALARM」の新星チョン・ガラムら、韓国を代表する俳優たちが集結した。
 韓国のリゾート地、済州島を舞台にメガホンをとったのは、2007年の短編デビューから苦節10年、念願の初長編監督作となるキム・ヤンヒ。平凡な人生を歩いてきた男が突然同性に激しい感情を抱いたら? という発想から、済州島の日常風景を背景に無垢な詩人が社会の影を知る姿を映し出す。

 愛とは? 夫婦の意味とは? 理想と現実に直面した3人が、もがきながら答えをたぐり寄せる―。
切なすぎる三角関係をヤン・イクチュンら実力派俳優が繊細に紡ぎ、観る者の終わらせた恋、諦めたあの人が思わずよぎる共感を呼ぶ感動作が誕生した!

2021年1月3日
シネマ・クレール
★★★★

https://shijin.espace-sarou.com/








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最終更新日  2021年02月06日 23時35分12秒
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