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『Fantasy Earth Zero』~メルファリア大陸の物語~第一章・第8話「ブリーフィング」「諸君!おはよう!…今日は最終日として訓練の総括である…模擬選を執り行う!」集まった新人たちに向けて戦士がそう叫んだ「それでは模擬戦の前に諸君たちにこれから兵士になるにあたって支給する物がある…」戦士がそう言うと横に控えていた先輩兵士たちが新人たちに何かを配り始めた「今配った物がチャットと呼ばれる物だ…それはこの世界で兵士として生きる上でとても大切な物なので無くす事のないように…」戦士の言葉を聞いてアイナは渡された袋の中を覗いた「このようにこれはは首から下げ…こっちは耳に付ける…で、これは戦場の情報や地図…登録した知人に直接連絡したりと…とても役立つ物だ」戦士は自分のチャットを見せてそう説明した「首から下げた物は自分の位置を発信し瀕死の重傷を受けた際には身に着けた者を自軍のキープへと転送してくれる…耳に付けた物は戦場でのありとあらゆる情報を教えてくれると同時に、己が発する情報を全員に伝える事が出来る…理解できたかな?では身に着けたまえ」戦士の説明を受けて新人たちは支給されたチャットを身に着けた「それではチーム分けを執り行う…今期の新人は18人、ウォリアーが6人ソーサラーが7人…スカウトが4人、そしてセスタスが1人…完全なくじ引きなので偏りは出ると思うがそれも訓練と思え…では1人づつ前に出てくじを引いて確認したら私に渡して元の位置に戻ってくれ、結果は別れるまで口外しない事!」新人たちは1人づつ前に出てくじを引くと確認してくじを戦士に渡して元の場所に戻ったそしてアイナの番がくる…くじを引いて確認する…くじには「B」と記載されていたアイナはくじを戦士に渡して自分の場所に戻った「よーーーし!チーム分けは修了した!今から模擬戦を行うので各自自分のチームのキープに向かえ!Aチームは東のキープ、Bチームは西のキープだ…以上、解散!」戦士の言葉と共に新人たちはそれぞれのキープに向かって移動したアイナがキープに着いた時にはすでに全員揃っていた「おいおい…ハズレ引いちまったぜw」「ただでさえ弓2人に皿4人が向こうに行ってんだぜ…実質8人で戦闘か…キツイな…」「マヂやる気が失せてきた」アイナを見た数人のそんな会話が聞こえてくるアイナは思わずうつむいてしまう…その時「全員揃ったみたいだな…それじゃブリーフィングを始めっからここに集まれや!」キープの横にある大きな岩の上に座っていた男が手を叩いて全員を集めた「さてと…俺がこっちのチームのリーダーに任命されている流星様だ!よろしく頼むぜ」岩の上に座っていた男はそう自己紹介すると岩から飛び降りた…そして集まった全員を見回す「なんだよ…シケたツラしてやがんなぁ…やる前から負けてんぞ…」流星が腰に手を当ててため息混じりにそう言う「いや…だって明らかに向こうの方が火力的にも上だし…なぁ」「そうそう!遠距離も揃ってるから近づきにくいし」「それにこっちには…」流星に意見した新人の1人がそう言ってアイナを見た流星も視線をアイナに移すと「よぉ!お嬢ちゃんまた会ったなw…同じチームだからヨロシク頼むぜ」そう声をかけてニヤッと笑った流星は以前の訓練で担当してくれた人だったアイナは気恥ずかしそうにペコッと流星にお辞儀をするそして流星はまた新人全員の顔を見回すと大きくため息をついた「ひよっこはこれだから困る…確かに戦の優劣の要の1つに火力はある…攻め落とすには弾幕があるとキツイな…しかしこの世界の戦争では敵の首を取るだけが勝敗の決め手とは成り得ない…それを知るのが今日の模擬戦だ!うんじゃあ集まれ!」流星の言葉で新人全員が集まる流星は地面に今回の模擬戦の地図を開いた「さて…このMAPを見て、自軍の要になるオベリスクはどこに建てればいい?」流星の質問に全員が考え込む「お嬢ちゃん…どこだ?」流星は人の陰になるように座っていたアイナにそう声をかけた「え、えっと…こことここ…かな?」アイナはそう言って自軍側の両サイドの角を示した「正解!…うんじゃあ…そこに建てるには第1オベはどこに建てる?」流星はまたアイナに質問した「今の位置に建てるには…ここらにオベが必要なんで…そこにオベを建てる事を考えると…ここです」今度は疑問符を付けずにそう答えた「ビンゴ!…まぁ正解から言うと…今お嬢ちゃんが示した『ここら』って位置に2本建ててやるとさらに効率よく領域を稼げるってわけさ…つまり第1オベはココ!…うんでココとココに2本建てて…最初に言った要の2本を建てる…そして前方に向けて推し進める…この世界の戦争ってのはな相手のキープを活動不能にすれば勝てるのさ、相手の兵士を倒す…倒された兵士はさっきお前達ももらったチャットの機能でキープに戻る…で、キープの力を分けてもらい最初の状態に戻してもらう…これがキープに与えるダメージさ!しかし領域差による定期的な相手キープに与えるダメージは敵兵を倒した時の比じゃない…つまり自軍の領域を確保する事も重要な戦術!」流星の説明を聞いた新人たちは驚き顔でうなずいて答えた「加えて…相手の領域を減らしてもキープにダメージを与える事もできるのさ…という事は?」そう言って流星は新人たちの顔を見回す「そうか!相手のオベを破壊すると追加ダメージを与えた上に広がった領域差でのダメージを増やせる!」新人のウォリアーが手をポンと叩いて答えた「正解!…そしてこっちにはお嬢ちゃんがいる…前に総隊長が言った『この世界に不必要なクラスはない!』って意味が理解できたか?」流星のそんな言葉に新人全員がアイナを見てうなずいたアイナは急に恥ずかしくなりさらに小さくなる「さて…それを踏まえて作戦会議だ!…まずウォリアーの3人と氷、雷のソーサラー2名はこの位置まで上がって敵を足止めする…攻め上がる必要はない!で残った全員でクリスタルを集める…で、お嬢ちゃんは15個拾ったら直ぐに第1オベを建てる…裏のオベを建てるのは機動力のあるスカウト2人だ…渡し合って2本分のクリスタルを確保した奴から移動してこの辺りに1本そしたら北上して要のオベを建ててココに戻ってくる…もう1人は正反対の南側だ」流星の説明を聞きながら全員が何度もうなずく「戻ってくる頃にはそれなりにクリスタルも集まってるだろう…さらに2本分もらってココらとココら…建てたら次は戻らずに前線に登って援護だ…南側に回ったもう1人も同じ…OK?」流星の問いかけに2人のスカウトはうなずいて答えた「で…お嬢ちゃんと残った君はさらにクリスタルを36個集める、集め終わったら君は前線の援護…お嬢ちゃんは…」「アロータワーを建てるんですね♪」「YES!よく覚えておけよ…ATを建てる位置はココ!…つまりここが最終の防衛ラインだと思え!」全員顔を見合わせるとうなずいて返事をした「そして…それが終わった段階で押されてなければ片手1人とスカウト1人が援護についてお嬢ちゃん…あんたが相手のオベをへし折ってこい!」「はい!」「ただし、向こうにはセスタスはいない!へし折る事にこだわらず…ダメそうならすぐに下がってこい!…回復は出来ないからなスキを見て何度もアタックすりゃあいい」アイナは真剣なまなざしでうなずく「ま、こっちの手駒は向こうだって知ってる…つまりこっちの作戦も想定してくるだろ…だけどスキあらばへし折り…ダメなら最終防衛ラインで踏みとどまってチャンスをうかがう…わかったな?」「「はい!!」」全員の元気のいい返事を聞いた流星は満面の笑みで何度もうなずいた「よっしゃ…そろそろブリーフィングタイムも終わるな…模擬戦が始まったら俺は何もしてやれない…お前達なら絶対勝てる!それを忘れるなよ!それじゃ俺の手の上に手を重ねな!」流星はそう言って手を突き出したその手に全員が手を重ねていく…最後にアイナが手をのせたのを確認した流星は「1人はみんなのために!みんなは1人のために!…レディーーーーゴーーーーー!」「「オォォーーーー!!」」意気投合したチーム全員の掛け声がフィールドに響き渡った…『To Be Continued♪』
2011/06/25
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『Fantasy Earth Zero』~メルファリア大陸の物語~第一章・第7話「月光浴」「ご苦労さん…無事にマスターからのお墨付きをもらえたようだな」駐屯地で報告を終えたアイナに戦士はそう言って頭を撫でた「明日は最終日で模擬戦を行う、ゆっくり休んで備えておきなさい」戦士のそんな言葉にアイナはうなずいて答えると頭を深く下げたそして宿舎に戻る支給されたパンとスープで早めの夕食を済ます「コイン2枚かぁ…ホントにボルクスさんの言った通りに悩む結果になったね…」(「そうね…明日すごく目立ったとしてもあと3枚もらえる保証はなし…」)「うん…」(「と言ったところで明日の状況が変わらないのなら今悩むことじゃないわ…模擬戦が終わってから考えましょ」)「そうだね…今後のためにも明日はがんばらないといけないからねぇ…」(「そうよぉ…そして模擬戦が終わればあなたも正式にこの国の戦士…悩む事はスキルの事ばかりじゃなくなるわよ」)「そうなの?」(「はぁ…先が思いやられるわね…新兵のうちは宿舎は与えられるけれど…相部屋だろうし食事だってどうせこの程度よ…」)「でも…このパン結構おいしいよ♪」(「淡白ねぇ…私は嫌よ!カジノにも行きたいし…服だってもっとかわいいの着たいし…何よりも相部屋は絶対嫌!…あなただって困るでしょ?私は勝手に話しかけたところで問題ないけどあなたはそうじゃないんだから…」)「そっか…」(「だから…すぐにでも身を寄せられる部隊を見つけないと!」)アイナはそんな会話をしながら寝る身支度を整え始めかなり早いが就寝についた日が完全に落ちて辺りが暗くなった頃アイナがムクりと起きる…「ホント…素直でいい子ねしっかり寝てる…フフフッ」そしてアイナは職を決める前に着ていた服に着替えると宿舎を抜け出した「うふっ…いい月ね…」路地を抜け新兵の宿舎から少し離れたところにあるマスター達の宿舎を目指して月に照らされた夜道を歩いた「ここね…いるのかしら…」アイナはドアをノックするしばらくしてドアが少し開き女性が顔をだした「うん?あなたは…確かセスタスになった新兵さんね…ボルクスさんは…」アイナが尋ねる場所を間違えたのだと勘違いしたソーサラーのマスターがそう言いかけると「いえ、私はソーサラーのマスターであるあなたに用があって来たの…」アイナはそう告げて微笑んだソーサラーのマスターは首をかしげる同職の新兵ですら時間外に訪ねてくる事すら珍しいというのにそれが他職の者とあればなおさらの話…「で、いきなり訪ねてきてぶしつけですけど…中に入れてもらえるとありがたいのですが…」「あ…ごめんなさい…想定外の事でついボーっとしてましたわ…どうぞ」ソーサラーのマスターはそう言ってドアを大きく開いてアイナを招き入れたそしてアイナをソファーに座らせると「紅茶でいいかしら?私はコーヒーが苦手で…」アイナはうなずいて答えたそしてマスターはアイナに紅茶を出すと向い合せに座った「模擬戦を控えた前日の夜に大した余裕ね…で、セスタスのあなたが私にご用件って何かしら?」マスターはアイナを見てそう質問してきた「ソーサラーになりたいんですが…という用件です」マスターの聞き方が少し癇に障ったのかアイナはそっけなく答えた「フッ…何事かと思ったら…フフフフ」マスターはアイナの口から出た言葉にただ笑うマスターがなぜに笑っているのか…何を考えているのかが手に取るように解ったためアイナはクスッと笑った「残念ながらその願いを聞き入れる事は出来ないわね」「なぜ?」どんな答えが返ってくるか解っているくせにアイナはわざとそう聞き返した「確かに代償を払う事で転職は自由にできる…しかしあなたは別よ…セスタスという職のなんたるかも理解できないうちに他職に変えるとか…その程度の気構えで務まるほどソーサラーは…いえどの職も甘くなくてよ」当然の解答にアイナはまたクスッと笑うアイナの笑みが理解できずマスターは眉間にシワを寄せる「では…私がまだどの職にも就いていないとするならばその理由は当てはまりませんよね?」アイナはそう聞き返した「意味不明な質問ね…あなたはすでにセスタスという…」マスターがそう言いかけたところでアイナはその言葉を遮り「調べてみたら?」と言わんばかりに両手を広げ身を突き出した「何の真似かしら?私にどうしろと…」マスターはボヤキながらアイナに手をかざす「え?…ええええ!…どういう事なの?」マスターは身を乗り出してきたアイナに手をかざして相手の状態を探っていてまったくどの職にも就いていないノービスである事が解ったためその事実にただただ驚愕したアイナはそんなマスターを見てクスクスと笑った「あなたが言っているセスタスのアイナっていうのは…おそらく茶色い目をしたアイナの事ね…私の瞳は茶色かしら?」アイナはそう言って状況に困惑しているマスターの顔を覗き込む確かに覗き込んできたアイナの瞳は茶色ではなく…透き通るように美しく輝くブルーの瞳だった「あ、あなたはいったい…」そんなマスターの問いかけを聞いたアイナはソファーに深く座り直し「はぁ…あの子がセスタスなんか選ばなければこんな苦労しなくて済んだのに…」ため息混じりに肩を落とすその言葉がさらにマスターを困惑させるアイナはセスタスであるもう1人のアイナとの関係を説明した「つまり…セスタスのアイナさんが寝てる間だけ表に出れる…という事?」マスターはアイナの説明を聞いてそう聞き返した「そうね…彼女の方が存在の力が大きいから彼女に意識があるうちに入れ替わる事は出来ないわね…ただ、彼女が起きたとしてもすぐに入れ替わるわけではないの…それは実証済み」アイナは苦笑いで答えた「信じがたい話だけど…確かに今のあなたから何かの職についてるであろうオーラは感じない…つじつまは合うわね」マスターはそんな言葉をひとり呟く「正直…こんな中途半端な条件でできる事は限られる…はなっから真っ当なソーサラーになれるなんて思ってないわ…できる事なら何でもやる、どうせなら楽しい人生にしたいし…そのためには先立つものは必要、だけどあの子にはそういった欲や甲斐性がないのよ」アイナは肩をすくめて微笑んだ「なるほどね…確かにその条件じゃ活動域は限られるわね…かといってそういった仕事がないわけでもない…」マスターはそうつぶやいてまた思案する「ごめんなさい…事が事だけに私の一存ではこの場で決断というわけにはいかないわね…ただ、あなたという存在に私としてはとても興味がある…」マスターはそうアイナに告げたマスターの表情や言葉から何らかの手ごたえを感じ取ったアイナは満足げにうなずいた「さて…さすがに明日は模擬戦…私も少しは休んでおかないとね…」アイナはそう言って立ち上がるとマスターにペコリとお辞儀をして玄関に向かった「ボルクスが羨ましいわあなたほどしっかりした野心を持った新人が欲しかったかなぁ…正直今年の新兵にはそういった野心的なやる気が感じられなくてね…そこはすごく惜しいなぁ」マスターはアイナを見送りながらそんな言葉をもらす「では…また後日…」アイナは扉を出たところでもう一度マスターにお辞儀をすると月明かりに照らされた道を自分の宿舎に向けて歩いた「うふふ…楽しくなりそうね…夜こそが私のステージ…夜に輝く魔法少女…うふふふふふ…」アイナは不意に立ち止まり目を閉じると両手を広げ、全身で月明かりを浴びた…『To Be Continued♪』
2011/06/18
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『Fantasy Earth Zero』~メルファリア大陸の物語~第一章・第6話「はじめての対人戦」アイナは崖際に建てられたオベリスクを一気に破壊しながら北上した(「よし13本目破壊!やっと崖上を抜けたわね!」)「うん♪」(「ふーん…」)「どうしたの?」(「いや…この崖の上に6本あったでしょ…確か私たちが15本壊したらあのおっさんが防衛に入るんだよね?」)「うん…あ!そっか、あのままルート変更してなかったら残りのオベリスクって全部この崖の上に建ってたんだね」(「残り時間は…あと20分ちょっとね」)「とにかく先を急がないと…」アイナは14本目のオベリスクに攻撃を開始した(「10…15…20…25…30…35…40」)「よし、14本目破壊…次が15本目」(やっぱり…40秒ってとこか…)そしてアイナはついにキモとなる15本目に攻撃を開始し始めた「これを壊したら…あの人の邪魔が入るのかぁ…嫌だなぁ」(「そっか…15本壊したら防衛に入るって事は15本壊さなければ防衛に入らないって事よね…」)「どういう意味?」(「気にしないで!あなたは攻撃に集中!…20秒」)「う、うん…わかった」(「30秒…31、32、33、34…35秒……攻撃やめ!」)「えええ?…このオベ…あと1回で壊れるよ?」(「次行くわよ!ダッシュ!」)「は、はーい…」(「いい…今と同じようにギリギリまで攻撃したら次のオベに移動…そして最後の1本破壊したらUターン…妨害をあしらいながら1本づつ確実に壊す!」)「それって…ズルくない?」(「作戦よ!作戦♪」)こうしてアイナは15本目を壊す事無くすべてのオベリスクにダメージを与えながらフィールドを駆け抜けた「ぬ、ぬぬぬぬぬ!そういう作戦で来たか…あの娘…少し甘く見過ぎてたかもな」ボルクスはアイナの行動を見てそんな苦言を漏らした「よし!最後の1本!」(「残り時間は…15分…これを壊したら残り5本にとどめを刺しに戻るよ!」)「おっけ~♪」そしてついに15本目のオベリスクを壊したアイナは今来たルートを逆走し始める(「今度はハームは入れなくてもいいわよ!…おそらくドレインを2発も入れれば壊れるはずだから」)「16本目もらったぁ!」アイナがそう叫んでドレインをオベリスクに入れようとしたその時…「させるか!」そう言ってオベリスクの陰からボルクスが飛び出してきた(「待ち伏せ?避けて!」)「ファイ!」「はぅっ!!」アイナはまともにボルクスのインテンスファイを喰らって10メートルくらい吹き飛ばされる「惜しかったなぁ…いい作戦だったが私がお前さんと同じセスタスだという事を忘れてはいないか?」ボルクスはそう言ってニヤッと笑うと流派をベンヌスタイルに切り替えた「サクリファァァァァス!!」ボルクスが渾身の力を込めてオベリスクの脇の地面に拳を叩きつけるするとオベリスクが輝きだした(「チッ!もたもたしてたら回復されちゃう…急いで!」)アイナは起き上がるとボルクスめがけて走りこんで攻撃態勢を取った「甘いな…ファァァァァイ!!」「はぅぁぁ!」ボルクスにドレインを叩きこもうと飛び掛かったアイナにボルクスはファイを叩きこんで吹き飛ばす(「厄介な技ね…」)ボルクスはすかさずサクリファスを使って回復を続ける(「いい事…今度はまっすぐオベリスクに向かって…おっさんの動きは私が捉えるからあなたは破壊を優先で…」)「ラジャ!」アイナはボルクスが居る反対側を目指して走りこむ「ほぅ…破壊を最優先にしたか…しかし同じ事…」そしてアイナが駆け込み様にドレインを1回オベリスクに叩き込んだ時ボルクスがオベリスクを回り込んで来た(「右前方…今よ!」)「ファイ!」アイナはボルクスを見る事無く両手を突き出してファイを繰り出す…ボルクスが吹き飛ばされた(「回り込んでドレイン!」)アイナはオベリスクにドレインをもう1回叩き込んだ(「チッ…あともう1回か…次、3…2…1…左前方!」)「ファイ!」「なんだとぉ!」またしてもボルクスはアイナを補足したところで吹き飛ばされたその隙にアイナは渾身の力で通常攻撃のラッシュを叩きこみ16本目の破壊に成功する(「よし!次に向かうよ!…一気に走りこんでドレインを叩きこむふりをしておっさんにファイを叩き込むよ」)「イエッサ!」アイナは次のオベリスクに向かって全力で走るボルクスは振り向きざまのファイを警戒してかアイナと軸線をずらした右後方から追いかける「ほう…私を気にせずオベリスクを狙うか…いい根性だw」ボルクスはニヤリと笑い追走しながらチャンスを狙う…そう、アイナが攻撃態勢に入るその瞬間を…そしてアイナが右手を振りかぶった時(「半歩左に移動してそのまま反転!ぶちかませ!」)「もらっ…はぁぶぁぁ!」またしてもボルクスはファイを喰らってしまう(「チャンス!」)アイナはそのままドレインを叩き込んでそのままラッシュを加えて17本目をへし折った「あと3本!」アイナは18本目のオベに向かおうと振り向いた時(「右にステップ!」)そんな声を聴いて右に慌てて飛んだアイナの真横を空気の塊が突き抜ける「よ、避けただと!」アイナはそのままオベリスクに向かったがしかし咄嗟のステップで足がもつれたためボルクスの補足から抜け出す事はできなかった(「狙われてる…3、2、1…左に飛んで!」)アイナは言われるままに左にステップした背後からのボルクスのファイがまた空撃ちに終わる「バカな!完全に捉えていた!しかもこっちを見ては居ないのに!」(「悔しいでしょぉw…ちゃーんと見てるのよぉ…わ・た・し・が♪ウフフ…」)ボルクスの補足を引き離したところで18本目のオベは簡単に破壊する事が出来た「の、残り…5分…急がなきゃ…」アイナは19本目のオベリスクに急いだ予想に反していとも簡単に19本目のオベリスクの破壊に成功した(「最後の1本で勝負って事ね…上等じゃない…望むところよ!」)「うん!絶対にへし折る!」アイナはそう返事をしてうなずくと最後のオベリスクに向かった(「やっぱり…先回りしてたわね…ちゃっかり回復してるし」)「間に合うかなぁ…」(「余計な事は考えないで!あなたはオベだけを狙って!」)アイナはスピードを上げてオベリスクに突っ込む「ふははははは!面白い!面白いぞぉぉぉお!その真っ向勝負…このボルクス受けてたぁぁぁぁつ!」一気に駆け寄ってくるアイナに向けてボルクスがファイを放つしかしアイナはそれを最小限のステップでかわす「ふはははは!さすがに正面からのファイは当たらんかw…ならば!」ボルクスは回り込むようにアイナの正面に立つとドレインクローで攻撃するアイナは後方にステップして攻撃をかわし左にステップするそれを見越したかのようにボルクスがファイを放つとアイナは着地と同時にバックステップでファイをかわすこんな攻防を繰り返すさなか…ボルクスはどこかで違和感を感じていたそして均衡が崩れる…ボルクスはわざと隙を作ったからだその一瞬の隙をついて…アイナは一気にボルクスを抜きさる「かかったな…」ボルクスはそうつぶやいてニヤッと笑い抜き去ったアイナにファイを叩き込もうと振り返った「そうか…私が感じていた違和感は…コレだったのか…」ボルクスが振り返って見た物は…左手だけをボルクスに突き付けてオベリスクだけを見つめて駆け抜けるアイナの姿だったそしてそのアイナの左手から放たれたファイでボルクスは大きく吹き飛ばされた「この娘…攻防の中、一度も私を見ていなかった…」ボルクスが起き上がった時…アイナが最後の一撃を加える瞬間だった「私の完敗だ…まさかミッションを成功させるとはな…」そんなボルクスの言葉を聞いてアイナは照れ笑いを浮かべる「さて…評価と考察に移るとしよう…まずは報酬…ミッションの成功でコインを2枚やろう」ボルクスはそう言ってアイナの手に2枚のコインをのせた「わーい♪」「そして…いくつか聞きたい事がある…まずはルート変更の事だ…なぜルートを変更した?」「崖の上で最後の攻防戦をする事は得策ではないと判断したからです」「なるほど…その時々での瞬時の判断…評価しよう」ボルクスはアイナの手にさらに2枚のコインをのせた「次は15本目のオベを折らずにすべてのオベを瀕死状態にしたのは当初の予定か?」「それも思い付きです…今考えるとその方法を最初から思いついていたのであればルート変更をする必要はなかったと反省しています」「そうだな…その方法を用いれば最短ルートを通っても不利な崖の上での戦闘は避けられただろうな」アイナはそのダメ出しを聞いてうつむいたしかしボルクスはアイナの手の上に2枚のコインを置いた「え?…もらえるの?」「これは考察だ…自分で自分の判断のミスに気が付き…その上で最善策について考える事が出来る…これは評価に値する」「あ、ありがとうございます!」アイナはそう言いながら深々とボルクスに頭を下げた(「やったじゃない!コインが6枚…これなら一気にゲイザー2段階だよ♪」)しかし、次の瞬間…アイナの手が軽くなったアイナが頭をあげて自分の手を見るとコインが2枚になっていた「減点として4枚は没収だ…解せないか?」アイナは小さくうなずいて返事をした「己が頭の上を触ってみよ!愚か者め!この程度のミッションでナイト君を落とすとは…まだまだだなw」「そんなぁ…まぁスキル振りで悩むのも修行と思え…精進しろよ」そう言って笑いながらボルクスはアイナの背中を叩いたアイナはガックリと肩を落としてうなだれた(「それにしてもこの娘…わしを見る事無く戦いおった…ミッションをクリアーしたいとの願いからの偶然と思うが…」)ボルクスはアイナを見つめながら心の中でそうつぶやいた…『To Be Continued♪』
2011/06/11
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『Fantasy Earth Zero』~メルファリア大陸の物語~第一章・第5話「スキル」アイナはお茶の片付けをして休憩を終えた「さて…授業に入るか…まず、さっき伝授したファイ…正式にはインテンスファイだが…これは手の平に気を集中して放ち前方の相手を吹き飛ばす技だ決定的なダメージは与えられないが相手を吹き飛ばす事ができるのでその場の状況を変えたり急場を凌ぐ時などにと使う場面は多くなる…ただしこれは流派の切り替えによる性能差はない」「手の平に…気を…こうかな?」アイナはそうつぶやきながら手を突き出してみた「ぬはぁぁぁぁ!」そんなうめき声を上げてボルクスが吹き飛んで転がる「そ、そうだ…そう使うのだが…私に使うな!」「ご、ゴメンなさい…」「ふぅ…」ボルクスは起き上がって頭を振って正気に戻す「びっくりしたぞ…まったく…で、どこまで話したかな…おお!そうだ、ファイの次なんだが…ゲイザースマッシュとホーネットスティング…この2つを選択する事ができる」「どっちか1つしか取れないの?」「いいや、いずれは両方取得できる…が最初は選択になる…では先に説明だけ済ませよう。まずはゲイザースマッシュからこのゲイザーは先も述べたが我々セスタスの奥義とも言える技でな破壊力は絶大!1段階目はちょっと離れた対象物に衝撃波を飛ばしてダメージを与える事ができる…2段階目で気を溜める事ができる、むろん途中で放つこともできるがゲイザーは溜めてから使う事でその真価を発揮する…次にホーネットスティングだ…これは拳ではなく足先に気を溜めてまさに蜂が刺すかのように飛び蹴りで対象にダメージを与える物だ」「なるほど…どっちがお勧めなんですか?」「そこが問題でな…とりあえずどちらかを取得するのにはあと3枚のコインが必要だ…ホーネットは移動手段にもつかえるし間合いを詰める事もできるので1段階でも使えるのだが…決め手になるほどの破壊力は期待できない。ゲイザーも然りだ…1段階ではちと心許ない点がある、つまりゲイザーの1段階は2段階のための布石と考えるのが妥当だろう」「えっと…つまり?」「つまりゲイザーを取るなら5枚コインを使って一気に2段階に上げた方がいい…しかしその間がかなり厳しくなりかねない…ホーネットは1段階で使い勝手はいいのだが…その後ゲイザーを取得となるとゲイザー2段階への道がさらに遠のく事になる」「なるほどぉ…」アイナはボルクスの話を聞いて真剣に悩む「実はこんな方法もある…これは知っているか?」ボルクスはそう言ってアイナに壺を見せるその壺は口に栓がされており『封印』と書かれた紙が貼られていた「つ、壺…ですよね?」「そうだ…これは壺だ!…だが、ただの壺ではない…これは良い物だ!」「???」「…わ、わからぬか…わからなければ良い…気にするな」「?????」アイナは眉間にしわを寄せて首をかしげる「これは忘却の壺と呼ばれる魔法のアイテムでな…使う事で今まで覚えたスキルを忘れる事が出来る…無論、覚えるために使ったコインは戻ってくる」「つまり…覚え直す事ができるって事ですか?」「YES!そこでだ…今回のような状況の時にホーネットを先に取得するとしよう…その際消費したコインは3つだ…さて、次にゲイザーを取得するためにはいくつコインが必要でいくつコインを消費したかな?」ボルクスがそう質問をしてくるとアイナは指を折りながら考えて「ホーネットを覚えて…ゲイザーを覚えるんだから…あと3つ必要で全部で6つ…かな?」そう答えた「うむ、正解だ!ホーネットを取ってからゲイザーを覚えるには6枚コインを必要とする…加えて2段階目に上げるにはあと2枚必要だから8枚必要となる…遠い道のりだな」「そうですねぇ」アイナは苦笑いを浮かべる「では仮にホーネットを覚えてその後2枚コインを取得したとする…そこでさっき見せた壺を使ってリセットをし、ホーネットを取得する前…つまり今のお前さんの状態までスキルを覚えた時…何枚のコインが残ってる?」「え、えっと…5枚かな?」「そうだ!5枚残る事になる…では、5枚コインがあれば何ができるんだったかな?」「!!!」アイナはしばし考えた後ポンと手を叩き「ゲイザーを覚えて…2段階まで上げられますね♪」「うむ、そんな方法もある」「なるほどぉ…」「しかし問題があってな…この壺はそう簡単には手に入れる事が出来ないという事だw」「へ?」「まぁ…世の中にはそんな方法もある…そういう事だな」「あははははは…はぁ」アイナは苦笑いを浮かべ、そしてため息をついた「では、実地訓練に入るとするか…まずはクリスタルを集めて私に渡してくれ、私はそのクリスタルでオベリスクを建築する…」「はーい♪」アイナはボルクスの指示通りクリスタルを集めボルクスに渡したボルクスはそのクリスタルを使い色々な場所にオベリスクを建てて歩いた「うむ…こんなところかな」どのくらい繰り返しただろうかボルクスはそう言ってアイナの頭を撫でた「さて、今このフィールドには私が建てた20本のオベリスクがある…お前さんは今使えるすべての技を使ってそれを全て壊してもらう…制限時間は60分だ」「1本当たり…3分か」「今のお前さんなら集中攻撃をすれば1分もあれば1本壊せるだろうな…加えて最短ルートを選べばロスも減る」ボルクスはそう言ってアイナにオベリスクの建っている位置を書き込んだフィールドの地図を渡した「スタートは15分後…それまでその地図を見てルートなどを考えておけ」「はーい」アイナがそう返事をして地図を見ていると「言い忘れた…私はお前さんが15本壊したところで参戦しオベリスクの防衛に入る…」「ええええ!」「ハンデはやる…スキルはお前さんが今使える物までしか使わない…ただしそれでも相当前半でマージンを作らんと厳しくなると思えよ」「ふみゅぅ…」(「ふわぁぁぁぁぁ…少しは寝れたかな…で、今は何してるとこ?」)「えっと…これから実地訓練なの」アイナは自分の中のもう1人の自分に訓練内容を伝えたそして2人で渡された地図を基に作戦を立てる「ではそろそろ始めるとするか…レディー…GO!!」ボルクスの号令でアイナは最初の目標であるオベリスクに走り込みハームを叩きこむオベリスクは真っ赤なオーラをあげて内部崩壊を始める(「とりあえず…いま私たちが持ってるスキルで破壊力があるのはドレインクローね…1本目はドレインのみで壊してみようか」)「うん」アイナは使えるだけのドレインでオベリスクにダメージを与えて回復次第ドレインで削る…それを繰り返したそして程なくして1本目のオベリスクの破壊に成功する(「40秒…ってところか…次はドレインを使えるだけ使って通常攻撃でやってみよう」)「そだね」アイナは2本目のオベリスクに走りこんでハームからドレイン…そして通常攻撃のラッシュで攻撃する「壊れた♪」(「時間は…さっきよりちょっとだけかかったかもね…でも大して変わらないかな」)「そっか…じゃあ最初の方法でいこう」そして順調に予定通りのルートで壊して回り7本目のオベリスクに攻撃を開始した(「うん?…あの崖…登れそうね…ゴメンちょっと地図を開いて足元に置いて」)「え?うんわかった」アイナは攻撃を中断して地図を開いて足元に置くとまた攻撃を再開した(「あの崖の上のは…一番最後か…でも、なんでルートを考えろ…なんて言ったんだろう」)そう思うのは当然であった地図を見れば誰しも最初に攻撃すべきオベリスクから手近な物にターゲットを移して行き時計回りにフィールドを走り今見ている崖の上のオベリスクを最後する…こういう答えになるいや、むしろそれ以外の答えは効率を悪くする「終わったよ!次行くね」アイナがそう言って足元の地図を拾うと(「ちょっと待って…あの崖ってこっち側からは登れそうだけど、向こう側に落ちるとすごく遠回りになるんじゃない?」)「そうだね…でも、いくら私でも落ちないよ…」(「スキルのファイってどのくらい吹き飛ばされるんだろ…」)「えっと…さっき間違えてボルクスさんに使ったんだけど…5~6メートル…あ!」(「でしょ!自分で落ちなくても落とされれば結果は同じ…ルート変更!今から向かおうとしたオベを最終オベにして一気にフィールドを横切ってアレから予定を逆走!」)「なるほど…りょうかい♪」アイナは地図をしまうと予定を変更して崖上のオベリスクを目指した「ほぉ…しばらく止まっていたようだが…ルート変更か」アイナの行動を見ていたボルクスはそうつぶやいてニヤリと笑ったそして崖を登り始める…何度か転げ落ちたものの何とかがけを登り切った登ってみると予想よりも崖の上の平地は少なく…立ち回るには不向きな場所だった(「スタートから25分…今のでタイムロスしちゃったね…」)「取り返すからいいよ…でもすごい崖…うわ…こっち側に落ちたら登れないよ…」(「もしも落ちたら、ここに戻ってくるだけで10分近くかかるね…しかもあっち見てご丁寧に崖っぷちにオベリスクが建ててある」)「不注意で落ちなくともファイで弾かれたら絶対に落ちるね…これ」(「さて、お話はこれくらいにして壊すわよ…これ以上のロスは命取りよ」)「お~!」アイナは目の前にあるオベリスクに攻撃を開始して予定通りの時間で破壊に成功した(「ここまでにかかった時間は約30分…残りのオベリスクは12本…うまく切り詰めればそれなりに余裕は作れそうね…」)「うん…一気に駆け抜ける!」アイナは次のオベリスクに向かって北上した…『To Be Continued♪』
2011/06/05
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