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「本日はよくおいでいただきました。誠に感謝申し上げます」「かたちばかりのあいさつなど不要だ。さっさと始めろ」「いやいや、挨拶こそ肝要。本日はよろしくお願いいたしますぞ」そう言うとまず、「わしの話から聞いてもらえぬだろうか?」と話を切り出す。「わしらが求めるのは平和の世。何卒、平和的解決を見届けたい」それに対して残りの二人は、(そう、うまくはいかない)という顔で見ている。本題は領地分配から始まった。大陸が描かれた地図を広げて線を引いていく。予想通り、別働隊が調略した地域はバフタール領となった。さらに、グラッカ王国が攻め込んだ部分については、「この土地に関しては、辞退させてもらおうかと。風土も合わぬのでな」というわけで、この土地に関してもバフタール領となる。これで直接バフタールとグラッカ王国も隣接することになった。次はフューリッド兵について。「今、預かっている奴らはいただくぞ」バフタール王は開口一番釘をさす。イグリス王も動じず、「現地を確認させたところ、優劣があったものの、決着はついていなかった。 このまま戦いが続いたとして、確実に貴国が勝てるとは思えませんが?」その言葉にバフタール王が怒りに震えだし、「あの状況で有利だと言えるのは、グラッカ王国が後ろから挟み撃ちにしたからである。 そうとは思えませんか?」すかさず反論。「そうは思わん。我々だけでも十分に勝てた」イグリス王は顎をさすりながら、「勘違いをなされているようなので申し上げますが、あのあとも続けるというならば、 我々の相手もしてもらうことになるということをご理解しておられるでしょうか?」「御二方、もっと冷静に話し合わねば。わしらの希望が叶わぬのであれば、 同盟も終わりにして、国を閉ざすのみ」グラッカ王国には強気の物言いができる理由がある。それは、他国にはなかなか採れない鉱物が眠っているということ。この鉱物が武器の生産につながっている。同盟することによって、より多くの鉱物を得ようというのが二国の狙いでもある。そして、グラッカ王国は海産物を中心に平地の物を手に入れようとしている。それらを安定的に入手するためには、平和であることが必要だと考えている。条件が満たされないのであれば、無理にぜいたく品を仕入れるつもりはない。「わかりました。正直なところ、土地の広さ以上の人民を得ることは、 我々にとってもあまり好ましくはないのです」イグリス王は折れ、おおよそ半分の兵士はバフタールに属することとなった。
2018/01/28
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もしもという仮定の話なのだから、その場しのぎで「うん」と言えばそれで終わる。だからといって本当にそうなったときのことを考えると、不安になる自分がいる。思考は続いていたが、結論を出す前に遮られる。「わかった。ひとまずお前に預けておく」ビルクはゆっくりと剣を納め、「悩んだってことは、考える余地が生まれたってことだな。忘れんなよ」それから部屋を出たビルクは安堵の表情を浮かべ、「結局、情に流されるんだよな・・・」イグリス・本城。「作戦通りにゼリクトア・フューリッドともに落ちました」「いやいや、一部はバフタールが奪っていった、と言う話ではありませんか」「それは、向こうにも秘策があった、ということです。 先を越されずに済んでよかったと思うべきかと」「仮にも同盟を結んでおるのだ、取り分がなくてはかわいそうであろう」それでも「しかし、これでは向こうにも戦力が・・・」という者もいる。「それは、取られたところに取り返させるとするか」そう言われると身を引く。入れ替わりに別の者が前に出る。「ならば、指導する者を送らねばなりませぬな」確かに監視の一人もいなければ、好き勝手やられるかもしれない。「では、そなたが行ってきてくれんか?」「ご命令とあらばどこへでも」バフタール・フューリッド国境沿いの戦いは終結、静まり返っている。突然の停戦要求に戸惑いを隠せずにいる。イグリスの使者との話し合いはまだ始まったばかりだ。「話はわかった。だが、北部は我々が押さえている。 そこは当然、こちらの領地として認めてくれるんだろうな?」「今後の沙汰については話し合いの場を設けさせてもらいましたので、そこでお願いします」それから話はフューリッド軍に及ぶ。「戦いについては決着がついていないわけですから、 フューリッドに返すべきかと思われますが・・・。あくまで個人的意見です」「それはおかしなこと。このまま戦っていれば間違いなく制圧できた。 誰が見てもそう思える状況だと思うが」「とりあえずは貴国預かりということでよろしいでしょうか?」そのあと使者は戦場の状態を書き示してイグリスへと戻った。数日後、三国会議が始まる。
2018/01/21
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詳細を話そうとしたビルクはヨーディの変化に気付いて、「もしかして、知ってるのか?」「あぁ、知ってる。その部屋まで行こう」ヨーディは黙って入っていくが、そこには誰もいなかった。その部屋はまさに、さっきレイトに教えてもらった部屋と一致していた。「俺が、エインテル・Y・オルディックだ」ヨーディは振り返って告げる。「馬鹿にしてんのか、お前!?」ビルクは様々な感情でこの言葉を繰り返した。「お前に殺せるわけねぇだろ!誰かばってる?」ビルクはヨーディを揺らし続ける。ヨーディは黙り続けたまま、その思いを受け止めている。ビルクが叫び疲れたことで、次はヨーディの番になる。「リーダーのおかげで今の俺がいる。あのときは、何もできなかった・・・」状況を話したあとで「あとを頼む」と託されたことを明かした。そういうことか、ビルクは囁く。「だからあんなことを」「レイト王子が言ったんだ。殺さないでくれってな、お前を」思いとどまってくれる、そう予想した上であえて釘を刺した。「だが、そんな理由で今日までの想いを無にするわけにはいかねぇ。別の理由が必要だ」ビルクは見せつけるように剣を抜く。その目はまっすぐ見定めている。別の理由については何も語らず、斬りかかってくる。ヨーディはただ避ける。「こんなチャンスはもうないかもしれねぇ。これを逃すわけにはいかねぇんだ」ビルクは手に力を込めて詰め寄る。ヨーディも剣を抜いて全力で受け止める。「わかった。殺したくても殺せないって、あきらめさせればいいんだな」「そうできるなら、やってみろ」今までの訓練の成果を示す時が来た。「そういえば、こうやってやり合うのは初めてだよな?」ヨーディはふと口にする。「情に流されるつもりはねぇって、わかってるよな!」ビルクの太刀筋はあのときのリーダーの姿を彷彿させる。逃げることすらままならなかったあのときから、すこしは成長しているような気がした。振り下ろされる剣を受け止める。視線を吊り上げられて、足払いで床に転がる。「もし仮にだ。このまま生き続けるとして、どうするつもりだ?」ヨーディは立ち上がり、「この国がどうなろうと、レイトを守る。それだけだ」ビルクは「甘い」とだけ言い、再び攻撃を始める。何が「甘い」のかわからず聞き返す。しばらくして返ってきたのは、「それだと師匠の遺志が入ってねぇだろ!」リーダーの遺志はおそらく貧富の差をなくすこと。それは礼との考えにも重なっているはずで、「甘い」と言われるのは納得がいかない。「王子がその考えを貫けるなら問題ねぇが、その考えを変えたらどうする? お前は、殴ってでも諌めることができるか!?」
2018/01/14
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どうも、こんにちは (あけましておめでとう) やっと年末年シのロードが終わりました 今までより少しはマシになるかと思いきや、 ヘマやらかした奴のせいで負担増 今後も影響が出るようで… これが疫病神の力か とりあえず一息つけるんで ようやくゆっくりと聴けます((o( ̄ー ̄)o))
2018/01/08
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ウェントソンはビルクを帰そうとするが、レイトに止められる。「バフタールの狙いを確認するためにも話が聞いてみたい」その前に、と話すべきことを思い出す。「あの者たちによって北側の大部分を調略された、と」となれば、バフタールに土地の半分ほどを奪われたことになる。奪い返す方法を考えてもここに残っている部隊はいない。どうすることもできないまま、北の戦いが止められた時点で領地は決定すると思われる。停戦の急使はすでに出発している。最短ルートを辿る町は調略されていない。「最悪の事態を考えておく必要があるな。頼めるか?」ウェントソンはわかりました、と頭を下げる。レイトはビルクを伴い部屋に戻る。「あの者から何か聞いていたことはありますか?」「だいたい話していた通りです。城にいる兵士もほぼいないだろう、と」「では、人質となってまでここへ来た理由をお聞かせ願えますか?・・・ビルクさん」不意に名前を呼ばれて驚く。「覚えておられたのですか!?」「あのときのことはよく覚えてる」と静かに答える。ビルクは真顔になって理由を話し始める。それを聞き終えたレイトは、「それなら、本人がいるので直接聞いてみてください。ただし・・・」それにはただひとつ条件が付けられ、「殺すことだけはどうか我慢してほしい」と。ビルクは同意した。本当に守れるかどうかは不確かではあるが・・・。居場所を聞いて部屋をあとにする。ヨーディのところにもちょっとずつ情報が入ってくる。国がどうなろうと、やることには変わりない、とは言うもののやはり気にはなる。様子を見に行くと、遠くのほうで誰かが走って出ていく。そして、別の誰かが部屋に入っていくところが見える。そのうしろ姿になぜか懐かしさを感じる気がした。そこから離れていくウェントソンに聞くと、バフタールに連れられた捕虜だという。ウェントソンは用事があると言い、ひとりで待つことにした。扉が開いて出てきた顔にはやはり面影があった。「なんでこんなところに!?」それが同時に口をついて出た言葉だ。それでもビルクのほうが動揺が大きく、言葉に詰まっている。「おれはいろいろあったんだぞ。まぁ、だからこんなところにいるんだけど。 ここじゃなんだし、部屋で話しないか?」そう言って移動するヨーディをビルクは止める。「悪い。今は別の用が先にあるんだ。そうだお前、エインテルってヤツ知ってるか?」
2018/01/07
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