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2006/12/22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
クリスマスに、セント・マーティンという島に旅行に行った。休暇中、南の島に持って行く本は必ず日本語。休暇中は脳みそもお休み。日本語の本を探しにBook-Offに行き、以前から読みたかった「トリスタンとイゾルデ」と三島由紀夫の短編集を購入。三島由紀夫は今まで一度も読んだ事がなかったので、気まぐれで選んだ。どの作品でもよかったので、気軽に 「花ざかりの森/憂国」 を選んだ。「トリスタンとイゾルデ」は翻訳が古くさくて読みづらく、内容もちょっと期待と違ったが、三島由紀夫の短編には感動してしまった。余りにも日本語が美しかったからだ。

「花ざかりの森/憂国」を読み始めたのはビーチで、クルーズの団体客のためにうるさいレゲエのような音楽がかかっていた。音楽を聴きながらこの本を読むなんて、この本に失礼だと思った。なので、その日は読むのを止めてしまった。翌日、音楽のないホテルのプールのビーチチェアで、波の音を聴きながら本を一生懸命に読んだ。あまりにも美しい日本語の固まりで、咀嚼するのに時間がかかった。「花ざかりの森」自体は難しい言葉を使いすぎて読みづらく、あまり好きではなかったのだが、後で三島が16歳の時に書いた作品だと知ってかなり驚いた。なんという早熟な少年だったんだろう。

しかし、何と言っても「憂国」は絶品だった。読んだ後、泣きそうになった。短編でここまで感動するって、初めてかも知れない。これほど優れた文学があるだろうか。

私は三島由紀夫についてはほとんど何も知らず、彼が同性愛者であることとか割腹自殺を遂げたことぐらいしか知らなかった。ましてや彼の作品には全然触れていなかった。もし10代の時に知っていたら、多分人生に影響を与えられていただろう。

アメリカにいて時々残念に思うのが、私はこれだけ国語が大好きなのに、日本語に触れる機会がめっきり減ったことだ。学校の成績だって、いつも英語より国語の方が良かった。それにしても、日本語というのは、何と美しい言語なのだろう。特に三島の時代、昭和の時代は、言い回しが身近で(明治などになると、文体が古くさくなる)、かつ装飾的な言葉を使っても嫌らしくない時代だったと思う。夏に読んだ村上春樹さんなどは、文体がさらさらとしすぎて、読んだ後何の感慨もなかった。

当分三島由紀夫の事は頭から離れないだろう。






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Last updated  2006/12/31 08:21:32 AMコメント(0) | コメントを書く


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