森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.02.15
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カテゴリ: 森田関連図書
森田正馬全集の第5巻は、昭和4年12月から昭和12年4月までの形外会の記録である。
形外会は森田先生を囲んでの座談会の記録のようなものである。
この記録は、出席した会員が速記したものの中から、森田先生が取捨選択し、月刊誌「神経質」に掲載されていた。
森田先生の代表的な著者は、 「神経質の本態と療法」 (大正11年)、「神経衰弱及び強迫観念の根治法」 (大正15年)です。昭和に入ってからの森田先生の円熟した思想を知るには、この形外会の記録が一番よいと思われる。
森田先生自身も、形外会の記録は、ところどころ会心の作であり、ひとりで悦に行っていることがあると言われている。

森田先生の自宅での入院療法は、大正8年4月から始まり、退院した人は370人ばかりいた。
その人たちを中心として、森田先生に対する謝恩の意味と、森田先生からさらに指導を受けたいという気持ちから、森田先生をお招きして、会員が集まるという会員自身の会という性格を持って始められた。
それだけ森田先生は、人を惹きつけて止まない強いオーラを持っておられた方なのだ。
会の名称については、森田先生の雅号を採って形外会と称することに決めた。


話の内容は臨機応変であり、日常生活、社会生活、人生問題、政治問題などにも及んでいる。
会員の話や質問に答えて、的確に森田理論に基づいて自説を展開されている。
その他、会がマンネリ化しないためにハイキング、旅行、講演会、演劇なども頻繁に行われていた。
一人一芸に取り組むだけでも神経症は克服できるとも言われている。
また会合は、だいたい昼の3時ごろから行い、夕食をはさんで、夜の9時頃まで行われていた。
今の集談会でいう、レクリエーションや懇親会のようなものも重視されていたのである。
東京及び近郊の人は100人足らずであり、地方からの参加者は泊まりがけで参加されていたのである。
昭和7年1月から、森田先生の家が広くなったこともあり、会員の範囲を拡大して、雑誌「神経質」の読者も参加できるようになった。参加者は最大70名、80名にも及ぶようになった。

さて、森田全集第5巻は、森田正馬生誕100周年事業の一環として、白揚社から出版された。
5巻には形外会の66回分が収録されている。 774ページの本である。
この本には分厚い表紙が付いている。

私は、思い切って3分冊に切り分けた。
1冊目は232ページまで。 2冊目は406ページまで。 3冊目は774ページまでとした。
分冊にすることで、いつでも読めるようにした。もうすでに20回以上は読んでいると思う。
今回もまた読み返してみた。読むたびに発見がある。
一日で読めるページ数は、大体30ページくらいである。

今回は森田理論をいかにして、日常生活に応用するかという視点で読んでみた。
すでに何回も読んでいるので、あちこちにマーカーで印がたくさんついている。
読むときには、心の琴線に触れたところに付箋をつけていく。
読み終えると、その部分を抜き出していく。
そして自分の考えを付け加えていくのである。
これがブログの原稿となって投稿しているのである。
森田全集第5巻は、私の大切なバイブルとして、死ぬまで読み続けていきたいと思っているのである。





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Last updated  2018.02.15 06:30:10
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