今年のグラミー賞受賞作品から、ジャズ部門のめぼしいものを数点購入。 今回は、Best Large Jazz Ensemble Albumを受賞したクリスチャン・マクブライドのビッグバンド6年振りの2作目を取り上げる。 前作の『The Good Feeling』もグラミー賞を受賞していた。 ごくごくオーソドックスなビッグ・バンドでサウンド的には全く不満がない。 というか安心して聴けるのは精神衛生上とてもいい。 ノーマン・シモンズによる「Upside Down」以外はマクブライドの編曲。 この編曲が素晴らしく気持ちがいい。
ただ、西海岸風の軽さが感じられ、とても気持ちがいい。 アドリブソロはそれほど多くはなく、アンサンブルを主体に聞かせる意図が感じられる。 なので、サックスソリは、とても気持ちがいい。 マクブライドの曲は3曲取り上げられている。 ソウルフルな「Gettin' To It」、とても軽快な「Youthful Bliss」はアメリカ西海岸の風を感じる。 中間部のピッコロとフルートのコミカルなユニゾンも面白い。 「Used' ta Could 」はメンバーのざわざわした会話とハンドクラップの中でアルトのソロが始まるのが面白い。 ミンガスを思い出させるアーシーなサウンドがビッグバンドとしては異色。 時折出てくる短いフレーズが、キャラメルコーンのCMのフレーズそっくりで笑える。 ブランドン・リーのトランペットをフィーチャーした「I Thought About You」はダークなムードで、ありきたりのバラード演奏になっていない。 マッコイタイナーの「サハラ」はビッグバンドに編曲されたことはあるだろうか。
聴いたことのない歌手だったが、エンヤなどでアルバムを多数リリースしているようだ。 骨太の声で余裕たっぷりの歌を聞かせる。 サミー・デイヴィス・ジュニアの「Mr. Bojangles」は速めのテンポで、単なる歌伴ではなく、立派なジャズナンバーになっている。 スタンダードの「In The Wee Small Hours Of The Morning」はマクブライドのアルコ・ソロから始まる。 このCDではマクブライドのソロはあまり多くないが、当ブログにとっては好ましい。 表に出すぎると鼻白んでしまうからだ。 フルートの合いの手もなかなかチャーミングだ。 最後のスティーブ・デイビスの「Optimism」はノリノリの演奏。 トッド・バーショアのアルトのキレキレのソロが素晴らしい。
Christian McBride Big Band:Bringin' It
1 : Christian McBride:Gettin' To It 2 : Freddie Hubbard:Thermo 3 : Christian McBride:Youthful Bliss 4 : Jonney Mercer:I Thought About You 5 : McCoy Tyner:Sahara 6 : Recina Werneck,Djavan Caetano:Upside Down 7 : Wes Montgomery:Full House 8 : Jerry Jeff Walker:Mr. Bojangles 9 : Christian McBride:Used' ta Could 10 : David Mann,Bob Hilliard:In The Wee Small Hours Of The Morning 11 : Steve Davis:Optimism
Melissa Walker(vo track 6 and 8) Christian McBride Big Band