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FLAMINGO/STEFFANE GRAPPELLI,MICHEL PETRUCCIANI これは一つの奇跡だ。プレイできる喜びがアルバムいっぱいに溢れかえっている。⑦I LOVE NEW YORK IN JUNEの、ステファン・グラッペリのソロ!!一体何歳のおじいさんが演奏しているのだろう。演奏と年齢とは全く関係ないようだ。ピアノのミシェル・ペトルチアーニも、グラッペリも、もはやこの世にいない。しかしこのアルバムからは、彼らの生きる喜びがひしひしと伝わってくる。聴いていると、アドリブうんぬんを批評しようとする気は全く起こらなくなる。そもそも、そんなことをされるべき類の音楽ではないことに気づくのだ。そして、いやぁ、よき人生を送ったんだなぁ…とひたすら感慨に浸ってしまう。ジャケットの彼らの笑顔!映画「すばらしきかな、人生」を見るより、私はこちらを聴く。
2002年04月27日
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DIAL J.J.5/THE J.J.JHONSON QUINTET とにかく上手い。JJも、テナー&フルートのボビー・ジャスパーも、ピアノのトミー・フラナガンも。曲こそ受けのいいスタンダードが並んでいるが、演奏はジャズを相当聴きこんだ連中をもうならせるハイレベルな内容となっている。徹底的にアドリブを楽しむのに好適。ジャズをあれこれ聴いていくと、そのうちどれも同じような演奏に聴こえてきて、凡百の演奏には飽き足らなくなる。「はっとするような上手いアドリブを聞きたい」と思うようになる。そんな贅沢な欲求不満を解消してくれるのが、こういう演奏なのだ。おいしいフレーズを次から次へと平然と吹いてのけるJJとジャスパー。彼らのこの音楽的昂揚は、やはりトミー・フラナガン、ウィルバー・リトル、エルビン・ジョーンズという黄金のリズム・セクションによるところが大きい。いい音楽は、やはり面子がすごければ自然に発生するのだ。一種のブローイング・セッション的なリラックスした雰囲気に満ち溢れている。5月の青空のごとき爽快なジャズ。
2002年04月23日
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LIVE AT FAT TUESDAY’S/CHET BAKER QUARTET もう①YOU CAN’T GO HOME AGAINで決まり。肩の力がぜんぜん入っていない演奏に、不思議と癒されるのだ。これはなにも、彼の音楽が今はやりのエフェクトバリバリのヒーリング系だということでは決してない。人生そのものに癒されるのだ。生き様が音にでているからだ。彼の行跡録なんかを読むと、人生の中で一種の痛みの極限を実際に通過している。痛みが、そのまま音になっているのが感じられる。人間は足を何かにぶつけた時にあまりに痛くてしばらく力が入らない時があるものだ。彼のその頼りなさ、フワフワさ、おぼつかなさは、痛みを何とかしようと必死になるのではなく、軟体動物のように痛みと同じ型に変形し、それと同居する形で引き受けてきた男の生き様からでているのだと思えて仕方がない。逆にいえば、彼の優れた音楽的特質としてあげられるやわらかさ、無垢、デリケートさは、実は痛みとの同居という避け得ない犠牲を払うことによって成り立っているのだ。①の題名、もう二度と家や家族の元へ帰れなくなった彼自身のことである。淡々と吹く様は、彼の人生の独白を聞くようだ。感動的なトラック。人生を売ってジャズを手に入れたミュージシャンのあまりに高い買い物を鑑賞しよう。彼はどれだけデカい買い物をしているか直接語っていないから、何枚もある似たような演奏だなと思いながら僕らは何気なく聴いて終わる。しかし音には音を出している人間がくっついており、その人間が生きていることは避け得ない真実なのだ。バド・シャンクの入ったあとのトラックは、おまけ。といっても10分以上のトラックが3つも続くので、充分楽しめる。フレッシュサウンドというマイナーメーカー盤なので、見たら即買い。
2002年04月16日
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DOWN HOME/ZOOT SIMS この④I CRIED FOR YOU!!ほのぼのとしたノリ。ズートの最高傑作トラックではないかと思える。彼の特徴はアクセントの効いた独特の節回し。非常に肉声感の強い情のこもった歌い方をする。フレーズに暖かみがある。コルトレーンのように音符を吹きまくるのではなく、要するに「スイングしている」のだ。ジャズがただうるさくてせわしない音楽だと思って敬遠している人には、ともあれここら辺の作品を聴かせたらどうだろうかと思っている。これ以上ないほど分かり易い形で「スイング」が剥き出しになっているこの作品を聴いても良さがわからなければ、その人はもうジャズには縁がないと思ってあきらめがつくというものだ。コルトレーンのその音符を敷き詰めたようなサウンドを「シーツ・オブ・サウンド」と言うとすれば、ズートのはさしずめ「シーツ・オブ・スイング」というところだろう。もうホント、アルバム全体がスイングで埋め尽くされてます。
2002年04月05日
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