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4,5,&6/JACKIE MCLEAN 一心不乱にハードバップ。4CONFIRMATION、アドリブに完全没入。ただひたすらアドリブし続ける。よくもまあこんなに即興で吹きつづけられるものだと感心する。しかしこの時代はこんなのがあたりまえだったのだろう。周りのみんなこんな連中ばっかりだったから、各人もじっくりといい音楽を創りつづけることに没頭できた。今は音楽をやるのにもスタイルに目移りするものがありすぎて、よほど芯が強い人でないと一時の潮流に流されて終わる。売ること受けることを全くねらっていないレコードがジャズ喫茶なんかで愛されるのは、音楽のことしか考えていない一筋なものが演奏を通して聴こえてくるからだろう。ジャズでは、儲からんよ。でも、オレ、ジャズ好きだから。そういったミュージシャンの心意気を理解する者がジャズファンとして残り、ほの暗いスペースにたむろしているのではないかと思う。ジャズはマイナーミュージックの極致であり続けねばならない。ミュージシャン側の演りかた・生き方と、リスナー側の聴き方・愛し方において。
2002年05月28日
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LIVE IN HOLLYWOOD/AL HAIG ①THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU。んーっ!いい曲。チェット・ベイカー、ソニー・クリス、ジャック・モントローズ各人のアドリブも、曲のよさからか、最高によく歌っているように聴こえてしまう。この曲には完全に脱帽。②BARNEY’S TUNEもまたこれがGOODな曲だこと。こいつらはこの盤ではいい曲しか演奏していない。ライブなので各人の演奏したいうち最大公約数的な選曲をするとこうなったのだろうか。とにかく昔の52年のライブなので、例の「時代のオーラ」が感じられる。チェットは若い。若さは宝だ。音の瑞々しさがいとおしい。③MY OLD FLAMEを吹くチェットは、二度と戻らぬ青春時代の切ない感傷を吹く音にこめているようだ。本人はただ吹いているだけかもしれないが、聴く私にはその「はかなさ」が感じられてならない。そしてつくづく青春というやつから完全に足を洗ってしまってはいけない、それが放ちつづける美の永遠なることを忘れてはならないと感じ己に諭し聞かせるのだ。二度と繰り返されることのない「はかなさ」がすなわち青春の定義である。従って、ジャズとはまさに青春そのものの体現化なのである。昔のライブ音源には、一回性の「はかなさ」が満載されている。太平洋戦争当時の特攻隊パイロットの写真を本で見たときに感じるものと似たものがある。二度と戻らないものへの感傷。記録されたジャズメンの人生の僅かな一部としてこれらの録音が奇跡的なものであり無限の価値を持つこと。それと同じく、記録されることのなかった膨大な音楽の存在に思いをはせるとき、同様に、記録されていない我々の人生の大部分、また何も記録すらされることなく散っていく数多くの命の存在にも気づく。ジャズは一期一会。
2002年05月25日
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SONNY STITT BUD POWELL & JJ JOHNSON すごすぎる。前半のスティット×パウエルの戦い。止まる所を知らぬ音楽的昂揚。ここまできたらこやつらは、無意識のうちにとめどなくスイングしてしまうという一種のジャズ病にかかっていると診断せざるを得ない。「回転し切って自分らにも止められませーん、ブレーキとっくに焼ききれてマース」ということなのだろう。とにかく冴え切ったすさまじいテクニックでの吹きまくり、弾きまくり大会。スティットはセッションに入るとき、パウエルに「たぐいまれなる天才のパウエル様」とか何とか言ってノセてしまったらしい。つまり、いわばこれは、教養や趣味のあるおば様方がよくやる(かどうかはわからないが?)弁舌の限りを尽くしてのお褒め合戦のジャズ版なのである。我々にできることは、ただ口をあんぐりとあけてみているだけなのである。あきれるもよし、そのごとくうけとり感心するもよし。(※特記事項/ジャズを初めて聴く方がこれを聴いた場合どうなっても知りません(^_^;)…すごい硬派なリアルジャズですので、ジャズ中毒になりかかった方が聴かれるのが一番良いかと思われます。あるいはこれからぜひジャズ中毒になりたいという方も。私はこれを高校生のときに聴いてノックアウトされてしまい、以来ジャズ中毒患者となっています。)全然話が変わるようですが、後半に入っているアフタヌーン・イン・パリという曲、JJとスティットが演奏していますが、ほんとにいい曲です。
2002年05月20日
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BENNIE GREEN WITH ART FARMER 冒頭曲の第一声からして、いかにもトロンボーンらしい、のほほんとした音色。トロンボーンはやはりこういう肩肘張らない演奏が一番いいのだ。これだけ聞き手に緊張感を与えないジャズは珍しい。ジャケットの写真、「でへへ、オレ、ジャズやってっぜ」といった声でも聞こえてきそうな、どこかの田舎のおっさんといった雰囲気。しかしほげほげっとした音色にやんわりと緩んでいるだけで音楽自体を聴き逃してしまってはもったいない。なかなか上手い。ベニーグリーン的な音楽世界は、地味ながらつぼを押さえてそこそこおいしい、のり弁当のようだ。贅沢ではないにせよなくてはならない味の一つである。アート・ファーマーは、一個だけ入っている唐揚げ。とりあえず腹膨れたし、またいっちょがんばっか。
2002年05月18日
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ONE NIGHT IN BIRDLAND/CHARLIE PARKER 面子がすごい。チャーリー・パーカー、ファッツ・ナバロ、バド・パウエル。これだけビ・バップ最強メンバーがそろったセッションは当時でもそうはなかったのではないか。目玉だからこそ、エアチェックされ私的に録音されていたのだろうと思うのだ。もしこれが当時のあたりまえの日常的風景だとするなら、今日のジャズはその創造的エネルギーの貧弱さを反省せねばならないだろう。この盤はジャズがごく少数の歴史的天才による空前絶後の現象であった時代の最もよき産物であるといえるのかもしれない。天才の時代が再現されることは二度とないだろう。何がそんなに天才かといえば、聴けばすぐわかります。一枚目、②ROUND MIDNIGHTのパウエルのソロ、⑤A NIGHT IN TUNISIAのナバロのソロ。とにかく、こんなふうに採譜不可能な何物かが漂っているかどうかなんです、ジャズというやつは。 パーカーがすばらしいのはあたりまえだからあまり書かないが、ナバロのラストレコーディング(結果的に)なので、注意してみるとやはり吹き切っている。出すものを出し切っている。吹き収めかと感じ取ったかのようなソロ。クリフォード・ブラウンの「ザ・ビギニング・アンド・ジ・エンド」に似たものを感じさせる。悔いはないだろう。ナバロはこの後しばらくして世を去るが、消える前ひときわ明るさを増した命の記録が今も人々を喜ばせていることを知ったら、彼もさぞ喜ぶに違いない。
2002年05月14日
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