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EIGHT BY EIGHT/DON FAGERQUIST OCTET 典型的なウエストコーストジャズだが、ファガーキストのアドリブ主体のブローイングセッション風で、アレンジ自体は控え目だ。しかしこの人、こんなにうまいのにあまりにも知名度が低すぎる。この流麗かつ豪快なフレージングはもう間違いなく西海岸のファッツ・ナバロだ。④ALL THE THINGS YOU AREや⑤SONG IS YOU、⑥TIME AFTER TIMEといったスタンダードを気持ちよく吹いているが、スイングの何たるかを心得ているし、タイム感覚がしっかりしていて、輪郭のはっきりした太い音色もまた良し。おなじみのスタンダードでも明るめの色調でこれだけすばらしく塗り替えられればちょっと驚いて身を乗り出してしまう。「ほーう、こんな奴もいるんだ(・o・)」まだまだ知らない名人・名盤が多い。
2002年08月27日
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THE FABULOUS ’FIFTIES/MILES DAVIS 最近発売された発掘ライブ音源で、56年当時の演奏集。コルトレーンとガーランド入りのクインテットの、ライブ(私家録音?)が聴ける。いわゆるマラソンセッションやCBSの名盤を一通り聴き尽くしてしまい物足りなくなり、56年当時のマイルスをさらにもう少しディープに味わいたい人にはまさに垂涎の録音だ。未発表音源といえども、決して単なるB級ハードバップではない所など、さすがマイルスクインテット。マラソンセッションの方はほとんど全曲ワンテイクということなのでライブといっしょといえばいっしょだが、こちらの演奏は正真正銘のライブ。やはり日常的にマラソンセッションと同じ水準の演奏をしつづけていたようで、当時のクインテットがいかにすごい連中で固められていたかがわかる。56年のマイルスクインテットには、なんと言うか独特のカラーがあったと思う。独特のオーラとでも言おうか。若いコルトレーンのつんのめりながらもヤミクモに突っ走る元気のよさが、マイルスのコントロールされつつきちんと燃えるスイングと対称を成しつつ、全員が創造的熱気を共有する最高のハードバップユニットであった。⑤TUNE UPでのコルトレーンは珍しくスインギーなフレーズを吹いている。⑦FOURは59年録音となっており、何とコルトレーンの代りにロリンズが入っている。コルトレーンとロリンズとを比較するとやはり曲の中でフレーズがきちんと歌いこまれている度合いにおいて雲泥の差がある。ロリンズの場合素材となっている曲の中にもう一つの自分なりの曲をその場で作曲して声として歌いこんでいるのだが、コルトレーンの場合曲のコード進行をたどる器楽的な音の上下動が聴かれる場合が多い。そんなことよりも、コルトレーンの代わりにロリンズがレギュラーで入っていたら、という妄想の一端が実現されている貴重な一曲であることに注目すべきだろう。
2002年08月25日
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PECKIN’ TIME/HANK MOBLEY リー・モーガン、ハンク・モブレー、ウィントン・ケリー、ポール・チェンバースという面子を見ただけで、ある種の音楽が自動的に聴こえて来るではないか。中身はもろバリバリのハードバップ。SPEAK LOWでのリー・モーガンのソロ、かなり神懸かってます。演ってる全瞬間天才的に閃き続けてます。さらにGIT-GO BLUES、完全にツボにハマって吹き切ってます。モブレーもマイペースながらいつもどおり秀逸なプレイを聴かせてくれる、これはもう文句なしの傑作盤と断定させていただきます。ブルーノート万歳、ジャズ万歳。おまえらよくやったと誉めたい。
2002年08月14日
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DINAH WASHINGTON with CLIFFORD BROWN 先回に引き続きブラウンがらみのジャムセッションを取り上げるが、この盤はブラウン一人ではなくダイナ・ワシントンのボーカル、クラーク・テリーのトランペットなど聴き所満載。クラーク・テリーはマイルスの先生だっただけあって、さすがにうまい。フレーズにウィットが効いている。ブラウン、テリー、メイナード・ファーガソン3人のバトルがハイライト。テリーやファーガソンは勢いでドヘドヘッと吹いてしまうこともあるが、ブラウンは最初から整理され良く構成されているソロを吹く。吹く前にすでに頭の中に音楽がはっきりと描かれているのだろう。構成力のレベルがけた違いである。このセッションはスタジオライヴの形で収録されているので、拍手やどよめきなど観客のリアクションがそのまま伝わってくる。この会場と一体化した雰囲気は最高で、聴く者を明るい気分にさせる不思議な力を持っている。「生もの」にしか含まれないビタミンがあるということか。
2002年08月06日
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BEST COAST JAZZ/CLIFFORD BROWN この盤は2曲しか入っていないが、ジャムセッションなので各人の長いアドリブを堪能できる。YOU GO TO MY HEADというこの曲は、数あるスタンダードの中でも最もコードチェンジが美しい部類の曲だろう。ブラウンは難なく吹きこなしており、目を見張るような創造力と歌心だ。途中胸をえぐるような情念の高まりを見せた後、一転、夕日がちらちらと最後の光を発しながら落ちてゆくごとく、最高に美しい旋律を描いて低音階に滑り込む。全体としてリラックスした雰囲気であるにせよ他の3人のサックスとはあきらかに格が違う。彼はやはり本当に天才だったのだと、納得せざるを得ない。要するに「即興力」の違いなのだけれど、その場その場でこれだけきちんとした音楽を組み立て作り出してしまうのは、やはり尋常ではない。ジャムセッションらしく他のブラウンの作品群よりは荒削りな仕上がりだが、そのぶん気楽に聴ける。
2002年08月02日
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