女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー(上下) Lady in Waiting ロ-ズマリ・サトクリフ
ケイト・ブランシェットがエリザベス女王を演じた映画『エリザベス』の続編『エリザベス ゴールデンエイジ』。本作の前半は、まさにこの時代を舞台としており、上巻の表紙はヴァージン・クイーン、エリザベスだ。下巻の表紙がウォルター・ローリーならば、内容はてっきり二者の禁断の恋かと思われるが、さにあらず。本書は黄金時代を極めてからまでの英国を縦糸に、もう一人のエリザベスー女王の女官エリザベスとローリーの恋愛物語を横糸に描いた作品であり、原題の『Lady in Waiting』(待つ女)とは、彼の妻となったベスのことだ。