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April 28, 2020
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カテゴリ: アメリカドラマ
みなさん、こんばんは。今年のGWはステイホームウィークなんて呼ばれてますね。小池さんは横文字好きですね。

費用を使い過ぎて途中打ち切りになってしまった
ドラマ ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 ファーストシーズンを見ました。


ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 1st Season
The Borgias

出演
ジェレミー・アイアンズ ジョアン・ウォーリー フランソワ・アルノー 
ホリディ・グレインジャー ショーン・ハリス コルム・フィオーレ デレク・ジャコビ 


監督&脚本
ニール・ジョーダン


 15世紀末のローマ。聖職売買などのコンクラーベを経て新ローマ教皇の座に就いたアレクサンデル6世。阻むものを殺人などの卑劣な手段を駆使し、一族で手にした富と権力を拡大。そして一族は壮絶なスキャンダルにまみれてゆく……。

主要人物の紹介

ロドリーゴ・ボルジア ジェレミー・アイアンズ
ボルジア家のゴッドファーザー。ゴッドファーザーのヴィトーのポジション。後の教皇アレクサンデル6世。スペイン人だがジェレミー・アイアンズが演じているので全然スペインっぽくない。ありとあらゆる策略を巡らせて教皇に就任し権力と富の拡大に努める。「長男を枢機卿=ひいては教皇に、次男を教皇軍総司令官に」という信念は長男チェーザレの「私を武人に」という懇願にも揺るがない。チェーザレ達の母ヴァノッツァを「教皇になったから」という理由で退けつつも、新たな愛人ジュリア・ファルネーゼに手を出す。

チェーザレ・ボルジア フランソワ・アルノー
こっちの容貌の方がスペインっぽい。枢機卿・司教は自分には合わないと感じて父に武人になりたいと願い出るが拒否される。父に命じられたことは必ず成し遂げる優等生。ゴッドファーザーのマイケルの役どころ。妹ルクレツィアへのシスコンぶりは度を越し「嫁にはやらない」と父の思惑に反対したり「神と結婚してるものね 神を愛さなければ」というルクレツィアに「お前以上に?More than love You?」などと返事を返す。ただこの時はまだ妹への愛情が家族以上のものという自覚はない。

ルクレツィア・ボルジア ホリディ・グレインジャー
ゴッドファーザーのコニーの役どころ。
頬っぺたぷっくりが可愛らしい教皇の愛娘。妻はいないものとしても子供達を政略結婚の駒とすることにはためらいがない教皇のもと何度も結婚させられる。結婚に対する憧れはあっという間に踏みにじられるがその度に強く美しくなる。


ロドリーゴとの間にチェーザレ、ホアン、ルクレツィア、ホフレの子どもたちをもうける。もう一つのドラマ『ボルジア 欲望の系譜』ではチェーザレ達を私生児にしないため別に夫を持たされている。教皇になったロドリーゴとやっと家族になれるかと思いきや「神を愛さなければならない」という教皇に拒否される。しかし新たな愛人を教皇が持っていたことを知り怒鳴り込む。

ホアン・ボルジア デビッド・オークス
ゴッドファーザーのフレドの役どころだと思ったがニール・ジョーダンはソニーを想定してたらしい。兄チェーザレが欲してやまなかった総司令官の地位を手に入れるがチェーザレへの嫉妬心を常に抱いている。また脇が甘く喧嘩っ早いのでチェーザレがフォローに回ることもしばしば。
威張る割には実力が伴わない不幸な定め。

ホフレ・ボルジア エイダン・アレクサンダー


ジュリア・ファルネーゼ ロッテ・ファービーク
「良人を愛せないんです」と教皇に人生相談にやってきて愛人に収まる。彼女の兄アレッサンドロは教皇の引きで枢機卿になり後に教皇になる。いわばおかーさんの恋敵なのにルクレツィアと仲良しという設定がよくわからん。貴族の生まれなのでヴァノッツァが出席できないルクレツィアの結婚式にも教皇の隣で出席できる。

ジュリア―ノ・デッラ・ローヴェレ コルム・フィオーレ
アレクサンデル6世の政敵。枢機卿。本シリーズではアレクサンデルにしてやられる場面が多いが、後にユリウス2世となる。アレクサンデル6世の死後チェーザレは彼と取引するがあっさりと裏切られる。汚職塗れのロドリーゴに対して清廉潔白一辺倒かと思いきやロドリーゴに刺客を放つなどダーティワークを命じる側面も。

アスカーニオ・スフォルツァ ピーター・サリバン
枢機卿。ローマの名家出身。教皇選挙でボルジア枢機卿に自分が確保している票を譲る代わりに副尚書職をゲット。教皇に忠実。カテリーナ・スフォルツァとは縁戚。

ジローラモ・サボナローラ スティーヴン・バーコフ
教皇庁の腐敗を論じて民衆の心をつかむ。

ミケロット ショーン・ハリス
ボルジア親子を殺そうとしてチェーザレに返り討ちにあう。相当の腕の持ち主。

ピエロ・デ・メディチ
ロレンツォ・デ・メディチの長男。弟は枢機卿。銀行業を営む。フランス国王シャルル8世を迎え入れ彼の条件を全てのむ。

ニッコロ・マキャベリ
後の『君主論』著書。メディチ家の外交官。表情から感情が読めない。

フランス国王シャルル8世
イギリスとの長年の戦において、その効果も含め“戦争”とは何かを知り尽くしている。上から命令するだけのお飾りではなく戦略にも長け主たる将軍との仲も良好。デッラ・ローヴェレ枢機卿の懇願によりローマにやって来る。自らの目的はナポリの王位継承権。間違いなくローマを支配することができたはずの人物。しかしデッラ・ローヴェレ枢機卿や他の人にとって予想外だったのは、彼の純粋な信仰心。それにつけこんだ教皇のコスプレがローマを敗戦から救う。自らの容貌については醜いという自覚がある。

第1話 教皇誕生 The Poisoned Chalice
1492年、教皇インノケンティウス8世が崩御した後、狡猾なロドリーゴ・ボルジアは、従順な息子チェーザレの助けを借り、脅しや買収によって教皇の座を勝ち取る。そんなボルジア家の腐敗は、イタリアの特権階級に危機感を覚えさせ、ロドリーゴの仲間デッラ・ローヴェレ枢機卿とオルシーニ枢機卿を不倶戴天の敵に変えてしまう。そして、晩餐会の夜、衝撃的で陰惨な暗殺計画が。 

「教皇が決まるまではローマは無政府状態になる」ロドリーゴの台詞にもあるがそんなに暴動が起きそうな描写はない。もう一つの『ボルジア 欲望の系譜』の方が空白期間を感じられる描写があった。

「1492年ローマRome。1492キリスト教世界の中心でありそこに座す教皇は国王の戴冠や廃位各国の政治をも左右した。協会は腐りはてインノケンティウス8世は死の床に。教皇の聖座は皆の垂涎の的だった。The center of the Christian world. The seat of the Papacy. The Pope had the power to crown and un-crown kings. To change the course of empires.The Church was mired in corruption. Pope Innocent VIII was dying,And the Papal throne was the prize desired by all.」

テロップが流れた後教皇の臨終シーンから始まる。
インノケンティウス8世「入ってくるのを恐れておるな。だが来るのだ。私はもうすぐ主に召される。告解をした。心のうちを明かせば気がかりでならん。コロンナ、スフォルツァ、オルシーニ、ボルジアYou are afraid to enter, but you must. I am about to meet my maker. I have confessed. And I confess I am very afraid. Colonna. Sforza. Orsini. Borgia.」
「聖下 Your Holiness.」
「 デッラ・ローヴェレ。皆犬のごとく争うだろう。私の骸の上で聖ペテロの座を巡って。かつては清らかな聖座だった。それを我々が汚したのだ。強欲と色欲に塗れさせた。お前たちの誰が清めてくれる?Della Rovere. You will fight like dogs over this corpse I leave for this throne of St. Peter's. But it was pure once. We have all sullied it with our greed and lechery. Which of you will wash it clean?」
デッラ・ローヴェレがためらった隙をついてロドリーゴ・ボルジア
「清められますとも、聖下。我々の流す涙によって。生ける神に誓います。 It shall be cleansed, Your Holiness, with the tears we shed for you. I swear before the Living God.」

ライヴァル デッラ・ローヴェレ枢機卿の機先を制して死にゆく教皇に言葉をかける父ロドリーゴ。父が望む教会の君主より国家の君主となることを望む長男チェーザレ。市中で喧嘩を始める軽はずみな次男ホアン。好奇心いっぱいで兄大好きのルクレツィア。それぞれのキャラクターがわかりやすく描写されている。

チェーザレの初登場シーンは女性とのセックス。
チェーザレの服を見て驚く女性。
「ゆうべは全然そんな感じは…There was nothing ecclesiatical about last night.」という昨夜の相手に「夜は自由な人間でいられる。だが昼は僧衣の虜だ。By night? By night I am who I want to be. By day I am thus.」とチェーザレ。

ルクレツィア初登場シーンは兄チェーザレと女性のセックスシーンののぞき見。
性への好奇心でいっぱい。また兄も見られても何ともないようなふざけっぷり。
「僕は結婚しない」
「神と結婚してるのね 神を愛してないの?」
「お前よりも?More than love you?」
ルクレツィア「元気を出して お父様が教皇になったら自由に生きられるわ」
チェーザレ「いや、父上の自由にされるだけだ」
夢見る長女、醒めてる長男。

「どんな手段を使っても私は教皇になる」とライバルに告げるなど本編のロドリーゴはなりたい気満々。そして熱い期待を背負う長男は世俗に戻りたいと願っても「息子の一人は聖職者に 一人は軍人に」という父の願いを退けられない。
チェーザレ「聖職売買は罪です」
ロドリーゴ「神はお許し下さるが、お前と弟が失敗したらわしは許さんぞGod will forgive us, my son. But I will not forgive failure from you or your brother.」

告解室で向き合う父と子。
「あなたを教皇にするために」
「神は我々に10倍報いて下さる」
「ご即位で敵が10倍に増えましょう」
「神が守って下さらねば私が守る」
「軍人になり家族を見舞う嵐に立ち向かいたい」
「お前は長男 教会の君主となる運命だ」
「私は国家の君主になりたいのです」
「教皇軍など小さい ボルジア家を代表し軍を率いるのはホアンだ」
先に出ていく教皇。 残されるチェーザレ。

 自分が着たかった鎧に身を包む弟ホアンを複雑な表情で見つめるチェーザレ。「黒は兄上の色だ」ととどめをさすホアン。

戴冠式の後。
「私はもうロドリゴ・ボルジアではない。アレクサンデル6世だ。 am Rodrigo Borgia no longer. I am Alexander Sixtus.」
「それでも私には今もなお父上です。But you know who you are. My father, still.」
「もう“私”という一人称は使えない。式の間孤独を感じた。冠を頂いた時怖れ多かった。怖くさえあった。I am no longer "I." I am "we." We felt so alone out there. When the crown touched our head. Humbled, even. Even frightened.」
「驚きましたね」
「お前も同じ立場に立てばわかる そこに立ちあっているのは神の沈黙のみだった」
「神はお喜びでしょう」
「なぜわかる?」
「大地は我々を飲み込まなかった」

オルシーニ枢機卿の魔の手から逃れた二人。
チェーザレ「狙いは我々 That poison was meant for us.」
教皇「教皇を毒殺?You don't poison the Pope!」
「“冠を被った猿”とローマの半分が Do you know what the gossips are calling you? "The mitred ape". Half of Rome is waiting to celebrate your demise.」
「毒はネズミや害獣に食わす物だ 教皇に盛るものじゃないYou would poison a dying dog! Not the heir to Saint Peter!」
「お怒りですか?The idea offends you, then?」
「当然だ 神もお怒りだろう It offends me, it offends nature, it offends God Himself!」
「神が報復を?Then God will take his revenge.」
「なさるとも 我々の手を借りてなYes he will... with *our* help!」
ここでエンド。

第2話 暗殺者 The Assassin
教皇アレクサンデル6世となったロドリーゴは、自らの権力を使い、今は亡き政敵の邸宅を愛人のジュリアに与える。一方、宿敵デッラ・ローヴェレは、教皇の姦淫の罪を暴こうともくろんでいた。父の姦淫の証人を消すよう暗殺者のミケロットに命じる長男チェーザレ。その頃、ロドリーゴの美しき娘ルクレツィアは、父に相手にされなくなった母ヴァノッツァへの忠誠と父の美しい愛人への忠誠の板挟みになっていた。

前話で「私という一人称も使えない。孤独だ。」とストイック生活を公言していたのに夜毎若い愛人ジュリア・ファルネーゼの元に通う欲望全開のアレクサンデル6世。ミケロットの背中の鞭打ち跡つき忠犬っぷりに騙されるデッラ・ローヴェレ枢機卿が逃亡。

第3話 異教徒 The Moor 監督サイモン・セラン・ジョーンズ
教皇選挙で散財し、資金を必要としていたロドリーゴは、金さえ払えばスペインによる異端審問の手が及ばない安住の地として、追放されたユダヤ人にローマを開放する。さらに、自らの権力基盤を固めるべく、外国の王子を来賓としてヴァチカンに迎え入れたり、ルクレツィアを政略結婚させることで、政治同盟を築き上げていく。

どさくさで枢機卿を増やしたあおりで遂にボルジア枢機卿になったチェーザレ。
アレクサンデル6世「愛する息子よ 緋色は我らの色だ。My beloved son, crimson is a color that becomes us.」

後にこんな勇ましい姿でボルジア家と敵対する女傑カテリーナ・スフォルツァ初登場回。「持参金をはずまないと娘さんとの結婚は認めませんよ」と遣り手婆のような台詞を言う。

ジェム王子「何か報せが?You have news?」
ルクレツィア「結婚するのI'm to be married.」
「 それはおめでとう!Oh, my dear!」
「 結婚してる?Have you been married?」
「妻は4人いるI have taken four women to wife.」
「4人? Four?」
「Mmmm-hmmm,」
「 どこにいるの?Where are they now,」
「 トプカピ宮殿の奥にIn the Serali of Topkapi Palace in Constantinople.」
「 何人持てるの?Hoow many wives can you have?」
「 持てるだけAs many as Allah sees fit to provide.And as to concubines an infinite number.」
「妻と愛人の違いはなに?What is the difference, Djem, between wife and concubine?」
「特に違いはないNo difference really.」
「妻は殴ってもいいが殺さないAh, you can beat a wife but not kill her.」
「愛人は殺せるの?You can kill a concubine?」
「もし怒らせたなら。妻も殺せる。If she displeases you. You can kill a wife too, but the displeasure must be great.」

「愛人は殴り殺してもいいが妻は殺さない」とかなり衝撃の告白をしながらキリスト教に惹かれるジェム王子は「4万よりも40万」という世俗的な選択をした教皇により殺される。下手を打つホアンにきっちり責任を取らせるお兄ちゃんはツラいよのチェーザレ。

ナポリまで流れていったが国王は既にあちらの世界に行っており浴場で襲われ「危険をこの国に及ぼした」と追い出されるデッラ・ローヴェレ。現代で言うところのクレイセラピーしたミケロットが全身黒で『地獄の黙示録』のカーツ大佐みたいだった。

第4話 政略結婚 Lucrezia's Wedding 監督サイモン・セラン・ジョーンズ
次男ホアンはルクレツィアの結婚の祝いに下品な喜劇を準備する。その後、新郎ジョヴァンニ・スフォルツァ卿が虐待的な性的サディストであることに気づいてしまうルクレツィア。この政略結婚は不吉の相を呈していた。一方、チェーザレは密偵を放ち、デッラ・ローヴェレの後を追わせていた。フィレンツェにたどりついたデッラ・ローヴェレは、多大な影響力を持つ大富豪メディチ家とお抱えの悪名高い大使マキャヴェリと同盟を組もうとしていた。

何となくジェム王子死の理由に気づいているっぽいルクレツィア
ジュリア「具合が悪そうね ルクレツィアYou look ill, Lucrezia.」
ルクレツィア「ええ、具合が悪いの。私の色の黒いお友達が夢に出てくるのよYes, I have been ill.My dusky friend inhabits my dreams.」
「ジェムの事はもう考えない方がいいわDo not think so much of Djem, my dear.」
「彼には言えない秘密がある。彼の美しい暗い口が開くけど、声が出ないの。He has a secret that he can't speak of. His beautiful dark mouth opens, but no sound comes out.」
「 あなたの夢で?In your dreams?」
「 だから私は慰めるためにキスするのAnd I have to kiss those lips to comfort them.」
「まあなんてこと!Oh, dear!」
「夢で異教徒にキスするのは許される?ジュリア Is it permissible, Donna Guilia, to kiss a dead Moor in my dreams?」
「夢なら何でも許されるわ All things are permissible in our dreams.」

末息子ホフレに姉ルクレツィアの結婚の事を話す教皇
「大いなる責任だね It's a big responsibility.」
「そうだな。時々眠れんこともあるよMmm, it is. Sometimes it even stops me sleeping at night.」
「僕は父上のため誰とでも結婚するI will marry anyone you like that helps you to sleep.」

流れ流れたデッラ・ローヴェレが頼った先にいて後にチェーザレのファンブック『君主論』を書くニッコロ・マキャベリ登場回。何とかして母親を結婚式に出席させようと心を砕く長男チェーザレと下品な劇を上演して評判をがた落ちさせる次男ホアン。

マキャベリ「でフィレンツェに何をお望みで?And what do you want of Florence?」
デッラ・ローヴェレ 「何も。Nothing.」
「私は何もあなたに請求したりしませんよOh, then, we will charge you nothing.」
「あなたは誤解してらっしゃる。私はフロレンスに何もしないことを望んでいるのです。 You misunderstand. I ask that Florence... do... nothing.」
「ああ、私たちはフランスの野蛮人に私たちの公国を行進させ、何もしません。 それはあなたに何かを負わせることになる別の種類のものではありません。Ah, we let those French barbarians march through our principality and do... nothing. That's a different kind of nothing that will cost you something.」

もう一人の主役サヴォナローラ初登場回。演じるはスティーヴン・バーコフ。教会の腐敗を摘発する鋭い舌鋒。夫と共に帰った花嫁ルクレツィアがパオロと出会う。

ルクレツィアの祝宴席順に悩む「お金がない!」教皇父子。途中で寝てしまった妹をベッドに運ぶ王子様みたいなお兄ちゃん。「初日は寝かせといてやれば」ととうのたった婿に声をかけるが往々にして兄の優しさが妹に仇になって倍返しで返ってくる破目に

前話ではアベラールとエロイーズの話をしながら気分はすっかり自分達モードだったのに自分の愛する妹を他人に嫁がせる手助けをするなんてどこまでもM体質のお兄ちゃんチェーザレ。

第5話 報復 The Borgias in Love
ルクレツィアは、ハンサムな馬丁パオロと愛を育むことによって冷え切った暴力的な結婚生活から逃避する。パオロはルクレツィアを救おうとジョヴァンニへの報復を企む。一方、チェーザレは、メディチ家を激しく批判している修道士サヴォナローラを火あぶりにすることと引き替えにデッラ・ローヴェレとの協力関係を破棄するようマキャヴェリにもちかけていた。次々と敵に攻勢を仕掛けていくチェーザレ。次第に自らも殺人に手を染めることに…。

水の中にいるルクレツィアを夢で見るアレクサンデル6世。自分の欲望のために嫁にやったくせに!一方泣き通しのルクレツィア。
「処女とは ボルジア家ではお前だけだ ボルジアと聞いて”馬鹿にするな”と思った 教皇の娘と聞き“恥ずかしい”と 持参金の額は王女並みか」

教皇「スフォルツァの陰謀好きな気質は?」
スフォルツァ枢機卿「受け継いでいますがボルジアの才知には負ける」
「では更なる約束をWe have merged our fortunes with the Sforza name... the consequence of that trust being betrayed would be most severe.ボルジア家とスフォルツァ家は運命共同体 その信頼が裏切られることがあればゆゆしきことになる」
スフォルツァ枢機卿「副尚書としての男場でしょうか 聖下? Do you speak to me as Vice Chancellor, Your Holiness?」
「スフォルツァへのだ!No, as a Sforza!」

チェーザレの所に告解にやって来るウルスラ。
「やめて頂きたいのです」
「私はああいう約束は忘れません お怪我をされたら私は自分を許せない きっと生きていけません」
「知らない者のためにそこまで?」
「ええ なぜだか不思議ですわ 眠っているとあなたのお顔が現れます 起きていて目をつぶると 唇をお寄せください 息を感じたい」
「壁がなければキスできるのに」
「聖書によれば神は嫉妬深いとも」
「心で口づけします」
「でもあなたは救いを望まれた」
「私の運命は王が決めます」

母を訪ねるチェーザレ
ヴァノッツァ「耐えることはできるわ 受け入れたり苦しんだり 何か苦しいことが?」
「ある女性に会いました 夫がいます」
「彼女も苦しんでるわ」
「夫から救い出せたら」
「わがものに?」
「聖職を棄てたら?お父様に逆らうの 勇気があればYou could leave the church and displease your father if you dare.」
チェーザレ「何も恐れませんI fear nothing, Mother.」

ウルスラを訪ねるチェーザレ
「今は枢機卿ではない」
「危険ですね」

毎夜夫に痛めつけられるルクレツィア。
イル・モーロを訪ねるデッラ・ローヴェレ枢機卿。
「皆ナポリを狙っておる 俺の甥のジャン・ガレアッツォも 政治は微妙な駆け引きだ」

マキャベリ「枢機卿がこの地に来られたとか?」
マキャベリがチェーザレに接近。
チェーザレ「ボルジア枢機卿が力になれるかも」
「彼がフィレンツェに来たなら僧を殺す以上のことをしたはず 何科目的があるはず 貴国との同盟」
「いや 何も求められていない フィレンツェは何もせぬようにと要望された」
「有事の際にですね」
「枢機卿なのに賢い方だYou are far too clever for a cardinal.」
「このご時世ですからThe times make me so.帰国に手を出すなといい軍隊に領土を通過させてくれと?そう約束を?」
「答える必要がありますか?」
「サヴォナローラを火刑にするとしたら?見返りに何をすると?」
「何の見返りも表示されていません」
「では通過を許可しないわけですね」
「来る数か月で天才になりますよ」

ルクレツィアは馬丁パオロと親しくなる。

アレクサンデル6世「花嫁としてどうだろう?」
ジュリア・ファルネーゼ「ホアンと?ある意味お似合いです」
「ホアンじゃない あれは好きにするだろう ホフレだ」
「そこまでおやりに?Are you ever going to stop?」
「そうだNever!」
「ヨーロッパ全土をお子たちで手に入れようと?You are going to ensnare the whole of Europe... in your progeny.」
「 そのための家族だよWhat else are families for?」

スフォルツァ枢機卿がイル・モーロを訪ねるが大激怒し勢いで解放すると言い出す。
ルドヴィーゴ・スフォルツァ(イル・モーロ)甥に向って
「何が一番欲しい?What do you hunger for most?」
ジョン・ガレアッツォ「 自由とキジ肉だFreedom... and pheasant.」
「娘を親族に嫁がせたくらいで厚情を期待するな」
ジャン・ガレアッツォは毒殺されてしまう。

市場でウルスラに会うチェーザレ。
「自由になるべきだ」
ミケロットを相手に剣の稽古をするチェーザレ。

アレクサンデル6世「そろそろナポリが望むものを与える時だ」
チェーザレ「同盟ですか」
「それ以上だ 結婚だよ」
「今度は誰?私ですか」

パオロが鞍に細工をする。
「奥様 事故です 旦那様が…」
ほくそ笑むルクレツィア。怖い。

雨の中ウルスラの夫と戦うチェーザレ。
「ウルスラも救われる」
ミケロット「最初の相手は忘れません」
「見事に留めをさされた ご立派です」

「やられたらやり返す。倍返しだ!」実は 『半沢直樹 』と同類だったチェーザレ&ルクレツィア兄妹恐ろしや。「枢機卿になって体怠っちゃった」とミケロット相手に剣の練習をしたチェーザレは明らかに確信犯。ルクレツィアの方が他人に手を下させる策略家。

北に逃れてゆくデッラ・ローヴェレ枢機卿。流れてゆく先の君主が次第にワイルドになってゆくが彼自身が頼んでいることも故国に軍隊を入れて下さいと言う聖職者らしからぬ内容。ルドヴィーゴ・スフォルツァは騎馬像製作を命じたダヴィンチのパトロン。

第6話 不貞の愛 The French King
フランスへ到着したデッラ・ローヴェレは、国王に魅力的な申し出をする。イタリアを占領し、アレクサンデル6世を廃位させ、自分の教皇即位を保証してくれれば、国王のナポリ支配を支持するというのだ。すでにロドリーゴが末息子ホフレと官能的なナポリ王女サンチャを結婚させ、同盟を結んでいたが、実用主義の職業軍人であるフランス国王シャルルは提案を受け入れる。

 それぞれ不貞の愛にのめり込むボルジア3兄妹(実は似た者)。嵐を呼ぶ末弟の嫁がローマにやって来る。「兄の方が軍人に相応しいという噂もある」と平手打ちつきでホアンをたしなめる教皇。教皇の息子であることが誇りのホアンのプライドがずたずたに。

 チェーザレが夫を殺したと知り修道院入りを決意するウルスラにそれでもなお「手紙出していい?」とひつこくアベラールを演ろうとするチェーザレ。どちらかといえばバテシバを手に入れるために夫ウリヤを戦場に送ったダビデ王の方がイメージなのだが。

 肉の食べ方からしてワイルド・オブ・ワイルドのフランス王シャルル。「肉の食べ方がワイルド・オブ・ワイルドのフランス王シャルル。「正義のため兵を出してくれ」リクエストを出すデッラ・ローヴェレ枢機卿に「正しい戦争などない 戦争は混乱だ 暴力のぶつかり合いだ どちらかが破滅する 完全にな」と正論をぶつ。

「優しいな ルクレツィア・ボルジア」
「ここ数日の看病への感謝のしるしに」
乗馬を許されるルクレツィア。

「私か?それは釣り合わない 王の庶子と結婚する気はない」
「寛大なる申し出です 近くお返事しましょう」

ホアン「釣り合うというのですか?ホアン・ボルジアと王の庶子が?教皇の息子ですよ」
チェーザレ「私は結婚できない身ですよ」
教皇「ではホアンにしよう」
「全員縁組する気ですか 方々に」
「私は結婚しませんが」
「緋色の衣の下は今も男だと」
チェーザレの恋の事を知ってからかうホアンと教皇。

チェーザレ「ここに必要な飾りは一つだけ」
「気持ちをごまかすのはよそう」
ウルスラ「心が揺れます」
「あいにく心も体も求めている 片方なら耐えられる 両方なら無理だ」

チェーザレと抱き合うウルスラ。
ウルスラ「何てこと 夢見てしまう それが怖いYou make me hope, and I'm afraid of hope.」
「 何を夢見る?Hope for what?」
「こんな日々を あなたとの未来をFor days like this in the future with you.」
「かなったら?」
「夢を見させないで 2日で夫が戻るわ」

ホアンを送り出すアレクサンデル6世「大事なのは同盟だ 狼どもが教皇領に迫っているWe need this union more than we need the riches. The wolves are bearing down on the Papal States.それに結婚式があればルクレツィアに会える」

ジュリア・ファルネーゼ「政治の技とは心ときめくもの?ずっとYou find the art of politics more engrossing than...」
アレクサンデル6世「愛の技よりもか?Than the art of love?」
「そんな事はDid I say that?」
「実は意外に共通点が多い Hmmm, they have more in common than you would think.」

シャルル8世がデッラ・ローヴェレ枢機卿に
「輝かしい武名を耳に」
「お世辞はいい ナポリをくれるそうだな 答えてくれ枢機卿 どうやってナポリの王冠をこの醜い頭に載せる?彼は怖がって言わない 認めたらどうだ 余はまるで祭りの道化師のようだと らちがあかんな もったいぶるのは嫌いだ そなたが何を望むか率直に話してみろ」
「イタリアの人々は戦争の実像を知りません」
「ローマに進軍しボルジアを廃位 見返りにナポリの王冠をくれるというのか?」
「いずれにしろローマに」
「行けというのか?」

密会を続けるチェーザレとウルスラ
「夫が一週間も戻らないの」
「オスティアにも女はいるだろ」
「はっきり言うのね 恐ろしいわ」
「今も神様は御覧に?」
「同じものを見ておられるならいい眺めだと」
「時々あなたが怖い」

シャルル8世
「戦争は醜いよ 枢機卿 余の醜さなど目ではない 行う時には細心の注意を払わねばならん」
「陛下との謁見も?」
「彼も本音を言い出したぞ 戦についても学ぶとよい 余の新しい発明品だ おぞましいほどの破壊力だ 新時代の幕開けだ おぞましさのな 鎖でつないだ砲弾 二つ同時に撃たねばならん さもなくばこっちが木っ端みじんだ そなたが合図を」
「光栄に存じます」
「身の破滅もありうる」
「陛下もです」
「やってみろ」

ルクレツィアとパオロが大胆に部屋でセックス中天井がきしむ。うまくごまかす召使たち。

遂にウルスラの夫の死体が見つかる。

シャルル8世とローヴェレ枢機卿
「余に戦をしろと言う その意味がわかっているのか?」
「キリスト教を護る正しい戦争です」
「正しい戦争などない 戦争は混乱だ 暴力のぶつかり合いだ どちらかが破滅する 完全にな 貴国の戦いを本で読んだ クジャクのようにとびかかる 敵が退却するまでな 名誉ある戦いなどと言って だが戦争に名誉はない イングランドとの戦争でそれを学んだ 流血あるのみ 片方が降参するまで甲冑でぶつかりあう 死か 或いは征服かだ 戦争を祈るなら気をつけるんだな 行きつく先では祈りなど通じぬBe careful what you pray for, Cardinal. You will find yourself in a place beyond prayer itself.」

ヴァノッツァの元をテオが訪ねてくるがホアンは彼をぼこぼこに殴る。怒ったヴァノッツァは彼を追い出す。

ウルスラは夫の死体が見つかったことをチェーザレに話す。彼が殺したことをうすうす感じていた。
「そのために人を殺したのね お顔に罪のしるしが やめてと頼んだのに」
「母の名誉を守るのが殺人か それが殺しなら認める あなたに救いを与えた」
「今も心惹かれるけど怪物にいは寄り添えない」
「ボルジアのしるし 別の人間になろうとしてできなかった」
「悪魔の洞察力をお持ちね 心を読んで欲しいものをくれた」
「修道院か?探し出す アベラールのように」

アレクサンデル6世もホアンを叱責。
「兄弟の一人はあいつの子だという あいつを出入り禁止に」
「何様のつもりだ 母上の評判を護るのにどれほど苦労してると思う?お前を軍人に育てた 総司令官に 軍を率いる者にだ 教会の旗手がやることか?兵卒のように母親の家で暴れるとはDo you have any idea what lengths I've gone to to keep your mother's reputation intact?」
「知っているか?自分の評判を」
「何です?」
「兄の方が軍人に相応しいと そのように考え直した方がいいというのか?」
「おやめください」
「自制するならな」
「私は確かに父上の子ですね?」
「お前は我が息子 他人の子ではない それを後悔させるな」
「させません どう償えばいいですか」
「母上に許しを請え」

第7話 蒼ざめた馬 Death, on a Pale Horse
武力ではるかに勝るフランス軍はイタリアへ侵攻し、瞬く間にルッカの街を撃滅させてしまう。イタリアの特権階級は猛攻一つで総崩れするだろうというフランス国王シャルルの思惑どおり、イタリア諸国は敵軍から逃げ惑うばかり。ミラノとジョヴァンニ・スフォルツァも浮き足立つ。フィレンツェが侵攻するフランス軍の領内通行を平穏に認めた今、フランス軍のローマ侵攻を阻むものはなくなった。 

「枢機卿 イタリア語で大砲は?砲台は?」
ローヴェレ枢機卿が全てそんな言葉はないと言うと
「では言葉を作らないとじきイタリアに砲声が響く」

そんな事も知らぬげにいちゃつくホアンとサンチャ。
サンチャ「夫が鳩と遊んでるMy husband plays with feathers. Ahh.」
ホアン「 気に入った?Is he to your liking? Aah.」
「本当にかわいいのよ あなたの強さはないHe is sweetness itself, but he lacks your vigor.」
「 俺を呼べよ 必要な時にYou must call me then if you have need of me.」

一方久々の再会を喜ぶルクレツィアとチェーザレ
「お父様には同盟が必要」
「戻さない方がお前は幸せそうだ」
「私が不幸だと?」
「何かあったんだろ その目だ 夢を失ったね 妹はどこに?お前を傷つけたら彼を許さない」
「無垢なお前を奪った それが赦せない」
「私の結婚には意味が そうでしょ?」

チェーザレはウルスラ改めシスター・マルタのいる修道院を訪れる。
「シスター・マルタ?」
「面白がっておいでですの?」
「かもしれない 寄進者を退こうか 誰かと交代する」
「新たな恋敵の出現か 今度は殺せない」
「冒涜です 地獄に落ちるつもり?」
「自分の運命は自分で決める」
「今は悔い改める日々 心は穏やかです ボルジア枢機卿 強さと自覚していない宿命をお持ち 悪魔の洞察力で心を読み私を神のもとへ 善にも悪にも使える力 きっとイタリアを変えてしまうでしょう」
「あなたは予言者か」
「いいえ でもあなたの心を導くものはわかる」

教皇はチェーザレを呼び出す。
「二人だけでお話があると?」
「25000以上のフランスの軍勢がミラノに向ってる」
「なんと」
「そういうことだ 大惨事になる」
「イルモーロの意向は明白だ」
「話してくれません」
「ニッコロ・マキャベリか」
「大砲がこちらの計画を吹き飛ばす」
「枢機卿団は?」
「まだだ いずれ知るだろう 内紛が起きる まさに生死を賭けた戦いが始まる」

パオロと逢引するルクレツィア。「一人寝が長すぎた」というジョヴァンニの言葉に水をこぼしておく。賢くなったもんだ。狙い通り夫は転んでしまう。

「条件を話し合いたい」と言ってきたルッカの街にいきなり大砲をぶちこむフランス軍。
シャルル8世「これが余の条件だ」
茫然とするローヴェレ枢機卿「許しがたい殺戮だ」
「これが戦争だよ」

「あなたなのか?あなたが緋色の枢機卿か?」サヴォナローラの予言を思い出すデッラ・ローヴェレ枢機卿。食事も喉を通らず退席しようとするがシャルルに止められる。
「そなたが招いた殺戮だ 分かち合わねばな ここで共に食え 席を立ってはならん 軍隊は野獣だ 枢機卿 餌をやらねばならん 余の払う給料で軍隊が食えるか 戦うのは戦利品のためだ 勝利のためだ 朝までにこの街は略奪しつくされる なぜだかわかるか?抵抗すると思うか?」先にフィレンツェに行きたいと願い出るローヴェレ枢機卿。
「殺戮は嫌いらしい」

遂にナポリ王が死ぬ。
教皇「ルッカがどうなったか聞いたか」
チェーザレ「誰もが知っています アルフォンゾが王位継承権を主張してきます」
ホアンの総司令官に反対するチェーザレ
「あれは軍人に育てた 傭兵隊長がついている」

枢機卿を集めてフィレンツェ破門を言い渡す教皇。枢機卿達は醒めている。
「ここにいる者達が厳しい試練にさらされている 教皇に従うのか あるいは背くのか 今ここに破門を言い渡す その異端と見なされる背教者とはジュリア―ノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿だ」しかし誰も手を挙げない。「どうした」
スフォルツァ枢機卿「副尚書として発言しても?」
「賢明とは申せません 破門したところでこの侵攻は止まりません 新たな現実に向き合うべきです」

ジョヴァンニはフランス軍の動きをルクレツィアに知らせる。
「父上の命運は尽きつつある」
「私はずっとお父様の娘です あなたはそんな不名誉な事はなさいませんよね?」
「ヴァチカンから豚の一族を追い払う」
吐きそうになるルクレツィア。
「私を傷つけない方がよろしくてよ」

教皇「誰なら信頼できる?ローマという物騒な街でWho can we trust in this charnal house called Rome?」
ジュリア「どうぞ私を」
「ペーザロに行ってくれんか 聴き出しに」
「それでお気持ちが楽になるなら耐えます」

ピエロ・デ・メディチはローヴェレ枢機卿の伝えた要求を全てのむ。
ニッコロ・マキャベリ「頭のいいやり方ですな あなたの案?There is genius afoot here, Cardinal. Is it yours?」
デッラ・ローヴェレ枢機卿「大使 殺戮を見たことは?Have you ever witnessed carnage, Ambassador?」
「では乾杯 大いなる神“殺戮”にLet's drink to The Great God Carnage.」

ジュリアはカトリーナ・スフォルツァとジョヴァンニと会う。
「お噂は窺っています 武勇伝を」
カトリーナ「こんな時代です」
「あなたは教皇に意見をおっしゃれますね」
ジュリア「時には」
「教えて下さい 教皇は侵攻に抗って私達を流血と殺戮に巻き込むのですか」
「流血には慣れておいででは?」
カテリーナ「勝てる戦にだけ参戦しますI would save my arms for battles I can win.」
「スフォルツァはローマから動かないでしょう」

ジュリアはルクレツィアに妊娠していることを告げ夜明けに逃げようと誘う。
「軍隊は野獣だ 餌をやらねばならん」のと他の街へのデモンストレーションのため最初が肝心と略奪と破壊の限りを尽くされるルッカ。サヴォナローラの予言を思い出し本物の戦争に茫然とするデッラ・ローヴェレ枢機卿。次々と門を開くイタリアの街。

第8話 駆け引き The Art of War
身ごもったルクレツィアは、ジュリアと共にジョヴァンニの邸宅から馬に乗って逃げ出すが、フランス軍に捕らえられてしまう。その頃、落ち込みを隠せないアレクサンデル6世はヴァチカンでホアン率いる数少ない教皇軍に、はかない望みを託していた。しかし、フランス国王シャルルの心を捉えていたルクレツィアが、絶望的に不利な状況に置かれている教皇軍の撤退をホアンに認めさせ、フランス軍をローマに迎え入れる。運命を待ち受ける教皇は…。

夜更けにパオロの厩を訪ねるジュリア「相手はあなた?奥様とのことを口外したら鞭打ち後絞首刑にします 喜びを与えたその体が傷つくのは忍びない」

チェーザレと話す教皇「悪夢を見たよ イタリア中が我々を見捨てる夢だ フランス軍がいなごのようにローマに押し寄せる そして私の足にはスペインの農民のサンダル スペイン大使を呼べ 最後の希望だ」
スペインに軍を出してもらおうとする教皇。
「フランスとスペインが戦争することになります 要求すべてに添う事はできかねます」
「民衆も逃げ出している 両王によろしく イエスはこうしてユダにキスされたのだと」
「旗手を探してこい」

いかがわしい場所にいたホアンを見つけ出すチェーザレ
「知ってるだろ 私は淫行や道楽 酒に溺れるのが嫌いだI disapprove of lechery, debauchery, drunkenness.」
ホアン「枢機卿らしいなWhich is why our father made you the cardinal.」
「お前は公爵らしい Why then did he make you a duke?」
「淫行と道楽は貴族の証だ Because lechery and debauchery are the very marks of nobility.」
「イタリアの大部分が敵に 初めてきく砲声に怖気づいたんだろう 教会の旗手にはすべきことがある 戦争という雑事がな」

「陰気な城を出て気分がよくなったわ」一方パオロは鞭打ちの刑を受けていた。

「誉れある武人は大砲など使いません」フランス軍にあからさまに勝てなそう。
「戦略などありません」
「軍について全幅の信頼を寄せるのだ」チェーザレに無茶ぶりする教皇。

スフォルツァ枢機卿「ローマを離れるべきです」
「子羊のように殺されろと?」
枢機卿一人一人の手を取って残留を勧める教皇
「教皇はローマに留まる サン・ピエトロ大聖堂に 神を失望させることがあってはならぬ 結論は出たな」

途中でフランス軍といきあうルクレツィアとジュリア。
教皇の前で作戦を披露するホアン。
「重い大砲を抱えたフランス軍を撃破します 侵略者どもを逃げ帰らせます」
自信満々のホアン。不安そうなチェーザレ。

チェーザレ「神も味方してくださるかな ミケロットWill the Good Lord see the justice in our cause, Micheletto?」
ミケロット「神も戦に関しては仕事を休まれるでしょうWhere war is concerned, your eminence, our Good Lord will take a holiday.」

逃げてゆく民を見ながらチェーザレ「ローマは老いた娼婦のように慮辱されるのかRome is like an old whore waiting once more for ravishment.」

自分がかつて夢見た粗末な修道士の身なりに着替えた教皇の戦闘モード「来るがよい」

 恋を知り現実を知り逞しく美しくなったルクレツィア。現実を知り茫然とするホアン。現実を知りながら父のため弟を支持するチェーザレ。皆がローマを去る中で教皇が見つけた生き残る道とは夢で見たというみすぼらしいスペインの修道士コスプレだった。

第9話 審判 Nessuno(Nobody)
ロマーニャの同盟軍、友人、さらには自らの教皇軍にまで見捨てられたアレクサンデル6世は、サン・ピエトロ大聖堂でフランス国王シャルルと一対一の対面に臨む。教皇は質素な修道士の装束をまとっていた。教皇の敬虔さに心を動かされたフランス国王シャルルは、ヴァチカンとローマには手をつけずに立ち去ることにし、真の標的であるナポリに向かって南進を続ける。危機をすり抜けたボルジア家は、新たな同盟の構築と裏切り者への迅速な報復を胸に破滅の一歩手前から復活を遂げる。

デッラ・ローヴェレ枢機卿「ローマに入られたらすぐに枢機卿団を召集しましょう」
ジュリア「ローマに枢機卿はいらっしゃらないでしょう」

フランス王シャルル8世「歓声が聴こえんな 出迎えの衆は?Where are the cheering crowds, the welcoming populace?」
デッラ・ローヴェレ枢機卿「皆逃げたのでしょう」
「話が違うぞ 枢機卿 歓迎してくれるのではなかったか?」
「軍に怖れをなして」
「におうぞ 余は陰謀は好かんのだ そなたは真の道化師だな 素晴らしい洞察力だルクレツィア その外交手腕をもう一度貸してほしい お父上にお会いしたい ローマ教皇聖下に 重要なことについて話し合いたい」

誰もいないサン・ピエトロ大聖堂を歩くフランス王シャルル8世。修道士と思っていたのが教皇と知り驚く。
シャルル8世「あなたはローマ教皇?」
「して あなたは?」
「想いもよらぬお姿をIt is not as we expected.」
「失望しましたか 陛下?金銀の法衣だと思っていた?飾ることには意味があります しかし心はつつましくなければ 神の御前では皆裸なのです 教皇であろうとも フランスの国王であろうともですDoes the Pope of Rome disappoint your highness? Had you hoped for gold and silver vestments? Display has its purpose, but simplicity must rule our hearts. We are all of us naked before God... even the Pope of Rome... even the King of France.」
貧しい身なりでありながらフランス国王を圧倒するアレクサンデル6世。
長い廊下を歩くルクレツィアの後から
「この手が恋しかったI Missed that hand.」
「この顔が恋しかったぞI Missed that face.」
何だ君らはいちゃいちゃして。
「妹が教皇軍に勝る働きをしたと」

「陛下もあるでしょう 国王の重圧から逃れたくなるたことが 教皇も重圧から離れたくなる 教皇の法衣は肩に重くのしかかる 脱ぎたくなることもある ただの司祭にもどりアブラハムの神に祈るために 重荷を取り除ける方法をご存知でしょう」
「使命の放棄など考えもしません 与えられるのです フランス国王として選ばれた時 教皇として選ばれた時我々に選択肢はありません 務めるのみ どんなに不完全で欠点があっても使命があれば」
「お悩みですね」
「神の御意思に沿っていると思っていました」
「今求められているのは誓いを新たにすることです フランス国王としてローマ教皇より正式な承認をお受けなさい」
「ご存知のようにフランスはナポリの王位継承権を要求しています」
「フランスとナポリ両国の王冠を そして神の御前で誓いなさい 神の御名において両国を統治することを」

「夫が優しくなかったのか?」
「お父様を裏切ったのよ」
「知ってる だがお前を傷つけたなら別の報いを」
もう怒りでめらめらになってるチェーザレ。君はルクレツィアの何なんだ。
「妊娠したの」
「なんと 誰かに話したか」
「この子が幸いにも夫の子ではないから」
ルクレツィアを抱きしめるチェーザレ。

「もっと美男の国王は他にもいるだろうが彼は実に信心深い 大軍を連れて来る必要はないと言った 頼めば済むと 枢機卿団の召集は教皇の廃位のためではない」
ルクレツィアを修道院に預けるチェーザレ。彼はルクレツィアの結婚無効を企んでいた。
「初夜がなければ」
「子供がいるのよ」

「お父上は素晴らしい教皇だ」
「ええ 二人といません」
宴席でチェーザレを連れていきたいと願うシャルル8世。しかしチェーザレは途中で逃げ帰ってくる。チェーザレは人質と感じるが国王はあくまで友情=特使だと言い張る。自信ありげに「国王はナポリに長居しない」と言う。枢機卿団を嫌味たっぷりにいびる教皇。

チェーザレ「あなたは手ごわい好敵手です 戻ってくるなら歓迎を」
デッラ・ローヴェレ枢機卿「ずっと枢機卿ではいられません」
「私は神のしもべ 聖座がこれ以上汚れぬよう努めるつもりだ 今息の根を止めなさい ボルジアへの敵意は死ぬまで消えない」

隙を見て逃げ出したチェーザレはジョヴァンニの城へ。
ルクレツィアとの離婚のためにジョヴァンニを誘拐するチェーザレ。その必要もないのに彼をボコる。
ジョヴァンニ・スフォルツァ「ここはどこだ?Where am I?」
チェーザレ「すべての道が通じる所 ローマだWhere all roads lead to - Rome.」

ナポリに来て茫然とするシャルル8世。疫病で死んだ者達しかいなかった。

出産で苦しむルクレツィア。教皇もやって来る。ヴァノッツァとの間に緊張感が。
「生みの苦しみを知らないから ホアンの時は苦しんだ」
「覚えてる 胸に抱いた悦びもな チェーザレにやっと弟が 子供達を愛していたな?We did love our children, did we not, my dear?」
ヴァノッツァ「心の底からTo a fault.」
ルクレツィアの子を抱いて嬉しそうだぞチェーザレ。君はパパか。

教皇「神に感謝しよう 家族にたまわったすべての祝福をWe should thank God for all the blessings he has visited on this, our family.」

まるで聖家族のような終わり方なんですよね。

 バックハグをし恋人より先に妊娠を知らされ出産に立ち会い子供を抱きあなたは一体彼女の何ですか?の妹絶賛溺愛中お兄ちゃんチェーザレ。乱暴されたらその男を刺してナイフを渡す宣言していたがこの熱視線だとホントに実行しそう。

 フランス王が予想より遥かに信心深かったせいで思惑が外れてしまったデッラ・ローヴェレ枢機卿。パフォーマンスのために破壊されたルッカの民に謝るべきでは。教皇になる道はまだ遥か先。今回は武力を持たずナポリ事情を知っていた教皇の情報戦の勝利。

 ルクレツィアに子供が生まれてまるで聖家族のようなカットで終わるS1だがこの一家がそんな清い性格のはずがない。仇敵は戻ってくるし次男の力不足も明確になったしこれからも波乱含みのS2に続く。


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最終更新日  January 7, 2024 05:32:38 PM
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